JPH09197689A - 電子写真感光体の製造装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造装置

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JPH09197689A
JPH09197689A JP695496A JP695496A JPH09197689A JP H09197689 A JPH09197689 A JP H09197689A JP 695496 A JP695496 A JP 695496A JP 695496 A JP695496 A JP 695496A JP H09197689 A JPH09197689 A JP H09197689A
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浩一 矢作
Yusuke Harada
裕介 原田
Michiko Aida
美智子 相田
Toshiaki Takahashi
利昭 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸漬塗布法により感光層を形成するに際し
て、遮風器内の溶剤蒸気濃度を低下させ、塗布むらのな
い均一な膜厚の電子写真感光体の製造することができる
電子写真感光体の製造装置を提供する。 【解決手段】 塗布槽、貯溜槽、塗布槽と貯溜槽の間で
塗布液を循環する手段、被塗布物を昇降可能に把持する
手段よりなり、導電性基体に感光層を浸漬塗布法により
形成する電子写真感光体の製造装置において、塗布槽1
の上方に、外風を遮蔽するための、全壁面がメッシュ状
の筒状遮風器11を設け、該メッシュの開孔径が10μ
m〜1mmの範囲にあることを特徴とする。メッシュ状
の筒状遮風器には、その内側または外側に、そのメッシ
ュの開孔径よりも大きな開孔径を有するメッシュ状補強
器で補強されていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浸漬塗布法により感光体
の表面に塗膜を形成する電子写真感光体の製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は円筒状の導電性基体の
周辺に感光体材料を塗布して製造される。そして、感光
体材料の塗布方法は、通常、塗布液を入れた塗布槽に、
基体の長手方向を垂直にして基体を所定の深さまで浸漬
したのち、基体を引き上げ、次いで引き上げた基体を静
止させて自然乾燥する浸漬塗布法が用いられている。
【0003】そして、基体の塗布上下方向の塗膜の均一
性を得るために、塗布液の溶媒としては、通常、速乾性
の溶媒が用いられる。ところが、速乾性の溶媒を用いた
場合、塗布液の固化を短時間で行うことができるが、次
の様な理由により、形成される塗膜の表面性が悪くなる
という欠点がある。
【0004】すなわち、通常、外風による塗布むらを防
ぐために遮風器を用いるが、特に速乾性の溶媒を用いる
と、遮風器内の溶剤蒸気濃度は塗布開始の上方塗布時よ
りも塗布終了直前の下方塗布時の溶剤蒸気濃度の方が、
塗布物自体から発散される溶剤蒸気により高濃度にな
り、塗布液の固化までに要する時間が増し、塗布膜に塗
布むらが生じ易くなる。
【0005】例えば、特開昭59−42060号公報に
は、筒状遮風器下端部の周囲に開孔を設けた装置を用い
ることが提案されている。しかしながら、特開昭59−
42060号公報に記載の装置においては、開孔径がφ
10mmであり、その孔から外風が混入して、依然とし
て塗布むらが生じるという欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、浸漬塗
布法により、基体を浸漬槽内の塗布液に浸漬した後、塗
布液より引き上げて塗膜を形成する際、外風の影響によ
り不均一な乾燥となり易く、このため膜厚不均一による
塗布むらが生じ易くなるので、その改善策として上記の
ように遮風器が用いられるが、依然として、遮風器内の
溶剤蒸気濃度が、塗布開始時と塗布終了時との間で差異
が生じ、被塗布物の下端側に膜厚不均一による塗布むら
が生じ易くなる。本発明は、従来の技術における上記の
課題を解決することを目的としてなされたものであっ
て、その目的は、浸漬塗布法により感光層を形成するに
際して、遮風器内の溶剤蒸気濃度を低下させ、塗布むら
のない均一な膜厚の電子写真感光体を製造することがで
きる電子写真感光体の製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、塗
布槽、貯溜槽、塗布槽と貯溜槽の間で塗布液を循環する
手段、被塗布物を昇降可能に把持する手段を有し、導電
性基体上に感光層を浸漬塗布法により形成する電子写真
感光体の製造装置において、該塗布槽の上方に、外風を
遮蔽するための、全壁面がメッシュ状の筒状遮風器を設
け、該メッシュの開孔径が10μm〜1mmの範囲にあ
ることを特徴とする。また、本発明においては、筒状遮
風器は、前記メッシュの開孔径よりも大きな開孔径を有
するメッシュ部材で補強されたものであるのが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】電子写真感光体の製造装置につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本発明の電子写
真感光体の製造に使用される浸漬塗布装置の一例を示す
説明図である。本発明の製造装置は、1は塗布槽、2は
貯溜槽であり、塗布槽と貯溜槽の間で塗布液を循環する
手段は、塗布層1の下部と貯溜槽2の下部を連通する配
管3、その配管に設けたポンプ4、および塗布槽の上部
外周面にオーバーフローする塗布液を貯溜槽2に還流す
るための案内管5よりなっている。また、被塗布物を昇
降可能に把持する手段は、昇降機用モータ6とポールネ
ジ7によって上下に移動可能に取り付けられているアー
ム8に設けられた基体保持具9よりなっており、基体保
持具9によって被塗布物10が把持されて、塗布槽内の
塗布液に浸漬される。また、塗布槽の上部に設けられた
液受け部12の上方に、全壁面がメッシュ状の筒状遮風
器11が液受け部12と一体になって設けられている。
【0009】この製造装置においては、液受け部の上方
には、全壁面がメッシュ状の筒状遮風器11が設けられ
ているため、外風を遮蔽すると同時に遮風器内の溶剤蒸
気濃度を低下させる。したがって、溶剤蒸気が遮風器内
にとどまることがなく、容易に溶剤蒸気濃度の制御を行
うことができ、それにより感光体特性の優れた電子写真
感光体が作成される。
【0010】本発明において、筒状遮風器としては、側
面が溶剤蒸気により変質しない材質より形成されたメッ
シュ状のものであって、そのメッシュ開孔径は、10μ
m〜1mmの範囲にあることが必要である。開孔径が、
上記の範囲内にある場合には、塗布むらのない均一な膜
厚の電子写真感光体を製造することができる。遮風器を
構成する材質としては、溶剤蒸気による変質がない材質
から選ばれる。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィル
ム、アルミニウム、ステンレス鋼、紙等があげられる。
【0011】次に本発明の上記製造装置を用いて、電子
写真感光体を製造する場合について説明する。本発明の
製造装置による浸漬塗布は、前記の遮風器を用いること
を除き、従来の浸漬塗布装置を用いて電子写真感光体を
製造する場合と同一の条件で実施することができる。そ
の場合、製造される電子写真感光体は、その塗膜構成の
種類により、塗膜に電荷発生物質および電荷輸送物質を
含む単層型のものと、塗膜が電荷発生層と電荷輸送層と
からなる積層型のものとに大別されるが、本発明の製造
装置は、特に積層型電子写真感光体における電荷発生層
と電荷輸送層の均一膜形成に顕著な効果があり、それに
より優れた電子写真感光体を製造することができる。ま
た、本発明の製造装置は、他のいかなる層を有する電子
写真感光体の製造にも使用することができ、例えば、電
荷注入防止の目的で基体と電荷発生物質含有層の間に干
渉防止層、下引き層を設けられた電子写真感光体の製造
についても本発明の製造装置を使用することができる。
【0012】なお、本発明の製造装置を用いて製造され
る電子写真感光体を構成する導電性基体およびその上に
設けられる各層について詳記する。導電性基体として
は、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル等の金属材
料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、
フェノール樹脂等の高分子材料や硬質紙等の絶縁材料に
導電処理として導電物質を分散したもの、金属箔の積
層、金属の蒸着等の方法が挙げられる。また、基体の形
状は円筒形で通常、直径φ10〜300mm、長さ20
〜1000mmの範囲である。
【0013】下引き層としては、アクリル系、メタクリ
ル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、エポキシ系、ポリ
ウレタン系、フェノール系、ポリエステル系、アルキッ
ド系、ポリカーボネート系、シリコン系、メラミン系
等、各種樹脂類、およびジルコニウム化合物、チタニウ
ム化合物を含有する上記樹脂類で形成されるものがあげ
られる。
【0014】電荷発生物質としては、アゾ顔料、ジスア
ゾ顔料、キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔
料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、フタ
ロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、ア
ズレニウム塩、三晶方型セレンがあげられる。
【0015】電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖に
アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の
多環芳香族化合物、またはインドール、カルバゾール、
オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イミダゾ
ール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チ
アジアゾール、トリアゾール等の含チッ素環式化合物の
骨格を有する化合物、その他、ヒドラゾン化合物等の正
孔輸送物質があげられる。
【0016】塗膜を形成するための結着樹脂としては、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポ
リメタクリル酸エステル類、スチレン−メタクリル酸メ
チルコポリマー、ポリエステル、スチレン−アクリロニ
トリルコポリマー、ポリサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リアクリロニトリル、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、セルロースエステル類等があげられる。
【0017】塗布液溶剤(溶媒)としては、発揮性が高
く、且つその蒸気の密度が空気よりも大きい溶剤が好適
に用いられ、例えば、n−ブチルアミン、ジエチルアミ
ン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリ
エタノールアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベン
ゼン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン、ジメトキ
シメタン、ジメトキシエタン、2,4−ペンタジオン、
アニソール、3−オキソブタン酸メチル、モノクロルベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、1−ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
メチルスルホキシド、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート
等があげられる。
【0018】単層型電子写真感光体を製造する場合の塗
布液は、前記の電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂
および溶剤を混合(分散)して調合される。また、積層
型電子写真感光体を製造する場合の塗布液は、前記の電
荷発生物質、結着樹脂および溶剤を混合(分散)して調
合した電荷発生層形成用の塗布液と、前記の電荷輸送物
質、結着樹脂および溶剤を混合して調合した電荷輸送層
形成用の塗布液とに分けて別々に調製される。また、単
層型、積層型電子写真感光体に用いられる下引き層形成
用の塗布液は、前記下引き層用の樹脂と溶剤を混合して
調合される。
【0019】
【実施例】電子写真感光体の製造装置の実施例について
さらに詳記すると、図1において、塗布槽1および貯溜
槽2は、それらの下部がポンプ4を介して配管3によっ
て連通している。一方、塗布槽の上部外周面にはオーバ
ーフローする塗布液を保持するための液受け部12が形
成され、そして液受け部12と貯溜槽2の間には案内管
5が配設されている。それによって塗布液13が循環す
るようになっている。また、被塗布物を昇降可能に把持
する手段は、基台14に設けた昇降機用モータ6とポー
ルネジ7によって上下に移動可能に取り付けられている
アーム8に設けられた基体保持具9よりなり、基体保持
具9によって被塗布物10が把持されるようになってい
る。また、塗布槽の上部に設けられた液受け部12の上
方には、全壁面がメッシュ状の筒状遮風器11が液受け
部と一体になって設けられている。
【0020】メッシュ状の筒状遮風器11は、図2
(a)に示す構造を有するものであって、メッシュ開孔
径が10μm〜1mmの範囲にあるものが使用される。
また、塗布操作の量産性を考慮して、メッシュ状遮風器
の強度を高めるために、図3(a)に示されるようにメ
ッシュ状の筒状遮風器11の外側にそのメッシュの開孔
径よりも大きな開孔径を有するメッシュ状補強器15a
を設けて補強してもよく、また、図3(b)に示される
ようにメッシュ状の筒状遮風器11の内側にそのメッシ
ュの開孔径よりも大きな開孔径を有するメッシュ状補強
器15bを設けて補強してもよい。
【0021】上記図1の浸漬塗布装置を用いて被塗布物
10に塗布液13を塗布する場合、昇降用モータ6を駆
動して被塗布物10を塗布槽1内の塗布液中に浸漬し、
次いで所定の速度で引き上げる。塗布槽の上端からオー
バーフローする塗布液は、液受け部12から案内管5を
経て貯溜槽2に還流される。この場合、液受け部の上方
には、全壁面がメッシュ状の筒状遮風器11が設けられ
ているため、外風を遮蔽すると同時に遮風器内の溶剤蒸
気濃度を低下させる。したがって、溶剤蒸気が遮風器内
にとどまることがなく、容易に溶剤蒸気濃度の制御を行
うことができ、それにより感光体特性の優れた電子写真
感光体が作成される。
【0022】以下、上記の製造装置を使用して電子写真
感光体を製造する場合の例について説明するが、本発明
はその要旨を超えない限り、上記製造装置に限定される
ものではない。なお、以下の諸例で用いた化合物および
塗布液の組成は、以下の通りである。
【0023】(使用した塗布液)
【化1】
【0024】 塗布液A(下引き層) 構造式(1)のジルコニウム化合物 20重量部 構造式(2)のシランカップリング剤 2重量部 構造式(3)のポリビニルブチラール樹脂 2重量部 1−ブタノール 70重量部 塗布液B(電荷発生層) クロルガリウムフタロシアン 5重量部 構造式(6)の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 5重量部 酢酸n−ブチル 200重量部 上記成分を1mmφのガラスビーズを用いたサンドミル
で2時間分散して得られた分散液。 塗布液C(電荷輸送層) 構造式(4)の電荷輸送物質 1重量部 構造式(5)のポリカーボネート樹脂 1重量部 モノクロルベンゼン 2重量部 テトラヒドロフラン 4重量部 製造例1 湿式ホーニング処理によって表面粗度Raを0.20と
した30mmφ×340mmLの円筒状アルミニウム基
材に、塗布液A(下引き層)を、図2(b)の構造の遮
風器(SUS304、円筒形状)を取り付けた図1に示
す構造の浸漬塗布装置により、乾燥膜厚が1.0μmに
なるような引上げ速度で塗布し、2分間自然乾燥させ、
次いで乾燥温度150℃で10分間乾燥した。次いで塗
布液B(電荷発生層)を、図2(a)の構造の遮風器
(SUS304、メッシュ開孔径1mm)を取り付けた
浸漬塗布装置により、乾燥膜厚が0.2μmになるよう
な引上げ速度で塗布し、1分間自然乾燥し、乾燥温度1
00℃で10分間乾燥した。さらに塗布液C(電荷輸送
層)を、図2(b)の構造の遮風器(SUS304、円
筒形状)を取り付けた図1に示す構造の浸漬塗布装置に
より、乾燥膜厚が20μmになるような引上げ速度で塗
布し、2分間自然乾燥し、乾燥温度135℃で60分間
乾燥した。このようにして電子写真感光体を作製した。
【0025】製造例2 製造例1の電荷発生層を形成する際、図2(a)の遮風
器(SUS304、メッシュ開孔径53μm)を用いる
以外は同様に電子写真感光体を作製した。 製造例3 製造例1の電荷発生層を形成する際、図2(a)の遮風
器(SUS304、メッシュ開孔径32μm)を用いる
以外は同様に電子写真感光体を作製した。 製造例4 製造例1の電荷発生層を形成する際、図2(a)の遮風
器(SUS304、メッシュ開孔径10μm)を用いる
以外は同様に電子写真感光体を作製した。
【0026】製造例5 塗布量産性を考慮して、メッシュ状遮風器の強度を増強
する目的で、製造例4のメッシュ状遮風器の外側にその
メッシュ状遮風器のメッシュ開孔径よりも目開き径の大
きいメッシュ状補強器(SUS304、メッシュ開孔径
5mm)(図3(a))を装着させ、同様に電子写真感
光体を作製した。 製造例6 塗布量産性を考慮して、メッシュ状遮風器の強度を増強
する目的で、製造例4のメッシュ状遮風器の内側にその
メッシュ状遮風器のメッシュ開孔径よりも目開き径の大
きいメッシュ状補強器(SUS304、メッシュ開孔径
5mm)(図3(b))を装着させ、同様に電子写真感
光体を作製した。
【0027】比較例1 製造例1電荷発生層を形成する際、図2(a)の遮風器
(SUS304、メッシュ開孔径5mm)を用いる以外
は同様に電子写真感光体を作製した。 比較例2 製造例1の電荷発生層を形成する際、図2(a)の遮風
器(SUS304、メッシュ開孔径5μm)を用いる以
外は同様に電子写真感光体を作製した。 比較例3 製造例1の電荷発生層を形成する際、図2(b)の遮風
器(SUS304、円筒形)を用いる以外は同様に電子
写真感光体を作製した。 比較例4 製造例1の電荷発生層を形成する際、遮風器を用いない
以外は同様に電子写真感光体を作製した。
【0028】製造例1〜6、比較例1〜4の電子写真感
光体をデジタル複写機(Able3201、富士ゼロッ
クス社製)に連載して、帯電電位のばらつきと画像評価
をした。結果を表1に示す。
【表1】
【0029】製造例1〜6および比較例1〜4の比較か
ら、画像評価上、筋模様については遮風器内の溶剤蒸気
濃度が高い方が良好な結果が得られ、遮風器のメッシュ
開孔径が小さくなると良好になる傾向があった。また縞
模様については、遮風器内の溶剤蒸気濃度が低い方が良
好な結果が得られ、遮風器のメッシュ開孔径が大きくな
ると良好になる傾向があった。したがって、それが両立
するメッシュ開孔径の範囲は10μm以上、1mm以下
であることが分かった。
【0030】製造例7 円筒状アルミ基材に塗布液C(電荷輸送層)を、図2
(a)の構造の遮風器(SUS304、メッシュ開孔径
1mm)を取り付けた浸漬塗布装置により、乾燥膜厚が
20μmになるような引上げ速度で塗布し、2分間自然
乾燥し、乾燥温度135℃で、60分間乾燥した。この
ようにして電荷輸送層膜を作製した。
【0031】製造例8 製造例7の遮風器に図2(a)の遮風器(SUS30
4、メッシュ開孔径53μm)を用いる以外は同様に電
荷輸送層膜を作製した。 製造例9 製造例7の遮風器に図2(a)の遮風器(SUS30
4、メッシュ開孔径32μm)を用いる以外は同様に電
荷輸送層膜を作製した。 製造例10 製造例7の遮風器に図2(a)の遮風器(SUS30
4、メッシュ開孔径10μm)を用いる以外は同様に電
荷輸送層膜を作製した。
【0032】製造例11 塗布量産性を考慮して、メッシュ状遮風器の強度を増強
する目的で、製造例10のメッシュ状遮風器の外側にそ
のメッシュ状遮風器のメッシュ開孔径よりも目開き径の
大きいメッシュ状補強器(SUS304、メッシュ開孔
径5mm)(図3(a))を装着させ、同様に電荷輸送
層膜を作製した。 製造例12 塗布量産性を考慮して、メッシュ状遮風器の強度を増強
する目的で、製造例10のメッシュ状遮風器の内側にそ
のメッシュ状遮風器のメッシュ開孔径よりも目開き径の
大きいメッシュ状補強器(SUS304、メッシュ開孔
径5mm)(図3(b))を装着させ、同様に電荷輸送
層膜を作製した。
【0033】比較例5 製造例7の遮風器に図2(a)の遮風器(SUS304
メッシュ、開孔径5mm)を用いる以外は同様に電荷輸
送層膜を作製した。 比較例6 製造例7の遮風器に図2(a)の遮風器(SUS304
メッシュ、開孔径5μm)を用いる以外は同様に電荷輸
送層膜を作製した。 比較例7 製造例7の遮風器に図2(b)の遮風器(SUS30
4、円筒形)を用いる以外は同様に電荷輸送層膜を作製
した。 比較例8 製造例7で遮風器を用いない以外は同様に電荷輸送層膜
を作製した。
【0034】製造例7〜12、比較例5〜8の電荷輸送
層膜を干渉膜厚計(MCPD−2000、大塚電子
(株)製)で測定して、膜の均一性評価をした。結果を
表2に示す。
【表2】
【0035】製造例7〜12および比較例5〜8の比較
により、膜厚評価上、軸方向むらについては遮風器内の
溶剤蒸気濃度が低い方が良好な結果が得られ、遮風器の
メッシュ開孔径が大きくなると良好になる傾向があっ
た。また円周方向むらについては遮風器内の溶剤蒸気濃
度が高い方が良好な結果が得られ、遮風器のメッシュ開
孔径が小さくなると良好になる傾向があった。したがっ
て、それが両立するメッシュ開孔径の範囲は10μm以
上、1mm以下であることが分かった。
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明の製造装置は、全壁
面がメッシュ状の筒状遮風器を設け、そのメッシュ開孔
径10μm〜1mmにするものであるから、この製造装
置を使用することにより浸漬塗布中における溶剤蒸気濃
度の制御を行うことができ、したがって均一な膜厚の塗
膜を形成することができるので、感光体特性に優れた電
子写真感光体を工業的に有利に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子写真用感光体の感光層塗布装置の構成図
である。
【図2】 遮風器の斜視図であって、(a)はメッシュ
状のもの、(b)は円筒状のものを示す。
【図3】 補強器の斜視図であって、(a)はメッシュ
状筒状遮風器の外側に設ける場合、(b)は内側に設け
る場合を示す。
【符号の説明】 1…塗布槽、2…貯溜槽、3…配管、4…ポンプ、5…
案内管、6…昇降機用モータ、7…ポールネジ、8…ア
ーム、9…基体保持具、10…被塗布物、11…筒状遮
風器、12…液受け部、13…塗布液、14…基台、1
5a…メッシュ状遮風器、15b…メッシュ状遮風器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 利昭 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布槽、貯溜槽、塗布槽と貯溜槽の間で
    塗布液を循環する手段、被塗布物を昇降可能に把持する
    手段を有し、導電性基体上に感光層を浸漬塗布法により
    形成する電子写真感光体の製造装置において、該塗布槽
    の上方に、外風を遮蔽するための、全壁面がメッシュ状
    の筒状遮風器を設け、該メッシュの開孔径が10μm〜
    1mmの範囲にあることを特徴とする電子写真感光体の
    製造装置。
  2. 【請求項2】 筒状遮風器が、前記メッシュの開孔径よ
    りも大きな開孔径を有するメッシュ状補強器で補強され
    たものであることを特徴とする請求項1記載の電子写真
    感光体の製造装置。
JP00695496A 1996-01-19 1996-01-19 電子写真感光体の製造装置 Expired - Fee Related JP3496380B2 (ja)

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