JPH09201650A - 電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合金板の製造方法

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JPH09201650A
JPH09201650A JP892396A JP892396A JPH09201650A JP H09201650 A JPH09201650 A JP H09201650A JP 892396 A JP892396 A JP 892396A JP 892396 A JP892396 A JP 892396A JP H09201650 A JPH09201650 A JP H09201650A
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molten metal
casting
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cast
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JP892396A
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Mutsuko Fujikawa
睦子 藤川
Yasushi Ooyama
耕史 大山
Hidemiki Matsumoto
英幹 松本
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解コンデンサ電極箔用Al合金板を連続鋳
造圧延法で製造する場合、電極箔として使用可能な製造
方法を見出すこと。 【解決手段】 電解コンデンサ電極箔用Al合金板の連
続鋳造圧延法による製造方法であり、Al合金溶湯を厚
さ30mm以下の鋳造板に鋳造し、これを冷間圧延し、
必要に応じて中間焼鈍し、さらに最終冷間圧延する製造
方法において、前記鋳造板に連続鋳造する際、鋳造ノズ
ルで前記Al合金溶湯を可動鋳型間に、水平方向から若
しくは水平方向に対し下方から上方に傾斜して又は真下
から供給し、かつその供給溶湯のノズル先端での噴出圧
力を0.6kPa以下で供給することを特徴とする電解
コンデンサ電極箔用Al合金板の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサ電
極箔用アルミニウム合金板の製造方法であり、より詳し
くはこの板を連続鋳造圧延法によって製造する場合、こ
の連続鋳造条件の改良により電解コンデンサ電極箔用ア
ルミニウム合金板としての使用を可能とする製造方法に
関するものである。なお、本明細書において「アルミニ
ウム合金」なる語は、純アルミニウム及びアルミニウム
合金いずれも含むものとする。
【0002】
【従来の技術】一般に電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム合金箔の製造方法としては、アルミニウム合金溶湯を
半連続鋳造法により鋳造したスラブを均質化熱処理後、
熱間圧延及び冷間圧延(必要に応じて焼鈍)を施すか若
しくは先の溶湯を可動鋳型(図2に示す水冷したドラム
4、5又は図5に示す水冷したベルト8、9)間に連続
的に供給して、板厚30mm以下の鋳造板とし、その後
これを冷間圧延(必要に応じその前、中、後に焼鈍を行
う場合もある)して、厚さ30〜100μmの箔材とす
ることが一般的である。
【0003】しかしながら、電解コンデンサ電極に使用
されるアルミニウム合金箔は、上記工程により箔にした
後,電解コンデンサを小型化・高容量化する目的で電気
化学的エッチング、化学的エッチングによる表面粗面化
が施されるため、箔の金属組織の均一性が品質に大きく
影響を及ぼす。すなわち金属組織にばらつきがあると箔
全体が均一にエッチングされず、むらが生じ、静電容
量、強度等の特性が低下する部分が生じる。
【0004】この金属組織のばらつきを引き起こす原因
の一つとして、鋳造組織の不均一が挙げられる。例えば
半連続鋳造法により鋳造されたスラブの鋳造組織は、一
般に鋳肌から内部に移るに従いチル層、粗大セル層、微
細セル層と組織が変化する。ここでチル層と粗大セル層
を併せた部分は一般に「額縁」と呼ばれ不安定な金属組
織となり表面品質に悪影響を及ぼすため、面削により削
り落とすことが通常となっている。この方法によるアル
ミニウム合金板の製造は、このように面削したスラブを
均質化熱処理及び熱間圧延し、続いて冷間圧延(必要に
より焼鈍)して、所定の板としている。
【0005】また連続鋳造圧延法は、鋳塊の均質化熱処
理および熱間圧延工程が省略され、歩留りおよびエネル
ギー効率の向上等において非常に有効な方法であるとと
もに、溶湯の冷却速度を速くすることができるため合金
成分が強制固溶され易く、かつ、第2相粒子が微細にな
り易いので、一般に強度に優れた箔が得られるメリット
がある。
【0006】しかしながら、この連続鋳造圧延法は、そ
の製造の基本原理から供給される溶湯に対し鋳型が連続
的に移動するため、鋳造時の溶湯と可動鋳型の接触が不
安定である。このために溶湯の凝固速度にばらつきを生
じ易くこれが原因で鋳造組織が不均一となるという問題
がある。この代表的な例として一般に「リップルマー
ク」もしくは「レベルライン」と呼ばれるものがあり、
これは鋳造コイルの長手方向において数mmピッチで周
期的に鋳造組織が変動する不具合のことで、この不具合
のために最終製品の箔においても組織が不均一となり、
エッチングむらが発生して静電容量の低下を招く。この
鋳造組織の不均一な部分を半連続鋳造法同様面削により
落とすことは、板厚が30mm以下程度と薄く工程的に
も困難であり、また通常この組織変動は板厚内部数mm
の深さ若しくは場合によっては板厚中心部まで影響して
いるため、歩留まりを考えると現実的な方法ではない。
【0007】前述のように連続鋳造圧延法は、半連続鋳
造法に比べ生産効率および特性の面からは魅力ある方法
であるが、鋳造組織の不均一が生じこの部分を除去する
ことも困難であるため、アルミニウム合金箔の内、エッ
チングを施し、その均一性を厳しく要求される電解コン
デンサ電極箔への適用ができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の問題点を解決することであり、具体的には箔
の段階で電気化学的エッチング、化学的エッチングによ
る表面粗面化を施す電解コンデンサ電極箔用アルミニウ
ム合金板の連続鋳造圧延法による製造において、この合
金板の製造に適した均一で微細な鋳造組織を有する鋳造
板を得るための鋳造条件を見出し、電解コンデンサ電極
箔用アルミニウム合金板として使用可能な製造方法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、 電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合
金板の連続鋳造圧延法による製造方法であり、アルミニ
ウム合金溶湯を厚さ30mm以下の鋳造板に連続鋳造
し、これを冷間圧延し、必要に応じて中間焼鈍し、さら
に最終冷間圧延する製造方法において、前記鋳造板に連
続鋳造する際、鋳造ノズルで前記アルミニウム合金溶湯
を可動鋳型間に、水平方向から若しくは水平方向に対し
下方から上方に傾斜して又は真下から供給し、かつその
供給溶湯のノズル先端での噴出圧力を0.6kPa以下
で供給することを特徴とする電解コンデンサ電極箔用ア
ルミニウム合金板の製造方法である。本発明において、
前記アルミニウム合金溶湯の可動鋳型間への供給は、水
平方向に対し下方から上方に傾斜して又は真下から供給
することが更に望ましい。また本発明において、前記供
給溶湯のノズル先端での噴出圧力は0.4kPa以下で
供給することが更に望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明について、詳細に説明
する。本発明の各構成要件のうち、まず電解コンデンサ
電極箔用アルミニウム合金について説明する。本発明に
おけるアルミニウム合金は、電解コンデンサ電極箔用ア
ルミニウムとして一般に用いられているJISH417
0電解コンデンサ用高純度アルミニウム箔1N99(A
l分が99.99wt%以上で、Fe、Cu,Siが微
量含有されたもの)、1N90(Al分が99.90w
t%以上でFe、Cu,Siが微量含有されたもの)等
を意味し、又これらの純アルミニウムに限定されるもの
ではなく、もっと純度の低いアルミニウム(例えばAl
分99.50wt%以上)、更にはAl以外の他の元素
を積極的に添加するアルミニウム合金も含まれる。
【0011】次に、鋳造以降の製造条件について説明す
る。本発明ではアルミニウム合金を鋳造するにあたり、
溶湯から直接板厚30mm以下の鋳造板に鋳造する連続
鋳造圧延法を用いる。ここで板厚を30mm以下とした
理由として、前にも述べたように連続鋳造圧延法では溶
湯の冷却速度を高くすることができるため合金成分が強
制固溶され易く、かつ、金属間化合物粒子が微細になり
易いためこれにより材料特性として各種メリットが得ら
れるが、板厚が30mm以上になると強制固溶に十分な
冷却速度が得られず、金属間化合物が粗大化するので好
ましくない。したがって 板厚は薄ければ薄いほど良い
が、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは10m
m以下が良い。
【0012】なお、ここで対象としている連続鋳造圧延
法における連続鋳造は、図2に示す双ドラム4、5を用
いたハンター法、3C法、図5に示す双ベルト8、9を
用いたヘズレー法等が挙げられるが、本発明ではこれら
のうちの特定の方法に何ら限定されるものではない。
【0013】本発明の連続鋳造圧延法について、図1〜
図5を用いて説明する。図1は、双ドラム4、5による
可動鋳型装置で、連続鋳造板6を製造する一例を示す平
面図である。図2は、図1の矢視A−Aにおける断面図
であり、鋳造ノズル2で溶湯を水平方向から可動鋳型
4、5に供給する説明図である。図3は、双ドラム4、
5による可動鋳型装置で、鋳造ノズル2で溶湯を、水平
方向に対し下方から上方に傾斜して可動鋳型4、5に供
給する説明図である。図4は、双ドラム4、5による可
動鋳型装置で、鋳造ノズル2で溶湯を、真下から可動鋳
型4、5に供給する説明図である。図5は、ローラ10
〜13によって駆動される双ベルト8、9による可動鋳
型装置で、連続鋳造板6を製造する一例を示す説明図で
ある。
【0014】まず所定の合金成分に調整されたアルミニ
ウム合金溶湯3は、図示しない溶解保持炉からトラフを
通じて一旦湯溜まり(通常ヘッドボックスなどと呼ばれ
ている)1に溜められ、その後鋳造ノズル2を通って水
冷された可動鋳型(ドラム)4、5又は可動鋳型(ベル
ト)8、9へと導かれる。なお、21はノズルの溶湯導
管であり、22はノズルの先端であり、6は鋳造板であ
る。溶湯を一旦湯溜まり1に溜める大きな目的として次
の二つがある。すなわち溶湯3を所定の鋳造温度に管
理し鋳造時の溶湯温度を一定にする、鋳造ノズル先端
22のレベルに対する湯溜まり1の湯面高さ(以後「溶
湯ヘッド」と呼ぶ、図2〜図5において7で示す)を調
整することにより鋳造ノズル先端22からの溶湯の噴出
圧力を調整するためである。
【0015】ここでに関して湯溜まり1での溶湯温度
は、高すぎると溶湯が鋳型に接触し脱離するまでに十分
な凝固が達成されないため完全な形の鋳造板6が得られ
ず、逆に低すぎると溶湯が可動鋳型4、5に達する前に
鋳造ノズル内部で凝固してしまい鋳造不可能となるた
め、適当な温度に保持することが望まれる。通常、この
温度を一定にするということは鋳造ノズル先端22での
溶湯温度を一定にすることであり、溶湯3が湯溜まり1
から鋳造ノズル先端22までに達する間の放熱状況等に
より設定しなければならないが、一般的には680〜7
60℃、好ましくは685〜720℃の範囲とする。
【0016】また、前述のに関連して本発明では、鋳
造ノズル2の先端22からの溶湯噴出圧力が0.6kP
a以下になるように溶湯ヘッド7を調整する。連続鋳造
圧延法では溶湯を鋳型に供給する場合、鋳型に対し溶湯
の供給が上方からの場合は重力に従って落差で流せばよ
いが、本発明の対象としている溶湯3を可動鋳型4、5
に供給する場合は、水平方向から若しくは水平方向に対
し下方から上方に傾斜して又は真下から供給し、鋳造ノ
ズルから溶湯を噴出するための圧力を生じさせなければ
ならない。本発明において、可動鋳型4、5への溶湯3
の供給を、上方からではなく水平方向から若しくは水平
方向に対し下方から上方に傾斜して又は真下から供給す
るようにしたのは、溶湯噴出圧力を調整し易いからであ
る。なお、可動鋳型4、5への溶湯3の供給は、上記の
理由から水平方向に対し下方から上方に傾斜して又は真
下から供給するのが、より好ましい。通常この溶湯噴出
圧力は、溶湯ヘッド7をつけることで調整され溶湯の供
給を促す。この溶湯の噴出圧力は、溶湯が鋳造ノズル周
囲へ周り込む程度あるいは鋳造ノズルおよびその他の部
材を破損しない程度であれば、溶湯の供給不足を避ける
ために高めに設定するのが通例で、従来は1kPa程度
であった。
【0017】しかし本発明において、溶湯の噴出圧力が
高いことは溶湯の供給不足を防ぐ上では有効であるが、
必要以上に高すぎる圧力は、可動鋳型4、5と溶湯の接
触位置を変動させる原因となり、均一な鋳造組織を得る
ためにはむしろ逆効果であることがわかった。噴出圧力
が高い場合、鋳造ノズル先端22と可動鋳型4、5の間
に生じるエアーギャップへの溶湯のまくれ込みが周期的
に生じ、これにより可動鋳型と溶湯の接触位置が変化し
鋳造組織変動が生じ、リップルマークとして出現する。
しかし噴出圧力が低い場合は、可動鋳型4、5の移動に
順応して溶湯が移動するため鋳型と溶湯の接触位置が常
に一定に保たれ、結果としてリップルマークの出現しな
い均一な鋳造組織となる。
【0018】図6(a)(b)は、溶湯噴出圧力の相違
による鋳造板の外観写真である。(a)はリップルマー
クが出現しない良好なもの(溶湯噴出圧力0.25kP
a)、(b)はリップルマークが出現したもの(溶湯噴
出圧力1.0kPa)である。なお、外観写真(b)中
の矢印は、リップルマーク出現の位置を示す。これらの
理由により本発明では、溶湯ヘッド7を低くし溶湯の噴
出圧力をできるだけ小さくする。具体的には溶湯噴出圧
力が0.6kPa以下、好ましくは0.4kPa以下と
することが望ましい。
【0019】なお,鋳造速度、鋳型の冷却温度および鋳
型ギャップ等のその他の鋳造条件は、目的とする製品サ
イズ、特性および設備能力等を考慮して設定すればよ
く、本発明では何ら規定するものではない。
【0020】上記のように鋳造された鋳造板6は、必要
に応じてその直後で圧延が行われるか若しくはそのまま
コイルに巻取られる。さらにその後冷間圧延により所望
のサイズまで圧延(必要に応じてその前、中、後におい
て1 〜数回の焼鈍を行う)されて電解コンデンサ電極箔
用アルミニウム合金板とし、さらに冷間圧延と焼鈍を繰
り返して所望のサイズの電解コンデンサ電極用アルミニ
ウム合金箔とされる。
【0021】電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合金
板は、電極箔として使用する場合、その箔に電気化学的
エッチング、化学的エッチングが施され、表面の粗面化
がなされる。その場合に板表面に前記のリップルマーク
(この部分は金属組織が不均一である)が発生すると、
箔での前記表面処理で均一な粗面が得られないが、前記
のごとく製造した本発明に係る電解コンデンサ電極箔用
アルミニウム合金板は、後に記す実施例でも明らかなご
とく、均一な粗面が得られ電解コンデンサ電極箔として
十分に使用できるものである。
【0022】
【実施例】表1に示した化学組成のアルミニウム合金
(1N99、1N90)溶湯を図2、図3、図4に示す
双ドラムを用いたハンター法により板厚7mmおよび1
0mmの鋳造板6のコイルとした。これらの鋳造を行う
にあたり、鋳造ノズル2の先端22からの溶湯噴出圧力
を湯溜まり(ヘッドボックス)1での溶湯ヘッド7の高
さを調整することにより変化させ、本発明例および比較
例、従来例とした。なお、溶湯3の噴出圧力は、ノズル
チップ先端22にセットした圧力センサによりモニタ
し、この値は溶湯ヘッド7に対応している溶湯重量から
計算により求めた圧力とほぼ相違ないことの確認も行っ
た。また、鋳造ノズル2の傾きも種々変えた。これらの
条件を表1に記した。
【0023】
【表1】
【0024】上記以外の鋳造条件は以下のとおりであ
る。 ・鋳造板の板幅:1300mm ・溶湯温度 :700℃ ・鋳造速度 :1000mm/min. ・冷却速度 :300〜700℃/sec. これらの鋳造板6のコイルを表1に示した条件で、冷間
圧延および一部中間焼鈍を行い、さらに冷間圧延して厚
さ0.3mmのアルミニウム合金板を製造し、この板に
ついて、リップルマークの出現の有無を観察した。この
板を更に常法にて箔圧延して厚さ0.1mmの箔とし
た。
【0025】このようにして得られた箔について55℃
のエッチング液(5%塩酸と0.5%燐酸の混合水溶
液)中に浸漬し、交流60Hz、10A/dm2 を与え
ながら、2分間エッチングし、エッチングむらを観察し
た。これら箔の評価は下記の基準で評価し、その結果を
表1に併記した。
【0026】《評価方法》 (1)リップルマークの出現の有無 厚さ0.3mmの板の表面状態を目視により観察し、認
められるものは有、やや認められるものはやや有、認め
られないものは無とした。 (2)エッチング後の粗面化の均一性 厚さ0.1mmの箔の表面状態を目視により観察し、エ
ッチングむらが認められないもの◎、ほとんど認められ
ないもの○、わずかに認められるもの△、顕著に認めら
れるもの×として判定を行った。
【0027】表1から明らかなように、本発明範囲の条
件で製造したアルミニウム合金板を用いて製造された電
解コンデンサ用電極箔は、エッチングの均一性に優れて
おり、電解コンデンサ用電極箔として使用可能であるこ
とが確認された。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よれば箔段階で電気化学的エッチング、化学的エッチン
グによる表面粗面化を施す電解コンデンサ電極箔用アル
ミニウム合金板を連続鋳造圧延法で製造しても、この合
金板の製造に適した均一で微細な鋳造組織を有する鋳造
板を得ることが出来、電解コンデンサ電極箔用アルミニ
ウム合金板としての使用を可能とするもので、工業上顕
著な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】双ドラムによる可動鋳型装置で、連続鋳造板を
製造する一例を示す平面図である。
【図2】図1の矢視A−Aにおける断面図であり、鋳造
ノズルで溶湯を水平方向から可動鋳型に供給する説明図
である。
【図3】鋳造ノズルで溶湯を、水平方向に対し下方から
上方に傾斜して可動鋳型に供給する説明図である。
【図4】鋳造ノズルで溶湯を、真下から可動鋳型に供給
する説明図である。
【図5】双ベルトによる可動鋳型装置で、連続鋳造板を
製造する一例を示す説明図である。
【図6】鋳造板表面の外観を示す写真で、(a)は良好
なもの、(b)はリップルマークの発生したものであ
る。
【符号の説明】
1 湯溜まり(ヘッドボックス) 2 鋳造ノズル 21 ノズルの溶湯導管 22 ノズルの先端 3 溶湯 4、5 ドラム(可動鋳型) 6 鋳造板 7 溶湯ヘッド 8、9 ベルト(可動鋳型) 10〜13 ローラ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】図6(a)(b)は、溶湯噴出圧力の相違
による鋳造板表面の金属表面組織を示す光学顕微鏡写真
である。(a)はリップルマークが出現しない良好なも
の(溶湯噴出圧力0.25kPa)、(b)はリップル
マークが出現したもの(溶湯噴出圧力1.0kPa)で
ある。なお、光学顕微鏡写真(b)中の矢印は、リップ
ルマークの出現の位置を示す。これらの理由により本発
明では、溶湯ヘッド7を低くし溶湯の噴出圧力をできる
だけ小さくする。具体的には溶湯噴出圧力が0.6kP
a以下、好ましくは0.4kPa以下とすることが望ま
しい。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】鋳造板の金属表面組織を示す光学顕微鏡写真
、(a)は良好なもの、(b)はリップルマークの発
生したものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 21/00 C22C 21/00 H C22F 1/04 C22F 1/04 K H01G 9/055 H01G 9/04 346

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合
    金板の連続鋳造圧延法による製造方法であり、アルミニ
    ウム合金溶湯を厚さ30mm以下の鋳造板に連続鋳造
    し、これを冷間圧延し、必要に応じて中間焼鈍し、さら
    に最終冷間圧延する製造方法において、前記鋳造板に連
    続鋳造する際、鋳造ノズルで前記アルミニウム合金溶湯
    を可動鋳型間に、水平方向から若しくは水平方向に対し
    下方から上方に傾斜して又は真下から供給し、かつその
    供給溶湯のノズル先端での噴出圧力を0.6kPa以下
    で供給することを特徴とする電解コンデンサ電極箔用ア
    ルミニウム合金板の製造方法。
JP892396A 1996-01-23 1996-01-23 電解コンデンサ電極箔用アルミニウム合金板の製造方法 Pending JPH09201650A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062595A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Sumitomo Light Metal Ind Ltd アルミニウム箔材
JP2009062594A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Sumitomo Light Metal Ind Ltd アルミニウム箔材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062595A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Sumitomo Light Metal Ind Ltd アルミニウム箔材
JP2009062594A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Sumitomo Light Metal Ind Ltd アルミニウム箔材

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