JPH09184300A - 既存建物への枠組の接合方法及び接合構造 - Google Patents
既存建物への枠組の接合方法及び接合構造Info
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- JPH09184300A JPH09184300A JP34424295A JP34424295A JPH09184300A JP H09184300 A JPH09184300 A JP H09184300A JP 34424295 A JP34424295 A JP 34424295A JP 34424295 A JP34424295 A JP 34424295A JP H09184300 A JPH09184300 A JP H09184300A
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Abstract
かも、施工性に優れる既存建物への枠組の接合方法及び
接合構造を提供する。 【解決手段】 既存建物の躯体の内面に第1のコッタ1
2を取りつけるとともに、枠組10の外面に第1のコッ
タに対応する第2のコッタ14を取り付け、躯体空間S
に前記枠組を組み付けた後、互いに対向する両コッタ間
に形成される隙間19に充填材20を注入してそれらを
接合させることで、既存建物の躯体に枠組を後付けする
ものである。
Description
間に枠組を後付けする既存建物への枠組の接合方法及び
接合構造に関する。
空間に枠組を後付けする接合方法の一例を示すものであ
る。上記従来の接合方法を順に説明すると、まず、既存
建物の梁や柱等の躯体1の内面に複数の孔2,…を所定
間隔置きに複数形成するとともに、それら孔2にそれぞ
れアンカー3を挿入して接着剤で固定する。次いで、ブ
レース5付きの枠組6を躯体空間に組み付ける。枠組6
の外面には予めスタッドボルト7,…が前記アンカ−3
を挟み込むように所定間隔置きに2列設けられている。
また、スタッドボルト7とアンカー3との間にはスパイ
ラル8が配される。そして、この状態で、前記躯体1の
内面と枠組6の外面との間に形成される空間にモルタル
あるいはコンクリート等の充填材9が注入されて固化さ
れる。以上のような方法によって、既存建物の躯体空間
に枠組6を一体的に接合させて耐震性を向上させること
ができる。
た従来の既存建物への枠組の接合方法にあっては、次の
問題があった。すなわち、既存建物の鉄筋コンクリート
製等の躯体1の内面に孔2を形成する際に、ドリルを使
用する関係上、大きな騒音が生じるとともに多量のほこ
りが出るのを回避できない。また、躯体1の内面に多数
の孔2を形成しそれぞれの孔2にアンカー3を挿入して
固化させなければならず、しかも、枠組6の外面に多数
のスタッドボルト7,…を取り付けなければならず、そ
れらの作業が面倒で手間がかかるため施工性に劣る。ま
た、このように施工性に劣るためコストがかさむ等の問
題があった。加えて、それらの作業は熟練者と初心者と
では技量の差が出てしまい、一定の品質が得にくい等の
問題もあった。
たもので、騒音とほこりが出にくく、品質が安定し、し
かも、施工性に優れる既存建物への枠組の接合方法及び
接合構造を提供することを目的とする。
めに、請求項1記載の発明では、既存建物の躯体空間
に、枠組を後付けする既存建物への枠組の接合方法にお
いて、前記躯体の内面に第1のコッタを取りつけるとと
もに、前記枠組の外面に前記第1のコッタに対応する第
2のコッタを取り付け、前記躯体空間に前記枠組を組み
付けた後、前記互いに対向する両コッタ間に形成される
隙間に充填材を注入してそれらを接合させることを特徴
としている。請求項2記載の発明では、前記枠組は鉄骨
を組み合わせて構成されるものであり、前記躯体空間に
組み付けるに際し、枠組を複数に分割し、躯体空間の内
方から外方へ移動させて躯体空間に組み付けた後それら
を互いに連結することを特徴としている。請求項3記載
の発明では、前記枠組は断面H型の鉄骨を組み合わせて
構成されるものであり、前記躯体空間に組み付けるに際
し、前記鉄骨の前記躯体の内面に対向するうちの片側の
フランジを削除しておき、該鉄骨を側方へずらすことに
よって前記躯体空間に組み付け、その後、前記削除した
フランジに代わる板材を取り付けることを特徴としてい
る。請求項4記載の発明では、既存建物の躯体空間に枠
組を後付けしてなる既存建物への枠組の接合構造におい
て、前記躯体の内面に取りつけられた第1のコッタと、
該第1のコッタに対応するように前記枠組の外面に取り
つけられた第2のコッタと、前記互いに対向する両コッ
タ間に形成される隙間に注入して固化される充填材とを
備えていることを特徴としている。
枠組の外面とにそれぞれ対応するコッタを設け、それら
コッタの間に充填材を注入して接合させるものであり、
コッタを形成する手間はアンカーやスタッドボルトを取
りつける手間に比べてはるかに容易であり、かつ、速や
かに実施できる。
施の形態を説明する。 〈発明の実施の第1の形態〉図1及び図2は本発明の実
施の第1の形態を示すものであり、図1は既存建物の躯
体空間に枠組を一体的に接合させた状態を示す要部の断
面図、図2は図1のX−X線に沿う断面図である。図に
おいて符号Sは既存建物の躯体空間、10は枠組、11
は既存建物の躯体であり、ここでは鉄筋コンクリート製
の梁を示す。本発明では、まず、既設建物の梁や柱等の
躯体11の内面に第1のコッタ12を形成する。第1の
コッタ12を形成する方法としては、コッタ用の例えば
台形状部分をプレキャストコンクリートで予め形成して
おき、それをエポキシ樹脂等の接着剤によって前記躯体
11の内面に固着させる方法が挙げられる。一方、枠組
10の外面に第1のコッタ12に対応するように第2の
コッタ14を取り付ける。ここで、枠組10としては、
例えば、断面H型の鉄骨を躯体空間Sに対応させて長方
形状に組むとともに、枠組を耐震用とする場合には、対
角線状に沿ってブレースを設けたもの(図6参照)等が
利用される。
ては、例えば、図3(a)に示すように、金属製のプレ
ート14a,…を内部が中空となるように台形状に組み
込みそれを枠組10を構成する鉄骨の中央のウェブ10
aに溶接等の固定手段で取りつける方法、あるいは、図
3(b)に示すように、金属製のプレート14aで側部
を予め形成しておき、その中にコンクリートあるいはモ
ルタル等の充填材を注入して形成する方法が挙げられ
る。また、前記第1のコッタと同様に、予め、プレキャ
ストコンクリートで形成しておき、それを接着剤あるい
はボルト等の固定手段で鉄骨のウェブ10aに取りつけ
る方法等も用いられる。
を組み付ける。枠組10を組み付ける方法としては、例
えば、図4に示すように、枠組10を予め複数に分割し
ておき、それら個々の構成部材を順次躯体に組み付ける
方法がとられる。具体的には、まず、下部のL型の鉄骨
部材10Aを既存建物の躯体空間Sの下部の左右両側に
セットする。ついで、下部の直線状の鉄骨部材10Bを
前記L型の鉄骨部材10A,10Aの間に連結させてセ
ットする。次に、上部のL型の鉄骨部材10C,10C
を既存建物の躯体空間Sの上部の左右両側に建て込んで
仮置きする。ついで、側部の直線状の鉄骨部材10Bを
上下のL型の鉄骨部材10A,10Bの間にそれぞれ連
結させてセットし、この後、仮置きした前記上部のL型
の鉄骨部材10Cを正規にセットする。最後に、上部の
直線状の鉄骨部材10EをL型の鉄骨部材10C,10
Cの間に連結させてセットする。なお、上記の鉄骨部材
10A,…,10Eが躯体空間の所定位置にセットされ
る際には、それら鉄骨部材10A,…,10Eが躯体空
間の内方から外方へ移動されて組み付けられる。また、
図2に示すように、鉄骨部材を所定位置にセットする際
には、躯体との間に鉄骨受け部材16が、1スパンあた
り3個以上を目安に介装される。このように鉄骨受け部
材16が介装されることによって、鉄骨のフランジ17
と躯体との間に隙間18が形成される。
Sに枠組10を組み付けることができ、前記フランジ1
7と躯体との間の隙間18を利用して、前記互いに対向
する第1のコッタ12と第2のコッタ14との間の隙間
19に無収縮モルタル等の充填材20が注入される。な
お、充填材を注入するとき、隙間18から充填材が漏れ
る場合には、必要に応じてプレート等でそれらの隙間1
8を塞げばよい。以上のような方法によって、既存建物
の躯体空間Sに耐震壁となる枠組10を一体的に接合さ
せることができる。
の実施の第2の形態を示すものである。この例の特徴
は、枠組10を組み付けるに際し、既存建物の躯体11
の内面に対向する鉄骨のフランジのうちの片側のフラン
ジを削除しておき、鉄骨を長方形状に組みあげ、この組
みあげた枠組10を、図中白抜き矢印で示すように、側
方へずらして吊り込むことによって躯体空間Sに組み付
けることにある。このような枠組の組み付け方法である
と、枠組10を予め長方形状に完全に組み込んだ状態で
躯体空間にセットすることができ、前記した第1の形態
に比べて、施工の手順が簡略化する利点がある。なお、
その後、前記削除したフランジに代わり、残る半分のプ
レート21の外側にプレート22をボルトあるいは溶接
等の固定手段によって取りつける。このプレート22は
上下面及び側面にそれぞれ数カ所で足りる。このように
プレートを22取りつけることによって、吊り込み後、
枠組10が倒れ込むのを防止することができる。
建物の躯体空間に耐震壁となる枠組を接合させる例に挙
げて説明しているが、枠組としては何ら耐震壁を構成す
るものに限られることなく、他の目的の枠組を接合させ
る場合にも、本発明は適用可能である。また、前記発明
の実施の形態では、それぞれ既存建物が鉄筋コンクリー
ト構造の場合を例に挙げて説明しているが、これに限ら
れることなく、他の構造の既存建物にも本発明は適用可
能である。
た効果を奏する。請求項1記載の発明によれば、既存建
物の躯体の内面と枠組の外面とにそれぞれ対応するコッ
タを設け、それらコッタの間に充填材を注入して接合さ
せるものであり、コッタを形成する手間はアンカーやス
タッドボルトを取りつける手間に比べてはるかに容易で
あり、かつ、速やかに実施できる。このため、工期の短
縮が図れ、かつ、コストも低減できる。しかも、既存建
物の躯体に接着剤等で固着させてコッタを形成するとき
に、騒音やほこりはほとんど出ず、しかも、作業が簡単
であるため施工性に優れるとともに品質が安定する。請
求項2記載の発明によれば、予め枠組を複数に分割し、
躯体空間の内方から外方へ移動させて躯体空間に組み付
けた後それらを互いに連結するで躯体空間に枠組を組み
付けるものであるから、躯体空間の大小に関わらず対処
でき、しかも、第1のコッタと第2のコッタ同士が干渉
するのを回避できる。請求項3記載の発明によれば、H
型の鉄骨の躯体の内面に対向するうちの片側のフランジ
を削除しておき、該鉄骨を側方へずらすことによって前
記躯体空間に組み付け、その後、前記削除したフランジ
に代わる板材を取り付けることで、枠体を躯体空間に組
み付けるものであるから、枠組を予め組みあげた状態で
躯体空間にセットすることができ、施工性に優れる。請
求項4記載の発明では、躯体の内面に取りつけられた第
1のコッタと、該第1のコッタに対応するように前記枠
組の外面に取りつけられた第2のコッタと、互いに対向
する両コッタ間に形成される隙間に注入して固化される
充填材とを備えるもので、本願発明方法を好適に実施で
きる。
体空間に枠組を一体的に接合させた状態を示す要部の断
面図である。
ける方法を説明する側面図である。
概略を説明する側面図である。
である。
側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 既存建物の躯体空間(S)に、枠組(1
0)を後付けする既存建物への枠組の接合方法におい
て、 前記躯体の内面に第1のコッタ(12)を取りつけると
ともに、前記枠組の外面に前記第1のコッタに対応する
第2のコッタ(14)を取り付け、前記躯体空間に前記
枠組を組み付けた後、前記互いに対向する両コッタ間に
形成される隙間(19)に充填材(20)を注入してそ
れらを接合させることを特徴とする既存建物への枠組の
接合方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の既存建物への枠組の接合
方法において、 前記枠組は鉄骨(10A,…,10E)を組み合わせて
構成されるものであり、前記躯体空間に組み付けるに際
し、枠組を複数に分割し、躯体空間の内方から外方へ移
動させて躯体空間に組み付けた後それらを互いに連結す
ることを特徴とする既存建物への枠組の接合方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の既存建物への枠組の接合
方法において、 前記枠組は断面H型の鉄骨を組み合わせて構成されるも
のであり、前記躯体空間に組み付けるに際し、前記鉄骨
の前記躯体の内面に対向するうちの片側のフランジを削
除しておき、該鉄骨を側方へずらすことによって前記躯
体空間に組み付け、その後、前記削除したフランジに代
わる板材(22)を取り付けることを特徴とする既存建
物への枠組の接合方法。 - 【請求項4】既存建物の躯体空間に枠組を後付けしてな
る既存建物への枠組の接合構造において、 前記躯体の内面に取りつけられた第1のコッタと、該第
1のコッタに対応するように前記枠組の外面に取りつけ
られた第2のコッタと、前記互いに対向する両コッタ間
に形成される隙間に注入して固化される充填材とを備え
ていることを特徴とする既存建物への枠組の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34424295A JP3528887B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 既存建物への枠組の接合方法及び接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34424295A JP3528887B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 既存建物への枠組の接合方法及び接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09184300A true JPH09184300A (ja) | 1997-07-15 |
JP3528887B2 JP3528887B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=18367735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34424295A Expired - Lifetime JP3528887B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 既存建物への枠組の接合方法及び接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3528887B2 (ja) |
-
1995
- 1995-12-28 JP JP34424295A patent/JP3528887B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3528887B2 (ja) | 2004-05-24 |
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