JPH09198144A - 移動体の速度制御方法およびその制御装置 - Google Patents

移動体の速度制御方法およびその制御装置

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JPH09198144A
JPH09198144A JP8005112A JP511296A JPH09198144A JP H09198144 A JPH09198144 A JP H09198144A JP 8005112 A JP8005112 A JP 8005112A JP 511296 A JP511296 A JP 511296A JP H09198144 A JPH09198144 A JP H09198144A
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JP
Japan
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speed
speed command
command
elliptic curve
moving body
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Application number
JP8005112A
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English (en)
Inventor
Hotsukai Suzuki
北海 鈴木
Yoshihiro Sakakibara
義宏 榊原
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Techno Engineering Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09198144A publication Critical patent/JPH09198144A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】速度制御域において、加速度、トルクの変化を
連続的とする速度指令値を作り出し、振動の発生を抑え
ることができ、それにより残留振動が抑制され整定の早
い制御が行える移動体の速度制御方法とその制御装置を
提供する。 【解決手段】速度制御系は最高速への切り替え点で速
度、加速度が連続性を持つような加速時速度指令値を発
生する加速時速度指令値発生器4と、最高速からの切り
替え点で速度、加速度が連続性を持つような減速時速度
指令値を発生する減速時速度指令値発生器6を備えてい
る。制御指令の加速度を連続的に変化させることにより
電動機15に与えられるトルク指令が連続となるため、
速度制御域において移動体を振動させない移動を行うこ
とができる。そのため位置制御系に切り替わる時点の振
動が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体の速度制御方
法およびその制御装置に係わり、特に、複数の速度指令
を用いて電動機で移動体の速度制御を行う場合につぎの
速度指令への切替の際に振動が発生しない移動体の速度
制御方法およびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の移動体の速度制御装置では特開平
4−342003号公報、特開平1−260510号公
報に記載されている方法がとられていた。これらの方法
では、目標位置を移動開始時点で1点だけ出力し、目標
位置近傍まではある速度パターンを用いて速度制御を行
い、目標位置近傍になってから停止するための位置制御
系に切り替えるポイント・ツウ・ポイント(PTP)制
御を採用している。
【0003】一方、二地点間の最短時間での移動に関し
ては、最適制御が提案されている。この最適制御の評価
関数を移動時間とした場合が最短時間制御となる。しか
し、最短時間制御を行うと、最終位置に於て加速度がス
テップ状に0になるため移動物体に振動が生じて整定に
時間がかかり、短時間での位置決めができない。
【0004】そこで、目標位置近傍では、位置偏差に比
例した速度を与える線型比例位置制御系に切り替えるこ
とが必要である。上記特開平4−342003号公報に
記載の方法では、両方の制御系における位置偏差に対応
する指令速度が等しくなるような位置で制御系を切り替
えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は加速指
令値から最高速度指令値に切り替える点および最高速度
指令値から減速指令値に切り替える点での加減速度の連
続性の点について配慮がされておらず、この制御系を用
いた場合、最高速度指令に切り替わる点および減速指令
に切り替わる点の2点でトルク変動が大きくなる。
【0006】従って、これらの点では加減速度の時間微
分値であるジャークは、瞬間に無限大となり、移動体に
振動が発生する。この振動は位置制御系に切り替わった
後も影響を及ぼし、それにより位置決め時間が増加する
という問題があった。
【0007】本発明の目的は、速度指令の切り替え点で
の加減速度、トルクの変化が連続的でジャークの最大値
を小さくし移動体を振動させない制御方法を提供するこ
と、並びにこれを実現するための制御装置を提供するこ
とにある。
【0008】本発明の他の目的は、過渡運転時速度指令
および一定速度運転時速度指令を含む複数の速度指令を
用いて移動体駆動用電動機の速度制御を行うものにおい
て、速度指令の切り替え点での加減速度、トルクの変化
が連続的でジャークの最大値を小さくし、移動体を振動
させない制御方式を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、過渡運転時速度指令および一定速度運転時
速度指令を含む複数の速度指令を用いて、移動体駆動用
電動機の速度制御を行う移動体の速度制御方法におい
て、過渡的運転過渡的運転と一定速度運転の間で運転を
切り替える前後において、前記過渡運転時速度指令と前
記一定速度運転時速度指令の両指令に接点を持つような
楕円曲線の速度指令を発生する区間を設け、該区間内は
前記楕円曲線の速度指令に切り替えて出力するようにし
たことにある。
【0010】例えば過渡的運転が加速運転であり、一定
速度運転が最高速運転の場合には、加速から最高速に切
り替わる点の前後において、加速時速度指令と最高速度
指令の両指令に接点を持つような楕円曲線の速度指令を
発生する区間を設けて、加速時速度指令を楕円曲線の速
度指令に切り替えて出力しさらにその楕円曲線の速度指
令から最高速度指令に切り替えて、速度、加速度を連続
的に切り替える。
【0011】また同様に、過渡的運転が減速運転であ
り、一定速度運転が最高速運転の場合には、最高速から
減速に切り替わる点の前後においても、最高速度指令と
減速時速度指令の両指令に接点を持つような楕円曲線の
速度指令を発生する区間を設けて、最高速度指令から楕
円曲線の速度指令に切り替えさらに楕円曲線の速度指令
から減速時速度指令に切り替えて出力することによっ
て、最高速度指令から減速時速度指令に速度、減速度が
連続で切り替わる。
【0012】本発明の他の特徴は、過渡運転時速度指令
および一定速度運転時速度指令を含む複数の速度指令を
用いて、移動体駆動用電動機の速度制御を行う移動体の
速度制御装置において、過渡的運転と一定速度運転の間
で運転を切り替える前後において、前記過渡運転時速度
指令と前記一定速度運転時速度指令の両指令に接点を持
つような楕円曲線の速度指令を発生する前記過渡時速度
指令発生手段と、該区間内において、前記過渡的運転時
の速度指令を前記楕円曲線の速度指令に切り替えて出力
する速度指令切替手段とを設けたことにある。
【0013】本発明によれば、上記のように、過渡的運
転から一定速度運転に切り替わる、例えば、加速から最
高速に切り替わる区間および最高速から減速に切り替わ
る区間を楕円曲線の速度指令で接続することで、制御指
令の速度だけでなく加減速度が連続的に変化する。それ
によって、電動機に与えられるトルク指令値が連続とな
るため、速度制御において移動体を振動させない移動を
行うことができる。
【0014】また、楕円曲線の速度指令は数式化の際に
記述が容易で、また、台形の速度制御パタ−ン、つまり
加速度パタ−ンと減速度パタ−ンの間に等速の最高速度
パタ−ンがある速度制御パタ−ンに適用できる。
【0015】本発明はさらに、一定速度運転として、最
高速度の他に、中間速度の運転パタ−ンがある速度制御
パタ−ンにも適用できる。
【0016】なお、ここで楕円とは円を含むもので、円
は楕円の短軸と長軸の長さを等しくしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
例に従って説明する。図1は、本発明の一実施例になる
位置決め制御装置を示している。図1において、コント
ローラ1は、移動パラメータ設定器2、目標位置指令入
力器3、加速時速度指令値発生器4、最高速度指令値発
生器5、減速時速度指令値発生器6、位置偏差比例ゲイ
ン7、積分器8、指令値選択器11、加算器9、10、
12および速度制御装置13を備えている。移動パラメ
ータ設定器2は、移動のパラメータである加速度、減速
度、最高速度、位置決め完了幅と楕円軌道の発生区間の
長さを決定する楕円切り替え点設定パラメータを設定す
る。
【0018】コントローラ1からの出力である速度指令
値は、速度アンプ14に出力され、速度アンプ14は、
電動機15に接続されている。電動機15の回転軸は、
駆動しようとする対象である負荷16と結合されると共
に、電動機15の回転状態を検出するエンコーダ17と
も結合されている。エンコーダ17の出力は、速度演算
器18と位置演算器19に入力され、速度演算器18の
出力は、加算器12に接続され、速度フィードバック信
号として用いられる。位置演算器19の出力は加算器1
0に接続され、位置フィードバック信号となり、減速時
速度指令値発生器6の情報として利用される。
【0019】この実施例において、目標位置指令入力器
3から位置xfへの移動指令値が加算器9に与えられる
と、加算器9では積分器8で計算された現在位置(速度
指令の積分値)xpiが入力される。このとき現在位置
xpiは負号を付けられ、加算器9内で、下式で示す位
置偏差eiを求める計算が行われる。この結果、位置偏
差eiが加算器9より出力される。
【0020】
【数1】 ei=xf−xpi 同時に目標位置指令入力器3から位置xfへの移動指令
値が加算器10に与えられると、加算器10ではエンコ
ーダ17の信号を元に、位置演算器19から現在位置x
pがフィードバックされて加算器10に入力される。こ
のとき、現在位置xpは負号を付けられ、加算器10内
で下式で示す位置偏差eを求める計算が行われる。この
結果、位置偏差eが加算器10より出力される。
【0021】
【数2】 e=xf−xp 図2は、この実施例においてコントローラ1より出力さ
れる速度指令のうち、加速時速度指令から最高速度指令
への切り替え部分を示す。図2では、横軸に数1で求め
られる位置偏差ei、そして縦軸に負荷16の速度をと
っている。特に、太線で示した速度曲線は指令値選択器
11での出力vminを表している。
【0022】図2で、A点からB点そしてD点までの速
度指令である加速時速度指令v1を加速時速度指令発生
器4は、以下のような手順で出力する。
【0023】加速度の絶対値をa1、起動時をt=0と
した経過時間をt、加算器9の出力の位置偏差をei、
図2のC点の位置偏差をe1、最高速度をvmax、楕
円切り替え点設定パラメータをeb、図2のA点の位置
偏差eiをemaxで表すと、図2のA点からB点まで
の区間すなわち位置偏差eiがemaxからe1+eb
までの区間は、次式で表されるvaをv1として出力す
る。
【0024】
【数3】 va=a1・t また、図2のB点からD点の区間、すなわち位置偏差e
iがe1+ebからe1−ebまでの区間では、次式で
表されるvaeをv1として出力する。
【0025】
【数4】
【0026】ここで、数4は図2において(e1−e
b,0)を中心座標とし、B点、D点を通る楕円曲線を
描く式である。またMは、位置偏差軸上の軸の長さを示
しているが、ここでは楕円の水平軸(短軸)上の長さで
ある。
【0027】そして、図2のD点以降、すなわち位置偏
差eiがe1−eb以下となった時は、加速時速度指令
発生器4では再びvaをv1として出力する。
【0028】ここで、C点の位置偏差e1は、下式で与
えられる。
【0029】
【数5】
【0030】また、図2で加速時の楕円曲線で水平軸上
の長さMは、下式で与えられる。
【0031】
【数6】
【0032】加速時速度指令発生器4の構成を図3に示
す。経過時間演算器30より出力された結果を乗算器3
1に入力しa1を掛ける。乗算器31の計算結果vaは
切り替え器40に出力される。一方、加速時速度指令発
生器4に入力された位置偏差eiを加算器33に入力す
る。また、楕円の中心座標演算器32で計算されたe1
−ebを負号をつけて加算器33に入力する。加算した
結果を加算器33より出力して2乗演算器34に入力し
値を2乗する。2乗演算器34の出力は負号をつけて加
算器36に入力する。また楕円水平軸の長さMを2乗す
る2乗演算器35により計算された値は加算器36に入
力される。加算器36で加算された結果は平方根演算器
37に入力され、平方根が計算される。その結果に乗算
器38でvmax/Mをかける。その計算結果vae
は、切り替え器40へ出力される。切り替え器40で
は、vaとvaeとを受けて、位置偏差eiの値が切り
替え位置偏差設定器39の値e1+ebとe1−ebの
間にあればvaeを、それ以外の場合はvaを加速時速
度指令値v1として出力する。
【0033】また、図4にこの実施例においてコントロ
ーラ1より出力される速度指令値を示す。
【0034】図4は横軸に数2で求められる位置偏差
e、縦軸に速度をとっている。図2のD点から図4のE
点まで、すなわち位置偏差eiがe1−ebから位置偏
差eがe2+ebまでの速度指令を与える最高速度指令
値発生器5は、最高速度v4を次式で出力する。
【0035】
【数7】 v4=vmax 図4でE点からG点そしてH点まで、すなわち位置偏差
eがe2+ebからedまでの速度指令である減速時速
度指令v2を減速時速度指令発生器6は、以下のような
手順で出力する。
【0036】減速時の加速度の絶対値をa2、図4のF
点の位置偏差をe2、最高速度vmax、楕円切り替え
点設定パラメータeb、図4のE点からG点までの区
間、すなわち位置偏差eがe2+ebからe2−ebま
での区間は、次式で表されるvdeをv2として出力す
る。
【0037】
【数8】
【0038】ここで、数8は図4において(e2+e
b,0)を中心座標とし、E点、G点を通る楕円曲線を
描く式である。またNは、位置偏差軸上の軸の長さを示
しているが、ここでは楕円の水平軸(短軸)上の長さで
ある。
【0039】また図4のG点からH点までの区間、すな
わち位置偏差eがe2−ebからedまでの区間では、
次式で表されるvdをv2として出力する。
【0040】
【数9】
【0041】ここで、F点の位置偏差e2は、下式で与
えられる。
【0042】
【数10】
【0043】また、減速時の楕円曲線の水平軸の長さN
は、次式で与えられる。
【0044】
【数11】
【0045】減速時速度指令発生器6の構成を図5に示
す。減速時速度指令発生器6に入力された位置偏差eに
乗算器50で2・a2を掛けて、平方根演算器51で平
方根をとる。その計算結果vdは切り替え器60に出力
される。また、減速時速度指令発生器6に入力された位
置偏差eを加算器53に入力する。一方楕円の中心座標
演算器52で計算されたe2+ebは負号をつけて加算
器53に入力される。加算器53で加算した結果を加算
器53より出力して2乗演算器54に入力し値を2乗す
る。2乗演算器54の出力は負号をつけて加算器56に
入力する。また楕円水平軸の長さNを2乗する2乗演算
器55により計算された結果は加算器56に入力され
る。加算器56で加算された結果は平方根演算器57に
入力され、平方根が計算される。その結果に乗算器58
でvmax/Nをかける。その計算結果vdeは切り替
え器60へ出力される。切り替え器60では、速度指令
vdと楕円速度指令vdeとを受けて、位置偏差eが切
り替え位置偏差設定器59の値e2+ebとe2−eb
の間にあればvdeを、それ以外の場合はvdを減速時
速度指令値v2として出力する。
【0046】一方、位置制御系は、位置偏差比例ゲイン
乗算器7で次式のように位置偏差eに位置偏差比例ゲイ
ンkpをかけて位置偏差比例速度指令v3を出力する。
【0047】
【数12】v3=kp・e 次に以上の動作によって得られる各速度指令を用いて、
全体システムの動作について図1を用いて説明する。
【0048】図1の加速時速度指令値発生器4から出力
された速度指令値v1と最高速度指令値発生器5から出
力された速度指令値v4と減速時速度指令値発生器6か
ら出力された速度指令値v2および位置偏差比例ゲイン
乗算器7から出力された速度指令v3は、指令値選択器
11に入力される。この指令値選択器11では、入力さ
れた速度指令値4つを比較して最も小さい速度指令を選
択してvminとして出力する。初期位置においては、
まず、加速時速度指令値発生器4からの速度指令値v1
が最も小さいため、v1が選択される。位置偏差eiが
図2においてe1−ebより小さくなると最高速度指令
値発生器5から出力された速度指令値v4が最も小さく
なる。
【0049】最高速度v4で移動していくと、次に、位
置偏差eがe2+ebより小さくなるとv4よりv2が
小さくなり、これ以降はv2が最も小さいため、指令値
選択器11からはv2が出力される。
【0050】減速時速度指令v2で移動していくと、次
に、位置偏差eがedになった時以降はv2よりもv3
が小さくなり、これ以降はv3が最も小さいため、指令
値選択器11からはv3が出力される。一度v3を出力
した後には、位置決め完了までv3を出力し続ける。位
置偏差比例ゲイン乗算器7から指令値選択器に至る経路
は位置制御系を構成しているので、指令値選択器11が
v1からv4そしてv2を出力している間は、速度制御
系による制御が行われ、指令値選択器11がv3を出力
すると位置制御系に切り替わって制御が続行されること
になる。
【0051】以上説明したように、数3で表される加速
時速度指令と数7で表される最高速度指令の両指令に接
点を持つような数4で表される楕円曲線の速度指令を発
生する区間を設けて、加速時速度指令を楕円曲線の速度
指令に切り替えて出力しさらにその楕円曲線の速度指令
から最高速度指令に切り替えているので、速度、加速度
が連続で滑らかに切り替わる。
【0052】また同様に、最高速から減速に切り替わる
点の前後においても、数7で表される最高速度指令と数
9で表される減速時速度指令の両指令に接点を持つよう
な数8で表される楕円曲線の速度指令を発生する区間を
設けて、最高速度指令から楕円曲線の速度指令に切り替
えさらに楕円曲線の速度指令から減速時速度指令に切り
替えて出力することによって、最高速度指令から減速時
速度指令に速度、減速度が連続で滑らかに切り替わる。
【0053】このようにして与えられた速度指令は、積
分器8に入力される。速度指令は積分されxpiが計算
され、加算器9に出力される、同時に速度指令値は、加
算器12に入力されエンコーダ17の信号を基に速度演
算器18で算出された現在速度に負号を付けられたもの
と加えられ、速度アンプ14に信号が送られる。速度ア
ンプ14はこの信号に基づいて電動機15を制御し、負
荷16の移動を行う。この時の運動の状態をエンコーダ
17が検出し速度演算器18、位置演算器19に信号を
送る。位置決め完了域に入ったことは、位置偏差信号を
基にコントローラ1が判断する。このようにして速度制
御域において振動の少ない移動を行う制御ができるた
め、位置制御系に切り替わる時点の振動を抑えて残留振
動を抑制し、整定の早い制御を行うことができる。
【0054】図6に、コントローラ1の動作をマイクロ
コンピュータのソフトウェアによって実現した場合の、
本発明の他の実施例を示す。
【0055】なお、コントローラ1以外の部分の構成や
動作は図1に示す実施例と同様とし、以下コントローラ
1の処理フローを説明する。
【0056】まず、ステップ70で処理フローが起動さ
れると、ステップ71で移動の運動を決定する各種パラ
メータを図示していない記憶装置内に格納されている移
動データを読み込み設定する。ここでは加速時の加速度
a1、等減速運動の減速度a2、最高速度vmax、最
終位置での位置決め完了幅ε、及び楕円切り替え点設定
パラメータebを設定する。次に、ステップ72で移動
目標位置指令値xfを設定する。この目標位置に関して
は、それぞれのシステムにより、相対移動距離を設定す
るシステムでも、移動距離の絶対位置を設定するシステ
ムでもよい。次に、ステップ73でマイクロコンピュー
タの外部入力装置(エンコーダや位置演算器など)から
の信号を基に現在位置xpの演算を行う。この現在位置
と目標位置の差として位置偏差eをステップ74で算出
する。次に、ステップ75で位置偏差eが位置決め完了
幅ε内であるかどうかを判定し、範囲内ならばステップ
76に進んで位置決め完了処理を行う。範囲内でなけれ
ば、ステップ77に行き、加速時速度指令値v1を算出
する。
【0057】図7にステップ77の詳細な処理フローを
示す。まずステップ90で、後述するステップ83によ
り得られる現在位置xpiと目標位置xfの差として位
置偏差eiを算出する。次に、ステップ91で位置偏差
eiがe1−eb以上e1+eb以下の範囲内であるか
を判定し、範囲内であれば、ステップ92に進み前記の
数4によりvaeを算出し、ステップ93でvaeを加
速時速度指令値v1として、ステップ96に進む。範囲
内になければ、ステップ94に進み前記の数3によりv
aを算出し、ステップ95でvaを加速時速度指令値v
1として、ステップ96に進む。ステップ96で加速時
速度指令値v1を算出する。
【0058】次に図6のステップ78で最高速度v4を
前記の数7により指定する。さらにステップ79で減速
時速度指令値v2を算出する。
【0059】図8にステップ79の詳細な処理フローを
示す。まず、ステップ100で位置偏差eがe2−eb
以上e2+eb以下の範囲内であるかを判定し、範囲内
であれば、ステップ101に進み前記の数8によりvd
eを算出し、ステップ102でvdeを減速時速度指令
値v2として、ステップ105に進む。範囲内になけれ
ば、ステップ103に進み前記の数9によりvdを算出
し、ステップ104でvdを減速時速度指令値v2とし
て、ステップ105に進む。ステップ105で減速時速
度指令値v2を算出する。
【0060】そして図6のステップ80で位置制御系で
の位置決め用速度指令値v3を前記の数12で算出す
る。そしてステップ81で先の77〜80で得た各速度
v1、v2、v3、v4の速度指令値のうち、最も小さ
い値を選択しvminの変数に代入する。次にステップ
82で速度指令値を積分し現在位置xpiを求める。そ
して、次のステップ83でvminを速度指令値とし
て、図示していないインタ−フェースを通して速度アン
プ16に出力する。その後、ステップ73に戻って、現
在位置xpの取り込みを行い現在位置の演算以下を繰り
返し実行し、ステップ75で位置偏差eが位置決め完了
幅ε内になることにより、ステップ76に進んで位置決
め完了処理を行う。
【0061】以上のように、コントローラ1の動作をマ
イクロコンピュータのソフトウェアで構成することによ
り、図1の実施例と同様の、速度制御域において移動体
を振動させない移動を行うことができるため、位置制御
系に切り替わる時点の振動を抑えて残留振動を抑制し、
整定の早い制御を行うことができると共に、各種パラメ
ータの変更が容易にできる効果がある。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、過
渡運転時速度指令および一定速度運転時速度指令を含む
複数の速度指令を用いて移動体駆動用電動機の速度制御
を行うものにおいて、速度指令の切り替え点での加減速
度、トルクの変化が連続的となるためジャークの最大値
が小さくなり、移動体は振動しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す位置決め制御装置のブ
ロック図である。
【図2】図1に示した実施例における移動体の加速領域
での位置と速度の関係を示す図である。
【図3】図1に示した実施例で用いた加速時速度指令値
発生器を示すブロック図である。
【図4】図1に示した実施例における移動体の位置と速
度の関係を示す図である。
【図5】図1に示した実施例で用いた減速時速度指令値
発生器を示すブロック図である。
【図6】図1に示した実施例をソフト処理で実現した本
発明の他の実施例におけるコントローラの処理フローを
示す図である。
【図7】図6に示した実施例の処理フローで用いた加速
用速度指令値算出処理の詳細な処理フローを示す図であ
る。
【図8】図6に示した実施例の処理フローで用いた減速
用速度指令値算出処理の詳細な処理フローを示す図であ
る。
【符号の説明】
1…コントローラ 2…移動パラメ
ータ設定器 3…目標位置指令入力器 4…加速時速度
指令値発生器 5…最高速度指令値発生器 6…減速時速度
指令値発生器 7…位置偏差比例ゲイン乗算器 8…積分器 9、10、12…加算器 11…指令値選
択器 13…速度制御装置 14…速度アン
プ 15…電動機 16…負荷 17…エンコーダ 18…速度演算
器 19…位置演算器 30…経過時間
演算器 31、38、50、58…乗算器 32、52…楕
円の中心座標演算器 33、36、53、56…加算器 34、54…2
乗演算器 35…楕円水平軸の2乗演算器 37、57…平
方根演算器 39…切り替え位置偏差設定器 40…切り替え
器 51…平方根演算器 55…楕円水平
軸の2乗演算器 59…切り替え位置偏差設定器 60…切り替え

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過渡運転時速度指令および一定速度運転時
    速度指令を含む複数の速度指令を用いて、移動体駆動用
    電動機の速度制御を行う移動体の速度制御方法におい
    て、 過渡的運転と一定速度運転の間で運転を切り替える前後
    において、前記過渡運転時速度指令と前記一定速度運転
    時速度指令の両指令に接点を持つような楕円曲線の速度
    指令を発生する区間を設け、該区間内は前記楕円曲線の
    速度指令に切り替えて出力することを特徴とする移動体
    の速度制御方法。
  2. 【請求項2】加速時速度指令と最高速度指令を含む複数
    の速度指令を用いて電動機を駆動し、該移動体の速度制
    御を行う移動体の速度制御方法において、 加速から最高速に切り替わる点の前後において、前記加
    速時速度指令と前記最高速度指令の両指令に第1、第2
    の接点を持つような楕円曲線の速度指令を発生する区間
    を設け、前記第1の接点で前記加速時速度指令を前記楕
    円曲線の速度指令に切り替え、前記第2の接点で前記楕
    円曲線の速度指令から前記最高速度指令に切り替えて出
    力することを特徴とする移動体の速度制御方法。
  3. 【請求項3】最高速度指令と減速時速度指令を含む複数
    の速度指令を用いて電動機を駆動し、該移動体の速度制
    御を行う移動体の速度制御方法において、 最高速から減速に切り替わる点の前後において、前記最
    高速度指令と前記減速時速度指令の両指令に第1、第2
    の接点を持つような楕円曲線の速度指令を発生する区間
    を設け、前記第1の接点で前記最高速度指令から楕円曲
    線の速度指令に切り替え、前記第2の接点で楕円曲線の
    速度指令から減速時速度指令に切り替えて出力すること
    を特徴とする移動体の速度制御方法。
  4. 【請求項4】過渡運転時速度指令および一定速度運転時
    速度指令を含む複数の速度指令を用いて、移動体駆動用
    電動機の速度制御を行う移動体の速度制御装置におい
    て、 過渡的運転と一定速度運転の間で運転を切り替える前後
    において、前記過渡運転時速度指令と前記一定速度運転
    時速度指令の両指令に接点を持つような楕円曲線の速度
    指令を発生する前記過渡時速度指令発生手段と、 該区間内において、前記過渡的運転時の速度指令を前記
    楕円曲線の速度指令に切り替えて出力する速度指令切替
    手段とを設けたことを特徴とする移動体の速度制御装
    置。
  5. 【請求項5】加速時速度指令と最高速度指令を含む複数
    の速度指令を用いて電動機を駆動し、該移動体の速度制
    御を行う移動体の速度制御装置において、 加速から最高速に切り替わる点の前後において、前記加
    速時速度指令と前記最高速度指令の両指令に接点を持つ
    ような楕円曲線の速度指令を発生する過渡時速度指令発
    生手段と、 前記接点において、前記加速時速度指令を前記楕円曲線
    の速度指令に切り替えて出力し、さらに前記楕円曲線の
    速度指令から前記最高速度指令に切り替えて出力する速
    度指令切替手段を設けたことを特徴とする移動体の速度
    制御装置。
  6. 【請求項6】最高速度指令と減速時速度指令を含む複数
    の速度指令を用いて電動機を駆動し、該移動体の速度制
    御を行う移動体の速度制御装置において、 最高速から減速に切り替わる点の前後において、前記最
    高速度指令と前記減速時速度指令の両指令に接点を持つ
    ような楕円曲線の速度指令を発生する過渡時速度指令発
    生手段と、 前記接点において、前記最高速度指令から前記楕円曲線
    の速度指令に切り替えさらに該楕円曲線の速度指令から
    前記減速時速度指令に切り替えて出力する速度指令切替
    手段を設けたことを特徴とする移動体の速度制御装置。
  7. 【請求項7】請求項4、5もしくは6のいずれか1項に
    おいて、前記過渡時速度指令発生手段は、 速度指令発生器に入力された位置偏差が入力されるとと
    もに、楕円の中心座標演算器で計算された結果に負号を
    つけて入力される第1の加算器と、 前記第1の加算器の加算結果を2乗する第1の2乗演算
    器と、 楕円水平軸の長さMを2乗する第2の2乗演算器と、 該第1の2乗演算器の出力に負号をつけて入力されると
    ともに、前記第2の2乗演算器の計算値が入力される第
    2の加算器と、 該第2の加算器で加算された結果の平方根を計算する平
    方根演算器と、 前記一定速度運転時速度指令もしくは前記最高速度指令
    をVとしたとき、前記平方根演算器の演算結果にV/M
    をかけて前記過渡時速度指令Vaeを得る第3の乗算
    器、とを備えていることを特徴とする移動体の速度制御
    装置。
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