JP2005210882A - 永久磁石型電動機の着磁方法および装置 - Google Patents

永久磁石型電動機の着磁方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧縮機内部が見えない構造でも、小型設備で正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を着磁する永久磁石型電動機の着磁方法および装置を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法は、巻線の3相から2相の組み合わせに係るインダクタンスを測定する第1ないし第3インダクタンス測定ステップ(S201ないしS203)、それら3つのインダクタンス測定値(第1ないし第3インダクタンス測定値)より回転子の固定子に対する相対的位置関係を特定するステップ(S205)、ならびに、回転子を、0度を含む所定角だけ回転させた後、回転子の未着磁の磁性部材を、固定子の巻線の所定相に通電することにより着磁するステップ(S205ないしS210)、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は永久磁石型電動機に関し、特にその回転子の着磁の方法および着磁装置に関する。
従来の永久磁石型電動機は、磁性材からなる固定子コアに装着された巻線への通電により回転磁界を発生する固定子と、その固定子コア内に回転可能に配置され、永久磁石を有する回転子とを備えている。永久磁石型電動機は省エネルギー化の観点から、例えば空気調和機用圧縮機の電動機として使用されている。
このような永久磁石型電動機の組立時に回転子を固定子内に挿入する場合、回転子の磁性部材が着磁されていると、その強力な磁力により回転子が固定子コアの内周面に吸いついて移動不能にロックされることがあり、回転子を固定子内に挿入することが困難となる。
このため、従来、磁性部材を未着磁状態としたままで回転子を固定子コアに挿入し、その挿入後、固定子の巻線に着磁用電圧を印加して磁界を発生させ、その磁界により回転子の未着磁の磁性部材を着磁する方法が採られている。
この場合、回転子の未着磁の磁性部材を良好に着磁させるために、着磁前に固定子に対して回転子を回転させ、固定子に対する回転子の位置を所定の位置に合わせる必要がある。すなわち、未着磁の磁性部材の磁極となる部分を固定子巻線により発生する磁束の磁極位置に対応させるよう回転子の位置を固定子に整合させる必要がある。
この固定子に対する回転子の位置合わせを行なう方法として、従来、治具、目視や画像処理による位置合わせ、固定子巻線への通電による位置合わせ、固定子巻線のある一相間のインダクタンスの測定、等の方法がある。
固定子巻線への通電による位置合わせとは、定電圧装置などを用いて固定子巻線にある一定の電圧を印加することにより、固定子コアに静止磁界を発生させ、その静止磁界によるリラクタンストルクによって回転子を回転移動させ、回転子の磁極を固定子コアの磁極位置と整合させる方法である。
特許文献1はインダクタンスの測定による着磁位置合わせの方法を開示する。この方法は、巻線を有する固定子に対し未着磁の磁性部材を有する回転子を回転可能に配置した状態で未着磁の磁性部材を着磁し、回転子の未着磁の磁性部材を永久磁石とする永久磁石型電動機の着磁方法において、巻線に着磁位置検出用の電圧を印加して磁束密度分布を生じさせ、磁束密度分布に対する回転子の位置を相対的に変化させたときの巻線の両端間のインダクタンスを測定し、そのピーク値を着磁位置とするという方法である。
特開平11−243671号公報
しかしながら、治具、目視、画像処理による位置合わせの場合、圧縮機内部の固定子と回転子の位置関係が見える構造でなければ位置合わせを行なうことができないという問題点がある。
また通電による位置合わせの場合、巻線への通電によって回転子を回転移動させなければならないため、巻線に通電する電流量が大きくなる。またこの方法で位置整合に必要な精度を得るためには、さらに電流値を大きくする必要がある。このように電流量が大きくなるため、温度上昇が大きくなるとともに、容量の大きな設備が必要となり、大型設備が必要となるという問題点がある。
また、特許文献1の開示する方法では、たとえ圧縮機内部が見えない構造でも着磁位置を整合させることができるという利点はあるが、回転子の回転によるインダクタンス値の変化量がそれを測定する機器の分解能に対して大きくない場合、ピークを示す回転子の角度の検出に含まれる誤差が大きくなるという問題を有する。その結果、インダクタンス値の変化量が大きくない場合には最適な着磁位置を検出できず、良好な着磁が行なえない。
従い本発明の目的は、圧縮機内部が見えない構造でも、小型設備で回転子を固定子に対して正確に位置整合し、未着磁の磁性部材を着磁する永久磁石型電動機の着磁方法および装置を提供することである。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法は、3相の巻線を有する固定子および未着磁の磁性部材を有する回転子を備える永久磁石型電動機の前記未着磁の磁性部材を固定子内で着磁する方法であって、
巻線の3相のうち、第1相と第2相との間に、インダクタンス測定用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第1インダクタンス測定ステップ、
前記巻線の3相のうち、第2相と第3相との間に、インダクタンス測定用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第2インダクタンス測定ステップ、
巻線の3相のうち、第3相と第1相との間に、インダクタンス測定用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第3インダクタンス測定ステップ、
第1インダクタンス測定により得た第1インダクタンス測定値を絶対値とし、任意の一方向を指向する第1インダクタンスベクトル、第2インダクタンス測定により得た第2インダクタンス測定値を絶対値とし、前記第1インダクタンスベクトルを含む平面内において第1インダクタンスベクトルとの間の角度が120度になる方向を指向する第2インダクタンスベクトル、および、第3インダクタンス測定により得た第3インダクタンス測定値を絶対値とし、第1インダクタンスベクトルと第2インダクタンスベクトルの張る平面内において、第1インダクタンスベクトルおよび第2インダクタンスベクトルの両ベクトルとの間の角度が共に120度になる方向を指向する第3インダクタンスベクトル、の和によって規定される合成インダクタンスベクトルと、これら3つのベクトルおよび合成インダクタンスベクトルの含まれる平面内の直交座標の一軸との間の角度を求めることにより、回転子の固定子に対する相対的位置関係を特定するステップ、ならびに、
前のステップで特定された相対的位置関係に基づき、着磁時に望まれる前記回転子と前記固定子との位置関係を実現するため、回転子を、0度を含む所定角だけ回転させた後、回転子の未着磁の磁性部材を、固定子の巻線の所定相に通電することにより着磁するステップ、を有する。
また、本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法においては、前記着磁ステップを複数回繰り返すことで、より着磁効果を高めることが可能である。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁装置は、回転子を回転させるための駆動手段、回転子の回転量を計測するための計測手段、固定子内巻線のインダクタンスを測定するためのインダクタンス測定手段、回転子の未着磁の磁性部材を着磁するための着磁電源、ならびに、駆動手段、計測手段、インダクタンス測定手段、および、着磁電源を制御可能に接続され、また、計測手段およびインダクタンス測定手段からの信号を受信可能に接続された制御手段を有する。
また、前段に記載の制御手段は、測定手段をして前記巻線の3相のうち第1相と第2相との間で第1インダクタンス測定値を測定し、次に、第2相と第3相との間で第2インダクタンス測定値を測定し、さらに、第3相と第1相との間で第3インダクタンス測定値を測定し、3つのインダクタンス測定値をもとに、第1インダクタンス測定により得た第1インダクタンス測定値を絶対値とし、第1方向を指向する第1インダクタンスベクトル、第2インダクタンス測定により得た第2インダクタンス測定値を絶対値とし、第1方向と120度の角度をなす第2方向を指向する第2インダクタンスベクトル、および、第3インダクタンス測定により得た第3インダクタンス測定値を絶対値とし、第1インダクタンスベクトルと第2インダクタンスベクトルによって規定される平面内において、第1方向および第2方向となす角度が共に120度になる第3方向を指向する第3インダクタンスベクトルの和によって規定される合成インダクタンスベクトルと、第1ないし第3のインダクタンスベクトルおよび合成インダクタンスベクトルの含まれる平面内の所定の方向を指向する一軸との間の角度を求めることにより、回転子の固定子に対する相対的位置関係を特定し、特定された相対的位置関係に基づき、着磁のための回転子と固定子との位置関係を実現するため、駆動手段および計測手段を用いて回転子を、0度を含む所定の角度だけ回転させ、着磁電源を用いて固定子の巻線の所定相に通電させることにより回転子の未着磁の磁性部材を着磁する。
本発明にかかる方法および装置により、電動機内の回転子の固定子に対する位置関係を目視できない場合であっても、小型の装置により正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を良好に着磁することができる。
よって、本発明にかかる着磁方法によって回転子の未着磁の磁性部材が着磁された永久磁石型電動機では、着磁効果が安定し、永久磁石の性能が安定化される。もって、永久磁石型電動機の性能が安定化される。
以下、添付の図面を参照し、本発明における実施の形態を詳細に説明する。
<構成>
図1は本発明に係る着磁方法を実施する装置の構成を示すブロック図である。圧縮機電動機部分110における、本発明に係る方法により着磁される永久磁石型電動機の固定子の3相巻線は、電極111を介してインダクタンス測定手段であるインダクタンス測定器112、および、着磁手段である着磁電源113と接続される。その途中に複数個のスイッチを適宜設けることにより、所望の相に対して電流を流すことが可能である。スイッチは制御手段である、制御装置114により開閉可能であってよい。
また、インダクタンス測定器112、および、着磁電源113は、制御装置114に接続されており、制御装置114により、インダクタンス測定器112および着磁電源113を制御可能である。同時に、制御装置114は、圧縮機下方より軸によって回転子と連結されたロータリーエンコーダ115、および、回転子駆動手段である、ロータリーエンコーダ115に接続された軸を駆動可能なパルスモータ116、を制御可能である。なお、回転子駆動手段は、人力でもよく、その場合、軸等に回転量を読み取り可能な目盛り等をふり、回転量を計測して、制御装置114に手動で回転量を入力することも可能である。
制御装置114は、インダクタンス測定器112を用いてインダクタンスを測定する。測定値は制御装置114に送られ、制御装置114はその値をもとに回転子の現在位置を算出する。制御装置114は、その算出結果をもとに、回転子を着磁に適した位置まで回転させる必要性の有無を判定する。回転させる必要があると判断した場合、パルスモータ116を駆動させる。パルスモータ116の駆動力はロータリーエンコーダ115に接続された軸に伝えられ、電動機の回転子を回転させる。ロータリーエンコーダ115は逐次的に回転量を制御装置114に送信する。制御装置114はロータリーエンコーダ115から送られてくる回転子の回転量に関する情報をもとに、回転子の位置が着磁に適した位置になれば、パルスモータ116を停止させる。
つぎに、制御装置114は着磁用電流の通電経路を決定し、着磁電源113を用いて回転子の着磁を行う。ただし、着磁用電流は、制御装置114が自動的に決定してもよいが、本装置の操作者が手動にて制御装置114に指示を与えてもよい。自動的に制御装置114が着磁用電流を決定する場合、回転子の位置を考慮して、回転子の回転量をなるべく少なく抑えることができる着磁用電流を採用するように計画してもよい。
図2は、本発明に係る方法および装置により着磁される永久磁石型電動機2を装備した圧縮機の構成を示す概略断面図である。胴部1内の上部には永久磁石型電動機2が配置されており、その下部には圧縮機構3が配置されている。図2に示す圧縮機から圧縮機構3を取り除いた状態を、図1においては圧縮機電動機部分110と呼んでいる。
永久磁石型電動機2は、固定子4、および、回転子5を有する。固定子4は、巻線4a、および、固定子コア4bを有し、内部に回転子5が回転可能に配置される。固定子コア4bは、多数枚の電磁鋼板からなる円環状薄板を軸心方向(胴部1の上下方向)に積層して一体化された筒形状を有し、胴部1の内壁に装着されている。回転子5の中心部にはその軸心方向に貫通する軸挿通孔が形成されており、この軸挿通孔には圧縮機構のクランク軸が焼嵌にて嵌挿され固定される。このクランク軸を介し永久磁石型電動機2は圧縮機構3に駆動連結される。
図3は本実施形態における永久磁石型電動機の構成を示す上面断面図である。図3を参照すれば、固定子コア4bの内周面には軸心方向に延びる複数の凹溝からなる巻線挿入部4cが内周方向に等間隔に形成されている。図2に示す巻線4aは、この巻線挿入部4cに3相の6極巻線(4u、4v、および、4w)を集中巻するように巻装されている。以下、巻線4aの3相をそれぞれU相、V相、および、W相と称する。また、回転子5は、回転子コア5aと、未着磁の磁性部材5bとを有する。回転子コア5aは、固定子コア4bの中央空間部にエアギャップを隔てて配設されており、その形状は多数枚の電磁鋼板製円形薄板を軸心方向に積層した筒形状を有する。未着磁の磁性部材5bは、この回転子コア5aの磁石挿入孔5d内に挿入されている。未着磁の磁性部材5bは、回転子5が固定子4に嵌挿される際には未着磁の状態である。回転子コア5aの中心部は軸挿通孔5cである。
<着磁方法>
《概要》
上記構成の永久磁石型電動機2における未着磁の磁性部材5bの着磁方法について説明する。本実施形態における着磁方法は、先ず、インダクタンスの測定により圧縮機内の電動機における回転子5の、固定子4に対する相対的位置関係を特定する。その結果をもとに、回転子5内の未着磁の磁性部材5bに対して適切な着磁を行う。
以下、着磁方法について図4のフローチャートを用いて説明する。
《インダクタンス測定による回転子の現在位置の検出》
一般に、回転子5が固定子4に挿入された直後の状態では、回転子5の軸回転により変化可能な、回転子5の軸に垂直な平面内における回転子5の固定子4に対する相対位置は明白ではない。そのため、着磁を開始する前に、回転子5の回転位置を正確に把握する必要がある。(以下、本明細書中、用語「回転位置」は、回転子5の軸に垂直な平面内における、回転子5の回転によって変化する、回転子5の固定子4との相対位置を指し、回転子5の「角度」、または、回転子5の「位相」なる表現も実質的に同義であるものとする。)そこで、回転子5の回転位置を正確に検出することを目的としてステップS201、ないし、ステップS204を実施する。
(第1インダクタンス測定S201)
図5(a)に示すように巻線4aの第1相(図3におけるU相巻線4u、V相巻線4v、または、W相巻線4w)の端子T1と第2相(図3における3相のうち第1相として選択された1相を除く2相のうちいずれか1相)の端子T2にスイッチなどを介してインダクタンス測定器112(例えば、LCRメータ)が接続される。そして、前記インダクタンス測定器112によって第1相から第2相の間に電圧が印加され、第1インダクタンスが測定される。
(第2インダクタンス測定S202)
次に、回転子5の角度を変化させないで第2インダクタンス測定S202を実施する。第1インダクタンス測定S201において電圧を印加した2つの相とは異なる組み合わせからなる2つの相に第1インダクタンス測定と実質的に同一の大きさの電圧を印加する。例えば、第1インダクタンス測定S201において電圧を印加した相が第1相および第2相であれば、第2インダクタンス測定S202で電圧を印加される相は第2相および第3相、または、第1相および第3相である。
第1インダクタンス測定S201においては、第1相をU相巻線4u、第2相をV相巻線4vとした。第2インダクタンス測定S202では、図5(b)に示すように第2相をV相巻線4v、第3相をW相巻線4wとして図1に示すインダクタンス測定器112(図5に示すLCRメータ)を接続し、インダクタンスを測定する。
(第3インダクタンス測定S203)
さらに、回転子5の角度を変化させないで第3インダクタンス測定S203を実施する。第1インダクタンス測定S201、および、第2インダクタンス測定S202において電圧を印加した2つの相の組み合わせとは異なる組み合わせからなる2つの相に第1インダクタンス測定、および、第2インダクタンス測定と実質的に同一の大きさの電圧を印加する。例えば、第1インダクタンス測定S201において電圧を印加した相が第1相および第2相であり、第2インダクタンス測定S202において電圧を印加した相が第2相および第3相であれば、第3インダクタンス測定S203で電圧を印加される相は第1相および第3相となる。
第3インダクタンス測定S203においては、第3相をW相巻線4w、第1相をU相巻線4uとした。
(3相2相変換による回転子の角度の算出S204)
ステップS201からステップS203により、3つのインダクタンス測定値を得た。この3つの値を用いて回転子5の現在の角度を算出する(ステップS204)。本実施形態では、特に3相2相変換の方法を用いて回転子5の角度を計算する。
図6は、回転子5の角度の変化に伴うインダクタンス測定値の変化を示すグラフである。このグラフでは、U相4uとV相4v、V相4vとW相4w、および、W相4wとU相4u(図5(a)〜(c)における、第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相4u、V相4v、および、W相4wとしている。)、の各2相のインダクタンス測定値を、回転子5の角度を微小量ずつ変化させ、その都度インダクタンスを測定した結果を、プロットしている。
図6より、固定子巻線の任意の2相のインダクタンス測定値のプロットである、曲線61ないし63は、三角関数的プロファイルを備え、その周期は、回転子の角度にして90度であり、各曲線61ないし63間の位相差は30度である。なお、図6のインダクタンス値のプロットは、4つの磁極(磁石挿入孔5d)を備えているため回転子の角度にして90°となるが、この周期は回転子に構成される磁極数で変化する(周期は360°÷(回転子の極数)で表される)。また、ここで説明する磁極数とは、未着磁の状態を含め、永久磁石型電動機に構成される極数を意味しているものである。以下説明は、回転子に構成される磁極を4つとした回転子5を用いて説明する。
インダクタンス測定値がこのように変化する理由は以下のとおりである。図3に示すように本実施形態の回転子5は、4枚の未着磁の磁性部材5bを回転子内部に配置した、つまり磁石1枚/極の4極構造である。この回転子5の大部分を構成する回転子コア5aは電磁鋼板であって磁束を通し易い物質であり、その内部に磁石挿入孔5dなる空洞を有する構造である。そして、磁石挿入孔5dに存在する空気は真空と同程度の透磁率を有しており、回転子コア5aを構成する電磁鋼板とは磁束の通し易さの点で全く性質の異なる物質である。そのため、巻線4aのインダクタンスは回転子5の固定子4に対する相対位置により変化する。つまり、回転子5を回転させることにより、磁石挿入孔5dが磁路を妨害する程度が周期的に変化する。そのため回転子5は4枚の未着磁の磁性部材5bが挿入されている状態であっても、残存する空気の透磁率と回転子コア5aの透磁率の差が大きいため、同様のインダクタンス測定値の変化が得られる。そのインダクタンス測定値の変化の周期は90度周期となる。また、U相4uとV相4v、V相4vとW相4w、および、W相4wとU相4uの各2相の組み合わせは、各々60度ずつずれた配置を取っている。そのため、各曲線61ないし63間に60度の位相差が現れる。各曲線の周期が90度であるため、位相差は30度とも表現可能である。
また、磁石挿入孔5d以外にも回転子コア5aに穴が存在し、回転子コア5aの回転対称性が損なわれても、その穴が比較的小さいものであれば、測定されるインダクタンス測定値への影響は軽微であり、同様の測定結果が得られる。さらに、回転子5の4枚の未着磁の磁性部材5bは同一な性能を具備した未着磁の磁性部材5bを備えていなくとも、インダクタンス測定値の変化の様子に変化はない。なぜなら、インダクタンス測定値の変化は回転子5の電磁鋼板の形状によるもので、一般に空気の透磁率と回転子コア5aの透磁率には顕著な差があるため、個々の未着磁の磁性部材5bの性能差によるインダクタンス測定値への影響は軽微である。また、図7に示すように、1つの磁石挿入孔5dに複数枚の未着磁の磁性部材5b(本図においては2枚の未着磁の磁性部材5b)を挿入する場合においても同様の測定結果が得られる。
これら3つの曲線61ないし63は正弦関数と相似形であると仮定している。つまり、これら3つの曲線は、振幅を同じくし、かつ、同量だけ縦軸正方向、および、周期の3分の1ずつ横軸方向に、平行移動された3つの正弦関数によって十分によく近似されると仮定している。
上記の仮定に基づき、ステップS201、ないし、ステップS203にて得た3つのインダクタンス値を用いた回転子5の角度の求め方について説明する。
図8(a)に示すような直交座標系α−βと、図8(b)に示すような互いに120度の角をなす3つの軸からなる系とを設定する。これらの系において、原点OとO’とを合わせ、かつ、α軸とu軸とが一致するように重ね合わせる。図8(b)の3つの軸の方向にそれぞれ、第1インダクタンス測定値、第2インダクタンス測定値、および、第3インダクタンス測定値を絶対値とするベクトルを設定する。図8(c)はある回転子角度において測定された3つのインダクタンス測定値を実際にプロットした図である。図8(c)に示すように、第1インダクタンス測定値、第2インダクタンス測定値、および、第3インダクタンス測定値を絶対値とする3つのベクトルを、同一平面に120度ずつ方向を変えて与え、よってこれら3つのベクトルの合成ベクトル71を構成する。この合成ベクトル71のβ軸からの偏角θはベクトル71の直交する2軸、α、および、β方向の成分をそれぞれΑ1、および、Β1とすれば、
Figure 2005210882
である。ここで、Α1=L1−(L2+L3)×sin(30°)、Β1=(−L2+L3)×cos(30°)である。ただし、L1、L2、および、L3はそれぞれ、第1インダクタンス測定値、第2インダクタンス測定値、および、第3インダクタンス測定値である。Α1=0、かつ、Β1≠0の場合は、θ=0°、また、Α1≠0、かつ、Β1=0の場合は、θ=90°とする。
この偏角θより、回転子5に構成されたN個の磁極を有する回転子5の角度Θは、
Α1は任意、かつ、Β1>0、
または、
Α1>0、かつ、Β1=0、
のとき、
Θ=(90°−θ)/N、
Α1は任意、かつ、Β1<0、
または、
Α1<0、かつ、Β1=0、
のとき、
Θ={180°+(90°−θ)}/N、
に求まる。
次に、前段で決定した角度Θと、実際の回転子5の固定子4に対する相対位置との関係について説明する。例えば、Θ=0(θ=90)なる回転子5の位置とは、図6のプロットにおいて、第1インダクタンス測定値(図6における曲線61)が極大値を示す位置である。
インダクタンスが極大を示す、とは、そのインダクタンスを測定する際に発生させた磁束の通過を妨げる磁気抵抗要素が極小である、ことと対応している。本実施形態における磁気抵抗要素とは、回転子5における未着磁の磁性部材5b(、または、磁石挿入孔5d)である。図9(a)は、第1インダクタンス測定値(図6の曲線61)が極大となる回転子5の角度を示す図である。図5(a)の第1相をU相4u、第2相をV相4vとして電圧を印加することにより、U相4u、および、V相4vの各立ち上がり部には、ドット、および、クロスで示される電流が流れ、回転子5内部を貫通する磁束が発生する。図中の矢印は磁束の方向を示している。図9(a)に示されるように、4枚の未着磁の磁性部材5bのうちの、互いに対面した2枚の未着磁の磁性部材5bの中心を、電流の流れている2相の中間点を通る固定子4の直径Duvが通るとき、未着磁の磁性部材5bのインダクタンスへの影響は最も小さくなり、測定されるインダクタンスは極大になる。Θ=0なる回転子5の位置とは、本図に示されている回転子5の位置である。
図9(b)は、回転子5を図9(a)に示した回転子5の角度から45度回転した位置(つまり、Θ=45)での状態を示す図である。回転子5がこの位置にある場合、つまり、電流の流れている2相の中間点を通る固定子4の直径Duv上に、4枚の未着磁の磁性部材5bのうち隣り合う2枚の未着磁の磁性部材5bの隣接する端部が存在する場合、未着磁の磁性部材5bの磁束に与える影響は最大になり、結果、インダクタンス値は極小となる。回転子5が本図に示されている位置にあるとき、Θ=45である。つまり、Θの増減は回転子5の角度の増減と一致している。図9(b)の示す回転子5の角度からさらに45度回転すれば、図9(a)と一致する。
(回転子未着磁磁性部材の着磁S205〜S210)
上記のステップにより算出した回転子5の角度を用いて、以下のステップにより未着磁の磁性部材5bを着磁する。着磁は着磁電源113より適切な相へ着磁用電圧を印加することで行われる。
本実施形態の電動機2は、図3に示したように、4枚の未着磁の磁性部材5bを回転子5に備え、固定子4には3相巻線が集中巻された構成を有する。このような構成を有する電動機の場合、着磁は以下のように実施されることが望ましい。
図10(a)に示すように第1着磁用電圧を3相巻線に印加する。本図においても第1相をU相4u、第2相をV相4v、第3相をW相4wとしている。回転子5の角度Θは図10(b)に示すように、Θ=0の回転位置である。この回転位置は、着磁結線上、高電位側に位置する一の相のつくる磁極の真正面に、回転子5の4枚の未着磁の磁性部材5bのうちの任意の相対する2枚の未着磁の磁性部材5bが位置する角度である。着磁に先立って回転子5の角度が適当か否か判断する(ステップS205)。具体的には、ステップS204により算出された回転子5の角度がΘ=0でなければ(ステップS205)、回転子5をパルスモータ116により回転させて回転子5の角度を調節してΘ=0の位置に合わせる(ステップS206)。なお、上記ステップS205およびS206において設定される着磁用の回転子5の角度は、Θ=0およびそれと実質的に同等な角度に限定される必要はなく、他の角度に設定することも可能である。
図10(a)に示す第1着磁用電圧を印加すると、図10(b)に矢印で示す磁束が回転子5を貫き、未着磁の磁性部材5bの外側が、図に示す極性を持つように着磁される。W相巻線4wのつくる磁極の真正面に位置する未着磁の磁性部材5bに対しては磁束が垂直に中心から外側に向かう方向で貫く。このため、これら未着磁の磁性部材5bは外側をN極として十分に着磁される(第1着磁ステップS207)(以下、これら外側をN極として着磁された磁性部材を、永久磁石5eNと称する。)。2枚の永久磁石5eN以外の2枚の未着磁の磁性部材5bに対しては、磁束は斜めに外側から中心部に向かって貫く。このため、これら2枚の未着磁の磁性部材5bは外側をS極として着磁される(以下、これら外側をS極として着磁された磁性部材を、永久磁石5eSと称する。)。しかし、これら2枚の永久磁石5eSの着磁の程度は外側をN極として着磁されている2枚の永久磁石5eNと比較して弱く、特に破線で示す領域R1、および、R2付近では十分な着磁がなされていない。
次に、第1着磁における永久磁石5eNと永久磁石5eSとの間の着磁の程度の不均衡を補償するため、さらに着磁を行う(ステップS208ないしステップS210)。この第2着磁における着磁結線は図11(a)に示すとおり、低電位側を1相とし、高電位側を2相としている。図11(b)に、第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相巻線4u、V相巻線4v、および、W相巻線4wとして第2着磁において発生する磁束、および、第2着磁のための回転子5の位置を示す。第2着磁のための回転子5の位置は、第1着磁において着磁の程度が比較的低かった外側をS極として着磁された永久磁石5eSをよく着磁できる回転子5の角度であればよい。図11(a)に示すように着磁用電流が流れれば、図11(b)に示すような磁束が回転子5内を貫く。第1着磁において着磁の程度が比較的低かった、領域R1およびR2を垂直に磁束が貫通するような回転子5の角度であればよい。本図を参照すれば、第2着磁のための回転子5の角度は第2着磁の結線において低電位側となる第2相のつくる磁極の真正面に、第1着磁において着磁の比較的弱かった部分を有する外側をS極として着磁された永久磁石5eSが位置する角度である。
図10(b)と図11(b)を比較すれば、明らかなことだが、第1着磁S207における回転子5の角度と、第2着磁S210における回転子5の角度とは一般に異なる。このため、第1着磁S207の実施された回転子5の角度が第2着磁を実施するための回転子5の角度として適当か否かを判断し(ステップS208)、第2着磁に先立って回転子5を所定角だけ回転させる。本図の場合、第1着磁における回転子5の位置から、時計回りに30度回転させている(ステップS208およびステップS209)。
第2着磁用電圧を印加すると、図11(b)にて矢印で示される磁束が回転子5を貫き、V相巻線4vのつくる磁極の真正面に位置する永久磁石5eSに対して磁束が垂直に外側から中心に向かう方向で貫く。このため、永久磁石5eSは外側をS極として着磁される。永久磁石5eSとは第1着磁において中心部が特に着磁されていなかった領域R1、および、R2、を含む永久磁石5eSである。これらの永久磁石5eSにも第2着磁によって十分な着磁がなされる(ステップS210)。なお、本発明の用いる着磁の方法は、本願と同一出願人による特許出願、特願2003−295232号にて詳細に説明されている。
以上のステップより、電動機用永久磁石5eNおよび5eSは精度よく十分に着磁される。なお、本実施形態では、4枚の未着磁の磁性部材5bを有する回転子5と、集中巻された3相6極巻線を有する固定子4を使用している。そのため、インダクタンス測定、および、着磁は上記のように実施される。しかし、本発明はこのような構成を有する電動機に限定されるものではない。未着磁の磁性部材5bの枚数が変化すれば回転子5の回転対称性に影響を与え、それによってインダクタンス値変化の周期性は変化する。その周期性は、回転子5に構成される極数により変化する(つまり、周期は360°÷(回転子の極数)で表される)。また、例えば分布巻を採用する等、固定子に巻装される巻線の巻装様式が変われば一般に、相間に電圧を印加したときに発生する磁束の形状が変化する。これら変化に対応するには、本方法で用いられた各種接続の形態を変更する必要性が生じる場合もある。例えば、着磁ステップにおいて適当な2相間に通電することにより着磁が行われる場合もある。また必要な着磁ステップが1回で完了する場合もありうる。それら変更は当業者であれば容易であり、本発明に含まれるものである。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法および装置は、電動機内部が見えない状態でも、小型の設備によって正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を着磁する有利性を有し、例えば空気調和器用圧縮機の永久磁石型電動機の着磁方法および装置として有用である。
本発明に係る装置のブロック図である。 永久磁石型電動機2を装備した圧縮機の構成を示す概略断面図である。 永久磁石型電動機の上方断面図である。 本発明に係る方法の流れ図である。 (a)第1インダクタンス測定に用いられる結線の一例である。(b)第2インダクタンス測定に用いられる結線の一例である。(c)第3インダクタンス測定に用いられる結線の一例である。 インダクタンス測定値と回転子の角度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態における永久磁石型電動機の別の例である。 (a)直交座標系α−βの図である。(b)3軸座標系u−v−wの図である。(c)3つのインダクタンス測定値より構成される3つのベクトルおよび合成ベクトル71の図である。 (a)第1インダクタンス測定値が極大値を示すときの回転子の位置を示す図である。(b)第1インダクタンス測定値が極小値を示すときの回転子の位置を示す図である。 (a)第1着磁における結線の一例である。(b)第1着磁において望ましい回転子の角度と生じる磁束分布を示す図である。 (a)第2着磁における結線の一例である。(b)第2着磁において望ましい回転子の角度と生じる磁束分布を示す図である。
符号の説明
1 ・・ 胴部
2 ・・ 永久磁石型電動機
3 ・・ 圧縮機構
4 ・・ 固定子
4a・・ 巻線
4b・・ 固定子コア
5 ・・ 回転子
5a・・ 回転子コア
5b・・ 未着磁の磁性部材
5d・・ 磁石挿入孔
5eN、5eS・・ 永久磁石(着磁された磁性部材)
110・・ 圧縮機電動機部分
111・・ 電極
112・・ インダクタンス測定器
113・・ 着磁電源
114・・ 制御装置
115・・ ロータリーエンコーダ
116・・ パルスモータ

Claims (6)

  1. 3相の巻線を有する固定子および未着磁の磁性部材を有する回転子を備える永久磁石型電動機の前記未着磁の磁性部材を固定子内で着磁する方法であって、
    前記巻線の3相のうち、第1相と第2相との間にインダクタンス測定用電圧を印加して前記巻線のインダクタンスを測定する第1インダクタンス測定ステップ、
    前記巻線の3相のうち、前記第2相と第3相との間に前記インダクタンス測定用電圧を印加して前記巻線のインダクタンスを測定する第2インダクタンス測定ステップ、
    前記巻線の3相のうち、前記第3相と前記第1相との間に前記インダクタンス測定用電圧を印加して前記巻線のインダクタンスを測定する第3インダクタンス測定ステップ、
    前記第1インダクタンス測定により得た第1インダクタンス測定値を絶対値とし、第1方向を指向する第1インダクタンスベクトル、前記第2インダクタンス測定により得た第2インダクタンス測定値を絶対値とし、前記第1方向と120度の角度をなす第2方向を指向する第2インダクタンスベクトル、および、前記第3インダクタンス測定により得た第3インダクタンス測定値を絶対値とし、前記第1インダクタンスベクトルと前記第2インダクタンスベクトルによって規定される平面内において、前記第1方向および前記第2方向となす角度が共に120度になる第3方向を指向する第3インダクタンスベクトルの和によって規定される合成インダクタンスベクトルと、前記3つのベクトルおよび前記合成インダクタンスベクトルの含まれる平面内の所定の方向を指向する一軸との間の角度を求めることにより、前記回転子の前記固定子に対する相対的位置関係を特定するステップ、ならびに、
    前記特定された相対的位置関係に基づき、着磁のための前記回転子と前記固定子との位置関係を実現するため、前記回転子を、0度を含む所定角だけ回転させた後、前記固定子の巻線の所定相に通電することにより前記回転子の前記未着磁の磁性部材を着磁するステップ、
    を有する永久磁石型電動機の着磁方法。
  2. 前記着磁ステップを2回以上繰り返し実施する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記着磁ステップが、前記3相の巻線のうちいずれか1相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された残りの2相を低電位もしくは高電位として3相間に通電することによる、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記着磁ステップが、前記3相の巻線のうちいずれか1相を高電位もしくは低電位とし、残りの2相のうちいずれか1相を低電位もしくは高電位として2相間に通電することによる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記着磁ステップの後に、更に第2着磁ステップを有し、前記第2着磁ステップが、着磁ステップにおいて高電位もしくは低電位とされた前記1相以外の1相を低電位もしくは高電位とし、並列接続された残りの2相を高電位もしくは低電位として3相間に通電することによる、
    請求項3に記載の方法。
  6. 回転子を回転させるための駆動手段、
    前記回転子の回転量を計測するための計測手段、
    固定子内巻線のインダクタンスを測定するためのインダクタンス測定手段、
    前記回転子の未着磁の磁性部材を着磁するための着磁電源、ならびに、
    前記駆動手段、前記計測手段、前記インダクタンス測定手段、および、前記着磁電源を制御可能に接続され、また、前記計測手段および前記インダクタンス測定手段からの信号を受信可能に接続された制御手段を有し、
    前記制御手段が、
    前記測定手段をして前記巻線の3相のうち第1相と第2相との間で第1インダクタンス測定値を測定し、次に、前記第2相と第3相との間で第2インダクタンス測定値を測定し、さらに、前記第3相と前記第1相との間で第3インダクタンス測定値を測定し、
    前記3つのインダクタンス測定値をもとに、第1インダクタンス測定により得た第1インダクタンス測定値を絶対値とし、第1方向を指向する第1インダクタンスベクトル、第2インダクタンス測定により得た第2インダクタンス測定値を絶対値とし、前記第1方向と120度の角度をなす第2方向を指向する第2インダクタンスベクトル、および、第3インダクタンス測定により得た第3インダクタンス測定値を絶対値とし、前記第1インダクタンスベクトルと前記第2インダクタンスベクトルによって規定される平面内において、前記第1方向および前記第2方向となす角度が共に120度になる第3方向を指向する第3インダクタンスベクトルの和によって規定される合成インダクタンスベクトルと、前記3つのベクトルおよび前記合成インダクタンスベクトルの含まれる平面内の所定の方向を指向する一軸との間の角度を求めることにより、前記回転子の前記固定子に対する相対的位置関係を特定し、
    前記特定された相対的位置関係に基づき、着磁のための前記回転子と前記固定子との位置関係を実現するため、前記駆動手段および前記計測手段を用いて前記回転子を、0度を含む所定の角度だけ回転させ、
    前記着磁電源を用いて前記固定子の巻線の所定相に通電させることにより前記回転子の前記未着磁の磁性部材を着磁することを特徴とする、
    永久磁石型電動機の未着磁磁性部材着磁装置。
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