JPH0919639A - 少なくとも一つの貴金属を含む触媒の現場外での再生方法 - Google Patents

少なくとも一つの貴金属を含む触媒の現場外での再生方法

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JPH0919639A
JPH0919639A JP7288347A JP28834795A JPH0919639A JP H0919639 A JPH0919639 A JP H0919639A JP 7288347 A JP7288347 A JP 7288347A JP 28834795 A JP28834795 A JP 28834795A JP H0919639 A JPH0919639 A JP H0919639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貴金属を含む、炭化水素処理のあらゆる使用
済み触媒の現場外での再生方法を提供する。 【解決手段】 炭化水素処理の使用済み触媒上に存在す
るコークスを、酸素を含む気体の存在下に、300〜6
80℃の温度で、0.3〜7時間燃焼する燃焼工程、お
よび空気の制御雰囲気下で、300〜650℃の温度
で、0.3〜3時間、ハロゲン化合物の存在下で行うオ
キシハロゲン化工程、好ましくはオキシ塩素化工程を、
移動床炉を用いて連続的にあるいは同時に現場外で行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一つの
貴金属、好ましくは白金と、場合によっては元素周期表
7、8、9、10、13および14族の金属および銅か
らなる群より選ばれる少なくとも一つの添加金属と、場
合によっては少なくとも一つのハロゲン、好ましくは塩
素と、少なくとも一つの多孔質担体、好ましくはアルミ
ナとを含む、炭化水素処理、好ましくは改質で使い古さ
れた触媒の再生方法に関するものである。特に、本発明
は、例えば少なくとも一つの白金と、少なくとも一つの
ハロゲン、好ましくは塩素とを含む接触改質触媒の再生
に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】接触
改質方法は、低オクタン価ガソリンの蒸留により得られ
る重質ガソリンを利用価値のあるものにするために精製
業者により大変広く用いられている方法である。分子当
たり炭素原子を7〜10個有する炭化水素を主に含む重
質ガソリン仕込物の化学的変換は、最も研究されてい
る、強い吸熱性を持つ幾つかの反応により、主に、仕込
物中に含まれるn−パラフィンおよびナフテンを芳香族
炭化水素に変換することである。接触改質と呼ばれる前
記変換は、一般に高温(約500℃)、低〜中圧(3.
5〜25x10Pa)で、触媒の存在下に行われる。
変換により改質物、水素に富んだ気体、可燃性ガス(C
〜C)および液化ガス(C+C)、そしてコー
クスが生成される。
【0003】改質触媒は、一般に、小さな棒(押出物)
状、球状または粒子状の多孔質固体であり、アルミナ、
塩素、白金と、かつタリウム、マンガン、ゲルマニウ
ム、インジウム、イリジウム、レニウムまたはスズのよ
うな元素周期表の7、8、9、10、13および14族
の金属および銅からなる群より選ばれる少なくとも一つ
の添加金属、好ましくはレニウムまたはスズとを含んで
いる。改質触媒は大変入念に作り上げられた物質で、一
つまたは複数の貴金属を使用するので非常に高価であ
る。
【0004】接触改質を行う間に、主に表面上のコーク
スの堆積により触媒の活性は徐々に弱まる。従って、再
生操作を周期的に行う必要があり、この操作は、一般に
窒素により希釈された空気の存在下に行なわれる、制御
された燃焼によるコークスの除去(以下コークスの燃焼
と呼ばれる操作)と、主に金属を再分散するが、それと
同時に塩素または塩素を含む有機化合物を酸化剤媒質に
添加することによりアルミナの酸性度を調節することが
できるオキシ塩素化(以下オキシ塩素化と呼ばれる操
作)とを主に含む。
【0005】改質触媒の従来の再生操作はその場で、す
なわち精製工場で(工場内で)行われ、使用される接触
改質方法に従って異なった仕方で行われる。
【0006】接触改質方法が連続型または連続接触改質
(CCR)型である場合、触媒は、仕込物が流れ、接触
改質に結び付く化学反応が生じる各反応帯域内を漸次流
れ(循環床)、最後の反応帯域から抜き取られて再生帯
域に導入される。触媒に対する1サイクル(反応+再
生)の期間は一般に0.1〜10日間である。再生帯域
では、一般に触媒は最初に蓄積フラスコに貯蔵された
後、いわゆる再生帯域に導入され、そこでコークスの燃
焼、次にオキシ塩素化が行われる。触媒は、一般に蓄積
フラスコ内を通過後、触媒を改質反応に対して活性にす
る還元操作、および場合によっては、使用される添加金
属の硫黄による不動態化操作に相当する硫化操作(この
操作は前記金属の性質に従って行われ、例えばレニウム
に対してはこの硫化を行うが、スズに対しては行わな
い)の後、第一反応帯域に再導入される。しかし、前記
還元操作および前記の場合による硫化操作を第一反応帯
域で行うことも可能である。この場合、結局触媒は、各
反応帯域とは別であるが反応帯域に直接接触した帯域で
再生されることになる。
【0007】改質方法が半再生型(固定床と呼ばれる)
の方法である場合は、触媒は仕込物が循環する各反応帯
域内に存在するが、接触改質に結び付く化学反応が起こ
る間、一つの反応帯域からもう一つの反応帯域へ循環し
ない。この場合、行われる操作の程度により、一般に3
カ月〜12カ月毎に7〜10日間、さらには15日間周
期的に再生操作を行う。触媒は再生帯域となる反応帯域
に残る。複数の反応帯域を有する幾つかのタイプの方法
では、一つの帯域を他の帯域から分離して、他の反応帯
域が接触改質を続行している間、分離された帯域が再生
帯域となるようにすることも可能である。しかしなが
ら、この方法では、全ての反応帯域に存在する触媒の一
部しか再生できない。従ってこの場合、触媒は反応帯域
でもある帯域内で再生される。
【0008】接触改質方法が混合テクノロジー方法であ
る場合も存在する。すなわち、一つの同じ方法が、半再
生テクノロジー反応帯域と連続テクノロジー反応帯域を
組み合わせている場合である。従ってこの場合、二つの
タイプの再生が用いられる。
【0009】従来型で精製工場で広く使用されているこ
れらの接触改質方法は、作動中に、主に使用される再生
システムの柔軟さの欠如に起因する不都合を生じる。
【0010】実際、CCR型の方法による再生は反応帯
域での動きに直結しており、前記帯域のあらゆる異常作
動は再生帯域の作動に直接影響する。再生帯域は一般
に、正常な使用条件で作動するためだけにプログラムさ
れているからである。あらゆる作動障害は、一般にコー
クス含有量が4〜5重量%である、正常作動時の含有量
に対して、再生すべき触媒のコークス含有量の増加とい
う形で現れるが、このため再生帯域での深刻な発熱問題
を回避するために触媒の再生速度を落とす(これは全体
として仕込物流量の低下、従って単位生産性の低下とな
り、精製業者にとって非常に費用がかさむ)ことや、あ
るいは触媒を全部交換し、もし再利用の可能性がなけれ
ば、使用済み触媒を白金の回収業者に譲渡することなど
が余儀なくされる。一方、コークスの燃焼が不完全であ
る可能性もある。
【0011】半再生型の方法による再生に関しては、再
生の全期間において製造単位の停滞が強いられるが、こ
れは精製業者にとって経済的に負担となり、反応帯域の
作動障害が正常作動時よりもコークス含有量を増加させ
ることになるであろうから、この負担はそれだけ長引く
ことになる。
【0012】一方、このような接触改質方法による再生
は技術上の問題も投げかける。従ってこのような再生
は、コークスを燃焼させるために、特に燃焼ガスの流量
が大きい時、窒素により希釈された空気(酸素の含有量
0.1〜1重量%)の使用、並びに前記工程中に塩素化
合物の注入を必要とし、これは環境に対する問題を引き
起こすことになる。さらに、CCR型または半再生型の
方法において従来技術に従って行われる再生は、燃焼処
理またはオキシ塩素化処理の完全な均一性を、全ての触
媒粒子に対して確実に保証することができない。結局、
その場での再生を含む、このような接触改質方法は、触
媒全体の品質を改善しない。なぜなら、(生成および再
生)単位で採取されたあらゆる触媒サンプルは局限的な
ものであり、触媒物質全体の典型となるものではないか
らである。例えば触媒物質全体では不完全なコークスの
燃焼が、触媒の抽出サンプルでは観察されないという可
能性もあるであろう。ところで、接触改質方法は、他の
精製方法および石油化学的方法よりも特に、触媒の連続
的な、かつ可能な限り最も厳密な監視を必要とする。
【0013】触媒の現場外での再生方法は、水素化処理
に由来する使用済み触媒のための精製において存在す
る。これらの方法は、主に、残留炭化水素の除去(スト
リッピング)工程、および硫黄および炭素の燃焼工程を
含むが、オキシハロゲン化工程を含まない。従って、一
般に貴金属を含まない水素化処理触媒は、接触改質触媒
と同じ再生処理には付されない。
【0014】本発明の目的は、現在使用されている接触
改質触媒の従来のその場での再生方法と少なくとも同じ
くらい良好で、最も多くの場合、優れた技術的結果をも
たらす、接触改質の使用済み触媒の現場外での再生処理
を提供することである。
【0015】本発明のもう一つの目的は、少なくとも一
つの貴金属、好ましくは白金を含む、炭化水素処理のあ
らゆる使用済み触媒の現場外での再生方法を提供するこ
とであり、再生は少なくとも一つのコークスの燃焼工
程、および前記貴金属を分散させるためのオキシハロゲ
ン化、好ましくはオキシ塩素化工程を含むはずである。
本発明による再生処理により、担体上に堆積したコーク
スの大部分を取り除き、金属相を再分散させることがで
きる。
【0016】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、銀、
金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウムおよび白金からなる群より選ばれる少なくと
も一つの貴金属、好ましくは白金と、場合によっては元
素周期表7、8、9、10、13および14族の金属お
よび銅からなる群より選ばれる少なくとも一つの添加金
属と、場合によっては、かつ好ましくは少なくとも一つ
のハロゲン、好ましくは塩素と、少なくとも一つの多孔
質担体、好ましくはアルミナとを含む、炭化水素処理
の、好ましくは改質の使用済み触媒の再生方法に関する
ものであり、次の連続する少なくとも二つの工程: ・前記触媒上に存在するコークスを、酸素を含む気体の
存在下に、300〜680℃、好ましくは350〜55
0℃、さらにより好ましくは350〜470℃の温度
で、0.3〜7時間燃焼する少なくとも一つの燃焼工程
(1) 、 ・空気の制御雰囲気下で、300〜650℃、好ましく
は350〜550℃の温度で、0.3〜3時間、ハロゲ
ン化合物の存在下に行われる少なくとも一つのオキシハ
ロゲン化工程、好ましくはオキシ塩素化工程(2) 、を有
する前記方法が現場外で行われること、並びに燃焼工程
(1) およびオキシハロゲン化工程(2) のために、移動床
を有する幾つかの炉の中から選ばれる炉を使用すること
を特徴とする。
【0017】本発明により使用される移動床炉の中に
は、撹拌床炉、流下(落下)(下方に移動する)床炉
(すなわち反応器が円筒形または放射状であっても、薄
層を有する)、流動床炉または循環床炉のようなその他
の炉がある。例えば通気回転型(すなわち移動、撹拌お
よび薄層型)の炉またはバンド乾燥機型(すなわち薄層
および移動型)の炉を使用してもよい。
【0018】本発明による方法の枠内で、工程(1) およ
び(2) は同じ移動床炉の中で、または少なくとも二つの
異なる移動床炉の中で、連続して行われてもよい。しか
しながら、本発明による方法の枠内で、工程(1) および
(2) は少なくとも二つの異なる移動床炉の中で、同時に
行われてもよい。
【0019】本発明による方法は好ましくは、使用済み
触媒が、連続型および/または半再生型の、すなわち連
続型、半再生型または混合型の改質方法に由来するよう
な方法である。
【0020】本発明による再生方法により、精製業者は
従来技術のその場での再生により生じる問題を解決する
ことができる。特に前記方法は、少なくとも一つの貴金
属、好ましくは白金を含む触媒の、コークスの燃焼工程
およびオキシ塩素化工程である、主要な二つの再生工程
を、より優れた制御の下に行うことができる。さらに、
本発明による再生方法により、少なくとも一つの貴金属
を含む触媒を反応地点の外で取り扱うことが可能にな
る。主として、少なくとも一つの貴金属を含む非常に高
価な触媒の取り扱い、および現場外でのオキシハロゲン
化、好ましくは現場外でのオキシ塩素化工程は、克服す
るには難しい障害であったため、前記方法は現在まで当
業者により検討されていなかった。
【0021】本発明による再生方法は現場外で実行され
る。すなわちこの方法は炭化水素処理、好ましくは接触
改質の単位の外で、より一般的には精製工場の敷地の外
で行われる。触媒は、精製工場の反応帯域から出て、次
いで前記帯域に戻る前に再生される。
【0022】本発明による工程(2) の後に、現場外での
焼成工程、より明確には350〜550℃の温度で、酸
素を含む気体(一般には酸素3〜20容量%)の存在下
に行われる、例えば酸素の存在下に500℃で行われる
乾燥工程が続く。この工程は当業者には十分既知の方法
で行われる。
【0023】二つの工程(1) および(2) に続いて、前記
の場合による焼成工程から独立して、ただし前記焼成工
程が行われるならば、この工程の後に、好ましくは改質
反応である炭化水素処理反応に対して触媒が活性な状態
であるように、触媒の現場外での還元工程、並びに場合
によっては、硫黄による現場外での不動態化工程が行わ
れてもよい。硫黄による不動態化工程は、少なくとも一
つの添加金属が存在する場合、その添加金属の性質に従
って行われる。すなわち、もし前記金属がスズならば、
硫黄による不動態化工程は行われる必要はない。還元お
よび硫黄による不動態化工程は、触媒が反応帯域に戻さ
れる前に行われる。結局、使用済み状態の改質触媒の本
発明による再生方法には、還元工程と、場合によっては
不動態化工程とが含まれていてもよく、従って前記各工
程は現場外で行われる。かくして本発明による方法は、
オキシハロゲン化工程(2) の後に、場合によっては触媒
の追加的な還元工程を含むことになる。さらに本発明に
よる方法は、場合によっては触媒の追加的な還元工程
と、それに続く前記触媒の追加的な硫化工程を含んでい
てもよい。しかしながら、前記各工程は精製工場の現場
で、すなわちその場で、一般に炭化水素処理の、好まし
くは接触改質の単位内で行われてもよい。
【0024】現場外での場合による還元工程は、水素を
含む気体下に、一般に200〜700℃の温度で行われ
る従来からの処理工程である。
【0025】現場外での場合による硫化工程は、好まし
くは水素と、硫化物(モノ、ジまたは多硫化物)、硫化
水素、メルカプタン、チオフェン化合物および硫黄を含
み、かつ水素の圧力下にH2 Sに分解し得る他の全ての
化合物からなる群より選ばれる硫黄化合物とを含む気体
下に行われる、従来型の処理工程である。
【0026】本発明の方法により再生される触媒は、
銀、金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウムおよび白金からなる群より選ばれる少な
くとも一つの貴金属、好ましくは白金と、場合によって
は、かつ好ましくは少なくとも一つのハロゲン、好まし
くは塩素(接触改質の使用済み触媒の場合、一般に塩素
含有量0〜3重量%、好ましくは0.5〜1.1重量
%)と、アルミナ、シリカ、ゼオライトまたは炭素(石
炭)型の担体の中から選ばれる少なくとも一つの多孔質
担体とを含む触媒であり、好ましくは前記触媒は接触改
質の従来型の触媒である。接触改質の触媒の場合、本発
明により再生される触媒は、最も多くの場合、アルミ
ナ、塩素、白金および少なくとも一つの添加金属を含
む、一般に小さな棒(押出物)状、球状または粒子状の
多孔質固体である。添加金属は、一般に、タリウム、マ
ンガン、ゲルマニウム、インジウム、イリジウム、レニ
ウムまたはスズのような、元素周期表7、8、9、1
0、13および14族の金属および銅からなる群より選
ばれ、半再生型の改質方法の場合には最も多くの場合レ
ニウム、または連続型の改質方法の場合には最も多くの
場合スズである。
【0027】本発明により再生される触媒の調製は従来
の方法で行われる。改質触媒の本発明による好ましい場
合において、調製には、一般に、含浸中の担体上への金
属の固定が含まれる。すわなち、水に可溶性のイオン前
駆体はアルミナ担体の表面で交換され、次に触媒は脱水
され、濾過、乾燥された後、一般に500℃を僅かに上
回る温度で、掃気下に焼成に付される。焼成後、触媒は
さらに還元されて、使用される準備が整う。この操作
は、高温で水素圧力下に行われる。最後に、触媒を炭化
水素と接触させる前に、硫黄化合物の注入によって小さ
な金属粒子の水素化分解活性を弱めることが必要であ
る。これが場合による触媒の硫化工程であり、特に添加
金属がレニウムまたはイリジウムである時に行われる。
【0028】使用済みの、すなわち再生しなければなら
ない触媒は、一般に、少なくとも1重量%、好ましくは
3〜20重量%の炭素を含んでいる。接触改質の使用済
み触媒の本発明による好ましい場合では、その塩素含有
量は一般に0.5〜1.1重量%である。
【0029】工程(1) は、酸素を含む気体の存在下に、
300〜680℃、好ましくは350〜550℃、さら
により好ましくは350〜470℃の温度で、0.3〜
7時間行われる、前記触媒上に存在するコークスの燃焼
工程である。本発明による再生方法の枠内で、このコー
クスの燃焼工程(1) は、薄層炉、好ましくは通気回転型
の炉またはバンド乾燥機の中で行われる。このような炉
は大きな気体流量を利用することができる。またこのよ
うな炉は燃焼後の塩素を十分に保持するので、前記工程
の間に塩素化合物を注入しなくてもよい。一方触媒は、
その場での再生方法の場合のように、過剰濃度のCO/
CO2 またはH2 Oにさらされるということがない。そ
してホットスポットおよび気体の優先経路が縮小され
る。
【0030】例えば通気回転型の炉およびバンド乾燥機
(薄層炉および移動炉)のような前記の移動床炉は、当
業者によく知られた従来型のあらゆる特徴を有してい
る。
【0031】コークスの燃焼工程(1) に由来する触媒
は、1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のコー
クスを含んでおり、使用済み触媒がハロゲン、好ましく
は塩素を含んでいる、本発明に従った好ましい場合に
は、前記触媒のハロゲン含有量、好ましくは塩素含有量
は、一般に0.2重量%以上、好ましくは0.5重量%
以上である。
【0032】工程(2) は、ハロゲン化合物、好ましくは
塩素化合物、例えばハロゲンが塩素である場合、四塩化
炭素(CCl4 )のような分子当たり炭素を1〜6個有
する塩素化合物の存在下に、一般にかつ好ましくは水分
を0.1〜1容量%含む空気の制御された雰囲気下に、
温度300〜650℃、好ましくは350〜550℃
で、0.3〜3時間行われるオキシハロゲン化、好まし
くはオキシ塩素化工程である。使用済み触媒がハロゲ
ン、好ましくは塩素を含んでいる、本発明に従った好ま
しい場合においては、触媒の最終的なハロゲンの含有
量、好ましくは塩素の含有量は、一般に0.9〜1.2
重量%、好ましくは1.0〜1.1重量%でなければな
らない。本発明による再生方法の枠内で、この工程(2)
をコークスの燃焼工程(1) の直後に行うことも可能であ
り、また触媒を適切な条件で(一般に、水分を避けて、
樽または袋に)しばらく貯蔵して、その後工程(2) を行
ってもよい。前記コークスのオキシハロゲン化、好まし
くはオキシ塩素化工程(2) は、例えば各撹拌床炉、例え
ば気密性回転炉のような前記の移動床炉の中から選ばれ
る、工程(1) の燃焼炉とは異なる、または異ならない炉
の中で行われるが、これは従来のその場での再生方法で
は可能ではない。このようなタイプの炉を使用すること
により、例えば処理気体の優先経路ができるのを避け
て、触媒の処理の均一性を高めることができる。さら
に、前記オキシハロゲン化、好ましくはオキシ塩素化工
程は、非常に柔軟性のある操作条件で実行されてもよ
い。従って、ハロゲンが塩素である、本発明に従った好
ましい場合において、前記工程(2) 後の触媒の塩素含有
量が例えば1.3重量%以上になる、塩素過剰の条件で
操作することも可能である。
【0033】例えば気密性回転炉のような前記の移動床
炉は、当業者に十分既知の従来型のあらゆる特性を有し
ている。
【0034】前述のように、二つの工程(1) および(2)
は、本方法の一つの変形方法に従って、同じ移動床炉内
で同時に行われてもよい。
【0035】オキシハロゲン化、好ましくはオキシ塩素
化工程(2) に由来する触媒の特徴は一般に以下の通りで
ある。前記触媒のコークスの含有量は、一般に0.5重
量%以下、好ましくは0.1重量%以下である。ハロゲ
ン、好ましくは塩素の含有量は、一般にハロゲン0.3
重量%以上であり、より詳細には改質触媒では、前記含
有量は一般に塩素が0.8〜1.3重量%、好ましくは
0.9〜1.2重量%、さらにより好ましくは1.0〜
1.1重量%である。金属相の分散は、オキシハロゲン
化、好ましくはオキシ塩素化処理により著しく増加して
いるはずである。分散は、表面に到達しやすい金属原子
数と全原子数との比率である、無次元量で表され、気体
の数量化された化学吸着技術、特に酸素の化学吸着によ
り測定される。触媒の比表面積は一般に、オキシハロゲ
ン化、好ましくはオキシ塩素化処理よってあまり変化し
ない。改質触媒の場合には、比表面積は一般に50〜3
00m/g、より多くの場合、120〜230m
gである。
【0036】
【発明の実施の形態】次の各実施例は本発明を例証して
いるが、その範囲を制限するものではない。これらの実
施例はパイロット法の規模で行われた。
【0037】[実施例1] 白金/スズ型改質の使用済
み触媒の現場外での再生 白金およびスズと、12.5%の炭素とを含む改質の使
用済み触媒は、工程(1) 、次いで工程(2) により再生さ
れる。前記触媒は塩素を0.95重量%含んでいる。
【0038】コークスの燃焼工程(1) は、440℃で空
気下に、気体の空間速度約3600h−1で、2時間行
われる。
【0039】使用される炉は、等温条件下で使用され、
MEMERT型の炉に由来する移動床炉および薄層炉で
ある。
【0040】オキシ塩素化工程(2) は、塩素化合物、す
なわち0.8ml/hの割合で注入された四塩化炭素を
含む空気の雰囲気下に(容積流量200リットル/
h)、500℃で5時間行われる。処理の2時間後、温
度は530℃である。
【0041】得られた結果は次の表1にまとめられた。
比表面積(SS)はBET法で測定され、分散の測定は
酸素吸着により行われ、塩素の含有量測定は、試料10
gに対して従来の伝導度測定技術(銀溶液、および触媒
表面の塩素を遊離させるために0.1Nの硝酸溶液を使
用)により行われた。
【0042】
【表1】 塩素含有量が1.1重量%、分散100%および比表面
積175m/gを有する新しい触媒、すなわち接触改
質帯域に初めて導入される前の触媒に比べて、オキシ塩
素化後の触媒の特徴は非常に満足すべきものである。
【0043】[実施例2] 白金/レニウム型改質の使
用済み触媒の現場外での再生 白金およびレニウムと、および12.7%の炭素とを含
む改質の使用済み触媒は、工程(1) 、次いで工程(2) に
より再生される。前記触媒は塩素を1.05重量%含ん
でいる。
【0044】コークスの燃焼工程(1) は、450℃で空
気下に、気体の空間速度約3600h−1で、2時間行
われる。
【0045】使用される炉は、等温条件下で使用され、
MEMERT型の炉に由来する移動床炉および薄層炉で
ある。
【0046】オキシ塩素化工程(2) は、530℃で5時
間、塩素化合物、すなわち0.9ml/hの割合で注入
された四塩化炭素を含む空気の雰囲気下(容積流量20
0リットル/h)に行われる。処理の2時間後、温度は
530℃である。
【0047】これらの工程の後に、350℃で1時間、
2 /N2 を5%含む空間速度1000h−1の気体で
行われる還元工程が続き、その次に、接触改質において
触媒を再使用する前にレニウム相を不動態化するため、
2 中にH2 Sを3%含む気体で行われる硫化工程が続
く。
【0048】得られた結果は、実施例1の表1と同じ表
示で、表2にまとめられている:
【表2】 新しい触媒、すなわち塩素含有量1.1%、分散100
%および比表面積180m/gを有する、接触改質帯
域に初めて導入される前の触媒に比べて、オキシ塩素化
後の触媒の特徴は非常に満足すべきものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 35/06 9279−4H C10G 35/06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀、金、ルテニウム、ロジウム、パラジ
    ウム、オスミウム、イリジウムおよび白金からなる群よ
    り選ばれる少なくとも一つの貴金属と、少なくとも一つ
    の多孔質担体とを含む炭化水素処理の使用済み触媒の再
    生方法であり、次の連続する少なくとも二つの工程: ・酸素を含む気体の存在下に、300〜680℃の温度
    で、0.3〜7時間行われる、該触媒上に存在するコー
    クスの少なくとも一つのの燃焼工程(1) 、 ・空気の制御された雰囲気下に、300〜650℃の温
    度で、0.3〜3時間、ハロゲン化合物の存在下に行わ
    れる、少なくとも一つのオキシハロゲン化工程(2) 、を
    含み、現場外で行われ、燃焼工程(1) およびオキシハロ
    ゲン化工程(2) に対して移動床炉を使用することを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 工程(1) および(2) は一つの同じ移動床
    炉で順次行われるような、請求項1による方法。
  3. 【請求項3】 工程(1) および(2) は、少なくとも二つ
    の異なる移動床炉で順次行われるような、請求項1によ
    る方法。
  4. 【請求項4】 工程(1) および(2) は、少なくとも二つ
    の異なる移動床炉で同時に行われるような、請求項1に
    よる方法。
  5. 【請求項5】 貴金属は白金であるような、請求項1〜
    4のうちの1項による方法。
  6. 【請求項6】 触媒はハロゲンを含んでいるような、請
    求項1〜5のうちの1項による方法。
  7. 【請求項7】 担体はアルミナであるような、請求項1
    〜6のうちの1項による方法。
  8. 【請求項8】 触媒は、元素周期表の7、8、9、1
    0、13および14族の金属および銅からなる群より選
    ばれる少なくとも一つの添加金属を含んでいるような、
    請求項1〜7のうちの1項による方法。
  9. 【請求項9】 触媒は、白金、塩素、アルミナおよび元
    素周期表7、8、9、10、13および14族の金属お
    よび銅からなる群より選ばれる少なくとも一つの添加金
    属を含んでいる、連続型、半再生型または混合型の改質
    の使用済み触媒であるような、請求項1〜8のうちの1
    項による方法。
  10. 【請求項10】 オキシハロゲン化工程(2) の後に行わ
    れる触媒の追加的な焼成工程を含む、請求項1〜9のう
    ちの1項による方法。
  11. 【請求項11】 オキシハロゲン化工程(2) の後に行わ
    れる触媒の追加的な還元工程を含む、請求項1〜10の
    うちの1項による方法。
  12. 【請求項12】 還元工程の後に行われる追加的な硫化
    工程を含む、請求項11による方法。
  13. 【請求項13】 オキシハロゲン化工程(2) はオキシ塩
    素化工程であるような、請求項1〜12のうちの1項に
    よる方法。
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