JPH09193104A - 木質材の寸法安定化処理方法 - Google Patents
木質材の寸法安定化処理方法Info
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Abstract
に供給されるようにし、それにより、常に高い寸法安定
性が付与されるようにした寸法安定化処理方法を提供す
ること。 【解決手段】 2枚のプレス盤1a、1bの間に処理す
べき木質材Wを挟持し、一方のプレス盤1a側から高圧
水蒸気を配管4a、細孔3aを介して木質材Wに向けて
噴出させ、他方のプレス盤側1bからは細孔3b、配管
4bを介して真空ポンプVPにより真空引きを行なう。
真空引きにより減圧した状態で高圧水蒸気を噴出するよ
うにしてもよい。
Description
処理方法に関し、特に、木質材の内部に高圧水蒸気を供
給することにより木質材の寸法安定性を向上させるよう
にした木質材の処理方法の改良に関する。
する。このことは無垢の挽き板、木材薄板(厚さ0.2
mm〜10mm程度)やパーチクルボード、MDF、O
SB等でも同様である。建築用あるいは家具用材料とし
て木質材を用いる場合には、環境により木質材が膨潤又
は収縮することは好ましくなく、環境に左右されない寸
法安定性を持つことが望まれる。
を上下に挟持してオートクレーブ内に入れ、高圧水蒸気
で数分間処理して木質材の寸法安定化を図る方法等が行
われている。しかし、この方法は設備が大がかりである
ことに加え、木質材内部(中央部)への高圧水蒸気の浸
透が難しく、木質材の中央部と周辺部での処理状態が異
なる場合が生じる。
の実験と研究を行い、従来の木材処理で用いられる熱盤
を持つ平盤プレスの熱盤間に処理すべき木質材を配置
し、さらにその周囲に弾性シリコン材等の弾性密封材料
とさらにその周囲にステンレス材等の所要の厚さ規制治
具とを配置して密封した後、上下の熱盤に設けた蒸気供
給孔から高圧水蒸気を供与して木質材の寸法安定化を図
る方法を提案した(特開平6−238616号公報)。
616号公報に記載の処理方法は、木材の圧締や複合材
の製造に用いられる通常の熱盤を持つ平盤プレスを用い
て行うことができ、木質材の寸法安定化処理が簡素化さ
れる利点を有する。本発明者らは、上記処理方法による
木質材の寸法安定化を実施していく過程において、木質
材の比重や厚さ・大きさ、その表面状態等によっては、
木質材の内部に高圧水蒸気が均一に供与されず、その結
果、所期の寸法安定性が達成されない場合があることを
経験した。また、弾性密封材料と熱盤との間の密封度が
不均一となり、密封度の低い箇所から高圧水蒸気が一部
外部に漏れ出る場合があった。
化処理方法をさらに改良することにあり、より具体的に
は、供給する水蒸気が木質材内部まで確実に透過して均
一に供給されるようにし、それにより、木質材の種類に
よらず常に高い寸法安定性が付与されるようにした寸法
安定化処理方法を提供することにある。また、本発明の
目的は、熱盤間の空間から水蒸気が漏れ出るのを防止
し、安定した処理を継続して行ない得るようにした寸法
安定化処理方法を提供することにある。さらに、本発明
の目的は、より短い処理時間で高い寸法安定性が達成で
きる処理方法を提供することにある。
めに、本発明は、基本的に、2枚のプレス盤の間に木質
材を挟持し、一方のプレス盤側から高圧水蒸気を木質材
に向けて供給し、他方のプレス盤側からは真空引きを行
なうことを特徴とする木質材の寸法安定化処理方法を開
示する。
制限はなく、単板等の無垢材だけでなく中質繊維板(M
DF)、配向性ボード(OSB)やパーチクルボード等
の木質加工材料も処理可能である。木質加工材料の場合
に、プレス盤により加圧圧縮を施しながら、本発明の処
理を行なうことは特に有効である。本発明に用いるプレ
ス盤は、木材の圧締や複合材の製造に従来用いられる平
盤プレスに装着されるプレス盤であってよく、また、熱
源を有するもの、有しないもののいずれであってもよ
い。プレス盤が外部に連通する多数の細孔を有するもの
である場合には、一方のプレス盤の該細孔を従来公知の
高圧水蒸気発生源に適宜の配管及び弁手段等を介して接
続し、他方のプレス盤の細孔を従来公知の好ましくは耐
熱性の真空ポンプ等の真空引き源にやはり適宜の配管及
び弁手段等を介して接続する。好ましくは、真空引き側
の配管には吸引ブロアーが配置される。それにより、プ
レス盤を介して木質材に高圧水蒸気の供給し、かつ真空
引きすることが可能となる。
て、上下のプレス盤と木質材との間に、多数の細孔を有
しかつ耐圧性、耐熱性を有する別部材を配置して行なう
ようにしてもよい。その場合には、一方の前記別部材を
高圧水蒸気発生源に接続し、他方の前記別部材を真空引
き源に接続する。それにより、前記別部材の細孔を介し
て木質材に高圧水蒸気の供給し、かつ真空引きすること
が可能となる。この種の別部材の好ましい態様は処理す
べき木質材を収容できる内部空間を持つ箱状部材と該内
部空間を密閉する蓋部材とから構成される。いずれの方
法においても、プレス盤は熱源により加熱状態とされて
いてもよく非加熱状態とされていてもよい。
周囲を開放した状態で配置されてもよく、2枚のプレス
盤間に密封空間を形成して該密封空間中に配置するよう
にしてもよい。前者による場合には、プレス盤あるいは
前記別部材の表面が処理すべき木質材に衝接するエリア
内に前記多数の細孔を形成することが好ましい。後者に
よる場合には、前記密封空間内に位置する表面部分のす
べてに細孔が形成されてよいが、この場合でも、好まし
くは処理すべき木質材に衝接するエリア内に形成する。
は、処理後の木質材の厚さを規制するための厚さ規制治
具を配置する。厚さ規制治具の材料は必要な剛性と耐熱
性を持つ部材であればよく、アルミ材、ステンレス材等
が好ましく用いられる。前記のように、別部材として箱
状部材と蓋部材とからなるものを用いる場合には、それ
自体で厚さが規制された密封空間を形成することが可能
であり、特別に厚さ規制治具を用いることは不要とな
る。
法は任意であるが、例えば、処理すべき木質材の4周
に、処理後の木質材の厚さよりも幾分高さの高い弾性密
封材料を配置し、上下のプレス盤を接近させることにり
該弾性密封材料によって囲まれた内部空間が密封空間と
なるような方法は有効である。該弾性密封材料として
は、プレス盤あるいは前記別部材から噴出する高圧水蒸
気を外方に漏出しないだけの密封機能を持ちかつ耐熱性
と圧縮性のある材料であれば使用可能であるが、シリコ
ン弾性パッキン材は特に好ましい。この場合に、前記厚
さ規制治具は弾性密封材料の外側に配置する。
部材)の細孔を高圧水蒸気供給源に接続し、他方のプレ
ス盤(又は別部材)の細孔を真空引き手段側に接続す
る。必要に応じて、プレス盤(又は別部材)に設けられ
た細孔位置を考慮して前記弾性密封材料及び厚さ規制治
具を下方に位置するプレス盤(又は別部材)上に配置し
た後、木質材を配置する。
た状態で、上下のプレス盤を接近させ、2枚のプレス盤
(又は別部材)の間に木質材を挟持する。挟持は、木質
材を非圧縮状態下での挟持でもよく、加圧圧縮状態下で
の挟持でもよい。弾性密封材料及び厚さ規制治具を用い
る場合には、木質材は、弾性密封材料で区画された密封
空間内において厚さ規制治具により規制される量の圧縮
を受けることとなる。弾性密封材料は用いずに厚さ規制
治具のみを用いて処理を行なうことも可能である。
き、一方のプレス盤(又は別部材)の細孔から木質材に
向けて好ましくは180℃以上の飽和水蒸気又は過熱水
蒸気(飽和水蒸気より高い温度の水蒸気)を噴出させる
と同時に、真空ポンプ等の真空引き手段を駆動させ他方
のプレス盤(又は別部材)の細孔から真空引きを行な
う。それにより、プレス盤(又は別部材)の細孔から木
質材に向けて噴出される水蒸気には、噴出力に加えて吸
引力が作用し、木質材の表面(及び、場合によっては周
囲)から他方のプレス盤(又は別部材)に向っての運動
エネルギーが増大する。それにより、従来法よりも短時
間で木質材の内部にまで高圧水蒸気が確実に透過し、か
つ等しくかつ均一に行き渡る。その結果、寸法安定化処
理が速やかにかつ全域にわたり迅速に進行する。
行う場合に、木質材の種類によっては、高圧水蒸気の木
質材内部への浸透が十分行われず、周囲の空間を通って
高圧水蒸気がそのまま外部に排出される場合が起こり得
る。そのような場合には、高圧水蒸気の供給開始に先立
って、真空ポンプ等の真空引き手段を駆動させ真空引き
を行ない、プレス盤間に形成される密封空間を予め減圧
状態とし、その後に、高圧水蒸気の供給を開始するよう
にすることが推奨される。減圧状態にあることにより、
供給される高圧水蒸気は容易に木質材内に浸透すること
ができ、高圧水蒸気の供給ロスは解消される。真空引き
を行い密封空間を減圧状態とした後に、バルブを遮断し
かつ真空引きを停止し、減圧状態とされた密封空間内に
高圧水蒸気を供給して木質材に高圧水蒸気を浸透させる
ようにしてもよい。この場合には、高圧水蒸気の外部へ
の放出が確実に抑制されることから、蒸気のロスを無く
すことができる。さらに、前記のようにして減圧状態と
された密封空間内に高圧水蒸気を所定量供給した後に、
再び真空引きをしながら高圧水蒸気の供給を行うように
してもよく、この場合には、高圧水蒸気の有効利用と共
に処理の迅速化が可能となる。また、真空引きを行わな
い密封空間内に高圧水蒸気の供給を行い、ある程度の水
蒸気が木質材に浸透した時点で真空引きを開始するよう
にしてもよい。
及び寸法等によって実験的に最適値が定められるが、高
圧水蒸気の圧力は数kgf/cm2 〜30kgf/cm
2 、温度は150℃〜230℃程度が好ましい。前記の
ように、本発明において処理すべき木質材の初期厚さ
は、所望の最終製品の厚さとほぼ同じ厚さのものであっ
てもよく、それよりも厚いものであってもよい。前者の
場合はいわゆる圧密処理は施されないが、後者の場合は
圧密処理と共に寸法安定化処理が施される。
解圧を行なってもよく、しばらく所定時間放置して解圧
を行ってもよい。解圧は一定時間をかけて徐々に行うよ
うにしてもよく、また熱盤に冷却水を供給していわゆる
コールドの状態で行ってもよい。実験によれば徐々に解
圧を行う場合よりもコールド状態で解圧を行う場合のほ
うが得られた最終製品の寸法変化率は小さくかつ表面状
態も滑らかなものであった。
さらに詳細に説明する。図1は本発明の木質材の寸法安
定化処理方法を実施する装置の一例を示している。図に
おいて、1a、1bは、従来の木材処理で用いられる平
板プレスに装着されると同様のプレス盤であり、それぞ
れに熱源としてのヒータ2a、2bが設けられ、さら
に、処理すべき木質材Wと衝接することとなる表面部分
には多数の細孔3a、3bが形成されている。上方のプ
レス盤1aに形成された細孔3aは配管4a及び開閉弁
Vを介して高圧水蒸気発生源Sに接続しており、下方の
プレス盤1bに形成された細孔3bは配管4bを介して
真空ポンプVPに接続している。真空ポンプに変えてブ
ロアー(図1には示されない)を用いてもよい。
実施するに際しては、まず、処理材として平板状の木質
材Wを下方のプレス盤1bの該細孔3bが形成されてい
る位置に載置し、その側方にステンレス材等からなる厚
さ規制治具10を配置する。この厚さ規制治具10の高
さは、木質材Wの厚さと同じであるか幾分低いものとす
る。次に、プレス盤1a、1bを該厚さ規制治具10に
より規制されるまで接近させ、停止させる。図示しない
が、前記のように木質材Wの周囲に密封材料を配置し
て、プレス盤1a、1bの間に密封空間を形成するよう
にしてもよい。
aに設けた開閉弁Vを開き、プレス盤1aに形成した細
孔3aから高圧水蒸気を噴出させると同時に、真空ポン
プVP(又は、ブロアー)を作動させて、下方のプレス
盤1bに形成した細孔3bから真空引きを行なう。細孔
3aから木質材Wに向けて噴出する水蒸気は、噴出力に
加えて吸引力による力を受け、木質材の木質材Wの内部
にまで容易にかつ均一に到達することができる。さら
に、真空引きが行なわれていることから、外部に高圧水
蒸気が漏洩することはなく、高圧水蒸気の無駄を無くす
と共に周囲の安全も補償される。
るいは、その直前に、真空ポンプVP(又は、ブロア
ー)を停止し、以下、従来法による場合と同様にして、
解圧及び冷却工程を行なうことにより、本発明による木
質材の寸法安定化処理方法は終了する。
レス盤1a、1bの間に密封空間を形成する場合には、
高圧水蒸気の噴出を開始する前に、真空ポンプVP(又
は、ブロアー)を作動させて、下方のプレス盤1bに形
成した細孔3bから真空引きを行ない、該密封空間を減
圧状態とする。その後、バルブを閉じると共に真空ポン
プVP(又は、ブロアー)を停止し、該減圧状態にある
密封空間内に、高圧水蒸気の噴出するようにしてもよ
い。この場合には、高圧水蒸気の外部への漏洩をさらに
確実に阻止することができ、高圧水蒸気の無駄を確実に
無くすと共に周囲の安全も一層補償される。
法を実施する装置の他の例を示している。この例は、プ
レス盤に外部に連通する細孔が設けられていない平板プ
レスを本発明の処理方法に用いる場合に好適な例であ
り、蒸気噴出用の細孔23aを有する平板状の第1の別
部材20aがネジ21aを用いて上方のプレス盤1aに
固定され、さらに、真空引き用の細孔23bを有する平
板状の第2の別部材20bがネジ21bを用いて下方の
プレス盤1bに固定されている。そして、それぞれの細
孔23a、23bは、図1に示した装置の場合と同様
に、高圧水蒸気発生源S及び真空ポンプVPに接続して
いる。この装置の使用方法は図1の場合と実質的に同じ
である。
法を実施する装置のさらに他の例を示している。この装
置は、図2に示した装置と比較して、第2の別部材30
bが上方側を開放した開放空間35を持つ有底箱状の耐
圧容器である点、及び、該第2の別部材30bの上端面
にはパッキン36が取り付けられている点で相違してい
る。この装置では、厚さ規制治具10や密封材を別途配
置することなく、プレス盤の間に容易に密封空間を形成
することができる利点がある。
法を実施する装置のさらに他の例を示している。図2に
示した装置と比較して、第2の別部材30bが上方側を
開放した開放空間35を持つ有底箱状の耐圧容器である
点、及び、第1の別部材30aは該開放空間35の断面
形状とほぼ同じ断面形状を有する挿入用凸部31aを有
し、該挿入用凸部31aの先端面にまで細孔33aは達
している点、で相違している。そして、前記第1の別部
材30aの凸部31aの周囲にはパッキン36が取り付
けられる。この装置では、プレス盤の間に容易に密封空
間を形成することができると共に、プレス盤1a、1b
の距離を調整することにより、異なった厚さの木質材W
に対しても寸法安定化処理を施すことができる利点があ
る。
表面には2mmφの細孔を40mm間隔で縦横に形成し
た。上方のプレス盤の細孔群を高圧水蒸気発生源に接続
し、下方のプレス盤の細孔群を真空ポンプに接続した。
処理材として15mm厚のMタイプパーチクルボード3
0cm×30cmを用い、それを下方のプレス盤に形成
した細孔群上に配置した。さらに、その両側に厚さ規制
治具として高さ15mmのアルミ板を配置し、50kg
f/cm2 のプレス圧で圧締した。次に下方プレス盤に
形成した細孔群に連続する真空ポンプを稼働させなが
ら、上方プレス盤に形成した細孔群から10kgf/c
m2 の飽和水蒸気(180℃)を10分間噴出させた。
真空ポンプを停止し、蒸気の供給も停止した後、解圧し
処理済の木質材を取り出した(製品1)。
cm2 (200℃)とした以外は実施例1と同様にして
処理済木質材を得た(製品2)。
実施例1と同じようにして圧締し、その後上下双方のプ
レス盤に形成した細孔群から10kgf/cm2 の飽和
水蒸気(180℃)を10分間噴出させた。その後解圧
し処理済の木質材を取り出した(比較品1−1)。 〔比較例1−2〕飽和水蒸気を20分間噴出させた以外
は比較例1−1と同様にして処理済木質材を得た(比較
品1−2)。
イプMDF30cm×30cm用い、厚さ規制治具とし
て高さ3mmのアルミ板を配置した以外は実施例1と同
様にして圧締した後、10kgf/cm2 の飽和水蒸気
(180℃)を5分間噴出させ、以下、実施例1と同様
にして処理済木質材を得た(製品3)。
cm2 (200℃)とした以外は実施例3と同様にして
処理済木質材を得た(製品4)。 〔比較例2−1〕実施例3と同じ木質材を実施例3と同
じようにして圧締し、その後、上下双方のプレス盤に形
成した細孔群から10kgf/cm2 の飽和水蒸気(1
80℃)を5分間噴出させた。その後、解圧し処理済の
木質材を取り出した(比較品2−1)。
出させた以外は比較例2−1と同様にして処理済木質材
を得た(比較品2−2)。
−1、1−2、比較品2−1、2−2、及び、実施例1
及び3で用いた木質材であって無処理のもの(比較品
3、4)について、密度(g/cm2 )、曲げ強さ(k
gf/cm2 )、剥離強さ(kgf/cm2)、冷水浸
漬厚さ変化率(%)(JIS A5908 パーティク
ルボードに準拠:20℃、24時間浸漬)、及び、煮沸
厚さ変化率(%)(JIS A5908 パーティクル
ボードに準拠:煮沸2時間後、冷水1時間)を測定し
た。その結果を表1、表2に示す。
よる寸法安定化処理方法を施した製品は、冷水浸漬厚さ
変化率及び煮沸厚さ変化率の双方において、無処理品及
び高圧水蒸気処理は行なったが真空引きは行なわなかっ
た処理品と比較して、大きく改善されおり、本発明の有
効性が確認された。また、短い処理時間でほぼ同じ結果
が得られることがわかる。
ることのできるプレス盤を用い、両プレス盤には2mm
直径の細孔を40mm間隔で縦横に形成した。上方のプ
レス盤の細孔群を高圧水蒸気発生源に接続し、下方のプ
レス盤の細孔群を真空ポンプに接続した。密封空間を形
成する枠体の厚さは15mmとした。処理材として15
mm厚のMタイプパーティクルボード30cm×30c
mを用い、それを下方プレス盤に形成した細孔群上に配
置した。さらに、プレスを下降させて50kgf/cm
2 のプレス圧で圧締した。次に、下方プレス盤に形成し
た細孔群に連続する真空ポンプを稼働させ、密封空間内
を60mmHgまで減圧した。減圧後、バルブを閉鎖
し、真空ポンプを停止した。次に、上方プレス盤に形成
した細孔群から15kgf/cm2 の飽和水蒸気(約2
00℃)を10分間噴出させた。次に、密封空間から高
圧水蒸気を開放し、プレスを解圧し処理済の木質材を取
り出した(製品5)。
イプMDF30mm×30mmを用い、密封空間形成用
の枠体の厚さを3mmとした以外は、実施例5と同様に
して圧締後、真空ポンプにより減圧した。噴出させる飽
和水蒸気は15kgf/cm2 (約200℃)とし、噴
出時間は5分間とした。以下、実施例5と同様にして処
理済み木質材を得た(製品6)。
製品1〜5と同様にして、密度(g/cm2 )、曲げ強
さ(kgf/cm2 )、剥離強さ(kgf/cm2 )、
冷水浸漬厚さ変化率(%)(JIS A5908 パー
ティクルボードに準拠:20℃、24時間浸漬)、及
び、煮沸厚さ変化率(%)(JIS A5908 パー
ティクルボードに準拠:煮沸2時間後、冷水1時間)を
測定した。その結果を表3に示す。
ての測定項目において、製品1〜4と同等あるいはそれ
以上の結果を示しており、密封空間を減圧した後に高圧
水蒸気を噴出させる方法も、他の方法と同様に有効であ
ることが確認された。
従来法に比較して、高い寸法安定性を持つ処理済木質材
を得ることができる。
一例を示す図。
他の例を示す図。
さらに他の例を示す図。
さらに他の例を示す図。
圧水蒸気噴出用細孔、3b…真空引き用細孔、4a…高
圧水蒸気供給用配管、5b…真空引き用配管、10…厚
さ規制治具、W…木質材、S…高圧水蒸気供給源、VP
…真空ポンプ
Claims (6)
- 【請求項1】 2枚のプレス盤の間に木質材を挟持し、
一方のプレス盤側から高圧水蒸気を木質材に向けて供給
し、他方のプレス盤側からは真空引きを行なうことを特
徴とする木質材の寸法安定化処理方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の木質材の寸法安定化処
理方法であって、2枚のプレス盤間に密封空間を形成
し、該密封空間内に木質材を配置して前記処理を行なう
ことを特徴とする木質材の寸法安定化処理方法。 - 【請求項3】 予め前記他方のプレス盤からの真空引き
を行い密封空間を減圧した後に前記一方のプレス盤側か
ら高圧水蒸気の供給を行うことを特徴とする請求項2記
載の木質材の寸法安定化処理方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の木質材
の寸法安定化処理方法であって、2枚のプレス盤間で木
質材を加圧圧縮しながら前記処理を行なうことを特徴と
する木質材の寸法安定化処理方法。 - 【請求項5】 高圧水蒸気の供給及び真空引きは該プレ
ス盤を介して行なうことを特徴とする請求項1ないし4
いずれか記載の木質材の寸法安定化処理方法。 - 【請求項6】 プレス盤と木質材との間に高圧水蒸気の
供給及び真空引きのための別部材を配置し、該別部材を
介して高圧水蒸気の供給及び真空引きを行なうことを特
徴とする請求項1ないし4いずれか記載の木質材の寸法
安定化処理方法。
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JPH09193104A true JPH09193104A (ja) | 1997-07-29 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2011251486A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Mywood 2 Kk | 積層塑性加工木材 |
JP2013215987A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Panasonic Corp | 木質材の製造方法 |
-
1996
- 1996-03-01 JP JP04517396A patent/JP3488566B2/ja not_active Expired - Fee Related
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