JPH09187316A - シート状化粧料の製造方法 - Google Patents

シート状化粧料の製造方法

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JPH09187316A
JPH09187316A JP235596A JP235596A JPH09187316A JP H09187316 A JPH09187316 A JP H09187316A JP 235596 A JP235596 A JP 235596A JP 235596 A JP235596 A JP 235596A JP H09187316 A JPH09187316 A JP H09187316A
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隆 井上
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武雄 岩堀
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    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D40/00Casings or accessories specially adapted for storing or handling solid or pasty toiletry or cosmetic substances, e.g. shaving soaps or lipsticks
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 台紙に口紅等の固形化粧料を薄くしかも均一
な広がりを持たせ、しかも現品と同一性を確保した状態
で付着させることができるシート状化粧料の製造方法を
得る。 【解決手段】 固形化粧料をローラ25等を使用して練
ることにより軟化させ、軟化した化粧料21を用いてス
クリーン印刷により台紙2上に付着させる。付着した化
粧料21を一旦加温した後冷却して台紙2上に固化させ
て固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、台紙上に口紅、ア
イシャドウ、頬紅等の固形化粧料を薄く付着させ、特
に、試供品として用いるシート状メーキャップ化粧料に
関するもので、台紙において均一な広がりを確保するこ
とができ、また、同一の処方の中味にて台紙上に薄く付
着させることができるシート状メーキャップ化粧料の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、口紅、アイシャドウ、頬紅等
の固形化粧料を試供品として用いるため、台紙上に少量
の化粧料をシート状に薄く付着させることが行われてい
る。図4は台紙上に口紅の化粧料を付着させてなるシー
ト状の化粧料の一例を示すものである。
【0003】化粧料1は台紙2上に円形状に薄く付着さ
れている。化粧料1は舌状片3aを有するカバーシート
3によって覆われている。カバーシート3は台紙2に貼
着されており、使用に際しては、そのカバーシート3を
その舌状片3a摘んで剥ぎ取り、化粧筆或いは指等を使
用して化粧料を塗ることが可能となる。
【0004】図4に示したものは、1枚の台紙上に色の
異なる4種類の口紅を付着したもので、4種類の口紅を
試供品として提供することができるものである。従来、
上記のようなシート状化粧料を製造するに当たり、台紙
上に固形の化粧料を薄く付着させる方法としては以下に
示す方法が採用されていた。
【0005】図5は口紅を例とする固形化粧料を台紙上
へ付着する1例の工程を説明するための概念図を示すも
のであり、充填方法と呼ばれる方法である。この充填方
法は、固形化粧品10を加熱溶解し、この溶解した化粧
料を少量充填機11を使用し、そのノズル部分11aよ
り台紙2上に少量滴下する。
【0006】そして、台紙2上に滴下した化粧料を冷却
して固化し、これにより台紙上に付着させる方法であ
る。尚、この方法は充填機11に代えて噴霧機12を使
用し、噴霧ノズル12aより溶解した化粧料を噴霧する
ことにより同様に台紙2上に付着させることができる。
【0007】図6は、従来の他の固形化粧料の付着方法
を示すもので希釈軟化印刷法と呼ばれるものである。こ
の方法は、固形化粧料を溶剤等で印刷適正粘度まで軟化
させ、この軟化した化粧料をスクリーン印刷により台紙
2上に化粧料を施して付着させる。台紙上に付着させた
後、化粧料の溶剤等を揮発飛散させて化粧料を固化し、
台紙上に付着固定するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の少容量の
固形化粧料をシート上に付着させる方法の、図5に示し
た充填方法にあっては、充填機あるいは噴霧機を使用す
るものであるため、化粧料を台紙上に均一に広がりを持
たせて付着させることが困難である。特に、充填機を使
用して滴下させる場合には、中心部に盛り上がりが生じ
る等、均一な厚さでもって広がりを持たせることは困難
であり、また、付着させる化粧料の厚みを薄くすること
も困難であった。
【0009】また、図6に示す希釈軟化印刷方法にあっ
ては、固形化粧料を軟化させるのに、溶媒を使う方法で
あるため、溶剤を揮散させて固形化させても硬度が元に
戻らない等、試供品の化粧料として現品との同一性を確
保することが困難であり、また、臭いが残る場合がある
等問題がある。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、シート状化粧料を製造するに当たり、台紙上に少量
の固形化粧料を均一な厚さの広がりを持たせて付着させ
るこができるシート状固形化粧料を製造方法を提供する
こにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、固形化粧料
を練ることにより軟化させる工程と、軟化した化粧料を
使用してスクリーン印刷により台紙上に所定形状に付着
させる工程と、印刷されて付着した化粧料表面を加温す
る工程と、印刷された化粧料を冷却して固化させる工
程、とによりシート状化粧料を製造することにより達成
される。
【0012】本発明によれば、固形化粧料を練ることに
より軟化するため、化粧料に他の成分が混入することが
なく、現品との同一性を保持したまま、台紙上に化粧料
を付着させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に図1を参照して本発明の実施
の形態を説明する。先ず、口紅等の固形化粧料をローラ
25等を用いて練ることにより軟化させる(工程I)。
口紅は主としてワックスやグリセリド等油性成分で構成
されており、練りを与えることにより軟化していく性質
を有している。このローラによる軟化は、固形化粧料が
印刷に適した粘度まで軟化させるが、実際には、複数段
のローラ25を用いる等して適正粘度の軟化化粧料21
を得るようにする。
【0014】次に、得られた軟化化粧料21を用いてス
クリーン印刷手段(シルク印刷)により軟化化粧料を所
定形状に台紙2上に印刷付着させる(工程II)。スクリ
ーン印刷は化粧料を付着させる所望の形状を残してマス
キングされたメッシュ25とそれを保持する枠体27か
らなるスクリーン25を用いて行う。印刷に際しては、
台紙2上にスクリーン25を載置し、上部に軟化した化
粧料21を供給してゴムヘラあるいはローラ28により
摺擦するこにより行う。台紙2上には所定形状の軟化化
粧料が付着する。
【0015】次に、台紙2上に印刷により付着した化粧
料21の表面を加温(フレーム)することにより表面を
一旦溶解させる(工程III )。この加温は、直炎や電熱
ヒータによる加熱或いは赤外線照射による加熱等適宜の
加熱手段が採用される。この工程III により、台紙2上
に印刷により付着した化粧料の表面を滑らかにすること
ができると共に次工程での冷却固化時に均一な固化状態
を得ることができる。
【0016】次に、化粧料を冷却して固化することによ
り台紙2上に固定化する(工程IV)。この冷却は、常温
状態の自然冷却或いは低温冷却のいずれかで行う。以上
の工程から成る製造方法により、少量の化粧料を台紙上
に薄く均一な広がりを持たせて付着したシート状の化粧
料を製造することができる。
【0017】なお、得られたシート状の化粧料の表面は
図4に示したようにカバーシート3により覆い試供品と
して製品化することができる。図2は、上記工程IIのス
クリーン印刷に使用するスクリーンの製法の一例を示
す。スクリーンは微細な網目を有するポリエステル又は
ナイロンのメッシュ26が用いられる。
【0018】先ず、メシュ26上に製造しようとするシ
ート状化粧料の形状に合わせた遮光性の型紙30を載置
する。そして型紙30を載置した状態でその上からUV
硬化樹脂かなる塗料あるいは印刷インキを塗布する。
尚、UV硬化樹脂は、光重合性のポリマーまたはモノマ
ーを主成分とするもので紫外線を照射されることにより
重合が進み硬化する性質を有す樹脂で、アクリル系化合
物が使用される。
【0019】次に、UV硬化樹脂を塗布したメッシュ2
6から型紙30を取り去り、紫外線を照射する。これに
より、メッシュ26上は型紙部分を残してUV硬化樹脂
の膜31が形成され、これを図1に示すように枠27に
取り付けることにより印刷用スクリーン25が得られ
る。
【0020】
【実施例】次に、本発明の方法により口紅の試供品に適
したシート状の化粧料を製造するために行った具体例に
ついて図3を参照して述べる。図3は、スクリーン印刷
のスクリーンのメッシュの種類を変えて台紙上への付着
状態を調べたメッシュの選択例を示すもである。
【0021】使用したメッシュの種類は、メッシュ番号
80(No1),メッシュ番号100(No2)、メッ
シュ番号300(No3)について、印刷により4種類
の大きさの唇形状(イ)〜(ハ)に付着させて、それぞ
れについて付着量を調べた結果を示している。
【0022】図3の結果が示すように、メッシュのサイ
ズにより付着される化粧料の厚さが調整できることがわ
かる。従って、付着形状とメッシュのサイズを調整して
1形状当たりの付着量が調整するこができる。口紅の1
回当たりの使用量は通常0.02gとされている。従っ
て、例えば、台紙に化粧料を付着させたシート状の口紅
を試供品に使用する場合、2〜3回分化粧料を付着させ
るとすると、1形状当たりの化粧料の付着量は、No1
のメッシュを使用して面積3.6cm2 (イ)のサイズ
とすればよいことがわかる。
【0023】以上、図1乃至図3により、本発明の実施
の形態および実施例について述べたが、本発明は、図示
のものに限らず種々の実施の態様が考えられる。例え
ば、固形化粧料を軟化させる場合、本発明においては固
形化粧料を練ることにより行うが、練りを実施する場
合、図1に示すようにローラーによって行うことなく、
他の適当なねっか機を使用してもよいことはいうまでも
ない。
【0024】また、固形化粧料の例として、口紅につい
て記載しているが、口紅に限ることなく、練りを与える
ことにより軟化し得る固形化粧品、例えば、リップクリ
ームや頬紅等のワックス・オイルを使用しているワック
ス・オイル系の固形化粧品であれば他の化粧品に適用で
きるものである。
【0025】
【発明の効果】上述の如く、本発明のシート状化粧料の
製造方法は、固形化粧料を練ることにより軟化させて、
その軟化した化粧料を用いてスクリーン印刷法により台
紙上に付着させるようにするものであり、台紙上に均一
な広がりを持たせて付着させることができ、また、台紙
上に薄く付着させることができるばかりでなく、少量の
化粧料を付着させる場合であっても、化粧料の付着量を
容易に制御することができる。更に、化粧料を軟化させ
る場合に、特に溶剤等を使用しないため、現品と同一性
を確保した状態でシート状の化粧料を製造することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシート状化粧料の製造方法を示す
図である。
【図2】スクリーン印刷に用いるスクリーンの製造方法
の例を示す図である。
【図3】本発明の実施例のメッシュの選択例を示す図で
ある。
【図4】シート状化粧料からなるの試供品を示す図であ
る。
【図5】従来の充填方法によるシート状化粧料お製造方
法を示す図である。
【図6】従来の希釈軟化印刷方法によるシート状化粧料
の製造方法を示す図である。
【符号の説明】 1 シート状化粧料 2 台紙 3 カバーシート 20 固形化粧料 25 ローラ 25 スクリーン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形化粧料を練ることにより軟化させる
    工程と、軟化した化粧料を使用してスクリーン印刷によ
    り台紙上に所定形状に付着させる工程と、印刷されて付
    着した化粧料表面を加温する工程と、印刷された化粧料
    を冷却して固化させる工程、とからなるシート状化粧料
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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