JPH09199544A - 電子部品圧着用ツ−ル - Google Patents

電子部品圧着用ツ−ル

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JPH09199544A
JPH09199544A JP504896A JP504896A JPH09199544A JP H09199544 A JPH09199544 A JP H09199544A JP 504896 A JP504896 A JP 504896A JP 504896 A JP504896 A JP 504896A JP H09199544 A JPH09199544 A JP H09199544A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は液晶セルに異方性導電膜を介して
本圧着されるTCPを所望する温度で加熱できるように
した電子部品圧着用ツ−ルを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 液晶セル1に異方性導電膜3を介してT
CP2を圧着するための電子部品圧着用ツ−ルにおい
て、ツ−ル本体35と、このツ−ル本体の長手方向に沿
って設けられたヒ−タ42と、上記ツ−ル本体の側面に
設けられ上記ヒ−タによって加熱されて上記TCPを加
圧加熱するためのツ−ル部41と、上記ツ−ル本体の上
記ツ−ル部が設けられた側面と異なる側面に設けられ上
記ツ−ル部の長手方向に沿う温度を部分的に調節する複
数の放熱体45とを具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は液晶セルにTCP
(Tape Carrier Package)を異方性導電膜を介して圧着
するための電子部品圧着用ツ−ルに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の製造工程においては、液
晶セル(第1の電子部品)の周辺部に異方性導電膜のタ
ック性を利用して仮圧着された、上記液晶表示装置の駆
動用ICとしてのTCP(第2の電子部品)を圧着用ツ
−ルを用いて加圧加熱することで本圧着する工程があ
る。
【0003】上記液晶セルの周辺部には複数の上記TC
Pが仮圧着されているから、これら複数のTCPを上記
圧着用ツ−ルで本圧着しなければならない。本圧着はT
CPを1つずつ行う場合と、上記液晶セルの一側に設け
られた複数のTCPを一度に行う場合とがある。
【0004】複数のTCPを一度に本圧着する場合、上
記液晶セルの側辺に設けられた複数のTCPを加圧加熱
することができる長尺な圧着用ツ−ルを用いなければな
らない。しかしながら、圧着用ツ−ルを長尺にすると、
その長手方向において温度にばらつきが生じることが避
けられない。
【0005】そのため、温度が高い箇所のTCPはその
樹脂テ−プがリ−ドのピッチ方向に所定以上伸びてしま
うから、そのリ−ドが液晶セルの隣のリ−ドに短絡して
しまうということがあり、また温度が低い箇所のTCP
はそのリ−ドと液晶セルのリ−ドとが確実に接合されな
いということが生じる。
【0006】つまり、一度に複数のTCPを本圧着する
場合、圧着用ツ−ルの温度がその長手方向においてほぼ
均一でないと、各TCPの接合状態にばらつきが生じる
ということがあるが、従来においてはそのような加熱温
度のばらつきを調節できるようにした圧着用ツ−ルが開
発されていなかった。
【0007】一方、TCPの本圧着を1つずつ行う場
合、それぞれのTCPをほぼ所定の温度で加熱すること
が可能となる。しかしながら、TCPをそのリ−ドのピ
ッチ方向において同じ温度で加熱すると、その樹脂テ−
プのリ−ドのピッチ方向の伸びは長手方向中央部分に比
べて両端部のほうが大きくなることが避けられない。そ
のため、ピッチ方向両端部において、TCPのリ−ドが
液晶セルの所定のリ−ドに確実に接合されず、隣のリ−
ドに短絡してしまうということがある。とくに、最近で
はリ−ドピッチが非常に狭くなってきているので、その
ようなことが発生し易くなっている。
【0008】しかしながら、従来においては、1つのT
CPにおいて、そのリ−ドのピッチ方向中央部分と両端
部分との伸びが一定になるよう、加熱温度を調節すると
いうことが行われていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
第1の電子部品に複数の第2の電子部品を異方性導電膜
を用いて一度に圧着する際、複数の第2の電子部品をほ
ぼ同じ温度で加熱できるようにするということが行われ
ていなかったので、圧着状態にばらつきが生じるという
ことがあった。
【0010】また、第1の電子部品に対して第2の電子
部品を1つずつ圧着する場合、その第2の電子部品の加
熱される側辺が長手方向においてほぼ同じ温度で加熱さ
れるため、上記長手方向中央部分に比べて両端部の伸び
が大きくなるということがあった。
【0011】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、複数の第2の電子部品を
一度に加熱圧着できる長尺な圧着用ツ−ルや電子部品を
1つずつ加熱圧着する圧着用ツ−ルにおいて、その長手
方向における温度を調節できるようにすることで、複数
の第2の電子部品をほぼ同じ温度で加熱したり、1つの
電子部品の加熱される側辺の中央部と両端部の温度を調
節できる電子部品圧着用ツ−ルを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、第1
の電子部品に異方性導電膜を介して第2の電子部品を圧
着するための電子部品圧着用ツ−ルにおいて、ツ−ル本
体と、このツ−ル本体の長手方向に沿って設けられたヒ
−タと、上記ツ−ル本体の側面に設けられ上記ヒ−タに
よって加熱されて上記第2の電子部品を加圧加熱するた
めのツ−ル部と、上記ツ−ル本体の上記ツ−ル部が設け
られた側面と異なる側面に設けられ上記ツ−ル部の長手
方向に沿う温度を部分的に調節する複数の温度調節手段
とを具備したことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記温度調節手段は放熱体であって、この放熱体は
フィンを有し、そのフィンの数を任意に設定できる構成
であることを特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記温度調節手段は放熱体と、この放熱体に向けて
冷却用の流体を吹き付けるノズル体とから構成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の電子部品圧着用ツ−
ル。
【0015】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ツ−ル部は上記第1の電子部品に対して複数の
第2の電子部品を一度に圧着できる長さに設定されてい
て、上記温度調節手段は上記ツ−ル部を長手方向全長に
わたってほぼ同じ温度に調節するよう上記ツ−ル本体に
設けられいることを特徴とする。
【0016】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記ツ−ル部は上記第1の電子部品に対して1つの
第2の電子部品を圧着する長さに設定されていて、上記
温度調節手段は上記ツ−ル部の長手方向両端部を中央部
分よりも低い温度に調節するよう上記ツ−ル本体に設け
られていることを特徴とする。
【0017】請求項1の発明によれば、ツ−ル本体の側
面に複数の温度調節手段を設けたことで、これらの温度
調節手段によって上記ツ−ル本体の長手方向の温度を部
分的に所定の温度に設定することが可能となる。
【0018】請求項2の発明によれば、温度調節手段を
フィンの数を変えることができる放熱体としたことで、
そのフィンの数に応じて温度調節が可能となる。請求項
3の発明によれば、温度調節手段を放熱体と、この放熱
体に流体を吹き付けて冷却するノズル体とから形成した
ことで、温度調節をより一層良好に行うことができる。
【0019】請求項4の発明によれば、複数の第2の電
子部品を一度に圧着する場合、それぞれの電子部品をほ
ぼ同じ温度で加熱することが可能となる。請求項5の発
明によれば、第2の電子部品を1つずつ圧着する場合、
その圧着される側辺の長手方向両端部分を中央部分より
も加熱温度を低くすることで、両端部の伸びを低く押さ
えることができる。
【0020】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図4はこの発明の第1の実
施形態を示し、図4は第1の電子部品である液晶セル1
に第2の電子部品であるTCP2が異方性導電膜3によ
って仮圧着された液晶表示装置4を示し、上記TCP2
は図3に示すOLB(Outer Lead Bonding)装置5によ
って本圧着される。
【0021】上記OLB装置5は架台6を有する。この
架台6の上面には定盤7が設けられ、この定盤7上には
セル供給ユニット11、セルステ−ジユニット12およ
び本圧着ユニット13が設けられている。
【0022】上記供給ユニット11はθ駆動源14を有
する。このθ駆動源14にはθ方向(回転方向)に駆動
される駆動軸15が設けられ、この駆動軸15には直線
駆動源16が設けられている。この直線駆動源16には
ハンド17が直線方向に沿って駆動自在に設けられてい
る。このハンド17には、図示しない受け渡しロボット
によってTCP2が仮圧着された液晶表示装置4が供給
される。
【0023】上記供給ユニット11のハンド17に供給
された液晶表示装置4は上記セル供給ユニット11に受
け渡される。このセル供給ユニット11はXガイド21
を有する。このXガイド21にはXテ−ブル22がX方
向に沿って移動自在に設けられ、X駆動源23によって
X方向に駆動されるようになっている。
【0024】上記Xテ−ブル22上にはYテ−ブル24
がY方向に沿って移動時在に設けられ、Y駆動源24a
によってY方向に駆動されるようになっている。上記Y
テ−ブル24の上面にはθ、Z駆動源25が設けられ、
このθZ駆動源25はセルステ−ジ26を回転駆動およ
びZ方向である上下方向に駆動するようになっている。
そして、上記セル供給ユニット11のハンド17に供給
された液晶表示装置4は上記セルステ−ジ26に受け渡
されるようになっている。
【0025】セルステ−ジ26に受け渡された液晶表示
装置4は、上記本圧着ユニット13によって液晶セル1
に仮圧着されたTCP2を本圧着する。この本圧着ユニ
ット13は定盤7の上面に立設された、断面L字状の支
持体27を有する。この支持体27の上端には取付板2
8が水平に設けられ、この取付板28の上面には駆動シ
リンダ29が設けられている。この駆動シリンダ29の
駆動軸(図示せず)は上記取付板28の下面側に突出
し、その突出端にはL字状の可動部材31が取り付けら
れている。つまり、可動部材31は上記駆動シリンダ2
9によって上下駆動されるようになっている。
【0026】上記可動部材31には加圧シリンダ32が
取り付けられている。この加圧シリンダ32の駆動軸3
2aには調整機構32bを介して電子部品の圧着ツ−ル
33が取り付けられている。この圧着ツ−ル33の下方
には上記定盤7に立設されたバックアップツ−ル34の
上端が対向している。上記調整機構32bは上記圧着ツ
−ル33と上記バックアップツ−ル34との平行度を調
整できるようになっている。
【0027】図1に示すように、上記圧着ツ−ル33
は、複数、この実施形態では7つのTCP2を一度に圧
着できる長さに設定された角柱状のツ−ル本体35を有
する。このツ−ル本体35はツ−ルブロック36と、こ
のツ−ルブロック36の下面に断熱部材37を介して接
合固定されたツ−ル保持部材38とからなる。このツ−
ル保持部材38の下面には長手方向全長にわたって取付
け溝39が形成され、この取付け溝39にはツ−ル41
が交換自在に装着固定されている。上記ツ−ルブロック
36の上面には、圧着ツ−ル33を上記調整機構32b
に取り付けるための取付具40が設けられている。
【0028】上記ツ−ル保持部材38にはヒ−タ42が
長手方向ほぼ全長にわたって埋設されている。このヒ−
タ42は図示しない電源に接続されていて、通電される
ことでツ−ル保持部38を介して上記ツ−ル41を所定
温度に加熱するようになっている。
【0029】上記ツ−ル保持部38の側面には、圧着ツ
−ル33が一度に本圧着するTCP2の数に応じた7つ
の放熱体45が設けられている。この放熱体45は図2
に示すように複数枚の板状のフィン46がスペ−サ47
を介して接合されてなり、これらフィン46とスペ−サ
47とが2本の固定ボルト48によって上記ツ−ル保持
部38の側面に取付け固定される。なお、フィン46の
数とTCP2の数は一致しなくともよい。
【0030】上記放熱体45の放熱能力はフィン46の
枚数によって設定される。つまり、フィン46の枚数が
多ければ、放熱能力が大きくなり、少なければ小さくな
る。したがって、上記フィン46の枚数を変えること
で、放熱体45による放熱能力を調節できるようになっ
ている。
【0031】たとえば、上記ツ−ル保持部38の長手方
向両端部分の放熱体45のフィン46の枚数を中央部分
の放熱体45よりも少なくすることで、中央部分の放熱
量を多くできるから、両端部分に比べて温度上昇が高い
中央部分の温度上昇が抑制され、ツ−ル部41の温度を
全長にわたってほぼ均一にすることができる。
【0032】各放熱体45の上方にはノズル体49がそ
れぞれ対向して配設されている。各ノズル体49は圧着
ツ−ル33の上下動と連動するよう、たとえば上記調整
機構32bに一体的に設けられている。これらノズル体
49は図示しない冷却流体の供給源に同じく図示しない
流量制御弁を介して連通していて、上記放熱体45に向
かって冷却流体、たとえばエア−や窒素などを吹き付け
ることができるようになっている。
【0033】上記放熱体45に吹き付ける冷却流体の量
を調整することで、放熱体45の放熱能力を制御するこ
とができる。つまり、放熱体45の放熱量をフィン46
の枚数によって調節するだけでは微調整が難しいが、ノ
ズル体49による冷却流体の吹き付け量を調整すること
で、上記放熱体45の放熱量を精度よく設定することが
可能となる。つまり、ツ−ル部41の長手方向における
温度調節を精度よく行うことができる。
【0034】上記構成の圧着ツ−ル33は、そのツ−ル
部41の温度が長手方向全長にわたってほぼ均一になる
よう設定される。設定に際しては、まず各放熱体45の
フィン46の枚数を調整し、ツ−ル部41の長手方向の
温度分布を測定する。
【0035】ツ−ル部41の長手方向中央部分に対応す
る放熱体45のフィン46の枚数を両端部分に対応する
放熱体45のフィン46の枚数よりも少なくすること
で、上記ツ−ル部41の長手方向の温度分布をほぼ均一
にできるが、さらに温度分布の精度を上げる場合には、
各放熱体45に対向位置するノズル体49からの冷却流
体の吹付け量を調整すればよい。冷却流体の吹付け量の
調整は、上記ツ−ル部41の温度を測定しながら行えば
よい。
【0036】つまり、圧着ツ−ル33を本圧着ユニット
13にセットする前に、ツ−ル部41の長手方向におけ
る温度が一定になるよう、放熱体45とノズル体49か
らの冷却流体の流出量とが設定される。
【0037】なお、圧着ツ−ル33を本圧着ユニット1
3にセットしてからそのツ−ル部41の長手方向におけ
る複数箇所の温度を測定し、その測定温度にもとずいて
ノズル体49から流出する冷却流体の流量を制御するよ
うにしてもよい。
【0038】つぎに、上記構成のOLB装置5によって
TCP2を液晶セル1に本圧着する動作について説明す
る。セル供給ユニット11のハンド17にTCP2が仮
圧着された液晶表示装置4が供給されると、この液晶表
示装置4はセルステ−ジユニット12のセルステ−ジ2
6に受け渡される。
【0039】液晶表示装置4を保持したセルステ−ジ2
6はX、Y、Z、θ方向に駆動されて上記液晶表示装置
4のTCP2が仮圧着された部分をバックアップツ−ル
34の上端に位置決めする。液晶表示装置4が位置決め
されると、本圧着ユニット13の加圧シリンダ32が作
動して加圧部材31を所定の位置まで下降させ、ついで
駆動シリンダ29が作動して上記加圧ツ−ル33を下降
させることで、上記TCP2を加圧加熱して本圧着す
る。
【0040】上記加圧ツ−ル33は複数のTCP2を一
度に加圧加熱する。その際、上記加圧ツ−ル33のツ−
ル部41はその長手方向の温度がほぼ一定になるよう、
放熱体45と、ノズル体49から放熱体45に向けて吹
き出される冷却流体とによって温度調節されている。そ
のため、複数のTCP2はそれぞれ本圧着に適したほぼ
同じ温度で加熱されることになるから、従来のようにT
CP2の圧着温度が高すぎてリ−ドのピッチ方向の伸び
が大きくなり過ぎ、そのリ−ドが液晶セル1の他のリ−
ドに短絡したり、圧着温度が低く過ぎて圧着状態が不確
実になるなどの圧着不良を招くのを防止できる。
【0041】すなわち、上記構成の圧着ツ−ル33によ
れば、複数のTCP2を一度に圧着できる長さに設定し
ても、上記複数のTCP2をほぼ同じ温度で確実に加圧
加熱することが可能となる。
【0042】また、圧着ツ−ル33は駆動シリンダ29
と加圧シリンダ32との2つのシリンダによって駆動さ
れる構成となっているため、そのストロ−クを大きくす
ることができる。ストロ−クを大きくできることで、メ
ンテナンス時に上記圧着ツ−ル33をバックアップツ−
ル34の上端から十分に離した位置まで上昇させること
が可能となる。それによって、上記圧着ツ−ル33のメ
ンテナンスを容易に行うことが可能となる。
【0043】図5と図6はこの発明の第2の実施形態を
示す。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態
と同一部分には同一記号を付して説明を省略する。すな
わち、第2の実施形態は圧着ツ−ルの変形例であって、
この実施形態の圧着ツ−ル33Aは1つのTCP2を本
圧着するのに適した長さに設定されている。上記圧着ツ
−ル33Aのツ−ル本体35Aがツ−ルブロック36、
断熱部材37およびツ−ル部41を保持したツ−ル保持
部38から構成されている点は上記第1の実施形態と同
じであり、上記ツ−ル保持部38にはその側面の長手方
向両端部に一対の放熱体45およびその放熱体45に対
向してノズル体49が設けられている。
【0044】上記構成の圧着ツ−ル33Aが用いられる
OLB装置5は上記一実施形態とほぼ同じ構成である
が、可動部材31には2つの加圧シリンダ32が設けら
れ、各加圧シリンダ32の駆動軸32aにはそれぞれ圧
着ツ−ル33Aが調整機構32bを介して取り付けられ
ているという点で相違している。
【0045】上記ツ−ル保持部38の長手方向両端部に
放熱体45とノズル体49とを設けることで、このツ−
ル保持部38に設けられたツ−ル部41は長手方向両端
部が中央部分に比べてわずかに温度が低くなるよう、温
度調節される。
【0046】たとえば、液晶セル1に本圧着されるTC
P2の一側の長さが20mmで、リ−ドピッチが90μ
mの場合、上記ツ−ル部41の温度を長手方向全長にわ
たって170℃に均一に設定して本圧着したところ、上
記TCP2の一側のリ−ドのピッチ方向の伸びは30μ
mであった。
【0047】これに対してツ−ル部41の中央部分の温
度を170℃、両端部分の温度を160℃に設定して本
圧着したところ、上記TCP2の一側のリ−ドのピッチ
方向の伸びを20〜25μmに抑制できることが実験に
よって確認できた。
【0048】すなわち、この実施形態ではツ−ル保持部
38の長手方向両端部の温度を調節できるようにしたの
で、1つのTCP2を本圧着する際、両端部の温度を中
央部分の温度よりも低くすることで、TCP2の長手方
向両端部のリ−ドのピッチ方向のずれ量を小さくできる
から、そのリ−ドが液晶セル1の所定のリ−ドからずれ
て他のリ−ドに短絡するのを防止することができる。
【0049】また、本圧着ユニット13の可動部材31
に2つの加圧シリンダ32を設け、それぞれの加圧シリ
ンダ32にこの実施形態の圧着ツ−ル33Aを取り付け
る構成であるから、たとえば2つの圧着ツ−ル33Aの
長さ寸法を変え、使用する圧着ツ−ル33Aを選択する
ことで、1つの液晶セル1に大きさの異なる2種類のT
CP2を本圧着することが可能となる。
【0050】たとえば、図4に示す液晶表示装置3にお
いて、液晶セル1の長手方向両側と短手方向一側とに設
けられるTCP2の大きさは異なるが、このような場合
に各辺のTCP2を1つずつ本圧着する際、この実施形
態のように圧着ツ−ル33が2つ設けられたOLB装置
5が有効である。すなわち、大きさの異なる2種類のT
CP2に対して上記圧着ツ−ル33Aを交換せずに対応
できるから、生産性の向上が計れる。
【0051】なお、この発明において、上記各実施形態
では温度調整手段として放熱体とノズル体とを用いた
が、放熱体だけであってもツ−ル本体35の温度調節を
行うことができること勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように請求項1の発明は、ツ
−ル本体の側面に複数の温度調節手段を設け、これらの
温度調節手段によって上記ツ−ル本体の長手方向の温度
を部分的に所定の温度に設定できるようにした。
【0053】そのため、第1の電子部品に第2の電子部
品を異方性導電膜を介して本圧着する際、複数の第2の
電子部品を一度に本圧着する場合には、各第2の電子部
品をほぼ同じ温度で確実に本圧着することが可能とな
り、1つの電子部品を本圧着する場合には、そのツ−ル
本体の長手方向両端部分を中央部分に比べて温度を低く
することで、上記第2の電子部品の上記長手方向に沿う
伸びを小さくすることが可能となる。
【0054】請求項2の発明は、温度調節手段をフィン
の数を変えることができる放熱体としたから、そのフィ
ンの数に応じて上記ツ−ル本体の設定温度を調節するこ
とが可能となる。
【0055】請求項3の発明は、温度調節手段を放熱体
と、この放熱体に流体を吹き付けて冷却するノズル体と
から形成したから、上記放熱体だけでなく、上記ノズル
体からの冷却流体によって上記ツ−ル本体の温度調節を
精度よく行うことが可能となる。
【0056】請求項4の発明は、ツ−ル本体を複数の第
2の電子部品が一度に圧着できる長さに設定し、温度調
整手段によってこれら複数の電子部品をほぼ同じ温度で
加熱できるようにした。そのため、複数の第2の電子部
品を一度に同じ温度条件で確実に本圧着することが可能
となる。
【0057】請求項5の発明は、第2の電子部品を1つ
ずつ圧着する場合、その圧着される側辺の長手方向両端
部分を中央部分よりも加熱温度を低できるようにした。
そのため、上記第2の電子部品の長手方向両端部の伸び
を低く押さえることができるから、第2の電子部品のリ
−ドが第1の電子部品の定められたリ−ド以外に短絡す
るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の圧着ツ−ルを示す
斜視図。
【図2】同じく放熱体の分解斜視図。
【図3】同じく本圧着ユニットの斜視図。
【図4】同じく液晶表示装置の斜視図。
【図5】この発明の第2の実施形態を示す圧着ツ−ルの
斜視図。
【図6】同じく本圧着ユニットの斜視図。
【符号の説明】
1…液晶セル(第1の電子部品)、2…TCP(第2の
電子部品)、3…異方性導電膜、35…ツ−ル本体、4
1…ツ−ル部、42…ヒ−タ、45…放熱体(温度調節
手段)、46…フィン、49…ノズル体(温度調節手
段)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電子部品に異方性導電膜を介して
    第2の電子部品を圧着するための電子部品圧着用ツ−ル
    において、 ツ−ル本体と、 このツ−ル本体の長手方向に沿って設けられたヒ−タ
    と、 上記ツ−ル本体の側面に設けられ上記ヒ−タによって加
    熱されて上記第2の電子部品を加圧加熱するためのツ−
    ル部と、 上記ツ−ル本体の上記ツ−ル部が設けられた側面と異な
    る側面に設けられ上記ツ−ル部の長手方向に沿う温度を
    部分的に調節する複数の温度調節手段とを具備したこと
    を特徴とする電子部品圧着用ツ−ル。
  2. 【請求項2】 上記温度調節手段は放熱体であって、こ
    の放熱体はフィンを有し、そのフィンの数を任意に設定
    できる構成であることを特徴とする請求項1記載の電子
    部品圧着用ツ−ル。
  3. 【請求項3】 上記温度調節手段は放熱体と、この放熱
    体に向けて冷却用の流体を吹き付けるノズル体とから構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品
    圧着用ツ−ル。
  4. 【請求項4】 上記ツ−ル部は上記第1の電子部品に対
    して複数の第2の電子部品を一度に圧着できる長さに設
    定されていて、上記温度調節手段は上記ツ−ル部を長手
    方向全長にわたってほぼ同じ温度に調節するよう上記ツ
    −ル本体に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の電子部品圧着用ツ−ル。
  5. 【請求項5】 上記ツ−ル部は上記第1の電子部品に対
    して1つの第2の電子部品を圧着する長さに設定されて
    いて、上記温度調節手段は上記ツ−ル部の長手方向両端
    部を中央部分よりも低い温度に調節するよう上記ツ−ル
    本体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    電子部品圧着用ツ−ル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012178414A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Toshiba Tec Corp ヒートツールおよび熱圧着装置

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