JP2010535091A - 化粧品アプリケーター及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

支持体、並びに、湿式及び/又は乾式バインダーの存在下において並んだ構成でギャップレスで支持体上に粘着して維持される1又は複数の適用領域を含んだ適用要素から形成される化粧品アプリケーターの製造方法。前記支持体は、それぞれの適用領域上に印刷されるに従い、化粧スラリーに対してより優れた結合を提供する湿潤剤にさらされる。各化粧の適用領域の化粧料組成物は異なり得る。種々の化粧効果を、移動可能な適用において最終消費者に提供することができる。

Description

本発明は化粧品アイテムに関し、特に、支持体から人体まで移される化粧品アプリケーターに関する。
化粧をすることは、一般に、ユーザーにとって時間のかかる経験である。しかし、人体の特定の領域上に化粧をすることは、トータルルック、すなわち洗練され磨き上げられた外見を得るのにこれらの領域がユーザーにとってより複雑な化粧品の配置を必要とする場合があるため、さらにより時間のかかる作業である。かなりの時間が与えられたとしても、この外見を創造するのに必要な技術をユーザーが欠いている場合が多くある。
例えば、アイシャドーをつけることにおいて、瞼の上にはより濃い色合い、及び、眉の近くではより薄い色合いを提供することが所望される。次に、瞼の折り目から、すなわち、後頭骨上で眉の近くまで色は変化される。
この外見を得るために、ユ―ザーは、はけ、ブラシ、スポンジ等の道具を介して2つ以上の主要な色合いのアイシャドーを適用しなければならない。中間の色調は、これらの主要な色合いを混ぜ合わせることによって達成される。一般的に、この完全な目元のメーキャップの外見は、極度に熟練されたユーザー、又は、おそらくメーキャップアーティストを要する。従って、ユーザーは、時間のかかる作業なしで洗練された外見を望む。
さらなる例において、唇のメーキャップを適用する際に、ユーザーは、好ましい口紅の色と似た色合いのとがったリップライナーペンシルを用いて軽く唇の輪郭を際だたせることから始める。そうするために、ぐらつかない手、及び、口の中心から角まで上唇を先細に描く技術を要する。下唇に対して、唇は端から端まで輪郭を際だたされる。次に、唇は、皮膚の色調と一様にさせるために特別なベース又はバランサーで満たされる。次に、口紅又はリップブラシを使用して、色が広げられ吸着される。最後に、リップカラーを適用して好ましいグロスルックを得る。一般的に、この洗練された外見は、かなりの時間を有した極度に熟練されたユーザーを要する。従って、ユーザーは、時間のかかる作業なしで洗練された外見を望む。
さらに別の例において、傷跡を覆い隠すために、いくつかの色調の色を混ぜ合わせて、分離した領域上に自然な外見を提供する。ユーザーは、一般的に、同じ混色を毎日繰り返す技術を有していない。従って、適した且つ繰り返すことができる外見に対する必要性が存在する。
当技術分野において既存の製品は、油を含んだ製法を使用している。本質的に、これらの製品は、質を落とし、1つの領域から別の領域まで色調をにじませてしまう。これは特に、この領域の繰り返しの動き及び天然油の傾向によって相当な耐久性の質的低下が生じる瞼の領域において真実である。
従って、望まれることは、耐久性を改良した化粧品アプリケーターに適した移動可能な化粧品である。
本明細書に開示された種々の実施形態と一貫して、化粧品アプリケーター、キット、及び、その製造方法が開示される。一実施形態の下、化粧品アプリケーターは、湿潤剤で予め湿らされた紙等の可撓性材料を含む。湿らされると、前記可撓性材料には、第1の化粧スラリー(cosmetic slurry)を使用して第1のパターンが提供される。第2及びさらなるパターンを、次に、第2及びさらなる化粧スラリーを使用して、形成された可撓性材料上に提供することができ、前記第2及びさらなるパターンは、並んだ構成でそれぞれ前のパターンに隣接している。各パターンの縁は、隣接するパターンの縁と接触するか、又は、わずかに重なるべきである。隣接するパターンに使用される化粧スラリーは、化粧品アプリケーターがユーザーによって適用された場合により洗練された外見を提供するように、異なっていることが好ましい。化粧品アプリケーターに対する可撓性材料が処理される場合、別の実施形態の下、支持するためのキャリアボードと一致させることが好ましい。
さらに別の実施形態の下、湿潤剤が可撓性材料に適用される場合、スクリーン印刷に先立ち可撓性材料内に吸収される。湿潤剤は、プリントスクリーンを使用して適用することができ、湿潤剤は、少なくとも1つの揮発性材料及び少なくとも1つの非揮発性材料からなり得る。適用後、湿潤剤は乾燥工程にさらされ、揮発性材料の少なくとも一部を蒸発する。さらに、各化粧スラリーが印刷された後、それぞれの化粧スラリーの少なくとも一部をさらに処理する前に蒸発することができる。
本発明の1又は複数の実施形態による化粧品アプリケーターを例示している。 主に図1のディテールAに従った拡大平面図を例示している。 図2Aの断面図を例示している。 主に図1のディテールBに従った拡大平面図を例示している。 図3Aの断面図を例示している。 主に本発明の1又は複数の実施形態による図1のディテールBに従った拡大平面図を例示している。 図4Aの断面図を例示している。 主に本発明のさらなる実施形態による図1に示されたディテールAに従った拡大平面図を例示している。 主に図4Cの実施形態による、図1に示されたディテールBに従った拡大平面図を例示している。 本発明の別の実施形態による化粧品アプリケーターの製造方法の概略図を例示している。 図5による化粧品アプリケーターの製造に使用される一連のスクリーンの平面図を例示している。 図5による製造中の一連の化粧品アプリケーターの平面図を例示している。 本発明の1又は複数の実施形態による化粧品を例示している。 図8による化粧品アプリケーターの製造に使用されるスクリーンの平面図を例示している。 図8による化粧品アプリケーターの製造に使用されるスクリーンの平面図を例示している。 主に本発明の1又は複数の実施形態による図8のディテールCに従った拡大平面図を例示している。 図11Aで示された実施形態の断面図を例示している。 主に本発明のさらなる実施形態による図8のディテールDに従った拡大平面図を例示している。 図12Aの断面図を例示している。 本発明のさらなる実施形態による化粧品アプリケーターを例示している。 本発明の1又は複数の実施形態による頬紅用化粧品アプリケーターを例示している。 本発明の別の実施形態による化粧品アプリケーターの製造方法の概略図を例示している。
図1〜3を参照すると、一実施形態に従い化粧品アプリケーター10は、支持体12及び適用要素14を含み、該適用要素14は、前記支持体上に堆積され、適用要素14に利用される複数の粉末化粧料組成物を移動させるのに適している。粉末組成物の移動は、例えば化粧品アプリケーターに圧力が加えられた場合に、ユーザーの体の上で生じ得る。前記複数の粉末化粧料組成物は、特定の化粧効果を与えるために所定の構成において適用要素14の支持体12上に堆積されることが好ましい。
粉末化粧料組成物は支持体12に対して親和性を有する一方で、粉末化粧料組成物は皮膚に対してより優れた親和性を有し、従って、支持体12から皮膚まで容易に移動可能である。適用要素14は、ユーザーの皮膚に対して化粧品の単位用量を提供するよう意図される。好ましくは、移動可能な化粧品の少なくとも1つが、改良された耐久性を有するよう調合されてきた。
本明細書において、「化粧品アプリケーター」は、化粧品を人体に移動させる製品に対する最も広く可能な観念で使用される。
本明細書に使用される場合、「化粧品」(又は同義語として、「化粧料組成物」及び「粉末化粧料組成物」)は、着色されていようとなかろうと、薄膜として人体の領域上に局所的に適用された場合に所望の視覚による化粧効果を提供する粉末状の組成物を意味している。例えば、「化粧品」は、頬紅、フェイスパウダー、又は、いかなる他の装飾用又は機能的な粉末も意味している場合がある。特に、当該化粧品は、目の近くでの使用、すなわち、アイシャドーに適している。
「化粧品」及び「化粧品アプリケーター」は、場合に応じて、1又は複数の治療、医薬、又は全体観的治療の物質を提供し、人体に対して一時的、半永久的、又は永久的な効果を含めた所望の視覚効果を人体に対して与える製品又は組成物も意味している。
「単位用量」は、1回のユーザーによるアプリケーターの使用に対して十分な量であり、適用領域に化粧効果を提供する、皮膚に移動される化粧料組成物の量を意味している。アプリケーターの使用後、単位用量は空にされ、アプリケーターは捨てられる。単位用量がユーザーに届けられる一方で、アプリケーターはユーザーの皮膚に移動されるものに対して余分な化粧品を含有している場合があり、すなわち、使用後に支持体上に余りの化粧品が残る。
「化粧効果」は、化粧アプリケーターが使用された皮膚の領域に対する目に見える化粧による向上を意味しており、その効果は、異なる色の度合いを有した複数の異なる適用領域、好ましくは3箇所以上、好ましくは3から5箇所の適用領域を含む。
化粧品アプリケーター10は、上記及び本明細書に教示されているように、ユーザーの目の領域にアイシャドーを適用するよう構成されていることが好ましい。しかし、化粧品アプリケーター10はこの実施形態に限定されない。例えば、化粧品アプリケーターは、リップカラーを提供するよう、頬及び顔面に色を提供するよう、傷跡又はしみを覆い隠すよう、眉を提供するか又は眉を増すよう構成することができる。
目の領域付近等に行われる化粧の適用を含む実施形態下で、人体の他の部分に行われる化粧の適用と比較した場合に特定の試みが導入されることが判る。特に、目の領域は柔らかく、後頭骨という骨によってのみ眉の下で支えられている。従って、頬骨が皮膚の下にある頬とは違って、化粧品アプリケーター10は、十分に柔らかく柔軟であるよう構成されるべきである。
目の領域等の人体の左右相称に適応させるために、化粧品アプリケーター10は、好ましい実施形態下で、そのような人体の領域にメーキャップを提供する必要がある場合に、右側及び左側のバージョンを有するよう適切に構成される。従って、図1は左側のバージョンを示しており、右側のバージョンはその鏡像である。図13に関して開示されたさらなる実施形態において、右側又は左側のアプリケーターの混合を防ぐために、アプリケーターは、ユーザーの左側及び右側の目の領域に対する連続した適用に適した形状を有するよう構成されることが好ましい。適用中、ユーザーは、例えばパーフォレーションに沿ってブリッジの領域からアプリケーターの1つを引きはがし、次に、本明細書に開示された他の実施形態に記述されるように、アプリケーターを適用することになる。
目の領域を含めた体の特定の領域は、化粧品アプリケーターをその意図された領域に並べるのが困難であるため、化粧品アプリケーター10は、化粧品が移動されることになる体の領域に実質的に適した形状10aを有するよう構成される。形状10aは、化粧品アプリケーターのより簡単な位置づけを可能にするタブ又はハンドル10bを含み得る。ハンドルは、図1で示されているように、一体化され、適用要素の面に実質的にあるよう構成することができる。
一般的に、ユーザーは親指と人さし指の間でハンドル10bを掴み、化粧品アプリケーター10がこれら2つの指で形成される面内に実質的に配置されるようにする。好都合に、体の領域の面に沿って化粧品アプリケーター10を掴む場合、こめかみに近い目の領域等、険しい縁を有することは、ユーザーがより容易に化粧品アプリケーターの位置に気づき、化粧品の単位用量を移動させるのを可能にする。
このように、ユーザーが化粧品アプリケーター10の位置を定めて化粧品を移動させる場合、周辺縁部10c等の化粧品アプリケーターの縁表面は、ユーザーの体に接触する場合がある。次に、ユーザーは、化粧品アプリケーター10の位置を決定し、前の知識及び/又は試行錯誤に基づいて必要な修正を行うか又は正確な位置を確かめることができる。
ハンドル10bは、別に形成することもできる。例えば、ハンドル10bは、1又は複数の部分を化粧品アプリケーターの側部又は後方表面に付着させることによって形成することができる。ハンドル10bのさらなる部分をそこから延ばし、ユーザーがより便利にハンドル10bを掴むのを可能にすることができる。次に、ハンドルを折り、化粧品アプリケーター10と共にフラットパックできるように、ハンドル10bは1又は複数の折り目を含み得る。
支持体12は、適用要素に対して支持を与えるために実質的に形状10aの全体を含むよう製造された可撓性の平面体を含んでいることが好ましい。支持体12は、適用要素10のうち少なくとも1つの化粧品を受けるために、適した材料から作製されることが好ましい。その材料は、処理に耐えるのに十分な引張り強さを有した柔らかい可撓性の紙であることが好ましい。紙の坪量は、約4から約30ポンド、好ましくは、約8から約24ポンドであり得る。アイシャドー製品に対して、坪量は約8から約16ポンドであることが好ましく、頬紅製品に対して、坪量は約16から約24ポンドであることが好ましい。本明細書において、坪量は、500枚(24”×36”)の重量を意味する。
ろう紙及びシリコンコート紙、綿状沈殿物、泡状物質、不織材料又は織物状材料、紙/繊維の組合せ、積層、その組合せ、又は、少なくとも1つの化粧品を保持し、適用要素がユーザーの体と接触している際にアプリケーターの後方表面に圧力が加えられた場合にそれを放出する他の適した材料を含めた紙を、支持体12は別に含むことができる。セルロースからできた紙が好ましい。
好ましくは、支持体12は、一般的に形状10aを維持するのに適した厚さを有している。必要に応じて、前記支持体は、化粧品アプリケーターが適用される人体の1又は複数の輪郭に従うよう十分に曲がることが好ましい。紙の支持体が使用される場合、典型的な厚さは約0.0010から約0.0120インチに及ぶ。一実施形態において、約0.0040から約0.0120インチの厚さを有したより厚い紙を使用することができる。処理条件に応じて、このより厚い紙は、支持ボード又はキャリアの非存在下で化粧品アプリケーターを作製するのに十分であり得る。しかし、以下においてさらに詳しく記述されるように、積層ウェブ又は支持ボードと共により薄い紙の支持体を使用することができ、その場合、紙の厚さは約0.0010から約0.0040インチ、好ましくは約0.0010から0.0030インチ、最も好ましくは、約0.0012から約0.0025インチであり得る。
図2A〜2B及び3A〜3Bで例示された一実施形態に従って、支持体12を繊維12a及び12bから形成することができ、図1で例示されたディテールAに関しておおまかに示されているように、前記繊維は互いにある角度で織られている。繊維(12a、12b)は、1又は複数の貯蔵所12cを繊維間で形成し、図1のディテールBとしておおまかに示された領域において1又は複数の適用要素の化粧品を保持する。
図4a及び4bで例示されたさらなる実施形態に従って、支持体12は、浮出した部分12d及び/又は窪んだ部分12eを有した不織材料から形成することもできる。窪んだ部分内若しくは浮出した部分間にある1又は複数の貯蔵所12cは、従って、図1のディテールBとしておおまかに示された領域において1又は複数の適用要素の化粧品を保持するために形成される。
さらに、図4c及び4dで例示されたさらなる実施形態に従って、泡状物質及び/又は芯材料等の不織材料から支持体を作製することもでき、その支持体は、図1のディテールBとしておおまかに示された領域内に1又は複数の適用要素の化粧品を保持するための貯蔵所を提供する浮出した部分12f及びポケット12gを有する。
適用要素14は、実質的に支持体12の前方表面上にある薄層に配置された複数の化粧品を含む。適用要素は、図1の14a〜14eとしておおまかに示された1又は複数の適用領域のパターンを含む。適用領域は、調和効果又は向上を含むよう互いにギャップレスで隣接していることが好ましい。化粧品の薄層は、以下で開示されるように、乾湿バインダーの存在に照らして支持体上で粘着して維持されるよう構成される。
適用要素14に対する各適用領域は、人体に適用された場合、配色又は色合い等の化粧効果を有することができ、全体として考慮された場合、洗練された外見を提供することを理解されたい。適用要素14の各適用領域14a〜14eに対する色合い及び/又は色は、ユーザーに対して容易な使用を可能にするために、予め決定され、適切に調和されることが好ましい。同様に、各適用領域14a〜14eの大きさは、好感を持たれた配置を提供するか又は調和効果を提供し、さらにユーザーに対して容易な使用を可能にするよう予め決定されていることが好ましい。
各適用領域14a〜14eにおける化粧品の量は、各適用領域14a〜14eが適用される領域に適した単位用量を届けるよう測定されることが好ましい。各ユーザーの皮膚は異なるため、アプリケーターからユーザーの皮膚まで移動される化粧品の量は異なり得る。例えば季節変化及び他の要因等の他の要因も、移動される化粧品の量に影響し得る。単位用量に存在する化粧料組成物の量は、従って、大抵の条件及び消費者を満たすのに必要とされる量を超える。
例えば、化粧品アプリケーター10は、目の領域の折り目に適した領域14a等1つの適用領域を有するよう、及び、色合いを変える1又は複数の他の領域を有するよう、すなわち、領域14b〜14eが瞼からまつ毛のライン上に延びるよう構成することができる。従って、3から5つの色調が適用領域14a〜14eにおいて存在し得る。これらのうち、1又は複数が異なる色合いであり、例えば、適用領域14a、14c、及び、14e、並びに1又は複数の適用領域の色合いは、少しずつ変化された色合い、すなわち、適用領域14b(異なる色合い14a及び14cの混合物)の色合い、並びに、14d(異なる色合い14c及び14eの混合物)の色合いである。
使用中、ユーザーは化粧品アプリケーターをそのパッケージから取り出し、右側又は左側のバージョンの化粧品アプリケーターがある場合、正しい右側又は左側のバージョンの化粧品アプリケーターを選択する。アプリケーターがカバー72(図7を参照)に付随してくる場合、本明細書においてさらに教示されるように、ユーザーはそのカバーを取り除く。ハンドル10bを掴み、ユーザーは化粧品アプリケーター10(図1)の位置を定めて、おそらく、アプリケーターの周辺縁部が目の領域に接触しているのを感じ、必要に応じてアプリケーターの位置を変える。満足のいく位置の上で、ユーザーは、1又は複数の指を用いて支持体12の後方表面に圧力を加える。適用要素14に利用される化粧品は、このように、ユーザーの体に移される。瞼及び眉の上でユーザーの指のまわりを転がす動きで、軽い圧力を直接アプリケーターに適用することができるか、又は、アプリケーター10の前方表面を軽くマッサージするか若しくはこすることによって軽い圧力を実現することができる。本明細書においてさらに教示されるように、移動可能な化粧品のうち少なくとも1つが、改良された耐久性を有するよう調合されてきたことが好ましい。
ユーザーにとって例証となる指示は以下のような:「プラスチックのカバーを正面に向けて、アイシャドーシートの1つをプラスチックから引っ張り離す。一つずつ目に適用する。シートの内側(丸みのある端)を瞼の内側の角に合わせて、原位置で保つ。(反対の手の)指でシート全体を優しく押してこすり、外見全体の移動を確実にする。シートを取り除き、指先で混ぜ合わせる」であり得る。
図13に関して例示されたさらなる実施形態において、化粧品アプリケーター11は、支持体12上に前述のように配置された2つの適用要素14を含む。好ましくは、適用要素14は、支持体12に付着される。ユーザーに便宜を提供する、及び、右側又は左側のアプリケーターの混合を防ぐために、アプリケーターは、ユーザーの左側及び右側の目の領域に対する連続した適用に適した形状11aを有するよう構成される。形状11aは、それぞれ左側及び右側の目の領域11c、11dを接続するブリッジ11bを含み、適切に方向づけられた適用要素14が配置される。好ましくは、各適用要素14は、支持体12から別々に取り外され、目に連続して適用される。
本明細書において例示されているように、及び/又は、米国特許第5,192,386号に開示されているように、化粧品アプリケーター10は、フラットスクリーン捺染工程、すなわち、セリグラフィ印刷を使用して製造することができる。しかし、化粧品アプリケーター10は、いかなる他の適した工程によっても製造することができる。
図5を参照すると、システム50は、制御装置52、54としておおまかに示される支持体の供給、60a及び60eとしておおまかに示される複数のスクリーン印刷ユニット、並びに、70としておおまかに示される仕上作業を含み得る。支持体12は、ロール54上に提供されることが好ましいか、又は、シート等の上に提供することができる。図5の実施形態の下、支持体上の所定の適用領域において連続的に化粧料組成物を堆積させる複数のスクリーン印刷ユニットを支持体は通り抜け、1つの適用要素を形成する。その製造は、化粧品アプリケーターが適切に大きさを決められて包装された時に完了する。より明確には、スクリーン印刷ユニット60aは化粧品を適用し、適用要素14の第1の適用領域14aを支持体上に形成して後の製造ステップのために調製する。
図5に例示されているように、スクリーン印刷ユニット60aは、当技術分野において一般的に既知であるように調製した、スクリーン63aを有したプリンタ62aを含む。図6に示されているように、スクリーン63aは、適用領域14aの形状及び大きさに一致した1又は複数のスクリーンされた開口部64aを表面に有した不浸透性の表面を含む。次のスクリーン(63b〜63e、スクリーン64c、64dは明確性の目的のため例証において省略した)は、図7でさらに例示されているように、そのそれぞれの適用領域の形状及び大きさ(14b〜14e)に一致した異なる開口部(64b〜64e)を有することになる。スクリーン及び支持体上の複数の目標65を、適用領域の正確な位置決め及び印刷に寄与するよう提供することができる。
再度図5を参照すると、リザーバ66aは適した量のスラリー80aをスクリーン63aに提供し、適した分量がスクリーンされた開口部64aを通って支持体上に排出され、適用領域14aを作製している。適用領域14aが堆積された後、余分なスラリーが取り除かれる。スクリーンは取り外され、支持体は間隔67aから乾燥機68aまで移動する。
前記間隔は、適用領域14aに対する組成物から溶媒の一部又は全てを蒸発するのを可能にするよう予め決定されることが好ましく、組成物の違いに対して調整することができる。間隔67aは、支持体12のロールストック又はシートストックが溶媒を適切に蒸発するよう所定の時間残る乾燥棚として代わりに構成することができる。乾燥機68aは、支持体12のロールストック又はシートストックを収容し、適用領域14aとして堆積された組成物を乾燥するためのいかなる適した乾燥機でもあり得る。
図5の実施形態において、1又は複数のさらなるスクリーン印刷ユニット(60e)が、適用領域14b〜14eを印刷するよう提供されている。それぞれのスクリーン印刷ユニットでは、適切なスラリー(80e)が、各適用領域に対してスクリーンされた開口部(64e)及びスクリーン(63e)を介して堆積されるよう選択される。例えば、5個の適用領域(14a〜14e)が望まれる場合、第1の適用領域14aは、好ましくは、第1のスクリーン印刷ユニット60aによって処理され、次の適用領域(14b〜14d)は、そのそれぞれのスラリー(図示せず)を利用してさらなるスクリーン印刷ユニットによって処理されるであろう。図5に例示されているように、最後(5つ目)の適用領域14eは、(スラリー80eを使用して)スクリーン印刷ユニット60eによって処理されるであろう。
スクリーン印刷ユニット(60a〜60e)による処理の後、印刷されたロールストック又はシートストックは、次に、仕上作業70まで進み、化粧品アプリケーター10が図1に例示されている形状10aを有するように裁断機において1又は複数のステップで裁断されることが好ましい。同じステップ又は異なるステップで、カバー72が、誤った適用要素の移動を防ぐために、適した形状に裁断されるか又は提供される。好ましくは、前記カバーは、形状10aに一致するよう裁断され、及び/又は、容易な識別を可能にするために透明又は澄んでいる。例えば、カバー72は、透明なプラスチックの積層から作製することができる。化粧品アプリケーターは、次に、配達のために包装される。仕上作業70中、製品をシートに裁断することができ、これらのシートを図13に示されている形状に裁断するために別のオフライン作業に送ることができる。
上記の図面及び次に図8〜12に関して、さらなる実施形態に従って、ディテールC(図8)等の適用領域を全ての貯蔵所ではなく一部の貯蔵所に選択的に印刷することができるように、開口部を支持体と調和させるよう1又は複数のスクリーンを構成することができる。従って、図9で例示されているスクリーン63iは、選択された部分においてのみ化粧品材料を堆積させた適用領域14i(図8)を生成するであろう。この方法で、化粧品の効果を制御することが可能である。さらに、スクリーンをかぶせて効果を組み合わせることも可能である。このように、スクリーン63g及び63hは、互いに順次に刷り重ねてディテールDの位置に適用領域14gを得るよう適切に構成される。
1又は複数の実施形態において、領域14gは、1つのスクリーンを使用する、及び、それぞれ隣接する領域のスラリーの所定の混合、一般的には50−50の混合になるようスラリーを調合することによって得られる。前記スラリーは、所定の比における3つの主要な色合いの混合物でもあり得る。
化粧料組成物は、支持体よりも皮膚に対してより高い親和性を有するように調合される。目の領域付近への支持体からの化粧品の移動は、小板状の結晶構造を有した雲母等の充填剤を組成物が含有する場合に改善されることが判ってきている。目の周りの皮膚はより高い濃度の天然油を有しているため、移動は目の領域付近で容易にされることも信じられている。
従って、皮膚への化粧品の移動を最適化するために、目の上への粉末の移動量を減らすことを要する場合がある。さらに、容易に移動する粉末化粧品は、製品の処理又は輸送中に生じる振動の力のため、その印刷された領域から分散されるのに十分な程ゆるむ恐れがある。移動の減少は、粉末同士及び粉末と紙の結合を改善する液体バインダーをスラリーに添加することにより結合力を上げることによって達成される。
化粧スラリー(80a〜80e)は、化粧料組成物、及び、該化粧料組成物が分散される1又は複数の非水性で揮発性の溶媒を含んでいることが好ましい。当該化粧品は、35から65重量%、好ましくは40から60重量%スラリーのメーキャップを含み、当技術分野において一般的に既知であるように混ぜ合わされた粉末であり得る。
スラリーが流れるのを可能にする溶媒は、化粧料組成物が添加される無臭のミネラルスピリット、イソプロピルアルコール、揮発性のシリコン等、又は、その融和性の組合せであり得る。溶媒の量は、スクリーンメッシュの密度に適合するよう調整されることが好ましい。揮発性溶媒として同様に有用なのは、水、又は、イソプロピルアルコール若しくはエタノール等の低分子量のアルコール等、別の溶媒との融合性の組合せにおける水である。
このように、さらなる溶媒を添加して粘度を下げ、流動性を改善することができる。化粧品に対して溶媒を少なくすることによって、スラリーをより粘性を高くし、流動性を下げることもできる。溶媒の揮発度は、製造システムにおける乾燥ステップ中のその実質的な除去を確実にするよう予め決定される。
好ましくは、スラリーの分離を防ぐために、スラリーは絶えずリザーバ66内で混ぜ合わされる。スラリーをさらに安定化させるために、懸濁剤をスラリー内に取り込み、揮発性溶媒に化粧成分を懸濁するのに寄与することができる。懸濁剤は、揮発性及び/又は親水性であり得る。適した懸濁剤は、グリセリルエステル、エトキシル化脂肪族アルコール、レシチン等のリン脂質、及び、そのような物質の組合せ等の界面活性剤であり得る。マルトデキストリン又は変性セルロース化合物等の界面活性ではないものも使用することができる。例えばベントナイト等の充填剤の考察において以下に列挙される特定の成分は、揮発性溶媒における粉末の懸濁に寄与することができる。レシチンは、懸濁剤として化粧スラリーに添加されることが好ましい。懸濁剤は、スラリー内に存在する溶媒の0から約10重量%、好ましくは、0から約5重量%という範囲でスラリー内に取り込まれる。
化粧料組成物は、化粧料組成物の重量に基づき、以下の:
(1)好ましくは約0.1から約80%、好ましくは約1から約60%、最も好ましくは約5から約45%という量の、所望の色効果を提供する量並びに所定の組合せの1又は複数の顔料及び/又は真珠箔顔料、
(2)0から約15%、好ましくは約1から約12%、最も好ましくは約2から約9%という範囲の1又は複数の乾式バインダー、
(3)0から約25%、好ましくは約2から約20%、最も好ましくは約3から約10%という範囲のオイル等、1又は複数の湿式バインダー、
(4)一般的に0から約95%、好ましくは約10から約85%、最も好ましくは約15から65%という範囲の1又は複数の充填剤、
(5)一般的に0から約5%、好ましくは約0.05から約3%、最も好ましくは約0.1から約2%という範囲の抗菌効果のある量の防腐剤、及び、
(6)0から約10%、好ましくは0から約5%という範囲の前記のような1又は複数の懸濁剤を含み、
乾式及び湿式バインダーの全体が、少なくとも約0.5%、好ましくは少なくとも約1%、最も好ましくは約4%以上であることが好ましい。
顔料及び真珠箔顔料は、化粧料組成物において、特にアイシャドーの化粧品において一般的に使用されるいかなる顔料又は真珠箔顔料でもあり得る。前記顔料は、化粧分野において使用される顔料と同じように被覆するか、さもなければ、処理して、耐久性を改善するだけでなく分散能力も改善することができる。例証的に、1又は複数の適した顔料を、以下の群:
1.ウルトラマリン;
2.二酸化チタン、雲母上の二酸化チタン等のチタン顔料;
3.フェロシアン化第二鉄、フェロシアン化第二鉄アンモニウム等のフェロシアン化物;
4.黒色酸化鉄、茶色酸化鉄、赤色酸化鉄、及び、黄色酸化鉄等の酸化鉄顔料;
5.Blue Lake1、Yellow Lake5、Red Lake40、Yellow No.5アルミニウムレーキ、Yellow No.6アルミニウムレーキ、Red No.6バリウム/ストロンチウムレーキ、Red No.7カルシウムレーキ、Red No.7カルシウムレーキ、Red No.27アルミニウムレーキ、Red No.30レーキ等の染料及びレーキ等、医薬品化粧品グレードの有機着色剤;
6.カルミン;
7.マンガンバイオレット;並びに
8.水酸化クロム、酸化クロム等のクロム;
から選択することができる。
真珠箔顔料は天然又は合成のものであり、一般的に、顔料で被覆された鉱物性の基体である。顔料は、通常、酸化鉄(黒、赤、黄、又は茶)、二酸化チタン、及び、カルミンである。前記基体には、雲母、合成フルオロ金雲母、カルシウムボロシリケート、オキシ塩化ビスマス、及び、酸化アルミニウムが含まれる。適した真珠箔顔料は、二酸化チタン又は酸化鉄で被覆された雲母、二酸化チタンで被覆されたオキシ塩化ビスマス等であり得る。さらに、テレフタレート化合物等の物質を、化粧料組成物に取り込み、きらきら輝く容貌を提供することができる。
顔料及び真珠箔顔料を個々に又はいかなる組合せでも使用して、所定の色合い又は化粧効果を提供することができる。つや消しの色合いに対して、真珠箔顔料の物質が、所望の色合いを提供するために顔料と共に化粧料組成物内に含まれる。一方、クリーム色の色合いは、一般的に、主に顔料のみを含有し、真珠箔顔料の濃度は、化粧料組成物の約10重量%未満である。選択した適用において使用することが認可されている顔料を選択するよう注意しなければならない。例えば、Red No.27アルミニウムレーキは、アイメーキャップにおける使用にはアメリカ合衆国において認可されていない。
液体、半固体、又は固体のバインダーは、支持体に対する化粧品の付着、及び、表面の粉化を防ぐためにバインダー自体に対する化粧品の付着に寄与する。
1又は複数の適した乾式バインダーを、以下の群:
1.例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、及び、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸マグネシウム等のミリスチン酸塩等、脂肪酸の金属塩;
2.カルナウバ蝋、蜜蝋、合成蝋、微晶蝋、ポリエチレンワックス等の蝋;
3.ポリエチレン;
4.メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のメタクリル酸塩;
5.カオリン;
6.ラウロイルリシン等のリシン;
7.窒化ホウ素;
8.セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール等の脂肪族アルコール;並びに
9.オキシ塩化ビスマス;
から選択することができる。
1又は複数の適した湿式バインダーを、以下の群:
1.イソステアリルネオペンタノエート、イソステアリルヒドロキシステアリン酸、オクチルドデシルステアロイルステアリン酸、グリセリルエステル、ココ−カプリル酸塩/カプリン酸塩、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ステロールエステル、PPG−1イソセテス−3アセテート等のエステル;
2.例えば、ジメチコーン、ジメチコノール、トリメチルシロキシシリケート、ジメチル/トリメチルポリシロキサン等のシリコン;
3.鉱油、ポリイソブテン、ペトロラタム等の非揮発性炭化水素油;
4.スクアラン、ココバター、シアバター、ホホバ油等の植物油等、天然油;
5.グリセリン等のポリオール;並びに
6.ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリマー;
から選択することができる。湿式バインダーは一般的に親油性であり、液体、又は、ペトロラタムの場合は半固体であり得る。バインダーは、支持体上で化粧料組成物を維持する、及び、アプリケーターを使用して適用された場合に皮膚上に化粧料組成物を優先的に保持させるのにも効果的な量で提供される。
1又は複数の充填剤(増量剤とも呼ばれる)が、粉末を柔らかくし且つ化粧品の詰め込みを減らすために、好ましくは低密度の粉末の形状でスラリーに提供される。前記充填剤は、一般的に不活性の粉末であるが、好ましくは、皮膚に適用される時に化粧品の官能的性質及び適用性を最適化するよう選択することができる。この点で、球状の粒径を有した、シリカ、ポリエチレン、アルミナ、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、ナイロン等の充填剤は、感触を改善し、光学的性質を高め、皮膚への適用を容易にする。その点で、充填剤は、化粧品が支持体からユーザーの体まで移動するのに寄与する。1又は複数の適した充填剤を、以下の群:
1.タルク;
2.雲母;
3.合成フルオロ金雲母;
4.絹雲母;
5.コーンスターチ;
6.ベントナイト及びカオリン等の粘土;
7.オキシ塩化ビスマス;
8.ケイ酸カルシウム;
9.炭酸カルシウム;
10.極細ナイロン粉末等のナイロン粉末;
11.ポリメタクリル酸メチル;
12.ポリビニリデンのコポリマー;
13.硫酸バリウム;
14.シリカ及びアルミナ;
15.滅菌したシルク粉末;
16.ポリエチレン;
17.窒化ホウ素;並びに
18.カルシウムボロシリケート;
から選択することができる。
その点で、1又は複数の適した防腐剤を取り込むことができる。これらの防腐剤は、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン、及び、カプリルイルグリコールの群から選択される場合がある。
化粧料組成物は、その意図された機能を達成するのに効果的な量で存在する1又は複数の有効成分も含み得る。有効成分は、日焼け止め剤、塗膜形成剤、芳香剤、酸化防止剤、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等のキレート化剤、ビタミン剤、視覚的ボケ剤(optical blurring agent)、及び軟化剤であり得る。
一般的に、化粧品の有効成分は、化粧料組成物の0から約10重量%、好ましくは約0.1から5重量%という量で存在する。エチルヘキシルメトキシシンナメート等の多くの日焼け止め剤が、油分濃度(oily consistency)を有し、従って、湿式バインダーの特性を有している。湿式バインダー特性を有した日焼け止め剤等の油性有効成分は、湿式バインダーのプレミックスに含まれ、化粧料組成物におけるその濃度は、上記のように湿式バインダーの濃度に含まれる。
上記のものは全て、一般的に、Atofina社、BASF社、Dow Chemical社、Celanese社、Rohm and Haas社、Mitsubishi Rayon社、Presperse社、Kobo社、Noveon社、ISP社、Sensient社、Rona社、又はSumitomo社等の民間の供給業者から入手可能である。本発明の化粧品において使用するのに適した化粧成分は、(Cosmetic,Toiletries and Fragrance Association(CTFA)として以前は既知であった)Personal Care Product Councilによって発行されたInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(INCI),Vol.3,Section3(11th Edition2006)において認定されている。
<アイシャドーアプリケーター>
表1の化粧料組成物は、充填剤、顔料(真珠箔顔料は除く)、粉末バインダー、及び防腐剤を混合して粉末プレミックスを形成することによって調製される。湿式バインダーのプレミックスも調製され、粉末プレミックスは約70%の湿式バインダープレミックスと混ぜ合わされ、ハンマーミルによる処理が続けられる。真珠箔顔料及び残りの湿式バインダーが、次に、混ぜ合わされながら添加される。
Figure 2010535091
図5を参考にすると、混合物が記述されており、表1で規定された化粧料組成物の重量の50の割合が、50の割合の無臭のミネラルスピリットと混ぜられ、供給ドラム66a内に満たされるスラリー80aが形成される。同様に、異なる色合いを有した適した化粧料組成物が調合され、揮発性溶媒と混ぜられてスラリー80c及び80eが形成され、供給ドラム66c及び66e内に満たされる。供給ドラム66b及び66d内に満たされるスラリー80b及び80dを、それぞれ、スラリー80aをスラリー80cと1:1の重量比で混ぜ合わせ、スラリー80cをスラリー80eと1:1の重量比で混ぜ合わせることによって調製することができる。あるいは、前記3つの主要な粉末組成物を混ぜ合わせて、少しずつ変化する色合いを形成することができるか、又は、新たな組成物を少しずつ変化する色合いのために調製することができる。あるいは、スラリー80aと80c(及び、80cと80e)を、スクリーン上に分配する前に1列に並べて混ぜ合わせることができる。
支持体はシステム50内、特に各スクリーン印刷ユニット60aから60e内に供給され、スラリー80aから80eのそれぞれが、スクリーン63aから63eのそれぞれを介して支持体12上に独立して分配される。支持体54のロールはこの様式で処理され、裁断及び包装が仕上ユニット70内で発生し、図1で示されているアプリケーター10と一致したアプリケーターを提供する。
右目用アプリケーターは、アプリケーターの化粧品の側部を下方向に押しつけることによってユーザーの右目の上の領域に適用され、転がす、なでる、又はこする動きでこの領域に人さし指で穏やかな圧力を加え、その結果、支持体からこの領域まで化粧料組成物の単位用量を移動させて、5つの異なる色の度合の化粧料組成物14aから14eが明らかになる。この手順が、左目用アプリケーターを使用して左目に対して繰り返される。
上記の説明は、従って、アイシャドー用アプリケーターに適用でき、並びに、フェイスパウダー、頬紅、パウダーカラーコレクター、又は、日焼けクリーム等の化粧品の適用に適したいかなる他の製品にも適用できる。
別の実施形態の下、柔らかく可撓性で一般的に薄い紙を支持体12として使用して、上記のスクリーン印刷工程を使用し化粧製品を生産することができる。しかし、処理に先立ち、積層が支持のためにキャリアボードを含む積層ウェブを載せることができる。好ましくは、前記キャリアボードは、約0.003から約0.012インチ、最も好ましくは約0.008インチという厚さを有するべきである。キャリアボードは、紙が自己支持することができる場合に必要である場合もあり必要でない場合もあると理解される。それにもかかわらず、キャリアボードが使用される場合、そのボードは、紙と一致させるためにより薄く柔らかい表面を有していることが好ましい。前記キャリアボードは、不織材料又は他の材料からなる場合もある。適切な一致を可能にするために、接着剤がボードの表面に適用されることが好ましい。しかし、前記接着剤は、ボードが容易に取り外され、柔らかく/可撓性の紙に何も残さないか又は最小限の残留物を残すのを可能にするのに十分低い粘着力を有しているべきである。
好ましい接着剤は、紙と一致させるためにキャリアボードに適用される、低粘着性の圧力を加えるだけで接着する接着剤である。この接着剤は、紙に移すべきではない。この接着剤に対する引張応力は、好ましくは、0.10から0.20lbsであるべきである。この力を以下のように測定した。インストロン等の装置を使用して、2×4インチのストリップを1分あたり12インチの速度で引き離し、読み取りは、裏材又はキャリアから柔らかく薄い紙を引き離すための最大応力ポイントであった。サンプル全体に渡って累積された応力ではなく、正しくは、「力の粘着力の強い力点」値を表している。縁の力は、0.21から0.30lbsの力で特定される。柔らかな紙及びキャリアボードは処理の終わりにて取り外すのが困難であり、化粧製品を破ってしまう可能性があるため、0.30lbsを超える力は容認できないものであると考えられる。
本願の実施形態の下、化粧品アプリケーターを処理するのに使用されるスクリーン印刷ステーション150(図15を参照)は、スクリーン163aを介して紙の表面上に湿潤剤180aを印刷するためにスクリーン印刷ユニット160aを含む。スクリーン印刷ステーション150が、複数のスクリーン印刷ユニット60a〜60eに加えて、湿潤剤180aを印刷するための印刷ユニット160aを含むこと以外、図15のスクリーン印刷ステーション150は図5のスクリーン印刷ステーション50に類似している。軟質材料の厚さに応じて、支持ボードストック内への(リザーバ166aから分配される)湿潤剤180aのいくらかの吸収がある場合もあればない場合もある。本実施形態における湿潤剤は、上記のように化粧スラリーに添加される懸濁剤とは区別される。本明細書において記述される湿潤剤を使用し、紙の表面を予め湿らすことによって、化粧スラリーを受けるために紙を調製する。湿潤剤を適用することによって、その適用は、有利に、スクリーンの詰まりを防ぎ、紙の上に印刷するためにより平らな表面を提供する。前記湿潤剤は、特に、いかなる柔らかく可撓性で薄い及び/又は多孔性タイプの紙、不織材料、若しくは積層に対しても有利である。好ましくは、前記湿潤剤は揮発性であり、一般的に、以下で開示される乾燥ステップ中に可撓性の支持体から実質的に蒸発する。前記湿潤剤は、親水性である、及び、水と混和できることも好ましい。
湿潤剤180aは、一般的に、低分子量のポリオール、又は、約2から8個の炭素を有した2つ以上のそのようなポリオールの混合物、好ましくは3から6個の炭素のジオールを含む。前記湿潤剤は、湿潤剤混合物の揮発性を調整するために少量の揮発性ニス材料(例えば、ニトロセルロース等の変性されたセルロース化合物)をさらに有することができる。前記湿潤剤は、シリカ及び/又はシックナーも含み得る。好ましくは、前記湿潤剤は、約50.5%のジプロピレングリコール、約44.5%のプロピレングリコール、約2.7%のシリカ、及び、約2.3%の医薬品グレードのニスを含み、ジプロピレングリコールの蒸気圧は25℃で0.016mmHgであり、プロピレングリコールの蒸気圧は25℃で0.0129mmHgである。医薬品グレードのニスは、アルコールベースの変性されたセルロース化合物(例えば、シェラックによって変性されたニトロセルロース)であり得る。好ましくは、前記湿潤剤は、化粧品印刷の形状及び接着剤を覆うパターンで印刷され、印刷のばらつきを見越して追加の1/8”がその周りを囲む。
前記湿潤剤は、印刷処理中少なくとも部分的に蒸発するはずであるが、後の化粧品印刷を所望のアートワーク外で色刷りさせるべきではない。上記の調合を参照すると、ジプロピレングリコール及びプロピレングリコールは、処理の間、本質的に蒸発する。シリカ等の非蒸発材料を使用して、湿潤剤の粘度を上げることができる。種々の割合での数多くの原料と増粘剤の組合せが可能である。湿潤剤ステーションは、前記原料が増粘剤を吸収するのを可能にし、次に、化粧粉末をその上に印刷することができる。
初めに適用された後、調合及び他の環境条件に応じて、室温から約150°Fに及ぶ温度、好ましくは約77°Fの温度の下、湿潤剤をわずかに乾かすことができる。次に、二重のパーフォレーションを各サンプル内に配置するパーフォレーティングユニットを通して処理は続けられる。パーフォレーションは、適用中シートがユーザーによって離されるのを可能にする適切な大きさ及び深さのものであるべきである。
いくつかの化粧スラリーのうち第1のスラリーが、予め湿らされた軟質材料上に印刷されて、化粧品スラリー内の溶媒の一部を蒸発させ、着色された印刷表面をより移動しにくくし且つ次の色を拾い上げないようわずかに乾かされる。乾燥温度は、調合、システムの速度、及び、他の環境条件に応じて、室温(例えば、約60°F)から約150°F、好ましくは約140°Fである。
着色された印刷物に対する次の化粧品の色が、第1の印刷された色にすぐ隣接して並んだ様式で印刷される。前に印刷された色を引き離し、それが表面に接触するのを防ぐパターンで「メークレディ」を作製することができる。メークレディは、前に印刷された領域に一致した切り抜きを有した薄いステンシルであり得る。第2の領域が印刷されることになる場合、そのメークレディは真空テーブル上に配置される。次に、前に印刷された領域がテーブルに向かって引っ張られるように、前記キャリアボード及び支持体がメークレディ上に配置されることになる。印刷されることになる第2の領域に対するスクリーンは、支持体上に配置され、第2の領域が印刷される。このように、前に印刷された領域を真空により引っ込めることによって、重ね刷り及び汚す機会が減る。ボードは、次に、その調合、システムの速度、及び、他の環境条件に応じて室温から約150°Fに及ぶ、好ましくは、約110°Fの温度を有した乾燥機に通される。
アートワークは、ほぼゼロの耐性で設計されることが好ましい。言い換えると、色は、重なり合うことなく可能な限り正確にそれぞれ接触する。ベースとなった柔らかい紙のどれもが、印刷された2つの色の間で現れていない。紙の湿潤により紙におけるわずかな移動又は膨張が起こり得るため、約1/32から1/64”とわずかにアートワークを持ち上げてこの膨張を見越す必要がある場合がある。これは、紙のどの部分もアートワークを介して現れるのを防ぎ、アートワークを歪めるのを防ぐ非常にわずかな重なり合いを生じる場合がある。さらなる化粧品の色は、すでに印刷された化粧品の色を引きはなすさらなる「メークレディ」を使用して、アートワークの複雑さに応じて印刷される。
全ての化粧品の色が印刷された後、ボードは乾燥機に通されて、揮発性の湿潤剤成分及び溶媒を化粧品スラリーから蒸発させ、正しい位置に化粧粉末のみを残す。次のスクリーンは、接着剤を印刷し、接着剤が印刷されている間にダメージを受けないように、化粧品印刷されたアートワーク全体をスクリーンの底面から引き離す「メークレディ」も有する。
接着剤を適用する場合、例えば、紙の上に重ねられる保護層に紙の支持体を保持する目の間の領域内(例えば図13におけるブリッジ11b辺り)等、化粧品と共に印刷されない支持体の領域内、すなわち適用要素の領域の外に堆積があることを可能にするパターンで印刷されるべきである。保護層は接着剤上に適用され、紙を保護層に取り外し可能に貼り、その結果、化粧粉末を保護することになる。前記保護層は、4又は2mm厚の透明なポリエステルタイプのものであることが好ましい。この層は、ポリ材料、紙、バイオポリマー、又は、粉末を覆い保護するいかなる他の材料でもあり得る。アプリケーターが打ち抜かれ、母型が取り除かれる際に、紙及び保護層からの超過量が共に保持されるのを可能にするために、接着剤は化粧品アプリケーターの外にも印刷することができる。適用後、接着剤は、接着剤の調合、量、及び環境条件に応じて室温から約180°Fに及ぶ温度でわずかに乾かされる。好ましい接着剤は、水ベースの間接食品接触タイプである。方向を示す印を保護層上に印刷して、消費者に化粧品アプリケーターの適切な向きを示すことができる。
次に、保護層で覆われた柔らかい紙からボードを引き離すことによって裏紙を取り除くことができるか、又は、シートが裁断され印刷機から取り除かれた後に裏紙を取り除くことができる。印刷機上で取り除かれる場合、一番上の保護層及び化粧品印刷を有した紙が、引き離しを開始してそれらを引き離し、底のボード層を印刷機の下に巻きあげて一番上の層をシートに裁断することによってキャリアボードから引き離される。そのシートは、所望の形状に打ち抜かれる別の仕上作業まで移され、蓋を有したトレイ内に配置されて箱詰めされる。
本実施形態下の化粧用スクリーンは、Max Rエマルションを使用して作製され、そのスクリーンは110から180メッシュに及ぶ。スクリーンは、ウェブと接触する側面で2度、スクイージ側で1度被覆されることが好ましい。湿潤剤のスクリーンは、Kiwo(商標)Poly−Plusエマルションで被覆されることが好ましく、各側面が一度被覆される。湿潤剤のスクリーンは、380から540メッシュに及ぶ。
<頬紅用アプリケーター>
次に、図14を参照すると、さらに別の実施形態が、図1〜13及び15に関して上記のアイシャドーの実施形態と実質的に類似の様式で処理される頬紅用アプリケーター(100、101)に対して例示されている。化粧品アプリケーター100は、以下の2つの形状:顔の左側に適した形状100a、及び、顔の右側に適した形状100bを有して例示されている。支持体120は、適用要素140を支持するために実質的に各形状(100a、100b)の全体を含むよう可撓性の平面体製品を含んでいることが好ましい。その材料は、処理に耐えるよう十分に引張り強さのある柔らかく、可撓性の紙であることが好ましい。上記の支持体12のように、支持体120は、数多くの他の材料からなる場合もある。
適用要素140は、実質的に、支持体120の前方表面上の薄膜に配置された複数の化粧品を含む。適用要素140は、図14において140a〜140cとしておおまかに示された1又は複数の適用領域のパターンを含む。適用領域は、調和効果又は向上を含むようギャップレスの様式で互いに隣接していることが好ましい。化粧品の薄膜は、上記のように、湿式及び乾式バインダーの存在に照らして支持体上で粘着して維持されるよう構成される。各適用領域140a〜140eの大きさは、好感を持たれた配置を提供するか、又は、調和効果を提供し、さらにユーザーに対して容易な使用を可能にするよう予め決定されることが好ましい。
各適用領域140a〜140eに対する化粧料組成物は、顔料/真珠箔顔料、湿式/乾式バインダー、充填剤、及び防腐剤に関して記述された調合と実質的に同じである。頬紅用アプリケーターの実施形態の下、化粧料組成物は、アイシャドー用アプリケーターの実施形態と比較して質感において異なっていることが好ましい。適用中、瞼はアイカラーに折り目をつける傾向を有しており、それは、頬紅用アプリケーターに対して典型的な問題ではない。従って、頬紅用アプリケーターの化粧料組成物は、アイシャドーの組成物よりも油を含んでいる(湿っている)ことが好ましい。当然ながら、頬紅用アプリケーターの化粧料組成物は、油っこい皮膚を有する者に対して、又は、頬紅が保湿用クリーム又はファンデーション上に適用される場合はアイシャドーの組成物のような粉末からなる場合がある。
一実施形態の下、最も薄い色合い140cは、頬骨に対応する適用要素140の領域内に配置され、より濃い色合い(140b、140a)が頬を下りて続くことになる。薄い色合いはユーザーが化粧品アプリケーターの適切な配置を確実にするのに寄与する。適用中、ユーザーは、ハンドル13a(又は13b)を使用してアプリケーター100を握ることになり、タブは垂直な位置で耳に面する。ユーザーは、次に、頬を横切りアプリケーターをすべらせる。後の混合は、指先によって行われ、より形状にあった及び/又ははっきりされた頬を生じることになる。
化粧品アプリケーター101は、ハンドル131a、131bを使用してユーザーが握ることができるタブを有した異なる形状(101a、101b)が提供されることを除いて、アプリケーター100と同一である。支持体121の組成物は、アプリケーター100の支持体120に関して記述されており、簡潔さのためここでは繰り返されない。化粧品アプリケーター100、101どちらに対しても、支持体(120、121)上に保護層(図示せず)を保持するための接着剤110の有利な配置が例示されている。
上記の説明は、本発明の好ましい実施形態のものであり、例証としてのみ含まれ、さらに、本発明を限定しないことを理解されたい。明らかに、化粧品アプリケーターの変形、及び、その作製方法は、当業者によって理解され、そのような変形は、以下に記載される特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲内に含まれる。

Claims (10)

  1. 化粧品アプリケーターの作製方法であって:
    可撓性材料を提供するステップ;
    前記可撓性材料の表面上に湿潤剤をスクリーン印刷して、予め湿らされた材料の表面を形成するステップ;及び、
    前記予め湿らされた材料の表面上に第1のパターンで第1の化粧料組成物を提供するステップ;
    を含む化粧品アプリケーターの作製方法。
  2. 前記予め湿らされた材料の表面上に第2のパターンで第2の化粧料組成物を提供するステップであって、前記第2のパターンが前記第1のパターンに隣接する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スクリーン印刷された湿潤剤を、約60°Fから約150°Fの温度にさらして、前記スクリーン印刷された湿潤剤の少なくとも一部を蒸発させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記湿潤剤が揮発性である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記湿潤剤が親水性である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記湿潤剤が低分子量のポリオールを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記湿潤剤が、本質的に、ジプロピレングリコールを約50.5%、プロピレングリコールを約44.5%、シリカを約2.7%、及び、ニスを約2.3%含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の化粧料組成物が、前記第2の化粧料組成物とは異なる、請求項2に記載の方法。
  9. 前記第1のパターンが前記第2のパターンと並んだ構成であり、前記第1のパターンの側端部が前記第2のパターンの側端部に接触する、請求項2に記載の方法。
  10. 請求項2に記載の方法であって:
    前記湿潤剤の少なくとも一部が前記可撓性材料によって吸収されるようになることを可能にするステップ;
    後に、前記第1の化粧料組成物を前記第1のパターンでスクリーン印刷し、スクリーン印刷された第1の化粧品を形成するステップ;
    前記スクリーン印刷された第1の化粧品の少なくとも一部を蒸発させるステップ;
    後に、前記第2の化粧料組成物を前記第2のパターンでスクリーン印刷し、スクリーン印刷された第2の化粧品を形成するステップ;
    前記スクリーン印刷された第2の化粧品の少なくとも一部を蒸発させるステップ;並びに、
    前記スクリーン印刷された第1及び第2の化粧品上に保護層を提供するステップ;
    をさらに含む、方法。
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