JPH09194729A - 不飽和モノマーのヒドロシリル化法 - Google Patents

不飽和モノマーのヒドロシリル化法

Info

Publication number
JPH09194729A
JPH09194729A JP8257255A JP25725596A JPH09194729A JP H09194729 A JPH09194729 A JP H09194729A JP 8257255 A JP8257255 A JP 8257255A JP 25725596 A JP25725596 A JP 25725596A JP H09194729 A JPH09194729 A JP H09194729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrosilylation
unsaturated monomer
formula
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8257255A
Other languages
English (en)
Inventor
Larry Neil Lewis
ラリー・ニール・ルイス
Terrell W Carothers
テレル・ウェイン・カロザース
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPH09194729A publication Critical patent/JPH09194729A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0834Compounds having one or more O-Si linkage
    • C07F7/0838Compounds with one or more Si-O-Si sequences
    • C07F7/0872Preparation and treatment thereof
    • C07F7/0876Reactions involving the formation of bonds to a Si atom of a Si-O-Si sequence other than a bond of the Si-O-Si linkage
    • C07F7/0878Si-C bond
    • C07F7/0879Hydrosilylation reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0803Compounds with Si-C or Si-Si linkages
    • C07F7/0825Preparations of compounds not comprising Si-Si or Si-cyano linkages
    • C07F7/0827Syntheses with formation of a Si-C bond
    • C07F7/0829Hydrosilylation reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/14Preparation thereof from optionally substituted halogenated silanes and hydrocarbons hydrosilylation reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • C07F7/1872Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20
    • C07F7/1876Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20 by reactions involving the formation of Si-C linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/38Polysiloxanes modified by chemical after-treatment

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノマーの重合及び/又は架橋を起こさない
不飽和モノマーのヒドロシリル化方法の提供。本発明は
不飽和モノマーをヒドロシリル化するための新規方法 【解決手段】 1以上のSiH基を有する系、不飽和モ
ノマー、遷移金属触媒及びラジカル重合防止剤を接触さ
せることによって不飽和モノマーをシリル化する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不飽和モノマーをシ
リル化するための新規方法に関する。より詳細には、本
発明は、ラジカル重合防止剤の存在下における非ラジカ
ル機構による不飽和モノマーのヒドロシリル化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヒドロシリル化は、有機又は無機水素化
ケイ素と多重結合系の関与する付加反応と定義される。
ヒドロシリル化はラジカル機構によっても進行し得る
が、「Comprehensive Handbook
on Hydrosilation」(Pergam
on Press刊、1992)に記載されている通
り、かかるヒドロシリル化は遷移金属の塩や錯体を触媒
とすると主として極性メカニズムによって進行する。
【0003】化合物にケイ素‐炭素結合を導入するには
化合物をヒドロシリル化するのが望ましい。こうして得
られる化合物は、例えば樹脂材料中に配合するための官
能化前駆体として合使用できる。しかし、往々にして、
飽和モノマーのヒドロシリル化がモノマーの好ましから
ざる重合及び/又は架橋と競合することになるのが知ら
れている。こうして得られる重合及び/又は架橋モノマ
ーはゲル化して望ましくない生成物を生じ得る。
【0004】本発明は不飽和モノマーをヒドロシリル化
するための新規方法に関するが、当該方法は、重合及び
/又は架橋の減少という意外な結果を与える。モノマー
の重合を防ぐための研究成果が報告されている。Che
micalAbstracts 90:72633qで
は、メタクロレインからメタクリル酸を製造するプロセ
スで重合防止剤が使用されている。
【0005】また、不飽和結合にSiH化合物を付加さ
せるための研究成果も報告されており、Journal
of American Chemical Soc
iety,80(1959)5298頁には、シリコク
ロロホルムのアセチレン類への付加が記載されている。
【0006】
【発明の概要】本発明は、非ラジカル条件下で不飽和モ
ノマーをヒドロシリル化する方法に関する。当該方法
は、(a)1以上のSiH基を含んでなる系、(b)不
飽和モノマー、(c)遷移金属触媒、及び(d)ラジカ
ル重合防止剤を接触させる段階を含んでなる。
【0007】本発明では、遷移金属触媒による不飽和モ
ノマーのヒドロシリル化に際してラジカル重合防止剤が
存在すると、反応が非ラジカル機構によって進行するに
もかかわらず、ポリマーを生成することなく付加生成物
が生ずるという予想外の知見を得た。
【0008】
【好ましい実施の形態】本明細書で用いる用語「系」に
ついては特に限定されないが、好ましくは化合物、樹脂
及びポリマーを意味すると定義される。本発明で使用す
る1以上のSiH基を含んでなる系に関しては、遷移金
属触媒存在下で不飽和モノマーをヒドロシリル化し得る
ものであるという点を除いて、基本的に何の制限もな
い。
【0009】1以上のSiH基を含んでなる系は、好ま
しくは (R)4-n Si(H)n 、 (R)3-n (OR)n SiH、 1以上のSiH基を含む樹脂、及び 1以上のSiH基を含むケイ素ポリマー からなる群から選択される。ここで、各Rは独立に水
素、ハロゲン、C1-18アルキル基、置換もしくは非置換
アリール基又はシロキシ基であり、nは独立に0、1、
2又は3である。
【0010】上記及びで表される化合物は市販され
ており、炭素‐ケイ素結合を生ずる慣用の方法によって
製造される。かかる反応には、有機金属化合物とプロト
ン移動が関与するメタレーション反応がある。本明細書
で用いる用語「樹脂」は、分枝を有する三次元ポリマー
(ポリ(オルガノシロキサン))を意味するものと定義
される。1以上のSiH基を含んでなる樹脂は、シリコ
ーン構造単位をケイ素原子に結合した酸素原子の数によ
って呼ぶという当技術分野の慣行に従って表現すること
ができる。慣行では、酸素原子の数を表わすのに「モ
ノ」、「ジ」、「トリ」、「クワトロ」の省略形として
それぞれM、D、T、Qという文字を使用する。さら
に、「Mvi」や「DH 」といった表現は、それぞれケイ
素原子に1つのビニル基又は1つの水素原子が結合して
いる単位を表わしている。シリコーンの構造単位を表示
するためのこのような慣行についてのさらに詳しい説明
は、Kirk−Othmer Encyclopedi
a of Chemical Technology,
Vol.20のような当技術分野で広く認知されている
化学百科事典を参照されたい。
【0011】1以上のSiH基を含んでなる樹脂につい
ては特に限定されることはないが、M単位とQ単位が化
学結合したものや、M単位、Q単位、D単位及びT単位
が化学結合したものからなるのが好ましい。ここで、個
々のM単位及びD単位は同一でも異なるものでもよく、
QはSiO2 、Mは(R1 a (R3 b −Si
0. 5 、Dは(R1 c (R2 d SiO、TはR*
iO1.5 であり、R1 及びR 2 は各々独立に水素、C
1-18アルキル又は置換もしくは非置換アリールである
が、樹脂には少なくとも1つSiH基が存在することを
条件とし、「a」は0〜3の整数、 「b」は0〜3の
整数であって、a+bの和は3に等しく、cは0〜2の
整数、dは0〜2の整数であって、c+dの和は0に等
しい。好ましい具体例では、樹脂にはシロキシ単位の総
モル数を基準にして0〜約25モル%のR*SiO1.5
単位が存在する。ただし、R* はR1 及びR2 から選択
される。
【0012】R1 、R2 、R* に包含される基は、例え
ば、C(1-8) の脂肪族基、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、ブチルのようなアルキル基、トリフルオロプロピ
ルのようなハロアルキル、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基のような芳香族基である。無論、少
なくとも1つのSiH基が樹脂に存在する。好ましいM
Q樹脂は、オルガノシロキサンの加水分解物を含んだト
ルエン分散性の水素化ケイ素の形態である。オルガノシ
ロキサンの加水分解物は、オルガノシロキサン樹脂の総
重量を基準にして約0.2〜約5重量%、好ましくは約
1〜約3重量%のヒドロキシ基を含有し得る。
【0013】本明細書に記載する樹脂は、例えば、酸性
条件下でトリオルガノシロキシ単位を有する原料とシリ
カヒドロゾルとを反応させることによって製造できる。
さらに詳細な説明については米国特許第2676182
号(その開示内容は文献の援用によって本明細書の内容
の一部をなす)を参照されたい。本発明で使用し得るケ
イ素ポリマーについては特に制限はなく、高粘度ガム様
ポリマーでも流体ポリマーであってもよい。これらは、
本明細書中では、これらが二次元ポリマーであって基本
的に分枝をもたないポリマーを意味するものとして定義
される点で、樹脂とは区別される。ただし、これらは、
多くの場合、25℃での粘度が約1〜約1500センチ
ポアズ、好ましくは約10〜約1000センチポアズで
あるポリ(オルガノシロキサン)流体である。本発明で
使用し得る典型的なポリ(オルガノシロキサン)流体
は、多くの場合、次の式Iを有する。
【0014】
【化8】
【0015】式中、各R4 は独立に、水素、オレフィン
性不飽和のないC1-13一価有機基から選択され(ただ
し、少なくとも1つのR4 は水素であることを条件とす
る)、tは25℃で約1〜1500センチポアズの粘度
を有する流体を得るのに充分な値をもつ正の整数であ
る。好ましくは、各R4 は独立に水素、炭素原子数1〜
8のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘプチル)、
置換又は非置換の芳香族基、及びハロアルキル基(例え
ば、3,3,3‐トリフルオロプロピル)から選択され
る。ただし、この場合も少なくとも1つのR4 は水素で
なければならない。
【0016】本発明で使用する樹脂やポリマー及びそれ
らの製造に関するより詳細な説明については米国特許第
5410007号(引用によりその開示内容が本明細書
に含まれているものとする)を参照されたい。本発明で
使用し得る不飽和モノマーについては制限はない。実
際、ヒドロシリル化できる不飽和モノマーであればいか
なるものも使用できる。多くの場合、好ましい不飽和モ
ノマーの群には、次の式II、III 、IV、Vで表わされる
ものがある。
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】又は
【0021】
【化12】
【0022】上記の各式中、各R5 は独立に水素、低級
アルキル(C1-5 炭化水素)、ハロゲン、ニトリル基
(−CN)、ニトロ基(−NO2 )、アミド基
【0023】
【化13】
【0024】アミン基(−NH2 )、スルホネート基
(−SO3 6 )、エステル基
【0025】
【化14】
【0026】又はアリル基
【0027】
【化15】
【0028】であり、qは0〜5であり、s及びvは0
か1であるがsとvが同時に0又は1になることはな
く、各R6 は独立に水素又は上記で定義した通りの低級
アルキルである。さらに、上記の各式で表わされる化合
物がスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メチルメタクリレート、アリルメタクリレート、メ
タクリルアミドもしくはアクリルアミド又はN‐ビニル
ホルムアミドであるのが好ましいことが多い。
【0029】本発明で使用する遷移金属触媒に関して
は、非ラジカル機構によるヒドロシリル化を触媒し得る
ということを除いて、何の制限もない。本発明で使用し
得る遷移金属触媒の例示的なリストを挙げると、例え
ば、第VIII族化合物、例えばRhCl3 、Rh(PPh
3 3 Cl[ただし、Phはフェニル基である]、H2
PtCl6 など、可溶性白金触媒、例えばスパイヤー(S
peier)触媒[i−PrOH中のH2 PtCl6 ]、カー
ルシュテット(Karstedt)触媒[米国特許第371533
4号及び第3775452号(その開示内容は援用によ
って本願明細書の内容の一部をなす)に記載されている
ような、H2 PtCl6 とジビニルテトラメチルジシロ
キサンの反応生成物]、アシュビー(Ashby)触媒[米国
特許第3159601号及び第3159662号(その
開示内容は援用によって本願明細書の内容の一部をな
す)に記載されているような、H2 PtCl6 とテトラ
ビニルテトラメチルジシロキサンの反応生成物]、又は
ラモルー(Lamoreoux) 触媒[米国特許第3220972
号(その開示内容は援用によって本願明細書の内容の一
部をなす)に記載されているような、n‐オクタノール
中のH2 PtCl6 ]がある。
【0030】その他、本発明で使用し得る触媒としては
米国特許第5410007号(その開示内容は援用によ
って本願明細書の内容の一部をなす)に記載されている
ものがある。本発明で使用するラジカル重合防止剤(ス
ピントラップと呼ばれることも多い)には、不飽和モノ
マーのヒドロシリル化を妨害しないということを除いて
は、特に何の制限もない。
【0031】本発明を実施に際して使用し得るラジカル
重合防止剤の代表例としては、ガルビノキシル(galvino
xyl)、次式を有する2,2,6,6‐テトラメチルピペ
リジニルオキシ(TEMPO)、
【0032】
【化16】
【0033】次式を有する4‐ヒドロキシ(2,2,
6,6‐テトラメチルピペリジニルオキシ(4−OH
TEMPO)、
【0034】
【化17】
【0035】ビス(4‐ヒドロキシ‐テトラメチルピペ
リジニルオキシ)ジラジカル、次式を有する2,2‐ジ
フェニル‐1‐ピクリルヒドラジル(DPPH)、
【0036】
【化18】
【0037】次式を有するバンフィールド(Banfield)ラ
ジカル、
【0038】
【化19】
【0039】次式を有する1,3,5‐トリフェニルバ
ーダジル、
【0040】
【化20】
【0041】次式を有するケルシュ(Koelsch) ラジカ
ル、
【0042】
【化21】
【0043】次式を有する1‐ニトロソ‐2‐ナフトー
ルがある。
【0044】
【化22】
【0045】また、ベンゾフロキサン、他のニトロソ化
合物、例えばニトロソベンゼンや2‐メチル‐2‐ニト
ロソプロパンダイマー(Ntb)、及びニトロン、例え
ばN‐t‐ブチル‐α‐フェニルニトロンを使用するこ
とができる。さらに、上記ラジカル重合防止剤の置換反
応生成物のいずれかを使用することも、それらが本発明
のヒドロシリル化を妨害しないことを条件として、本発
明の範囲に属する。
【0046】本発明において、不飽和モノマーをシリル
化するに当たっては、慣用の反応容器であればいかなる
ものも使用できる。反応容器には、1以上のSiH基を
含んでなる系、不飽和モノマー、遷移金属触媒及びラジ
カル重合防止剤を、任意の順序で仕込むことができる。
反応を促進するため、必ずしも必要ではないが、撹拌を
用いてもよい。さらに、ヒドロシリル化反応は室温から
約200℃までの温度で実施できる。ただし、約20℃
〜125℃の範囲内の温度が好ましいことが多い。さら
に、反応は大気圧下でも起こり得るが、所望に応じて加
圧してもよいし、また反応条件を促進するためにトルエ
ンのような実質的に不活性の有機溶剤を使用してもよ
い。
【0047】本発明において、1以上のSiH基を含ん
でなる系、不飽和モノマー、遷移金属触媒及びラジカル
重合防止剤の使用量については制限はない。唯一の要件
は、所望のヒドロシリル化反応が生起し得るということ
である。
【0048】
【実施例の記載】本発明をさらに例示すると共にその理
解を容易にするため以下に実施例を挙げる。生成物はす
べて、プロトン核磁気共鳴スペクトルや炭素13核磁気
共鳴スペクトルを始めとする慣用技術によって確認する
ことができる。例1 SiH末端ケイ素流体(H MD23H )75.6g
(4.1×10-2モル)、アクリロニトリル10ml及
びカールシュテット触媒[キシレン中5.49重量%P
t溶液、Pt0.42ミリモル]1.4mlを反応容器
に入れて反応混合物を得た。この反応混合物を111℃
に18時間加熱したところ、得られた生成物はゲル化し
たシリコーンであって、固形ポリ(アクリロニトリル)
が混入していることを示していた。
【0049】例2 SiH末端ケイ素流体(H MD23H )53.4g
(2.9×10-2モル)、アクリロニトリル10ml、
4−OH TEMPO0.09g (0.49×10-3
モル)、及びカールシュテット触媒[キシレン中5.4
9重量%Pt溶液、Pt0.42ミリモル]1.5ml
を反応容器に入れて反応混合物を得た。この反応混合物
を111℃に2時間加熱したところ、得られた生成物は
粘稠なシリコーンオイル[56.9g、0.029モ
ル]であり、SiH部分が−CH(CH 3 )CN基に1
00%変換されていた。 1H NMR及び13C NMR
分析から、すべてのヒドロシリル化が位置選択的であっ
てα付加生成物を生じたことが分かった。
【0050】例3 SiH含有樹脂(MMH DQ、一般式M0.50H 0.32
0.08Q、Mw =2800)98.7g、アクリロニトリ
ル100ml、トルエン75ml、及びカールシュテッ
ト触媒[キシレン中5.49重量%Pt溶液、Pt0.
42ミリモル]0.5mlを反応容器に入れて反応混合
物を得た。この反応混合物を112℃に3日間加熱した
ところ有機溶剤に不溶なゲル化生成物が得られた。
【0051】例4 例4は、樹脂の使用量を101.43gとし、トルエン
の試料量を50mlとし、4−OH TEMPOを0.
12g(0.69×10-3モル)使用したことを除いて
は、例3記載の方法と同様にして実施した。得られた生
成物はシアノ官能化MDQ樹脂(一般式M0.5 H 0.27
CN 0.050.08Q、Mw =10700)65.4gであ
った。 1H NMR及び13C NMR分析から、すべて
のヒドロシリル化反応が位置選択的であってα付加生成
物のみを与え、SiH部分の約16%が−CH(C
3 )CN基に変換されたことが分かった。
【0052】例5 ドライアイス凝縮器、磁気撹拌棒及び均圧用滴下漏斗を
備えた反応フラスコに、アリルメタクリレート23.4
5g(0.186モル)、カールシュテット触媒[キシ
レン中6.5重量%Pt溶液100ml、Pt31ミリ
モル]の存在下で過剰の(CH3 2 SiHCl、及び
トルエン100mlを入れて混合物とした。この混合物
を112℃に加熱したところ発熱と共にゲル化が起こっ
た。
【0053】例6 例6は、4−OH TEMPOを0.5g使用したこと
を除いては、例5記載の方法と同様にして実施した。得
られた生成物はメタクリルオキシプロピルジメチルシリ
ルクロライド27.4gであった。例7 ドライアイス凝縮器、磁気撹拌棒及び温度計を備えた反
応フラスコに、カールシュテット触媒[キシレン中5.
49重量%Pt溶液1.5ml、Pt0.42ミリモ
ル]の存在下でトリエチルシラン72.4g(6.22
×10-1モル)とメタクリルアミド50.0g(5.8
7×10-1モル)を入れた。この混合物を還流テトラヒ
ドロフラン中で6時間反応させた。得られた生成物は未
反応シリコーン流体(β付加)とポリ(メタクリルアミ
ド)の混合物であった。
【0054】例8 例8は、4−OH TEMPOを0.14g(0.80
×10-3モル)使用したことを除いては、例7記載の方
法と同様にして実施した。得られた生成物は、Si−H
部分の約95%が−CH2 CH(CH3 )CONH2
に変換され、5%のSi−Hが−C(CH3 2 CON
2 基に変換されたシリコーン流体(76.53g、
0.38モル)であった(付加構造は 1H NMR及び
13C NMR分析で確認した)。
【0055】例9 ドライアイス凝縮器、磁気撹拌棒及び温度計を備えた反
応フラスコに、カールシュテット(Karstedt)触媒[キシ
レン中5.49重量%Pt溶液1.5ml、Pt0.4
2ミリモル]の存在下でトリエチルシラン75.6g
(9.23×10 -1モル)とメチルメタクリレート10
7.43g(1.07モル)を入れた。この混合物を1
4時間室温で反応させた。得られた生成物は未反応シリ
コーン流体、未知のオリゴマー及び固体のポリ(メチル
メタクリレート)の混合物であった。
【0056】例10 例10は、4−OH TEMPOを0.09g(0.5
4×10-3モル)使用したことを除いては、例9記載の
方法と同様にして実施した。得られた生成物は、Si−
H部分の約100%が−CH2 CH(CH3 )COOC
3 基に変換されたシリコーン流体(165.6g、
0.766モル)であった(独占的なβ付加は 1H N
MR及び13C NMR分析で確認した)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非ラジカル条件下で不飽和モノマーをヒ
    ドロシリル化する方法にして、 (a)1以上のSiH基を含んでなる系、 (b)不飽和モノマー、 (c)遷移金属触媒、及び (d)ラジカル重合防止剤 を接触させる段階を含んでなる、方法。
  2. 【請求項2】 前記1以上のSiH基を含んでなる系
    を、 (R)4-n Si(H)n 、 (R)3-n (OR)n SiH、 1以上のSiH基を含んでなる樹脂、及び 1以上のSiH基を含んでなるケイ素ポリマー からなる群の中から選択する、請求項1記載の不飽和モ
    ノマーのヒドロシリル化法。[ただし、各Rは独立に水
    素、ハロゲン、C1-18アルキル基、置換もしくは非置換
    アリール基、ニトリル基又はシロキシ基であり、nは0
    〜3の整数である。]
  3. 【請求項3】 前記系が1以上のSiH基を含んでなる
    樹脂であって、該樹脂が分枝を有する三次元ポリ(オル
    ガノシロキサン)ポリマーである、請求項2記載の不飽
    和モノマーのヒドロシリル化法。
  4. 【請求項4】 前記分枝を有するポリ(オルガノシロキ
    サン)ポリマーが、式MQ又はMMH DQで表わされ
    る、請求項3記載の不飽和モノマーのヒドロシリル化
    法。
  5. 【請求項5】 前記系が1以上のSiH基を含むケイ素
    ポリマーであって、該樹脂が分枝をもたない二次元ポリ
    (オルガノシロキサン)ポリマーである、請求項1記載
    の不飽和モノマーのヒドロシリル化法。
  6. 【請求項6】 前記ポリ(オルガノシロキサン)ポリマ
    ーが、式 【化1】 を有する流体である、請求項5記載の不飽和モノマーの
    ヒドロシリル化法。[式中、各R4 は独立に、水素、オ
    レフィン性不飽和のないC1-13一価有機基から選択され
    るが、ただし、少なくとも1つのR4 は水素であること
    を条件とする、tは25℃で約1〜1500センチポア
    ズの粘度を有する流体を得るのに充分な値をもつ正の整
    数である。]
  7. 【請求項7】 前記不飽和モノマーが、式 【化2】 【化3】 【化4】 又は 【化5】 で表わされる、請求項1記載の不飽和モノマーのヒドロ
    シリル化法。[式中、各R5 は独立に水素、C1-5 炭化
    水素、ハロゲン、ニトリル基 (−CN)、ニトロ基
    (−NO2 )、アミド基(−NH2 )、スルホネート基
    (−SO3 6 )、エステル基 【化6】 又はアリル基 【化7】 であり、qは0〜5であり、s及びvは0又は1である
    がsとvが同時に0又は1とならないことを条件とし、
    各R6 は独立に、水素又はC1-5 炭化水素である。]
  8. 【請求項8】 前記遷移金属触媒がH2 PtCl6 、R
    hCl3 、Rh(PPh3 3 Cl、スパイヤー(Speie
    r)触媒、カールシュテット(Karstedt)触媒、アシュビー
    (Ashby) 触媒又はラモルー(Lamoreoux) 触媒である、請
    求項1記載の不飽和モノマーのヒドロシリル化法。
  9. 【請求項9】 前記ラジカル重合防止剤がガルビノキシ
    ル、TEMPO、4−OH TEMPO、DPPH、バ
    ンフィールド(Banfield)ラジカル、1,3,5‐トリフ
    ェニルバーダジル、ケルシュ(Koelsch) ラジカル、1‐
    ニトロソ‐2‐ナフトール又はこれらの置換反応生成物
    である、請求項1記載の不飽和モノマーのヒドロシリル
    化法。
  10. 【請求項10】 前記ラジカル重合防止剤がベンゾフロ
    キサン、ニトロソベンゼン、Ntb又はN‐t‐ブチル
    ‐α‐フェニルニトロンである、請求項9記載の不飽和
    モノマーのヒドロシリル化法。
JP8257255A 1995-10-02 1996-09-30 不飽和モノマーのヒドロシリル化法 Withdrawn JPH09194729A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/538149 1995-10-02
US08/538,149 US5550272A (en) 1995-10-02 1995-10-02 Method for hydrosilating unsaturated monomers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09194729A true JPH09194729A (ja) 1997-07-29

Family

ID=24145715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8257255A Withdrawn JPH09194729A (ja) 1995-10-02 1996-09-30 不飽和モノマーのヒドロシリル化法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5550272A (ja)
JP (1) JPH09194729A (ja)
DE (1) DE19639351A1 (ja)
FR (1) FR2739384B1 (ja)
GB (1) GB2306166B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273746A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Hakuto Co Ltd アクリロニトリルの重合抑制剤および重合抑制方法

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69624137T2 (de) * 1995-07-27 2003-06-18 Chisso Corp Organosiliciumverbindungen, flüssigkristallzusammensetzungen und flüssigkristallanzeigeelemente
US5550272A (en) * 1995-10-02 1996-08-27 General Electric Company Method for hydrosilating unsaturated monomers
JPH09286862A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Asahi Glass Co Ltd 含フッ素シリコーン化合物の製造方法
US5908948A (en) * 1997-03-11 1999-06-01 Bayer Corporation Compounds containing urea and alkoxysilane groups
SG66458A1 (en) 1997-05-15 1999-07-20 Givaudan Roure Int Fragrance precursor compounds
US6552090B1 (en) * 1997-09-15 2003-04-22 3M Innovative Properties Company Perfluoroalkyl haloalkyl ethers and compositions and applications thereof
US6204403B1 (en) * 1999-06-14 2001-03-20 Crompton Corporation Process for manufacturing acrylamidoalkylalkoxysilanes
US6271309B1 (en) 1999-07-30 2001-08-07 3M Innovative Properties Company Curable compositions comprising the hydrosilation product of olefin-containing polymers and organosiloxane hydrides, cured compositions made therefrom, and methods of making same
DE10338920A1 (de) * 2003-08-20 2005-04-21 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polysiloxan-haltigen Zusammensetzungen und ihre Verwendung zur Hydrophobierung oder Rückfettung von Materialien mit faseriger Struktur
US7989651B2 (en) * 2007-03-09 2011-08-02 Momentive Performance Materials Inc. Epoxysilanes, processes for their manufacture and curable compositions containing same
DE102008040475A1 (de) * 2008-07-16 2010-01-21 Wacker Chemie Ag Verfahren zur Verhinderung der Polymerisation von ungesättigten Organosiliciumverbindungen
GB201412406D0 (en) 2014-07-11 2014-08-27 Geo Speciality Chemicals Uk Ltd Process
TWI802750B (zh) * 2019-09-16 2023-05-21 國立臺灣科技大學 矽化合物、其製備方法與鋰電池

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE553159A (ja) * 1955-12-05
US3030403A (en) * 1959-12-30 1962-04-17 Union Carbide Corp Process of making cyanoalkylsilanes
US3046292A (en) * 1959-12-30 1962-07-24 Union Carbide Corp Process of making cyanoalkylsilanes
US4558111A (en) * 1984-12-05 1985-12-10 General Electric Company Method for preparing acrylic functional halosilanes and halosiloxanes
US4785066A (en) * 1986-08-22 1988-11-15 Dow Corning Corporation Novel organosiloxane inhibitors for hydrosilation reactions
US5145979A (en) * 1990-08-23 1992-09-08 Tonen Corporation Processes for the preparation of γ-methacryloxypropylsilane compounds
US5177142A (en) * 1991-08-22 1993-01-05 General Electric Company Silicone release coating compositions
US5206402A (en) * 1992-09-17 1993-04-27 Dow Corning Corporation Process for preparation of Ω-alkenylchlorosilanes
JPH07206877A (ja) * 1994-01-21 1995-08-08 Shin Etsu Chem Co Ltd 不飽和二重結合含有有機けい素化合物の製造方法
US5550272A (en) * 1995-10-02 1996-08-27 General Electric Company Method for hydrosilating unsaturated monomers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273746A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Hakuto Co Ltd アクリロニトリルの重合抑制剤および重合抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
US5550272A (en) 1996-08-27
GB2306166B (en) 1999-06-09
GB2306166A (en) 1997-04-30
FR2739384A1 (fr) 1997-04-04
FR2739384B1 (fr) 1998-09-04
GB9620435D0 (en) 1996-11-20
DE19639351A1 (de) 1997-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09194729A (ja) 不飽和モノマーのヒドロシリル化法
JP5470454B2 (ja) 非金属触媒の存在下での脱水素縮合による架橋に適したシリコーン組成物
JP4382196B2 (ja) シロキサンをベースとするポリアミドの製造方法
JP4665114B2 (ja) 珪素を基材とする第四級アンモニウム官能組成物及びこの組成物の製造方法
JP4253665B2 (ja) トリオルガノシロキシ基を有するオルガノポリシロキサンの製造法
JPS5837053A (ja) 熱硬化性オルガノポリシロキサン混合物
JPH0411633A (ja) ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の製造方法
JP4499342B2 (ja) SiH基を含有する含窒素有機系化合物の製造方法
JPH02157285A (ja) カチオン型シリコーン界面活性物質
JPH0848780A (ja) 不均化反応による架橋シロキサンの製造法
JP4727006B2 (ja) 置換されたシルエチレン基で部分的に末端をブロックされたポリジオルガノシロキサンの製造方法
JP2002020492A (ja) 直鎖状コポリシロキサンの製造法
CA1053252A (en) Preparation of organosilicon products
JPH0830149B2 (ja) ポリオルガノシロキサンの調製方法
CN105940068A (zh) 可交联有机硅组合物
JP2001302796A (ja) 塩基性アミノ酸変性オルガノポリシロキサンの製造方法
JPS61272238A (ja) フェニレン基を含有する機能性オルガノポリシロキサンおよびその製造法
US3808248A (en) Silyl maleates and polysiloxane maleates
JP4271291B2 (ja) ポリエチレンワックス
WO2004099290A1 (ja) シリコーンワックス
US4033902A (en) Cobalt-platinum catalyst
JP3199598B2 (ja) (メタ)アクリロイルオキシル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法
JPH0717752B2 (ja) アルコキシ官能性オルガノポリシロキサンの製造方法
US3806532A (en) Silyl maleates and polysiloxane maleates
JP6583050B2 (ja) オルガノポリシロキサンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031202