JP3538642B2 - 洗浄剤の蒸留回収方法 - Google Patents

洗浄剤の蒸留回収方法

Info

Publication number
JP3538642B2
JP3538642B2 JP33203995A JP33203995A JP3538642B2 JP 3538642 B2 JP3538642 B2 JP 3538642B2 JP 33203995 A JP33203995 A JP 33203995A JP 33203995 A JP33203995 A JP 33203995A JP 3538642 B2 JP3538642 B2 JP 3538642B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distillation
carbon atoms
detergent
cleaning
normal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33203995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09169997A (ja
Inventor
光男 星野
勉 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP33203995A priority Critical patent/JP3538642B2/ja
Publication of JPH09169997A publication Critical patent/JPH09169997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3538642B2 publication Critical patent/JP3538642B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気電子部品、機
械部品等の加工、組立工程に使用される油脂、機械油、
グリース、フラックスなどの除去性に優れ、かつ蒸留回
収性に優れた洗浄剤の蒸留回収方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電気電子部品、機械部品などの表
面に付着した汚れの除去には、難燃性で安価に供給され
る塩素系あるいはフロン系洗浄剤が使い捨て使用されて
きた。しかしこれらは、オゾン層破壊の原因物質として
今後制限されるものである。このため、塩素系或いはフ
ロン系の溶剤に代る洗浄剤として、これまで多くの水系
又は溶媒系の洗浄剤が提案されてきた。これに対して近
年、環境汚染が少なく安全性の高い洗浄剤としてリモネ
ン、ピネン、ジンテン等のテルペン類を用いた例が米
国特許第4511488号明細書、特表昭63−501
908号公報(米国特許第4640719号明細書及び
同第4740247号明細書)等に提案されている。こ
の他に、オルトケイ酸ソーダや苛性ソーダに界面活性剤
やビルダーを配合した水系洗浄剤もある。
【0003】また、炭化水素系の洗浄剤を単独で使用し
た場合は、環境汚染性が低いものの、フラックス除去性
に問題がある。このため、炭化水素溶剤にアルコール、
エーテル、ケトン等の極性物質を添加しフラックス除去
性、部品洗浄性を向上させた洗浄剤が特開平3−146
597号公報、特開平7−503032号公報に提案さ
れている。
【0004】このような炭化水素系の洗浄剤は、コスト
削減及び環境への影響を軽減するため、通常蒸留回収し
て繰り返し使用する。しかし、この蒸留回収時や洗浄時
に極性物質が分解或いは酸化され、洗浄剤が劣化したり
爆発性の過酸化物が生成することがある。これを防止す
るため、酸化防止剤を添加した例が、特開平7−268
391号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら洗浄剤
はいずれも汚れ油除去性、低毒性等洗浄剤に要求される
全ての条件を満たすものではなかった。すなわちリモネ
ンに代表されるテルペン類は、天然物由来であるため高
価でかつ供給量に限界があるばかりでなく、使用時の耐
久性に問題がある。また水系洗浄剤は洗浄力が劣る上、
錆発生の原因にもなり、さらに再生が難しく専用廃液処
理設備を必要とする。
【0006】極性物質を添加した炭化水素系洗浄剤は、
通常、石油留分の特定沸点範囲のものを溶剤として使用
しているため沸点範囲が広い。このため、蒸留回収によ
って不純物を除去しようとすると、回収前後で組成が大
きく変化し、洗浄性能が変化する等の問題があった。ま
た、回収率を上げようとすると不純物が混入しやすいと
いう問題もあった。
【0007】本発明は、上述のような従来技術の持つ欠
点を改良し洗浄性、安全性に優れかつ環境汚染の低減と
安価供給のために、蒸留回収性に優れた洗浄剤の蒸留回
収方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意研究を行った結果、沸点の相違がある範囲内にあ
る混合組成の場合にはその蒸留回収時に全ての留出範囲
で組成及び洗浄性がほとんど変化しないことを見出し
た。
【0009】さらに検討を進めた結果、以下の(A)及
び(B)から成る洗浄剤が蒸留回収性に優れることを見
出した。
【0010】(A)炭素数が5〜20である同一炭素数
の炭化水素の1種またはその異性体混合物あるいは炭素
数が互いに1異なりかつ炭素数が5〜20である炭素数
の異なる2種の混合物からなる炭化水素溶媒 (B)前記炭化水素溶媒の常圧換算50%留出温度の±
15℃以内の沸点を有する1種あるいは2種以上の極性
基を有する有機化合物から成り、前記極性基を有する有
機化合物の配合比が10〜25%の洗浄剤(ただし、5
0〜90重量%のノルマルデカンまたはノルマルウンデ
カンと、10〜50重量%の3−メトキシ−3−メチル
−1−ブタノールとからなる2成分系の洗浄剤組成物を
除く)そして、その蒸留回収を、洗浄剤の常圧換算50
%留出温度±15℃以内で行う方法を採用することによ
り、蒸留回収前後の組成変化及び洗浄性変化が極めて少
ないばかりでなく、不純物の混入が少ない蒸留回収方法
とすることができ、本発明を完成させた。
【0011】すなわち、本発明は、電気電子部品、機械
部品などに付着した油脂、機械油、グリース、フラック
スなどを洗浄除去するための洗浄剤の蒸留回収方法であ
って、上述の炭化水素に沸点の近接した極性物質を混合
し添加することで、蒸留回収による組成変化と、蒸留回
収時の不純物混入を抑制でき、長期間に渡って安定に使
用できる洗浄剤の回収方法を提供するものである。
【0012】本発明で使用される炭化水素溶媒は市販の
溶剤系のうち、炭素数が5〜20である同一炭素数の炭
化水素の1種またはその異性体混合物或いは炭素数が互
いに1異なりかつ炭素数が5〜20である炭素数の異な
る2種の混合物を用いることができ、特に制限はないが
環境汚染の少ないものを選択するのが望ましい。このよ
うな洗浄剤としては、炭素数5〜15のノルマルパラフ
ィン溶剤や、炭素数3或いは4のオレフィンを重合して
得られる炭素数6〜20のイソパラフィン合成溶剤等が
ある。
【0013】ノルマルパラフィンは、炭素数が5〜1
5、好ましくは炭素数7〜14、特に好ましくは炭素数
9〜13の範囲のものが使用できる。炭素数が5未満の
ものは洗浄作業中に火災や爆発の危険が大きく安全面で
問題がある。また、15を超えるとフラックス除去性が
低下するばかりでなく、沸点が高すぎて蒸留回収が困難
であったり、加温しないと溶液状態にならないものがあ
ったりする。また、イソパラフィン合成溶剤は炭素数6
〜20、好ましくは8〜16、特に好ましくは8〜12
の範囲のものが使用できるが、合成のし易さから通常
は、炭素数6、8、9、12及び16から適当なものを
選択するのが実際的である。この場合において、炭素数
が1異なる溶剤と混合するときは、8と9の組合わせに
するか、ノルマルパラフィンと組合わせて使用する。
【0014】フラックス等に対する洗浄力を向上させる
ために、上記の炭化水素溶媒に極性基を有する有機化合
物を配合する。このような極性基を有する有機化合物と
しては、アルコール、ケトン、エーテル、エステル等で
あり、その配合比は3〜50%、好ましくは5〜30
%、特に好ましくは10〜25%程度である。また、こ
の有機化合物は蒸留回収性を確保するため、その沸点が
上記炭化水素溶剤の50%留出温度の±25℃以内、好
ましくは±15℃以内、より好ましくは±7℃以内に納
るものを選択使用する。これら有機化合物は、単独また
は2種以上を選択して配合することができる。
【0015】極性を有する有機化合物は、炭素数が4〜
20であることが必要である。炭素数が3以下のものは
操業上火災や爆の危険が大きく安全面で問題があり、
また20超えると洗浄力が低下する。その中でも炭素数
6〜17、特には炭素数7〜15のものが好ましい。
【0016】極性基を有する有機化合物としてアルコー
ルを用いる場合は、アルコールの水酸基数が1または2
個のものを選択する。水酸基が3個以上になると、極性
が大きくなり過ぎて洗浄力が不十分となるばかりでな
く、炭化水素に対する溶解性が低下するため好ましくな
い。アルコール類の具体例としては、例えば2−エチル
ヘキサノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、
2−オクタノール、ラウリルアルコール、オレイルアル
コール、2−ヘプテン−1−オール、10−ウンデセン
−1−オール、ゲルベアルコール、2−シクロ−2−プ
ロパノール、シクロウンデカノール、1,2−ドデカン
ジオール、1,2−オクタデカンジオール、1,16−
ヘキサデカンジオール、ジプロピレングリコールなどの
合成あるいは天然アルコールが挙げられる。
【0017】エーテル化合物としては、上記アルコール
の水酸基の水素原子を炭素数1〜4のアルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基で置換
したものであり、これらは例えば上記アルコール類に対
応するハロゲン化炭化水素を反応させることによって得
られる。また、5員環以上の環状エーテルも使用可能で
ある。エーテル化合物では、水素原子が炭化水素基に置
換されることで水酸基の数が減少する。従って、エーテ
ル化合物として水酸基を有する場合は、水酸基の数が0
〜2個のものを選択することができる。エーテル化合物
の具体例としては、ジブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル、1,2−ジエトキシエタ
ン、1,8−シネオール、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、
プロピレングリコールメチルエーテル、アニソール、ジ
ヘキシルエーテル、ジペンチルエーテル等が挙げられ
る。
【0018】ケトン化合物としては、炭素数1〜4のア
ルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基と、炭素数1〜15のアルキル基を有するも
のであって、分子内の炭素数が4〜20のものが使用で
きる。これらは、対応する2級アルコールの酸化あるい
は接触脱水素化反応によって合成できる。
【0019】エステル化合物も炭素数1〜4のアルキル
基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基と、炭素数1〜15のアルキル基を有するものであっ
て、分子内の炭素数が5〜20のものが使用できる。こ
れらは有機酸とアルコールの脱水反応によって合成でき
る。エステル化合物の具体例としては、酢酸ブチル、酢
酸イソペンチル、酢酸3−メトキシブチル、プロピオン
酸ブチル、酪酸ブチル、イソ吉草酸イソペンチル、安息
香酸メチル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールモ
ノアセタート等が挙げられる。
【0020】これらの洗浄剤の回収は蒸留により行なう
が、蒸留回収条件は洗浄剤に合せて適当な方法を採用で
きる。通常の回収は、汚れ成分の混入を防ぐため、上述
したように洗浄剤の常圧換算50%留出温度の±25℃
以内で行なう。しかし、汚れ成分の沸点が洗浄剤の常圧
換算50%留出温度に近い場合は、±15℃、特には±
7℃以内で行なうことが好ましい。この場合は、洗浄剤
を構成する成分の常圧における沸点の近いものを選択す
る必要がある。また、炭化水素溶媒と極性基を有する有
機化合物の組合わせによっては、常圧換算50%留出温
度の±5℃或いは±3℃で回収可能な場合があり、不純
物の混入を抑制したい場合はこのような組合わせが好ま
しい。蒸留回収温度範囲が、洗浄剤の常圧換算50%留
出温度の±25℃から外れると、洗浄剤成分以外のもの
を回収することになるため好ましくない。
【0021】さらに、本発明の洗浄剤は蒸留回収による
組成変化が極めて少ないため、不純物の混入を防ぐ目的
で留分の一部を除去する方法も採用できる。具体的に
は、低沸点側の0〜3%或いは0〜5%留出部分を除く
方法や、洗浄剤に含まれる低沸点成分の常圧換算沸点−
1℃、好ましくは+1℃以下の留出分を除く方法によっ
ても不純物の混入を防止できる。一方、高沸点側の97
〜100%或いは95〜100%留出部分を除く方法
や、洗浄剤に含まれる高沸点成分の常圧換算沸点+1
℃、好ましくは−1℃以上の留出分を除く方法によって
も不純物の混入を防止できる。このような除去を行なっ
ても組成変化が殆ど無いため、洗浄性の変化も極めて少
ないことは言うまでもない。
【0022】また添加剤として電気電子部品、機械部品
などの金属表面の防錆剤を添加することもでき、含窒素
有機添加剤、エポキシ化合物等を添加することができ
る。含窒素有機添加剤としてはベンゾトリアゾール、ト
リルトリアゾール、炭素数2〜10の炭化水素基を有す
るベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール、炭
素数2〜20の炭化水素基を有するイミダゾール誘導
体、炭素数2〜20の炭化水素基を有するチアゾール誘
導体等が使用できる。一方エポキシ化合物としては、プ
ロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン、1,2
−エポキシオクタン、1,6−ヘキサンジオールグリシ
ジルエーテル、炭素数3〜15のグリシジルエーテル類
が使用できる。これら含窒素有機添加剤、エポキシ化合
物から選ばれる1種あるいは2種以上を0.1%程度、
洗浄剤に添加して用いることができる。
【0023】さらに添加剤として電気電子部品、機械部
品などの表面から付着した水を分離するため、界面活性
剤を添加することもできる。界面活性剤としては、アニ
オン性、カチオン性、両イオン性界面活性剤等のいずれ
も使用することができるが、洗浄面への影響が少ないと
いう点で非イオン性界面活性剤が最も好ましい。例えば
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアル
キレンアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン
アリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキル
アミン、これらポリオキシアルキレン類、ソルビタン脂
肪酸エステル等が好適に使用できる。
【0024】本発明の洗浄剤は、浸漬法、超音波洗浄
法、揺動法、スプレー法等の各種洗浄方法において使用
でき、かつ好ましい結果を得ることができる。
【0025】本発明の洗浄剤を機械部品の洗浄工程に用
いる場合、例えばまず本発明洗浄剤をいれた超音波洗浄
槽で超音波洗浄し、ついで本発明洗浄剤でリンスして乾
燥する等の方法を連続的に行うことにより、効率的に洗
浄することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0027】(試験方法) 洗浄後の洗浄液を模擬し
て、洗浄剤と加工油を9:1の割合で混合した模擬洗浄
後液を用意した。加工油は、常圧における初留点が25
0℃のプレス油である。蒸留回収は、予め調べた洗浄剤
の留出温度範囲内で行なった。この回収液のうち、10
〜30%、31〜60%及び61〜90%の各留分をガ
スクロマトグラフィーによって分析し、炭化水素溶媒、
極性基を有する有機化合物、加工油の含有量を測定し、
組成の変化を比較した。
【0028】また、蒸留回収後の液を用いてフラックス
洗浄性を調べた。まず、ICチップを装着したプリント
配線板をフラックス処理し続いてハンダ処理してテスト
ピースとした。このテストピースを80℃に保った洗浄
液に浸漬し、5分間洗浄後プリント配線板からのフラッ
クスの除去性を目視で評価した。評価結果は下記の3段
階とした。
【0029】 ○:フラックスがほとんど残っていない △:フラックスが僅かに残っている ×:フラックスがかなり残っている なお、以下の実施例及び比較例に使用した洗浄液である
が、新品を用いた場合の洗浄性は全て良好な結果であっ
た。
【0030】実施例1 沸点175℃であるノルマルデカンが80%、沸点18
5℃である2−エチルヘキサノールが20%から成る洗
浄剤を用い、上記試験方法に従って蒸留回収液の試験を
行なった。また、この例については、0〜9%留分及び
91〜100%留分についても試験した。結果を表1に
示すが、全ての留出分中に加工油の混入は見られず、洗
浄剤の組成も変化していなかった。また、フラックス洗
浄性にも変化は見られなかった。
【0031】
【表1】
【0032】実施例2 ノルマルデカンが87.5%、2−エチルヘキサノール
を12.5%にした以外は実施例1と同様にして試験し
た。結果を表2に示すが、実施例1と同様であった。
【0033】
【表2】
【0034】実施例3 ノルマルデカンが80%、沸点179℃である2−オク
タノールが20%から成る洗浄剤を用い、前記試験方法
に従って蒸留回収液の試験を行なった。結果を表3に示
すが、10〜30%、31〜60%及び61〜90%留
分中に加工油の混入は見られず、洗浄剤の組成も変化し
ていなかった。また、フラックス洗浄性にも変化は見ら
れなかった。表には示さなかったが、91〜100%留
分に加工油の混入は見られなかった。
【0035】
【表3】
【0036】実施例4〜6 実施例3の2−オクタノールをジペンチルエーテル(沸
点187℃)、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル(沸点170℃)、乳酸ブチル(沸点187℃)に変
えた以外は、実施例3と同様にして試験した。結果を表
4〜6に示すが、10〜30%、31〜60%及び61
〜90%留分中に加工油の混入は見られず、洗浄剤の組
成も変化していなかった。また、フラックス洗浄性にも
変化は見られなかった。表には示さなかったが、91〜
100%留分に加工油の混入は見られなかった。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】実施例7 実施例3のノルマルデカンを炭素数12のiso−パラ
フィン(異性体混合物;50%留出温度193℃)、2
−オクタノールをノルマルエチルヘキサノールに変えた
以外は、実施例3と同様にして試験した。結果を表7に
示すが、10〜30%、31〜60%及び50〜90%
留分中に加工油の混入は見られず、洗浄剤の組成も変化
していなかった。また、フラックス洗浄性にも変化は見
られなかった。表には示さなかったが、91〜100%
留分に加工油の混入は見られなかった。
【0041】
【表7】
【0042】比較例1 実施例3の、2−オクタノールをノルマルドデシルアル
コール(沸点231℃)に変えた以外は、実施例3と同
様にして試験した。結果を表8に示すが、10〜30
%、31〜60%及び61〜90%留分の組成が大幅に
変化しているため、フラックス洗浄性が低下しており、
特に10〜60%留分はノルマルドデシルアルコールが
ほとんど含まれないため、フラックス洗浄性が極端に低
下した。また、61〜90%留分には加工油が混入して
いた。
【0043】
【表8】
【0044】比較例2 実施例3の、ノルマルデカンを沸点範囲175〜194
℃の炭化水素系混合溶媒とし、2−オクタノールを2−
エチルヘキサノールに変えた以外は、実施例3と同様に
して試験した。結果を表9に示すが、10〜30%、3
1〜60%及び61〜90%留分の組成が変化している
ため、2−エチルヘキサノール成分が少ない31〜90
%留分のフラックス洗浄性が低下した。
【0045】
【表9】
【0046】比較例3 実施例3の、ノルマルデカンを沸点範囲175〜194
℃の炭化水素系混合溶媒とし、2−オクタノールをノル
マルドデシルアルコールに変えた以外は、実施例3と同
様にして試験した。結果を表10に示すが、10〜30
%、31%〜60%及び61〜90%留分の組成が変化
しており、ノルマルドデシルアルコール成分が少ない1
0〜60%留分のフラックス洗浄性が低下した。また、
31〜90%留分には加工油が混入していた。
【0047】
【表10】
【0048】本発明の回収方法を採用することにより、
洗浄剤の蒸留回収時の組成変化が極めてすくなく、ま
た、不純物の混入が極めて少なくすることができる。こ
のため、蒸留回収を繰り返しても洗浄剤の洗浄性の変化
が極めて少なく、洗浄剤を長期間に渡って安定に使用で
きる。また、蒸留回収が容易なため、環境汚染を起こす
おそれも少なく、電気電子部品、機械部品など洗浄工程
に有利利用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−59680(JP,A) 特開 平5−263099(JP,A) 特開 平3−178305(JP,A) 特開 平7−331291(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 7/50 C11D 7/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)炭素数が5〜20である同一炭素数
    の炭化水素の1種またはその異性体混合物あるいは炭素
    数が互いに1異なりかつ炭素数が5〜20である炭素数
    の異なる2種の混合物からなる炭化水素溶媒、及び
    (B)前記炭化水素溶媒の常圧換算50%留出温度の±
    15℃以内の沸点を有する1種あるいは2種以上の極性
    基を有する有機化合物、から成り、前記極性基を有する
    有機化合物の配合比が10〜25%の洗浄剤(ただし、
    50〜90重量%のノルマルデカンまたはノルマルウン
    デカンと、10〜50重量%の3−メトキシ−3−メチ
    ル−1−ブタノールとからなる2成分系の洗浄剤組成物
    を除く)の蒸留回収を、洗浄剤の常圧換算50%留出温
    ±15℃以内で行うことを特徴とする洗浄剤の蒸留回
    収方法。
JP33203995A 1995-12-20 1995-12-20 洗浄剤の蒸留回収方法 Expired - Lifetime JP3538642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33203995A JP3538642B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 洗浄剤の蒸留回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33203995A JP3538642B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 洗浄剤の蒸留回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09169997A JPH09169997A (ja) 1997-06-30
JP3538642B2 true JP3538642B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=18250464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33203995A Expired - Lifetime JP3538642B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 洗浄剤の蒸留回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3538642B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002012895A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Chemiprokasei Kaisha Ltd 洗浄用組成物
JP4932367B2 (ja) * 2006-07-25 2012-05-16 出光興産株式会社 共沸様洗浄剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09169997A (ja) 1997-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3634338A (en) Method and composition for cleaning aluminum magnesiumand alloys thereof
CA1282666C (en) Demulsifying cleaning preparation having a prolonged surface-wetting effect
CN102161941B (zh) 一种碳氢清洗剂
KR100388324B1 (ko) 복수성분계의세정제및그를이용하는세정방법
JPH0248034B2 (ja)
US7192912B2 (en) No VOC solvent blend
KR20090114734A (ko) 수계 세정제 조성물
JP3538642B2 (ja) 洗浄剤の蒸留回収方法
US5792278A (en) Process for cleaning inks from various surfaces including printing plates
JP4204091B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH101698A (ja) エンジンの燃料系部品の洗浄剤
KR100206438B1 (ko) 저부식성 세정용 조성물
JP3089089B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH07268391A (ja) 洗浄剤組成物
CN106350307A (zh) 用于碳氢清洗剂的粉屑沉降添加剂及其制备和使用方法
JPH10298587A (ja) 精密部品用又は治工具類用洗浄剤組成物
JP5609348B2 (ja) 洗浄剤組成物及びそれを用いた洗浄方法
JPH0362896A (ja) 洗浄剤組成物
JPH09194891A (ja) 低腐食性洗浄用組成物
FR2737499A1 (fr) Composition nettoyante a base d'un compose hydrocarbone aliphatique comprenant au moins un substituant aromatique
JPH073294A (ja) 洗浄剤組成物
JP3874312B2 (ja) 洗浄剤組成物およびその再生方法
JPH0860192A (ja) 洗浄溶剤組成物
JP3233886B2 (ja) 洗浄用組成物
KR20150125094A (ko) 자동차 세정용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040227

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090402

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090402

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120402

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term