JPH09194933A - 疲労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法 - Google Patents
疲労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法Info
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- JPH09194933A JPH09194933A JP4556096A JP4556096A JPH09194933A JP H09194933 A JPH09194933 A JP H09194933A JP 4556096 A JP4556096 A JP 4556096A JP 4556096 A JP4556096 A JP 4556096A JP H09194933 A JPH09194933 A JP H09194933A
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Abstract
供すること。 【解決手段】重量比にして、C:0.10〜0.25% 、Si:0.35%
以下、Mn:0.50 〜1.20%、Ni:0.15%以下、Cr:0.50%以
下、Mo:0.06%以下、Al:0.003〜0.070%、V:0.15〜0.35%
と、必要に応じてS:0.04〜0.12% 、Pb:0.05 〜0.30% 、
Ca:0.0005 〜0.01%のうち1種又は2種以上を含有し、
残部がFeならびに不純物元素からなり、かつAc3 変態温
度(=910-203C0.5-15.2Ni+44.7Si+104V+31.5Mo)が830 ℃
以上である鋼を用い、鋼を1200〜1300℃に加熱し、300
℃以下の鍛造型で鍛造する。例えば車両のコンロッドに
適用できる。
Description
調質鍛造品の製造方法に関する。
自動車エンジンに使用される鋼系のコンロッドを例にと
って説明する。この鍛造品は、機械構造用炭素鋼である
S50C、S55Cなどを用い、熱間鍛造により所定の形状に成
形した後、高強度、高靱性を付与させるため、焼入焼も
どし等の熱処理(以下調質ともいう)が施されていた。
ネルギ−を必要とすることから、省エネルギ−の社会的
要請に応えるために、調質処理を廃止し、熱間鍛造した
後の自然空冷にて必要な性能を得られるように、C を
0.2〜0.5%程度含有する中炭素鋼に0.03〜0.20% のV を
添加した非調質鋼が提案され、昭和50年代後半から使用
されてきた。
肌としたまま使用することが多いが、この場合には鍛造
品の疲労強度は鍛造品の表面性状に大きく影響される。
しかし鍛造品の表面は製造時に高温にさらされ、脱炭現
象、スケ−ル等が発生するため、表面性状が低下し易
く、切欠効果等の影響で、鍛造品の材料自体が本来持っ
ている強度特性を充分に発揮するのは非常に難しい。従
って、実際の鍛造品が持つ強度は、材料自体が本来持つ
強度に比べ著しく低くなってしまうのが通常であり、実
部品の疲労強度を上げることができず、高強度化は困難
であった。よって、表面が黒皮鍛造肌としたまま使用す
る鍛造品の場合には、鍛造品の材料自体の強度を上げる
だけでは不充分であり、表面性状を改善することが必要
となる。
号公報に記載の発明を既に開示している。この発明は、
100×V(%)× C(%)-Si(%)/3 >5の条件を満たす様に組成
を限定すると共に、鋼の加熱温度を900 ℃以上で10分間
以下し、これによりフェライト脱炭量の低減とフェライ
ト脱炭層の硬さ低下の抑制を図り、鍛造品の疲労強度の
向上を図るものである。
加工等の被削性を改善するために、特開平6-212344号公
報記載の発明も本出願人は開示している。この発明は、
フェライト脱炭量とC 、Si、V 量との関係をさらに詳し
く検討し、 100×V(%)× C(%)-Si(%)/3 >3.5の条件を満
たす様に組成を限定すると共に、加熱温度を1050℃以下
として鍛造品の表面と内部の硬さの差を小さく抑えるこ
とにより、被削性の向上を図った鍛造用鋼である。
記載の発明により、フェライト脱炭量及び表面層の強度
向上が図られ、黒皮鍛造肌のままでも優れた疲労強度を
もつ鍛造品が得られるようになった。また前記した特開
平6-212344号公報記載の発明では、疲労強度に加え、被
削性についても改善することができた。
公報記載の発明には、以下に説明する問題点のあること
が、さらなる適用範囲の拡大に妨げとなることが明らか
となってきた。すなわち、特開平4-193931号公報記載の
発明は、熱間鍛造後の組織が粗大化する場合があり、粗
大化した場合には靱性が若干低下し、靱性に対する要求
水準の高い部品には靱性が若干不足する場合があること
がわかった。
の発明は、加熱温度を1050℃以下と低く抑えることによ
って、疲労強度、被削性の改善を図ることはできたが、
一方で鋼の加熱温度が低目のため、熱間鍛造の際におけ
る鋼の変形抵抗が大きく、鍛造型の寿命低下、鍛造品の
割れや欠肉等の問題が無視できなくなることがわかっ
た。しかしながら、鋼の加熱温度を1050℃以下と低くし
ないと、優れた特性を確保できない場合があるため、満
足する要求特性を得るためには、簡単に加熱温度を上げ
られないという事情があった。
であり、請求項1は、疲労強度について優れた特性を確
保できると共に、鍛造型の寿命の向上、鍛造割れや欠肉
等の欠陥の低減を図り得る非調質鍛造品の鍛造方法を提
供することを課題とする。請求項2は、疲労強度の他に
被削性についても優れた特性を確保できると共に、鍛造
型の寿命の向上、鍛造割れや欠肉等の欠陥の低減を図り
得る非調質鍛造品の鍛造方法を提供することを課題とす
る。
更には被削性が得られる条件について鋭意研究を重た結
果、以下の知見をなし本発明を得た。鍛造品におけるフ
ェライト脱炭量の低減とフェライト脱炭層の強化を図る
ため、Si量を低減し、V を適量添加するという考え方に
ついては、本発明も前記公報記載の発明と基本的には同
様である。
炭量の低減に効果のある元素と考えられてきたが、今回
V 添加のフェライト・パーライト型非調質鋼に範囲を限
定し、詳細に調査、検討を行った結果、従来に比べC 量
を0.10〜0.25% と低めに設定した方が、かえってフェラ
イト脱炭量を低減できるという逆の傾向のあることを本
発明者は知見した。
に加え、さらに熱間鍛造後の金属組織と各種要求特性と
の関係に注目して調査を行い、熱間鍛造後の金属組織の
フェライト面積率を70% 以上に高めた組織とした場合に
は、鋼の加熱温度を高温にしても、鍛造品の疲労強度が
あまり低下しないことを見出したものである。そして、
さらに検討を進めた結果、70% 以上のフェライト面積率
を確保するためには、Ac3 変態点の温度に影響を与える
C 含有率を前記公報の鋼に比べ低めに抑えて、Ac3 変態
点を830 ℃以上とすることで達成できることを知見した
ものである。なお、本発明で言うAc3 変態点とは、成分
を変化させた多数の材料をフォーマスタ試験した結果得
られた以下に示す実験式で定義される温度のことであ
り、Ac3=910-203C0.5-15.2Ni+44.7Si+104V+31.5Mo (各
元素の単位は全て重量%)で規定される。203C0.5 とは 2
03と炭素量の平方根との積を意味する。
て鍛造品の割れや欠肉等の欠陥を低減するためには、ま
た、オーステナイトへの合金元素の溶け込み量を多くす
るためには、鋼の加熱温度を1050℃(=特開平6-212344
号公報に係る加熱温度)を越える1200〜1300℃とすれば
良い。しかしこの場合には、通常の組成の鋼であれば、
金属組織の粗大化により強度が低下する。更に鋼の加熱
温度を1200〜1300℃に高めれば、前記公報に記載されて
いるように、フェライト脱炭量が増加して表面硬さが低
下すると共に、鋼表面のスケールの影響で表面性状が低
下し、切欠効果により、鋼自体が本来もつ疲労強度を充
分に発揮できなくなる問題が起きる。しかし上記した様
にAc3 変態点を830 ℃以上に規定してフェライト面積率
を70% 以上とすれば、鋼の加熱温度を、1050℃を越える
1200〜1300℃にしたとしても、優れた疲労強度を得るこ
とができることを本発明者は知見した。
たものである。なお熱間鍛造の場合には一般的には鍛造
型の温度は400 〜500 ℃となるものであり、この温度域
では鍛造品のあばたが増加し、表面性状が低下する傾向
がある。即ち、請求項1は、重量%にして、C:0.10〜0.
25% 、Si:0.35%以下、Mn:0.50〜1.20% 、Ni:0.15%以
下、Cr:0.50%以下、Mo:0.06%以下、Al:0.003〜0.070%、
V:0.15〜0.35% を含有し、残部がFeならびに不純物元素
からなり、かつAc3 変態温度(=910-203C0.5-15.2Ni+44.
7Si+104V+31.5Mo)が830 ℃以上である鋼を用い、鋼を12
00〜1300℃に加熱し、その直後に300 ℃以下の鍛造型で
所定形状に熱間鍛造し、その後、自然空冷して非調質と
することを特徴とする疲労強度に優れた非調質鍛造品の
製造方法である。
% 、Si:0.35%以下、Mn:0.50 〜1.20% 、Ni:0.15%以下、
Cr:0.50%以下、Mo:0.06%以下、Al:0.003〜0.070%、V:0.
15〜0.35% と、S:0.04〜0.12% 、Pb:0.05 〜0.30% 、C
a:0.0005 〜0.01% のうち1種又は2種以上を含有し、
残部がFeならびに不純物元素からなり、かつAc3 変態温
度(=910-203C0.5-15.2Ni+44.7Si+104V+31.5Mo)が830 ℃
以上である鋼を用い、鋼を1200〜1300℃に加熱し、その
直後に300 ℃以下の鍛造型で所定形状に熱間鍛造し、そ
の後、自然空冷して非調質とすることを特徴とする疲労
強度に優れた非調質鍛造品の製造方法である。
組成およびAc3 変態温度等の限定理由について以下に説
明する。 C:0.10〜0.25% C は強度を確保するための基本元素であり、0.10% 以
上、望ましくは0.15% 以上の含有が必要である。しかし
多量に含有させるとAc3 変態点が低下してAc3 変態が83
0 ℃未満となり易く、フェライト面積率が低下するとと
もに、フェライト脱炭量が増加して疲労強度、靱性が低
下するので、上限を0.25% とした。望ましくは上限を0.
23% とするのが良い。
ことが望ましいが、製鋼時の脱酸剤として不可欠である
ため、上限を0.35%とした。望ましくは0.30%以下とす
るのが良い。 Mn:0.50 〜1.20% Mnは製鋼時の脱酸ならびに鋼の強度、靱性バランスを調
整するため添加される元素であり、最低でも0.50%以
上、望ましくは0.60% 以上の含有が必要である。しかし
過剰に添加すると焼入性が向上し過ぎてベイナイト組織
が生成し、疲労強度、靱性が低下する。よって本発明に
おいては熱間鍛造後の空冷でベイナイト組織が生成しな
いようにするため、上限を1.20%とした。望ましくは1.
00% 以下とするのが良い。
極的に添加しなくても不純物として少量含有する元素で
ある。本発明においてもNiは積極的に添加するわけでは
ないが、NiはAc3 変態温度と密接な関係があり、多量に
存在するとAc3変態温度が低下して 830℃以上とするこ
とが困難となるので、上限を設定しておく必要があるた
め、0.15% 越えて含有しないこととした。
素であり、Mnと同様に焼入性を大きく向上させる効果の
ある元素である。従って、多量に含有させると、ベイナ
イト組織が生成して疲労強度、靱性が低下するので、上
限を0.50% とした。望ましくは0.30% 以下とするのが良
い。
が、もし多量に含有すると焼入性が向上してベイナイト
が生成する可能性があるため、上限を決めておく必要が
あり、その範囲を0.06% 以下に限定した。 Al:0.003〜0.070% Alは脱酸効果を得るために不可欠な元素であるため、0.
003%以上の含有が必要である。しかしながら、多量に含
有させても前記脱酸効果が飽和するとともに、被削性が
低下するので、上限を0.070%とした。
において微細に析出することにより、フェライトを強化
するという非調質鋼にとっては必須の元素であり、通常
は0.10%程度添加されている。但し本発明の場合にはそ
れ以外の効果として、V がC と結合してトラップし、フ
ェライト脱炭量を低減させるとともに、フェライト脱炭
層の硬さ低下をV 炭窒化物による析出強化によって抑制
する効果もある。従って、それらの効果が十分に得られ
る最低量である0.15%を下限とした。望ましくは0.20%
以上含有させるのが良い。
が飽和するとともに、コスト高となるため、上限を0.35
% とした。望ましくは0.30% 以下とするのが良い。 S:0.04〜0.12% 、Pb:0.05 〜0.30% 、Ca:0.0005 〜0.01
% の1種又は2種以上 S 、Pb、Caは被削性の改善に有効な元素であり、熱間鍛
造後の切削の程度に応じて必要量添加されるものであ
る。前記効果を得るためにはS は0.04% 以上、Pbは0.05
% 以上、Caは0.0005% 以上の含有が必要である。しかし
多量に含有させてもその効果が飽和するとともに靱性を
低下させるので、上限をS は0.12% 、Pbは0.30% 、Caは
0.01% とした。
度、靱性を確保するために、鋼がもつAc3 変態温度を 8
30℃以上に規定することによって、鍛造後の組織のフェ
ライト面積率の増加を図っている。もし、鋼がもつ Ac3
変態温度が低くなると、フェライト面積率が低下して、
加熱温度を低くしないと優れた特性を確保出来なくなる
ため、その下限値を830 ℃とした。
は、鋼の表面を測定した温度を意味する。鋼の伝熱性を
考慮すれば、鋼の内部も実質的に同温と考えられる。鋼
の加熱温度が1200℃未満であると変形抵抗の増大により
鍛造品の形状の制約が生じる。更に鍛造型への負荷が増
し、鍛造型の寿命低下、鍛造品の割れや欠肉等の欠陥が
発生し易くなる。更に、V が十分に固溶しないため析出
強化が不充分、脱炭抑制効果が不充分となり易く、疲労
強度が低下する。
増加を招き、鍛造品の表面にあばたが多くなり、表面性
状が低下し、鍛造品の疲労強度が低下する。更に、金属
組織の粗大化、脱炭量の増加等の不具合を来たし、この
意味においても疲労強度が低下する。このように鋼の加
熱温度が1200〜1300℃であれば、鋼の変形抵抗が低減
し、鍛造の際の材料歩留りが向上する。加熱手段として
は高周波誘導加熱が好ましい。急速加熱に有利であり、
鋼のスケールを抑え得るからである。鋼の加熱温度の測
定手段としては、非接触で測温する方式、例えば放射温
度計を採用できる。
終了直後にすみやかに熱間鍛造するため、鋼の鍛造温度
は一般的には1150〜1200〜1300℃である。なお鍛造温度
は鍛造開始温度を意味する。鍛造工程が荒地鍛造、仕上
鍛造と続けば、後の鍛造ほど鍛造温度は低くなるのが一
般的である。 鍛造型の型温度 鍛造型の温度は300 ℃以下である。本発明方法に係る鍛
造型の温度は鍛造型の成形キャビティ型面から3〜5m
m程度の深さの温度をいう。鍛造品の割れの防止性を考
慮すると、好ましくは、鍛造型の温度は100 〜300 ℃が
良い。鍛造型の型温度を300 ℃以下とするため、鍛造型
を冷却水等で適宜冷却することが好ましい。なお熱間鍛
造した後では、鍛造品は自然空冷すなわち非調質とされ
る。
高温領域に加熱された鋼の表面が鍛造型の成形キャビテ
ィ型面に触れると、伝熱で鋼の表面は即座に冷却され
る。従って荒地鍛造後に仕上鍛造を行う場合、荒地鍛造
を複数行う場合等の様に鍛造回数が複数の場合には、第
1回目の鍛造で鋼の最表面の温度が低目にされ、それ以
後のスケール抑止に有利である。
を比較鋼、従来鋼と比較し、実施例でもって明らかにす
る。表1は実施例に用いた供試鋼の化学成分を示したも
のである。
あり、1〜4鋼は請求項1に係る第1発明鋼、5〜8鋼
は請求項2に係る第2発明鋼である。また9〜14鋼はい
ずれかの成分又はAc3 変態温度が本発明の条件を満足し
ない比較鋼である。15鋼は従来鋼であるS50Cである。比
較鋼のうち11、14鋼は前記した特開平6-212344号公報に
記載の範囲内の鋼であって、 Ac3変態温度が830 ℃以下
であり、本発明によるAc3 変態温度の下限値の設定によ
る効果を明確にするために選択したものである。
の丸棒を高周波誘導加熱炉により1300℃に数10秒で加
熱し、数秒〜数10秒放置した後、鍛造型の成形キャビ
ティ型面(型温度:200 ℃)により1250〜1300℃で荒地
鍛造工程を実施し、更に、仕上鍛造工程、バリ取り工程
を順に実施し、その後、室温まで自然空冷して、図1に
示すようなコンロッド形状にしたものである。なお荒地
鍛造工程は、第1荒地鍛造と第2荒地鍛造とを行った。
荒地鍛造で用いた鍛造型、仕上鍛造で用いた鍛造型の型
温度はいずれも300 ℃以下である。この鍛造品は非調質
であるため、焼入焼もどしはしていない。
造型の型温度は成形キャビティ型面の深さ3mmの位置
に熱電対等の温度センサを取付けて測定した。鍛造型は
冷却水が流れる通水路を備えており、設定温度になる様
に冷却制御されている。なお従来鋼である15鋼のみ、空
冷後通常行われている調質処理を行った。上記したコン
ロッド鍛造品を試験材として用い、電気油圧式疲労試験
機を採用し、図2に示す様に大径端側にキャップ10を
取付けた状態で固定軸12に固定すると共に小径端側に
駆動軸14を取付け、駆動軸14に矢印方向の荷重を繰
り返して作用させることにより、引張・圧縮荷重負荷方
式の実体疲労試験を行い、107 回にて、疲労強度を意
味する耐久限と判断した。
採取し、以下に説明する方法で、硬さ測定、顕微鏡組織
の観察、被削性の評価を行った。硬さは、前記コンロッ
ド鍛造品を切断して切断面を研摩した後、表面から0.1m
m の位置と、中心部について、ビッカース硬度計(荷重
500gf)によりそれぞれ測定した。顕微鏡組織は、前記鍛
造品のフェライト脱炭の深さと中心部の組織とを、ナイ
タール腐食した後、倍率400 倍で観察した。フェライト
脱炭の深さは、パーライト量が0であるときの表面から
の深さを意味する。フェライト面積率の測定は、50視野
のポイントカウンティング法により行った。図3に本発
明鋼である7鋼の顕微鏡組織(観察位置:深さ3mm 、ナ
イタール腐食、倍率:400倍)を示す。図3において
黒色の粒状領域がパーライト、白色の領域がフェライト
である。
鋼)によれば、フェライトリッチ(フェライト面積率:
70%以上)なフェライト・パーライト混合組織であり、
鋼の加熱温度が1300℃と高温であるにもかかわらず、パ
ーライト、フェライトの粒子が共に細かい。組織を観察
した限りではベイナイトは生成していない。図4は従来
鋼である15鋼の顕微鏡組織(ナイタール腐食、400
倍)を示す。図4から理解できる様にCが0.49%と高い
従来鋼によれば、加熱温度が1300℃と高温であるため、
かなり粗大化した黒色領域であるパーライトが生成して
おり、パーライトの周囲に白いフェライトが網状に析出
しているのがわかる。
トレートドリルを用い、試験片について深さ15mmの穴明
けを連続的に行い、ドリル寿命を測定することにより行
った。なお、結果は従来鋼である15鋼の寿命を100 とし
た指数で示した。以上の試験結果を表2に示す。なお表
2に示す鍛造温度は、荒地鍛造の開始直前に測定した鍛
造開始温度を意味する。
による鍛造品と比較すると、比較鋼である11鋼はC 含有
率が0.34%と高いため、変態温度が822 ℃と低目であ
り、表2に示す様にフェライト面積率が64%と低下して
おり、疲労強度を意味する耐久限が266MPaと低く、更に
衝撃値も劣るものである。
高いため、組織の一部にベイナイトが生成しており、フ
ェライト面積率が40%と低下し、疲労強度、衝撃値が低
下したものである。比較鋼である13鋼は、V 含有率が0.
10%と低いため、フェライト脱炭の深さが0.6mm と大き
くなるとともに、V炭窒化物による析出強化が充分に期
待できず、耐久限が256MPaと著しく低下したものであ
る。
発明の条件を満足しているが、Ac3変態温度が824 ℃と
低いためにフェライト面積率が64%と低下しており、耐
久限が286MPaと低下したものであり、衝撃値も劣るもの
である。また従来鋼であるS50Cを調質処理した15鋼は、
バナジウム(V )を全く含有していないために、表2に
示す様にフェライト脱炭深さが1.0mm と非常に大きく、
しかもフェライト面積率も2 %と極めて小さく、耐久限
が187MPaと著しく劣るものである。
造品である1〜8鋼は、表1に示す様にV を適量含有
し、C 、Siの含有量を抑えており、Ac3 変態点温度は
いずれも830 ℃以上であり、表2に示す様にフェライト
脱炭の深さもせいぜい0.1mm 程度と小さく、フェライト
面積率も70%以上とかなり大きいことがわかる。この様
に本発明鋼によれば、フェライト脱炭を抑えていること
がわかる。
る1〜4鋼は、表1に示す様にいずれもAc3 変態温度を
830 ℃以上とし、表2に示す様にフェライト面積率を70
% 以上としている。したがって鋼の加熱温度を1300℃と
高めても、耐久限が320MPa以上確保されており、優れた
疲労強度特性の得られることが確認できた。また表2に
示す様に被削性についても、第1発明鋼である1〜4鋼
は、115 〜132 であり、従来鋼である15鋼(=100 )に
比べ優れている。特に第2発明鋼つまり被削性改善元素
であるS、Pb、Caを添加した5〜8鋼は、ドリル寿
命が189 〜223 であり、従来鋼である15鋼(=100 )に
比べ著しく向上することが確認できた。 (2)鍛造型の型温度の影響 第1発明鋼の組成をもつ3鋼について、鋼の加熱温度を
1300℃とし、鍛造温度を1250〜1300℃(比較鋼に係る3
鋼Eのみ鍛造温度:1150〜1200℃)とし、鍛造型の型温
度を 100℃、200 ℃、300 ℃、400 ℃と種々変えた状態
で、熱間鍛造し、これについて前述した様にフェライト
脱炭の深さ、鍛造品の表面粗さ、鍛造品の表面における
あばた発生の個数(肉眼検査:試験片100 個あたり)、
変形抵抗、絞り、鍛造の割れの個数、疲労強度を意味す
る耐久限について試験した。その試験結果を表3に示
す。
明鋼の組成を備えた3鋼Eの場合、加熱温度が1200℃で
鍛造型の型温度が400 ℃であっても、フェライト脱炭の
深さが0.2mm と抑えることができ、あばた発生の個数は
1個で済み、耐久限も329MPaと比較的高いが、変形抵抗
が93MPa とかなり大きくなり、鍛造型の寿命低下、鍛造
品の欠肉等の欠陥が誘発され易い。
を1300℃とし、鍛造温度を1250〜1300℃と高温とした場
合であっても、鍛造型の型温度が100 ℃であれば、フェ
ライト脱炭の深さが0.0mm であり、表面粗さは33μmと
良好であり、あばた発生の個数も0個と少なくて済み、
耐久限も349 MPa と大きい。表3の3鋼Bに示す様に、
加熱温度を1300℃とし、鍛造温度を1250〜1300℃と高温
とした場合であっても、鍛造型の型温度が200 ℃であれ
ば、フェライト脱炭の深さが0.0mm であり、表面粗さは
36μmと良好であり、あばた発生の個数も1個と少なく
て済み、耐久限も345 MPa と大きい。
温度が300 ℃であれば、フェライト脱炭の深さが0.1mm
と小さく、表面粗さは39μmも良好であり、あばた発生
数も2個で済み、しかも耐久限も340 MPa と高かった。
また比較鋼である3鋼Dに示す様に、鍛造型の型温度が
400 ℃と高温であれば、フェライト脱炭の深さが0.3mm
と大きく、表面粗さは80μmと悪くなり、あばた発生数
も5個と悪く、耐久限も287MPaとかなり低かった。この
様に鍛造型の型温度が鍛造品の耐久限に大きな影響を与
えることがわかる。耐久限が低いのは、スケールの巻き
込みの影響と考えられる。
についても、加熱温度を1300℃とし、鍛造温度を1250〜
1300℃とし、型温度を200 ℃、300 ℃、400 ℃と変えた
状態で、熱間鍛造し、同様に試験した。その試験結果を
表3に示す。表3に示す比較鋼である7鋼Cによれば、
加熱温度が1300℃、鍛造温度が1250〜1300℃であり、鍛
造型の型温度が400 ℃であるため、フェライト脱炭の深
さが0.3mm と大きくなり、表面粗さは82μmと悪くな
り、あばた発生の個数は5個と多く、耐久限も276MPaと
かなり低い。
によれば、加熱温度が1300℃、鍛造温度が1250〜1300℃
であっても、鍛造型の型温度が200 ℃であれば、フェラ
イト脱炭の深さが0.0mm であり、表面粗さは35μmと良
好であり、あばた発生の個数も1個と少なくて済み、耐
久限も338 MPa と大きい。このことからも鍛造型の型温
度を低温に維持することが、鍛造品の耐久限の向上に貢
献できることがわかる。
温度を1300℃とし、鍛造温度を1250〜1300℃と高温とし
た場合であっても、鍛造型の型温度が300 ℃であれば、
フェライト脱炭の深さが0.0mm であり、表面粗さも38μ
mと良好であり、あばた発生の個数も3個と比較的少な
くて済み、耐久限も345 MPa と大きい。同様に更に、C
量が0.28%と高目の比較鋼である9鋼についても、同様
に鍛造型の型温度を200 ℃、300 ℃、400 ℃と変えて試
験を行い、その結果を表3に示す。この比較鋼の場合に
は、加熱温度を1300℃とし鍛造温度を1250〜1300℃とし
ているため、型温度を200 ℃、300 ℃と低めにした場合
であっても、耐久限は9鋼Aでは293 MPa 、9鋼Bでは
284MPaといずれも小さい。C量が多いためとと考えられ
る。
てコンロッド鍛造品を成形し、このときの鍛造型の型温
度とコンロッド鍛造品の表面粗さとの関係、鍛造型の型
温度とコンロッド鍛造品の疲労強度との関係を試験し
た。前者を図5の特性線Aに示し、後者を図5の特性線
Bに示す。特性線Aに示す様に、鍛造型の型温度が300
℃を越えると、鍛造品の表面粗さが大きくなることがわ
かる。また図5の特性線Bに示す様に、鍛造型の型温度
が300 ℃を越えると、コンロッド鍛造品の疲労強度が低
下することがわかる。この結果から鍛造型の温度を300
℃以下とすることが好ましいことがわかる。 鍛造温度 丸棒状の引張試験片を用い、引張試験機により、鍛造温
度とその温度における絞りとの関係、鍛造温度と変形抵
抗との関係を試験した。前者を図6の特性線Cに示し、
後者を図6の特性線Dに示す。特性線C及び特性線Dに
示す様に、鍛造温度が1200℃未満であれば、絞りは低下
し、変形抵抗も高い。よって欠肉や鍛造割れが誘発され
易い。この結果から鍛造温度を1200〜1300℃とすること
が好ましいことがわかる。
な掴み部とを一体的にもつ試験片(試験片の軸長140mm
、丸棒の軸長120mm 、 丸棒の直径8mm 、 掴み部の直径1
4mm)を形成し、その試験片を常温域から鍛造温度まで
100秒で加熱し、引張速度50mm/sの引張速度で引張っ
て行った。 鍛造型の型温度 コンロッド鍛造品を成形するに際して、鍛造型の型温度
と鍛造品のあばた発生率との関係を試験した。試験片の
数は100個とした。試験結果を図7の特性線Eに示
す。特性線Eに示す様に、鍛造型の型温度が300 ℃以下
であれば、あばた発生率は3%未満であるが、型温度が
300 ℃を越えると、あばた発生率が増大する。型温度が
400 ℃であれば、あばた発生率は5%程度と高くなる。
この結果から鍛造型の型温度を300 ℃以下とすることが
好ましいことがわかる。
よれば、C 、Si、V 量を最適化して表面のフェライト脱
炭量を低減することに加え、Ac3 変態温度を830 ℃以上
としてフェライト面積率を70% 以上とした鋼を用いるの
で、鋼の加熱温度を1200〜1300℃としても、金属組織の
粗大化を防止できると共に、優れた疲労強度が得られ
る。更に加熱温度が高温であるため、鍛造の際における
鋼の変形抵抗の低減を図り得、鍛造品の割れや欠肉等の
欠陥を抑制することができ、鍛造型の型寿命も改善する
ことができる。
るので、鍛造品のあばたの低減も図ることができ、鍛造
品の疲労強度を一層向上できる。従って、この技術は例
えばコンロッド等の機械部品に適用でき、自動車の軽量
化、低燃費化等産業上寄与するところは極めて大であ
る。更に請求項2に係る製造方法によれば、被削性改善
元素であるS 、 Pb、 Caが適量含有されているため、鍛造
品の被削性を改善できる。
る。
る。
る。
鍛造型の型温度と鍛造品の疲労強度との関係を示すグラ
フである。
との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%にして、C:0.10〜0.25% 、Si:0.35%
以下、Mn:0.50 〜1.20% 、Ni:0.15%以下、Cr:0.50%以
下、Mo:0.06%以下、Al:0.003〜0.070%、V:0.15〜0.35%
を含有し、残部がFeならびに不純物元素からなり、かつ
Ac3 変態温度(=910-203C0.5-15.2Ni+44.7Si+104V+31.5M
o)が830 ℃以上である鋼を用い、 前記鋼を1200〜1300℃に加熱し、 その直後に300 ℃以下の鍛造型で所定形状に熱間鍛造
し、 その後、自然空冷して非調質とすることを特徴とする疲
労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法。 - 【請求項2】重量%にして、C:0.10〜0.25% 、Si:0.35%
以下、Mn:0.50 〜1.20% 、Ni:0.15%以下、Cr:0.50%以
下、Mo:0.06%以下、Al:0.003〜0.070%、V:0.15〜0.35%
と、S:0.04〜0.12% 、Pb:0.05 〜0.30% 、Ca:0.0005 〜
0.01% のうち1種又は2種以上を含有し、残部がFeなら
びに不純物元素からなり、かつAc3 変態温度(=910-203C
0.5-15.2Ni+44.7Si+104V+31.5Mo)が830 ℃以上である鋼
を用い、 前記鋼を1200〜1300℃に加熱し、 その直後に300 ℃以下の鍛造型で所定形状に熱間鍛造
し、 その後、自然空冷して非調質とすることを特徴とする疲
労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04556096A JP3226781B2 (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | 疲労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09194933A true JPH09194933A (ja) | 1997-07-29 |
JP3226781B2 JP3226781B2 (ja) | 2001-11-05 |
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JP (1) | JP3226781B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004346415A (ja) * | 2003-05-26 | 2004-12-09 | Nippon Steel Corp | 超高温熱間鍛造非調質部品とその製造方法 |
JP2010172947A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Toyota Motor Corp | 超高温熱間鍛造方法 |
-
1996
- 1996-01-12 JP JP04556096A patent/JP3226781B2/ja not_active Expired - Fee Related
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