JPH09182389A - 永久磁石型電動機の着磁方法 - Google Patents

永久磁石型電動機の着磁方法

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JPH09182389A
JPH09182389A JP33294495A JP33294495A JPH09182389A JP H09182389 A JPH09182389 A JP H09182389A JP 33294495 A JP33294495 A JP 33294495A JP 33294495 A JP33294495 A JP 33294495A JP H09182389 A JPH09182389 A JP H09182389A
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rotor
magnetizing
stator
voltage
electric motor
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JP33294495A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Kojima
浩明 小島
Akio Yamagiwa
昭雄 山際
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石型電動機において、未着磁状態の磁
石45が装着された回転子40を固定子31内に嵌挿し
て位置整合した後、固定子巻線33u〜33wに着磁用
電圧を印加して磁石45を着磁する場合、固定子31や
回転子40に機械的クリアランスがあっても、位置整合
用治具を要することなく低コストで、巻線33u〜33
wによる着磁磁界の磁極と回転子40の磁極とを精度よ
く位置整合し、着磁磁石45の磁束分布を一様にする。 【解決手段】 回転子40の磁極位置整合の際、固定子
巻線33v,33wに位置整合用電源56から低圧直流
電圧の位置整合用電圧を印加して固定子コア32に静止
磁界を発生させ、その静止磁界によるリラクタンストル
クにより回転子40を回転移動させてその磁極を固定子
コア32の磁極に磁気的に位置整合した後、固定子巻線
33uへの着磁用電圧の印加により磁石45を着磁す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石型電動機
の着磁方法に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁性材からなる固定子コアに
装着された巻線への通電により回転磁界を発生する固定
子と、この固定子コア内に回転可能に配置され、永久磁
石を有する回転子とを備えてなる永久磁石型電動機はよ
く知られており、省エネルギー化の観点から、例えば空
気調和機用圧縮機の電動機として使用されている。
【0003】このような永久磁石型電動機における回転
子を固定子内に嵌挿する場合、回転子の永久磁石が着磁
されていると、例えば、その強力な磁力により回転子が
固定子コアの内周面に吸い付いて移動不能にロックされ
ることがあり、回転子を固定子内に嵌挿することが困難
となる。
【0004】このため、従来、例えば特開平6―315
252号公報に示されるように、磁石を未着磁状態(磁
石材)としたままで回転子を固定子コアに嵌挿し、その
嵌挿後、固定子の巻線に着磁用電圧を印加して磁界を発
生させ、その磁界により磁石を着磁する方法が知られて
いる。
【0005】その場合、未着磁状態の磁石を正規の状態
に良好に着磁させるようにするために、着磁前に回転子
を回転させて、その磁石の磁極となる部分を固定子巻線
により発生する着磁用磁束の磁極位置に対応させる位置
整合を行う必要がある。
【0006】こうした位置整合を行う方法の一例とし
て、従来、実開平5―74173号公報に示される如
く、固定子コアの内周面及び回転子コアの外周面の各所
定位置にそれぞれ互いに対応する切欠きを設け、両切欠
きを治具等により位置合わせすることで、回転子の磁極
位置を位置整合する方法が提案されている。
【0007】また、この他、特開平6―38474号公
報に示されるものでは、永久磁石片を備えた着磁治具を
回転子に、着磁治具の磁石片を回転子の磁石位置に一致
させて回転一体に取り付け、固定子巻線に低圧の直流電
圧を印加して静止磁界を発生させ、その静止磁界により
着磁治具を回転子と共に回転させて回転子の磁極位置を
位置整合するようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
位置整合方法では、いずれも、回転子コア等の回転子構
成部材、固定子コア及び治具間にある程度の機械的なク
リアランスが生じるのは避けられず、固定子巻線による
着磁磁界の磁極と回転子の磁極とを精度よく位置整合す
るのに限度があった。このため、着磁された磁石の磁束
分布が一様にならず、電動機の品質がばらつくという問
題がある。尚、上記機械的なクリアランスをなくすに
は、高精度の加工を行えばよいが、コストアップするの
は免れず、実用的な解決策ではない。
【0009】また、回転子磁極の位置整合のために治具
を使用するので、その着磁前の取付作業及び着磁後の取
外作業を行わねばならず、その手間や工数が必要とな
る。
【0010】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記固定子の巻線に着磁用電圧を印加
して回転子の磁石を着磁する場合において、その回転子
の構造を旨く利用することにより、位置整合用の治具を
要することなく、かつ低コストで、固定子巻線による着
磁磁界の磁極と回転子の磁極とを精度よく位置整合し
て、着磁後の磁石の磁束分布を一様にし、電動機の品質
のばらつきをなくすようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、上記後者の従来例(特開平6―3
8474号公報)の考え方をさらに押し進め、固定子巻
線に発生した静止磁界により回転子にリラクタンストル
クを発生させて、回転子を固定子巻線による着磁磁界の
磁極となる位置まで回転移動させることとした。
【0012】具体的には、請求項1の発明は、図1、図
8、図11、図12、図16及び図18に示すように、
固定子コア(32)、及び該固定子コア(32)に設け
られた複数相の巻線(33u)〜(33w)を有し、回
転磁界を発生する固定子(31)と、この固定子(3
1)内に回転可能に配置され、回転子コア(44)、及
び該回転子コア(44)に設けられた永久磁石(4
5),(45),…を有する回転子(40)とを備えて
なる永久磁石型電動機(30)に対し、上記回転子(4
0)の永久磁石(45),(45),…を未着磁状態か
ら着磁する着磁方法の発明である。
【0013】そして、上記回転子(40)に未着磁状態
の磁石(45),(45),…を取り付けて固定子(3
1)内に嵌挿し、次いで、上記固定子巻線(33u)〜
(33w)に位置整合用電源(56)から低圧の直流電
圧である位置整合用電圧を印加して固定子コア(32)
に静止磁界を発生させることにより、該静止磁界により
回転子(40)にリラクタンストルクを発生させて磁石
(45),(45),…を固定子巻線(33u)〜(3
3w)の磁極に対応させる位置整合を行う。
【0014】しかる後、上記固定子巻線(33u)〜
(33w)に着磁用電源(49)から着磁用電圧を印加
して磁石(45),(45),…を着磁する。
【0015】上記の構成により、未着磁状態の磁石(4
5),(45),…が取り付けられた回転子(40)を
固定子(31)内に嵌挿した後、固定子巻線(33u)
〜(33w)に位置整合用電源(56)から低圧直流電
圧の位置整合用電圧を印加すると、固定子コア(32)
に静止磁界が発生する。そして、この該静止磁界により
回転子(40)にはリラクタンストルクが発生し、この
リラクタンストルクにより回転子(40)は磁石(4
5),(45),…が固定子巻線(33u)〜(33
w)の磁極に対応した位置まで回転移動して停止し、こ
のことで回転子(40)の磁極の位置が固定子コアの磁
極位置に整合される。この位置整合の後、固定子巻線
(33u)〜(33w)に着磁用電源(49)から着磁
用電圧が印加されて上記磁石(45),(45),…が
着磁される。
【0016】この発明では、固定子巻線に発生した静止
磁界により回転子(40)側にリラクタンストルクを発
生させ、このリラクタンストルクにより回転子(40)
を磁極の整合位置まで回転移動させるので、固定子(3
1)や回転子(40)に機械的クリアランスがあって
も、上記位置整合状態では、回転子コア(44)が固定
子コア(32)と磁気的に位置整合することとなり、回
転子(40)の磁極の位置整合精度が向上する。よっ
て、その後に着磁された永久磁石(45),(45),
…の磁束分布を一様に保つことができる。
【0017】また、固定子巻線(33u)〜(33w)
の静止磁界による回転子(40)側のリラクタンストル
クにより回転子(40)の磁極の位置整合を行うので、
従来のような位置整合のための治具は要らず、その取付
けや取外しの手間及び工数を不要とすることができる。
【0018】請求項2の発明では、請求項1の発明の永
久磁石型電動機の着磁方法において、図8に示す如く、
複数相の固定子巻線(33u)〜(33w)のうちの一
部に順に位置整合用電圧を印加して固定子コア(32)
に発生する静止磁界を切り換えることにより、回転子
(40)を所定の回転方向に回転させて磁極の位置整合
を行い、その後に固定子巻線(33u)〜(33w)へ
の着磁用電圧の印加により磁石(45),(45),…
を着磁する。
【0019】すなわち、上記のように、固定子(31)
側の静止磁界によるリラクタンストルクで回転子(4
0)を回転移動させて磁極の位置整合を行う場合、その
位置整合前の回転子(40)の位置は一定ではないの
で、その回転方向は不定である。従って、図6、図7、
図9及び図10に示すように、電動機(30)の回転子
(40)に例えば圧縮機(C)の圧縮機構(3)等の負
荷が駆動連結されている状態で、固定子(31)側の静
止磁界によるリラクタンストルクで回転子(40)を回
転させて磁極の位置整合を行う場合、その回転子(4
0)の回転方向によっては、位置整合の後に回転子(4
0)の回転が停止した際、その停止状態で上記負荷が働
き、回転子(40)が位置整合された位置からずれるこ
とが懸念される。しかし、この発明では、静止磁界を切
り換えて回転子(40)を回転させるので、その回転方
向を停止後に位置ずれしない方向とすることで、停止後
に負荷による位置ずれを防止することができる。
【0020】請求項3の発明では、請求項1の発明の永
久磁石型電動機の着磁方法において、図12に示すよう
に、固定子巻線(33u)〜(33w)に位置整合用電
源(56)を、着磁用電源(49)の着磁用電圧が位置
整合用電源(56)に流れるのを阻止する遮断回路(5
8)を介して接続しておく。そして、上記位置整合用電
源(56)から位置整合用電圧を固定子巻線(33u)
〜(33w)に印加して回転子(40)の磁石(4
5),(45),…の位置整合を行った後、引き続き、
上記位置整合用電圧の固定子巻線(33u)〜(33
w)への印加により固定子コア(32)に静止磁界を発
生させた状態で、回転子(40)の磁石(45),(4
5),…を着磁する。
【0021】この場合、位置整合用電源(56)から位
置整合用電圧が固定子巻線(33u)〜(33w)に印
加されて回転子(40)の磁石(45),(45),…
が位置整合された後、固定子巻線(33u)〜(33
w)に着磁用電源(49)から着磁用電圧が印加される
とき、上記位置整合用電源(56)からの位置整合用電
圧が引き続いて固定子巻線(33u)〜(33w)へ印
加されて固定子コア(32)に静止磁界が発生する。こ
の固定子(31)側の静止磁界により回転子(40)が
位置整合されたままで保持され、この保持状態で回転子
(40)の磁石(45),(45),…が着磁される。
従って、図13〜図15に示すように、上記と同様に、
電動機(30)の回転子(40)に例えば圧縮機(C)
の圧縮機構(3)等の負荷が駆動連結されている状態
で、固定子(31)側の静止磁界によるリラクタンスト
ルクで回転子(40)を回転させて磁極の位置整合を行
うに当たり、その回転子(40)がいずれの回転方向に
回転しても位置整合の後に停止状態にある回転子(4
0)が上記負荷により整合位置からずれる場合であって
も、静止磁界による回転子(40)の停止保持により、
その位置調整後の位置ずれを防止することができる。
【0022】また、固定子巻線(33u)〜(33w)
と位置整合用電源(56)との間に遮断回路(58)が
接続されているので、回転子(40)の磁極位置の整合
後に着磁用電源(49)の着磁用電圧を固定子巻線(3
3u)〜(33w)に印加して磁石(45),(4
5),…を着磁しても、その着磁用電圧が位置整合用電
源(56)に流れるのは遮断回路(58)により阻止さ
れ、位置整合用電源(56)が着磁用電圧により破壊さ
れること等を防ぐことができる。
【0023】請求項4の発明では、請求項1又は2の発
明の永久磁石型電動機の着磁方法において、位置整合用
電源(56)の位置整合用電圧を固定子巻線(33u)
〜(33w)に印加して回転子(40)の磁石(4
5),(45),…の位置整合を行った後、回転子(4
0)の回転を機械的に停止固定させた状態で、回転子
(40)の磁石(45),(45),…を着磁する。こ
の場合でも、回転子(40)はその磁極位置が調整され
た後に機械的に停止固定され、その状態で磁石(4
5),(45),…の着磁が行われるので、上記請求項
4の発明と同様に、回転子(40)が磁極位置の調整後
に回転して位置ずれするのを防止することができる。
【0024】請求項5の発明では、上記請求項1、2、
3又は4の発明の永久磁石型電動機の着磁方法により回
転子(40)の磁石(45),(45),…を着磁した
後、その着磁不足及び該着磁不足の原因を判定し、次い
で、上記着磁不足となった磁石(45),(45),…
を、その原因を修正した後に再着磁する。
【0025】すなわち、上記固定子巻線(33u)〜
(33w)自体の誤結線、固定子巻線(33u)〜(3
3w)と位置整合用電源(56)や着磁用電源(49)
との誤接続等があるとき、磁石(45),(45),…
の着磁不足が生じるが、上記請求項1、2、3又は4の
発明の着磁方法により磁石(45),(45),…を着
磁すれば、固定子(31)及び回転子(40)の磁極が
位置整合されており、隣り合う磁石(45),(45)
に亘って1つの磁極が形成されることはないので、上記
誤結線や誤接続等により磁石(45),(45),…の
着磁不足が生じても、再度、同じ方法で再着磁する修正
着磁を行うことができ、電動機(30)の不良品の発生
を低減することができる。
【0026】請求項6の発明では、請求項1、2、3、
4又は5の発明の永久磁石型電動機の着磁方法におい
て、回転子(40)の永久磁石(45),(45),…
は希土類磁石とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図6は本発明の実施形態1に係る永久磁
石型電動機を装備したドーム型圧縮機(C)を示す。図
6において、(1)は上下方向に延びる密閉円筒状のド
ームで、このドーム(1)の上端部にはドーム(1)内
外を連通する冷媒吐出管(2)がその内端部をドーム
(1)内上端の中心部に位置付けた状態で気密状に挿通
されている。
【0028】また、ドーム(1)内の下部には、冷媒ガ
スを吸い込んで圧縮した後にドーム(1)内に吐出する
圧縮機構(3)が嵌装されている。この圧縮機構(3)
は、図6にも示すように、上下方向に並設された円板状
の3つのサイドハウジング(4),(4),…と、これ
らサイドハウジング(4),(4),…間に気密状に挟
持された円環状の2つのローラハウジング(5),
(5)とからなるハウジングを備え、上記各ローラハウ
ジング(5)内にリング状のローラ(6)が上記隣り合
うサイドハウジング(4),(4)間に位置した状態で
配設されている。
【0029】上記サイドハウジング(4),(4),…
の中心部には上下方向に延びるクランク軸(8)が気密
状に貫通され、このクランク軸(8)は上下1対の偏心
部(8a),(8a)を有し、この各偏心部(8a)は
それぞれ上記ローラ(6)の中心孔に挿通されてローラ
(6)を回転可能に支持しており、各ローラ(6)はそ
の外周部をローラハウジング(5)の内周面に接触させ
ながらクランク軸(8)回りを移動する。
【0030】図7に示す如く、上記各ローラハウジング
(5)内周面の所定部位には上下方向に延びる凹溝部
(5a)が形成され、この凹溝部(5a)には直径方向
に切り欠かれたブレード嵌挿部(9a)を有する円柱状
の揺動軸(9)が上下方向の軸心をもって揺動可能に支
持されている。一方、各ローラ(6)の外周面には上下
方向に延びる板状のブレード(10)が一体に突設さ
れ、このブレード(10)の先端部は、上記ローラハウ
ジング(5)内周面の凹溝部(5a)における揺動軸
(9)のブレード嵌挿部(9a)に摺動可能に嵌挿され
ており、このブレード(10)により、各ローラ(6)
の外周面、各ローラハウジング(5)の内周面及び上下
両側のサイドハウジング(4),(4)に囲まれてなる
円弧状の空間(11)が2つの作動室(12a),(1
2b)に区画されている。そして、ローラハウジング
(5)には上記凹溝部(5a)(ブレード(10)の位
置)を挟んで両側に吸入口(13)及び吐出口(14)
が開口され、吸入口(13)はドーム(1)側壁を貫通
する冷媒吸入管(15)の下流端部が接続され、この各
冷媒吸入管(15)の上流端部はアキュムレータ(2
4)に接続されている。一方、吐出口(14)はドーム
(1)内部に開口され、この吐出口(14)の途中には
リード弁からなる逆止弁としての吐出弁(16)が配設
されており、各ローラ(6)の回転により、アキュムレ
ータ(24)内の低圧の冷媒ガスを冷媒吸入管(15)
及び吸入口(13)を経て各作動室(12a),(12
b)に吸い込み、その冷媒ガスをローラ(6)の回転に
伴う作動室(12a),(12b)の容積減少により圧
縮した後、吐出口(14)により吐出弁(16)を介し
てドーム(1)内に吐出してドーム(1)内圧力を高圧
とし、このドーム(1)内の高圧の冷媒ガスを冷媒吐出
管(2)を経てドーム(1)外に吐出させるようにして
いる。
【0031】上記クランク軸(8)における各偏心部
(8a)の外周面と、上側偏心部(8a)上側及び下側
偏心部(8a)下側の各クランク軸(8)外周面とには
それぞれ潤滑油吐出孔(17),(17),…が開口さ
れ、この各潤滑油吐出孔(17)はクランク軸(8)の
軸心部を通る潤滑油通路(図示せず)に連通され、この
潤滑油通路はクランク軸(8)の下端面に開放されてお
り、クランク軸(8)の回転に伴い、その遠心力を利用
して、ドーム(1)内底部に溜まった潤滑油をクランク
軸(8)の潤滑油通路に吸い込んだ後、各潤滑油吐出孔
(17)から圧縮機構(3)の摺動部分に供給する。こ
の潤滑に供された潤滑油の一部は、圧縮機構(3)の吐
出口(14)からドーム(1)内に吐出される冷媒ガス
に混じって吐出される。
【0032】ドーム(1)内の上端部には上記圧縮機構
(3)を駆動するための永久磁石型電動機(30)が上
下方向の回転軸心をもって嵌装されている。この電動機
(30)は固定子(31)と、該固定子(31)内に回
転可能に配置された回転子(40)とを備えてなる。上
記固定子(31)は、多数枚の電磁鋼板からなる円環状
薄板を軸心方向(ドーム(1)の上下方向)に積層して
一体化されかつ内周面に軸心方向に延びる複数の凹溝か
らなる巻線挿入部(図示せず)が周方向に等間隔をあけ
て形成された円筒状の固定子コア(32)と、固定子コ
ア(32)にその内周面の巻線挿入部に嵌挿されて設け
られたu相、v相及びw相の3相の固定子巻線(33
u)〜(33w)とを有する。図3に示すように、これ
ら3相の巻線(33u)〜(33w)のうちの1相、例
えばu相巻線(33u)は、固定子コア(32)の半径
方向外側端に位置して外相巻線とされ、この外相巻線
(33u)の内側に他の一方の相である例えばv相の巻
線(33v)が同心状に中相巻線として配置され、この
中相巻線(33v)の内側つまり固定子コア(32)の
半径方向内側端に残りの例えばw相の巻線(33w)が
内相巻線として同心状に配置されている。その各相巻線
(33u)〜(33w)はコイルをループ状に束ねた4
つの磁極からなり、この各磁極コイルの軸心方向の端部
であるコイルエンド(37)は固定子コア(32)の同
方向端部から突出し、かつ該固定子コア(32)の端部
から離れるに連れて半径方向外側に彎曲されている。ま
た、固定子(31)の各相の巻線(33u)〜(33
w)はワニスにより一体的に固着されている。
【0033】そして、図2に示すように、上記外相、中
相及び内相の巻線(33u)〜(33w)はその一端部
同士で中性点(33)により接続されている一方、各相
巻線(33u)〜(33w)の他端部が電源入力端とさ
れている。すなわち、3相の固定子巻線(33u)〜
(33w)はY結線とされており、この3相の固定子巻
線(33u)〜(33w)の電源入力端に電源を供給す
ることにより、固定子コア(32)に回転磁界を発生さ
せるようにしている。
【0034】一方、上記回転子(40)は、図4にも示
すように、磁性材としての多数枚の電磁鋼板製の円形薄
板を軸心方向に積層した円筒状の回転子コア(44)
と、この回転子コア(44)の両端部に配置された端板
(46),(46)とを有するもので、この回転子コア
(44)及び端板(46),(46)は両者を軸心方向
に貫通する4本の締結リベット(41),(41),…
により一体化されている。回転子(40)の中心部には
その軸心方向に貫通する軸挿通孔(42)が形成され、
この軸挿通孔(42)には上記クランク軸(8)の上端
部が圧入されて固定されており、回転子(40)がクラ
ンク軸(8)を介して圧縮機構(3)の各ローラ(6)
に駆動連結されている。
【0035】また、回転子コア(44)の周縁部には、
回転子(40)の軸心方向に貫通しかつ上記端板(4
6),(46)で閉じられる断面矩形状の4つの磁石挿
入部(43),(43),…が上記軸挿通孔(42)の
周りで正方形の各辺部をなすように配置されて形成さ
れ、この各磁石挿入部(43)には希土類磁石からなる
矩形板状の永久磁石(45)が嵌挿されて固定されてお
り、回転子(40)は磁石埋込みタイプのものとされて
いる。そして、この4極をなす磁石(45),(4
5),…による磁束と、上記固定子巻線(33u)〜
(33w)により形成される4つの磁極の磁束との作用
により回転子(40)を回転させて圧縮機構(3)を駆
動する。
【0036】上記回転子(40)は、磁石(45),
(45),…が回転子コア(44)内に埋め込まれた逆
突極型の構造とされており、図5に示すように、固定子
巻線(33u)〜(33w)の磁束が回転子(40)を
d軸方向(磁石(45)の表裏面を貫通する方向)に通
るインダクタンス(Ld)は、同磁束のq軸方向(磁石
(45)間を貫通する方向)のインダクタンス(Lq)
よりも小さくなっている(Ld<Lq)。
【0037】尚、図6に示すように、上記電動機(3
0)の回転子(40)の上端部(40a)には円板状の
油分離板(47)(図4には示していない)が上記リベ
ット(41),(41),…の締結により回転一体に取
り付けられ、この油分離板(47)は回転子(40)の
上端部(40a)から所定距離だけ離れた状態、つまり
固定子巻線(33u)〜(33w)の上側コイルエンド
(37)に水平に対向した状態で固定されており、圧縮
機構(3)の吐出口(14)から潤滑油が吐出ガスと共
にドーム(1)内に吐出されてドーム(1)内上端部の
冷媒吐出管(2)に向かうとき、そのドーム(1)内部
の潤滑油が冷媒吐出管(2)側に流れるのを、回転子
(40)と一体に回転する油分離板(47)により阻止
するようにしている。
【0038】また、図6中、(19)はドーム(1)の
上端部外面に取り付けられた電源接続部で、後述の3本
の電源入力線及び1本の信号出力線がそれぞれ接続され
る4つの端子(20),(20),…が取り付けられて
いる。また、図7中、(21)は吐出弁(16)の最大
開度を規制するストッパである。
【0039】上記電動機(30)の3相の固定子巻線
(33u)〜(33w)に対応する3つの電源入力端
は、電動機(30)を作動制御するモータ制御装置(図
示せず)にそれぞれ図外の電源入力線を介して接続され
ている。また、上記固定子巻線(33u)〜(33w)
の中性点(33)は上記モータ制御装置に対し、回転子
(40)の永久磁石(45)による磁極位置を検出する
ために信号出力線(図示せず)を介して接続されてい
る。
【0040】次に、上記の構成の圧縮機用電動機(3
0)に対し、その回転子(40)の永久磁石(45)を
未着磁状態から着磁する本発明方法について説明する。
【0041】まず、電動機(30)の回転子(40)に
おける回転子コア(44)の各磁石挿入部(43)にそ
れぞれ未着磁状態の磁石(45)(磁石材)を挿入固定
した後、その回転子(40)の軸挿通孔(42)にクラ
ンク軸(8)の上端部を圧入する。そして、圧縮機
(C)のドーム(1)内上部に電動機(30)の固定子
(31)を嵌装して固定し、その固定子(31)内に、
上記磁石(45)の取り付けられた回転子(40)を嵌
挿しながら、クランク軸(8)の下端部周りに圧縮機構
(3)を取り付けるとともに、その圧縮機構(3)をド
ーム(1)内下部に嵌装する。そして、圧縮機構(3)
や電動機(30)等、全ての部品をドーム(1)内に装
着する。この状態では、ドーム(1)は例えば上端部が
開けられており、電動機(30)の回転子(40)にお
ける磁石(45)が着磁されていないだけで、その他の
構造は完成された圧縮機(C)と略同じとなる。
【0042】そのとき、上記磁石(45)は未着磁状態
の磁石材であるので、磁石(45)が着磁されている場
合に比べ、回転子(40)を固定子(31)内に嵌挿す
る際に、磁石(45)の磁力により回転子(40)が固
定子コア(32)に吸い付けられることはなく、回転子
(40)を固定子(31)内にスムーズに嵌挿すること
ができる。しかも、磁石(45)が着磁されていないの
で、磁性体からなるごみが磁石(45)に吸着されて圧
縮機(C)のドーム(1)内に入り込むことはない。
【0043】この後、上記電動機(30)における回転
子(40)の磁石(45)を固定子巻線(33u)への
着磁用電圧の印加によって着磁する。すなわち、図1に
示すように、まず、ドーム(1)の上端部外面にある電
源接続部(19)において、内相の固定子巻線(33
w)の電源入力端に接続されている端子(20)と、中
相の固定子巻線(33v)の電源入力端に接続されてい
る端子(20)との間にそれぞれスイッチ(55),
(55)を介して位置整合用電源(56)を接続し、そ
の両スイッチ(55),(55)のON動作により、固
定子巻線(33u)〜(33w)のうちの2相である中
相及び内相巻線(33v),(33w)に低電圧の直流
電圧である位置整合用電圧を印加して、固定子コア(3
2)に後述の着磁磁界と電気角で90°異なる方向に静
止磁界を発生させ、この静止磁界により回転子(40)
にリラクタンストルクを発生させて回転子(40)を必
要角度だけ回転させ、その磁石(45)を固定子巻線
(33u)〜(33w)の磁極に対応させるための位置
整合を行う。
【0044】つまり、固定子巻線(33v),(33
w)に位置整合用電圧が印加されて固定子コア(32)
に静止磁界が発生すると、この静止磁界により回転子
(40)にリラクタンストルクが生じる。このリラクタ
ンストルクにより、回転子(40)の磁石(45),
(45),…の位置が固定子巻線(33u)〜(33
w)の磁極に対応するように回転子(40)が回転移動
して、その位置に停止し、このことで回転子(40)の
磁極の位置が固定子コウ(32)の磁極位置に整合され
る。
【0045】そのとき、固定子巻線(33v),(33
w)の静止磁界により回転子(40)側にリラクタンス
トルクを発生させ、このリラクタンストルクにより回転
子(40)を磁極の整合位置まで回転させるので、この
位置整合状態では、回転子コア(44)と固定子コア
(32)とは磁気的に位置整合する。それ故、固定子
(31)や回転子(40)に機械的クリアランスがあっ
ても、その影響を受けることなく回転子(40)の磁極
の位置整合精度を向上させることができる。
【0046】また、固定子巻線(33u)〜(33w)
の静止磁界による回転子(40)側のリラクタンストル
クにより回転子(40)の磁極の位置整合を行うので、
固定子巻線(33v),(33w)に位置整合用電源
(56)から位置整合用電圧を印加するだけでよく、従
来のような位置整合のための治具は不要となり、その治
具の取付けや取外しの手間及び工数をなくすことができ
る。
【0047】このような磁極位置の位置整合の後、上記
スイッチ(55),(55)をOFF動作させる。そし
て、今度は、上記固定子巻線(33u)〜(33w)の
中性点(33)に繋がる信号出力線の端子(20)と、
外相の固定子巻線(33u)の電源入力端に接続されて
いる端子(20)との間にそれぞれスイッチ(48),
(48)を介して着磁用電源(49)を接続し、そのス
イッチ(48),(48)のON動作により着磁用電源
(49)からパルス状の着磁用電圧を固定子巻線(33
u)〜(33w)のうちの1相である外相巻線(33
u)に印加する。このことにより、外相の巻線(33
u)に着磁用磁界が発生し、この磁界により上記回転子
(40)の位置整合されている各磁石(45)が着磁さ
れる。
【0048】そのとき、上記位置整合状態では、回転子
コア(44)と固定子コア(32)とは磁気的に位置整
合し、回転子(40)の磁極の位置整合精度が向上して
いるので、上記着磁された永久磁石(45)の磁束分布
を一様に保つことができ、電動機(30)の品質がばら
つくのを防いで、その品質の安定化を図ることができ
る。
【0049】(実施形態2)図8は本発明の実施形態2
を示し(尚、図1、図6及び図7と同じ部分については
同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、固定子
巻線(33u)〜(33w)による静止磁界を切り換え
るようにしたものである。
【0050】すなわち、上記実施形態1に示す圧縮機
(C)では、電動機(30)の回転子(40)にクラン
ク軸(8)を介して圧縮機構(3)のローラ(6),
(6)が駆動連結されているので、上記説明のように回
転子(40)の磁石(45)の着磁前に、固定子巻線
(33v),(33w)への位置整合用電圧の印加によ
り静止磁界を発生させて、回転子(40)をリラクタン
ストルクにより回転させる場合、その回転によって圧縮
機構(3)の各ローラ(6)も一体的に回転する。そし
て、上記リラクタンストルクによる回転子(40)の回
転方向はどちらの回転方向か定まらないので、その回転
方向の如何によっては、位置整合が済んで回転子(4
0)が停止したとき、圧縮機構(3)の負荷が大きくな
り、それを受けて回転子(40)が上記磁極整合位置か
らずれることがある。例えば図7(実施形態1参照)に
示すように、圧縮機構(3)のローラ(6)においてブ
レード(10)と反対側の外周面がローラハウジング
(5)内周面に接触して吸入側及び吐出側の両作動室
(12a),(12b)が互いに略同じ容積である状態
から、電動機(30)の回転子(40)のリラクタンス
トルクによる回転によりローラ(6)が図7で時計回り
方向である通常の使用状態の回転方向に回転して停止し
たときには、図9に示すように、吐出弁(16)が開い
て吐出側作動室(12b)から空気(ドーム(1)内に
冷媒ガスは充填されていない)が吐出口(14)に吐出
され、吸入側作動室(12a)に吸入口(13)から空
気が吸い込まれる。この状態では、吐出側作動室(12
b)の圧力は吐出弁(16)の開弁より吸入側作動室
(12a)と同じ大気圧であるので、ローラ(6)を回
転させる力は0であり、回転子(40)が位置整合の後
に回転停止しても該停止状態から位置ずれすることはな
い。
【0051】しかし、図7に示す状態から、電動機(3
0)の回転子(40)の回転によりローラ(6)が図7
で反時計回り方向である通常の使用状態の回転方向とは
逆方向に回転して停止したときには、図10に示す如
く、吸入側作動室(12a)内の空気が吸入口(13)
から押し出される一方、吐出側作動室(12b)の容積
が増大する。そして、吐出弁(16)は逆止弁で、この
状態では開弁しないので、吐出側作動室(12b)内の
圧力が吸入側作動室(12a)の圧力(大気圧)よりも
下がり、この圧力差によりローラ(6)に上記回転を戻
す方向の力が作用し、この力によりローラ(6)が図1
0で時計回り方向に回転し、回転子(40)が位置整合
した位置からずれることとなる。
【0052】そこで、この実施形態では、図8に示すよ
うに、3相の固定子巻線(33u)〜(33w)の端子
にそれぞれスイッチ(55),(55),…を介して位
置整合用電源(56)を接続し、スイッチ制御信号によ
り、上記3つのスイッチ(55),(55),…のうち
の2つを同時にON動作させながら、そのON動作する
2つのスイッチ(55),(55)の組を順に切り換え
ることにより、3相の固定子巻線(33u)〜(33
w)のうちの一部に順に位置整合用電圧を印加して固定
子コア(32)に発生する静止磁界を切り換え、回転子
(40)がリラクタンストルクにより図7の状態から図
9の状態になるように一方向に回転させて磁極位置の位
置整合を行う。尚、上記各組のスイッチ(55),(5
5)のON操作の切換えは、少なくとも2組を続けて行
えばよい。
【0053】こうすれば、最初にスイッチ(55),
(55)の組をON操作して固定子巻線(33u)〜
(33w)に静止磁界をかけ、回転子(40)を回転さ
せたとき、その回転方向は不定であるが、2回目以降の
組のスイッチ(55),(55)をON操作して固定子
巻線(33u)〜(33w)の静止磁界を順に切り換え
たときには、回転子(40)は通常の使用状態の回転方
向に回転して図9に示す状態になり、回転子(40)が
位置整合の後に回転停止しても該停止状態から位置ずれ
はしない。よって、電動機(30)に圧縮機構(3)の
負荷が駆動連結されていても、それに影響されることな
く、高精度に位置整合することができる。
【0054】この位置整合の後、上記実施形態1と同様
に、外相の固定子巻線(33u)へ着磁用電源から着磁
用電圧を印加して磁石(45),(45),…を着磁す
ればよい。
【0055】(実施形態3)図11は実施形態3を示
し、固定子巻線(33u)〜(33w)に対する着磁用
電源の接続方法を変えたものである。すなわち、この実
施形態では、固定子巻線(33u)〜(33w)の中性
点(33)を利用せず、外相巻線(33u)の電源入力
端に着磁用電源(49)の一方の出力端子をスイッチ
(48)を介して接続し、中相及び内相巻線(33
v),(33w)の各電源入力端にそれぞれスイッチ
(48),(48)を介して着磁用電源(49)の他方
の出力端子を接続したものである。その他は実施形態1
と同様である。この場合、回転子(40)の磁極位置を
整合した後、その磁石(45)を着磁する際、3つのス
イッチ(48),(48),…を同時にON動作する。
このことで3相の固定子巻線(33u)〜(33w)全
体に着磁用電圧が印加されて回転子(40)の磁石(4
5)が着磁される。
【0056】(実施形態4)図12は実施形態4を示
し、回転子(40)を位置整合状態に保持したまま、そ
の磁石(45)を着磁するものである。
【0057】すなわち、この実施形態では、圧縮機
(C)の圧縮機構(3′)が上記実施形態1(実施形態
2)とは異なっており、図13に示すように、ブレード
(10′)はローラ(6′)から分離されてローラハウ
ジング(5)内周面の凹溝部(5a)に出没可能に嵌挿
され、ローラ(6′)はクランク軸(8)の偏心部(8
a)回りに回転可能とされている。また、上記凹溝部
(5a)内にはブレード(10′)をローラ側端部がロ
ーラ(6′)外周面に当接するように突出方向に付勢す
るスプリング(7)が縮装されている。その他の構造は
上記実施形態1のものと同様である(図7参照)。
【0058】このような圧縮機構(3)では、上記実施
形態2での説明と異なり、図13に示すように、そのロ
ーラ(6′)の外周面がローラハウジング(5)内周面
において凹溝部(5a)と直径方向に対向する位置に接
触している状態から、回転子(40)がリラクタンスト
ルクによりどちらの回転方向に回転しても、その停止後
に位置ずれが生じる。例えば図14は、図13に示す状
態からリラクタンストルクによる回転子(40)の回転
に伴ってローラ(6′)が図で時計回り方向である通常
の使用状態の回転方向に回転した状態を示す。このとき
には、既述の如く、吐出弁(16)が開いて吐出側作動
室(12b)が吸入側作動室(12a)と同じ大気圧に
なり、両作動室(12a),(12b)の圧力がバラン
スする。しかし、ブレード(10′)がスプリング
(7)により突出方向に付勢されているので、このスプ
リング(7)の付勢力によりローラ(6′)が上記回転
方向と逆の方向の押し戻され、回転子(40)が位置整
合した位置からずれる。
【0059】一方、逆に、図13に示す状態から回転子
(40)の回転に伴ってローラ(6′)が図で反時計回
り方向である通常の使用状態の回転方向とは逆方向に回
転したときには、図15に示すように、吐出弁(16)
の閉弁により吐出側作動室(12b)の圧力が吸入側作
動室(12a)の圧力(大気圧)よりも下がって、両作
動室(12a),(12b)の圧力差が生じる。このこ
とに加え、上記スプリング(7)により突出方向に付勢
されているブレード(10′)がローラ(6′)を押す
こととなり、これらのことでローラ(6′)が上記回転
方向と逆の方向の押し戻され、回転子(40)が位置整
合した位置からずれる。つまり、回転子(40)がどち
らの回転方向に回転しても、その停止後に位置ずれが生
じることとなる。
【0060】この実施形態では、図12に示すように、
予め、位置整合用電源(56)を電動機(30)の固定
子巻線(33u)〜(33w)に対し、着磁用電源(4
9)の着磁用電圧が位置整合用電源(56)に流れるの
を阻止する遮断回路(58)を介して接続しておく。
【0061】上記位置整合用電源(56)は交流電源か
らなるもので、遮断回路(58)は、この交流電源から
なる位置整合用電源(56)に接続された1次側巻線を
有しかつ位置整合用電源(56)の電圧を低電圧に変換
するトランス(59)と、このトランス(59)の2次
側巻線と中相及び内相の固定子巻線(33v),(33
w)との間に接続され、低電圧の交流を整流して直流に
する整流回路(60)とからなり、位置整合用電源(5
6)の交流電圧をトランス(59)で低圧にしかつ整流
回路(60)で整流して低圧直流電圧を電動機(30)
の中相及び内相の固定子巻線(33v),(33w)間
に印加するとともに、着磁用電源(49)の電圧が外相
の固定子巻線(33u)に印加されたとき、その着磁用
電圧が位置整合用電源(56)に流れるのを整流回路
(60)及びトランス(59)により遮断するようにし
ている。
【0062】そして、まず、上記位置整合用電源(5
6)から位置整合用電圧を中相及び内相の固定子巻線
(33v),(33w)に印加して該固定子巻線(33
v),(33w)に静止磁界を発生させ、回転子(4
0)をリラクタンストルクにより回転させてその磁石
(45)の位置整合を行う。その後、引き続き、位置整
合用電源(56)と固定子巻線(33v),(33w)
との間を接続したまま、つまり位置整合用電圧の固定子
巻線(33v),(33w)への印加により固定子コア
(32)に静止磁界を発生させた状態で、スイッチ(4
8),(48)をON操作して着磁用電源(49)の電
圧を外相の固定子巻線(33u)に印加することで、回
転子(40)の磁石(45),(45),…を着磁す
る。
【0063】この場合、固定子巻線(33u)に着磁用
電源(49)から着磁用電圧が印加されるとき、位置整
合用電源(56)からの位置整合用電圧が引き続き固定
子巻線(33v),(33w)へ印加されて固定子コア
(32)に静止磁界が発生し、この固定子(31)側の
静止磁界により回転子(40)が位置整合された状態で
保持され、この保持状態で回転子(40)の磁石(4
5),(45),…が着磁される。
【0064】したがって、上記の如く、固定子(31)
側の静止磁界によるリラクタンストルクで回転子(4
0)を回転させて磁極の位置整合を行った後、停止して
いる回転子(40)が圧縮機構(3)における圧力差や
スプリング(7)の付勢力により整合位置から位置ずれ
する場合であっても、静止磁界による回転子(40)の
停止保持により、その位置ずれを防止して、正確な位置
整合を維持することができる。
【0065】また、そのとき、中相及び内相の固定子巻
線(33v),(33w)と位置整合用電源(56)と
の間に遮断回路(58)が接続されているので、位置整
合用電源(56)を固定子巻線(33v),(33w)
に接続したまま、着磁用電源(49)の着磁用電圧を外
相固定子巻線(33u)に印加しても、その着磁用電圧
が位置整合用電源(56)に流れるのは遮断回路(5
8)により阻止され、位置整合用電源(56)が着磁用
電圧により破壊されることはない。
【0066】尚、この実施形態4では、回転子(40)
の磁石(45)の着磁時、位置整合用電源(56)から
の位置整合用電圧を固定子巻線(33v),(33w)
に印加して、回転子(40)をリラクタンストルクによ
り固定保持しているが、回転子(40)の回転を機械的
に停止保持することもできる。
【0067】すなわち、上記のように位置整合用電源
(56)の位置整合用電圧を固定子巻線(33u)〜
(33w)に印加して回転子(40)の磁石(45),
(45),…の位置整合を行った後、回転子(40)の
回転を例えば回転規制用の治具等により機械的に停止固
定させた状態で、回転子(40)の磁石(45),(4
5),…を着磁する。
【0068】この場合でも、回転子(40)はその磁極
位置が調整された後に機械的に停止固定され、その状態
で磁石(45),(45),…の着磁が行われるので、
実施形態4の発明と同様に、回転子(40)が磁極位置
の調整後に位置ずれするのを防止することができる。
【0069】(実施形態5)図16は実施形態5を示
し、以上の各実施形態では、逆突極構造の回転子(4
0)を有する電動機(30)を対象としているのに対
し、突極構造の回転子(40)を持つ電動機(30)を
対象とするものである。
【0070】すなわち、上記突極構造の回転子(40)
は、図17に示すように、各磁石(45)が断面円弧状
のものとされて回転子コア(44)表面に貼り付けた構
造とされており、固定子巻線(33u)〜(33w)の
磁束に対するd軸方向のインダクタンス(Ld)は、同
q軸方向のインダクタンス(Lq)よりも大とされてい
る(Ld>Lq)。
【0071】そして、この実施形態では、上記突極構造
の回転子(40)を有する電動機(30)に対し、着磁
用電源(49)の着磁用電圧が印加される外相の固定子
巻線(33u)の電源入力端と固定子巻線(33u)〜
(33w)の中性点(33)とに位置整合用電源(5
6)を接続して、同じ外相固定子巻線(33u)に順に
位置整合用電圧及び着磁用電圧をそれぞれ印加すること
により、位置整合用電圧により着磁磁界と電気角で同じ
方向(又は180°異なる方向でもよい)に静止磁界が
発生するようにしている。その他は上記実施形態1と同
様である。従って、この実施形態でも実施形態1と同様
の作用効果を奏することができる。
【0072】(実施形態6)図18は実施形態6を示
し、上記の突極構造の回転子(40)を持つ電動機(3
0)に対し、実施形態3と同様に、固定子巻線(33
u)〜(33w)に対する位置整合用電源(56)及び
着磁用電源(49)の接続方法を変えたものである。こ
の実施形態では、中相及び内相巻線(33v),(33
w)の電源入力端同士を短絡し、この短絡部と外相巻線
(33u)の電源入力端とにそれぞれ位置整合用電源
(56)及び着磁用電源(49)を接続し、位置整合用
電圧及び着磁用電圧をそれぞれ順に印加する。その他は
実施形態5と同様である。この実施形態でも実施形態5
と同様の作用効果が得られる。
【0073】以上の各実施形態において、回転子(4
0)の磁石(45)の着磁時、電動機(30)の固定子
巻線(33u)〜(33w)自体の誤結線、固定子巻線
(33u)〜(33w)と位置整合用電源(56)や着
磁用電源(49)との誤接続等があるとき、磁石(4
5)の着磁不足が生じる虞れがある。そのときには、磁
石(45)の着磁不足を補う修正着磁を行えばよい。
【0074】具体的には、上記各実施形態の着磁方法に
より回転子(40)の磁石(45),(45),…を着
磁した後、その着磁不足及び該着磁不足の原因を判定す
る。この判定は、例えば所定相の固定子巻線(33u)
〜(33w)による磁束を測定して、その適否を判定す
ればよい。
【0075】次いで、上記着磁不足となった磁石(4
5),(45),…を、その原因を修正した後、つまり
誤結線を訂正した後に例えば最初の着磁方法と同じ方法
で再着磁する。
【0076】すなわち、以上の各実施形態の着磁方法に
より各磁石(45)を着磁すれば、固定子(31)及び
回転子(40)の磁極が常に正確に位置整合されてお
り、隣り合う磁石(45),(45)に亘って1つの磁
極が形成されることはないので、電動機(30)の固定
子巻線(33u)〜(33w)自体の誤結線、固定子巻
線(33u)〜(33w)と位置整合用電源(56)や
着磁用電源(49)との誤接続等により磁石(45)の
着磁不足が生じても、再度、着磁を行うことができ、電
動機(30)の不良品の発生を低減することができる。
【0077】例えば下記の表1及び図19〜図42に、
上記実施形態1のように磁石(45)の着磁を行い、そ
の固定子巻線(33u)〜(33w)自体の誤結線の場
合を例示する。図19は正しく結線された場合であり、
図20〜図42はそれぞれ誤結線の場合を網羅したもの
である。これらの各図において、図(a)は固定子巻線
(33u)〜(33w)に位置整合用電圧を印加した状
態を示し、図の矢印(Ms)は磁石(45)に対する静
止磁界の方向を表す。一方、図(b)は固定子巻線(3
3u)〜(33w)の中性点(33)と外相の固定子巻
線(33u)の電源入力端との間(いずれも正規に結線
されている場合)に着磁用電圧を印加した状態を示し、
図の実線矢印(E)は電圧の印加方向を、また破線矢印
(M)は着磁方向をそれぞれ表す。また、表1の「フラ
ックス検出量」は、磁石(45)の着磁検査を外相及び
中相巻線(33u),(33v)間の磁束測定により行
っている場合の磁束検出量である。
【0078】
【表1】
【0079】この表1及び図20〜図42から、どのよ
うな誤結線状態でも、着磁用の磁束は常に磁石(45)
の正面から流れ、他の磁石(45)とに亘って1つの磁
極が形成されるように着磁されることはなく、よって磁
石(45)の着磁不足が生じても、それを再着磁して修
正着磁できることが判る。
【0080】尚、上記実施形態では、電動機(30)に
おける回転子(40)の磁石(45)を希土類の磁石と
したが、本発明は、その他の例えばフェライト磁石を取
り付けた回転子を有する電動機にも適用することができ
る。また、本発明は、圧縮機用電動機以外の通常の電動
機にも適用できるのは勿論である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、固定子コアに固定子巻線が設けられた固定子
と、回転子コアに永久磁石が設けられた回転子とからな
る永久磁石型電動機において、磁石を未着磁状態とした
回転子を固定子内に嵌挿し、固定子巻線に低圧直流電圧
の位置整合用電圧を印加して固定子コアに静止磁界を発
生させ、その静止磁界により回転子に生じるリラクタン
ストルクにより回転子を回転移動させてその磁極を固定
子コアの磁極に位置整合した後、固定子の巻線に着磁用
電圧を印加して磁石を着磁することにより、固定子や回
転子に機械的クリアランスがあっても、回転子コアを固
定子コアと磁気的に位置整合させて回転子の磁極の位置
整合精度を向上させることができ、よって、磁極位置整
合のための治具を用いる場合の手間や工数を要すること
なく、簡単でかつ低コストで、着磁された永久磁石の磁
束分布を一様に保って、永久磁石型電動機の品質のばら
つきの低減を図ることができる。
【0082】請求項2の発明によると、上記固定子巻線
に位置整合用電圧を印加して回転子の磁極を位置整合す
るとき、複数相の固定子巻線の一部に順に位置整合用電
圧を印加して固定子コアに発生する静止磁界を切り換
え、回転子を所定の回転方向に回転させて磁極位置を整
合し、その後に磁石を着磁することにより、電動機の回
転子に圧縮機の圧縮機構等の負荷が駆動連結されてい
て、固定子側の静止磁界によるリラクタンストルクによ
る位置整合時に回転子の回転方向によっては、位置整合
後に負荷の作用により回転子が位置ずれする虞れのある
場合でも、静止磁界の切換えにより回転子を停止後に位
置ずれしない回転方向に回転させることができ、位置整
合後の負荷による位置ずれの防止化を図ることができ
る。
【0083】請求項3の発明によると、固定子巻線に位
置整合用電源を、着磁用電圧が位置整合用電源に流れる
のを阻止する遮断回路を介して接続しておき、上記位置
整合用電源から位置整合用電圧を固定子巻線に印加して
回転子の磁石の位置整合を行った後、引き続き、位置整
合用電圧を固定子巻線へ印加して固定子コアに静止磁界
を発生させた状態で、回転子磁石を着磁することによ
り、回転子磁石の磁極位置の位置整合の後、固定子側の
静止磁界により回転子を位置整合した状態で保持して磁
石を着磁でき、電動機の回転子に圧縮機の圧縮機構等の
負荷が駆動連結されていて、位置整合後に負荷の作用に
より回転子が位置ずれする虞れのある場合でも、位置整
合後の負荷による位置ずれの防止化を図ることができ
る。
【0084】請求項4の発明によると、位置整合用電圧
を固定子巻線に印加して回転子の磁石の位置整合を行っ
た後、回転子の回転を機械的に停止固定させた状態で、
回転子磁石を着磁することにより、回転子の磁極位置を
調整した後に回転子を機械的に停止固定して磁石の着磁
を行うことができ、回転子の磁極位置の調整後の位置ず
れを防止することができる。
【0085】請求項5の発明によると、上記のように固
定子巻線への位置整合用電圧の印加により固定子巻線に
静止磁界を発生させ、その静止磁界によるリラクタンス
トルクにより回転子を回転させて磁極位置を整合した
後、回転子磁石を着磁し、その後、着磁不足及び該着磁
不足の原因を判定して、着磁不足となった磁石を、その
原因を修正した後に再着磁することにより、上記固定子
巻線の静止磁界により発生する回転子のリラクタンスト
ルクによる回転子の磁極位置の整合に伴い、固定子及び
回転子の磁極が精度よく位置整合されているので、固定
子巻線自体の誤結線、固定子巻線と位置整合用電源や着
磁用電源との誤接続等により磁石の着磁不足が生じて
も、再着磁して修正着磁を行うことができ、電動機の不
良品の発生の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1において電動機の逆突極型
回転子の磁極を位置整合して磁石を着磁する状態を示す
電気回路図である。
【図2】電動機の固定子巻線を示す電気回路図である。
【図3】固定子における巻線の配置状態を示す平面図で
ある。
【図4】回転子の構成を示す分解斜視図である。
【図5】逆突極型の回転子構造を示す説明図である。
【図6】電動機を装備した圧縮機を示す断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図9】実施形態2において圧縮機を通常の使用状態の
回転方向に回転させた状態を示す図7相当図である。
【図10】実施形態2において圧縮機を通常の使用状態
の回転方向とは逆方向に回転させた状態を示す図7相当
図である。
【図11】本発明の実施形態3を示す図1相当図であ
る。
【図12】本発明の実施形態4を示す図1相当図であ
る。
【図13】実施形態4の圧縮機構を示す図7相当図であ
る。
【図14】実施形態4において圧縮機を通常の使用状態
の回転方向に回転させた状態を示す図7相当図である。
【図15】実施形態4において圧縮機を通常の使用状態
の回転方向と逆方向に回転させた状態を示す図7相当図
である。
【図16】本発明の実施形態5を示す図1相当図であ
る。
【図17】突極型の回転子構造を示す説明図である。
【図18】本発明の実施形態6を示す図1相当図であ
る。
【図19】正常に結線したときの回転子磁石に作用する
磁極位置整合用静止磁界及び着磁時の磁界を示す説明図
である。
【図20】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図21】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図22】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図23】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図24】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図25】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図26】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図27】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図28】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図29】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図30】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図31】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図32】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図33】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図34】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図35】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図36】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図37】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図38】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図39】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図40】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図41】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【図42】誤結線時の状態を示す図19相当図である。
【符号の説明】
(C) 圧縮機 (1) ドーム (3),(3′) 圧縮機構 (30) 電動機 (31) 固定子 (32) 固定子コア (33u)〜(33w) 固定子巻線 (33) 中性点 (40) 回転子 (44) 回転子コア (45) 永久磁石 (49) 着磁用電源 (56) 位置整合用電源 (58) 遮断回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子コア(32)と、該固定子コア
    (32)に設けられた複数相の巻線(33u)〜(33
    w)とを有し、回転磁界を発生する固定子(31)と、 上記固定子(31)内に回転可能に配置され、回転子コ
    ア(44)と、該回転子コア(44)に設けられた永久
    磁石(45),(45),…とを有する回転子(40)
    とを備えてなる永久磁石型電動機(30)に対し、上記
    回転子(40)の永久磁石(45),(45),…を未
    着磁状態から着磁する着磁方法であって、 上記回転子(40)に未着磁状態の磁石(45),(4
    5),…を取り付けて固定子(31)内に嵌挿し、 上記固定子巻線(33u)〜(33w)に位置整合用電
    源(56)から低圧の直流電圧である位置整合用電圧を
    印加して固定子コア(32)に静止磁界を発生させるこ
    とにより、該静止磁界により回転子(40)にリラクタ
    ンストルクを発生させて磁石(45),(45),…を
    固定子巻線(33u)〜(33w)の磁極に対応させる
    位置整合を行った後、 上記固定子巻線(33u)〜(33w)に着磁用電源
    (49)から着磁用電圧を印加して磁石(45),(4
    5),…を着磁することを特徴とする永久磁石型電動機
    の着磁方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の永久磁石型電動機の着磁
    方法において、 複数相の固定子巻線(33u)〜(33w)のうちの一
    部に順に位置整合用電圧を印加して固定子コア(32)
    に発生する静止磁界を切り換えることにより、回転子
    (40)を所定の回転方向に回転させて磁極の位置整合
    を行った後、 固定子巻線(33u)〜(33w)への着磁用電圧の印
    加により磁石(45),(45),…を着磁することを
    特徴とする永久磁石型電動機の着磁方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の永久磁石型電動機の着磁
    方法において、 固定子巻線(33u)〜(33w)に位置整合用電源
    (56)を、着磁用電源(49)の着磁用電圧が位置整
    合用電源(56)に流れるのを阻止する遮断回路(5
    8)を介して接続しておき、 上記位置整合用電源(56)から位置整合用電圧を固定
    子巻線(33u)〜(33w)に印加して回転子(4
    0)の磁石(45),(45),…の位置整合を行った
    後、 引き続き、上記位置整合用電圧の固定子巻線(33u)
    〜(33w)への印加により固定子コア(32)に静止
    磁界を発生させた状態で、回転子(40)の磁石(4
    5),(45),…を着磁することを特徴とする永久磁
    石型電動機の着磁方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の永久磁石型電動機
    の着磁方法において、 位置整合用電源(56)の位置整合用電圧を固定子巻線
    (33u)〜(33w)に印加して回転子(40)の磁
    石(45),(45),…の位置整合を行った後、 回転子(40)の回転を機械的に停止固定させた状態
    で、回転子(40)の磁石(45),(45),…を着
    磁することを特徴とする永久磁石型電動機の着磁方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の永久磁石
    型電動機の着磁方法により回転子(40)の磁石(4
    5),(45),…を着磁した後、その着磁不足及び該
    着磁不足の原因を判定し、 上記着磁不足となった磁石(45),(45),…を、
    その原因を修正した後に再着磁することを特徴とする永
    久磁石型電動機の着磁方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の永久
    磁石型電動機の着磁方法において、 回転子(40)の永久磁石(45),(45),…は希
    土類磁石であることを特徴とする永久磁石型電動機の着
    磁方法。
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