JPH09304345A - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置

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JPH09304345A
JPH09304345A JP8141085A JP14108596A JPH09304345A JP H09304345 A JPH09304345 A JP H09304345A JP 8141085 A JP8141085 A JP 8141085A JP 14108596 A JP14108596 A JP 14108596A JP H09304345 A JPH09304345 A JP H09304345A
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magnetic
exciting
magnetic flux
permanent magnet
head device
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JP8141085A
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Hiroaki Sakamoto
広明 坂本
Toru Inaguma
徹 稲熊
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励磁用コイルや、波形発生器、パワーアン
プ、更には電池駆動の場合におけるDC/ACコンバー
タ等の煩雑な装置を用いることなく、極めて簡易な構成
の携帯型の磁気ヘッド装置を提供する。 【解決手段】 永久磁石1は、N極及びS極の両磁極を
結ぶ仮想線が磁化によりヨーク材2内に形成される磁路
上に位置するように配する。この永久磁石1を回転制御
機構6で回転数を制御しつつ直流モータ3により被測定
物8の表面と略直交する仮想平面内で永久磁石1を回転
させ、ヨーク材2を磁化して被測定物8を交流励磁させ
る。そして、検出用ヘッドにより被測定物8に生じた磁
化変化を当該被測定物8上に配した検出用ヘッド7によ
り電圧信号として検出して材質や応力等を推測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の磁気的
性質からその材質や機械的性質等を非破壊的に推測する
ために用いられる磁気ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、材料の磁気的性質が結晶粒径
や析出物などの組織、歪み等に依存することを利用し
て、被測定物の材質や応力等を非破壊的に検査すること
が試みられている。この検査法は、磁性体である被測定
物に磁場を印加すると、被測定物の磁場が変化するが、
この変化が被測定物の組織や歪み等の状態と相関をもつ
ことを利用して検査する手法である。
【0003】具体的には、例えば透磁率を測定して鋼材
の引っ張り強さを見積もる手法や保磁力を利用して焼き
入れ硬度を見積もる手法等がある。また、近時では磁性
体における磁化の不連続性に起因するバルクハウゼン信
号を利用した手法が注目されており、例えば、この信号
を用いて軟鋼の疲労強度や工具鋼の靱性を推定する手法
等が提唱されている。また、炭素鋼のα−Fe粒径及び
析出したセメンタイト粒径とバルクハウゼン信号との相
関関係も理論的に考察されている。
【0004】一般に、被測定物を励磁する手法として
は、電流貫通法や、コイル法、及びヨーク法等がある。
これらの手法のうち、ヨーク法は実ラインで製造される
鉄鋼製品や既設構造物等の比較的大きな製品の一部分に
ヨーク材を当てるだけで簡便に被測定物を励磁できる利
点を有しており、このヨーク材が上述した材質検査用の
励磁用ヘッドの構成要素として最も頻繁に用いられてい
る。
【0005】一方、被測定物の磁化変化を検出する手法
としては、コイル法や、ヨーク法、ホール素子法、磁気
抵抗効果素子法等があり、被測定物の温度の影響を比較
的受け難いコイル法やヨーク法が簡便であって良く用い
られている。
【0006】ヨーク法が適用された従来の磁気ヘッド装
置としては、以下に示すような励磁用ヘッドと検出用ヘ
ッドとを備えたものがある。
【0007】上記励磁用ヘッドとしては、例えば珪素鋼
板やパーマロイ或いはソフトフェライト等の軟質磁性材
料からなるU字型のヨーク材にエナメル被覆銅線等の線
材が巻回されて励磁用コイルが形成されたものがある。
この励磁用ヘッドにおいては、上記励磁用コイルに電流
を供給することにより上記ヨーク材を磁化して、当該ヨ
ーク材から被測定物を励磁する磁束を発生させる。ここ
で、上記励磁用コイルに供給する電流波形を三角波や正
弦波とすることによって、それぞれの波形に対応した励
磁磁場が得られる。
【0008】一方、上記検出用ヘッドとしては、例えば
空心コイルが用いられる。上記励磁用ヘッドから発生し
た磁束によって被測定物が磁化し、その磁化の変化に起
因する電圧信号が上記検出用ヘッドに誘起される。この
電圧信号を検出した後、信号処理することによって、バ
ルクハウゼン信号やB−Hループを求めることができ、
これらの磁気的性質から被測定物の材質や応力を非破壊
的に評価することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の磁気ヘッド装置においては、その励磁用
ヘッドにて所定の励磁磁束を得るために、波形発生器や
パワーアンプ等の高価且つ煩雑な装置が必要となる。ま
た、励磁用コイルに供給する電流も数百mA〜数Aの大
きさが必要であるため、消費電力が大きくなり、磁気ヘ
ッド装置を電池駆動の携帯型とする場合にも電池重量の
低減化の妨げとなる。さらに、電池駆動の場合には、D
C/ACコンバータを介して直流電流を交流電流に変換
しなければならず、高周波数ノイズの影響を受ける懸念
がある。
【0010】そこで、本発明の目的は、励磁用コイル
や、波形発生器、パワーアンプ、更には電池駆動の場合
におけるDC/ACコンバータ等の煩雑な装置を用いる
ことなく、極めて簡易な構成の携帯型の磁気ヘッド装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッド装置
は、磁性体である被測定物の局部領域を励磁することに
より当該局部領域に磁化変化を生ぜしめて当該磁化変化
を検出する磁気ヘッド装置であって、軟質磁性材料から
なるヨーク材である励磁手段と、磁束を発生させて上記
励磁手段を磁化する永久磁石であり、両磁極を結ぶ仮想
線が磁化により上記励磁手段内に形成される磁路上に位
置するように配される磁束発生手段と、上記仮想線が上
記励磁手段内に形成される磁路上を通過するように上記
磁束発生手段を回転駆動する回転駆動手段と、外部磁束
の変化を検出する検出手段とを備え、上記磁束発生手段
を回転させて上記励磁手段に交流磁束を与え、当該励磁
手段より上記被測定物の局部領域を交流励磁するととも
に、この交流励磁に応じた上記局部領域の磁化変化を上
記検出手段により検出するものである。
【0012】本発明の磁気ヘッド装置の一態様例は、上
述の構成に加えて、励磁手段に巻回形成されてなり当該
励磁手段内の交流磁束を電圧波形として検出するコイル
と、上記コイルから帰還した交流磁束の電圧波形に応じ
て回転駆動手段による磁束発生手段の回転数を制御する
回転制御手段とを備えて構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気ヘッド装
置のいくつかの具体的な実施の形態について図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0014】(第1の実施の形態)先ず、第1の実施の
形態について説明する。この第1の実施の形態に係る磁
気ヘッド装置は、図1に示すように、磁性体である被測
定物8の測定部位である局部領域を励磁してその磁化変
化を検出する磁気ヘッド部11と、後述する永久磁石1
を回転制御する駆動制御部12とから構成されている。
【0015】磁気ヘッド部11は、上記局部領域を励磁
させる励磁用ヘッド13と、当該局部領域における磁化
変化を検出する検出用ヘッド7とから構成されている。
【0016】上記励磁用ヘッド13は、磁束を発生させ
る磁束発生手段である永久磁石1と、軟質磁性材料から
なり永久磁石1から発生する磁束により磁化され磁路が
形成される被測定物8の励磁手段であるヨーク材2とか
ら構成されている。
【0017】上記ヨーク材2は、略L字形状をなす一対
の磁気コア2a,2bから構成されており、被測定物8
を励磁する際には各磁気コア2a,2bの端面が所定の
ギャップ9だけ離間して被測定物8と対向配置される。
【0018】上記永久磁石1は、N極及びS極の両磁極
を結ぶ仮想線が磁化によりヨーク材2内に形成される磁
路上に位置するように配されている。すなわち、永久磁
石1がヨーク材2を構成する各磁気コア2a,2bに狭
持されるように配され、略U字型の形状となって励磁用
ヘッド13が構成される。
【0019】上記永久磁石1の材料としては、NdFe
B磁石やSmCo磁石等の希土類磁石が好適である。こ
れらの希土類磁石は、磁石の形状を例えば円形等として
反磁界係数を大きく設計する場合に適している。磁石の
形状を例えば棒状等として反磁界係数を小さく設計する
場合には、アルニコ磁石やFeCrCo磁石等が適して
いる。また、上記各磁気コア2a,2bの材料として
は、珪素鋼板やパーマロイ、アモルファス薄帯等を積層
させたものやソフトフェライト等が好適である。
【0020】上記検出用ヘッド7は、銅線等の線材が巻
回されてなる空心コイルであり、被測定物の磁化変化を
検出する際には各磁気コア2a,2bの両脚部間の所定
部位に一端面が被測定物に対向するように配される。
【0021】一方、上記駆動制御部12は、永久磁石1
を回転駆動する回転駆動手段であり乾電池等により駆動
可能な直流モータ3と、当該直流モータ3に直流電流を
供給するための乾電池等の直流電源4と、ヨーク材2に
巻回形成されてなり当該ヨーク材2内の磁束を電圧波形
として検出するコイル5と、直流モータ3による永久磁
石1の回転数を制御する回転制御機構6とから構成され
ている。
【0022】上記直流モータ3は、永久磁石1と接続さ
れ、ヨーク材2内に形成される磁路上を永久磁石1の両
磁極を結ぶ上記仮想線が通過するように当該永久磁石1
を回転駆動する駆動源である。ここでは、永久磁石1の
回転により発生する漏れ磁束が検出用ヘッド7に与える
影響を最小限に抑制することを考慮して、被測定物8の
表面と略直交する仮想平面内で永久磁石1を回転させ
る。なお、図2に示すように、当該被測定物8の表面と
略平行な仮想平面内で永久磁石1を回転させてもよい。
この場合、上記漏れ磁束に対する対策として、永久磁石
1を磁気シールドすることが好適である。これにより、
上記漏れ磁束の検出用ヘッド7に与える影響を容易に除
去することができる。
【0023】また、永久磁石1とヨーク材2との間に働
く引力が大きくなって直流モータ3のトルクが不足する
場合には、当該直流モータ3の容量を大きくするか、或
いは所定の変速ギアを介することによって永久磁石1の
回転を維持することが可能となる。
【0024】上記コイル5は、ヨーク材2の磁気コア2
bに銅線等の線材が巻回されて形成されるものであり、
これによってヨーク材2の磁化により当該ヨーク材2内
に生じる磁束の変化が電磁誘導により電圧波形に変換さ
れて検出される。
【0025】上記回転制御機構6は、コイル5からの電
圧波形を直流モータ3に帰還(フィードバック)させて
永久磁石1の回転数を制御するものである。
【0026】以下、上記磁気ヘッド装置の機能について
説明する。先ず、ヨーク材2をその各磁気ヘッド2a,
2bの端面10を被測定物8の局所領域にギャップ9だ
け離間させて配置する。
【0027】続いて、直流電源4から直流モータ3に直
流電流を供給して永久磁石1を回転駆動させる。このと
き、永久磁石1が被測定物8の表面と略平行な仮想平面
内で回転駆動し、当該永久磁石1のN極及びS極の両磁
極を結ぶ仮想線がヨーク材2内の磁路と平行となったと
きに当該ヨーク材2に発生する磁束量が最大値となって
被測定物8が最大に励磁され、上記仮想線がヨーク材2
内の磁路と垂直となったときに当該ヨーク材2に発生す
る磁束量が最小値(零)となって被測定物8が励磁され
ない状態となる。すなわち、永久磁石1を上述のように
回転させることにより被測定物8が交流励磁することに
なる。
【0028】ここで、駆動制御部12により直流モータ
3の回転数を調節することができる。すなわち、永久磁
石1の回転によりヨーク材2に生じる交流磁束を磁気コ
ア2bに巻回されたコイル5により電圧波形に変換して
検出し、この電圧波形を回転制御機構6に帰還(フィー
ドバック)させ、それに応じて永久磁石1の回転数を制
御する。このように、永久磁石1の回転数を制御するこ
とによって容易にギャップ9に発生する交流磁束波形の
制御が可能である。具体的には、例えば正弦波や三角波
とすることが好ましい。
【0029】そして、上記交流磁束の印加により被測定
物8に生じた磁化変化を当該被測定物8上に配した検出
用ヘッド7により電圧信号として検出し、この電圧信号
に所定の手法により信号処理を施して被測定物8の診断
に必要な情報を取り出し、材質や応力等を推測する。
【0030】なお、本第1に実施の形態においては、上
述のようにコイル5を用いてヨーク材2内の交流磁束を
直接測定する場合について説明したが、この手法以外に
も、例えばタコメータを用いて直流モータ3の回転数を
測定し、その測定値をフィードバックさせて励磁磁束を
制御する手法も有効である。
【0031】このように、本第1の実施の形態に係る磁
気ヘッド装置によれば、永久磁石1を用いた比較的簡易
な構成で被測定物8を交流励磁することが可能であり、
励磁用コイルや、波形発生器、パワーアンプ、更には電
池駆動の場合におけるDC/ACコンバータ等の煩雑な
装置を用いることなく被測定物8の諸性質を正確に診断
することができる。
【0032】(第2の実施の形態)続いて、第2の実施
の形態について説明する。この第2の実施の形態に係る
磁気ヘッド装置は、第1の実施の形態のそれと略同様の
構成を有するが、永久磁石1の配し方が異なる点で相違
する。なお、第1の実施の形態に係る磁気ヘッド装置と
同様の構成要素等については同符号を記して説明を省略
する。
【0033】本第2の実施の形態に係る磁気ヘッド装置
においては、図3に示すように、ヨーク材2を構成する
各磁気コア2a,2bにそれぞれ永久磁石1が配され、
ヨーク材2及び各永久磁石1により略U字形状に励磁用
ヘッド21が構成されている。そして、各永久磁石1に
直流モータ3が接続され、回転制御機構6により直流モ
ータ3が駆動制御を受けて各永久磁石1が被測定物8の
表面と略直交する仮想平面内で回転駆動される。この場
合、2個の永久磁石1が配されるために、それぞれの回
転を同期させる必要がある。
【0034】このように、本第2の実施の形態に係る磁
気ヘッド装置によれば、2つの永久磁石1を用いた比較
的簡易な構成で被測定物8を交流励磁することが可能で
あり、励磁用コイルや、波形発生器、パワーアンプ、更
には電池駆動の場合におけるDC/ACコンバータ等の
煩雑な装置を用いることなく被測定物8の諸性質を正確
に診断することができる。特に、永久磁石1を2つ用い
るために、大きな励磁力を必要とする被測定物8の診断
に有効である。
【0035】(第3の実施の形態)続いて、第3の実施
の形態について説明する。この第3の実施の形態に係る
磁気ヘッド装置は、第1の実施の形態のそれと略同様の
構成を有するが、永久磁石1及び検出用ヘッド7の配し
方が異なる点で相違する。なお、第1の実施の形態に係
る磁気ヘッド装置と同様の構成要素等については同符号
を記して説明を省略する。
【0036】本第3の実施の形態に係る磁気ヘッド装置
においては、図4に示すように、ヨーク材2と同様の材
質からなる略C字形状のヨーク材22が設けられ、一端
部に永久磁石1が、他端部に検出用ヘッド7が配されて
励磁用ヘッド23が構成されている。そして、永久磁石
1に直流モータ3が接続され、回転制御機構6により直
流モータ3が駆動制御を受けて各永久磁石1が回転駆動
される。
【0037】この磁気ヘッド装置を用いて被測定物8の
診断を行うには、永久磁石1を被測定物8の表面にギャ
ップ9だけ離間させて対向配置する。このとき、被測定
物8の永久磁石1と対向する裏側の表面には、検出用ヘ
ッド7が対向配置されることになる。この状態で、被測
定物8の表面と略直交する仮想平面内で永久磁石1を回
転制御機構6により回転数を制御しつつ回転させて被測
定物8を交流励磁させる。そして、上記交流磁束の印加
により被測定物8に生じた磁化変化を当該被測定物8上
に配した検出用ヘッド7により電圧信号として検出し、
この電圧信号に所定の手法により信号処理を施して被測
定物8の診断に必要な情報を取り出し、材質や応力等を
推測する。
【0038】このように、本第3の実施の形態に係る磁
気ヘッド装置によれば、永久磁石1を用いた比較的簡易
な構成で被測定物8を交流励磁することが可能であり、
励磁用コイルや、波形発生器、パワーアンプ、更には電
池駆動の場合におけるDC/ACコンバータ等の煩雑な
装置を用いることなく被測定物8の諸性質を正確に診断
することができる。特に、板厚の薄い被測定物の板厚方
向における材質や応力等の平均状態を診断する場合に有
効である。
【0039】
【実施例】以下、上記各実施の形態の磁気ヘッド装置を
用いたいくつかの実施例について説明する。
【0040】(実施例1)先ず、実施例1について説明
する。ここでは、第1の実施の形態に係る磁気ヘッド装
置を用いて、永久磁石1の回転数に応じた励磁磁束の周
波数の変化について調べた。なお、励磁磁束を調べるこ
とが目的であるために検出用ヘッド7は用いなかった。
【0041】ここで、永久磁石1の材料としてはNbF
eB焼結磁石を、ヨーク材2の材料としては絶縁処理を
施した方向性珪素鋼板を積層したものを用いた。永久磁
石1の寸法は長さが30mm、断面積が200mm2
あり、ヨーク材2の寸法は各磁気コア2a,2bの断面
積が200mm2 、高さが50mm、各磁気コア2a,
2bの中心間距離が60mmである。また、コイル5は
エナメル被覆銅線を20タ−ン巻回して形成したもので
あり、直流電源4にはニッカド電池を使用した。さら
に、被測定物8には1mm厚の炭素鋼を用い、ギャップ
9を1mmとした。
【0042】そして、10タ−ンの巻回で形成された空
心コイルをギャップ9に挿入して、この空心コイルによ
りヨーク材2からの励磁磁束が電圧信号に変換され、こ
の電圧信号をオシロスコープで測定した。永久磁石1の
回転数とその回転数で得られた励磁磁束の周波数を以下
の表1に記す。
【0043】
【表1】
【0044】このように、永久磁石1の回転数によって
励磁磁束を制御することが可能であることがわかる。こ
のとき、オシロスコープの波形から、励磁磁束が正弦波
になっていることも確認できた。
【0045】(実施例2)続いて、実施例2について説
明する。ここでは、第2の実施の形態に係る磁気ヘッド
装置を用いて、実施例1と同様に永久磁石1の回転数に
応じた励磁磁束の周波数の変化について調べた。なお、
各永久磁石1やヨーク材2の材質、及び励磁磁束の測定
方法等については実施例1と同様であり、2つ永久磁石
1を同期回転させて励磁磁束を発生させた。
【0046】2つの永久磁石1の回転数とその回転数で
得られた励磁磁束の周波数は上記の表1と同様の結果と
なったこのように、永久磁石1の回転数によって励磁磁
束を制御することが可能であることがわかる。このと
き、励磁磁束の出力の大きさは実施例1の場合よりも約
2割程度増加した。また、オシロスコープの波形から、
励磁磁束が正弦波になっていることも確認できた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、励磁用コイルや、波形
発生器、パワ−アンプ、更には電池駆動の場合における
DC/ACコンバ−タ等の煩雑な装置を用いる必要のな
い、極めて簡易な構成の携帯型の磁気ヘッド装置が実現
可能となり、電池の重量を低減させて低価格とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッド装
置を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッド装
置の他の例を示す模式図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッド装
置を示す模式図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッド装
置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2,22 ヨーク材 2a,2b 磁気コア 3 直流モータ 4 直流電源 5 コイル 6 回転制御機構 7 検出用ヘッド 8 被測定物 11 磁気ヘッド部 12 駆動制御部 13,21,23 励磁用ヘッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体である被測定物の局部領域を励磁
    することにより当該局部領域に磁化変化を生ぜしめて当
    該磁化変化を検出する磁気ヘッド装置であって、 軟質磁性材料からなるヨーク材である励磁手段と、 磁束を発生させて上記励磁手段を磁化する永久磁石であ
    り、両磁極を結ぶ仮想線が磁化により上記励磁手段内に
    形成される磁路上に位置するように配される磁束発生手
    段と、 上記仮想線が上記励磁手段内に形成される磁路上を通過
    するように上記磁束発生手段を回転駆動する回転駆動手
    段と、 外部磁束の変化を検出する検出手段とを備え、 上記磁束発生手段を回転させて上記励磁手段に交流磁束
    を与え、当該励磁手段より上記被測定物の局部領域を交
    流励磁するとともに、この交流励磁に応じた上記局部領
    域の磁化変化を上記検出手段により検出することを特徴
    とする磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 励磁手段に巻回形成されてなり当該励磁
    手段内の交流磁束を電圧波形として検出するコイルと、 上記コイルから帰還した交流磁束の電圧波形に応じて回
    転駆動手段による磁束発生手段の回転数を制御する回転
    制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    磁気ヘッド装置。
JP8141085A 1996-05-10 1996-05-10 磁気ヘッド装置 Withdrawn JPH09304345A (ja)

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