JPH09185183A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

静電潜像現像用トナー

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JPH09185183A
JPH09185183A JP73996A JP73996A JPH09185183A JP H09185183 A JPH09185183 A JP H09185183A JP 73996 A JP73996 A JP 73996A JP 73996 A JP73996 A JP 73996A JP H09185183 A JPH09185183 A JP H09185183A
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裕樹 永井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精細画像が得られる小粒径トナーであって
高い帯電量が確保でき、帯電不良トナーが殆んど無い、
流動性良好なトナー、およびその製造法。 【解決手段】 荷電制御剤としてフッ素系化合物を用
い、この荷電制御剤をトナー粒子表面に局在下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電潜像現像用トナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】像担持体に形成された静電潜像の現像に
用いられるトナーは、昨今の高精細画像の要求を満たす
べく小粒径化方向にあり、一般に平均粒径が3〜8μm
程度の微粒子として得られる。
【0003】このような微粒子の製造方法としては、樹
脂や顔料等を機械的に混練した後、粉砕するいわゆる粉
砕法が一般的である。しかし、粉砕法トナーは、小粒径
になる程所望のトナーを得るまでの設備工程が繁雑で、
コスト面で割高になるばかりでなく、粉体特性の面でも
流動性が劣るなどの欠点を有していた。
【0004】一方、近年重合法と呼ばれるトナーの製造
方法が提案されている。重合型トナーは、流動性や転写
性に優れ、粒径分布がシャープである等の利点を有し、
粉砕型トナーの難点が改良されているところもあるが、
帯電特性が不安定であること、カラー化対応が難しい等
の問題がある。
【0005】また、小径トナーを製造する方法として乳
化分散造粒法が提案されている。この方法はポリマーを
非水溶性有機溶媒に溶解させてなるポリマー溶液を水性
媒体中に乳化分散させてO/W型エマルジョンを形成
し、撹拌しながらO/W型エマルジョンに熱を加えて有
機溶媒を蒸発させ、ポリマー粒子を析出させることによ
り行われるものである。
【0006】この乳化分散法によれば工程が単純化され
比較的簡単な操作でポリマー微粒子を得ることができ、
生産効率が向上すると同時にコストダウンもできる。ま
た粉砕法や懸濁重合法などに比べて、使用可能な樹脂の
種類も多く、得られるポリマー粒子の用途が拡大され
る。
【0007】しかしながら、乳化分散法によって得られ
るトナーは上記のように従来の粉砕型トナーや重合型ト
ナーの難点が改良されている一方、帯電特性が不安定で
あること、逆荷電トナーが多いこと等の新たな欠点も現
れ、充分に満足した特性を有しているものとは言えない
のが現状である。
【0008】このように、重合法あるいは乳化分散法等
の湿式造粒法によるトナーの製造方法は粉砕法に比べて
トナーの小粒径化に対して好ましいものであるが、トナ
ーの荷電特性の点でまだ不十分である。
【0009】また、トナーの荷電特性を向上させる技術
として、例えば特開昭63−289558号公報には、
トナー粒子と荷電制御剤とを乾式で混合した後、加熱処
理等を行うことにより、トナー表面に荷電制御剤を固定
する技術が記載されている。しかしながら、この技術を
上述した懸濁重合法や乳化分散造粒法等の湿式造粒法に
より得られたトナーに応用する場合には、湿式中で製造
されたトナー粒子を乾燥させた後でさらに荷電制御剤を
混合する工程および固定する工程が必要となり、製造工
程が繁雑になるのみならずコスト面でも不利になってし
まう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、湿式造粒法により製造され高精細画
像を達成するに十分な小粒径トナーでありながら、荷電
の安定性や耐久性にも優れたトナーを提供することを目
的とする。
【0011】本発明の第二の目的は上記特性を有するト
ナーを工程が簡単で生産効率に優れた方法によって得る
製造方法を提供することにある。
【0012】上記目的は、湿式造粒法でトナーを製造す
る場合における荷電制御剤の選択、溶剤の選択および製
造方法の調整をすることにより達成される。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くともバインダー樹脂、着色剤および荷電制御剤を含有
してなり湿式造粒法により得られた静電潜像現像用トナ
ーにおいて、前記荷電制御剤が含フッ素化合物であり、
この荷電制御剤がトナー粒子の表面領域に局在している
ことを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する。
【0014】更に本発明は少なくともバインダー樹脂、
着色剤およびバインダー樹脂は溶解するが水に不溶性の
有機溶剤(A)を含有する着色樹脂溶液と、含フッ素化合
物よりなる荷電制御剤をこの荷電制御剤を溶解する有機
溶剤(B)に溶解した荷電制御剤溶液とを混合する工程、
得られたトナー成分混合物を水性媒体と混合してO/W
型エマルジョンを形成させる工程、このエマルジョンか
ら有機溶剤(A)および(B)を除去する工程、および得ら
れたトナー粒子を乾燥する工程からなることを特徴とす
る静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
【0015】本発明はさらに少なくとも重合性単量体お
よび着色剤を含有する着色単量体溶液と、含フッ素化合
物よりなる荷電制御剤をこの荷電制御剤を溶解する有機
溶剤に溶解した荷電制御剤とを混合する工程、得られた
重合組成物混合液を水性媒体と混合してO/W型エマル
ジョンを形成する工程、このエマルジョン中の単量体を
重合させるとともに前記有機溶剤を除去する工程、およ
び得られたトナー粒子を乾燥する工程からなることを特
徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
【0016】本発明において使用する荷電制御剤は水に
不溶または難溶性であって、かつバインダー樹脂に対し
相溶性の低いものであるが、典型的にはフッ素系荷電制
御剤である。水に溶解性の荷電制御剤は本発明によるト
ナーの製造上問題があり、荷電制御剤が表面に移行した
段階で水に溶けるため使用出来ない。またバインダー樹
脂との相溶性が低いため、製造過程でトナー粒子の表面
に移行する。フッ素系荷電制御剤は表面に局在させるこ
とによって荷電の安定性や耐久性に優れたトナーを得る
のに適しており、またトナーに使用される一般的なバイ
ンダー樹脂に対して親和性を有しないため、バインダー
樹脂と混合しても表面に移行する傾向が強い。従って、
荷電制御剤が表面に局在したトナーを製造する上で特に
適している。
【0017】本発明に使用し得る荷電制御剤としては特
開平6−130728号公報に記載されているごときパ
ーフルオロアルケニルオキシアリールカルボン酸誘導
体、同じくパーフルオロアルキルカルボン酸誘導体、特
開平3−1162号公報に記載されているごときパーフ
ルオロアルキル基あるいはパーフルオロアルケニル基を
有する第4級アンモニウム塩、特開平6−230609
号公報に記載されているごときパーフルオロアルキル基
を有するポリ(メタ)アクリル酸またはそれらのコポリマ
ーおよびそれらの誘導体、特開平6−148942号に
記載のパーフルオロアルケニルオキシアリールスルホン
アミド誘導体などの含フッ素アルキル基および/または
含フッ素アルケニル基を有するフッ素系荷電制御剤が例
示される。
【0018】荷電制御剤(CCA)は、トナー中に含有さ
れるバインダー樹脂100重量部に対し、それぞれ0.
1〜5重量部含有することが望ましい。すなわち、CC
Aの含有量が0.1重量部未満であると充分な帯電性能
が得られない虞れがあり、一方いずれかの含有量が5重
量部を越えるものであると耐刷時にスペントが発生し帯
電量の低下が起るおそれがある。
【0019】本発明において、トナーに添加された荷電
制御剤は、そのほとんどがトナー粒子の表面近傍に存在
する。換言すれば本発明のトナーは、荷電制御剤がトナ
ー粒子表層部から中心部に向けて減少しており、トナー
粒子表層部により多く存在している構成、好ましくは中
心部には実質存在せず、トナー粒子表層部にほとんど存
在している構成を有しているのである。荷電制御剤がト
ナー粒子表層部に存在していることは、トナー粒子表面
のフッ素元素分析をESCA(SSX−100−20
6:米国SSI社製)によって行い確認した。また、ト
ナー粒子表面におけるフッ素原子と炭素原子の原子数比
(F/C)は0.1〜0.99程度であることがトナーの帯
電特性の点で好ましい。また、トナー中心部に実質荷電
制御剤が存在しないことについてはFESTEM−ED
X法によりトナーの断面を分析することにより確認し
た。
【0020】本発明の静電荷像現像用トナーは、その平
均粒径が2〜15μm程度、より好ましくは4〜10μm
程度のものであって、このトナー粒子中には、着色剤、
樹脂、荷電制御剤などのトナー成分が含まれている。
【0021】本発明の静電荷像現像用トナーに含有され
るバインダー樹脂としては、従来、トナー用バインダー
樹脂として用いられるスチレン系樹脂、(メタ)アクリル
系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オ
レフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などを任意に用いることが
できる。これらの樹脂は1種または2種以上用いてもよ
い。
【0022】さらにこのようなバインダー樹脂は、ガラ
ス転移点(Tg)が50〜70℃、その分子量として数平
均分子量(Mn)が1000〜50000、好ましくは3
000〜20000、Mnと重量平均分子量(Mw)との比
で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が2〜60であるこ
とが望ましい。Tgが50℃未満では得られるトナーの
耐熱性が低下し、一方70℃を越えると得られるトナー
の定着性が低下する。またMnが1000未満では得ら
れるトナーにおいて高温オフセットが発生しやすくな
り、一方50000を越えるものであると逆に低温オフ
セットが発生しやすくなる。さらにMw/Mnが2未満で
あると得られるトナーにおいて非オフセット領域が狭い
ものとなる虞れがあり、一方60を越えるものであると
低温オフセットが発生しやすくためである。なお、オイ
ル塗布定着用トナーとする場合には、Mw/Mnは2〜5
とすることがさらに望ましく、またオイルレス定着用ト
ナーとする場合には、Mw/Mnは20〜50とすること
がさらに望ましい。
【0023】本発明の静電荷像現像用トナーに含まれる
着色剤としては、以下に示されるような有機ないしは無
機の各種、各色の顔料が使用可能である。すなわち、黒
色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マ
ンガン、アニリン・ブラック、活性炭、非磁性フェライ
ト、磁性フェライト、マグネタイトなどがある。
【0024】黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフ
トールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー
10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローG
R、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキなどがある。
【0025】橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
【0026】赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3Bなどがある。
【0027】紫色顔料としては、マンガン紫、ファスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
【0028】青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
【0029】緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化
クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーン
レーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
【0030】白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0031】体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
【0032】これらの着色剤は、単独であるいは複数組
合せて用いることができるが、通常上記バインダー樹脂
成分100重量部に対して、1〜20重量部、より好ま
しくは2〜15重量部使用することが望ましい。すなわ
ち、20重量部より多いとトナーの定着性が低下し、一
方、1重量部より少ないと所望の画像濃度が得られない
虞れがあるためである。
【0033】本発明の静電荷像現像用トナー中には、上
記したようなバインダー樹脂および顔料以外にも、例え
ば、磁性粉、オフセット防止剤などの成分を必要に応じ
て配合することができる。
【0034】磁性粉としては、マグネタイト、γ−ヘマ
タイト、あるいは各種フェライト等がある。
【0035】トナーの定着性向上のために用いられるオ
フセット防止剤としては、各種ワックス、特に低分子量
ポリプロピレン、ポリエチレン、あるいは、酸化型のポ
リプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系ワッ
クスなどがある。
【0036】本発明のトナーは、乳化分散造粒法、懸濁
重合法等の湿式造粒法により製造される。
【0037】乳化分散造粒法は、バインダー樹脂は溶解
するが水には不溶性の有機溶剤と、上記したトナー成
分、即ち、バインダー樹脂、着色剤および荷電制御剤、
並びに必要に応じて添加される磁性粉、オフセット防止
剤等との混合液を調整し、この混合液を水系分散媒に乳
化分散してO/W型エマルジョンを得た後、このエマル
ジョンから前記有機溶剤を除去し、次いで乾燥すること
によりトナーを製造する方法である。
【0038】本発明のトナーは、このような乳化分散造
粒法において、具体的には少なくともバインダー樹脂、
着色剤および上記有機溶剤(A)を含有する着色樹脂溶液
と、含フッ素化合物よりなる荷電制御剤をこの荷電制御
剤を溶解する有機溶剤(B)に溶解した荷電制御剤溶液と
を混合し、得られたトナー成分混合液を水性媒体と混合
してO/W型エマルジョンを形成し、このエマルジョン
の液滴から有機溶剤(A)および(B)を除去し、次いで乾
燥することにより製造される。
【0039】バインダー樹脂および着色剤などを溶解す
るために用いられる有機溶剤(A)は、水に不溶かあるい
は難溶で、使用されるバインダー樹脂を溶解するもので
あればいずれでもよく、例えば、トルエン、キシレン、
ベンゼンなどの芳香族系溶剤、四塩化炭素、塩化メチレ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエ
タン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロエチリデンなどのハロゲン化炭化水
素、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤など
が例示される。これらの溶剤は単独であるいは2種以上
組合せて用いてもよい。これらのうちトルエン、キシレ
ン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジク
ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化
炭化水素が特に好ましく用いられる。
【0040】また、荷電制御剤を溶解するために使用さ
れる有機溶剤(B)は、荷電制御剤に対して溶解度が1g
/l以上であることが好ましい。これは、使用する有機
溶剤が少量で済み、混合溶液の均質化や脱溶に対して有
利になる為である。
【0041】本発明の荷電制御剤を溶解させる際に用い
られる有機溶媒(B)は、用いられる上記のごとき荷電制
御剤を溶解するものが使用可能であり、一般にはアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソランな
どのエーテル類、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、ターシアリーブチルアルコールなどのアルコー
ル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類、アセトニトリルな
どのニトリル類など比較的水に親和性のある溶剤(必ず
しも水と完全に混和性である必要は無い)、また荷電制
御剤の良溶媒である四塩化炭素、塩化メチレン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、
ジクロロエチリデンなどのハロゲン化炭化水素類等が挙
げられる。上述した溶剤の中でも、水に対する親和性が
有機溶剤(A)およびバインダー樹脂の水に対する親和性
より高い溶剤を使用することが好ましい。また、水に対
して不溶性の溶剤を使用する場合には、この溶剤に予め
荷電制御剤を溶解後、上記水に対する親和性が有機溶剤
(A)より高い有機溶剤と混合して用いてもよい。これら
の溶剤は単独であるいは2種以上組合せて用いてもよ
い。これらのうちアセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン系溶媒が特に好ましく用いられる。
【0042】有機溶媒(A)にトナー成分を溶解・分散さ
せるには、ボールミル、サンドグラインダー、超音波ホ
モジナイザーなどの装置を用いることができる。また、
荷電制御剤を有機溶剤(B)に溶解させる場合も同様の装
置を用いることができる。
【0043】この着色樹脂溶液における固形分濃度は、
この着色樹脂溶液を水性媒体中に乳化分散させてなるO
/W型エマルジョンを加熱して液滴中より有機溶媒を除
去する際に、液滴が容易に微粒子へと凝固できるように
設定する必要があり、特にこの着色樹脂溶液中の固形分
濃度は、5〜50重量%、より好ましくは10〜40重
量%程度とされる。
【0044】このように調製された着色樹脂溶液は、次
いで水性媒体中に乳化分散してO/W型エマルジョンに
する。具体的には、着色樹脂溶液と荷電制御剤溶液とを
予め均一に混合することにより行えばよい。次に着色樹
脂溶液と荷電制御剤溶液とを予め混合した混合溶液を水
性媒体に加える。その際の撹拌速度としては3000〜
12000rpm、より好ましくは5000〜10000r
pmであり、撹拌時間としては、2分以上、好ましくは2
〜10分が好ましい。撹拌速度が遅すぎると乳化分散不
良が生じる。温度は好ましくは0〜30℃、より好まし
くは15〜25℃である。また撹拌時間が短すぎるとシ
ャープな粒径分布が得られ難い。エマルジョンにおける
着色樹脂溶液と荷電制御剤溶液の混合液の液滴の粒径
は、最終的に得られるトナー微粒子の大きさを直接左右
するものとなるので、得ようとするトナー微粒子の大き
さに応じた液滴を形成し、かつその粒径分布を十分制御
する必要がある。
【0045】またO/W型エマルジョンを調製するに際
しての着色樹脂溶液と荷電制御剤溶液の混合液の体積
(Vp)と水性媒体の体積(Vw)との比は、Vp/Vw≦1
で、より好ましくは0.3≦Vp/Vw≦0.7の範囲に
あることが望ましい。すなわち、Vp/Vw>1である
と、安定なO/W型エマルジョンが形成できず、途中で
相転移が生じたりあるいはW/O型エマルジョンが形成
されてしまう虞れが大きいためである。
【0046】O/W型エマルジョンを形成するために用
いられる水性媒体としては、基本的には水が用いられ得
るが、エマルジョンを破壊しない程度の水溶性有機溶媒
を含んでいても構わない。例えば、水、水/メタノール
混液(重量比50/50〜100/0)、水/エタノール
混液(重量比50/50〜100/0)、水/アセトン混
液(50/50〜100/0)、水/メチルエチルケトン
混液(重量比70/30〜100/0)などが使用可能で
ある。
【0047】また、このようなO/W型エマルジョンを
形成するに際して、必要に応じて分散剤や分散補助剤を
添加することも可能である。分散剤は水性媒体中で親水
性コロイドを有するもので、特にゼラチン、アラビアゴ
ム、寒天、セルローズ誘導体(例えばヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等)、合成高分子(ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等)、燐酸カルシ
ウム塩等が挙げられる。また分散補助剤としては通常界
面活性剤が用いられ、サポニンなどの天然界面活性剤、
アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール
系などのノニオン界面活性剤、カルボン酸、スルホン
酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸性基
を含むアニオン系界面活性剤などが挙げられる。とくに
分散剤と分散補助剤との組合せで好ましいのは、燐酸カ
ルシウム塩とアニオン界面活性剤(ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム)である。
【0048】ここで用いられる燐酸カルシウム塩を含む
水性媒体のpHは、好ましくは5〜14、より好ましく
は6〜12である。この範囲でエマルジョンの分散安定
性が良好で、粒径分布がシャープになる。好適なpHに
調整するには、例えば、水酸化カルシウム、水酸化ナト
リウム等のアルカリを用いたり、塩酸、燐酸等の酸を用
いて調整すればよい。
【0049】上記のようにしてO/W型エマルジョンを
形成した後、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒
を完全に除去し、トナー粒子を形成する。あるいはま
た、O/W型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液
滴中の有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し
合せて水性媒体を蒸発除去することも可能である。
【0050】O/W型エマルジョンが噴霧される乾燥雰
囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を2
0℃から250℃に加熱した気体、特に使用される最高
沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般
に用いられる。このようにしてトナー粒子を形成後、必
要に応じてさらに洗浄、乾燥および分級等を工程を経る
ことにより、本発明に係わる静電潜像現像用トナーをシ
ャープな粒径分布をもって得ることができる。
【0051】本発明に用いる荷電制御剤はバインダー樹
脂に対し相溶性がないため有機溶剤が蒸発する際に析出
し、これがトナー表面に形成されるため、流動性が向上
する。
【0052】得られたトナーの体積平均粒径(Dv)、個
数平均粒径(Dp)の比Dv/Dpは1.0〜1.3の範
囲、好ましくは1.0〜1.2の範囲にあるのが好まし
い。Dv/Dpが1.3より大きくなると微粉の量が多
くなるため、耐刷性が低くなる。
【0053】また、本発明のトナーは、懸濁重合法にお
いて、具体的には、少なくもと重合性単量体、重合開始
剤および着色剤を含有する着色単量体溶液と、含フッ素
化合物よりなる荷電制御剤をこの荷電制御剤を溶解する
有機溶剤に溶解した荷電制御剤溶液とを混合し、得られ
た重合組成物混合液を水性媒体と混合してO/W型エマ
ルジョンを形成し、このエマルジョン中の単量体を重合
させるとともに前記有機溶剤を除去し、次いで乾燥する
ことにより製造される。
【0054】この場合、重合性単量体としては、スチレ
ン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)ア
クリル系共重合樹脂等のバインダー樹脂を形成し得る重
合性単量体、即ちスチレン、メチルスチレン、エチルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン等のスチレン系単量
体、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート等のアクリル系単量体、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n
−ブチルメタクリレート等のメタクリル系単量体等が使
用可能である。
【0055】着色単量体溶液を調整する際に、必要に応
じて有機溶剤を添加してもよく、このような有機溶剤と
しては、例えば上述した有機溶剤(A)と同様のものが使
用可能である。
【0056】また、荷電制御剤を溶解する有機溶剤とし
ては、上述した有機溶剤(B)と同様のものが使用可能で
ある。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0058】実施例 1 ポリエステル樹脂(NE−382;花王社製)100gをト
ルエン400gに溶解し、フタロシアニン顔料6gをボー
ルミルに入れ3時間混合し分散させ、均一混合分散液を
得た。次に、荷電制御剤としてフッ素化合物(FT−
A:パーフルオロアルケニルオキシ安息香酸;株式会社
ネオス製)0.2gを塩化メチレン10gに充分溶解した
後、アセトン20gで希釈した溶液を添加して激しく撹
拌した。得られた混合液を、分散安定剤としてpH10
の水酸化カルシウム4%溶液、1000gにラウリル硫
酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1gを含む水性媒体中
に混合し、TKオートホモミクサー(特殊機化工業社製)
を用い上記混合液を平均3〜12μmとなるように回転
数を調整し、水中に懸濁せしめた。その後、60〜65
℃、140mmHg〜70mmHgの条件下でトルエンなどの
有機溶剤を除去し、濃塩酸により水酸化リン酸カルシウ
ムを溶解した後、ろ過/水洗を繰り返し行った後、スラ
リー乾燥装置(ディスバーコート;日清エンジニアリング
社製)により粒子の乾燥を行い平均粒径6μmの着色粒子
を得た(トナー1)
【0059】実施例 2 荷電制御剤としてFT−Aを0.5重量部使用する以外
は実施例1と同様にして、トナー2を得た。
【0060】実施例 3 荷電制御剤としてFT−Aを1.0重量部使用する以外
は実施例1と同様にして、トナー3を得た。
【0061】実施例 4 荷電制御剤としてFT−Aを2.0重量部使用する以外
は実施例1と同様にして、トナー4を得た。
【0062】実施例 5 ポリエステル樹脂(NE−382;花王社製)100gをト
ルエン400gに溶解し、フタロシアニン顔料6gをボー
ルミルに入れ3時間混合し分散させ、均一混合分散液を
得た。次に、荷電制御剤としてフッ素化合物(FT−A;
株式会社ネオス製)1.0gを塩化メチレン10gに充分
溶解した後、アセトン20gで希釈した溶液を添加して
激しく撹拌した。得られた混合液を、分散安定剤として
ポリビニルアルコールPA−24(信越化学社製)1.0
%溶液、1000gにラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬
社製)0.1gを溶解させた水性媒体中に混合し、TKオ
ートホモミクサー(特殊機化工業社製)を用い上記均一な
混合液を平均3〜12μmとなるように回転数を調整
し、水中に懸濁せしめた。その後、60〜65℃、14
0mmHg〜70mmHgの条件下でトルエン等の有機溶剤を
除去し、ろ過/水洗を繰り返し行った後、スラリー乾燥
装置(ディスバーコート;日清エンジニアリング社製)に
より粒子の乾燥を行い平均粒径6μmの着色粒子を得
た。(トナー5)
【0063】実施例 6 荷電制御剤がVP434「ヘキスト社製:
【化1】 (Rf:パーフルオロアルキル、Ph:フェニル)」以外
は実施例5と同様にしてトナー6を得た。
【0064】実施例 7 荷電制御剤がMF−019(日本ペイント(株)製:ポリ
メタクリル酸パーフルオロアルキル)以外は実施例5と
同様にしてトナー7を得た。
【0065】実施例 8 スチレン−ブチルメタクリレート樹脂(軟化点121
℃、Tg65℃,Mn=2300,Mw/Mn=8.5)10
0gをトルエン400gに溶解し、フタロシアニン顔料6
gをボールミルに入れ3時間混合し分散させ、均一着色
樹脂溶液を得た。次に、荷電制御剤としてフッ素化合物
(FT−A;株式会社ネオス製)1.0gをメチルエチルケ
トン20gに溶解した溶液を添加し、撹拌した。得られ
た混合液を、分散安定剤としてポリビニルアルコールP
A−24(信越化学社製)1%溶液、1,000gの水性媒
体中に投入し、TKオートホモミクサー(特殊機化工業
社製)を用いこの混合液を油滴の平均粒径3〜12μmと
なるように回転数を調整し、水中に懸濁せしめた。その
後、60〜65℃、140mmHg〜70mmHgの条件下で
トルエン等の有機溶剤を除去し、濾過/水洗を繰り返し
行った後、スラリー乾燥装置(ディスバーコート;日清エ
ンジニアリング社製)により粒子の乾燥を行い平均粒径
7μmの着色粒子を得た。(トナー8)
【0066】実施例 9 成分 重量部 スチレン 100 n−ブチルメタクリレート 35 メタクリル酸 5 2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.5 カーボンブラック(MA#8:三菱化成工業社製) 8
【0067】上記の材料をサンドスターラーにより混合
した混合液に、荷電制御剤としてフッ素化合物(FT−
A:株式会社ネオス製)1gをメチルエチルケトン20
gに溶解した溶液を添加し混合して重合組成物を調製し
た。
【0068】この重合組成物を濃度1%ポリビニルアル
コールPA−24(信越化学工業(株)製)水溶液1000
g中で撹拌機TKオートホモミクサー(特殊機化工業
(株)製)を用いて回転数4,000rpmで撹拌しなが
ら、温度60℃で6時間重合反応させ、平均粒径6μm
の球状粒子を得た。後は実施例1と同様にして、洗浄、
乾燥してトナー9を得た。
【0069】比較例 1 成分 重量部 ポリエステル樹脂(花王(株)製;NE−382) 100 フタロシアニン顔料(大日精化社製) 6 荷電制御剤(FT−A:株式会社ネオス製) 1
【0070】上記材料をボールミルで充分混合した後、
140℃に加熱した3本ロール上で混練した。混練物を
放置冷却後、フェザーミルを用い粗粉砕し、さらに、ジ
ェットミルで微粉砕した。その後風力分級し、平均粒径
7μmの着色粒子を得た。(トナー10)
【0071】比較例 2 荷電制御剤の添加部数を2.0重量部にする以外は比較
例1と同様にして、トナー11を得た。
【0072】比較例 3 荷電制御剤をサリチル酸金属錯塩(E−84:オリエン
ト化学工業(株)製)にする以外は実施例1と同様にして
トナー12を得た。
【0073】比較例 4 荷電制御剤をサリチル酸金属錯塩(E−84;オリエント
化学工業(株)製)にする以外は実施例5と同様にしてト
ナー13を得た。
【0074】<キャリアの製造例>スチレン、メチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、及
び、メタクリル酸からなるスチレン−アクリル系共重合
体(1.5:7:1.0:0.5)80重量部をブチル化メ
ラミン樹脂20重量部をトルエンで希釈し、固形比2%
のスチレンアクリル樹脂溶液を調合した。
【0075】芯材として焼成フェライト粉(F−300;
平均粒径:50μm、嵩密度:2.53g/cm3;パウダーテ
ック社製)を用い、上記スチレンアクリル樹脂溶液をス
ピラーコーター(岡田精工社製)により塗布し、乾燥し
た。得られたキャリアを熱風循環式オーブン中にて14
0℃で2時間放置して焼成した。冷却後、フェライト粉
バルクを目開き210μmと90μmのスクリーンメッシ
ュを取り付けたフルイ振盪器を用いて解砕し、樹脂コー
トされたフェライト粉とした。このフェライト粉に対
し、上記塗布、焼成、解砕をさらに3回繰り返し樹脂被
覆キャリアを得た。
【0076】得られたキャリアの平均粒径は52μm、
電気抵抗は約3×1010Ωcmであった。
【0077】以上のようにして得られたトナーおよびキ
ャリアを、トナー混合比5.0重量%となるように混合
し現像剤を得た。
【0078】得られた各トナーに対し、体積平均粒径
(Dv)、個数平均粒径(Dp)、Dv/Dp、帯電量、帯電不
良トナー量、飛散量について評価を行った。結果を下記
表1に示した。
【0079】平均粒径;コールターマルチサイザー(コー
ルター社製)を用いて測定した。
【0080】帯電量;現像剤30gを50mlのポリエチレ
ン瓶に入れ、1200rpmで10分間回転させた後の帯
電量を測定した。
【0081】帯電不良トナー量;上記帯電量の測定にお
けるものと同様に調整し、撹拌した現像剤3gを直径3
10mmのマグネットロール上にセットし、精秤し、対向
電極をセットする。トナー極性と逆極性にバイアス電圧
1kVをかけ、マグネットロールを1000rpmで1分間
回転させる。操作終了後対向電極を精秤し、初期値との
差を計算して対向電極に付着した分離トナー(帯電不良
トナー)量を求め、この帯電不良トナー量を全トナー量
に対する割合として求めた。
【0082】飛散量;デジタル粉塵計(柴田科学社製;P
5H2型)を用いて、粉塵計をマグネットロールと10c
m離した所に設置し、このマグネットロール上に現像剤
2gをセットした後、マグネットを2000rpmで回転さ
せたとき発塵するトナーの粒子を前記粉塵計で読み取っ
て、1分間のカウント数(cpm)を測定する。ここで得ら
れた飛散量を以下の基準で評価した。 ○;飛散量が300cpm以下である。 △;飛散量が300〜500cpmである。 ×;飛散量が500cpm以上で使用できない。
【0083】
【表1】
【0084】得られたトナー1及び12、100重量部
に対し疎性シリカ0.3重量部(H−2000;ワッカー
社製)並びに疎水性酸化チタン(T−805;日本アエロ
ジル社製)0.5重量部を添加しヘンシェルミキサー(三
井三池化工機社製)にて1,000rpmで1分間処理する
ことにより耐刷評価用トナーを得た。得られたトナーお
よびキャリアをトナー/キャリア混合比5重量%として
初期現像剤とし、市販のカラー複写機(ミノルタ社製:C
F−80)を用いて5000枚のコピーテストを行った
後の帯電量も測定した。
【0085】
【表2】
【0086】トナー5、13の見掛け比重(AD値)をP
owder Tester Type PT−E(細川ミクロン社製)
を用いて測定を行った。
【0087】
【表3】
【0088】トナー1〜11の粒子最表面のフッ素元素
分析をESCA(SSX−100−206;米国SSI社
製)により行った。表4に各トナーのフッ素と炭素の原
子数比(F/C)を示す。
【0089】
【表4】
【0090】表1に示す結果から明らかなように、本発
明に係わる実施例1〜9のものは(トナー1〜9)充分な
る帯電量を有し、帯電不良トナー、飛散の発生も極めて
少なく、粒径分布もシャープであった。一方、比較例
(トナー10、11)では、帯電量が低く、帯電不良トナ
ー、飛散の発生が多く実用上使用不可であった。
【0091】表2に示す結果から明らかなように、実施
例1(トナー1)のものは良好なる耐刷性能を示した。比
較例3(トナー12)は、5,000枚後、帯電量低下が
起こり、帯電不良トナーの発生があった。
【0092】表3に示すように、実施例5(トナー5)の
ものは、後処理なしでも良好なる流動性を示し、少量の
後処理でも充分なるAD値を示した。比較例4(トナー
13)は、後処理なしでは充分なる流動性は得られなか
った。
【0093】表4より、実施例1〜9(トナー1〜9)
のものはその表面にフッ素が存在していることが示唆さ
れた。
【0094】以上のことより、本発明におけるトナー
は、その表面にフッ素化合物が析出している為、良好な
る帯電特性、耐刷性、流動性を示す。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、小粒径で充
分なる帯電量が確保でき、飛散トナー、逆帯電トナーな
どの帯電不良トナー量が殆どなく、粒径分布がシャープ
で、流動性が良好なトナー、およびそのトナーを容易に
得る技術を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂、着色剤およ
    び荷電制御剤を含有してなり湿式造粒法により得られた
    静電潜像現像用トナーにおいて、前記荷電制御剤が含フ
    ッ素化合物であり、この荷電制御剤がトナー粒子の表面
    領域に局在していることを特徴とする静電潜像現像用ト
    ナー。
  2. 【請求項2】 少なくともバインダー樹脂、着色剤およ
    びバインダー樹脂は溶解するが水に不溶性の有機溶剤
    (A)を含有する着色樹脂溶液と、含フッ素化合物よりな
    る荷電制御剤をこの荷電制御剤を溶解する有機溶剤(B)
    に溶解した荷電制御剤溶液とを混合する工程、得られた
    トナー成分混合液を水性媒体と混合してO/W型エマル
    ジョンを形成させる工程、このエマルジョンから有機溶
    剤(A)および(B)を除去する工程、および得られたトナ
    ー粒子を乾燥する工程からなることを特徴とする静電潜
    像現像用トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも重合性単量体および着色剤を
    含有する着色単量体溶液と、含フッ素化合物よりなる荷
    電制御剤をこの荷電制御剤を溶解する有機溶剤に溶解し
    た荷電制御剤溶液とを混合する工程、得られた重合組成
    物混合液を水性媒体と混合してO/W型エマルジョンを
    形成する工程、このエマルジョン中の単量体を重合させ
    るとともに前記有機溶剤を除去する工程、および得られ
    たトナー粒子を乾燥する工程からなることを特徴とする
    静電潜像現像用トナーの製造方法。
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