JPH09200982A - ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法 - Google Patents

ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法

Info

Publication number
JPH09200982A
JPH09200982A JP8003957A JP395796A JPH09200982A JP H09200982 A JPH09200982 A JP H09200982A JP 8003957 A JP8003957 A JP 8003957A JP 395796 A JP395796 A JP 395796A JP H09200982 A JPH09200982 A JP H09200982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
rotor
rotor core
insertion portion
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8003957A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Kojima
浩明 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP8003957A priority Critical patent/JPH09200982A/ja
Publication of JPH09200982A publication Critical patent/JPH09200982A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石45を回転子コア44の磁石挿入部
43に埋め込む埋込型ブラシレスDCモータ30におい
て、寸法精度の低い磁石45であっても、磁石45と挿
入部43の半径方向側壁面62,63との間に隙間を形
成することなく、かつ磁石45の欠けや傷を発生させる
ことなく、挿入部43内に固定保持できるようにする。 【解決手段】 回転子コア44の軸方向に沿って積層さ
れた磁性板61,61,…のうち少なくとも1枚の磁性
板61がその磁石挿入部43における半径方向外側壁面
62を磁石45に圧接させるように半径方向内側に変形
していて、磁石45が回転子コア44に固定保持されて
いる構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転子コア内に永久
磁石が磁石挿入部に挿入されて埋め込まれてなるブラシ
レスDCモータの回転子において、その永久磁石の保持
構造及びその位置決め固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスDCモータを、回転子におけ
る永久磁石の保持構造で大きく分類すると、図14に示
すように、回転子コア(a)の外周側に永久磁石(b)
が貼り付けられた表面型と、図15に示すように、回転
子コア(a)にその挿入部(c)内に挿入された状態で
永久磁石(b)が埋め込まれた埋込型とがある(尚、両
図中、(e)は固定子コア、(f)は巻線挿入部、
(g)は固定子巻線である)。
【0003】両者を比較すると、上記表面型モータで
は、回転子の回転による遠心力で磁石(b)が剥離する
のを防止するために、外周側からステンレス管(d)を
焼ばめする等の補強を行う必要がある。
【0004】これに対し、埋込型モータの場合には、そ
のような磁石(b)の剥離の虞れはなく、したがって、
コア(a)の挿入部(c)内に磁石(b)を圧入するだ
けでよい。
【0005】ところが、実際には、上記磁石(b)は瀬
戸物と同様の焼結物であって脆いものが用いられている
ために、圧入時に挿入部(c)の壁面との接触部により
欠けや傷が発生する。また、磁石(b)の表面に防錆等
のためコーティングされている場合には、そのコーティ
ングが剥がれ易い。これらの問題を回避するには、永久
磁石(b)の寸法精度を改善するために研磨等の工程が
必要であるが、そのような別工程は大幅にコストアップ
を招くことになる。
【0006】このため、上記埋込型モータの場合には、
低い寸法精度の磁石(b)を上記のような問題を生じさ
せることなく挿入部(c)内に保持させる工夫が必要と
なる。そこで、従来では、 コアの挿入部の半径方向の間隔を磁石の厚さよりも大
きくしておく一方、挿入部の半径方向内側壁面に略半径
方向に突出する突起を設けておき、上記突起を変形させ
るようにして挿入部内に磁石を圧入することで、その突
起と挿入部の半径方向外側壁面との間で磁石を半径方向
に挟み付けて保持する方法(特開平5−146103号
公報参照)、 挿入部の半径方向の間隔を磁石の厚さよりも大きくし
ておく一方、挿入部の半径方向内側壁面に回転軸方向に
延びる溝を設けておき、挿入部内に磁石を挿入した後、
上記溝内に金属ピンを圧入することで、その金属ピンと
挿入部の半径方向外側壁面との間で磁石を半径方向に挟
み付けて保持する方法(特開平5−83892号公報参
照)、 上記の方法において、さらに、挿入部内に磁石を挿
入した後、溝を経由して磁石と挿入部の半径方向内側壁
面との間に樹脂を射出注入する方法(同じく特開平5−
83892号公報参照)、 挿入部の半径方向の間隔を磁石の厚さよりも大きくし
ておき、挿入部内に挿入された磁石と該挿入部の半径方
向内側壁面との間に弾性部材を介装し、この弾性部材と
挿入部の半径方向外側壁面との間で磁石を半径方向に挟
み付ける方法(特開平5−219668号公報)、等の
対策が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の保持構造では、何れの場合においても、磁石と挿入
部の半径方向内側壁面との間に半径方向の隙間が生じる
のは避けられず、この隙間により主磁束が低下し易くな
る。そのために、より大きな磁石が必要となってコスト
アップを招くという新たな問題が生じる。
【0008】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、回転子コアは磁性板
が多数枚積層されてなることに着目し、上記のように圧
入したり、永久磁石と挿入部の側壁面との間に部材を介
在させたりして永久磁石を保持する従来の方法とは全く
異なる方法を用いることによって、寸法精度の低い磁石
であっても、磁石と挿入部の半径方向側壁面との間に隙
間を形成することなく、かつ磁石の欠けや傷を発生させ
ることなく、挿入部内に強固に固定保持できるようにす
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、回転子コアを構成する磁性板の一
部をその磁石挿入部における半径方向外側壁面が永久磁
石に圧接するように半径方向内側に変形させることによ
って、永久磁石を回転子コアに固定保持するようにし
た。
【0010】具体的には、請求項1の発明では、薄板状
の多数枚の磁性板(61),(61),…が軸方向に沿
って積層され、かつ軸方向に延びる磁石挿入部(43)
が形成された回転子コア(44)と、上記回転子コア
(44)の磁石挿入部(43)内に収容された永久磁石
(45)とを備えたブラシレスDCモータの回転子を前
提としている。
【0011】そして、上記回転子コア(44)の少なく
とも1枚の磁性板(61)がその磁石挿入部(43)に
おける半径方向外側壁面(62)を上記永久磁石(4
5)に圧接させるように半径方向内側に変形されている
ことによって、上記永久磁石(45)が回転子コア(4
4)に固定保持されている構造とする。
【0012】このようにすることで、永久磁石(45)
の回転子コア(44)への圧入や割りピン等の圧入を要
することなく位置決めして固定することができ、圧入等
による磁石(45)に欠け及び傷が発生したりコーティ
ングが剥がれたりすることはなくなる。また、磁石(4
5)を磁石挿入部(43)に合わせて高精度に加工する
必要がなく、寸法精度の低い磁石を利用することができ
る。しかも、磁石(45)と磁石挿入部(43)の半径
方向外側壁面(62)との隙間は極めて小さいので、主
磁束が低下することはなく、サイズの大きい磁石(4
5)や磁力の大きい磁石(45)を必要としない。した
がって、回転子製造時の磁石(45)の歩留まりを良く
することができるとともに、磁石(45)自体のコスト
を低減することができる。
【0013】また、少なくとも1枚の磁性板(61)を
半径方向内側に変形するだけでよいので、磁石(45)
の固定を特別の装置等を必要とすることなく簡単に行う
ことができ、特別な部材を別途に必要とすることもな
い。したがって、簡単な構成で磁石(45)を確実に位
置決め保持することができるとともに、回転子(40)
を製造するための全体のコストを低減することができ
る。
【0014】さらに、たとえ磁石(45)の厚み方向の
寸法を小さくしても、それに応じて挿入部(43)の寸
法を変更すべく磁性板(61)の金型を変更する必要は
なく、磁性板(61)の変形量の調整だけで済む。この
ため、磁石(45)の寸法精度や設計変更等に柔軟に対
応することができる。
【0015】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、少なくとも1枚の磁性板(61a)の磁石挿入部
(43)内の円周方向両側端部に、該磁石挿入部(4
3)での永久磁石(45)の円周方向の移動を規制する
突起部(70),(70)が設けられている構成とす
る。
【0016】このようにすれば、上述の如く磁性板(6
1)の変形により磁石(45)を固定するときに、突起
部(70),(70)によって磁石(45)が円周方向
に移動するのを規制することができるので、磁石(4
5)を突起部(70),(70)間に確実に保持した状
態で固定することができる。したがって、例えば磁石
(45)の幅が磁石挿入部(43)に対して小さくて
も、磁石(45)の円周方向の移動による減磁を未然に
防止することができ、モータの性能を十分に発揮させる
ことができる。
【0017】請求項3の発明は、薄板状の多数枚の磁性
板(61),(61),…が軸方向に沿って積層され、
かつ軸方向に延びる磁石挿入部(43)が形成された回
転子コア(44)と、上記回転子コア(44)の磁石挿
入部(43)内に収容された永久磁石(45)とを備え
たブラシレスDCモータの回転子の上記永久磁石(4
5)を位置決め固定する方法の発明である。
【0018】そして、上記永久磁石(45)を回転子コ
ア(44)の磁石挿入部(43)内で所定の位置に治具
(80)等で位置決めし、その位置決め状態で上記回転
子コア(44)の少なくとも1枚の磁性板(61)をそ
の磁石挿入部(43)における半径方向外側壁面(6
2)が上記永久磁石(45)に圧接するように半径方向
内側に変形させて、永久磁石(45)を回転子コア(4
4)に固定保持する。
【0019】この発明により、磁性板(61)を変形さ
せるときに、磁石(45)を治具(80)等により機械
的に位置決め保持しておくので、請求項2の発明と同様
の作用効果が得られる。しかも、磁石(45)の移動を
防止するために、請求項2の発明のように、磁石挿入部
(43)内に突出される突起部(70)等を設ける必要
はないので、磁石(45)近傍の磁束が乱されて減磁す
るような要因はなく、磁石(45)の主磁束を均一にす
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)以下、本発明の実施形態を図面に基づい
て説明する。図5は本発明の実施形態1に係るブラシレ
スDCモータ(30)を装備したドーム型圧縮機(C)
を示す。(1)は上下方向に延びる密閉円筒状のドーム
で、このドーム(1)の上端部にはドーム(1)内外を
連通する冷媒吐出管(2)がその内端部をドーム(1)
内上端の中心部に位置付けた状態で気密状に挿通されて
いる。
【0021】また、ドーム(1)内の下部には、冷媒ガ
スを吸い込んで圧縮した後にドーム(1)内に吐出する
圧縮機構(3)が嵌装されている。この圧縮機構(3)
は、図6にも示すように、上下方向に並設された円板状
の3つのサイドハウジング(4),(4),…と、これ
らサイドハウジング(4),(4),…間に気密状に挟
持された円環状の2つのローラハウジング(5),
(5)とからなるハウジングを備え、上記各ローラハウ
ジング(5)内にリング状のローラ(6)が上記隣り合
うサイドハウジング(4),(4)間に位置した状態で
配設されている。
【0022】上記サイドハウジング(4),(4),…
の中心部には上下方向に延びるクランク軸(8)が気密
状に貫通され、このクランク軸(8)は上下1対の偏心
部(8a),(8a)を有し、この各偏心部(8a)は
それぞれ上記ローラ(6)の中心孔に挿通されてローラ
(6)を回転可能に支持しており、各ローラ(6)はそ
の外周部をローラハウジング(5)の内周面に接触させ
ながらクランク軸(8)回りを移動する。
【0023】図6に示す如く、上記各ローラハウジング
(5)内周面の所定部位には上下方向に延びる凹溝部
(5a)が形成され、この凹溝部(5a)には直径方向
に切り欠かれたブレード嵌挿部(9a)を有する円柱状
の揺動軸(9)が上下方向の軸心をもって揺動可能に支
持されている。一方、各ローラ(6)の外周面には上下
方向に延びる板状のブレード(10)が一体に突設さ
れ、このブレード(10)の先端部は、上記ローラハウ
ジング(5)内周面の凹溝部(5a)における揺動軸
(9)のブレード嵌挿部(9a)に摺動可能に嵌挿され
ており、このブレード(10)により、各ローラ(6)
の外周面、各ローラハウジング(5)の内周面及び上下
両側のサイドハウジング(4),(4)に囲まれてなる
円弧状の空間(11)が2つの作動室(12),(1
2)に区画されている。そして、ローラハウジング
(5)には上記凹溝部(5a)(ブレード(10)の位
置)を挟んで両側に吸入口(13)及び吐出口(14)
が開口され、吸入口(13)はドーム(1)側壁を貫通
する冷媒吸入管(15)の下流端部が接続され、この各
冷媒吸入管(15)の上流端部はアキュムレータ(2
4)に接続されている。一方、吐出口(14)はドーム
(1)内部に開口され、この吐出口(14)の途中には
リード弁からなる逆止弁としての吐出弁(16)が配設
されており、各ローラ(6)の回転により、アキュムレ
ータ(24)内の低圧の冷媒ガスを冷媒吸入管(15)
及び吸入口(13)を経て各作動室(12)に吸い込
み、その冷媒ガスをローラ(6)の回転に伴う作動室
(12)の容積減少により圧縮した後、吐出口(14)
により吐出弁(16)を介してドーム(1)内に吐出し
てドーム(1)内圧力を高圧とし、このドーム(1)内
の高圧の冷媒ガスを冷媒吐出管(2)を経てドーム
(1)外に吐出させるようにしている。
【0024】上記クランク軸(8)における各偏心部
(8a)の外周面と、上側偏心部(8a)上側及び下側
偏心部(8a)下側の各クランク軸(8)外周面とには
それぞれ潤滑油吐出孔(17),(17),…が開口さ
れ、この各潤滑油吐出孔(17)はクランク軸(8)の
軸心部を通る潤滑油通路(図示せず)に連通され、この
潤滑油通路はクランク軸(8)の下端面に開放されてお
り、クランク軸(8)の回転に伴い、その遠心力を利用
して、ドーム(1)内底部に溜まった潤滑油をクランク
軸(8)の潤滑油通路に吸い込んだ後、各潤滑油吐出孔
(17)から圧縮機構(3)の摺動部分に供給する。こ
の潤滑に供された潤滑油の一部は、圧縮機構(3)の吐
出口(14)からドーム(1)内に吐出される冷媒ガス
に混じって吐出される。
【0025】ドーム(1)内の上端部には上記圧縮機構
(3)を駆動するためのブラシレスDCモータ(30)
が上下方向の回転軸心をもって嵌装されている。このD
Cモータ(30)は固定子(31)と、該固定子(3
1)内に回転可能に配置された回転子(40)とを備え
てなる。上記固定子(31)は、多数枚の電磁鋼板(磁
性板)からなる円環状薄板を軸心方向(ドーム(1)の
上下方向)に積層して一体化されかつ内周面に軸心方向
に延びる複数の凹溝からなる巻線挿入部(図示せず)が
周方向に等間隔をあけて形成された円筒状の固定子コア
(32)と、図3に示すように、この固定子コア(3
2)にその内周面の巻線挿入部に嵌挿されて設けられた
u相、v相及びw相の3相の固定子巻線(33u)〜
(33w)とを有する。これら3相の巻線(33u)〜
(33w)のうちの1相、例えばu相巻線(33u)
は、固定子コア(32)の半径方向外側端に位置して外
相巻線とされ、この外相巻線(33u)の内側に他の一
方の相である例えばv相の巻線(33v)が同心状に中
相巻線として配置され、この中相巻線(33v)の内側
つまり固定子コア(32)の半径方向内側端に残りの例
えばw相の巻線(33w)が内相巻線として同心状に配
置されている。そして、図2に示すように、上記外相、
中相及び内相の巻線(33u)〜(33w)はその一端
部同士で中性点(33)により接続されている一方、各
相巻線(33u)〜(33w)の他端部が電源入力端と
されている。すなわち、3相の固定子巻線(33u)〜
(33w)はY結線とされており、この3相の固定子巻
線(33u)〜(33w)の電源入力端に電源を供給す
ることにより、固定子コア(32)に回転磁界を発生さ
せるようにしている。
【0026】一方、上記回転子(40)は、図4にも示
すように、磁性材としての多数枚の電磁鋼板製の円形薄
板である磁性板(61),(61),…を軸心方向に積
層した円筒状の回転子コア(44)と、この回転子コア
(44)の両端部に配置された端板(46),(46)
とを有するもので、この回転子コア(44)及び端板
(46),(46)は両者を軸心方向に貫通する4本の
締結リベット(41),(41),…により一体化され
ている。回転子(40)の中心部にはその軸心方向に貫
通する軸挿通孔(42)が形成され、この軸挿通孔(4
2)には上記クランク軸(8)の上端部が圧入されて回
転一体に固定されており、回転子(40)がクランク軸
(8)を介して圧縮機構(3)の各ローラ(6)に駆動
連結されている。
【0027】また、回転子コア(44)の周縁部には、
回転子(40)の軸方向に貫通しかつ上記端板(4
6),(46)で閉じられる断面矩形状の4つの磁石挿
入部(43),(43),…が上記軸挿通孔(42)の
周りで正方形の各辺部をなすように配置されて形成さ
れ、この各磁石挿入部(43)には希土類磁石からなる
矩形板状の永久磁石(45)が嵌挿されて固定されてお
り、回転子(40)は磁石埋込みタイプのものとされて
いる。そして、この4極をなす磁石(45),(4
5),…による磁束と、上記固定子巻線(33u)〜
(33w)により形成される4つの磁極の磁束との作用
により回転子(40)を回転させて圧縮機構(3)を駆
動する。
【0028】また、この回転子(40)の軸方向の上端
部(40a)には円板状の油分離板(47)(図4には
示していない)が上記リベット(41),(41),…
の締結により回転一体に取り付けられ、この油分離板
(47)は回転子(40)の上端部(40a)から所定
距離だけ離れた状態、つまり固定子巻線(33u)〜
(33w)の上側コイルエンド(37)に水平に対向し
た状態で固定されており、圧縮機構(3)の吐出口(1
4)から潤滑油が吐出ガスと共にドーム(1)内に吐出
されてドーム(1)内上端部の冷媒吐出管(2)に向か
うとき、そのドーム(1)内部の潤滑油が冷媒吐出管
(2)側に流れるのを、回転子(40)と一体に回転す
る油分離板(47)により阻止するようにしている。
【0029】尚、図5中、(19)はドーム(1)の上
端部外面に取り付けられた電源接続部で、各相巻線(3
3u)〜(33w)の電源入力端がそれぞれ接続される
3つの端子(20),(20),…が取り付けられてい
る。また、図6中、(21)は吐出弁(16)の最大開
度を規制するストッパである。
【0030】本発明の特徴は、上記回転子(40)にあ
り、その回転子(40)についてさらに詳細に説明す
る。上記各磁性板(61)に形成される各磁石挿入部
(43)の回転子コア(44)での円周方向及び半径方
向の大きさは、収容される永久磁石(45)の寸法公差
の最大幅、最大厚みよりもそれぞれ僅かに大きく形成さ
れている。そして、回転子コア(44)(各磁性板(6
1))には、磁石挿入部(43)の他に、該各磁石挿入
部(43)の円周方向両端部から折れ曲り状に連続して
半径方向外側に向かって延びる磁束短絡防止用の開口部
(64),(64),…が、また各磁石挿入部(43)
の半径方向外側位置に上記各締結リベット(41)の挿
通される4つのリベット孔(65),(65),…がそ
れぞれ形成されている。
【0031】さらに、回転子コア(44)の両端面に装
着される各端板(46)にも、各磁性板(61)の各リ
ベット孔(65)に対応した位置にそれぞれリベット孔
(78),(78),…が形成されている。尚、後述の
如く、永久磁石(45)を保持するために何れかの磁性
板(61)が僅かに半径方向内側に変形されたとき、該
磁性板(61)の各リベット孔(65)の位置が他の磁
性板(61),(61),…又は端板(46)の各リベ
ット孔(65),(78)に対して僅かにずれることに
なるが、その場合でも締結リベット(41)を挿通する
ことができるように、各リベット孔(65),(78)
の孔径が大き目に設定されている。
【0032】そして、図1に示すように、回転子コア
(44)において、積層された多数枚の磁性板(6
1),(61),…のうちの所定の1枚の磁性板(6
1)がその各磁石挿入部(43)の半径方向外側壁面
(62)を各永久磁石(45)に圧接させるように半径
方向内側に変形されており、このことで各磁石(45)
は回転子コア(44)の磁石挿入部(43)の円周方向
略中央に、上記変形された磁性板(61)における磁石
挿入部(43)の半径方向外側壁面(62)と各々の磁
性板(61)における磁石挿入部(43)の半径方向内
側壁面(63)との間に挟持された状態で固定保持され
ている。
【0033】以上のように構成されたブラシレスDCモ
ータ(30)の回転子(40)の製造方法について説明
すると、先ず、所定枚数の磁性板(61),(61),
…を各々の磁石挿入部(43)同士が軸方向でそれぞれ
一致するように積層して回転子コア(44)を形成す
る。
【0034】次に、この回転子コア(44)の各磁石挿
入部(43)内の円周方向略中央位置にそれぞれ磁石
(45)を治具(80)により位置決めして挿入し、そ
の治具(80)による位置決め状態で上記回転子コア
(44)の所定の1枚の磁性板(61)をその磁石挿入
部(43)における半径方向外側壁面(62)が上記永
久磁石(45)に圧接するように半径方向内側に変形さ
せて、永久磁石(45)を回転子コア(44)に固定保
持する。尚、このとき挿入される磁石(45)は未着磁
状態の磁石材である。
【0035】すなわち、上記各磁石(45)の位置決め
のための磁石位置決め用治具(80)は、図10及び図
11に示すように、一定の間隔を保って長手方向に平行
に延びる2つの細長い嵌入部(80a),(80a)を
有し、両嵌入部(80a),(80a)はその基端部に
て各嵌入部(80a)と垂直方向に延びる連結部(80
b)によって一体に繋げられて、治具(80)が略コの
字状のものとされている。また、上記連結部(80b)
の略中央には各嵌入部(80a)と反対方向に延びる円
筒状の取手部(80c)が一体的に形成されている。上
記各嵌入部(80a)の断面形状は、嵌入部(80
a),(80a)間の中央を通る中心線に対して互いに
対称な略台形形状とされ、この各嵌入部(80a)の他
方の嵌入部(80a)との対向面が互いに長手方向に平
行な磁石位置決め面(80d),(80d)に形成され
ており、両嵌入部(80a),(80a)の磁石位置決
め面(80d),(80d)間の距離は磁石(45)の
最大幅よりも僅かに大きく、また、各磁石位置決め面
(80d)の幅は、回転子コア(44)の磁石挿入部
(43)の半径方向の大きさよりも僅かに小さくそれぞ
れ設定されている。
【0036】そして、図9に示すように、両嵌入部(8
0a),(80a)の磁石位置決め面(80d),(8
0d)間に磁石(45)を挟んだ状態で嵌入部(80
a),(80a)を磁石挿入部(43)の円周方向両端
部ないしその両側の開口部(64),(64)の隅角部
に挿入することで、磁石(45)が所定の位置に位置決
めされるようになっている。尚、各嵌入部(80a)の
長手方向の長さは、回転子コア(44)の軸方向の長さ
よりも短い。
【0037】以上のような治具(80)を用いて、各磁
石(45)を回転子コア(44)の各磁石挿入部(4
3)に位置決めして挿入するには、先ず、図7及び図9
に示すように、上記治具(80)の取手部(80c)を
持ち、磁石(45)を両嵌入部(80a),(80a)
の磁石位置決め面(80d),(80d)間に挟んだ状
態で、嵌入部(80a),(80a)を回転子コア(4
4)の一方の端面から磁石挿入部(43)の円周方向両
端部ないし開口部(64)の隅角部に挿入する。このと
き、治具(80)の各嵌入部(80a)の長さが回転子
コア(44)の軸方向の長さよりも短いため、治具(8
0)の各嵌入部(80a)が磁石挿入部(43)に挿入
されていない磁性板(61)が何枚か存在する。また、
各磁石挿入部(43)の大きさが磁石(45)よりも僅
かに大きく形成されているため、上記磁石(45)の挿
入後は、磁石挿入部(43)の半径方向側壁面(6
2),(63)と磁石(45)との間には僅かな隙間が
存在する。
【0038】次に、図7及び図8に示すように、上記嵌
入部(80a)が挿入されていない磁性板(61),
(61),…のうちの何れか1枚の磁性板(61)の外
周側面であって各磁石挿入部(43)の円周方向中央を
通る中心線上近傍に半径方向内側に向かう押圧力を加え
る。このとき、各磁性板(61)には各磁石挿入部(4
3)の円周方向両端部に磁束短絡防止用開口部(64)
が形成されているので、押圧力を加えられる磁性板(6
1)の磁石挿入部(43)ないし開口部(64)よりも
半径方向外側部分は、その押圧力により容易に半径方向
内側に変形する。すると、その変形に伴って各磁石挿入
部(43)の半径方向外側壁面(62)はそれぞれ半径
方向内側に変位し、磁石(45)がその壁面(62)に
よって押されて上述した隙間の分だけ半径方向内側に移
動する。そして、磁石(45)が僅かに移動したところ
で、各磁性板(61)の磁石挿入部(43)の半径方向
内側壁面(63)に当接してその移動を止められ、磁石
(45)は変形された磁性板(61)の磁石挿入部(4
3)の半径方向外側壁面(62)と各磁性板(61)の
磁石挿入部(43)の半径方向内側壁面(62)とによ
って所定の力で圧接された状態となる。このとき、押圧
力の加わる方向等により磁性板(61)の変形する部分
が円周方向にずれながら半径方向内側に変形し、そのこ
とにより磁石(45)が円周方向に力を受けてその方向
に移動しようとしても、治具(80)の磁石位置決め面
(80d)に当接してそれ以上移動することはできず、
位置決めされたままとなる。
【0039】続いて、この状態で、全ての磁性板(6
1),(61),…を相対移動不能に互いにかしめるこ
とにより磁石(45)を仮固定し、しかる後、上記回転
子コア(44)の両端面にそれぞれ端板(46),(4
6)を配置し、各リベット孔(65),(78)に締結
リベット(41)を挿通して回転子コア(44)の各磁
性板(61)を固定しながら該回転子コア(44)に端
板(46),(46)を固定一体化する。
【0040】したがって、この実施形態では、上述の如
く、各磁石(45)を回転子コア(44)に取付固定す
る際に圧入する必要はなく、また、磁石(45)を回転
子コア(44)に挿入した後に割りピン等を圧入しなく
ても済む。よって、磁石(45)に欠け及び傷が発生し
たりコーティングの剥がれが生じたりすることがない。
そして、磁石(45)の高精度な加工が不要であり、寸
法精度の低い磁石(45)を使用することができる。し
かも、磁石(45)と磁石挿入部(43)の半径方向外
側壁面(62)との隙間は殆どないので、主磁束が低下
することはなく、磁石(45)をサイズの大きいものと
したり磁力の大きいものとしたりする必要がない。その
結果、回転子製造時における磁石(45)の歩留まりの
向上を図ることができるとともに、磁石(45)自体の
コストを低減することができる。
【0041】また、特別な装置等は不要であり、特別な
部材を別途に用いることなく磁石(45)の固定を簡単
に行うことができるので、簡単な構成で磁石(45)を
回転子コア(44)に確実に位置決め保持することがで
き、回転子(40)製造のための全体コストの低減を図
ることができる。
【0042】そして、たとえ磁石(45)の厚み方向の
寸法を小さくしても、そのことに対応して磁石挿入部
(43)を小さくするために磁性板(61)の金型を変
更する必要はなく、変形させようとする磁性板(61)
の変形量の調整だけで対応することができる。したがっ
て、磁石(45)の寸法精度や設計変更等の自由度を大
きくすることができる。
【0043】さらに、磁石(45)を治具(80)によ
り位置決めした状態で磁性板(61)を変形させて磁石
(45)の固定を行うので、磁石挿入部(43)に連続
する磁束の短絡防止のための開口部(64)により磁石
挿入部(43)の円周方向の大きさが磁石(45)の幅
よりもかなり大きい場合でも、磁性板(61)を変形さ
せるときの磁石(45)の円周方向移動を阻止すること
ができる。よって、磁石(45)を所定の位置に確実に
保持しながら回転子コア(44)に固定することがで
き、磁石(45)の円周方向の移動によって生じる減磁
を確実に防止し、DCモータ(30)の性能を十分に発
揮させることができる。
【0044】また、磁石(45)の移動を防止するため
に、磁石(45)の円周方向両側にて磁石挿入部(4
3)内に突出されるようなものは何もないので、磁石
(45)近傍の磁束が乱されて減磁するような要因は存
在せず、磁石(45)の主磁束の均一化を図ることがで
きる。
【0045】尚、以上のようにして、磁石(45)を回
転子コア(44)に固定保持して回転子(40)を作製
した後、その回転子(40)の軸挿通孔(42)にクラ
ンク軸(8)の上端部を圧入する。そして、圧縮機
(C)のドーム(1)内上部にDCモータ(30)の固
定子(31)を嵌装して固定し、その固定子(31)内
に、上記磁石(45)の取り付けられた回転子(40)
を嵌挿する。さらに、クランク軸(8)の下端部周りに
圧縮機構(3)を取り付けるとともに、その圧縮機構
(3)をドーム(1)内下部に嵌装する。そして、圧縮
機構(3)やDCモータ(30)等、全ての部品をドー
ム(1)内に装着する。
【0046】この後、所定相の固定子巻線(33u)〜
(33w)の電源入力端に接続されている端子(2
0),(20)に着磁用電源(図示せず)を接続し、こ
の電源からパルス状の着磁用電圧を固定子巻線(33
u)〜(33w)に印加することによって各磁石(4
5)の着磁を行い、最後にドーム(1)を密閉して圧縮
機(C)は完成する。
【0047】本実施形態では、回転子コア(44)にお
ける1枚の磁性板(61)のみを変形させることにより
磁石(45)を固定するようにしているが、治具(8
0)の嵌入部(80a)が挿入されていない部分の複数
枚の磁性板(61),(61),…を同様に変形させて
もよい。
【0048】また、磁石(45)を治具(80)により
位置決めした状態で磁性板(61)を変形させて磁石
(45)の固定を行ったが、治具(80)を使用しなく
ても磁石(45)を所定の位置に固定することもでき
る。
【0049】(実施形態2)図12及び図13は本発明
の実施形態2を示し(尚、図1及び図4と同じ部分につ
いては同じ符号を付してその詳細な説明は省略し、他の
異なる箇所のみを説明する)、上記実施形態1では磁性
板(61)の変形によって磁石(45)を固定するとき
に円周方向に移動しないように治具(80)により位置
決めしているのに対し、磁性板(61)自体によって位
置決めするようにしたものである。
【0050】すなわち、この実施形態では、図13に示
すように、回転子コア(44)において、積層された多
数枚の磁性板(61),(61),…のうちの何れか1
枚の磁性板(61a)は、その各磁石挿入部(43)内
の円周方向両側端部に、該磁石挿入部(43)での永久
磁石(45)の円周方向の移動を規制する突起部(7
0),(70)が設けられていて、突起付磁性板とされ
ている。
【0051】この各突起部(70)は、磁性板(61
a)の磁石挿入部(43)の半径方向外側壁面(62)
の円周方向両側端部から磁石挿入部(43)内に突出し
ており、各突起部(70)の内側間の距離が磁石(4
5)の最大幅よりも僅かに大きくなるように設定されて
いる。尚、磁石(45)近傍の磁束が乱されて減磁する
ことがないように、各突起部(70)の側壁面(62)
からの突出量は、磁性板(61)を変形させるときに磁
石(45)がその円周方向に突起部(70)により移動
不能に規制できる突出量であれば、可能な限り小さい方
が好ましい。
【0052】そして、図12に示すように、上記突起付
磁性板(61a)の両突起部(70),(70)間に磁
石(45)が挿入されている。また、突起付磁性板(6
1a)以外の磁性板(61),(61),…のうち何れ
か1枚の磁性板(61)が実施形態1と同様に変形され
ており、磁石(45)は、上記変形された磁性板(6
1)の磁石挿入部(43)の半径方向外側壁面(62)
と各磁性板(61),(61a)の磁石挿入部(43)
の半径方向内側壁面(63)とに圧接されて固定保持さ
れている。
【0053】このように、磁石(45)を回転子コア
(44)に固定保持するには、積層された磁性板(6
1),(61),…に対し、磁石挿入部(43)内に突
起部(70),(70)を有する突起付磁性板(61
a)を1枚加えて回転子コア(44)を形成し、磁石
(45)を上記突起部(70),(70)間に位置する
ように突起付磁性板(61a)の各磁石挿入部(43)
内に挿入した後、突起付磁性板(61a)以外の他の磁
性板(61),(61),…のうち何れか1枚の磁性板
(61)を実施形態1と同様に変形させればよい。この
変形の際、磁石(45)が円周方向に力を受けてその方
向に移動しようとしても、上記各突起部(70)に規制
されて移動しない。
【0054】したがって、この実施形態では、各磁石挿
入部(43)内に突起部(70),(70)を有する1
枚の突起付磁性板(61a)を使用することにより、磁
性板(61)を変形させるときに永久磁石(45)がそ
の円周方向に移動するのを上記突起付磁性板(61a)
の突起部(70),(70)により防止することができ
るので、上記実施形態1の如き治具(80)等を使用す
ることなく磁石(45)を磁石挿入部(43)内に確実
に保持しておくことができ、磁石(45)の固定を簡単
に行うことができるとともに、磁石(45)の円周方向
の移動による減磁を未然に防いで、電動機(30)の性
能を十分に発揮させることができる。
【0055】尚、この実施形態では、突起部(70),
(70)を有する突起付磁性板(61a)を1枚のみ使
用し、他の残りの磁性板(61),(61),…のうち
1枚を変形させたが、突起付磁性板(61a)及び変形
させる磁性板(61)はそれぞれ複数枚であってもよ
い。
【0056】さらに、実施形態2では、突起付磁性板
(61a)とは異なる磁性板(61)を変形させている
が、突起付磁性板(61a)自体を変形させることもで
きる。この場合、実施形態1において治具(80)を使
用しないで磁性板(61)を変形させるときと同様に、
変形させればよい。
【0057】また、上記各実施形態では、端板(46)
を回転子コア(44)に固定する前に磁性板(61),
(61),…を互いにかしめて仮固定しているが、これ
は回転子コア(44)を端板(46)と共に締結リベッ
ト(41),(41),…で固定する際の取扱いを容易
にするためであり、必ず磁性板(61),(61),…
の仮固定をする必要はない。
【0058】また、DCモータ(30)における回転子
(40)の磁石(45)を希土類の磁石としたが、本発
明は、その他の例えばフェライト磁石を取り付けた回転
子を有するDCモータにも適用することができる。さら
に、本発明は、圧縮機用DCモータ以外の通常のDCモ
ータにも適用できるのは勿論である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、回転子コアの軸方向に沿って積層された多数枚
の磁性板のうち少なくとも1枚の磁性板がその磁石挿入
部における半径方向外側壁面を永久磁石に圧接させるよ
うに半径方向内側に変形して、永久磁石が回転子コアに
固定保持されているので、回転子製造時の永久磁石の歩
留まりを向上させることができるとともに、磁石自体の
コスト低減を図ることができる。また、簡単な構成で磁
石を確実に保持することができ、回転子製造時の全体の
コストを低減することができる。さらに、たとえ磁石の
厚みを小さくしても、磁性板の変形量を調整するだけで
よく、磁石の寸法不良や設計変更等に対して柔軟な対応
をすることができる。
【0060】請求項2の発明によると、少なくとも1枚
の磁性板の磁石挿入部内の円周方向両側端部に、該磁石
挿入部での永久磁石の円周方向の移動を規制する突起部
が設けられているので、磁性板の変形による永久磁石の
固定時に磁石の円周方向への移動をなくして、その移動
による減磁を未然に防止することができ、モータ性能の
向上を図ることができる。
【0061】請求項3の発明によると、永久磁石を所定
の位置に治具等により位置決めした状態で回転子コアの
少なくとも1枚の磁性板をその磁石挿入部における半径
方向外側壁面が永久磁石に圧接するように半径方向内側
に変形させて、永久磁石を回転子コアに固定保持するの
で、請求項2の発明と同様に、永久磁石が円周方向に移
動することによって生じる減磁を未然に防止できるとと
もに、磁石の主磁束を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1において回転子コアの磁石
の保持構造を示す平面図である。
【図2】DCモータの固定子巻線を示す電気回路図であ
る。
【図3】固定子における巻線の配置状態を示す平面図で
ある。
【図4】回転子の構成を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るDCモータを装備し
た圧縮機を示す断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】治具を使用して磁石を保持する状態を示す回転
子コアの側面図である。
【図8】回転子コアを治具の挿入していない側から見た
平面図である。
【図9】治具及び磁石を挿入した直後の状態を示す回転
子コアの平面図である。
【図10】磁石位置決め用治具の側面図である。
【図11】磁石位置決め用治具を挿入部側から見た平面
図である。
【図12】本発明の実施形態2を示す図1相当図であ
る。
【図13】突起付磁性板を示す平面図である。
【図14】表面型のブラシレスDCモータを模式的に示
す横断面図である。
【図15】埋込型のブラシレスDCモータを模式的に示
す横断面図である。
【符号の説明】
(C) 圧縮機 (3) 圧縮機構 (30) ブラシレスDCモータ (31) 固定子 (33u)〜(33w) 固定子巻線 (40) 回転子 (41) 締結リベット (42) 軸挿通孔 (43) 磁石挿入部 (44) 回転子コア (45) 永久磁石 (46) 端板 (61) 磁性板 (61a) 突起付磁性板 (62),(63) 磁石挿入部側壁面 (64) 磁束短絡防止用開口部 (65),(78) リベット孔 (77) 収容部 (80) 磁石位置決め用治具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状の多数枚の磁性板(61),(6
    1),…が軸方向に沿って積層され、かつ軸方向に延び
    る磁石挿入部(43)が形成された回転子コア(44)
    と、 上記回転子コア(44)の磁石挿入部(43)内に収容
    された永久磁石(45)とを備えたブラシレスDCモー
    タの回転子において、 上記回転子コア(44)の少なくとも1枚の磁性板(6
    1)がその磁石挿入部(43)における半径方向外側壁
    面(62)を上記永久磁石(45)に圧接させるように
    半径方向内側に変形されて、永久磁石(45)が回転子
    コア(44)に固定保持されていることを特徴とするブ
    ラシレスDCモータの回転子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラシレスDCモータの
    回転子において、 少なくとも1枚の磁性板(61a)の磁石挿入部(4
    3)内の円周方向両側端部に、該磁石挿入部(43)で
    の永久磁石(45)の円周方向の移動を規制する突起部
    (70),(70)が設けられていることを特徴とする
    ブラシレスDCモータの回転子。
  3. 【請求項3】 薄板状の多数枚の磁性板(61),(6
    1),…が軸方向に沿って積層され、かつ軸方向に延び
    る磁石挿入部(43)が形成された回転子コア(44)
    と、 上記回転子コア(44)の磁石挿入部(43)内に収容
    された永久磁石(45)とを備えたブラシレスDCモー
    タの回転子の上記永久磁石(45)を位置決め固定する
    方法であって、 上記永久磁石(45)を回転子コア(44)の磁石挿入
    部(43)内で所定の位置に治具(80)等で位置決め
    し、 その位置決め状態で上記回転子コア(44)の少なくと
    も1枚の磁性板(61)をその磁石挿入部(43)にお
    ける半径方向外側壁面(62)が上記永久磁石(45)
    に圧接するように半径方向内側に変形させて、永久磁石
    (45)を回転子コア(44)に固定保持することを特
    徴とするブラシレスDCモータの回転子の磁石位置決め
    固定方法。
JP8003957A 1996-01-12 1996-01-12 ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法 Pending JPH09200982A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003957A JPH09200982A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8003957A JPH09200982A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09200982A true JPH09200982A (ja) 1997-07-31

Family

ID=11571592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8003957A Pending JPH09200982A (ja) 1996-01-12 1996-01-12 ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09200982A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1198732A (ja) * 1997-09-25 1999-04-09 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式モータ
JP2001178040A (ja) * 1999-12-21 2001-06-29 Mitsubishi Electric Corp 圧縮機用永久磁石形電動機の回転子及び圧縮機用永久磁石形電動機の回転子の製造方法及び圧縮機及び冷凍サイクル
JP2002101585A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Nissan Motor Co Ltd 同期電動機のロータ構造
JP2013055815A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Jtekt Corp 埋込磁石型モータおよび埋込磁石型回転子の製造方法
EP2600508A2 (en) 2011-11-30 2013-06-05 Jtekt Corporation Rotor for motor and method of manufacturing the same
JP2014007925A (ja) * 2012-06-27 2014-01-16 Toyota Boshoku Corp ロータコアの製造方法
DE102013109625A1 (de) 2012-09-06 2014-03-06 Fanuc Corp. Läufer mit eingebetteten Magneten für Elektromotor
CN103780028A (zh) * 2014-02-18 2014-05-07 山东理工大学 电动汽车驱动电机混合磁路永磁转子生产方法
US20140196276A1 (en) * 2013-01-15 2014-07-17 Mitsui High-Tec, Inc. Method of manufacturing laminated rotor core
CN109905000A (zh) * 2019-04-23 2019-06-18 山东理工大学 径向与切向永磁磁极混合励磁电机转子生产方法
CN111384802A (zh) * 2018-12-27 2020-07-07 本田技研工业株式会社 旋转电机的转子

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1198732A (ja) * 1997-09-25 1999-04-09 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式モータ
JP2001178040A (ja) * 1999-12-21 2001-06-29 Mitsubishi Electric Corp 圧縮機用永久磁石形電動機の回転子及び圧縮機用永久磁石形電動機の回転子の製造方法及び圧縮機及び冷凍サイクル
JP2002101585A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Nissan Motor Co Ltd 同期電動機のロータ構造
JP2013055815A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Jtekt Corp 埋込磁石型モータおよび埋込磁石型回転子の製造方法
US9024496B2 (en) 2011-11-30 2015-05-05 Jtekt Corporation Rotor for motor and method of manufacturing the same
EP2600508A2 (en) 2011-11-30 2013-06-05 Jtekt Corporation Rotor for motor and method of manufacturing the same
EP2600508A3 (en) * 2011-11-30 2017-07-12 Jtekt Corporation Rotor for motor and method of manufacturing the same
JP2014007925A (ja) * 2012-06-27 2014-01-16 Toyota Boshoku Corp ロータコアの製造方法
US9755489B2 (en) 2012-06-27 2017-09-05 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Method for manufacturing rotor core
DE102013109625A1 (de) 2012-09-06 2014-03-06 Fanuc Corp. Läufer mit eingebetteten Magneten für Elektromotor
US20140196276A1 (en) * 2013-01-15 2014-07-17 Mitsui High-Tec, Inc. Method of manufacturing laminated rotor core
US9768673B2 (en) * 2013-01-15 2017-09-19 Mitsui High-Tec, Inc. Method of manufacturing laminated rotor core
CN103780028A (zh) * 2014-02-18 2014-05-07 山东理工大学 电动汽车驱动电机混合磁路永磁转子生产方法
CN111384802A (zh) * 2018-12-27 2020-07-07 本田技研工业株式会社 旋转电机的转子
CN109905000A (zh) * 2019-04-23 2019-06-18 山东理工大学 径向与切向永磁磁极混合励磁电机转子生产方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100492238B1 (ko) 전동기의 회전자
AU2008336853B2 (en) Armature core, armature, rotary electric machine and compressor
EP2066004A1 (en) Motor and compressor
JPH09233750A (ja) ブラシレスdcモータ及びその永久磁石保持方法
KR100310721B1 (ko) 무브러시모터의영구자석회전자및그제조방법
US5666015A (en) Electric motor for a compressor with a rotor with combined balance weights and oil separation disk
US20120007455A1 (en) Motor rotor and compressor provided with the same
JP2847393B2 (ja) 永久磁石型回転子
WO2007114079A1 (ja) 電機子コア、それを用いたモータおよびその製造方法
JPH09200982A (ja) ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法
JP3301962B2 (ja) 電動機の回転子
US20040251749A1 (en) Reciprocating motor
JPH09182334A (ja) ブラシレスdcモータ
JP2016096635A (ja) モータロータおよびそれを用いたモータ並びに電動圧縮機
JP3615014B2 (ja) 磁石回転子及びその製造方法
JPH09233747A (ja) ブラシレスdcモータ
JP2000097183A (ja) 回転式圧縮機
JPH09182332A (ja) ブラシレスdcモータ
JPH09182333A (ja) ブラシレスdcモータの回転子及びその磁石位置決め固定方法
JPH09215236A (ja) ブラシレスdcモータ
KR20070106925A (ko) 스테핑 모터
JPH1127883A (ja) 電動機の回転子
JPH1189137A (ja) 永久磁石形モータ
JPH0946946A (ja) 磁石回転子
JP6714907B2 (ja) 回転子、電動機、密閉型圧縮機および回転子の製造方法