JPH09183954A - アクリル板用表面保護フィルム - Google Patents

アクリル板用表面保護フィルム

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JPH09183954A
JPH09183954A JP8116231A JP11623196A JPH09183954A JP H09183954 A JPH09183954 A JP H09183954A JP 8116231 A JP8116231 A JP 8116231A JP 11623196 A JP11623196 A JP 11623196A JP H09183954 A JPH09183954 A JP H09183954A
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acrylic plate
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resin
protective film
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Shigeru Konuma
茂 小沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期粘着性に優れ、高温下でも粘着力の昂進
がなく、表面保護フィルムを剥離した後のアクリル板の
表面に糊残りや曇りなどの汚染がなく、しかもアクリル
板の表面に各種表面コーティング剤を均一にむらなく塗
布することができるアクリル板用表面保護フィルムを得
る。 【解決手段】 基材フィルムの一面に粘着層が形成され
てなり、この粘着層は、酢酸ビニル含有量5 〜15重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度0.918 〜0.924
g/cm3 の低密度ポリエチレン、密度0.910 〜0.920 g
/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレンの群から選ばれた少
なくとも一種のベース樹脂96.0〜99.7重量%と、完全水
添ロジンのペンタエリスリトールエステル樹脂4.0 〜0.
3 重量%とからなる樹脂組成物である。さらに、この樹
脂組成物100 重量部に対し、液状ポリブテン0.5 〜2.0
重量部が含有されているものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アクリル板(メ
チルメタクリレート樹脂板等のアクリル系樹脂板)の表
面を傷や汚れから保護するためのアクリル板用表面保護
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】基材フィルムの片面に粘着層を形成した
表面保護フィルムは広く知られており、アクリル板等の
合成樹脂板やステンレス板等の金属板の表面保護に使用
されている。
【0003】この種の表面保護フィルムとして、ポリエ
チレン等の基材フィルムの一面に、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体又は直鎖状低密度ポリエチレンをベース樹脂
とし、これに粘着付与剤を含有させてなる粘着層を形成
したものが知られている(例えば、特開昭53−112
983号公報及び特開平3−47886号公報参照)。
【0004】しかし、このような従来の表面保護フィル
ムを樹脂板や金属板に貼付けた場合、良好な初期粘着性
が得られるものの、貼付け後の経時粘着力が昂進し、あ
とで表面保護フィルムを樹脂板や金属板から容易に剥離
できず、剥離作業に手間を要し、また急いで剥離する
と、糊残りしたり、基材フィルムが破断することがあ
る。
【0005】特に、アクリル板などの樹脂板は、表面保
護フィルムを貼付けた状態で加熱加圧して加工されるこ
とが多く、このような高温下では上記の現象が顕著とな
る。これを抑えるために初期粘着力を低く設定しておく
と、表面保護フィルムの貼付け時や流通過程で自然に剥
がれて、表面保護フィルムの機能を全うできなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明者は、基材フ
ィルムの一面に形成される粘着層として、エチレン−酢
酸ビニル共重合体をベース樹脂とし、これに粘着付与剤
として特定の芳香族変性テルペン樹脂を含有させてなる
樹脂組成物を用いると、良好な初期粘着性が得られ、し
かも樹脂板に貼付けた後の経時粘着力が高温下でも昂進
しないことを見出した。
【0007】しかし、上記表面保護フィルムをアクリル
板の表面保護に用いた場合、次のような問題のあること
が判った。すなわち、アクリル板には、機能向上のため
に、表面保護フィルムを剥離した後で帯電防止剤や耐候
性改良剤、硬化性塗料、印刷インクなどが表面コーティ
ングされることがあり、この場合、表面保護フィルムを
剥離した後のアクリル板の表面には目では見えない薄い
膜が形成されており、このようなアクリル板の表面に表
面コーティングを行うと、表面コーティング剤が均一に
塗れなくなるという問題のあることが判った。
【0008】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、初期粘着性に優れ、高温
下でも粘着力の昂進がなく、表面保護フィルムを剥離し
た後のアクリル板の表面に糊残りや曇りなどの汚染がな
く、しかもアクリル板の表面に各種表面コーティング剤
を均一にむらなく塗布することができるアクリル板用表
面保護フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明のアクリル板用
表面保護フィルムは、基材フィルムの一面に粘着層が形
成されてなり、この粘着層は、酢酸ビニル含有量5〜1
5重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度0.9
18〜0.924g/cm3 の低密度ポリエチレン、密度
0.910〜0.920g/cm3 の直鎖状低密度ポリエ
チレンの群から選ばれた少なくとも一種のベース樹脂9
6.0〜99.7重量%と完全水添ロジンのペンタエリ
スリトールエステル樹脂4.0〜0.3重量%とからな
ることを特徴とし、それにより、上記の目的を達成する
ことができる(請求項1の発明)。
【0010】特に、上記粘着層は、酢酸ビニル含有量5
〜15重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度
0.918〜0.924g/cm3 の低密度ポリエチレ
ン、密度0.910〜0.920g/cm3 の直鎖状低密
度ポリエチレンの群から選ばれた少なくとも一種のベー
ス樹脂96.0〜99.7重量%と完全水添ロジンのペ
ンタエリスリトールエステル樹脂4.0〜0.3重量%
とからなるとからなる樹脂組成物100重量部に対し
て、さらに液状ポリブテン0.5〜2.0重量部が含有
されてなるものが好ましい(請求項2の発明)。
【0011】この発明に用いる基材フィルムとしては、
粘着層との共押出しで得られるものが好ましく、主にポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂から
なるフィルムが用いられる。この基材フィルムは一層の
みであってもよいし二層以上のものであってもよい。ま
た、この基材フィルムは、光安定剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、着色剤等が含有
されていてもよい。
【0012】この発明(請求項1の発明)に用いる粘着
層は、特定のベース樹脂と完全水添ロジンのペンタエリ
スリトールエステル樹脂とからなる。上記特定のベース
樹脂としては、酢酸ビニル含有量5〜15重量%のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体、密度0.918〜0.92
4g/cm3 の低密度ポリエチレン、密度0.910〜
0.920g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレンの群か
ら選ばれた少なくとも一種の樹脂が用いられる。
【0013】エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル含有量が5重量%よりも少ないと、初期粘着性が低下
し実用に供し得なくなり、逆に酢酸ビニル含有量が15
重量%よりも多くなると、高温下で経時的に粘着力が昂
進して、アクリル板からの剥離時に糊残りや曇りが生じ
る。
【0014】低密度ポリエチレンの密度が0.918g
/cm3 よりも低くなると、高温下で経時的に粘着力が昂
進して、アクリル板からの剥離時に糊残りや曇りが生
じ、逆に密度が0.924g/cm3 よりも高くなると、
粘着層の表面が粗くなって初期粘着性が低下する。
【0015】また、直鎖状低密度ポリエチレンの密度が
0.910g/cm3 よりも低くなると、高温下で経時的
に粘着性が昂進してアクリル板からの剥離時に糊残りや
曇りが生じ、逆に密度が0.920g/cm3 よりも高く
なると、粘着層の表面が粗くなって初期粘着性が低下す
る。
【0016】完全水添ロジンのペンタエリスリトールエ
ステル樹脂は、粘着付与剤として用いられ、上記ベース
樹脂との相溶性がよく、表面保護フィルムを貼付けたま
までアクリル板を加工する際に加工追従性がよい。この
ような樹脂としては、例えば日本粘着テープ工業会発行
の「粘着ハンドブック」第101頁に記載の如く水添ロ
ジンの主成分の一つであるテトラヒドロアビエチン酸の
ペンタエリスリトールエステルが好適に用いられ、市販
品としては、理化ハーキュレス社製の商品名「フォーラ
ル105」等がある。
【0017】上記特定のベース樹脂と完全水添ロジンの
ペンタエリスリトールエステル樹脂との含有率は、特定
のベース樹脂が96.0〜99.7重量%、完全水添ロ
ジンのペンタエリスリトールエステル樹脂が4.0〜
0.3重量%とされる。完全水添ロジンのペンタエリス
リトールエステル樹脂の含有率が0.3重量%よりも少
ないと、初期粘着力及び加熱下での粘着力が低下し、逆
に4.0重量%より多くなると、加工時等の高温下での
粘着力が高くなり、いずれも実用に供し得なくなる。
【0018】粘着層として、請求項1の発明のように、
上記特定のベース樹脂96.0〜99.7重量%と完全
水添ロジンのペンタエリスリトールエステル樹脂4.0
〜0.3重量%とからなる樹脂組成物を用いると、この
発明の前記目的を達成することができるが、この場合、
表面保護フィルムをアクリル板に貼付ける際に、アクリ
ル板の板温度が約10℃以下の低温であると初期粘着力
が低くなり、表面保護フィルムがアクリル板から浮くこ
とがある。
【0019】このような場合、請求項2の発明のよう
に、上記特定のベース樹脂96.0〜99.7重量%と
完全水添ロジンのペンタエリスリトールエステル樹脂
4.0〜0.3重量%とからなる上記樹脂組成物100
重量部に対して、さらに液状ポリブテン0.5〜2.0
重量部を含有させると、表面保護フィルムをアクリル板
に貼付ける際に、アクリル板の板温度が約10℃以下の
低温であっても初期粘着力の低下が小さくなる。
【0020】液状ポリブテンは、低温での粘着付与剤と
して用いられ、一般に平均分子量700〜2700のも
の、或いはその水素添加物が好適に用いられ、市販品と
しては、日本油脂社製の商品名「ポリビス200SH」
等がある。
【0021】上記樹脂組成物100重量部に対して、上
記液状ポリブテンの含有量が0.5重量部よりも少ない
と、低温(約10℃以下)でアクリル板に対する初期粘
着力が低く、逆に2.0重量部よりも多くなると、表面
保護フィルムを剥離した後のアクリル板に曇りが生じ
る。
【0022】表面保護フィルムが貼付け時や流通過程で
アクリル板から自然に剥離しないようにするには、初期
粘着力は10g/25mm幅以上(引張速度300mm/
分、180度剥離)が好ましい。また、表面保護フィル
ムをあとでアクリル板から糊残りや基材破断がないよう
に作業性よく剥離できるようにするには、経時粘着力は
80g/25mm幅以下(引張速度300mm/分、180
度剥離)が好ましい。このような好ましい粘着力の範囲
は、上記ベース樹脂や完全水添ロジンのペンタエリスリ
トールエステル樹脂の種類や液状ポリブテンの平均分子
量及びこれ等の含有率を適当に選ぶことにより設定する
ことができる。
【0023】この発明の表面保護フィルムの厚さは、ア
クリル板の表面を傷や汚れなどから保護し得る厚さであ
れば特に限定されるものではないが、通常、粘着層の厚
さは10〜30μm 、基材フィルムの厚さは30〜70
μm 、全厚さで40〜100μm 程度のものが好まし
い。
【0024】この発明(請求項1及び2の発明)の表面
保護フィルムを製造するには、上記基材フィルムを構成
する樹脂と粘着層を構成する樹脂組成物とを用い、共押
出成形法によって所定の厚さの二層フィルムに成形する
方法が好適に採用される。その他、上記基材フィルムと
粘着層とを個別に溶融押出して所定の厚さにフィルム状
に成形しておき、この基材フィルムとフィルム状粘着層
とを熱接着して一体化する方法などが採用される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例及び比較
例を示す。請求項1の発明に係る実施例及び比較例 実施例1 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
9.7重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)0.3重量%とを混合して粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。また、基材フィルム形成用の樹脂とし
て、密度0.960g/cm3 の高密度ポリエチレン(サ
ンテックS−360:旭化成社製)を用意した。
【0026】上記粘着層形成用の樹脂組成物と基材フィ
ルム形成用の樹脂とを用い、共押出成形法によって、厚
さ40μm の基材フィルムの一面に、厚さ20μm の粘
着層が形成されてなるアクリル板用表面保護フィルムを
製造した。
【0027】実施例2 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
6.0重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)4.0重量%とを混合した粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0028】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0029】実施例3 密度0.918g/cm3 の低密度ポリエチレン(スミカ
センL705:住友化学社製)99.7重量%と完全水
添ロジンのペンタエリスリトールエステル樹脂(フォー
ラル105:理化ハーキュレス社製)0.3重量%とを
混合した粘着層形成用の樹脂組成物を用意した。
【0030】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0031】実施例4 密度0.910g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
(ウルトゼックス1020L:三井石油化学社製)9
9.7重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)0.3重量%とを混合した粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0032】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0033】比較例1 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
9.7重量%と芳香族変性テルペン樹脂(TR−10
5:ヤスハラケミカル社製)0.3重量%とを混合して
粘着層形成用の樹脂組成物を用意した。
【0034】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0035】比較例2 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
9.8重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)0.2重量%とを混合して粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0036】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0037】比較例3 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
5.0重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)5.0重量%とを混合して粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0038】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0039】請求項2の発明に係る実施例及び比較例 実施例5 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
8.0重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)2.0重量%とからなる樹脂組成物100重量部
に、液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社
製)0.5重量部を混合して、粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0040】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0041】実施例6 酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱ポリエチLV350:三菱化学社製)9
8.0重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)2.0重量%とからなる樹脂組成物100重量部
に、液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社
製)2.0重量部を混合して、粘着層形成用の樹脂組成
物を用意した。
【0042】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0043】実施例7 密度0.910g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
(ウルトゼックス1020L:三井石油化学社製)9
8.0重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリトール
エステル樹脂(フォーラル105:理化ハーキュレス社
製)2.0重量%とからなる樹脂組成物100重量部
に、液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社
製)2.0重量部を混合して粘着層形成用の樹脂組成物
を用意した。
【0044】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0045】実施例8 密度0.918g/cm3 の低密度ポリエチレン(スミカ
センL705:住友化学社製)98.0重量%と完全水
添ロジンのペンタエリスリトールエステル樹脂(フォー
ラル105:理化ハーキュレス社製)2.0重量%とか
らなる樹脂組成物100重量部に、液状ポリブテン(ポ
リビス200SH:日本油脂社製)2.0重量部を混合
して、粘着層形成用の樹脂組成物を用意した。
【0046】粘着層形成用の樹脂組成物として、上記の
粘着層形成用の樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1
と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製造
した。
【0047】比較例4 液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社製)
を全く配合しなかったこと以外は、実施例5と同様に行
って、アクリル板用表面保護フィルムを製造した。
【0048】比較例5 液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社製)
の配合量を0.25重量部に変更したこと以外は、実施
例5と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを
製造した。
【0049】比較例6 液状ポリブテン(ポリビス200SH:日本油脂社製)
の配合量を2.5重量部に変更したこと以外は、実施例
5と同様に行って、アクリル板用表面保護フィルムを製
造した。
【0050】表面保護フィルムの性能試験 上記各実施例及び各比較例によって得られたアクリル板
用表面保護フィルムについて、下記の方法で、初期粘着
性、粘着昂進性、耐汚染性、表面ぬれ性及び表面コーテ
ィング性の評価を行った。その結果を表1(請求項1の
発明に係る実施例及び比較例)及び表2(請求項2の発
明に係る実施例及び比較例)に示す。
【0051】(1)初期粘着性 表面保護フィルムを厚さ2mmのアクリル板にラミネータ
ーで貼付け、これを温度5℃又は23℃、湿度65%R
Hの環境下に30分間放置した後、剥離幅25mm、剥離
速度300mm/分で180度剥離により初期粘着力(g
/25mm幅)を測定した。
【0052】(2)粘着昂進性 表面保護フィルムを厚さ2mmのアクリル板にラミネータ
ーで貼付け、これを熱風循環式オーブン中で、120℃
×60分間、150℃×30分間、180℃×10分間
の3条件で加熱した後常温になるまで放冷し、これを温
度23℃、湿度65%RHの環境下に30分間放置した
後、剥離幅25mm、剥離速度300mm/分で180度剥
離により昂進粘着力(g/25mm幅)を測定した。
【0053】(3)耐汚染性 前項の昂進粘着力を測定した後のアクリル板について、
表面の糊残り及び曇りの有無をUVライト下で目視によ
り観察した。
【0054】(4)表面ぬれ性 表面保護フィルムを貼付ける前に、アクリル板を温度2
3℃、湿度50%RHの環境下に24時間放置した後、
JIS K6768に準じてアクリル板表面のぬれ指数
(dyn/cm)を測定した。また、表面保護フィルムを
厚さ2mmのアクリル板にラミネーターで貼り付け、これ
を常温で1箇月間放置した後表面保護フィルムを剥が
し、このアクリル板を温度23℃、湿度50%RHの環
境下に24時間放置した後、アクリル板表面のぬれ指数
(dyn/cm)を測定した。このぬれ指数が高いほど表
面コーティング性が良い。
【0055】(5)表面コーティング性 表面保護フィルムを厚さ2mmのアクリル板にラミネータ
ーで貼付け、これを常温で1箇月間放置した後表面保護
フィルムを剥がし、このアクリル板を温度23℃、湿度
50%RHの環境下に24時間放置した後、その表面に
帯電防止剤溶液を塗布し塗布むらの有無を観察した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】上述の通り、請求項1の発明のアクリル
板用表面保護フィルムは、基材フィルムの一面に粘着層
が形成されてなり、この粘着層は、酢酸ビニル含有量5
〜15重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度
0.918〜0.924g/cm3の低密度ポリエチレ
ン、密度0.910〜0.920g/cm3 の直鎖状低密
度ポリエチレンの群から選ばれた少なくとも一種のベー
ス樹脂96.0〜99.7重量%と完全水添ロジンのペ
ンタエリスリトールエステル樹脂4.0〜0.3重量%
とからなるもので、それにより、アクリル板に対する初
期粘着性に優れ、常温下で経時的に粘着力の昂進がない
ことは勿論のこと、高温下でも粘着力の昂進がなく、表
面保護フィルムを剥離した後のアクリル板の表面に糊残
りや曇りなどの汚染がなく、しかもアクリル板の表面に
帯電防止剤や耐候性改良剤、硬化性塗料、印刷インクな
どのが各種表面コーティング剤を均一にむらなく塗布す
ることができるという優れた効果を奏する。
【0059】また、請求項2の発明のアクリル板用表面
保護フィルムは、粘着層として、上記特定のベース樹脂
96.0〜99.7重量%と完全水添ロジンのペンタエ
リスリトールエステル樹脂4.0〜0.3重量%とから
なる樹脂組成物100重量部に対して、さらに液状ポリ
ブテン0.5〜2.0重量部が含有されており、それに
より、上記の優れた効果に加えて、特に、表面保護フィ
ルムをアクリル板に貼付ける際に、アクリル板の板温度
が約10℃以下の低温であっても初期粘着力の低下が小
さくなり、表面保護フィルムがアクリル板から浮くこと
を確実に防止することができるというさらに優れた効果
を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09J 123/04 JBX C09J 123/04 JBX 123/08 JCJ 123/08 JCJ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一面に粘着層が形成され
    てなり、この粘着層は、酢酸ビニル含有量5〜15重量
    %のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度0.918〜
    0.924g/cm3 の低密度ポリエチレン、密度0.9
    10〜0.920g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
    の群から選ばれた少なくとも一種のべース樹脂96.0
    〜99.7重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリト
    ールエステル樹脂4.0〜0.3重量%とからなること
    を特徴とするアクリル板用表面保護フィルム。
  2. 【請求項2】 基材フィルムの一面に粘着層が形成され
    てなり、この粘着層は、酢酸ビニル含有量5〜15重量
    %のエチレン−酢酸ビニル共重合体、密度0.918〜
    0.924g/cm3 の低密度ポリエチレン、密度0.9
    10〜0.920g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン
    の群から選ばれた少なくとも一種のべース樹脂96.0
    〜99.7重量%と完全水添ロジンのペンタエリスリト
    ールエステル樹脂4.0〜0.3重量%とからなる樹脂
    組成物100重量部に対し、液状ポリブテン0.5〜
    2.0重量部が含有されてなることを特徴とするアクリ
    ル板用表面保護フィルム。
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