JP3107490B2 - 木質材の圧密化方法 - Google Patents

木質材の圧密化方法

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JP3107490B2 JP05295486A JP29548693A JP3107490B2 JP 3107490 B2 JP3107490 B2 JP 3107490B2 JP 05295486 A JP05295486 A JP 05295486A JP 29548693 A JP29548693 A JP 29548693A JP 3107490 B2 JP3107490 B2 JP 3107490B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木質材の圧密化方法に関
し、特に、圧密化することにより寸法安定性及び表面特
性等を改善しそれにより建築用あるいは家具用等として
有効に用いられる圧密化木質材を得るための圧密化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、良質の広葉樹材が減少して充分な
供給が得られなくなったため、広葉樹材の代替材料とし
て針葉樹材等が注目されている。しかし、針葉樹は広葉
樹に比較して一般的に柔らかく、建築用あるいは家具用
材料として用いるには、表面硬度や表面の耐磨耗性等の
表面特性、水分や熱に対する耐久性、及び強度等に問題
があった。
【0003】そのため、針葉樹の木質単板に水蒸気処理
を施して軟化させた後、平盤プレス機(圧締装置)で熱
圧して針葉樹を最初の厚みの20〜70%位の厚みにま
で圧密化する技術が公知になっている。さらに、このよ
うな圧密化した木質材をオートクレープ内に入れ160
〜220℃の高圧水蒸気で数分間処理することにより、
圧密化した木質材の復元を防止する方法も提案されてい
るが、この方法は高圧水蒸気の木質材内部(特に木質材
中央部)への浸透が難しく、処理効果が均一でなく、木
質材の中央部と周辺部の処理状態が往々にして異なる場
合があった。
【0004】本出願人は、木質材の圧密化処理法につい
てさらに研究を重ね、従来の木材処理で用いられる熱盤
を持つ圧締装置の熱盤間に処理すべき木質材を配置し、
さらにその周囲に弾性シリコン材等の弾性密封材料とさ
らにその周囲にステンレス材等の所要の厚さ規制治具と
を配置したのち、該熱盤により木質材を加熱、圧縮し
て、必要に応じて加湿しながら木質材そのものが有する
水分を蒸気化することにより木質材を圧密化する方法を
発案しすでに提案している(特願平5−28956号
特開平6−238616号公報、特願平5−28957
:特開平6−238615号公報)。この方法は、木
材の圧締や複合材の製造に用いられる通常の熱盤を持つ
圧締装置を用いて行うことができることから、処理自体
が簡素化される利点を有する。
【0005】さらに、本出願人は上記の方法による木質
材の圧密化について研究を継続する過程において、圧密
化後の木質材の表面が熱盤の表面特性に左右される事実
を知覚し、それを解決する方法として、熱盤と木質材と
の間にシリコンゴムシートを配置した状態で、熱盤間に
弾性シリコン材のような圧縮性を持つ弾性密封材料とア
ルミ合金やステンレス材等の剛性材料からなる厚さ規制
治具とを配置して木質材の圧密化処理を行う方法を提案
している(特願平5−199638号:特開平7−52
108号公報)。また、すでに提案している圧密化方法
により木質材を圧密化処理する場合に、木質材の種類に
よっては内部に含まれていたヤニ等の樹脂成分が表面に
滲み出て黒く固化することがあり、処理済木質材の表面
に汚れを形成することがあることを知覚し、それを解決
する処理方法として、シリコンゴムシートに変えて紙
材、織布、不織布のような吸収性を持つシートを用いて
圧密化する方法も提案している(特願平5−22876
4号:特開平7−80804号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の提案による圧密
化方法により処理された木質材は、基本的に木質材内部
の水分が高圧水蒸気化されることにより、表面硬度や耐
磨耗性等の表面特性が向上し、また、水分や熱に対する
膨張率が低下したものであり、建築用、家具用に適した
圧密化木質材として有効に利用される。上記の処理方法
は処理に際して加熱時に発生する木質材内部の水蒸気を
閉じ込めることが必須であり、そのためにいずれの提案
においても、弾性シリコン材料等からなる弾力性の密封
材料を処理すべき木質材の周囲に配置することを必須と
している。そして、必要に応じて、該弾力性の密封材料
の周囲に剛性材料からなる厚さ規制治具を配置した状態
で、熱盤による加熱と加圧を行うものである。
【0007】本発明者らは上記の提案による木質材の処
理を繰り返す過程において、弾性シリコン材料等からな
る弾力性の密封材料は加熱と圧縮をある程度繰り返すこ
とにより劣化して亀裂が生じ、蒸気洩れが生じて使用不
能となり、交換しなければならないことを知った。弾性
シリコン材料等の耐熱性、耐圧性、密封性を持つ素材は
おおむね高価なものでありコスト高となるとともに弾性
密封材料を頻繁に取り替えることは作業の煩雑さをも招
いている。
【0008】本発明の目的は、弾性シリコン材料等から
なる弾力性の密封材料を用いることにより生じる上記の
ような不都合を解消した改良された木質材の圧密化方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明者らはさらに多くの実験を繰り返すことに
より、すでに提案している熱盤と木質材との間にシリコ
ンゴムシートのようなシート材料を配置した状態で木質
材の圧密化を行う方法においては、熱盤間に弾性シリコ
ン材のような弾力性を持つ密封材料を配置しなくとも、
シート材料と剛性を持つ厚さ規制具との面接触部におい
て必要な密封状態を維持することができ、十分な圧密化
効果を持った処理材が得られることを知覚した。
【0010】本発明は上記の知覚に基づくものであり、
基本的に、無垢材又は木質繊維、木質チップあるいは木
質切削片などを熱圧成形して作られるMDF又はパーチ
クルボードのような木質加工材料である木質材の圧密化
処理する方法であって、熱盤間に前記木質材を密封状態
に挟持するに際して、処理すべき木質材の表面と熱盤と
の間にシート状部材を配置し、さらに処理すべき木質材
の周囲には所要の剛性と耐熱性を持つ素材からなる厚さ
規制具とを配置し、その状態で前記木質材の加熱を行
い、木質材内部の水分を高圧水蒸気化して寸法安定化処
理及び表面特性の改善をすることを特徴とする木質材の
圧密化方法を開示する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明において木質材とは、無垢材だけでなくMDFある
いはパーチクルボードのように木質繊維、木質チップあ
るいは木質切削片などを熱圧成形して作られる木質加工
材料も含むものであり、等しく目的は達せられる。ま
た、無垢材としては一般に柔らかいとされている針葉樹
材に本発明を適用することにより特に効果を発揮する
が、広葉樹材の場合にも適用可能である。
【0012】熱盤とは、通常の圧締装置に用いられる平
板状の熱盤であってよく、処理に際して、熱盤と木質材
との間に鏡面板を介在させて処理を行うようにしてもよ
い(本発明において熱盤間というときは、このように鏡
面板を介在させた熱板をも含んでいる)。厚さ規制具
は、木質材の圧密化処理時に内部に高圧水蒸気を封じ込
めるとともに圧密化処理後の木質材の厚さを規定する目
的で熱盤間の距離を制限するために配置されるものであ
り、少なくとも木質材の4周に配置される(有底状のも
のであってもよい)。前記のように厚さ規制具の素材は
圧密化処理時の圧力と温度に耐える素材であることが必
要であり、所要の剛性(耐圧性)と耐熱性を持つ材料と
しては、ステンレス材やアルミ合金のような金属材料、
あるいしは、ポリカーボネート系樹脂やエポキシ系樹脂
のような合成樹脂材料であってよい。後記するように加
熱手段としてマイクロ波加熱を含む高周波加熱(本明細
書において、以下高周波加熱という)を用いる場合には
合成樹脂材料を素材とする厚さ規制具が有効に用いられ
る。
【0013】シート状部材は耐熱性がありかつ水蒸気に
対す透過性の低い材料であれば任意であり、例えば、シ
リコンゴムシート、テフロンシート、ポリイミド系樹脂
シート、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)系シ
ート等であって、厚みが0.3〜1.0mm好ましくは0.3
〜0.5mm程度であることは特に好ましい。シリコンゴ
ムシートは特に好ましい素材であり、木質材の周囲に配
置した厚さ規制具と熱盤との間の密封性を確実にし木質
材の内部から生じる蒸気が外部へ流出するのを確実に防
止できた。
【0014】加熱手段として、熱盤に加えあるいは単独
で高周波加熱を用いてもよくその場合に処理される木質
材の近傍に公知のマイクロ波発生装置あるいは高周波発
生装置を備えるようにする。以下、本発明による木質材
の圧密化方法の好ましい態様を図1、図2を参照しつつ
説明するすることにより、本発明をより詳細に説明す
る。
【0015】図1は本発明による圧密化方法の一態様を
実施する状態を示すものであり、処理に際して、先ず、
一対の平板状熱盤1a、1bのうち下方に位置する熱盤
1a上にシート状部材Sを配置する。そのシート状部材
Sの上に、所定の厚みと大きさに採寸した木質材Wを設
置し、次に木質材Wの4周に図2に示すような枠体状の
厚さ規制具2を配置する。なお、この厚さ規制具2は最
終製品としての木質材の厚さと同じ高さのものとする。
次にその上からシート状部材S’を前記厚さ規制具2を
覆う状態で配置する。シート状部材S’はすでに配置し
たシート状部材Sと同じ材質のものであってもよく異な
る材質のものであってもよい。
【0016】圧密化処理に際して、熱盤1a上に配置し
たシート状部材S、木質材W、及び厚さ規制具2、さら
にその上に配置したシート状部材S’に対してもう一方
の熱盤1bをシート状部材S’に接するまで接近させ、
その位置で熱盤1a、1bにより第1次の加熱を行う。
加熱は木質材内部の水分が蒸発しうる温度であることが
望ましい。この加熱により木質材Wはある程度軟化する
(なお、この第1次加熱は必ずしも必須ではない)。こ
の状態でさらに熱盤1a、1bを厚さ規制具2により規
制されるまで接近させる。それにより木質材Wは圧縮さ
れかつ木質材の4周は周囲の厚さ規制具2及び上下に配
置したシート状材料S、S’とにより密封状態に置かれ
る。
【0017】その状態で熱盤による第2次の加熱を行
う。この時の加熱温度は木質材内部に含有された水分が
蒸発する温度以上の温度であることが必要である。加熱
温度を段階的に変えるようにしてもよく、例えは当初は
200℃程度とし時間と共に次第に低温としていくこと
によりあるいは所定時間経過後より低温で加熱すること
により木質材の表面の熱による変色を可能な限り防止す
ることが可能となる。
【0018】加熱手段として、熱盤による加熱に代え高
周波加熱を用いることもできる。この場合には木質材内
部から水分が一律に蒸気化することから一層均一な圧密
化処理が行われる。さらに他の態様においては、熱盤に
よる加熱と高周波加熱とを同時に行う。この場合には処
理サイクルの一層の短縮化が図られる。所定の加熱を終
えた後に、解圧を行う。解圧は一定時間をかけて徐々に
行うようにしてもよく、また特に図示しないが熱盤1
a、1bに冷却水を供給していわゆるコールドの状態で
行ってもよい。実験によればコールド状態で解圧を行う
場合には得られた最終製品の寸法変化率は他の解圧の場
合に比べて小さくまた表面状態も美しく仕上がってい
た。
【0019】なお、本発明による木質材の圧密化方法に
おいては、薄いシート状部材以外の弾性密封材料のよう
な緩衝性のある部材は熱盤間の配置されない。従って、
熱盤の位置決め操作を従来の方法における以上に精緻に
行うことが必要となる。そのために、従来知られた圧締
機において使用されている熱盤間の距離を測定して測定
値に基づき熱盤の移動を制御する機構、あるいはサーボ
モータによる熱盤の移動を制御する機構等の制御機構を
同時に用いるようにすることは特に推奨される。
【0020】特に図示しないが、厚さ規制具2として有
底容器状のものを用いることも可能であり、その際に
は、下方に配置したシート状部材Sは必要としない。ま
た、処理すべき木質材Wと厚さ規制具2との4周の間隙
は少ない方が高い圧密化効果を得ることができる。な
お、本発明の他の態様においては、熱盤上に配置する木
質材の初期厚さを、所望の最終製品の厚さとほぼ同じ厚
さのものを用い得る。その場合は、木質材の初期厚さと
実質的に同じ厚さを持つ厚さ規制具が用いられる。熱盤
は厚さ規制具により規制されるまで当初から接近する
が、木質材に対して熱盤による圧縮処理は施されない。
その状態で熱盤による及び/又は高周波による加熱を行
う。木質材は加熱され内部の水分が水蒸気化することに
より膨張しようとするが、その膨張は熱盤により規制さ
れ結果として圧密化を受ける(従って、本発明において
「圧密化」というときは、このような処理態様による圧
密化も当然に含まれる)。針葉樹材のように圧縮処理を
施して緻密化と共に表面状態の向上を必要とするような
場合には最終製品の厚さよりも厚い材料を用意すること
が好ましいが、パーチクルボードのように積極的な圧密
を必要としない材料の場合には、最終製品の厚さとほぼ
同じ厚さのものを用意し、熱盤による圧縮は行わずに圧
密化処理を施すことが可能である。
【0021】
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 〔実施例1〕木質材として、含水率20%、厚さ30m
m、幅150mm、長さ600mmの杉材を用意した。
図1により説明した形態の表面に鏡面を持つ熱盤を有す
る圧締装置の下方熱盤1a上に、厚さ0.4mm、幅22
0mm、長さ670mmのシリコンゴムシートSを敷
き、その上に、厚さ12mm、幅210mm、長さ66
0mmの方形のステンレス板の内部に幅170mm、長
さ600mmの方形開孔を設けた厚さ規制具2を置き、
前記開孔内に容易した杉材を配置した。その上から、杉
材及び厚さ規制具の全体を下方に敷いたシリコンゴムシ
ートSと同じ厚さ0.4mmのシリコンゴムシートS’で
覆った。
【0023】熱盤1a、1bを200℃に設定した後、
圧力50kgf/cm2 で熱盤を移動させ、シリコンゴ
ムシートS、S’を介して杉材と接触させ、数分間第1
次加熱した後、圧締装置を操作し熱盤1bが厚さ規制具
3により移動を拘束されるまで接近させて木質材Wを徐
々に圧密化した。それにより杉材は圧縮率約60%とな
った。その状態で5分間、10分間の加熱を継続して行
い、その後、熱盤1a、1bに冷却水を供給し5分間後
解圧して、熱盤間から圧密化した木質材を取り出した。
【0024】〔実施例2〕厚さ規制具として、実施例1
の厚さ規制具の底部に底板として6mmのステンレス板
を溶着した有底状のものを用いた。そして、その有底状
厚さ規制具を直接下方の熱板上に配置した。さらに、該
有底状厚さ規制具の内底部の全面に実施例1で用いたと
同じシリコンゴムシートを敷設した後に、開孔内に実施
例1と同じ杉材を配置した。以下、実施例1と同様な処
理を行った。
【0025】〔実施例3〕木質材として、含水率20
%、厚さ30mm、幅150mm、長さ600mmの杉
材を用いた。また、厚さ規制具は素材としてステンレス
に代えポリカーボネート系樹脂を用い実施例1の場合と
同じ寸法のものを作成して用いた。シリコンゴムシー
ト、厚さ規制具、杉材を実施例1の同様に熱盤間に配置
した後に、圧密化を行った。但し、ここでは高周波の印
加が可能な熱盤を有しているプレスを使用した。熱盤を
180℃に設定し、圧力50kgf/cm2 で熱盤を移
動させて実施例1の場合と同様に上方に覆ったシリコン
ゴムシートを介して杉材と接触させた。数分間第1次加
熱した後、圧締装置を操作し熱盤が厚さ規制具により移
動を拘束されるまで接近させて木質材を圧縮し、その状
態で、先ず5分間、10分間の熱盤による一次加熱(2
00℃、50kg/cm2 )後、13.56MHz、出力
200V 8kwの高周波を2分間、4分間照射して2
次加熱した。その後、熱盤に冷却水を供給し5分間後解
圧して、熱盤間から圧密化した木質材を取り出した。
【0026】〔比較例1〕実施例1と同じ杉材を用い、
シート状部材を用いない以外は実施例1と同じ条件で圧
密化を行った。
【0027】〔比較例2〕高さ規制具の開孔の寸法を大
きくし、杉材と高さ規制具の内壁面との間に、高さ32
mm、幅10mmの弾性シリコンゴム材料からなる密封
部材を配置した以外は実施例1と同様な処理を行った。
各実施例及び比較例で得られた最終製品それぞれについ
て煮沸槽内で2時間煮沸したのち絶乾させ、それぞれの
厚みを測定し、次式により放射方向の厚さ回復率を端部
と中央部において測定した。その結果及び表面性状を表
1に示す。 回復率=(2時間煮沸後絶乾後厚さ−圧密後の厚さ)/
(圧密前の厚さ−圧密後の厚さ)×100%
【0028】
【表1】
【0029】〔考 察〕表1から明らかなように、高さ
規制具のみでは十分な圧密化は得られないが、剛性を持
つ高さ規制具と熱盤との間にシート状部材を配置するこ
とにより満足すべき圧密度を持つ化木質材が得られてい
ることが分かる。また、本発明者がすでに提案している
密封材料を配置したものと比較してもほぼ同程度の回復
率を持つ圧密化木質材が得られていることもわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明の圧密化処理方法を用いることに
より、弾性シリコン材料のような高価でかつ寿命の短い
弾性密封材料を用いることなく、所要に圧密化した木質
材を得ることができる。それにより、長期にわたり安定
した処理を継続してかつ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による木質材の圧密化方法を説明する
図。
【図2】剛性と耐熱性を持つ素材からなる厚さ規制具を
示す図。
【符号の説明】
W…木質材、1a,1b…熱盤、S,S’…シート状部
材、2…剛性と耐熱性を持つ素材からなる厚さ規制具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−254818(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27K 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無垢材又は木質繊維、木質チップあるい
    は木質切削片などを熱圧成形して作られるMDF又はパ
    ーチクルボードのような木質加工材料である木質材の圧
    密化処理する方法であって、熱盤間に前記木質材を密封
    状態に挟持するに際して、処理すべき木質材の表面と熱
    盤との間にシート状部材を配置し、さらに処理すべき木
    質材の周囲には所要の剛性と耐熱性を持つ素材からなる
    厚さ規制具とを配置し、その状態で前記木質材の加熱を
    行い、木質材内部の水分を高圧水蒸気化して寸法安定化
    処理及び表面特性の改善をすることを特徴とする木質材
    の圧密化方法。
  2. 【請求項2】 無垢材又は木質繊維、木質チップあるい
    は木質切削片などを熱圧成形して作られるMDF又はパ
    ーチクルボードのような木質加工材料である木質材の圧
    密化処理する方法であって、熱盤間に前記木質材を密封
    状態に挟持するに際して、処理すべき木質材の表面と熱
    盤との間にシート状部材を配置し、さらに処理すべき木
    質材の周囲には所要の剛性と耐熱性を持つ素材からなる
    厚さ規制具とを配置し、その状態で前記木質材の圧縮と
    加熱を行い、木質材内部の水分を高圧水蒸気化して寸法
    安定化処理及び表面特性の改善をすることを特徴とする
    木質材の圧密化方法。
  3. 【請求項3】 木質材を密封状態として加熱する際に、
    加熱温度を段階的に変えるようにして加熱することを特
    徴とする請求項1又は2記載の木質材の圧密化方法
  4. 【請求項4】 前記段階的加熱が、当初は200℃程度
    の加熱であり、次の段階ではより低い温度での加熱であ
    ることを特徴とする請求項3記載の木質材の圧密化方
  5. 【請求項5】 木質材を密封状態として加熱する前の工
    程として、木質材を加熱する工程をさらに備えることを
    特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の木質材の圧
    密化方法
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