JPH09215236A - ブラシレスdcモータ - Google Patents

ブラシレスdcモータ

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Publication number
JPH09215236A
JPH09215236A JP8019788A JP1978896A JPH09215236A JP H09215236 A JPH09215236 A JP H09215236A JP 8019788 A JP8019788 A JP 8019788A JP 1978896 A JP1978896 A JP 1978896A JP H09215236 A JPH09215236 A JP H09215236A
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JP
Japan
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brushless
permanent magnet
motor
rotor core
die
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JP8019788A
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English (en)
Inventor
Ryuichiro Amano
龍一郎 天野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転子コア(42)の各挿入部(43)に各
々の永久磁石(44)が埋め込まれてなる埋込型ブラシ
レスDCモータにおいて、磁石(44)及びコア(4
2)間の隙間に充填材を充填することで磁石(44)を
保持させるようにする際に、磁石(44)の幅寸法が変
更される場合でも同じコア金型を使用できるようにし、
もって、磁石(44)の形状変更に伴うコストアップの
幅が小さく抑えられるようにする。 【解決手段】 各挿入部(43)の周方向の寸法を各永
久磁石(44)の周方向の寸法よりも大きくして各磁石
(44)の周方向両側方にそれぞれ軸方向に延びる隙間
を形成する一方、上記各隙間に溶融状態の亜鉛ダイカス
ト合金材(48)を加圧充填した後に固化させ、その合
金材(48)により各磁石(44)を各々の挿入部(4
3)内に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転子コアの各
挿入部内にそれぞれ永久磁石が埋め込まれてなる埋込型
のブラシレスDCモータに関し、特に永久磁石の幅寸法
(回転子の周方向の寸法)の変更に際しての回転子コア
金型の共通化対策に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスDCモータを、回転子におけ
る永久磁石の保持構造によって大きく分類すると、図1
1に示すように、回転子コア(a)の外周側に永久磁石
(b),(b),…が配置されてなる表面型と、図12
に示すように、回転子コア(a)の各挿入部(c)内に
それぞれ永久磁石(b),(b),…が埋め込まれてな
る埋込型とになる。両者を比較すると、上記表面型で
は、回転子の回転による遠心力で磁石(b)が剥離する
のを防止するために、外周側にステンレス管(d)を焼
嵌めする等の補強を行う必要がある。これに対し、埋込
型の場合には、そのような磁石(b)の剥離の虞れはな
く、したがって、回転子コア(a)の各挿入部(c)内
にそれぞれ磁石(b)を圧入するだけでよい。
【0003】ところが、実際には、上記磁石(b)は瀬
戸物と同様の焼結物であって脆く、寸法公差が大きいた
めに、圧入時における挿入部(c)の壁面との接触部分
に欠けや傷が発生し易い。また、磁石(b)の表面に防
錆等のためのコーティングが施されている場合には、そ
のコーティングが剥がれ易い。さらに、磁石(b)が圧
入されることで、回転子コア(a)を構成している各積
層板が半径方向外方に膨出するように不均一に変形し、
このために回転子コア(a)の側周面に凹凸が生じる結
果、磁気騒音やトルクリプル等が発生するようになる。
これらの不具合を回避するには、永久磁石(b)の寸法
公差を改善するために研磨等の工程が必要であるが、そ
のような別工程は大幅にコストアップを招くことにな
る。このため、上記埋込型の場合には、寸法公差を改善
しないままの磁石(b)を、上記のような不具合を生じ
させることなく挿入部(c)内に挿入して保持できるよ
うにする工夫が必要となる。
【0004】そこで、従来では、例えば特開平5−83
892号公報に記載されているように、回転子コアの各
挿入部内周側の位置に該挿入部に開放されかつ軸方向に
延びる断面U字状の溝をそれぞれ設けておき、上記各挿
入部内に永久磁石を挿入した後、上記溝内に樹脂材を射
出成形し、その樹脂材を永久磁石及び回転子コア間の隙
間に充填して硬化させるようにすることで、上記永久磁
石を、その寸法公差によるばらつきに拘らず、圧入する
ことなく挿入部内に挿入できかつ固定できるようになさ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、上
記回転子コアは、各々、コア金型により所定形状に打ち
抜かれてなる多数枚の積層板を回転子の軸方向に積層し
て一体化することで形成される。したがって、永久磁石
の断面形状が変更される場合には、それに合わせて積層
板の形状も変更する必要があることから、高いコストを
かけて新たにコア金型を作製しなければならない。
【0006】その際に、上記従来例では、永久磁石及び
回転子コア間の隙間に樹脂材を注入するようにしている
ので、予め挿入部の断面形状を永久磁石の断面形状より
も大きくしておけば、樹脂材の注入量の増減により永久
磁石の断面形状に対応することができ、よって、同じコ
ア金型を使用できて大幅なコストアップを回避すること
ができる。
【0007】しかしながら、上記従来例では、樹脂材注
入用の溝が永久磁石と回転子コアとの間の半径方向(磁
極方向)に位置していることから、その溝により磁気抵
抗が増大して主磁束が低下し易くなるという問題があ
る。この磁束低下分を補おうとすれば、より大きな磁石
が必要となり、したがって、結果的にコストアップを招
くことになる。
【0008】この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、回転子コアの各挿入部にそ
れぞれ永久磁石が埋め込まれてなる埋込型のブラシレス
DCモータにおいて、永久磁石及び回転子コア間の隙間
に充填材を充填して永久磁石を固定する際に、その充填
位置を見直すことで、永久磁石の幅寸法が変更される場
合に主磁束の低下を招くことなく同じコア金型を使用で
きるようにし、もって、永久磁石の形状変更に伴うコス
トアップの幅が小さく抑えられるようにすることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、挿入部の周方向の寸法を永久磁石
の幅寸法よりも大きくしておくことで、永久磁石の幅寸
法の変更に対応できるようにする一方、上記永久磁石の
周方向両側方に形成される隙間に、溶融状態のダイカス
ト充填材(例えば亜鉛ダイカスト合金材)を流し込んで
固化させるようにすることで、永久磁石をその幅寸法の
変更や寸法公差によるばらつきに拘らず挿入部内に固定
できるようにした。
【0010】具体的には、請求項1の発明では、図4に
示すように、各々、回転子コア(42)を軸方向に貫通
しかつ略周方向に延びるスロット状に設けられた複数の
挿入部(43),(43),…内にそれぞれ板状の永久
磁石(44),(44),…が埋め込まれてなる回転子
(41)を備えていて、軸方向に積層した状態に一体化
された多数枚の積層板(42a),(42a),…によ
り上記回転子コア(42)を構成するようにしたブラシ
レスDCモータが前提である。
【0011】そして、図1及び図5に示すように、上記
各挿入部(43)の周方向の寸法を各永久磁石(44)
の周方向の寸法よりも大きくして、上記各永久磁石(4
4)の周方向両側方にそれぞれ軸方向に延びる隙間を形
成する。その上で、上記各隙間に溶融状態で加圧充填し
て固化させてなる非磁性体のダイカスト充填材(48)
を設けることとする。
【0012】上記の構成において、回転子コア(41)
の各挿入部(43)内にそれぞれ永久磁石(44),
(44),…が挿入された状態で、それら各永久磁石
(44)の周方向両側方には、軸方向に延びる両側1対
の隙間が回転子コア(42)との間に形成されている。
よって、永久磁石(44)の幅寸法の変更や寸法公差に
よるばらつきがその両側の隙間により吸収されるので、
永久磁石(44)の幅寸法が変更される場合には、同じ
コア金型を使用できるようになり、その分だけ永久磁石
(44)の形状変更に伴うコストアップの幅は小さく抑
えられる。
【0013】一方、上記各隙間には、ダイカスト充填材
(48)が充填されている。よって、上記各永久磁石
(44)は、その幅寸法の変更や寸法公差によるばらつ
きに拘らず上記ダイカスト充填材(48)により挿入部
(43)内に固定される。
【0014】このとき、上記ダイカスト充填材(48)
は、各永久磁石(44)の周方向両側の隙間に位置して
いるので、永久磁石(44)及び回転子コア(42)間
に従来のような半径方向の隙間(溝)を設けておく必要
はなく、そのような隙間により磁気抵抗が増加すること
に起因する主磁束の低下は招かない。したがって、その
ような主磁束の低下を補うために、より大きな永久磁石
が必要となって結果的にコストをアップさせるという事
態も招かない。そして、上記ダイカスト充填材(48)
は非磁性体であるので、そのダイカスト充填材(48)
が充填されたことに起因する性能・減磁耐力の低下は生
じない。
【0015】また、上記各隙間に充填されたダイカスト
充填材(48)により、DCモータ(30)の起動時、
停止時、負荷の急変時等における永久磁石(44)の周
方向のぐらつきが抑えられ、そのようなぐらつきに起因
する永久磁石(44)の破損は少なくなる。さらに、永
久磁石(44)を挿入する際に、形状変更や、寸法公差
によるばらつきにも拘らず、磁石(44)を大きな力で
圧入させる必要がないので、そのような圧入による磁石
(44)の欠けや傷、ないし回転子コア(42)の変形
による磁気騒音やトルクリプル等の発生は回避され、ま
た挿入作業自体が容易化される。
【0016】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、回転子(41)は、図6及び図7に示すよう
に、各挿入部(43)内に配置された各々の永久磁石
(44)を保持して該永久磁石(44)のダイカスト充
填材(48)の充填時における周方向の移動を規制する
爪部(45a),(45a),…が設けられかつ各挿入
部(43)の開口端を覆うように回転子コア(42)の
軸方向の少なくとも一方の端面に接合されてなる非磁性
体の端板(45)を有するものとする。上記の構成にお
いて、各挿入部(43)内における各々の永久磁石(4
4)の周方向両側方の隙間にダイカスト充填材(48)
が充填される際に、各永久磁石(44)は、回転子コア
(42)の軸方向の少なくとも一方の端面に接合されて
なる端板(45)の爪部(45a),(45a),…に
より保持されてその周方向の移動が規制されている。よ
って、各永久磁石(44)は、各々の挿入部(43)内
においてダイカスト充填材(48)の充填時にその流動
を受けるにも拘らず、周方向の適正な位置に固定され
る。また、爪部(45a),(45a),…による各永
久磁石(44)の保持は充填後も維持されるので、これ
ら爪部(45a),(45a),…は各永久磁石(4
4)の固定にも寄与する。
【0017】請求項3の発明では、上記請求項1の発明
において、回転子(41)は、図8に示すように、各挿
入部(43)の開口端を覆うように回転子コア(42)
の軸方向の少なくとも一方の端面に接合されかつダイカ
スト充填材(48)により各隙間内のダイカスト充填材
(48)と一体形成されてなる端板部(45′)を有す
るものとする。上記の構成において、各挿入部(43)
の開口端を覆うように回転子コア(42)の軸方向の少
なくとも一方の端面に接合された非磁性体の端板部(4
5′)は、ダイカスト充填材(48)により各隙間内の
ダイカスト充填材(48)と一体形成されている。よっ
て、従来の回転子において回転子コアの端面に接合され
る別部材としての端板及びその組付工程が共に不要とな
り、その分だけコストダウンを図ることができるように
なる。
【0018】請求項4の発明では、上記請求項1の発明
において、回転子コア(42)の積層板(42a),
(42a),…を、各隙間に充填されたダイカスト充填
材(48)により一体化する。上記の構成において、回
転子コア(42)の積層板(42a),(42a),…
は、各隙間に充填したダイカスト充填材(48)により
一体化されているので、従来の回転子コアにおいて積層
板を一体化するために使用される締結リベット等の締結
部材及びその組付工程は共に不要となり、その分だけコ
ストダウンを図ることができるようになる。
【0019】請求項5の発明では、上記請求項1の発明
において、少なくとも1枚の積層板(42a)に、図9
に示すように、各挿入部(43)内に配置された各々の
永久磁石(44)のダイカスト充填材(48)の充填時
における周方向の移動を規制する押え突起(42a
1),(42a1),…を設ける。上記の構成におい
て、各挿入部(43)内における各々の永久磁石(4
4)の周方向両側方の隙間にダイカスト充填材(48)
が充填される際に、各永久磁石(44)の周方向の移動
は、少なくとも1枚の積層板(42a)が有する押え突
起(42a1),(42a1),…により規制される。
よって、各永久磁石(44)は、各々の挿入部(43)
内においてダイカスト充填材(48)の充填時にその流
動を受けるにも拘らず、周方向の適正な位置に固定され
る。
【0020】請求項6の発明では、上記請求項1の発明
において、回転子コア(42)の軸方向の少なくとも一
方の端部に位置する積層板(42a)に、図10に示す
ように、各挿入部(43)内に配置された各々の永久磁
石(44)のダイカスト充填材(48)の充填時におけ
る軸方向の移動を規制する押え片(42a2),(42
a2),…を設ける。上記の構成において、各挿入部
(43)内における各々の永久磁石(44)の周方向両
側方の隙間にダイカスト充填材(48)が充填される際
に、各永久磁石(44)の軸方向の移動は、回転子コア
(42)の軸方向の少なくとも一方の端部に位置する積
層板(42a)の各押え片(42a2)により規制され
る。よって、各永久磁石(44)は、各々の挿入部(4
3)内においてダイカスト充填材(48)の充填時にそ
の流動を受けるにも拘らず、軸方向の適正な位置に固定
される。尚、この場合に、上記押え片(42a2)を有
する積層板(42a)の枚数は、ダイカスト充填材(4
8)を充填する際の注入圧等に応じて適宜設定される。
また、押え片(42a2)を有する積層板(42a)が
一方の端部のみに配置されている場合には、ダイカスト
充填材(48)は他方の端部側から各隙間に充填され
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。 (実施形態1)図2は、この発明の実施形態1に係るブ
ラシレスDCモータ(30)が内蔵された冷媒回路用圧
縮機の全体構成を示し、この圧縮機は図外の冷媒回路に
介設されて冷媒を圧縮して吐出するために用いられる。
【0022】図2において、(1)は上下方向に延びる
密閉円筒状に設けられたケーシングであり、このケーシ
ング(1)の上端部にはケーシング(1)内外を連通す
る吐出管(2)がその内端部をケーシング(1)内上端
の中心部に位置付けた状態で気密状に挿通されている。
【0023】また、ケーシング(1)内の下部には、冷
媒ガスを吸い込んで圧縮した後にケーシング(1)内に
吐出する圧縮機構(3)が嵌装されている。この圧縮機
構(3)は、上下方向に並設された円盤状の3つのサイ
ドハウジング(4),(4),…と、これらサイドハウ
ジング(4),(4),…間に気密状に挟持された円環
状の2つのローラハウジング(5),(5)とからなる
ハウジング部を備えており、図3に示すように、上記各
ローラハウジング(5)内には円筒状のローラ(6)が
上記隣り合うサイドハウジング(4),(4)間に位置
する状態で配設されている。
【0024】上記サイドハウジング(4),(4),…
の中心部には、上下方向に延びるクランク軸(8)が気
密状に貫通されている。このクランク軸(8)は、その
回転軸心からそれぞれ偏心してなる断面円形状の上下1
対の偏心部(8a),(8a)を有する。その際に、両
偏心部(8a),(8a)は、回転軸心を挟んで互いに
逆の方向に偏心している。上記各ローラ(6)は、それ
ら各々の偏心部(8a)に該偏心部(8a)の偏心軸心
回りに回動可能に外嵌合されていて、その外周面をロー
ラハウジング(5),(5)の内周面に接触させながら
クランク軸(8)の回転軸心回りを公転するようになさ
れている。
【0025】上記各ローラハウジング(5)内周面の所
定部位には、上下方向に延びる凹溝部(5a)が形成さ
れている。この凹溝部(5a)には、直径方向に貫通し
かつ上下方向に延びるスリット状に切り欠かれたブレー
ド嵌挿部(9a)を有する円柱状の揺動軸(9)が、上
下方向の軸心をもって回動可能に支持されている。一
方、各ローラ(6)の外周面には板状のブレード(1
0)が一体に突設されている。このブレード(10)
は、上記揺動軸(9)のブレード嵌挿部(9a)に嵌挿
された状態でその嵌挿方向に摺動可能に保持されてお
り、このことで、上記各ローラ(6)の公転運動に伴っ
てそのブレード(10)を揺動軸(9)の軸心回りに揺
動させるようになっている。そして、このブレード(1
0)により、各ローラ(6)の外周面、各ローラハウジ
ング(5)の内周面及び上下両側のサイドハウジング
(4),(4)に囲まれてなる断面三日月状の空間(1
1)が2つの作動室(12),(12)に区画されてい
る。
【0026】上記ローラハウジング(5)には、上記凹
溝部(5a)(ブレード(10)の位置)を挟んで周方
向の両側に吸入孔(13)及び吐出孔(14)の各一端
が開口されている。吸入孔(13)の他端は、ケーシン
グ(1)の側壁を貫通する吸入管(15)の下流端部に
連通しており、この各吸入管(15)の上流端部は、ケ
ーシング(1)の側方に配置されていて該ケーシング
(1)に一体に固定されてなるアキュムレータ(24)
に接続されている。一方、吐出孔(14)の出口側端は
ケーシング(1)内部に開口されていて、この吐出孔
(14)の途中にはリード弁からなる逆止弁としての吐
出弁(16)が配設されている。図3中、(21)は吐
出弁(16)の最大開度を規制するストッパである。
【0027】そして、上記の圧縮機構(3)では、ロー
ラハウジング(5),(5)内における各ローラ(6)
の公転運動により、アキュムレータ(24)内の低圧の
冷媒ガスを吸入管(15)及び吸入孔(13)を経て各
作動室(12)に吸い込み、その冷媒ガスをローラ
(6)の公転運動に伴う作動室(12)の容積減少によ
り圧縮した後、吐出孔(14)からケーシング(1)内
に吐出してケーシング(1)内圧力を高圧とするように
なされており、そのケーシング(1)内の高圧の冷媒ガ
スは吐出管(2)からケーシング(1)外に吐出される
ようになっている。
【0028】さらに、上記圧縮機構(3)では、クラン
ク軸(8)における各偏心部(8a)の外周面、上側偏
心部(8a)の上側に位置するクランク軸(8)の外周
面、及び下側偏心部(8a)の下側に位置するクランク
軸(8)の外周面の各々に、それぞれ潤滑油を吐出する
ための油吐出孔(17),(17),…が開設されてい
る。この各油吐出孔(17)は、クランク軸(8)の軸
心部を通るように設けられていてその下端がクランク軸
(8)の下端面に開放されてなる図外の油通路にそれぞ
れ連通している。一方、ケーシング(1)内の底部には
油溜り部(18)が設けられており、この油溜り部(1
8)に溜められている潤滑油に上記クランク軸(8)の
下端が浸漬されるようになされている。そして、クラン
ク軸(8)の回転に伴い、その遠心力を利用して、油溜
り部(18)の潤滑油を油通路内に吸い込んで各油吐出
孔(17),(17),…から圧縮機構(3)の摺動部
分に供給するようになされている。この潤滑に供された
潤滑油の一部は、圧縮機構(3)の吐出孔(14)から
ケーシング(1)内に吐出される冷媒ガスに混じって吐
出される。
【0029】上記ケーシング(1)内の上部には、上記
圧縮機構(3)を駆動するためのブラシレスDCモータ
(30)が上下方向の回転軸心をもって嵌装されてい
る。このブラシレスDCモータ(30)は、ケーシング
(1)の内壁面に固定された略円筒状の固定子(31)
と、この固定子(31)内に回転可能に配置されかつ上
記クランク軸(8)に回転一体に連結された回転子(4
1)とを備えてなっている。
【0030】上記固定子(31)は、多数枚の積層板を
DCモータ(30)の軸方向(ケーシング(1)の上下
方向)に積層して一体化してなる略円筒状の固定子コア
(32)と、この固定子コア(32)の内周側に配置さ
れた3相の巻線からなる固定子巻線部(33)とを有す
る。固定子巻線部(33)の3相の巻線は、その一端同
士が互いに接続されて中性点を形成している一方、各巻
線の他端が入力端子とされている。すなわち、3相の巻
線はY結線されていて、各巻線の入力端子に印加される
電圧を順に切り換えることにより、固定子(31)が回
転磁界を発生するようになされている。尚、図2中、
(33a)は固定子巻線部(33)が固定子コア(3
2)の上下両端部からそれぞれ上下方向に食み出たコイ
ルエンドである。また、(19)はケーシング(1)の
上端部外面に取り付けられた電源接続部であり、この電
源接続部(19)は、上記各巻線に接続された3本の電
源入力線、及び各巻線の中性点に接続された1本の信号
出力線がそれぞれ接続される4つの端子(20),(2
0),…(図2では、3つの端子のみが見えている)を
有する。上記信号出力線は、回転子(41)による回転
方向の磁極位置を検出するため等に使用される。
【0031】一方、上記回転子(41)は、図4に示す
ように、多数枚の積層板(42a),(42a),…が
軸方向(同図に一点鎖線で示す方向)に積層された状態
で4本の締結リベット(49),(49),…により一
体化されてなる略円柱状の回転子コア(42)と、この
回転子コア(42)内に埋め込まれた平板状の4つの永
久磁石(44),(44),…とを有する。回転子コア
(42)の軸方向両端面には、円板状をなす1対の端板
(45),(45)が上記各締結リベット(49)によ
り一体に接合されている。尚、図4中、(41b)は上
記各々の締結リベット(49)の挿通孔であって、回転
子コア(42)を軸方向に貫通するように設けられてい
る。また、回転子(41)の軸心部には、軸方向に貫通
する軸挿通孔(41a)が形成されおり、この軸挿通孔
(41a)に上記クランク軸(8)の上端部が焼嵌め
(焼嵌め温度は例えば250〜300°)により嵌挿固
定されている。
【0032】上記回転子コア(42)の周縁部には、各
々、軸方向に貫通しかつ半径方向と直交する方向に延び
る断面矩形スロット状に設けられた4つの挿入部(4
3),(43),…が上記軸挿通孔(41a)の周りで
正方形の各辺部をなすように配置されていて、この各挿
入部(43)内にそれぞれ上記永久磁石(44),(4
4),…が埋め込まれている。さらに、回転子コア(4
2)には、各々、該コア(42)を軸方向に貫通しかつ
各挿入部(43)の両側部からそれぞれ半径方向外方に
向かって延びるスリット状のバリア部(46),(4
6),…が設けられている。この各バリア部(46)
は、回転子コア(42)における磁束の短絡を防止する
機能を営む。
【0033】上記ブラシレスDCモータ(30)の回転
子(41)の上端部には、円板状の油分離板(47)が
上記リベット(49),(49),…の締結により回転
一体に取り付けられている。この油分離板(47)は、
回転子(41)の上端から所定距離だけ離れた状態、つ
まり固定子巻線部(33)の上側コイルエンド(33
a)に対向した状態で固定されており、圧縮機構(3)
の吐出孔(14)から吐出ガスと共に潤滑油がケーシン
グ(1)内に吐出されて吐出管(2)に向かうとき、そ
の潤滑油が吐出管(2)の側に流れるのを阻止するよう
になっている。
【0034】また、上記回転子(41)の上下両端部に
は、圧縮機の運転時、圧縮機構(3)の上下の偏心部
(8a),(8a)の回転による振れを打ち消すための
バランスウエイト(50),(50)が配設されてい
る。つまり、上側のバランスウェイト(50)は下側の
偏心部(8a)と同じ側(図2では左側)に、また下側
のバランスウェイト(50)は上側の偏心部(8a)と
同じ側(同図では右側)にそれぞれ配置されている、こ
れらバランスウェイト(50),(50)は、上記締結
リベット(49),(49),…により共締めされてい
る。
【0035】そして、この実施形態では、上記ブラシレ
スDCモータ(30)の回転子(41)において、図1
及び図5に示すように、上記各挿入部(43)の周方向
の寸法は、上記各永久磁石(44)の周方向の寸法より
も大きくされており、このことで、上記各永久磁石(4
4)の周方向両側方にそれぞれ軸方向に延びる隙間が形
成されるようになっている。その上で、上記各隙間及び
各バリア部(46)には、溶融状態で図5に矢印で示す
ように加圧充填して固化させてなる非磁性体のダイカス
ト充填材としての亜鉛ダイカスト合金材(48)が配置
されており、その亜鉛ダイカスト合金材(48)により
各永久磁石(44)を各々の挿入部(43)内に固定さ
せるようになっている。また、上記亜鉛ダイカスト合金
材(48)は、上述したクランク軸(8)の焼嵌め温度
(この場合は250〜300℃)よりも高くかつ各永久
磁石(44)の物性に悪影響を及ぼす温度(例えば希土
類磁石の場合では700℃)よりも低い溶融温度(例え
ば400℃)を有するものとされている。
【0036】また、上記各端板(45)はアルミニウム
合金等の非磁性体からなっていて、図6及び図7に示す
ように、各挿入部(43)内に配置された各々の永久磁
石(44)が亜鉛ダイカスト合金材(48)の充填時に
軸方向に移動するのを規制する機能を有しており、さら
に、各端板(45)には各永久磁石(44)を周方向に
挟み込むように保持して同充填時に各永久磁石(44)
が周方向に移動するのを規制する1対の爪部(45
a),(45a)が各永久磁石(44)毎に設けられて
いる。一方、各端板(45)には、各永久磁石(44)
の周方向両側方の隙間を外部空間に連通するダイカスト
孔(45b),(45b),…が各々のバリア部(4
6)に対応して設けられており、亜鉛ダイカスト合金材
(48)は、一方の端板(45)の各ダイカスト孔(4
5b),(45b),…から各々の隙間に流入して他方
の端板(45)の各ダイカスト孔(45b),(45
b),…から外部空間に流出することで上記各隙間及び
各バリア部(46)に充填されるようになっている。
【0037】尚、上記の説明では、永久磁石(44)を
挿入部(43)内に固定すると表現しているが、永久磁
石(44)は、固定される段階で既に着磁されているも
のであってもよいし、固定された後に例えば固定子巻線
部(33)に印加して着磁されるものであってもよい。
特に希土類磁石等のように強力な磁力を発生するものの
場合には、各々の挿入部(43)内に挿入する際の作業
性や磁石(44)の回転子コア(42)との接触等を考
慮すると、固定後に着磁するのが望ましい。
【0038】したがって、この実施形態1によれば、埋
込型ブラシレスDCモータ(30)において、回転子コ
ア(42)の各挿入部(43)内にそれぞれ永久磁石
(44),(44),…が挿入された状態で、それら各
永久磁石(44)の周方向両側方に軸方向に延びる両側
1対の隙間が回転子コア(42)との間に形成されるよ
うにしたので、永久磁石(44)の幅寸法の変更や寸法
公差によるばらつきをその両側の隙間により吸収するこ
とができる。よって、永久磁石(44)の幅寸法が変更
される場合には、同じコア金型を使用することができ、
その分だけ永久磁石(44)の形状変更に伴うコストア
ップの幅を小さく抑えることができる。
【0039】一方、上記各隙間には、亜鉛ダイカスト合
金材(48)を充填するようにしたので、上記各永久磁
石(44)を、その幅寸法の変更や寸法公差によるばら
つきに拘らず挿入部(43)内に固定させることができ
る。
【0040】このとき、上記各永久磁石(44)及び回
転子コア(42)間に、従来の技術の項で説明したよう
な半径方向の隙間(溝)を設けておく必要がないので、
そのような隙間により磁気抵抗が増加することに起因す
る主磁束の低下を招くことはない。したがって、そのよ
うな主磁束の低下を補うために、より大きな永久磁石が
必要となって結果的にコストをアップさせるという事態
も招かない。そして、亜鉛ダイカスト合金材(48)が
非磁性体であるので、そのような合金材(48)を充填
したことに起因する性能・減磁耐力の低下は生じない。
【0041】また、上記亜鉛ダイカスト合金材(48)
を充填する際に、各端板(45)及びその爪部(45
a),(45a),…により、各挿入部(43)内の各
々の永久磁石(44)を保持してその軸方向及び周方向
の各移動を規制するようにしたので、各々の挿入部(4
3)内において亜鉛ダイカスト合金材(48)の充填時
にその流動を受けるにも拘らず、各永久磁石(44)を
軸方向及び周方向の適正な位置に固定させることができ
る。また、爪部(45a),(45a),…による各永
久磁石(44)の保持は充填後も維持されるので、これ
ら爪部(45a),(45a),…は各永久磁石(4
4)の固定にも寄与することができる。
【0042】その上、上記亜鉛ダイカスト合金材(4
8)が永久磁石(44)及び回転子コア(42)間の周
方向の位置に介在していることで、DCモータ(30)
の起動時、停止時、負荷の急変時等における永久磁石
(44)の周方向のぐらつきを抑えることができ、その
ようなぐらつきに起因する永久磁石(44)の破損を少
なくすることができる。さらに、永久磁石(44)を挿
入する際に、形状変更や、寸法公差によるばらつきにも
拘らず、磁石(44)を大きな力で圧入させる必要がな
いので、そのような圧入による磁石(44)の欠けや
傷、ないし回転子コア(42)の変形による磁気騒音や
トルクリプル等の発生を回避でき、また挿入作業自体を
容易なものとすることができる。
【0043】内、上記実施形態1では、亜鉛ダイカスト
合金材(48)をダイカスト充填材として用いている
が、ダイカスト充填材はこれに限定されるものではな
い。
【0044】また、上記実施形態1では、回転子コア
(42)の両端面に1対の端板(45),(45)が接
合される場合に、両端板(45),(45)にそれぞれ
爪部(45a),(45a),…を設けるようにしてい
るが、その場合でも、一方の端板のみに爪部を設けるよ
うにしてもよい。
【0045】また、上記実施形態1では、回転子コア
(42)にバリア部(46),(46)…を有するブラ
シレスDCモータ(30)について説明したが、そのよ
うなバリア部を持たないブラシレスDCモータに、この
発明を適用することもできる。
【0046】さらに、上記実施形態1では、冷媒回路用
圧縮機に内蔵されたブラシレスDCモータ(30)につ
いて説明したが、上記ブラシレスDCモータ(30)を
圧縮機以外の装置に用いることができるのは勿論であ
る。
【0047】(実施形態2)図8は、この発明の実施形
態2に係るブラシレスDCモータの回転子(41)を示
している。尚、上記実施形態1の場合と同じ部分には同
じ符号を付して示すこととし、その説明は省略する。
【0048】この実施形態では、上記回転子(41)
は、各挿入部(43)の開口端を覆うように回転子コア
(42)の軸方向の両端面に接合された非磁性体の1対
の端板部(45′),(45′)を有していて、それら
端板部(45′),(45′)は、亜鉛ダイカスト合金
材(48)により各隙間及び各バリア部(46)内の合
金材(48)と一体形成されている。その際に、各端板
部(45′)には、上記実施形態1におけるバランスウ
エイト(50)と同じ機能を営むバランスウエイト部
(50′)が一体に設けられている。
【0049】また、回転子コア(42)の積層板(42
a),(42a),…は、上記亜鉛ダイカスト合金材
(48)により一体化されていて、図9及び図10から
明らかなように、上記実施形態1の場合に使用されてい
た締結リベットは、ここでは使用されていない。したが
って、その挿通孔も設けられていない。
【0050】さらに、図8に(A)で示す両端近傍部分
に使用されている積層板(42a),(42a),…に
は、図9に示すように、各挿入部(43)内に配置され
た各々の永久磁石(44)が亜鉛ダイカスト合金材(4
8)の充填時に周方向に移動するのを規制する1対の押
え突起(42a1),(42a1)が各永久磁石(4
4)毎に設けられている。
【0051】また、図8に(B)で示す両端部の積層板
(42a),(42a),…には、図10に示すよう
に、各挿入部(43)内に配置された各々の永久磁石
(44)が亜鉛ダイカスト合金材(48)の充填時に軸
方向に移動するのを規制する押え片(42a2)が各永
久磁石(44)毎に設けられている。尚、その他の構成
は上記実施形態1の場合と同じであるので、説明は省略
する。
【0052】したがって、この実施形態2によっても、
実施形態1の場合と同じ効果を奏することができる他、
上記実施形態1において使用されていた部品としての端
板、締結リベット及びバランスウエイトと、それらの組
付工程とが共に不要であるので、その分だけコストダウ
ンを図ることができる。
【0053】尚、上記実施形態2では、回転子コア(4
2)の両端面に1対の端板部(45′),(45′)が
接合される場合に、両端部(45′),(45′)をそ
れぞれ亜鉛ダイカスト合金材(48)により各隙間内の
亜鉛ダイカスト合金材(48)と一体形成するようにし
ているが、何れか一方の端板部(45′)のみを一体形
成するようにしてもよい。
【0054】また、上記実施形態2では、回転子コア
(42)の両端部に、押え片(42a2)を有する積層
板(42a)をそれぞれ配置するようにしているが、何
れか一方の端部にのみ配置するようにしてもよい。その
場合には、亜鉛ダイカスト合金材(48)は、他方の端
部側から各隙間に充填されることになる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、回転子コアを軸方向に貫通しかつ略周方向に延
びるスロット状に設けられた複数の挿入部内にそれぞれ
板状の永久磁石が埋め込まれてなる回転子を備え、多数
枚の積層板を軸方向に積層された状態に一体化して上記
回転子コアを構成するようにしたブラシレスDCモータ
において、上記各挿入部の周方向の寸法を各永久磁石の
周方向の寸法よりも大きくして上記各永久磁石の周方向
両側方にそれぞれ軸方向に延びる隙間を形成する一方、
上記各隙間に非磁性体のダイカスト充填材を充填するよ
うにしたので、上記永久磁石の周方向の寸法(幅寸法)
が変更される場合に主磁束の低下を招くことなく同じコ
ア金型を使用でき、永久磁石の形状変更に伴うコストア
ップの幅を小さく抑えることができる。
【0056】請求項2の発明によれば、上記回転子を、
各挿入部内に配置された各々の永久磁石を保持して該永
久磁石のダイカスト充填材の充填時における周方向の移
動を規制する爪部が設けられかつ回転子コアの軸方向の
少なくとも一方の端面に接合されてなる非磁性体の端板
を有するものとしたので、各々の挿入部内においてダイ
カスト充填材の充填時にその流動を受けるにも拘らず、
上記各永久磁石を周方向の適正な位置に固定させること
ができ、しかも、充填後には各永久磁石の固定にも寄与
することができる。
【0057】請求項3の発明によれば、上記回転子を、
各挿入部の開口端を覆うように回転子コアの軸方向の少
なくとも一方の端面に接合されかつダイカスト充填材に
より各隙間内のダイカスト充填材と一体形成されてなる
端板部を有するものとしたので、従来の回転子において
回転子コアの端面に接合される別部材としての端板及び
その組付工程を共に不要とすることができ、その分だけ
コストダウンを図ることができる。
【0058】請求項4の発明によれば、上記回転子コア
の積層板を、各隙間に充填されたダイカスト充填材によ
り一体化するようにしたので、従来の回転子コアにおい
て積層板を一体化するために使用される締結リベット等
の締結部材及びその組付工程を共に不要とすることがで
き、その分だけコストダウンを図ることができる。
【0059】請求項5の発明によれば、少なくとも1枚
の積層板に、各挿入部内に配置された各々の永久磁石が
ダイカスト充填材の充填時に周方向に移動するのを規制
する押え突起を設けるようにしたので、各々の挿入部内
においてダイカスト充填材の充填時にその流動を受ける
にも拘らず、上記各永久磁石を周方向の適正な位置に固
定させることができる。
【0060】請求項6の発明によれば、上記回転子コア
の軸方向の少なくとも一方の端部に位置する積層板に、
各挿入部内に配置された各々の永久磁石がダイカスト充
填材の充填時に軸方向に移動するのを規制する押え片を
設けるようにしたので、各々の挿入部内においてダイカ
スト充填材の充填時にその流動を受けるにも拘らず、上
記各永久磁石を軸方向の適正な位置に固定させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1に係るブラシレスDCモ
ータの回転子を示す横断面図である。
【図2】ブラシレスDCモータが内蔵された冷媒回路用
圧縮機を示す縱断面図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】ブラシレスDCモータの回転子の基本構成を示
す分解斜視図である。
【図5】回転子コアの所定の隙間に亜鉛ダイカスト合金
材を充填する状態を模式的に示す斜視図である。
【図6】回転子の下側の端板を示す平面図である。
【図7】下側端板を示す側面図である。
【図8】この発明の実施形態2に係るブラシレスDCモ
ータの回転子を示す側面図である。
【図9】押え突起が設けられた積層板を示す平面図であ
る。
【図10】押え片が設けられた積層板を示す平面図であ
る。
【図11】表面型のブラシレスDCモータを模式的に示
す横断面図である。
【図12】埋込型のブラシレスDCモータを模式的に示
す横断面図である。
【符号の説明】
(30) ブラシレスDCモータ (41) 回転子 (42) 回転子コア (42a) 積層板 (42a1) 押え突起 (42a2) 押え片 (43) 挿入部 (44) 永久磁石 (45) 端板 (45a) 爪部 (45′) 端板部 (48) 亜鉛ダイカスト合金材(ダイカスト充填材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々、回転子コア(42)を軸方向に貫
    通しかつ略周方向に延びるスロット状に設けられた複数
    の挿入部(43),(43),…内にそれぞれ板状の永
    久磁石(44),(44),…が埋め込まれてなる回転
    子(41)を備え、多数枚の積層板(42a),(42
    a),…を軸方向に積層された状態に一体化して上記回
    転子コア(42)を構成するようにしたブラシレスDC
    モータであって、 上記各挿入部(43)の周方向の寸法を各永久磁石(4
    4)の周方向の寸法よりも大きくして、上記各永久磁石
    (44)の周方向両側方にそれぞれ軸方向に延びる隙間
    を形成し、 上記各隙間に溶融状態で加圧充填して固化させてなる非
    磁性体のダイカスト充填材(48)を設けたことを特徴
    とするブラシレスDCモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラシレスDCモータに
    おいて、 回転子(41)は、 各挿入部(43)内に配置された各々の永久磁石(4
    4)を保持して該永久磁石(44)のダイカスト充填材
    (48)の充填時における周方向の移動を規制する爪部
    (45a),(45a),…が設けられかつ各挿入部
    (43)の開口端を覆うように回転子コア(42)の軸
    方向の少なくとも一方の端面に接合されてなる非磁性体
    の端板(45)を有することを特徴とするブラシレスD
    Cモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のブラシレスDCモータに
    おいて、 回転子(41)は、 各挿入部(43)の開口端を覆うように回転子コア(4
    2)の軸方向の少なくとも一方の端面に接合されかつダ
    イカスト充填材(48)により各隙間内のダイカスト充
    填材(48)と一体形成されてなる端板部(45′)を
    有することを特徴とするブラシレスDCモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のブラシレスDCモータに
    おいて、 回転子コア(42)の積層板(42a),(42a),
    …を、各隙間に充填されたダイカスト充填材(48)に
    より一体化したことを特徴とするブラシレスDCモー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のブラシレスDCモータに
    おいて、 少なくとも1枚の積層板(42a)に、各挿入部(4
    3)内に配置された各々の永久磁石(44)のダイカス
    ト充填材(48)の充填時における周方向の移動を規制
    する押え突起(42a1),(42a1),…を設けた
    ことを特徴とするブラシレスDCモータ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のブラシレスDCモータに
    おいて、 回転子コア(42)の軸方向の少なくとも一方の端部に
    位置する積層板(42a)に、各挿入部(43)内に配
    置された各々の永久磁石(44)のダイカスト充填材
    (48)の充填時における軸方向の移動を規制する押え
    片(42a2)を設けたことを特徴とするブラシレスD
    Cモータ。
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