JPH09194891A - 低腐食性洗浄用組成物 - Google Patents

低腐食性洗浄用組成物

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JPH09194891A
JPH09194891A JP8273595A JP27359596A JPH09194891A JP H09194891 A JPH09194891 A JP H09194891A JP 8273595 A JP8273595 A JP 8273595A JP 27359596 A JP27359596 A JP 27359596A JP H09194891 A JPH09194891 A JP H09194891A
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JP
Japan
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ether
flux
cleaning
distillation
benzotriazole
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JP8273595A
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English (en)
Inventor
Takumi Shibuya
巧 澁谷
Mitsuo Hoshino
光男 星野
Tsutomu Watanabe
勉 渡辺
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Mabuchi Motor Co Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Mabuchi Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸留回収液の腐食性が低く、フラックス除去
性に優れた洗浄剤組成物の開発 【解決手段】 炭素数5〜20の炭化水素及び炭素数5
〜20の極性基を有する有機化合物を主成分とする溶媒
系洗浄剤にエポキシ化合物とベンゾトリアゾール等の含
窒素有機防錆剤の両方を洗浄剤に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気部品、電子部
品、機械部品等の洗浄剤組成物、特にこれらのはんだ付
け後のフラックス及びフラックス残渣の除去に使用され
る洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子機器、電気機器、機械部品
等で電気回路の作成には、はんだ付けが必要不可欠であ
るが、このはんだ付けを完全かつ速やかに行うために、
はんだ付けに先立ってフラックス処理が行われている。
しかし、フラックスやフラックス残渣は、回路の電気特
性等の悪化や腐食の問題があるため、はんだ付け後に洗
浄剤を用いて除去している。
【0003】この洗浄剤としては、引火点がなく、化学
的にも変化し難い塩素系或いはフロン系の溶剤が使用さ
れてきた。しかし、これらはオゾン層破壊の原因物質で
あるため、今後は使用が制限されていくものである。こ
のため、塩素系或いはフロン系の溶剤に代る洗浄剤とし
て、これまで多くの水系又は溶媒系の洗浄剤が提案され
てきた。また、近年、環境汚染が少なくフラックス除去
性の高い洗浄剤として、リモネン、ピネン、ジペンテン
等のテルペン類を用いた例が、米国特許第451148
8号明細書、特表昭63−501908号公報(米国特
許第4640719号明細書及び同第4740247号
明細書)等に提案されている。
【0004】しかし、これらの洗浄剤は、低環境汚染
性、低劣化性、低腐食性、低引火性、低毒性及び高フラ
ックス除去性という、洗浄剤組成物に要求される条件を
十分満たすようなものではなかった。すなわち、塩素及
びフロン系の溶剤を用いる洗浄剤は、安全性、毒性、環
境汚染性等に大きな問題を有しており、水系洗浄剤は、
溶剤系洗浄剤に比較して危険性と毒性が低い点では好ま
しいが、錆の発生、乾燥性の低下、排水処理等問題があ
る。炭化水素系以外のものを主成分とする溶媒系洗浄剤
は、フラックス除去性に優れるものの、毒性や使用時に
劣化しやすく耐久性に乏しい等の問題がある。また、リ
モネンに代表されるテルペン類は、フラックス除去性に
優れるものの、引火点が低い、使用時に劣化しやすく耐
久性に乏しい等の問題があるばかりでなく、天然物由来
のため安定品質のものが得難く、高価でかつ供給量に限
界がある。
【0005】炭化水素系の洗浄剤を単独で使用した場合
は、環境汚染性が低いものの、フラックス除去性に問題
がある。このため、炭化水素溶剤にアルコール、エーテ
ル、ケトン等の極性物質を添加しフラックス除去性、部
品洗浄性を向上させた洗浄剤が特開平3−146597
号公報及び特表平7−503032号公報に提案されて
いる。さらに、特開平3−146597号公報明細書中
には、金属表面の腐食を防止する目的で、ベンゾトリア
ゾール等を添加できることが記載されている。
【0006】このような洗浄剤は、コスト削減及び環境
への影響を軽減するため、通常、蒸留再生して繰り返し
使用する。しかし、この蒸留再生時や洗浄時に極性物質
が分解すると、洗浄剤が劣化したり爆発性の過酸化物が
生成することがある。これを防止するため、酸化防止剤
を添加した例が、特開平7−268391号公報に開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
炭化水素溶剤と極性物質とを混合した洗浄剤を蒸留再生
して使用すると、防錆剤としてベンゾトリアゾールを添
加しても、再生回数が増えるに従い、洗浄した部品の金
属面が腐食することが分った。これは、フラックスに含
まれる脂環式カルボン酸、フラックス中の含酸素有機物
や洗浄剤中の極性物質等が熱分解して生成するカルボン
酸、フラックスに含まれる無機ハロゲン化合物或いはハ
ロゲン化水素等が蒸留回収液中に蓄積する結果、ベンゾ
トリアゾールのみでは錆の発生を抑えられなくなったた
めと考えられる。このため、防食剤(金属表面工業全書
13「金属腐食防食技術」,p56,改訂新版(198
1年))やハロゲン化水素等と反応し酸の蓄積を抑制で
きることで知られているエポキシ化合物を添加すること
を試みた。具体的には、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテルを0.1質量%添加したが、やはり再生回数が
増えるに従い、洗浄した部品の金属面が腐食することが
分かった。
【0008】本発明は、上述のような従来技術の持つ欠
点を改良し、フラックス洗浄性に優れ、かつ長期間に渡
って防錆能力を維持できる洗浄剤組成物を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者等が鋭意研究を行なった結果、有機溶媒系
洗浄剤に対してエポキシ化合物とベンゾトリアゾールな
どの含窒素有機防錆剤の両方を添加すると、洗浄剤の蒸
留再生を繰り返しても、防錆効果が低下し難いことを見
出し、本発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は、少なくとも有機溶媒
系洗浄剤と、含窒素有機防錆剤とエポキシ化合物添加剤
とを含むことを特徴とする低腐食性洗浄用組成物に関す
る。
【0011】本発明の洗浄剤組成物は、上記特定の添加
剤を含むことにより、蒸留回収後の腐食性を著しく低減
させかつフラックス除去性に優れており、電子部品、電
気部品、機械部品等を洗浄するための洗浄剤組成物とし
て好適である。
【0012】上述の本発明におけるエポキシ化合物、お
よび含窒素有機防錆剤との両者を併用添加することによ
る効果の発現メカニズムは明確ではない。しかし、エポ
キシ化合物がハロゲン化水素等の固定化剤及び金属表面
の保護剤として作用し、含窒素有機防錆剤がカルボン酸
による金属の腐食防止に作用していることが考えられ
る。いずれにしても、これらの存在により、防錆効果が
著しく高まり、蒸留回収を繰り返しても防錆効果が低下
し難いものとなる。
【0013】また、本発明で使用される有機溶媒系洗浄
剤は、市販の溶媒系ものが使用でき、特に制限はない
が、環境汚染の少ないものを選択するのが望ましい。こ
のような洗浄剤としては、炭化水素系であって、炭素数
が5〜20、好ましくは炭素数7〜16、特に好ましく
は炭素数9〜15の範囲のものを主成分するものが使用
できる。炭素数が5未満のものは洗浄作業中に火災や爆
発の危険が大きく安全面で問題がある。また20を超え
るとフラックス除去性が低下し、さらに、沸点が高いた
めに蒸留再生に多くのエネルギーを要するばかりでな
く、蒸留再生時にフラックス成分を多く回収してしま
い、洗浄剤の性質が変化する等の問題がある。
【0014】また、炭化水素系溶媒のみを使用して、フ
ラックスが十分洗浄できないときは、炭素数が5〜20
の極性基を有するエポキシ以外の有機化合物を添加して
使用する。このような極性基を有するエポキシ以外の有
機化合物としては、アルコール、ケトン、エーテル、エ
ステル等が挙げられる。これらは、炭素数が5〜20の
ものであることが必要であり、炭素数が5以下のものは
操業上火災や爆発の危険が大きく安全面で問題がある。
また20を超えるとフラックス除去性が低下し、さら
に、沸点が高いために蒸留再生に多くのエネルギーを要
するばかりでなく、蒸留再生時にフラックス成分を多く
回収してしまい、洗浄剤の性質が変化する等の問題があ
る。その中でも炭素数6〜17、特には炭素数7〜15
のものが好適に使用できる。
【0015】極性基を有する有機化合物としてアルコー
ルを用いる場合は、アルコールの水酸基数が1又は2個
のものを選択する。水酸基数が3個以上になると、フラ
ックス除去性が不十分となるばかりでなく、炭化水素に
対する溶解性が低下するため好ましくない。アルコール
類の具体例としては、例えば2−エチル−1−ヘキサノ
ール、ヘキシルアルコール、1−オクタノール、2−オ
クタノール、ラウリルアルコール、オレイルアルコー
ル、C20のゲルベアルコール、2−シクロ−2−プロパ
ノール、1,2−ドデカンジオール、1,2−オクタデ
カンジオール等の天然あるいは合成アルコールが挙げら
れる。
【0016】また、エーテル化合物としては、上記アル
コールの水酸基の水素原子を炭素数1〜4の炭化水素
基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基で置換したものであって、分子内の炭素数が5〜20
のものが使用できる。これらは、例えば上記アルコール
類に対応するハロゲン化炭化水素を反応させることによ
って得られる。また、5員環以上の環状エーテルも使用
可能である。エーテル化合物としては水酸基を有する場
合は、アルコールと同様に水酸基が0〜2個のものを選
択することが好ましい。これらのエーテル化合物は、優
れたフラックス除去性を有する。これらの中でも、フラ
ックス除去性の点で、一端がメチル基或いはエチル基を
有するエーテルが好ましい。エーテル化合物の具体例と
しては、ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、1,2ジエトキシエタン、ジエチレン
グリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ル、アニソール、ジヘキシルエーテル等を挙げることが
できる。
【0017】ケトン化合物としては、炭素数1〜4の炭
化水素基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基と、炭素数1〜15の炭化水素基を有するも
のであって、分子内の炭素数が5〜20のものが使用で
きる。これらは、対応する2級アルコールの酸化或いは
接触的脱水素反応で合成できる。ケトン化合物も、エー
テル化合物と同様に、優れたフラックス除去性を有す
る。これらの中でも、フラックス除去性の点で、一端が
メチル基或いはエチル基を有するものが好適に使用でき
る。
【0018】同様に、エステル化合物も炭素数1〜4の
炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基と、炭素数1〜15の炭化水素基を有するも
のであって、分子内の炭素数が5〜20のものが使用で
きる。これらは、酸とアルコールを直接反応させて合成
できる。エステル化合物も、エーテル化合物やケトン化
合物と同様に、優れたフラックス除去性を有する。これ
らの中でも、フラックス除去性の点で、一端がメチル基
或いはエチル基を有するものが好適に使用できる。エス
テル化合物の具体例としては、酢酸ブチル、酢酸イソペ
ンチル、酢酸3−メトキシブチル、プロピオン酸ブチ
ル、酪酸ブチル、イソ吉草酸イソペンチル、安息香酸メ
チル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールモノアセ
テート等を挙げることができる。
【0019】これらの極性基を有する有機化合物は、単
独又は2種以上を組合わせて配合することができる。そ
の配合量は、フラックス除去性が確保できる量であれば
よく、通常は、3〜50%、好ましくは5〜30%、よ
り好ましくは10〜25%程度である。
【0020】本発明に使用される含窒素有機防錆剤とし
ては、たとえばベンゾトリアゾール、トリルトリアゾー
ル、炭素数2〜10の炭化水素基を有するベンゾトリア
ゾール誘導体、ベンゾイミダゾール、炭素数2〜20炭
化水素基を有するイミダゾール誘導体、炭素数2〜20
炭化水素基を有するチアゾール誘導体等を挙げることが
でき、これらの1種或いは2種以上を用いることができ
る。これらの中でも、配線材料に用いられている銅に対
する防錆効果が大きく、広く用いられているベンゾトリ
アゾール、トリルトリアゾール、炭素数2〜20炭化水
素基を有するイミダゾール誘導体等が特に好適に使用で
きる。含窒素有機防錆剤の濃度は0.01〜2質量%、
好ましくは0.03〜1質量%である。0.01質量%
を切ると効果が見られなくなる場合があり、2質量%を
超えると被洗浄部品の絶縁性能等が低下することがあ
る。
【0021】イミダゾール誘導体とチアゾール誘導体の
炭化水素基は、溶媒系洗浄剤に対する溶解性を向上させ
るためのものであり、洗浄剤の種類に合せて適宜選択す
ればよい。その範囲は、通常炭素数2〜20であるが、
好ましくは5〜18、より好ましくは10〜17であ
る。
【0022】また、ベンゾトリアゾール誘導体の炭化水
素基は、通常炭素数2〜10(1の場合がトリルトリア
ゾール)のものから適宜選択できるが、その中でも2〜
8、特には2〜5の炭素数を有する誘導体が好適に使用
できる。
【0023】一方、本発明に使用されるエポキシ化合物
添加剤としては、たとえばプロピレンオキサイド、エポ
キシシクロオクタン、1,2−エポキシブタン、1,2
−エポキシヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,
2−エポキシオクタン、1,2−エポキシノナン、アリ
ルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、
ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテ
ル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシル
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシ
ジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、炭素数9〜15のグリシジ
ルエーテル類、シクロヘキセンオキサイド、1−メチル
シクロヘキセンオキサイド、4−メチルシクロヘキセン
オキサイド、1,2−ジメチルヘキセンオキサイド、1
−エチルシクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイ
ド、メチルスチレンオキサイド等を挙げることができ、
これらの1種或いは2種以上が使用できる。グリシジル
エーテル類の炭素数は洗浄剤への溶解性が保たれる範囲
であれば使用でき、通常3〜20のものから選ばれる
が、その中でも5〜15、特には7〜11のものが好適
に使用できる。エポキシ化合物の濃度は、0.01〜5
質量%、好ましくは0.02〜2質量%、より好ましく
は0.03〜1質量%である。0.01質量%を切ると
効果が見られなくなる場合があり、5質量%を超えると
エポキシ化合物の臭気が強まったり、皮膚に対する刺激
性が強まったりすることがある。
【0024】前述したように、ベンゾトリアゾール等の
含窒素有機防錆剤のみを溶媒系洗浄剤に添加してフラッ
クス洗浄に使用し、その蒸留回収液を銅板腐食試験する
と、有効ではあるが若干の腐食が見られる。また、エポ
キシ化合物添加剤のみを添加した場合の効果は、含窒素
有機添加剤と同等である。
【0025】一方、含窒素有機防錆剤と、エポキシ化合
物の両方を添加すると、防錆効果が顕著に高くなり、実
施例に示すように蒸留残渣を捨てることなく蒸留再生を
繰り返しても、銅板腐食試験で錆が発生しなくなる。こ
のように、含窒素有機防錆剤とエポキシ化合物添加剤の
両方を組合わせると、それぞれを単独で使用した場合に
比較して格段に効果が大きくなる。
【0026】本発明の洗浄剤組成物は、上述のように有
機溶媒系溶剤と、エポキシ化合物添加剤と含窒素有機防
錆剤とを必須成分として含むが、その他必要に応じて、
他の添加成分を含むことができる。このような他の添加
剤として酸化防止剤、界面活性剤等を使用することもで
きる。酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−
t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル
−4−エチルフェノール、2,4−ジエチル−6−t−
ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシメチルフェノール、ジフェノール−p−フェニレ
ンジアミン、4−アミノ−p−ジフェニルアミン、P,
P’−ジオクチルジフェニルアミン、フェニルジイソデ
シルホスフィト、ジフェニルジイソオクチルホスファイ
ト、ジフェニルジイソデシルホスファイト、トリフェニ
ルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
トールホスフィト、ジラウリル−3,3’−チオジプロ
ピオン酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジプ
ロピオン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジ
プロピオン酸エステル等を挙げることができる。界面活
性剤としては、アニオン性活性剤、カチオン性活性剤、
両イオン性活性剤等のいずれも使用することができる
が、洗浄面への影響が少ないという点で非イオン系界面
活性剤が最もよい。例えばポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル脂肪酸エステ
ル、ポリオキシアルキレンアリルフェノールエーテル、
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンアルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシアルキレン等が好適に使用できる。
【0027】本発明の洗浄剤組成物は、浸漬法、超音波
洗浄法、揺動法、スプレー法等の各種の洗浄方法におい
て使用でき、かつ好ましい結果を得ることができる。
【0028】本発明の洗浄剤を、フラックスの付着した
プリント基板の洗浄工程に用いる場合、例えば、まず本
発明洗浄剤組成物をいれた超音波洗浄槽で超音波洗浄
し、次いで本発明の洗浄剤組成物でリンスする等の方法
を連続的に行うことにより、効率的に洗浄することがで
きる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0030】(試験方法)フラックス洗浄を重ねた液を
模擬して、活性化松脂を1質量%添加した洗浄剤を用意
し、所定量を蒸留再生器に入れる。これに含窒素有機防
錆剤、エポキシ化合物を添加し、約6700Paで蒸留
・回収する。銅板腐食試験には、この回収液で実施し
た。また、比較のために、活性化松脂を添加していない
洗浄剤についても同様の操作で銅板腐食試験を行なっ
た。
【0031】さらに、繰り返し蒸留・回収する操作を模
擬する試験は、蒸留再生器の蒸留残渣を捨てずに、上記
模擬液を所定量追加して蒸留再生する操作を繰り返し
た。この場合、含窒素有機防錆剤及びエポキシ化合物
は、最初の1回目のみ添加した。
【0032】銅板腐食試験は、容積50mlのサンプル
管ビンに上記の洗浄剤組成物20mlと、表面を研磨し
た銅板(75×12.5×3mm、粒度150番の炭化
ケイ素を用いて研磨)1枚を入れ栓をする。これを、1
00℃の恒温槽に24時間入れた後、銅板表面の腐食状
態を目視観察した。
【0033】(実施例1)溶媒系洗浄剤として、沸点範
囲150〜215℃のノルマルパラフィン87.5容量
%と2−エチルヘキサノール12.5容量%との混合物
を使用し、これに含窒素有機防錆剤としてベンゾトリア
ゾールを0.1質量%、エポキシ化合物として2−エチ
ルヘキシルグリシジルエーテルを0.1質量%添加した
場合について蒸留・回収液の腐食性を調べた。結果を表
1に示すが、活性化松脂の添加の有無による差は見られ
なかった。
【0034】(実施例2)ベンゾトリアゾールをトリル
トリアゾールに変えた以外は実施例1と同様にして試験
した。結果を表1に示すが、活性化松脂の添加の有無に
よる差は見られなかった。
【0035】(実施例3〜6)2−エチルヘキシルグリ
シジルエーテルをブチルグリシジルエーテル、2−メチ
ルオクチルグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオ
ールグリシジルエーテル、1,2−エポキシオクタンに
変えた以外は実施例1と同様にして試験した。結果を表
1に示すが、全て腐食は見られなかった。
【0036】(実施例7)ベンゾトリアゾールをウンデ
シルイミダゾールに変えた以外は実施例1と同様にして
試験した。結果を表1に示すが、活性化松脂の添加の有
無による差は見られなかった。
【0037】(比較例1、2)ベンゾトリアゾールの
み、及び添加剤を加えない場合について、実施例1と同
様にして蒸留・回収液の腐食性を調べた。結果を表1に
示すが、ベンゾトリアゾールのみでは、松脂を添加した
洗浄剤の蒸留再液で若干の錆が発生した。また、添加剤
を加えない場合は、錆が一面に発生した。
【0038】(比較例3)実施例1の溶媒系洗浄剤に2
−エチルヘキシルグリシジルエーテルのみを添加し、実
施例1と同様にして試験した。その結果を表1に示す
が、ベンゾトリアゾール防錆剤単独添加の場合(比較例
1)と同等の結果であった。
【0039】
【表1】
【0040】(実施例8〜10)溶媒系洗浄剤をそれぞ
れ(a)市販のナフテン系溶剤(沸点範囲:209〜2
45℃)80容量%にジプロピレングリコールモノブチ
ルエーテル20容量%、(b)市販のイソパラフィン系
溶剤(沸点範囲:197〜202℃)80容量%にジエ
チレングリコールモノメチルエーテル20容量%、
(c)市販の芳香族系溶剤(沸点範囲:260〜290
℃)80容量%にトリプロピレングリコール20容量
%、に変えた以外は実施例1と同様にして試験した。結
果は、実施例1と同様であり、活性化松脂の添加の有無
による差異は見られなかった。
【0041】(実施例11)実施例3のベンゾトリアゾ
ールを2質量%、ブチルグリシジルエーテルを0.04
質量%に変えた以外は実施例3と同様にして試験した。
結果は、実施例3と同様であり、活性化松脂の添加の有
無による差は見られなかった。
【0042】(実施例12)実施例3の活性化松脂を添
加する場合の活性化松脂添加量を0.2質量%とし、溶
媒系洗浄剤にベンゾトリアゾールを0.05質量%、ブ
チルグリシジルエーテルを0.02質量%添加した以外
は実施例3と同様にして試験した。結果は、実施例3と
同様であり、活性化松脂の添加の有無による差は見られ
なかった。
【0043】(実施例13〜14)実施例1の溶媒系洗
浄剤にベンゾトリアゾール0.1質量%と2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル0.1質量%を添加して、繰
り返し蒸留再生を模擬する試験を行なった(実施例1
3)。また、実施例1の溶媒系洗浄剤にベンゾトリアゾ
ール0.2質量%とブチルグリシジルエーテル0.04
質量%を添加して同様に試験した(実施例14)。結果
を表2に示すが、5回目の蒸留・回収液について腐食性
を調べた結果、腐食は見られなかった。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、優れたフラッ
クス除去性を有すると共に、洗浄物を腐食することがな
い。このため、電子部品、電気部品、機械部品等のフラ
ックス洗浄工程に有利に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23G 5/024 C23G 5/024 (72)発明者 渡辺 勉 東京都港区虎ノ門2丁目10番1号 日鉱石 油化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機溶媒系洗浄剤と、含窒素
    有機防錆剤とエポキシ化合物添加剤とを含むことを特徴
    とする低腐食性洗浄用組成物。
  2. 【請求項2】 前記有機溶媒系洗浄剤が、炭素数5〜2
    0の炭化水素及び炭素数5〜20の極性基を有する有機
    化合物を主成分とするものであることを特徴とする請求
    項1に記載の低腐食性洗浄用組成物。
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