JPH09197515A - フィルム装填制御装置 - Google Patents

フィルム装填制御装置

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JPH09197515A
JPH09197515A JP8005558A JP555896A JPH09197515A JP H09197515 A JPH09197515 A JP H09197515A JP 8005558 A JP8005558 A JP 8005558A JP 555896 A JP555896 A JP 555896A JP H09197515 A JPH09197515 A JP H09197515A
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JP
Japan
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film
frame
magnetic
head
reproducing head
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Application number
JP8005558A
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English (en)
Inventor
Seiichi Yasukawa
誠一 安川
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 途中取り出しフィルムの再装填に際し、フィ
ルムの送りをスムースに行うようにする。 【解決手段】 磁気ヘッド87をフィルム100から退
避する位置に保持した状態で、フィルム100を巻き上
げ、その最初のフレームF1が撮影露光位置に位置した
状態で停止させる(「状態B」)。この停止した状態
で、磁気ヘッド87をフィルム100に対して密着する
位置とし、この後、フィルム100を再び巻き上げる
(「状態C」)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、途中取り出しフ
ィルム自動再装填機能を備えたカメラのフィルム装填制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フィルム上にデータを磁気記録す
ることが可能なカメラが提案されている。このカメラに
用いられるフィルムは、そのフィルムの各フレーム(撮
影露光フレーム)に対応して、磁気トラックを有してい
る。このフィルムを上記カメラに装填すると、各フレー
ムの撮影毎に、その撮影に関連する磁気情報が対応する
磁気トラックに記録される。これによって、撮影された
フィルムを処理する側において、各種のサービスを行う
ことができる。すなわち、現像後写真をプリントする際
に記録された磁気情報を再生することによって、ユーザ
に付加情報を提供したり、プリントの焼き付け条件を最
適化したりすることができる。
【0003】一方、この種のカメラにおいては、また別
な利用法が考えられる。それは、例えば、特開平4−1
71433号公報に開示されているような利用法であ
る。この特開平4−171433号公報では、途中まで
撮影したフィルムを再装填した時に、各フレームの磁気
トラック上の記録情報を再生することによって、撮影済
みのフレームなのか未露光のフレームなのかを判別し、
未露光のフレームが出現するまで自動的にフィルムを送
るようにしている。この機能を「途中取り出しフィルム
自動再装填機能」と呼ぶ。この途中取り出しフィルム自
動再装填機能を備えることによって、「従来ユーザが撮
影済みのフレーム数を自分で覚えておいて、再装填の際
にその数だけ自分で空撮りを繰り返すことによって、一
度取り出したフィルムの残りのフレームで再撮影を試み
る」といった、面倒でかつ危険を伴う作業をカメラに自
動的に行わせることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この途中取り出しフィ
ルム自動再装填機能を実現するには、磁気トラック上の
記録情報の有無を判定しながらフィルム送りを行う必要
があるが、その際に問題となるのは磁気再生ヘッドの配
置である。通常この種のカメラでは撮影に関連する磁気
情報がフィルムの磁気トラックに書き込まれるので、磁
気記録ヘッドは撮影直後のフレームの磁気トラックに磁
気情報を記録するのに最適な位置に配置される。そし
て、スペースやコストの制約から、磁気記録ヘッドと磁
気再生ヘッドとは共通のコアに対してコイルが形成さ
れ、一体ものの磁気ヘッドとして設計される場合が多
い。この一体ものの磁気ヘッドの配置からすると、「途
中取り出しフィルム自動再装填機能」のために、フィル
ムを巻き上げ方向に送りながら初めてその磁気トラック
上に記録情報のないフレームが検出された時には、その
フレームは撮影露光位置(撮影準備位置)を通り過ぎて
いることになり、未露光の1フレームが無駄となる。
【0005】そこで、本出願人は、途中取り出しフィル
ム自動再装填機能の実現に際し、最初の未露光フレーム
を撮影露光位置に精度良く位置させて、無駄なく再撮影
を開始することのできるフィルム装填制御装置の開発を
行っている。この開発中のフィルム装填制御装置では、
フィルムを巻き上げ方向に送りながら初めてその磁気ト
ラック上に記録情報のないフレームが検出された場合、
逆に2フレーム巻き戻し、そこから再び1フレーム巻き
上げることにより、最初の未露光フレームを撮影露光位
置に位置させ、最初の未露光フレームから再撮影を開始
できる状態とする。
【0006】このような方法を採用することにより、最
初の未露光フレームを撮影露光位置に精度良く位置させ
て、最初の未露光フレームから無駄なく再撮影を開始す
ることができる。また、別の方法として、最初の未露光
フレームが完全に送り終わってから、逆に1フレーム巻
き戻すことにより、最初の未露光フレームを撮影露光位
置に位置させることが考えられる。この場合、巻き戻す
ことによって最初の未露光フレームを撮影露光位置に位
置させたときと、巻き上げることによって最初の未露光
フレームを撮影露光位置に位置させたときとでは、バッ
クラッシュの影響によってその停止位置が異なる。すな
わち、1フレーム巻き戻すことによって最初の未露光フ
レームを撮影露光位置に位置させる方法とした場合、フ
ィルムを巻き上げることを前提としている撮影露光位置
に最初の未露光フレームが正確に位置せず、停止精度が
出ない。これに対して、本出願人が開発中のフィルム装
填制御装置では、最終的に1フレーム巻き上げることに
よって、最初の未露光フレームが撮影露光位置に位置す
るので、停止精度が確保される。
【0007】しかしながら、本出願人が開発中のこのフ
ィルム装填制御装置においては、磁気トラック上の記録
情報の有無を検出するための磁気ヘッドを、最初からフ
ィルムに対して密着する位置としている。すなわち、磁
気ヘッドをフィルムの磁気トラックに相対し、かつ送ら
れてくるフィルムに対して密着する位置に配置してい
る。また、磁気ヘッドの背面には、あたりをよくするた
めのパッドを配置しており、フィルムのない最初の状態
において磁気ヘッドはパッドに直接圧接している。ここ
で、途中取り出しフィルムをカメラにセットした直後に
おいては、そのフィルムの先端部は磁気ヘッドの位置に
達しておらず、磁気ヘッドはパッドに直接圧接してい
る。そして、フィルムが送られてくると、磁気ヘッドと
パッドとの間の隙間に対してフィルムの先端が突っ込も
うとする。
【0008】この場合、磁気ヘッドとパッドとは直接圧
接しているからその隙間はほゞ0であり、このほゞ0の
隙間に対してフィルムの先端が突っ込もうとするので、
フィルムの柔軟性からして、行き止まって、フィルムの
再装填を行うことができない虞れが生じる。別の手段と
して、フィルムが送られてきた後で、移動中のフィルム
に対して磁気ヘッドを密着させることが考えられる。し
かし、この場合、磁気ヘッドがフィルムに当接する瞬間
にフィルム送りの機械的な負荷変動が発生し、モータの
制御が非常にやりづらくなる。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、途中取り出
しフィルムの再装填に際し、フィルムの送りをスムース
に行うことのできるフィルム装填制御装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、装填さ
れたフィルムを巻き上げ方向に駆動する巻上げ駆動手段
と、フィルムを巻き戻し方向に駆動する巻戻し駆動手段
と、フィルムの各フレームの撮影露光位置に対しての通
過を検出するフレーム通過検出手段と、フィルムの各フ
レームに対応して設けられた磁気トラック上の記録情報
をそのフレームが撮影露光位置を通過している間に再生
する磁気再生ヘッドと、磁気再生ヘッドをフィルムに対
して密着する位置およびフィルムから退避する位置へ選
択的に移動させるヘッド進退駆動手段と、フィルムが途
中まで撮影されたカートリッジが再装填されている場合
に、巻上げ駆動手段,巻戻し駆動手段およびヘッド進退
駆動手段を制御し、フィルムの最初の未露光フレームを
撮影露光位置に位置させる再装填制御手段とを設け、再
装填制御手段により、磁気再生ヘッドをフィルムから退
避する位置に保持した状態で、巻上げ駆動手段を駆動し
て、フィルムをその最初のフレームが撮影露光位置に位
置した状態で停止させ、この後、ヘッド進退駆動手段を
駆動して、磁気再生ヘッドをフィルムに対して密着する
位置とし、この後、巻上げ駆動手段を再び駆動して、フ
レーム通過検出手段の出力および磁気再生ヘッドの出力
に基づき、最初の未露光フレームを撮影露光位置に位置
させるようにしたものである。
【0011】この発明によれば、磁気再生ヘッドがフィ
ルムから退避する位置に保持された状態で、途中まで撮
影済みのフィルムが巻き上げ方向に駆動され、その最初
のフレームが撮影露光位置に位置した状態で停止する。
そして、この停止した状態で、磁気再生ヘッドがフィル
ムに対して密着する位置とされ、この後、フィルムが巻
き上げ方向に再び駆動される。
【0012】第2発明(請求項2に係る発明)は、装填
されたフィルムを巻き上げ方向に駆動する巻上げ駆動手
段と、フィルムを巻き戻し方向に駆動する巻戻し駆動手
段と、フィルムの各フレームの撮影露光位置に対しての
通過を検出するフレーム通過検出手段と、フィルムの各
フレームに対応して設けられた磁気トラック上の記録情
報をそのフレームが撮影露光位置を通過している間に再
生する磁気再生ヘッドと、磁気再生ヘッドをフィルムに
対して密着する位置およびフィルムから退避する位置へ
選択的に移動させるヘッド進退駆動手段と、フィルムが
途中まで撮影されたカートリッジが再装填されている場
合に、巻上げ駆動手段,巻戻し駆動手段およびヘッド進
退駆動手段を制御し、フィルムの最初の未露光フレーム
を撮影露光位置に位置させる再装填制御手段とを設け、
再装填制御手段により、磁気再生ヘッドをフィルムから
退避する位置に保持した状態で、巻上げ駆動手段を駆動
して、フィルムをその最初のフレームが撮影露光位置に
位置した状態で停止させ、この後、ヘッド進退駆動手段
を駆動して、磁気再生ヘッドをフィルムに対して密着す
る位置とし、この後、巻上げ駆動手段を再び駆動して、
フレーム通過検出手段がフィルムの1フレームの通過を
検出する毎に、そのフレームに対応する磁気トラック上
に記録情報が書き込まれているか否かを磁気再生ヘッド
の出力に基づいて判定し、記録情報が書き込まれていな
いと判定されるまで巻き上げ駆動を継続し、記録情報が
書き込まれていないと判定された後、巻戻し駆動手段を
駆動してフィルムを1フレームに所定量加えた量巻き戻
し、この後、巻上げ駆動手段を駆動してフィルムを前記
所定量巻き上げることによって、最初の未露光フレーム
を撮影露光位置に位置させるようにしたものである。
【0013】この発明によれば、磁気再生ヘッドがフィ
ルムから退避する位置に保持された状態で、途中まで撮
影済みのフィルムが巻き上げ方向に駆動され、その最初
のフレームが撮影露光位置に位置した状態で停止する。
そして、この停止した状態で、磁気再生ヘッドがフィル
ムに対して密着する位置とされ、この後、フィルムが巻
き上げ方向に再び駆動され、このフィルムの撮影露光位
置に対しての1フレームの通過が検出される毎に、その
フレームに対応する磁気トラック上に記録情報が書き込
まれているか否かが判定され、記録情報が書き込まれて
いないと判定されるまで巻き上げ駆動が継続される。記
録情報が書き込まれていないと判定されると、例えば2
フレーム(1フレームに所定量加えた量)巻き戻され、
この後、1フレーム(所定量)巻き上げられることによ
って、最初の未露光フレームが撮影露光位置に位置す
る。
【0014】第3発明(請求項3に係る発明)は、第1
発明又は第2発明において、再装填制御手段における所
定量を1フレーム以下としたものである。第4発明(請
求項4に係る発明)は、第1発明又は第2発明におい
て、各フレームに対応する位置に設けれれたパーフォレ
ーションの通過を検出することによって、各フレームの
撮影露光位置に対しての通過を認識するようにしたもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図2はこの発明を適用してなるカメ
ラに用いるフィルムの構成を示す図であり、カートリッ
ジ151の中に巻き込まれているフィルム100の一部
を引き出した状態を示している。フィルム100には、
1回の露光が予定されるフレームF毎に2個のパーフォ
レーションPが設けられている。例えば、フレームF1
に対してはパーフォレーションP1aとP1bが、フレ
ームF2に対してはパーフォレーションP2aとP2b
が設けられている。
【0016】また、このフィルム100は磁気トラック
Dを有しており、各フレームFのための磁気情報を記録
するための磁気記録許容範囲が定められている。例え
ば、フレームF1に対応して磁気トラックD1が、フレ
ームF2に対応して磁気トラックD2が設けられてい
る。各磁気トラックDは、各フレームFの境界位置から
それぞれ長さLsとLeの分だけ内側の位置でその両端
が規制されている。
【0017】図3はこのフィルム100およびカートリ
ッジ151を使用するカメラの機構の一部を模式的に示
したものである。図3において、カートリッジ151、
フィルム100、パーフォレーションP3a,P3b、
磁気トラックD2は、図2と同じものである。71はカ
メラのアパーチャ部であり、74はフィルム100の各
フレームFに被写体の像を露光するためのアパーチャ、
72はフィルム100の光軸方向の位置を規制する上側
レール、73は同じく下側レールである。81はカメラ
の圧板、82,84は圧板81に開設された開口部であ
る。
【0018】85はフォトリフレクタ、87は磁気ヘッ
ド(記録・再生一体型ヘッド)であり、フォトリフレク
タ85は開口部82を介して、磁気ヘッド87は開口部
84を介して、直接フィルム100に相対する配置とな
っている。図ではアパーチャ部71、フィルム100、
圧板81を分離した形で示しているが、実際にはほとん
ど隙間なく密着する位置関係に置かれ、フォトリフレク
タ85は、図上一点鎖線401で示すように、フィルム
100のパーフォレーションPの高さ位置かつ上側レー
ル72の高さ位置の反射率を検知するように配置されて
いる。このフォトリフレクタ85は、フィルム100の
パーフォレーションPの開口部において反射率の高い上
側レール72面に相対する時は出力としてデジタル信号
の「H」を出力し、フィルム面に相対する時は出力とし
てデジタル信号の「L」を出力することにより、パーフ
ォレーションPの開口端の位置を検知する。
【0019】磁気ヘッド87は磁気トラックDに相対す
る位置に配置されているが、図上矢印404に示される
両方向、すなわちフィルム面に垂直な両方向に移動可能
である。磁気ヘッド87の移動に際しての駆動力はモー
タ(ヘッド進退モータ)88によって与えられる。モー
タ88と磁気ヘッド87とは不図示の伝達系によって結
合されており、モータ88の正転によって磁気ヘッド8
7がフィルム100に密着する方向に、逆転によって磁
気ヘッド87がフィルム100から退避する方向に動く
ようになっている。
【0020】51はフィルム100を巻き取るスプール
(巻き上げスプール)であり、これが上からみて時計方
向に回転することでフィルム100が巻き上げ方向に移
動する。このスプール51の回転に駆動力を与えるのが
モータ(巻き上げモータ)61であり、両者は不図示の
駆動力伝達系によって結合されている。カートリッジ1
51の軸には溝151aが切ってあり、これにフォーク
(巻き戻しフォーク)52が嵌合し、このフォーク52
が上からみて反時計方向に回転することでフィルム10
0がカートリッジ151内に巻き込まれるとともに、巻
き戻し方向に移動する。逆にフォーク52が上から見て
時計方向に回転することでフィルム100はカートリッ
ジ151から巻き上げ方向に押し出される。フォーク5
2に駆動力を与えるのがモータ(巻き戻しモータ)62
であり、両者は不図示の駆動力伝達系によって結合され
ている。
【0021】図4はこのカメラの電気回路構成を示すブ
ロック図である。MCUはマイクロコンピュータであ
る。フォトリフレクタ85(PR1)は1本の出力をマ
イクロコンピュータMCUの割込ポートINT1に伝え
る。U1はモータ61(M1)を駆動するためのモータ
ドライバ回路であり、マイクロコンピュータMCUの出
力ポートT1,T2の2本の信号によりモータ61(M
1)を正転、短絡、開放の3状態に制御する。U2はモ
ータ62(M2)を駆動するためのモータドライバ回路
であり、マイクロコンピュータMCUの出力ポートT
3,T4の2本の信号によりモータ62(M2)を正
転、逆転、短絡、開放の4状態に制御する。
【0022】U3はモータ88(M3)を駆動するため
のモータドライバ回路であり、マイクロコンピュータM
CUの出力ポートT5,T6の2本の信号によりモータ
88(M3)を正転、逆転、短絡、開放の4状態に制御
する。U4は磁気ヘッド87に組み込まれた再生用のコ
イル(磁気再生ヘッドコイル)H1に発生した電流を増
幅し、電圧信号に変換するための増幅回路(ヘッド再生
信号増幅回路)であり、その出力はマイクロコンピュー
タMCUのイベントカウンタ入力ポートCNTに入力さ
れる。DSPは表示デバイス、例えば液晶表示素子であ
り、マイクロコンピュータMCUの表示ドライブポート
PDSPの出力によりその表示内容が指示される。
【0023】次に、このカメラの特有の動作を、図5〜
図7のフローチャート、図8のタイミングチャート、お
よび図1の給送状態模式図によって説明する。図1の給
送状態模式図は、各時点でのフィルム100の各部とフ
ォトリフレクタ85(PR1)、磁気ヘッド87の相対
的な位置関係を、模式的に表したものである。なお、こ
の実施の形態においては、一例として第8フレームF8
まであらかじめ撮影済みのフィルム100が入ったカー
トリッジ151を途中取り出しフィルムとし、この途中
取り出しフィルムを再装填する場合の動作について説明
する。
【0024】途中取り出しフィルムにおいて、そのフィ
ルム100は、カートリッジ151の中に全て格納され
た状態にある。この途中取り出しフィルムをカメラにセ
ットし、途中取り出しフィルムの再装填の開始を指示す
ると、マイクロコンピュータMCUは、フィルムカウン
タの値を記憶する変数FCNTを0にリセットする(図
5に示すステップS101)。これにより、マイクロコ
ンピュータMCUは、不図示の表示セットアップ処理に
よって、表示デバイスDSPに対し、フィルム装填前で
あることを示す表示、例えば「E」なる文字を表示させ
るための信号を送る。
【0025】次に、マイクロコンピュータMCUは、変
数CNT1Rを0にクリアし(ステップS102)、モ
ータ61(M1)を正転開始するとともに(ステップS
103)、モータ62(M2)を逆転開始し(ステップ
S104)、タイマーTMRの値を0にリセットして時
間のカウントを開始する(ステップS105)。この時
点は図8に示すタイミングチャートのa点に相当する。
モータ62(M2)の逆転により、フィルム100の先
端部はカートリッジ151の中から押し出され始め、や
がてフィルム100の先端部がフォトリフレクタ85
(PR1)の位置に達すると、図8のb点のごとくフォ
トリフレクタ85(PR1)の出力は「L」に立ち下が
る。この瞬間でのフィルム100の位置は、図1の[状
態A]に示したとおりである。
【0026】マイクロコンピュータMCUは、変数CN
T1Rの値が1になるのを待ち(ステップS106)、
並行してそれに対するタイムアウトとしてタイマーTM
Rが1000ms相当値に達するのを待つ(ステップS
107)。変数CNT1Rの値を更新するのは、図7
(a)の割込み処理である。図7(a)は割込ポートI
NT1の立上りを検知したことにより実行される割込み
処理のフローチャートであり、立上りエッジの入力数の
記憶変数であるCNT1Rを1カウントアップするだけ
でリターンする。
【0027】ステップS107の判定でもしもタイムア
ウトが発生した場合は後述のステップS191(図6)
以降の処理へ進むが、その前にフォトリフレクタ85
(PR1)が立上りエッジを発生したならば、変数CN
T1Rの値は上記割込み処理によって1となり、ステッ
プS106の判定によってステップS108に進む。こ
の時点は、フィルム100の送りが進んで最初のパーフ
ォレーションP0bの開口部の端がフォトリフレクタ8
5(PR1)の位置に達した時点であり、図8ではc点
にあたる。
【0028】ステップS108ではモータ62(M2)
を開放とする。これは、この時点に至ればカートリッジ
151から押し出されたフィルム100の先端部は、ス
プール51にすでに巻き付いており、スプール51の巻
き取り力によっても同方向へのフィルム100の移動が
可能になっているために、すでにカートリッジ151側
からの押し出し力は不要になったことを意味する。
【0029】そして、ステップS109でモータ61
(M1)に対して、正転50%、短絡50%のPWM通
電を行い、フィルム100の移動速度を徐々に減速させ
る。そして、変数CNT1Fの値を0にクリアし(ステ
ップS110)、タイマーTMRの値を0にリセットし
て時間のカウントを開始する(ステップS111)。フ
ィルム100は減速しつつも巻き上げ方向への移動を続
け、パーフォレーションP0bに続いてP1aがフォト
リフレクタ85(PR1)の位置を通過して行き、それ
によって発生するフォトリフレクタ85(PR1)の出
力のうちの立下りエッジが、図7(b)の割込み処理に
よってカウントされる。図7(b)は割込ポートINT
1の立下りを検知したことにより実行される割込み処理
のフローチャートであり、立下りエッジの入力数の記憶
変数であるCNT1Fを1カウントアップするだけでリ
ターンする。
【0030】マイクロコンピュータMCUは、変数CN
T1Fの値が2になるのを待ち(ステップS112)、
並行してそれに対するタイムアウトとしてタイマーTM
Rが1000ms相当値に達するのを待つ(ステップS
113)。ステップS113の判定でもしもタイムアウ
トが発生した場合は後述のステップS191以降の処理
へ進むが、その前にフォトリフレクタ85(PR1)が
立下りエッジを2回発生したならば、変数CNT1Fの
値は2となり、ステップS112の判定によってステッ
プS114に進む。この時点は、フィルム100のパー
フォレーションP1aのエンド部がフォトリフレクタ8
5(PR1)の位置に達した時点であり、図8ではd点
にあたり、図1の模式図では[状態B]である。
【0031】マイクロコンピュータMCUは、ステップ
S114においてモータ61(M1)に短絡ブレーキを
かけ、ステップS115〜S116にかけて20msと
いう時間をウェイトしてから、モータ61(M1)を開
放する(ステップS117)。そして、ステップS11
8へ進み、フィルムカウンタ記憶変数FCNTに1を入
れる。この時、マイクロコンピュータMCUは、表示セ
ットアップ処理を実行し、FCNTに入っている数値を
そのまま表示デバイスDSPに表示させるように、信号
を生成する。この時点は、図8ではe点にあたり、図1
のほぼ[状態B]の状態でフィルム100が停止した状
態である。この状態は、もしも初めて使用するフィルム
100のカートリッジ151をカメラに装填した場合
に、1枚目の写真を撮影するための準備状態に等しい。
すなわち、この状態では、フレームF1が撮影露光位置
に位置する。
【0032】この状態において、マイクロコンピュータ
MCUは、モータ88(M3)を正転開始し(ステップ
S121)、ステップS122〜S123にかけて20
msという時間をウェイトしてから、モータ88(M
3)を開放する(ステップS124:図8のf点)。モ
ータ88(M3)は磁気ヘッド87を進退するためのモ
ータであり、これを20ms正転駆動することによっ
て、磁気ヘッド87がフィルム面に密着する。
【0033】マイクロコンピュータMCUは、磁気ヘッ
ド87をフィルム面に密着させた状態で、変数CNT1
Fを0にクリアし(ステップS131)、モータ61
(M1)を正転開始し(ステップS132)、タイマー
TMRの値を0にリセットして時間のカウントを開始す
る(ステップS133)。また、カウンタCNTHの値
を0にリセットして(ステップS134)、以後イベン
トカウンタ入力ポートCNTに入力されるパルスの数を
計数した値がカウンタCNTHに自動的に格納されるよ
うに設定する。
【0034】この実施の形態では、第1フレームF1〜
第8フレームF8までは撮影済みであり、それらに対応
する磁気トラックD1〜D8には何らかの磁気情報が記
録されていることを前提としている。したがって、第1
フレームF1〜第8フレームF8までに対応する磁気ト
ラックD1〜D8上には磁気情報が記録されており、図
8のf点からフィルム100が巻き上げ方向に移動する
のに従って、磁気ヘッド87にはほどなく図8のg点か
らh点にかけて、信号読みとり電流が発生し、増幅回路
U4はそれを増幅して磁気データ1ビットあたり1周期
の矩形パルスを出力する。
【0035】マイクロコンピュータMCUは、変数CN
T1Fの値が2になるのを待ち(ステップS135)、
並行してそれに対するタイムアウトとしてタイマーTM
Rが1000ms相当値に達するのを待つ(ステップS
136)。ステップS136の判定でもしもタイムアウ
トが発生した場合は後述のステップS191以降の処理
へ進むが、その前にフォトリフレクタ85(PR1)が
立下りエッジを2回発生したならば、変数CNT1Fの
値は2となり、ステップS135の判定によってステッ
プS137へ進む。この時点は図8のi点であり、f点
からちょうど1フレーム分の長さが送られたところにあ
たる。
【0036】そして、マイクロコンピュータMCUは、
カウンタCNTHの値が100を越えているか否かの判
定を行い(ステップS137)、100越えていればス
テップS138を経て再びステップS131へ戻るが、
100以下であれば次のステップS139へ進む。ステ
ップS137での判定は、撮影完了時に各フレームFの
磁気トラックDに記録されるデータのサイズが100ビ
ットを越えることを前提としており、そのフレームFに
対応する磁気トラックD上に磁気情報が100ビットを
越えて撮影済みのフレームであると判断し、100ビッ
ト以下であれば未露光のフレームであると判断する。
【0037】このように、本実施の形態では、記録され
ている磁気信号を再生はするが、その内容までは解読せ
ず、ただ未露光フレームの探索だけのために磁気情報の
有無のみを検出するようにする。この場合、第1フレー
ムF1には磁気情報が記録されているので、マイクロコ
ンピュータMCUは、フィルムカウンタ記憶変数FCN
Tの値(フィルムカウンタのカウント値)を+1カウン
トアップして(ステップS138)、ステップS131
へ戻り、磁気トラックD上の磁気情報の有無を検出する
ループに戻る。
【0038】図8において、j点、k点、....、と通過
するが、それぞれのフレームFには磁気情報が検出さ
れ、この間はステップS138によってフィルムカウン
タ記憶変数FCNTの値が、各フレーム通過ごとに1ず
つカウントアップされて行く。このようにしてm点をも
通過した時点が、図1の模式図で言うと[状態C]で、
第8フレームF8を送り終えた状態である。
【0039】ここで図1の見方を説明する。図1におい
て、黒く塗りつぶしている磁気トラックDは、その磁気
トラックDに対応するフレームFが撮影済みで磁気情報
が記録済みのトラックを表している。黒く塗りつぶされ
ていない磁気トラックDは、その磁気トラックDに対応
するフレームFが未露光で磁気情報が未記録のトラック
を表している。また、図1において、フォトリフレクタ
85(PR1)は、本来はパーフォレーションPの高さ
位置にフィルム100に対向して配置されている。しか
し、この図では模式的に、フィルム100の送り方向に
関する位置だけを示すために高さをずらして記述してい
る。また、磁気ヘッド87もフォトリフレクタ85(P
R1)と同様、模式的に送り方向に関する位置だけを示
している。
【0040】図8に戻って、そのまま送り続けられたフ
ィルム100はm点からn点にかけての1フレーム分を
経て、初めて磁気トラックD上に磁気情報を認めない区
間を検出する。図1では、[状態C]を過ぎて[状態
D]にかけて第9フレームF9の磁気トラックD9が磁
気ヘッド87の位置を通過する区間である。この場合、
図8のn点において、ステップS137における判定が
「NO」、すなわちカウンタCNTHの値が100以下
となる。これにより、マイクロコンピュータMCUは、
モータM1に短絡ブレーキをかけ(ステップS13
9)、S140〜S141にかけて50msという時間
をウェイトして、モータM1を開放する(ステップS1
42)。これが図8のo点であり、図1の[状態D]の
位置、つまり第9フレームF9を送り終えた位置でフィ
ルム100が停止する。
【0041】次に、マイクロコンピュータMCUは、モ
ータ88(M3)を逆転開始し(ステップS151)、
S152〜S153にかけて20msという時間をウェ
イトしてから、モータ88(M3)を開放する(ステッ
プS154:図8のp点)。モータ88(M3)は磁気
ヘッド87を進退するためのモータであり、これを20
ms逆転駆動することによって、磁気ヘッド87はフィ
ルム面から退避する。
【0042】続いて、マイクロコンピュータMCUは、
変数CNT1Rを0にクリアし(図6に示すステップ1
61)、モータ62(M2)を正転開始し(ステップS
162)、タイマーTMRの値を0にリセットして時間
のカウントを開始する(ステップS163)。この時点
は図8のp点に相当する。モータ62(M2)の正転に
より、フィルム100は巻き戻し方向に移動し始める。
マイクロコンピュータMCUは、変数CNT1Rの値が
5になるのを待ち(ステップS164)、並行してそれ
に対するタイムアウトとしてタイマーTMRが2000
ms相当値に達するのを待つ(ステップS165)。
【0043】フィルム100が巻き戻し方向に動き、図
1の[状態D]からフォトリフレクタ85(PR1)上
をパーフォレーションP10a、P9b(図8のq
点)、P9a、P8b(図8のr点)と通過することに
より、変数CNT1Rの値は既述の割込み処理において
1ずつ増加してゆく。そして、図1のパーフォレーショ
ンP8aの開口先端がフォトリフレクタ85(PR1)
上に到達した時に、図8のs点のようにフォトリフレク
タ85(PR1)の出力が立ち上がり、変数CNT1R
の値が5になるので、ステップS164の判定によりス
テップS166に進む。
【0044】マイクロコンピュータMCUは、ステップ
S166でモータ62(M2)に短絡ブレーキをかけ、
ステップS167〜S168にかけて50msという時
間をウェイトしてから、モータ62(M2)を開放する
(ステップS169)。この時点が図8ではt点であ
り、図1のほぼ[状態E]の状態でフィルムが停止した
状態である。
【0045】次に、マイクロコンピュータMCUは、変
数CNT1Rを0にクリアし(ステップS171)、モ
ータ61(M1)を正転開始し(ステップS172)、
タイマーTMRの値を0にリセットして時間のカウント
を開始する(ステップS173)。続いて、変数CNT
1Rの値が1になるのを待ち(ステップS174)、並
行してそれに対するタイムアウトとしてタイマーTMR
が1000ms相当値に達するのを待つ(ステップS1
75)。ステップS175の判定でもしもタイムアウト
が発生した場合は後述のステップS191以降の処理へ
進むが、その前にフォトリフレクタ85(PR1)が立
上りエッジを発生したならば(図8のu点)、変数CN
T1Rの値は既述の割込み処理によって1となり、ステ
ップS174の判定によって次のステップS176に進
む。
【0046】ステップS176では、モータ61(M
1)に対して、正転50%、短絡50%のPWM通電を
開始し、フィルム100の移動速度を徐々に減速させ
る。そして、マイクロコンピュータMCUは、変数CN
T1Fの値を0にクリアし(ステップS177)、タイ
マーTMRの値を0にリセットして時間のカウントを開
始する(ステップS178)。フィルム100は減速し
つつも巻き上げ方向への移動を続け、パーフォレーショ
ンP8bに続いてP9aがフォトリフレクタ85(PR
1)の位置を通過してゆき、それによって発生するフォ
トリフレクタ85(PR1)の出力のうちの立下りエッ
ジが、既述の割込み処理によってカウントされる。
【0047】マイクロコンピュータMCUは、変数CN
T1Fの値が2になるのを待ち(ステップS179)、
並行してそれに対するタイムアウトとしてタイマーTM
Rが1000ms相当値に達するのを待つ(ステップS
180)。ステップS180の判定でもしもタイムアウ
トが発生した場合は後述のステップS191以降の処理
へ進むが、その前にフォトリフレクタ85(PR1)が
立下りエッジを2回発生したならば、変数CNT1Fの
値は2となり、ステップS179の判定によってステッ
プS181に進む。この時点は、フィルム100の第9
フレームF9に対応するパーフォレーションP9aのエ
ンド部がフォトリフレクタ85(PR1)の位置に達し
た時点であり、図8ではv点、図1では[状態F]であ
る。
【0048】マイクロコンピュータMCUは、ステップ
S182でモータ61(M1)に短絡ブレーキをかけ、
ステップS182〜S183にかけて20msという時
間をウェイトしてから、モータ61(M1)を開放して
(ステップS184)、この処理を終了する。この時点
は、図8ではw点にあたり、図1のほぼ[状態F]の状
態でフィルム100が停止した状態である。この状態
は、フィルム100の第9フレームF9の写真を撮影す
るための準備状態であり、すなわち第9フレームF9が
撮影露光位置に位置している状態であり、本実施の形態
の前提である第8フレームF8までが撮影済みのフィル
ム100を再装填して、最初の未露光フレームF9から
再撮影を開始できる状態になったことを意味する。
【0049】すなわち、この実施の形態では、最初の未
露光フレームF9が完全に送り終わってから(「状態
D」)、逆にフィルム100が2フレーム巻き戻され
(「状態E」)、そこから再び1フレーム巻き上げられ
ることにより(「状態F」)、最初の未露光フレームF
9が撮影露光位置に位置し、最初の未露光フレームF9
から再撮影を開始できる状態となる。
【0050】ここで、別の方法として、最初の未露光フ
レームF9が完全に送り終わってから(「状態D」)、
逆にフィルム100を1フレーム巻き戻すことにより
(「状態F」)、最初の未露光フレームF9を撮影露光
位置に位置させることが考えられる。この場合、巻き戻
すことによってフレームF9を撮影露光位置に位置させ
たときと、巻き上げることによってフレームF9を撮影
露光位置に位置させたときとでは、バックラッシュの影
響によってその停止位置が異なる。すなわち、1フレー
ム巻き戻すことによって最初の未露光フレームF9を撮
影露光位置に位置させる方法とした場合、フィルム10
0を巻き上げることを前提としている撮影露光位置にフ
レームF9が正確に位置しないことになる。
【0051】これに対して、本実施の形態では、最初の
未露光フレームF9を完全に送り終わってから、2フレ
ーム巻き戻し、1フレーム巻き上げることによって、フ
レームF9を撮影露光位置に位置させるようにしている
ので、撮影露光位置にフレームF9が精度良く位置する
ようになり、最初の未露光フレームF9から無駄なく再
撮影を開始することができる。また、本実施の形態で
は、1フレーム巻き上げることによってフレームF9を
撮影露光位置に位置させるようにしているので、この1
フレーム分の巻き上げを通常の撮影後の巻き上げ処理と
共通の処理とすることができ、プログラム上の負担が少
なくなる。
【0052】しかも、本実施の形態では、磁気ヘッド8
7がフィルム100から退避する位置に保持された状態
で、フィルム100が巻き上げられ、その最初のフレー
ムF1が撮影露光位置に位置した状態で停止し(「状態
B」)、この停止した状態で磁気ヘッド87がフィルム
100に対して密着する位置とされ、この後、フィルム
100が再び巻き上げられるので、以下のような効果を
奏する。
【0053】すなわち、フィルム100がカートリッジ
151から押し出されて最初のフレームF1が撮影露光
位置に位置するまで、磁気ヘッド87がフィルム100
から退避する位置に保持された状態とされるので、フィ
ルム100の先端部が磁気ヘッド87の対応位置を通過
する際にその進行方向を阻害する要因が一切なく、スム
ースにフィルム送りが行われる。
【0054】また、最初のフレームF1が撮影露光位置
に位置した状態でフィルム100の巻き上げが停止さ
れ、この停止した状態で磁気ヘッド87がフィルム10
0に対して密着されるので、磁気ヘッド87がフィルム
100に当接する瞬間に発生するフィルム送りの機械的
な負荷変動を防止することができ、巻き上げ再開後のフ
ィルム送りも安定して行われるものとなり、モータの制
御が遣り易くなる。
【0055】また、最初のフレームF1の撮影準備位置
と同じ位置で一度フィルム100の動きを止めることか
ら、そこまでのフィルム給送制御を、未露光フィルムを
装填して1フレーム目から撮影可能とする通常のフィル
ム装填のための給送制御と全く共通のプログラム処理を
使えるというメリットも生じる。
【0056】なお、この実施の形態では、最初の未露光
フレームF9を完全に送り終わってから、2フレーム巻
き戻し、1フレーム巻き上げることによって、最初の未
露光のフレームF9を撮影露光位置に位置させるように
したが、例えば、1.5フレーム巻き戻し、0.5フレ
ーム巻き上げることによって、最初の未露光のフレーム
F9を撮影露光位置に位置させるようにしてもよい。
【0057】また、この実施の形態において、フィルム
カウンタ記憶変数FCNTの値はステップS138でカ
ウントアップされるだけであり、ステップS137の判
定で磁気情報の再生が認められなかった時点以降は、い
っさい変更されない。すなわち、ステップS137の判
定で磁気情報の再生が認められなかった時点以降は、フ
ィルムカウンタのカウント値の変更が禁止される。
【0058】このフィルムカウンタのカウント値の変更
の禁止により、[状態C]以降[状態F]までの間の一
連のフィルム駆動制御、すなわち1フレーム巻き上げ、
2フレーム巻戻し、1フレーム巻き上げといった動きの
間は、フィルムカウンタの値が表示上で変化することが
なく、フィルムカウンタの表示値が増減することによる
ユーザの混乱を避けることができ、合理的にかつ無駄な
プログラム処理を省いて最終的な撮影準備位置に合致し
たフィルムカウント値を得ることができる。
【0059】すなわち、最終的に撮影準備状態としてフ
ィルム100を停止させる位置である図1の[状態F]
と、最後の磁気情報有りのフレームF8を通過した時点
である図1の[状態C]とは同じであり、この[状態
C]以降[状態F]までの間の一連のフィルム駆動制御
に際してはフィルムカウンタの値を増減させないように
することにより、フィルムカウンタの表示値が増減した
あげくに、最終的な値になるといった見かけ上の混乱を
避けることができ、合理的にかつ無駄なプログラム処理
を省いて最終的な撮影準備位置に合致したフィルムカウ
ント値を得ることができる。
【0060】なお、フローチャートの各所で設けられた
タイムアウトが満了した場合の分岐先であるステップS
191以降の処理では、ステップS191〜S193で
3つのモータ61(M1)、62(M2)、88(M
3)をすべて開放して、少なくともモータの回りっぱな
しを防止する。
【0061】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
第1発明によれば、磁気再生ヘッドがフィルムから退避
する位置に保持された状態で、途中まで撮影済みのフィ
ルムが巻き上げ方向に駆動され、その最初のフレームが
撮影露光位置に位置した状態で停止し、この停止した状
態で、磁気再生ヘッドがフィルムに対して密着する位置
とされ、この後、フィルムが巻き上げ方向に再び駆動さ
れるので、途中取り出しフィルムの再装填に際し、フィ
ルムの送りをスムースに行うことができるようになる。
【0062】すなわち、フィルムがカートリッジから押
し出されて最初のフレームが撮影露光位置に位置するま
で、磁気再生ヘッドがフィルムから退避する位置に保持
された状態とされるので、フィルムの先端部が磁気再生
ヘッドの対応位置を通過する際にその進行方向を阻害す
る要因が一切なく、スムースにフィルム送りが行われ
る。また、最初のフレームが撮影露光位置に位置した状
態でフィルムの巻き上げが停止され、この停止した状態
で磁気再生ヘッドがフィルムに対して密着されるので、
磁気再生ヘッドがフィルムに当接する瞬間に発生するフ
ィルム送りの機械的な負荷変動を防止することができ、
巻き上げ再開後のフィルム送りも安定して行われるもの
となり、モータの制御が遣り易くなる。また、最初のフ
レームの撮影準備位置と同じ位置で一度フィルムの動き
を止めることから、そこまでのフィルム給送制御を、未
露光フィルムを装填して1フレーム目から撮影可能とす
る通常のフィルム装填のための給送制御と全く共通のプ
ログラム処理を使えるというメリットも生じる。
【0063】また、第2発明によれば、磁気再生ヘッド
がフィルムから退避する位置に保持された状態で、途中
まで撮影済みのフィルムが巻き上げ方向に駆動され、そ
の最初のフレームが撮影露光位置に位置した状態で停止
し、この停止した状態で、磁気再生ヘッドがフィルムに
対して密着する位置とされ、この後、フィルムが巻き上
げ方向に再び駆動され、このフィルムの撮影露光位置に
対しての1フレームの通過が検出される毎に、そのフレ
ームに対応する磁気トラック上に記録情報が書き込まれ
ているか否かが判定され、記録情報が書き込まれていな
いと判定されるまで巻き上げ駆動が継続され、記録情報
が書き込まれていないと判定されると、例えば2フレー
ム(1フレームに所定量加えた量)巻き戻され、この
後、1フレーム(所定量)巻き上げられることによっ
て、最初の未露光フレームが撮影露光位置に位置するの
で、第1発明の効果に加えて、撮影露光位置に最初の未
露光フレームを精度良く位置させて、最初の未露光フレ
ームから無駄なく再撮影を開始することができるように
なるという効果を奏する。
【0064】第3発明は、第1発明又は第2発明におい
て、再装填制御手段における所定量を1フレーム以下と
したものであり、第1発明,第2発明と同様の効果を奏
する。第4発明は、第1発明又は第2発明において、各
フレームに対応する位置に設けれれたパーフォレーショ
ンの通過を検出することによって、各フレームの撮影露
光位置に対しての通過を認識するようにしたので、第1
発明,第2発明の効果に加えて、各フレームの撮影露光
位置に対しての通過を複雑な位置検出機構を設けること
なく簡単な構成で検出することができるようになるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図4に示したマイクロコンピュータMCUに
よって制御されるフィルムの給送状態を表す模式図であ
る。
【図2】 本発明を適用してなるカメラに用いるフィル
ムの構成を示す図である。
【図3】 図2に示したフィルムおよびカートリッジを
使用するカメラの機構の一部を模式的に示した図であ
る。
【図4】 このカメラの電気回路構成を示すブロック図
である。
【図5】 このカメラのマイクロコンピュータMCUが
行う特有の処理動作を示すフローチャートである。
【図6】 図5に続くフローチャートである。
【図7】 マイクロコンピュータMCUが行う割り込み
処理のフローチャートである。
【図8】 マイクロコンピュータMCUが行う特有の処
理動作によって制御される各部のタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
151…カートリッジ、100…フィルム、F…フレー
ム、D…磁気トラック、P…パーフォレーション、51
…巻き上げスプール、52…巻き戻しフォーク、61
(M1)…巻き上げモータ、62(M2)…巻き戻しモ
ータ、71…アパーチャ部、72…上側レール、73…
下側レール、74…アパーチャ、81…圧板、82,8
4…開口部、85(PR1)…フォトリフレクタ、87
…磁気ヘッド、88(M3)…ヘッド進退モータ、MC
U…マイクロコンピュータ、U1,U2,U3…モータ
ドライバ回路、U4…ヘッド再生信号増幅回路、H1…
磁気再生ヘッドコイル。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装填されたフィルムを巻き上げ方向に駆
    動する巻上げ駆動手段と、 前記フィルムを巻き戻し方向に駆動する巻戻し駆動手段
    と、 前記フィルムの各フレームの撮影露光位置に対しての通
    過を検出するフレーム通過検出手段と、 前記フィルムの各フレームに対応して設けられた磁気ト
    ラック上の記録情報をそのフレームが前記撮影露光位置
    を通過している間に再生する磁気再生ヘッドと、 前記磁気再生ヘッドを前記フィルムに対して密着する位
    置および前記フィルムから退避する位置へ選択的に移動
    させるヘッド進退駆動手段と、 前記フィルムが途中まで撮影されたカートリッジが再装
    填されている場合に、前記巻上げ駆動手段,前記巻戻し
    駆動手段およびヘッド進退駆動手段を制御し、前記フィ
    ルムの最初の未露光フレームを前記撮影露光位置に位置
    させる再装填制御手段とを備え、 前記再装填制御手段は、 前記磁気再生ヘッドを前記フィルムから退避する位置に
    保持した状態で、前記巻上げ駆動手段を駆動して、前記
    フィルムをその最初のフレームが前記撮影露光位置に位
    置した状態で停止させ、 この後、前記ヘッド進退駆動手段を駆動して、前記磁気
    再生ヘッドを前記フィルムに対して密着する位置とし、 この後、前記巻上げ駆動手段を再び駆動して、前記フレ
    ーム通過検出手段の出力および前記磁気再生ヘッドの出
    力に基づき、最初の未露光フレームを前記撮影露光位置
    に位置させることを特徴とするフィルム装填制御装置。
  2. 【請求項2】 装填されたフィルムを巻き上げ方向に駆
    動する巻上げ駆動手段と、 前記フィルムを巻き戻し方向に駆動する巻戻し駆動手段
    と、 前記フィルムの各フレームの撮影露光位置に対しての通
    過を検出するフレーム通過検出手段と、 前記フィルムの各フレームに対応して設けられた磁気ト
    ラック上の記録情報をそのフレームが前記撮影露光位置
    を通過している間に再生する磁気再生ヘッドと、 前記磁気再生ヘッドを前記フィルムに対して密着する位
    置および前記フィルムから退避する位置へ選択的に移動
    させるヘッド進退駆動手段と、 前記フィルムが途中まで撮影されたカートリッジが再装
    填されている場合に、前記巻上げ駆動手段,前記巻戻し
    駆動手段およびヘッド進退駆動手段を制御し、前記フィ
    ルムの最初の未露光フレームを前記撮影露光位置に位置
    させる再装填制御手段とを備え、 前記再装填制御手段は、 前記磁気再生ヘッドを前記フィルムから退避する位置に
    保持した状態で、前記巻上げ駆動手段を駆動して、前記
    フィルムをその最初のフレームが前記撮影露光位置に位
    置した状態で停止させ、 この後、前記ヘッド進退駆動手段を駆動して、前記磁気
    再生ヘッドを前記フィルムに対して密着する位置とし、 この後、前記巻上げ駆動手段を再び駆動して、前記フレ
    ーム通過検出手段が前記フィルムの1フレームの通過を
    検出する毎に、そのフレームに対応する磁気トラック上
    に記録情報が書き込まれているか否かを前記磁気再生ヘ
    ッドの出力に基づいて判定し、記録情報が書き込まれて
    いないと判定されるまで巻き上げ駆動を継続し、 記録情報が書き込まれていないと判定された後、前記巻
    戻し駆動手段を駆動して前記フィルムを1フレームに所
    定量加えた量巻き戻し、この後、前記巻上げ駆動手段を
    駆動して前記フィルムを前記所定量巻き上げることによ
    って、最初の未露光フレームを前記撮影露光位置に位置
    させることを特徴とするフィルム装填制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、再装填制御手
    段における所定量が1フレーム以下であることを特徴と
    するフィルム装填制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、フレーム通過
    検出手段は、各フレームに対応する位置に設けれれたパ
    ーフォレーションの通過を検出することによって、各フ
    レームの撮影露光位置に対しての通過を認識することを
    特徴とするフィルム装填制御装置。
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