JPH09188821A - 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物 - Google Patents

第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物

Info

Publication number
JPH09188821A
JPH09188821A JP5025196A JP5025196A JPH09188821A JP H09188821 A JPH09188821 A JP H09188821A JP 5025196 A JP5025196 A JP 5025196A JP 5025196 A JP5025196 A JP 5025196A JP H09188821 A JPH09188821 A JP H09188821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
thermoplastic polymer
structural unit
embedded image
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5025196A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Miyamoto
宮本  朗
Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP5025196A priority Critical patent/JPH09188821A/ja
Publication of JPH09188821A publication Critical patent/JPH09188821A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性があり、長期的な帯電防止効果を
発現する熱可塑性ポリマー組成物を提供する。 【解決手段】 (A)熱可塑性ポリマー99.8〜50
重量部、(B)アニオン性構造単位を有する有機化合物
0.1〜50重量部、および(C)第4級カチオン塩基
含有重合体0.1〜50重量部からなる熱可塑性ポリマ
ー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期的な帯電防止
性に優れた熱可塑性ポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱可塑性ポリマーは表面電気抵
抗が大きくまた容易に静電気を発生するために摩擦によ
る帯電が生じやすく、そのためにほこりが付着しやすい
性質がある。このようなほこりの付着はポリマー成形体
の外観を損なうばかりでなく、電気・電子部品等の静電
気破損を引き起こす原因にもなるため、熱可塑性ポリマ
ーに対して帯電防止性能を付与することが望まれてい
る。
【0003】熱可塑性ポリマーの帯電防止性能を高める
手段としては、例えば特開昭48−80142号公報に
示されているような界面活性剤型の帯電防止剤を添加す
る方法が汎用的であるが、この方法では長期的な帯電防
止性の維持が難しく、特に雑巾などでのふき取り後や、
水洗洗浄後ではその帯電防止性が急激に低下するという
問題が生じるため、長期的な帯電防止性が必要とされる
用途には使用できなかった。
【0004】このため帯電防止性能の長期持続性を目指
す研究が盛んに行われており、例えばポリアミドエラス
トマー、ポリエーテルアミドエラストマー、ポリアミド
イミドエラストマーの導電特性を用いる方法(特公平4
−72855号公報、特開昭63−227648号公
報、特開平2−255850号公報)や、ポリアルキレ
ンオキサイドとスルホン酸塩または有機スルホン酸金属
塩を用いる方法(特開平2−233743号公報、特開
平4−218555号公報)等が開示されている。
【0005】しかしながら、ポリアミドエラストマーや
ポリエチレンオキサイドを帯電防止剤として用いる方法
では一般にこれらを大量に熱可塑性ポリマーに添加しな
いと効果が現れず、このために熱可塑性ポリマーの機械
的物性や成形性を大きく損なうことがあり、使用用途が
限定されることがある。また、ポリアミドエラストマー
やポリエチレンオキサイドによる帯電防止機能発現に
は、これらの樹脂が吸湿する必要があるために成形直後
からの帯電防止効果が得られにくいために調湿を施す必
要がある。さらに、ポリアミドエラストマーやポリエチ
レングリコールは疎水性の熱可塑性ポリマー(オレフィ
ン系樹脂やスチレン系樹脂など)との相溶性が非常に悪
いために相溶化剤を使用しなければ層状剥離などの成形
不良が避けられず、上記の公知例においても官能基を有
する変性重合体が使用されている。このような変性重合
体は一般に入手が困難なばかりでなく安価とは言い難い
場合が多く、従って、材料価格が高くなってしまうとい
う問題が生じ安価な汎用の熱可塑性ポリマーの改質処方
として好ましい方法とはいえない。
【0006】一方、熱可塑性ポリマーの帯電防止処方と
して第4級カチオン塩基含有重合体を添加する方法が、
特公昭43−7236号公報、特公昭46−97号公
報、特公昭49−16033号公報、特公昭57−15
146号公報、特公平1−29820号公報、特開昭6
2−121717号公報、特開昭63−54466号公
報、特開平4−198308号公報などに開示されてい
る。
【0007】しかしながら、これらの方法においても使
用する第4級カチオン塩基含有重合体が水溶性である場
合が多く、水洗や濡れ雑巾拭きにより該第4級カチオン
塩基含有重合体が組成物中から溶出することにより表面
外観が損なわれたり、帯電防止性能が低下するために用
途が限られることがある。また、特開平4−19830
8号公報に開示されているポリオレフィン系樹脂型帯電
防止剤は水洗により溶出することはないが、汎用のポリ
スチレン系樹脂に添加する場合は相溶性が悪いために機
械的物性の低下や剥離などの成形不良が生じることがあ
り、また必要な帯電防止効果を得るためには添加量がか
なり多くなることもあり、すべての熱可塑性ポリマーに
帯電防止剤として適用するには無理がある。
【0008】汎用の熱可塑性ポリマーの利点である、成
形加工の容易性、機械的物性のバランス、安価な価格を
維持した状態で長期的な帯電防止性を付与することは非
常に重要な課題である。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、上記の
従来技術を背景として、汎用の熱可塑性ポリマーが元来
有する成形加工の容易性、機械的物性のバランス、安価
な価格を維持した状態で長期的な帯電防止性に優れた熱
可塑性ポリマー材料およびその成形体を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題につ
いて鋭意検討した結果、第4級カチオン塩基含有重合体
とアニオン性構造単位を有する有機化合物を併用して熱
可塑性ポリマーに添加すると、組成物中において第4級
カチオン塩基含有重合体の分散性が良好となるためにベ
ースポリマーの成形性や機械的物性が維持された状態で
長期的な帯電防止性能が得られることはもとより、さら
には第4級カチオン塩基含有重合体が組成物中に安定に
保持されて、水溶性の第4級カチオン塩基含有重合体を
使用する場合においても水洗や濡れ雑巾拭きに対する耐
性が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、本発明は、以下の(1)〜
(6)である。
【0012】(1)(A)熱可塑性ポリマー99.8〜
50重量部、(B)アニオン性構造単位を有する有機化
合物0.1〜50重量部、および(C)下記一般式
(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、お
よび(VI)で表される群から選ばれた1種以上の第4
級カチオン塩基構造単位を含む第4級カチオン塩基含有
重合体0.1〜50重量部からなる熱可塑性ポリマー組
成物。
【0013】
【化11】
【0014】
【化12】
【0015】
【化13】
【0016】
【化14】
【0017】
【化15】
【0018】
【化16】
【0019】(式(I)、(II)、(III)、(I
V)、(V)、および(VI)中、Yは酸素原子または
−NH−、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数
2〜8のアルキレン基、R3およびR5はそれぞれ炭素数
1〜8のアルキル基、R4は炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数6〜12のアリールアルキル基または炭素数
6〜12の脂環アルキル基、Gは炭素数5〜15の環形
成炭素およびヘテロ原子を有する置換もしくは未置換の
単環もしくは多環の窒素含有カチオン基を完成せしめる
のに必要な炭素、水素およびヘテロ原子、X~は陰イオ
ンを示す。) (2)(C)第4級カチオン塩基含有重合体が下記一般
式(VII)、(VIII)、(IX)、および(X)
で表される群から選ばれた1種以上の第3級窒素構造単
位を0.1〜70モル%含むことを特徴とする前記
(1)記載の熱可塑性ポリマー組成物。
【0020】
【化17】
【0021】
【化18】
【0022】
【化19】
【0023】
【化20】
【0024】(式中のY、R1、R2、R3、R5、及びG
は前記の通り。) (3)(B)アニオン性構造単位を有する有機化合物が
スルホン酸基もしくはその塩を構造単位として有する有
機化合物であることを特徴とする前記(1)及び(2)
記載の熱可塑性ポリマー組成物。
【0025】(4)(B)アニオン性構造単位を有する
有機化合物がカルボン酸基もしくはその塩を構造単位と
して有する有機化合物であることを特徴とする前記
(1)及び(2)記載の熱可塑性ポリマー組成物。
【0026】(5)(A)熱可塑性ポリマーがスチレン
系樹脂であり、(C)第4級カチオン塩基含有重合体が
4級化されたスチレン・ジメチルアミノエチルメタクリ
レート共重合体である前記(1)〜(4)記載の熱可塑
性ポリマー組成物。
【0027】(6)(C)第4級カチオン塩基含有重合
体を構成する第4級カチオン塩基構造単位の対イオンX
~がC25OSO3~、CH3OSO3~、及びハロゲンイオ
ンである前記(1)〜(5)記載の熱可塑性ポリマー組
成物。
【0028】以下、本発明の組成物を構成する(A)〜
(C)の各成分について説明する。
【0029】(A)成分 熱可塑性ポリマー 本発明において(A)成分として使用される熱可塑性ポ
リマーは、通常の射出成形や押出成形の際に原料として
用いられる熱可塑性ポリマーの中から任意に選ぶことが
できるが、(C)成分として使用される第4級カチオン
塩基含有重合体の熱安定性を考慮すると、一般に成形加
工温度が300℃以下である熱可塑性ポリマーを好まし
く使用することが出来る。
【0030】このようなものとしては、例えばスチレン
系樹脂、オレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂、フッ素樹脂および各種の熱可塑性エラスト
マーなどが挙げられるが、これらの中でスチレン系樹
脂、オレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂及びポリ塩化
ビニル系樹脂が好適である。
【0031】これら樹脂及び/又はエラストマーは2種
以上の混合物も好ましく用いられる。
【0032】上記スチレン系樹脂としては、一般に成形
用として使用されているもの、例えばスチレンの単一重
合体(PS)のほか、ハイインパクトポリスチレン(H
IPS)、メチルメタクリレート・スチレン共重合体
(MS)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレ
ン共重合体(MBS)、α−メチルスチレンまたはマレ
イミドを共重合してなる耐熱性スチレン樹脂、さらに
は、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂、α−メ
チルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂などを挙
げることができる。
【0033】ここで、スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂としては、アクリロニトリル・スチレン共重合
体(AS)、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン
共重合体(ABS)、アクリロニトリル・スチレン・ア
クリルゴム共重合体(AAS)、アクリロニトリル・ス
チレン・塩素化ポリエチレン共重合体(ACS)、アク
リロニトリル・スチレン・エチレン−プロピレンゴム共
重合体(AES)、アクリロニトリル・スチレン・エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、α−メチルスチレンまたは
マレイミドを共重合してなる耐熱性ABS樹脂等を包含
し、また、α−メチルスチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂は、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂
のスチレン部分がα−メチルスチレンに置き変わったα
−メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂を挙
げることができる。
【0034】上記オレフィン系樹脂としては、一般に成
形用として使用されているもの、例えば超低密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの
ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル含有量が0.1〜25重
量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン単独
重合体、エチレン含有量が2〜40モル%の結晶性プロ
ピレン・エチレンブロック共重合体、エチレン含有量が
0.5〜10モル%の結晶性エチレン・プロピレンラン
ダム共重合体、ポリブテン、エチレン・プロピレンラバ
ー、エチレン・プロピレン・ジエンラバーなどを挙げる
ことができる。
【0035】上記メタクリル系樹脂としては、例えばメ
チルメタクリレート単独重合体の他、メチルメタクリレ
ートにスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、各種のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル
などの他のモノマーを共重合させて各種の性能を改良し
たメタクリル樹脂、さらにはアクリル酸エステルやメタ
クリル酸エステルを主成分とする重合体あるいはブタジ
エンを主成分とする重合体にメチルメタクリレート、ス
チレン、アクリロニトリル、各種のアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルなどをグラフト共重合した耐衝
撃性メタクリル樹脂などが挙げられる。
【0036】上記ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例え
ば塩化ビニル単独重合体の他、塩化ビニルにエチレン、
プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸
ビニル等をコモノマーとして重合させて得られた共重合
体や、ポリ塩化ビニルにMBS樹脂、ABS樹脂、ニト
リルゴム、塩素化ポリエチレン、EVA−PVCグラフ
ト共重合体、さらには各種の可塑剤を添加した改質ポリ
塩化ビニル樹脂を挙げることができる。
【0037】これらの熱可塑性ポリマーは、重量平均分
子量(Mw)が10,000〜1,000,000、好
ましくは50,000〜800,000の範囲にあるも
の、特に100,000〜500,000の範囲にある
ものが、成形性に優れるので好適である。また、これら
の熱可塑性ポリマーは単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせてポリマーアロイとして用いてもよい。
【0038】また、本発明で用いる(A)成分は、着色
されたものであってもよい。この着色に用いる着色剤に
ついては特に制限はなく、公知の顔料や染料、並びに加
飾材を使用することができる。この着色剤は単独で用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。こ
の着色剤は成形体の機械的物性を損なうことのないよう
に、1種または2種以上からなる熱可塑性ポリマー10
0重量部に対し、20重量部以下、好ましくは10重量
部以下の割合で用いるのが望ましい。
【0039】(B)成分 アニオン性構造単位を有する
有機化合物 本発明のポリマー組成物におけるアニオン性構造単位を
有する有機化合物((B)成分)は帯電防止性能を発揮
させるために必要な第4級カチオン塩基含有重合体
((C)成分)と高分子コンプレックスを形成し、その
結果ポリマー組成物中における(C)成分の分散性を高
め、その結果ベースポリマーの機械的物性を維持し、さ
らに剥離、肌荒れなどの成形不良の発生を抑制するとと
もに、水洗い、雑巾拭きに対する(C)成分の溶出を抑
制する作用を有する。
【0040】本発明に使用される(B)成分は、具体的
には、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、チ
オール基、水酸基もしくはこれらの塩を構造単位に有す
る重合体、もしくは長鎖アルキル化合物を挙げることが
できるが、本発明では、カルボン酸基、スルホン酸基、
もしくはこれらの塩を含む重合体もしくは長鎖アルキル
化合物を好ましく使用する事ができる。
【0041】アニオン性構造単位を有する重合体を得る
方法については特に制限はないが、特に重合体中にカル
ボン酸基、スルホン酸基、もしくはこれらの塩を含む重
合体を得る方法については、例えば熱可塑性ポリマーの
原料である不飽和単量体とカルボン酸基、スルホン酸
基、もしくはこれらの塩を構造単位に有する不飽和化合
物を用い、公知の方法、例えば懸濁−塊状重合法、塊状
重合法、溶液重合法、乳化重合法等によってラジカル共
重合させることによって容易に得ることができる。
【0042】このカルボン酸基、スルホン酸基、もしく
はこれらの塩を構造単位に有する不飽和化合物として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
ケイ皮酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボン酸基
含有不飽和化合物およびその塩、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、クロロ無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、ブテニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸
等の酸無水物型不飽和化合物およびその塩、スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ス
ルホエチルメタクリレートなどのスルホン酸系不飽和化
合物およびその塩を挙げることができ、これらは1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0043】上記に列挙したなかで、特にアクリル酸、
メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸、
およびこれらの塩が好適である。
【0044】また、塩についてはアルカリ金属塩もしく
はアルカリ土類金属塩が好ましい。さらにアニオン性構
造単位を有する重合体は、熱可塑性ポリマーに不飽和カ
ルボン酸またはその無水物をラジカル発生剤あるいは光
照射を使用してグラフトさせる方法や、熱可塑性ポリマ
ーの原料である不飽和単量体と(メタ)アクリル酸エス
テル等の酸エステル不飽和化合物を公知の方法によって
ラジカル共重合させた後に、加水分解処理を行うことに
より得ることもできる。
【0045】この他、熱可塑性ポリマーを酸化熱分解処
理することによって得られたカルボン酸基含有重合体
(酸化ワックスなど)や、熱可塑性ポリマーに濃硫酸、
発煙硫酸、クロロスルホン酸、無水硫酸などのスルホン
化剤を作用させることによって得られたスルホン酸基含
有重合体を(B)成分として使用することもできる。
【0046】また、本発明で使用されるアニオン性構造
単位を有する重合体ではその構造中に酸構造と塩構造が
同時に存在していても構わない。
【0047】本発明で使用されるアニオン性構造単位を
有する重合体におけるアニオン性構造単位の含有量は、
単量体として通常0.1〜30モル%含まれることが好
ましく、さらに好ましくは0.5〜20モル%、特に好
ましくは1〜15モル%である。アニオン性構造単位の
含有量が0.1モル%未満ではポリマー組成物中におけ
る第4級カチオン塩基含有重合体の分散性と保持性の向
上が得られず、本発明の目的を達成することができな
い。一方、30モル%を超えるとポリマー組成物の機械
的物性や成形性や熱安定性が損なわれて好ましくない。
【0048】また、本発明で好ましく使用されるカルボ
ン酸基、スルホン酸基、もしくはこれらの塩を含む長鎖
アルキル化合物としては、アルキル鎖の炭素数が6〜1
8の長鎖アルキルカルボン酸塩、長鎖アルキルスルホン
酸塩、あるいは長鎖アリールアルキルカルボン酸塩、長
鎖アリールアルキルスルホン酸塩を挙げることができ
る。また、これらの塩についてはアルカリ金属塩もしく
はアルカリ土類金属塩が好ましい。
【0049】(C)成分 第4級カチオン塩基含有重合
体 本発明に使用される第4級カチオン塩基含有重合体
(C)は以下の一般式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)、及び(VI)で表される群から選ば
れた1種以上の第4級カチオン塩基構造単位を含む重量
平均分子量1,000〜300,000の第4級カチオ
ン塩基含有重合体であり、ホモポリマーのみならず他の
不飽和化合物との共重合体でもよい。
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】
【化24】
【0054】
【化25】
【0055】
【化26】
【0056】(式(I)、(II)、(III)、(I
V)、(V)、及び(VI)中、Yは酸素原子または−
NH−、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数2
〜8のアルキレン基、R3およびR5はそれぞれ炭素数1
〜8のアルキル基、R4は炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数6〜12のアリールアルキル基または炭素数
6〜12の脂環アルキル基、Gは炭素数5〜15の環形
成炭素およびヘテロ原子を有する置換もしくは未置換の
単環もしくは多環の窒素含有カチオン基を完成せしめる
のに必要な炭素、水素およびヘテロ原子、X~はハロゲ
ンイオン、亜ハロゲン酸イオン、次亜ハロゲン酸イオ
ン、硝酸イオン、次亜硝酸イオン、硫酸イオン、亜硫酸
イオン、チオ硫酸イオン、亜二チオン酸イオン、リン酸
イオン、脂肪族スルホン酸イオン、芳香族スルホン酸イ
オン、またはアルキル硫酸イオンを示す。) 上記共重合体においては以下の一般式(XI)で表され
るα−オレフィン構造単位および/または一般式(XI
I)で表される(メタ)アクリレート構造単位が含まれ
ていてもよい。
【0057】
【化27】
【0058】
【化28】
【0059】本発明で使用する第4級カチオン塩基含有
重合体に上記一般式(XI)および/または(XII)
で表される構造単位が含まれる場合、重合体中における
該構造単位の割合は0〜95モル%である。一般式
(I)および/または(II)で表される構造単位の割
合が95モル%を超える場合には、必要な帯電防止性能
を得るためにはポリマー組成物中の(C)の配合量を増
やす必要があり、組成物が高価になるばかりかポリマー
成形体の機械的物性の低下を招くため好ましくない。
【0060】前記α−オレフィン構造単位を表す一般式
(XI)において、R6は水素原子またはメチル基であ
り、R7は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、ア
リール基またはアリールアルキル基であり、これらが混
在していてもよい。すなわち本明細書に示すα−オレフ
ィン構造単位とは狭義のα−オレフィン構造単位のみな
らず、エチレン構造単位、スチレン構造単位、α−メチ
ルスチレン構造単位およびこれら誘導体の構造単位のう
ちの任意の共重合単位を含むものである。
【0061】前記(メタ)アクリレート構造単位を表す
一般式(XII)においてR8は水素原子またはメチル
基、R9は炭素数1〜18のアルキル基を示す。このよ
うなR8の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、n−オクチル基、n−ラウリル基、ステアリル基
が挙げられ、これらの基は1分子中に混在していても良
い。
【0062】アミノアルキルエステル型またはアミノア
ルキルアミド型第4級アンモニウム塩構造単位を表す上
記一般式(I)において、Yは酸素原子または−NH−
を示し、R1は水素原子またはメチル基である。R2は炭
素数2〜8のアルキレン基である。このようなR2の具
体例としては例えばエチレン基、プロピレン基、ヘキサ
メチレン基、ネオペンチレン基などが挙げられ、これら
の基は1分子中に混在していても良い。なお、これらの
基の中では製造の容易性および経済性の面からエチレン
基およびプロピレン基が好ましい。
【0063】また式中、R3およびR5はそれぞれ炭素数
1〜8のアルキル基である。このようなR3およびR5
具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基が挙げられこれらの基は
1分子中に混在していても良い。なお、これらの基の中
ではメチル基、およびエチル基が帯電防止効果が高く好
ましい。
【0064】さらに式中R4は炭素数1〜12のアルキ
ル基炭素数6〜12のアリールアルキル基または炭素数
6〜12の脂環アルキル基である。このようなR4の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n
−オクチル基、n−ラウリル基等のアルキル基、ベンジ
ル基、4−メチルベンジル基などのアリールアルキル
基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基などの
脂環アルキル基が挙げられ、これらの基は1分子中に混
在していても良い。なお、前記R4としては耐熱性の点
から炭素数1〜12の直鎖状アルキル基およびアリール
アルキル基が好ましい。
【0065】また、式中X~は陰イオンを表し、例え
ば、ハロゲンイオン、亜ハロゲン酸イオン、次亜ハロゲ
ン酸イオン、硝酸イオン、次亜硝酸イオン、硫酸イオ
ン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオン、亜二チオン酸イオ
ン、リン酸イオン、脂肪族スルホン酸イオン、芳香族ス
ルホン酸イオン、またはアルキル硫酸イオンが挙げられ
る。
【0066】マレイミド型第4級アンモニウム塩構造単
位を表す上記一般式(II)中、R1、R2、R3、R4
5、およびX~は前記と同じである。
【0067】メタクリルイミド型第4級アンモニウム塩
構造単位構造単位を表す上記一般式(III)中、
2、R3、R4、R5、およびX~は前記と同じである。
【0068】ベンジル型第4級アンモニウム塩構造単位
を表す上記一般式(IV)中、R1、R2、R3、R4、R
5、およびX~は前記と同じである。
【0069】ベンジル型第4級ホスホニウム塩構造単位
を表す上記一般式(V)中、R1、R2、R3、R4
5、およびX~は前記と同じである。
【0070】複素環型第4級アンモニウム塩構造単位を
表す上記一般式(VI)中、Gは炭素数5〜15の環形
成炭素およびヘテロ原子を有する置換もしくは未置換の
単環もしくは多環の窒素含有カチオン基を完成せしめる
のに必要な炭素、水素およびヘテロ原子を示す。ここで
第4級窒素含有カチオン基とはピリジニウム、イミダゾ
リウム、ピペラジニウム、モルホリニウム等を含む。ま
た、R1、R4、及びX~は前記と同じである。
【0071】(C)成分の第4級カチオン塩基含有重合
体の重量平均分子量は、1,000〜300,000の
範囲のものが好ましい。(C)成分の分子量が1,00
0未満である場合には分子量が小さすぎて熱可塑性ポリ
マーに配合して混練する際に揮散したり、組成物中での
(C)成分の保持安定性が低下するために帯電防止効果
の長期持続性が損なわれるおそれがあり、また300,
000を超える場合には、溶融したときの粘度が大きく
なりすぎ、ポリマー組成物中での(C)成分の分散不良
が生じたり、熱可塑性ポリマーに配合する際の作業性が
悪くなるなどして好ましくない。
【0072】さらに本発明で使用される前記第4級カチ
オン塩基含有ポリマーには必要に応じて、アクリロニト
リルやメタクリロニトリルなどのニトリル化合物、マレ
オニトリル、フマル酸エステル、フマロニトリルなどの
1,2−置換オレフィン類、ビニルエーテル類、あるい
は、アクリルアミド、メタクリルアミド、およびN,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホ
リン、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド誘導体、ポリオキシエチレンを
エステル残基としてもつ(メタ)アクリレートなどの構
造単位が0〜50モル%含まれていても良く、これらの
構造単位を導入することにより、帯電防止効果を向上さ
せたり、軟化点を制御したり、あるいは熱可塑性ポリマ
ーとの相溶性を向上させることができたりなどして好ま
しい。これらの構造単位は単独で用いても良いし、2種
以上を組み合わせて使用しても良い。
【0073】また、本発明では場合によっては上記第4
級カチオン塩基含有重合体に更に下記一般式(VI
I)、(VIII)、(IX)、および(X)で表され
る群から選ばれた1種以上の第3級窒素構造単位が0.
1〜70モル%含まれる場合において、該第4級カチオ
ン塩基含有重合体の熱可塑性ポリマー組成物中における
保持性が向上し、水洗や濡れ雑巾拭きに対する溶出防止
効果を高めることができる。
【0074】
【化29】
【0075】
【化30】
【0076】
【化31】
【0077】
【化32】
【0078】(式中のY、R1、R2、R3、R5、及びG
は前記の通り。) 上記一般式(VII)、(VIII)、(IX)、およ
び(X)で表される群から選ばれた1種以上の第3級窒
素構造単位の含有量が0.1モル%未満の場合はポリマ
ー組成物中における該第4級カチオン塩基含有重合体の
分散性と保持性の向上はほとんどみられない。一方、第
3級窒素構造単位の含有量が70モル%以上の場合はポ
リマー組成物が著しく着色したり、熱安定性が大きく低
下するなどして好ましくない。
【0079】<第4級カチオン塩基含有重合体の製造方
法>本発明で使用される第4級カチオン塩基含有重合体
(C)を得る方法としては、アミノアルキル基、ピリジ
ニウム基、ピペラジニウム基、イミダゾリウム基、モル
ホリニウム基等の第3級窒素構造単位を有する重合性モ
ノマーと必要に応じてα−オレフィンモノマーを重合あ
るいは共重合し、重合体を得た後に4級化剤を用いて4
級化反応を行って得る方法、あるいはクロロメチルスチ
レン等のハロベンジル基構造単位を有する重合性モノマ
ーと必要に応じてα−オレフィンモノマーを重合あるい
は共重合し、得られた重合体に第3級窒素化合物やホス
フィン化合物を反応させて得る方法、あるいはα−オレ
フィンモノマーと不飽和カルボン酸またはその誘導体か
らなる共重合体を重合した後にN,N’−ジアルキルア
ミノアルキルアミンもしくはN,N−ジアルキルアルカ
ノールアミンなどのアミン類を反応させて第3級窒素構
造を導入した後にさらに4級化剤を反応させて得る方
法、さらには第4級カチオン塩基構造含有モノマーと必
要に応じてα−オレフィンモノマーを重合あるいは共重
合することにより得る方法など様々な方法が挙げられ
る。
【0080】本発明で使用される第4級カチオン塩基含
有重合体(C)を製造するにあたって、4級化反応に使
用される4級化剤は一般式(XIII)で表されるアル
キル化剤である。
【0081】
【化33】
【0082】上記一般式(XIII)においてR10は炭
素数1〜18のアルキル基、または炭素数6〜8のアリ
ールアルキル基を示しており、またX~は陰イオンを表
わし、好ましくはC25OSO3~、CH3OSO3~、ま
たはハロゲンイオンを示す。
【0083】上記一般式(XIII)で表される4級化
剤のうち、得られる第4級カチオン塩基含有重合体の耐
熱性および帯電防止性の観点からR10としては直鎖状ア
ルキル基及びアリールアルキル基が好ましく、X~とし
ては、C25OSO3~、CH3OSO3~、及びCl~が特
に好ましい。
【0084】上記4級化剤の具体例としてはジメチル硫
酸、ジエチル硫酸などのアルキル硫酸、アルキルベンジ
ルクロライド、ベンジルクロライド、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、プロピルクロライド、ブチルク
ロライド、エチルブロマイド、ブチルブロマイド、メチ
ルアイオダイド、エチルアイオダイド、ブチルアイオダ
イド、α−クロロパラキシレンなどが挙げられ、これら
の4級化剤は通常単独で、または2種以上を混合して用
いられる。
【0085】(C)成分として第3級窒素構造単位を導
入するためには、第4級カチオン塩基含有重合体の前駆
体である第3級窒素構造含有重合体の3級窒素の総モル
量に対して0.99〜0.3倍モル量の4級化剤を反応
させることにより得ることができ、4級化剤の仕込量に
より第3級窒素基量を制御することができる。ここで、
前駆体である第3級窒素構造含有重合体の第3級窒素の
総モル量は前駆体重合体を精製した後、塩酸標準溶液を
用いて中和滴定することにより求めることができる。
【0086】4級化反応は反応物の着色を防止する観点
から窒素雰囲気下、反応温度70℃〜140℃で溶液反
応として行うことが望ましい。4級化反応は前駆体重合
体をトルエン、キシレン等の適切な溶媒に溶解させた
後、溶液に4級化剤を添加した後、70〜140℃で約
1〜6時間熟成することで完了する。反応終了後には溶
剤を留去した後、粉砕するかまたはメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、n−ヘキサンなどの不混和性
溶媒中に投入することにより析出、単離した後に乾燥す
ることにより最終生成物である第4級カチオン塩基含有
重合体を得ることが出来る。
【0087】さらに、本発明で使用される第4級カチオ
ン塩基含有重合体では、上記の4級化剤による4級化反
応を行った後に、公知の方法を使用して陰イオンを他の
陰イオンに置換することもできる。このような陰イオン
としてはハロゲンイオン、亜ハロゲン酸イオン、次亜ハ
ロゲン酸イオン、硝酸イオン、次亜硝酸イオン、硫酸イ
オン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオン、亜二チオン酸イ
オン、リン酸イオン、脂肪族スルホン酸イオン、芳香族
スルホン酸イオン、またはアルキル硫酸イオンのいずれ
かを用いることができる。
【0088】<熱可塑性ポリマー組成物の製造方法>本
発明の熱可塑性ポリマー組成物は(A)熱可塑性ポリマ
ー99.8〜50重量部、(B)アニオン性構造単位を
有する有機化合物0.1〜50重量部、および(C)第
4級カチオン塩基含有重合体0.1〜50重量部を配合
することによって得られる。
【0089】(B)成分は(B)成分中のアニオン性構
造単位の含有量によって適切な配合量が変化するが、一
般に1〜30重量部が好ましく、さらに好ましくは3〜
20重量部である。(B)成分が0.1重量部未満では
ポリマー組成物中における第4級カチオン塩基含有重合
体の分散性と保持性の向上が得られず、本発明の目的を
達成することができない。一方、50重量部を超えると
ベースポリマー本来の機械的物性や成形性が損なわれる
ことがあり、好ましくない。
【0090】また、(C)成分も(B)成分と同様に
(C)成分中の第4級カチオン塩基含有量によって適切
な配合量が変化するが、一般に0.5〜40重量部が好
ましく、さらに好ましくは1〜30重量部である。
(C)成分の配合量が0.1重量部未満であると帯電防
止性能の改良効果がほとんど得られず、一方、50重量
部を超えるとポリマー組成物の機械的物性や成形性の低
下を招いたり、またべたつきが激しくなることがあり、
好ましくない。
【0091】本発明の熱可塑性ポリマー組成物の製造方
法については特に制限はなく、上記(A)、(B)、及
び(C)成分を所定の配合比でヘンシェルミキサーやタ
ンブラーで混合した後、一軸あるいは多軸の押出機、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知の混練
装置を用いて溶融混練することにより得ることができ
る。また、ヘンシェルミキサーやタンブラーなどによる
原料の混合を省略して各種原料を別々のフィーダーを用
いて溶融混練装置に供給し、混練して得ることもでき
る。
【0092】また、本発明においては、必要に応じて各
種添加剤成分、例えば、可塑剤、滑剤、安定剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、などをポリマー
成分の重合時やポリマー成形体の成形加工時に配合する
こともできる。
【0093】特に本発明の熱可塑性ポリマー組成物では
第4級カチオン塩基含有重合体の分解による帯電防止性
能の低下を防ぐために、熱安定剤を溶融混練時に配合す
るのが好ましい。ここで、熱安定剤としてはホスホナイ
ト、ホスファイト、及びホスファンオキシドからなる群
から選ばれる1種以上のリン化合物を好適に使用するこ
とができる。好ましい使用量は本発明の熱可塑性ポリマ
ー組成物100重量部に対して、0.01〜5重量部で
ある。
【0094】このようにして得られた本発明の熱可塑性
ポリマー組成物は、一般に熱可塑性ポリマーの成形に用
いられている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、
ブロー成形、インフレーション成形、真空成形などの方
法によって各種成形体に成形される。また、フィルムや
二軸延伸フイルム、シート、発泡シート、発泡ビーズな
どに成形された後、所望の成形体に成形される。
【0095】
【発明の実施の形態】以下、実施例等により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。
【0096】なお、各物性の測定は以下に示す方法に従
って行った。
【0097】<表面抵抗値の測定>ポリマー組成物の平
板成形体(厚さ2mm)を50mm×50mmに切り出
し、エタノールをしみ込ませたガーゼで成形体表面をワ
イプして清浄にし、23℃、60%相対湿度雰囲気下で
24時間放置し、その後23℃、60%相対湿度雰囲気
下で極絶縁計(東亜電波工業(株)製、商品名 SM−
10E)により成形体の表面抵抗値(Ω/□)を測定し
た。
【0098】<帯電防止効果の環境依存性>帯電防止効
果の環境依存性を以下の処理を行った後に上記の表面抵
抗値測定を行うことにより評価した。
【0099】(1)エージング 成形試験片を40℃のオーブン中で14日間エージング
処理を行った後、その表面をエタノールをしみこませた
ガーゼで成形体表面をふき取った後、23℃、60%相
対湿度雰囲気下で24時間放置後、前述の表面抵抗値測
定を行った。
【0100】(2)温水浸漬 成形試験片を40℃の温水中に7日間浸漬した後、その
表面をエタノールをしみこませたガーゼで成形体表面を
ふき取った後、23℃、60%相対湿度雰囲気下で24
時間放置後、前述の表面抵抗値測定を行った。
【0101】<成形体の表面状態>温水浸漬後の成形試
験片の表面状態を目視により評価した。○は温水浸漬処
理により表面外観変化がみられなかったことを示し、×
は温水浸漬処理により表面にふくれや第4級カチオン塩
基含有重合体の溶出跡等が発生したことを示す。
【0102】<成形体の内部状態>温水浸漬後の成形試
験片を破断し、破断面の様子を走査型電子顕微鏡により
観察した。○は温水浸漬処理により内部状態に変化がみ
られなかったことを示し、×は温水浸漬処理により破断
面に第4級カチオン塩基含有重合体の溶出跡が観察され
たことを示す。
【0103】また、実施例、及び比較例において使用し
た(A)〜(C)成分は以下に示す通りである。
【0104】(A)成分 ハイインパクトポリスチレン(HIPS):[旭化成工
業(株)製、商品名 スタイロンEXZ13] アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(A
BS):[旭化成工業(株)製、商品名 スタイラック
220B] ポリメチルメタクリレート(PMMA):[旭化成工業
(株)製、商品名 デルペット80N] ポリプロピレン(PP) [昭和電工(株)製、商品名 ショウアロマーMA61
0H] (B)成分 スチレン・メタクリル酸共重合体(SMAA) [メタクリル酸含有量8.5モル%] スチレン・メタクリル酸ソーダ共重合体(SMANa) [メタクリル酸ソーダ含有量8.5モル%] エチレン・アクリル酸共重合体(EAA) [アクリル酸含有量6.5モル%、ダウケミカル日本
(株)製、商品名 プリマコール3340] スチレン・スチレンスルホン酸ソーダ共重合体(SSN
a) [スチレンスルホン酸ソーダ含有量2.0モル%] 酸化ポリエチレンワックス(O−PEWAX) [酸価16mgKOH/g、東邦化学工業(株)製、商
品名 AC316A] ラウリルスルホン酸ソーダ(LSNa) [東京化成(株)製] (C)成分 製造例1(部分4級化ポリジメチルアミノエチルメタク
リレート(C−1)の製造) 温度計、攪拌機、滴下ロート、及びコンデンサを備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、蒸留精製したジメ
チルアミノエチルメタクリレート300g(1.91モ
ル)を分取し、溶媒としてトルエン100mlを加え、
さらにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.5
g加えて75℃で窒素気流中で攪拌しながら6時間反応
させた。
【0105】反応終了後、得られた反応生成物から溶媒
であるトルエン並びに未反応のジメチルアミノエチルメ
タクリレートを100℃で減圧脱揮してポリジメチルア
ミノエチルメタクリレートを得た(収量230g)。得
られたポリマーのアミン価を0.1Nエタノール性塩酸
標準溶液を用いて滴定すると360mg(KOH)/g
であった。また、GPC(ゲル・パーミエーション・ク
ロマトグラフィー)測定による重量平均分子量(Mw)
は標準ポリスチレン換算で72,000であった。
【0106】得られたポリジメチルアミノエチルメタク
リレート100g(全アミンモル量;0.636モル)
を温度計、攪拌機、滴下ロート、及びコンデンサを備え
た1リットルのセパラブルフラスコに投入し、トルエン
/エタノール=50/50(v/v)200mlに80
℃で溶解させ、滴下ロートからジエチル硫酸88.3g
(0.572モル;全アミンモル量に対して0.9モル
倍)を1時間かけて滴下し、滴下終了後、80℃で3時
間反応させて部分4級化ポリジメチルアミノエチルメタ
クリレート(C−1)を調製した。得られた反応生成物
は大量のn−ヘキサン中に投入し、生成した沈殿物を回
収し、乾燥させた。
【0107】製造例2(完全4級化ポリジメチルアミノ
エチルメタクリレート(C−2)の製造) 製造例1に示す方法で得たポリジメチルアミノエチルメ
タクリレート100g(全アミンモル量;0.636モ
ル)を温度計、攪拌機、滴下ロート、及びコンデンサを
備えた1リットルのセパラブルフラスコに投入し、トル
エン/エタノール=50/50(v/v)200mlに
80℃で溶解させ、滴下ロートからジエチル硫酸108
g(0.700モル;全アミンモル量に対して1.1モ
ル倍)を1時間かけて滴下し、滴下終了後、80℃で3
時間反応させて完全4級化ポリジメチルアミノエチルメ
タクリレート(C−2)を調製した。得られた反応生成
物は大量のn−ヘキサン中に投入し、生成した沈殿物を
回収し、乾燥させた。
【0108】製造例3(部分4級化スチレン・ジメチル
アミノエチルメタクリレート系第4級アンモニウム塩基
含有重合体(C−3)の製造) 温度計、攪拌機、滴下ロート、及びコンデンサを備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、スチレン−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート共重合体(スチレン/ジ
メチルアミノエチルメタクリレート=60/40(モル
/モル)、アミン価180mg(KOH)/g、Mw=
46,000 商品名 ルナペール912、荒川化学工
業(株)製)300g(全アミンモル量;0.962モ
ル)をトルエン500mlに80℃で溶解させ、滴下ロ
ートからジエチル硫酸141g(0.914モル;全ア
ミンモル量に対して0.95モル倍)を1時間かけて滴
下し、滴下終了後、80℃で3時間反応させた。得られ
た反応生成物を大量のn−ヘキサン中に投入し、生成し
た沈殿物を回収し、乾燥させて部分4級化スチレン・ジ
メチルアミノエチルメタクリレート系第4級アンモニウ
ム塩基含有重合体(C−3)を得た。
【0109】製造例4(完全4級化スチレン・ジメチル
アミノエチルメタクリレート系第4級アンモニウム塩基
含有重合体(C−4)の製造) 製造例3で使用したスチレン・ジメチルアミノエチルメ
タクリレート共重合体300g(商品名 ルナペール9
12、全アミンモル量;0.962モル)をトルエン5
00mlに80℃で溶解させ、滴下ロートからジエチル
硫酸163g(1.058モル;全アミンモル量に対し
て1.1モル倍)を1時間かけて滴下し、滴下終了後、
80℃で3時間反応させた。得られた反応生成物を大量
のn−ヘキサン中に投入し、生成した沈殿物を回収し、
乾燥させて完全4級化スチレン・ジメチルアミノエチル
メタクリレート系第4級アンモニウム塩基含有重合体
(C−4)を得た。
【0110】製造例5(スチレン・N−ビニルイミダゾ
ール系第4級イミダゾリウム塩基含有重合体(C−5)
の製造) 温度計、攪拌機、滴下ロート、及びコンデンサを備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、蒸留精製したスチ
レン210g(2.02モル)と蒸留精製したN−ビニ
ルイミダゾール127g(1.35モル)を分取し、さ
らに溶媒としてエチルベンゼン100mlを加え、さら
にAIBN1.5g加えて80℃で窒素気流中で攪拌し
ながら8時間反応させた。
【0111】反応終了後、得られた反応生成物を大量の
メタノール中に投入し、生成した沈殿物を回収し、乾燥
させてスチレン・N−ビニルイミダゾール共重合体を得
た(収量200g)。得られた共重合体のアミン価を塩
酸標準溶液を用いて滴定すると236mg(KOH)/
gであり、アミン価より求められる共重合体中のN−ビ
ニルイミダゾール分率は42モル%であった。また、G
PCで測定したMwは68,000であった。
【0112】得られた共重合体150g(全アミンモル
量;0.631モル)を温度計、攪拌機、滴下ロート、
及びコンデンサを備えた1リットルのセパラブルフラス
コに投入し、トルエン500mlに80℃で溶解させ、
滴下ロートからジエチル硫酸108g(0.700モ
ル;全アミンモル量に対して1.1モル倍)を1時間か
けて滴下し、滴下終了後、80℃で3時間反応させた。
得られた反応生成物を大量のn−ヘキサン中に投入し、
生成した沈殿物を回収し、乾燥させてスチレン−N−ビ
ニルイミダゾール系第4級イミダゾリウム塩基含有重合
体(C−5)を得た。
【0113】製造例6(ベンジル型第4級アンモニウム
塩基含有重合体(C−6)の製造) 温度計、攪拌機、N2導入管およびコンデンサを備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、蒸留精製したスチ
レン104g(1.0モル)と蒸留精製したクロロメチ
ルスチレン80g(0.63モル)を仕込み、さらに溶
媒としてトルエン400mlを加え、さらにAIBN
1.5g加えて80℃で窒素気流中で攪拌しながら5時
間反応させた。
【0114】反応終了後、得られた反応生成物にオクチ
ルジメチルアミン109g(0.693モル;全塩化ベ
ンジルモル量に対して1.1モル倍)を添加し、90℃
で5時間4級化反応を行った。得られた生成物は大量の
メタノール中に投入し、生成した沈殿物を回収し、乾燥
させてベンジル型第4級アンモニウム塩基含有重合体
(C−6)を得た。
【0115】製造例7(ピリジニウム塩基含有重合体
(C−7)の製造) 温度計、攪拌機、N2ガス導入管およびコンデンサを備
えた1リットルのセパラブルフラスコに、蒸留精製した
スチレン187g(1.8モル)と蒸留精製した4−ビ
ニルピリジン126g(1.2モル)を仕込み、さらに
溶媒としてイソプロピルアルコール400mlを加え、
さらにAIBN1.5g加えて70℃で窒素気流中で攪
拌しながら6時間反応させた。反応終了後、得られた反
応生成物を大量のメタノール中に投入し、生成した沈殿
物を回収し、乾燥させてスチレン−4−ビニルピリジン
共重合体を得た(収量180g)。得られた共重合体の
アミン価を塩酸標準溶液を用いて滴定すると308mg
(KOH)/gであり、アミン価より求められる共重合
体中の4−ビニルピリジン分率は55mol%であっ
た。
【0116】得られた共重合体100g(全アミンモル
量;0.594モル)を温度計、攪拌機、滴下ロート、
及びコンデンサを備えた1リットルのセパラブルフラス
コに投入し、トルエン300mlに80℃で溶解させ、
滴下ロートからジエチル硫酸101g(0.653モ
ル;全アミンモル量に対して1.1モル倍)を1時間か
けて滴下し、滴下終了後、80℃で5時間反応させた。
得られた反応生成物を大量のn−ヘキサン中に投入し、
生成した沈殿物を回収し、乾燥させてスチレン・4−ビ
ニルピリジン系第4級ピリジニウム塩基含有重合体(C
−7)を得た。
【0117】実施例1〜12 上記の製造例で得た第4級カチオン塩基含有重合体(C
−1)〜(C−7)と、表1に記載した熱可塑性ポリマ
ー(A)及び、アニオン性構造単位を有する有機化合物
(B)を同表に記載した割合で配合し、二軸押出機(Z
SK−25、WERNER & PFLEIDERER
社製、ドイツ国)を用いて溶融混練を行い、ペレタイズ
を行ってポリマー組成物を得た。ここで、混練温度(シ
リンダー設定温度)は220℃とした。
【0118】得られたポリマー組成物のペレットから射
出成形機(オートショット50Bファナック(株)製)
を用いて試験用平板(100mm×100mm×2mm
(t))を作製した。成形機のシリンダー設置温度は2
10℃とし、金型温度は60℃とした。
【0119】得られたポリマー成形体の各測定結果を表
1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】表1より実施例1〜12のポリマー成形体
はいずれも優れた帯電防止性能を発現することがわか
る。さらに、これらはいずれも表面外観に優れ、成形加
工性に優れていた。また、温水浸漬後の成形体表面及び
破断面から第4級カチオン塩基含有重合体の溶出跡は観
察されず、耐水性に優れることがわかる。
【0122】比較例1〜3 ベースポリマーであるHIPS、ABS、及びPMMA
の表面抵抗率を表1の比較例1〜3に示す。
【0123】比較例4 ベースポリマーであるHIPSとアニオン性構造単位を
有する重合体(SMAA)からなる熱可塑性ポリマー組
成物の表面抵抗値を示す。
【0124】比較例5、6 製造例1で得た第4級カチオン塩基含有重合体(C−
2)及び(C−3)と、HIPSを表1の比較例5、6
に記載した割合で配合し、実施例2、4と同様に二軸押
出機を用いてシリンダー設定温度220℃で溶融混練を
行い、ペレタイズを行ってポリマー組成物を作製した。
得られたポリマー組成物のペレットから実施例2、4と
同条件で射出成形機を用いて試験用サンプルを作製し
た。このポリマー組成物は帯電防止性に優れていたが、
温水浸漬後にふくれが発生したり、成形体の表面及び破
断面に第4級カチオン塩基含有重合体成分の溶出跡が発
生したりして、耐水性に劣っていた。
【0125】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリマー組成物は、熱
可塑性ポリマーとアニオン性構造単位を有する有機化合
物、及び第4級カチオン塩基含有重合体からなるポリマ
ー組成物であって優れた帯電防止性能を発現すると共
に、機械的特性にも優れ、また水洗、雑巾拭き等にも優
れた長期耐性を有する。このため、本熱可塑性ポリマー
組成物は広範囲の用途、例えば、フロッピーディスク用
部品、光ディスク用部品、事務機プリンター部品、パー
ソナルコンピューター用部品、パーソナルコンピュータ
ー用キーボード部品、VTRカセットテープ用部品、オ
ーディオカセットテープ用部品、複写機用部品、テレビ
用部品、電話機用部品、ラジオカセット用部品、電気掃
除機用部品、扇風機用部品、エアーコンディショナー用
部品、冷蔵庫用部品、洗濯機用部品、加湿機用部品、食
器乾燥機用部品、電気カーペット部品、電気毛布部品、
電気こたつ用部品、電気あんか用部品、電動歯ブラシ用
部品などの各種のOA機器や家電製品、あるいは便座、
洗面台用部品などの各種サニタリー用品、風呂蓋、湯桶
などの浴用品、まな板、ボール、流しコーナー、包丁差
し、ストッカー、洗い桶等の台所用品、その他建材、車
両部品、日用品、玩具、文房具、雑貨などの幅広い用途
に用いることができる。
【0126】さらに、本発明のポリマー組成物は長期的
な帯電防止性能と共に、第4級カチオン塩基構造単位に
由来する抗菌機能を同時に発現する。従って、長期帯電
防止特性と抗菌性とが同時に望まれる用途、例えば、電
話機、OA機器部品、キーボード、フロッピーディスク
部品、などに特に好適に使用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 101/00 101:02)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性ポリマー99.8〜50
    重量部、(B)アニオン性構造単位を有する有機化合物
    0.1〜50重量部、および(C)下記一般式(I)、
    (II)、(III)、(IV)、(V)、および(V
    I)で表される群から選ばれた1種以上の第4級カチオ
    ン塩基構造単位を含む第4級カチオン塩基含有重合体
    0.1〜50重量部からなる熱可塑性ポリマー組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 (式(I)、(II)、(III)、(IV)、
    (V)、および(VI)中、Yは酸素原子または−NH
    −、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数2〜8
    のアルキレン基、R3およびR5はそれぞれ炭素数1〜8
    のアルキル基、R4は炭素数1〜12のアルキル基、炭
    素数6〜12のアリールアルキル基または炭素数6〜1
    2の脂環アルキル基、Gは炭素数5〜15の環形成炭素
    およびヘテロ原子を有する置換もしくは未置換の単環も
    しくは多環の窒素含有カチオン基を完成せしめるのに必
    要な炭素、水素およびヘテロ原子、X~は陰イオンを示
    す。)
  2. 【請求項2】 (C)第4級カチオン塩基含有重合体が
    更に下記一般式(VII)、(VIII)、(IX)、
    および(X)で表される群から選ばれた1種以上の第3
    級窒素構造単位を0.1〜70モル%含むことを特徴と
    する請求項1記載の熱可塑性ポリマー組成物。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 (式中のY、R1、R2、R3、R5、及びGは前記の通
    り。)
  3. 【請求項3】 (B)アニオン性構造単位を有する有機
    化合物がスルホン酸基もしくはその塩を構造単位として
    有する有機化合物であることを特徴とする請求項1、2
    記載の熱可塑性ポリマー組成物。
  4. 【請求項4】 (B)アニオン性構造単位を有する有機
    化合物がカルボン酸基もしくはその塩を構造単位として
    有する有機化合物であることを特徴とする請求項1、2
    記載の熱可塑性ポリマー組成物。
  5. 【請求項5】 (A)熱可塑性ポリマーがスチレン系樹
    脂であり、(C)第4級カチオン塩基含有重合体が4級
    化されたスチレン・ジメチルアミノエチルメタクリレー
    ト共重合体である請求項1〜4記載の熱可塑性ポリマー
    組成物。
  6. 【請求項6】 (C)第4級カチオン塩基含有重合体を
    構成する第4級カチオン塩基構造単位の対イオンX~が
    25OSO3~、CH3OSO3~、及びハロゲンイオン
    である請求項1〜5記載の熱可塑性ポリマー組成物。
JP5025196A 1995-11-09 1996-03-07 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物 Withdrawn JPH09188821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5025196A JPH09188821A (ja) 1995-11-09 1996-03-07 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29108995 1995-11-09
JP7-291089 1995-11-09
JP5025196A JPH09188821A (ja) 1995-11-09 1996-03-07 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09188821A true JPH09188821A (ja) 1997-07-22

Family

ID=26390703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5025196A Withdrawn JPH09188821A (ja) 1995-11-09 1996-03-07 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09188821A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533746A (ja) * 2007-07-18 2010-10-28 ポリメーリ エウローパ ソシエタ ペル アチオニ 発泡性ビニル芳香族ポリマー組成物及びその調製方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533746A (ja) * 2007-07-18 2010-10-28 ポリメーリ エウローパ ソシエタ ペル アチオニ 発泡性ビニル芳香族ポリマー組成物及びその調製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69622230T2 (de) Thermoplastische Harzzusammensetzung
JPH07138433A (ja) ポリスチレン系樹脂組成物
JPS63202643A (ja) 熱可塑性成形組成物
JPH08134295A (ja) アイオノマー組成物及びその用途
JPH09188821A (ja) 第4級カチオン塩基含有重合体を含む熱可塑性ポリマー組成物
JP6637207B1 (ja) 濡れ性向上剤
JPH10204247A (ja) 永久帯電防止性スチレン系樹脂組成物及びその成形品
JPH08311301A (ja) カレンダ成形用abs系樹脂組成物
JPS6259143B2 (ja)
JPH09111129A (ja) 帯電防止性と抗菌性に優れた熱可塑性ポリマー組成物
JP4663311B2 (ja) 帯電防止剤
JPS59210962A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JPH09241519A (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JPH09291192A (ja) 帯電防止樹脂組成物およびその成形品
JP3170886B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH03239745A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH03227357A (ja) 制電性熱可塑性樹脂組成物
JPH0711080A (ja) 樹脂組成物
JP2000144114A (ja) 帯電防止用樹脂改質剤
JP2914062B2 (ja) ポリスチレン系樹脂組成物
JPH09188873A (ja) 帯電防止剤
JPH0912809A (ja) スチレン系樹脂組成物及びその成形品
JPH08157683A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH09235478A (ja) 抗菌性熱可塑性樹脂組成物
JPH05140412A (ja) 難燃性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603