JP4714437B2 - 永久磁石型電動機の着磁方法および装置 - Google Patents

永久磁石型電動機の着磁方法および装置 Download PDF

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本発明は永久磁石型電動機に関し、特にその回転子の着磁の方法および着磁装置に関する。
従来の永久磁石型電動機は、磁性材からなる固定子コアに装着された巻線への通電により回転磁界を発生する固定子と、その固定子コア内に回転可能に配置され、永久磁石を有する回転子とを備えている。永久磁石型電動機は省エネルギー化の観点から、例えば空気調和機用圧縮機の電動機として使用されている。
このような永久磁石型電動機の組立時に回転子を固定子内に挿入する場合、回転子の磁性部材が着磁されていると、その強力な磁力により回転子が固定子コアの内周面に吸いついて移動不能にロックされることがあり、回転子を固定子内に挿入することが困難となる。
このため、従来、磁性部材を未着磁状態としたままで回転子を固定子コアに挿入し、その挿入後、固定子の巻線に着磁用電圧を印加して磁界を発生させ、その磁界により回転子の未着磁の磁性部材を着磁する方法が採られている。
この場合、回転子の未着磁の磁性部材を良好に着磁させるために、着磁前に固定子に対して回転子を回転させ、固定子に対する回転子の位置を所定の位置に合わせる必要がある。すなわち、未着磁の磁性部材の磁極となる部分を固定子巻線により発生する磁束の磁極位置に対応させるよう回転子の位置を固定子に整合させる必要がある。
この固定子に対する回転子の位置合わせを行なう方法として、従来、治具、目視や画像処理による位置合わせ、固定子巻線への通電による位置合わせ、固定子巻線のある一相間のインダクタンスの測定、等の方法がある。
固定子巻線への通電による位置合わせとは、定電圧装置などを用いて固定子巻線にある一定の電圧を印加することにより、固定子コアに静止磁界を発生させ、その静止磁界によるリラクタンストルクによって回転子を回転移動させ、回転子の磁極と固定子コアの磁極の位置を整合させる方法である。
特許文献1はインダクタンスの測定による着磁位置合わせの方法を開示する。この方法は、巻線を有する固定子に対し未着磁の磁性部材を有する回転子を回転可能に配置した状態で未着磁の磁性部材を着磁し、回転子の未着磁の磁性部材を永久磁石とする永久磁石型電動機の着磁方法において、巻線に着磁位置検出用の電圧を印加して磁束密度分布を生じさせ、磁束密度分布に対する回転子の位置を相対的に変化させたときの巻線の両端間のインダクタンスを測定し、そのピーク値を着磁位置とする、という方法である。
特開平11−243671号公報
しかしながら、治具、目視、画像処理による位置合わせの場合、圧縮機内部の固定子と回転子の位置関係が見える構造でなければ位置合わせを行なうことができないという問題点がある。
また通電による位置合わせの場合、巻線への通電によって回転子を回転移動させなければならないため、巻線に通電する電流量が大きくなる。またこの方法で位置整合に必要な精度を得るためには、さらに電流値を大きくする必要がある。このように電流量が大きくなるため、温度上昇が大きくなるとともに、容量の大きな設備が必要となり、大型設備が必要となるという問題点がある。
また、特許文献1の開示する方法では、たとえ圧縮機内部が見えない構造でも着磁位置を整合させることができるという利点はあるが、回転子の回転によるインダクタンス値の変化量がそれを測定する機器の分解能に対して大きくない場合、ピークを示す回転子の角度の検出に含まれる誤差が大きくなるという問題を有する。その結果、インダクタンス値の変化量が大きくない場合には最適な着磁位置を検出できず、良好な着磁が行なえない。
従い本発明の目的は、圧縮機内部が見えない構造でも、小型設備で正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を着磁する永久磁石型電動機の着磁方法および装置を提供することである。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法は、3相の巻線を有する固定子および未着磁の磁性部材を有する回転子を備える永久磁石型電動機の未着磁の磁性部材を固定子内で回転可能な状態において着磁する方法であって、巻線の3相のうち、第1相と第2相間に、回転子の位置を変化させながら回転子位置検出用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第1の測定ステップ、第1相と第3相間に、回転子の位置を変化させながら回転子位置検出用電圧を印加し、インダクタンスを測定する第2の測定ステップ、第1の測定ステップによる測定値と、第2の測定ステップによる測定値とが実質的に同一になるときの固定子に対する回転子の位置を着磁基準位置とする着磁基準位置決定ステップ、および、回転子を着磁基準位置から0度を含む所定角だけ回転子を回転させてから、回転子の未着磁の磁性部材を固定子の巻線の所定相に通電して着磁する着磁ステップを有する。
また、本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法においては、着磁ステップを複数回繰り返すことで、より着磁効果を高めることが可能である。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁装置は、回転子を回転させるための駆動手段、回転子の回転量を計測するための計測手段、固定子内巻線のインダクタンスを測定するためのインダクタンス測定手段、回転子の磁性部材を着磁するための着磁用電源、ならびに、駆動手段、計測手段、インダクタンス測定手段、および、着磁用電源を制御可能に接続され、また、計測手段およびインダクタンス測定手段からの信号を受信可能に接続された制御手段を有する。
本発明にかかる方法および装置により、電動機内の回転子の固定子に対する位置関係を目視できない場合であっても、小型の装置により正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を良好に着磁する。
さらに、本発明にかかる着磁方法を行った永久磁石型電動機は、着磁効果の安定が図れるため、永久磁石型電動機の性能を安定させることが出来る。
以下、添付の図面を参照し、本発明における実施の形態を詳細に説明する。
第1の実施形態
<構成>
図1は、本発明に係る方法により着磁された永久磁石型電動機を装備した圧縮機の構成を示す概略断面図であり、胴部1内の上部には永久磁石型電動機2が配置されており、その下部には圧縮機構部3が配置されている。
永久磁石型電動機2は、固定子4、および、回転子5を有する。固定子4は、固定子コア4bと、巻線4aとを有し、内部に回転子5が回転可能に配置される。固定子コア4bは、多数枚の電磁鋼板からなる円環状薄板を軸心方向(胴部1の上下方向)に積層して一体化された筒形状を有し、胴部1の内壁に装着されている。
図2は第1の実施形態における永久磁石型電動機の構成を示す上面図である。
図2を参照すれば、固定子コア4bの内周面には軸心方向に延びる複数の凹溝からなる巻線挿入部4cが内周方向に等間隔をあけて形成されている。巻線4aは、この巻線挿入部4cに3相の6極巻線(4u、4v、および、4w)を集中巻するように巻装されている。以下、巻線の3相をそれぞれU相、V相、および、W相と称する。
また、回転子5は、回転子コア5aと、磁石挿入孔5dと、未着磁の磁性部材5bとを有する。回転子コア5aは、固定子コア4bの中央空間部にエアギャップを隔てて配設されており、その形状は多数枚の電磁鋼板製円形薄板を軸心方向に積層した筒形状を有する。未着磁の磁性部材5bは、この回転子コア5aの磁石挿入孔5d内に挿入されている。未着磁の磁性部材5bは、未着磁の磁性部材5bが挿入されている回転子5が固定子4に嵌挿されるときには未着磁である。回転子コア5aの中心部にはその軸心方向に貫通する軸挿通孔5cが形成されており、この軸挿通孔5cには圧縮機構部のクランク軸が焼嵌にて嵌挿され固定される。このクランク軸を介し永久磁石型電動機2は圧縮機構部3に駆動連結される。
<着磁方法>
次に、上記構成の永久磁石型電動機2における未着磁の磁性部材5bの着磁方法について説明する。本発明に係る本実施形態における着磁方法は大別して2つのステップを有する。先ず、第1のステップにより、圧縮機内の電動機における回転子の固定子に対する相対位置をインダクタンスの測定により特定する。その結果を基に、第2のステップにおいて回転子内の未着磁の磁性部材5bに対して適切な着磁を行う。第1のステップは2相電流通電により回転子位置の検出を行う。また、第2のステップは3相着磁電流通電による回転子未着磁磁性部材着磁を行う。
<インダクタンス測定による回転子位置検出>
《2相インダクタンス測定による回転子位置検出》
最初に回転子の位置検出について説明する。図3(a)に示すように巻線4aの第1相(図2におけるU相巻線4u、V相巻線4v、または、W相巻線4w)の端子T1と第2相(図2における3相のうち第1相として選択された1相を除く2相のうちいずれか1相)の端子T2にスイッチなどを介してインダクタンス測定器(LCRメータ)が接続される。そして、インダクタンス測定器によって第1相から第2相の間に電圧が印加されるとともに第1インダクタンスが測定される。ここでは第1相端子T1側が第2相端子T2側に較べて高電位である。
図4(a)は、第1インダクタンス測定によって生じる磁束の例を示す図であり、第1相をU相巻線4u、第2相をV相巻線4vとしている。図中のドットおよびクロスは各磁極の各立ち上がり部に流れる電流の方向を示している。この電流により、図中矢印で示す方向に磁束が発生する。但し、本実施形態における3相巻線4u、4v、および、4wを流れる電流は、図3(a)および(b)において各相の外側端子(T1、T2、または、T3)から3相の結合点に向かって電流が流れる場合、図4(a)および(b)において、時計回りにドット、クロスが現れる方向に流れる。
このような磁束を発生させた状態で、回転子5の固定子4に対する相対位置を変化させると、第1インダクタンス測定器により測定されるインダクタンスの値は、図5の実線に示すように変化する。ここで横軸は回転子5の固定子4に対する相対位置を示しており、0度の位置における回転子5と固定子4との相対的位置関係は任意である。
図7は、回転子5の角度の変化に伴うインダクタンス値の変化を示すグラフである。このグラフでは、U相4uとV相4v、V相4vとW相4w、および、W相4wとU相4u(図6(a)〜(c)における、第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相4u、V相4v、および、W相4wとしている。)、の各2相のインダクタンス値を、回転子5の角度を微小量ずつ変化させ、その都度インダクタンスを測定した結果を、プロットしている。
図7より、固定子巻線の任意の2相のインダクタンス値のプロットである曲線61ないし63は、三角関数的プロファイルを備え、その周期は、回転子5の角度にして90度であり、各曲線61ないし63間の位相差は30度である。なお、図7のインダクタンス値のプロットは、4つの磁極(磁石挿入孔5d)を備えているため回転子の角度にして90°となるが、この周期は回転子に構成される磁極数(360°÷磁極数)で変化する。また、ここで説明する磁極数とは、未着磁の状態を含めた永久磁石型電動機に構成される極数を意味しているものである。以下説明は、回転子に構成される磁極を4つとした回転子5を用いて説明する。
インダクタンス値がこのように変化する理由は以下のとおりである。図2に示すように本実施形態の回転子5は、4枚の未着磁の磁性部材5bを回転子内部に配置した、つまり未着磁の磁性部材1枚/極の4極構造である。この回転子5の大部分を構成する回転子コアは電磁鋼鈑であって磁束を通し易い物質であり、その内部に磁石挿入孔5dなる空洞を有する構造である。そして、磁石挿入孔5dに存在する空気は真空と同程度の透磁率を有しており、回転子コアを構成する電磁鋼鈑とは磁束の通し易さの点で全く性質の異なる物質である。そのため、巻線4aのインダクタンスは回転子5の固定子4に対する相対位置により変化する。つまり、回転子5を回転させることにより、磁石挿入孔5dが磁路を妨害する程度が周期的に変化する。そのため回転子5は4枚の未着磁の磁性部材5bが挿入されている状態であっても、残存する空気の透磁率と回転子コアの透磁率の差が大きいため、同様のインダクタンス値の変化が得られる。そのインダクタンスの変化の周期は90度周期となる。また、U相4uとV相4v、V相4vとW相4w、および、W相4wとU相4uの各2相の組み合わせは、各々60度ずつずれた配置を取っている。そのため、各曲線61ないし63間に60度の位相差が現れる。各曲線の周期が90度であるため、位相差は30度とも表現可能である。
また、磁石挿入孔5d以外にも回転子コアに穴が存在し、回転子コア5aの回転対称性が損なわれても、その穴が比較的小さいものであれば、測定されるインダクタンス値への影響は軽微であり、同様の測定結果が得られる。さらに、回転子5の4枚の未着磁の磁性部材5bは同一な磁気的性能を具備した未着磁の磁性部材5bを備えていなくとも、インダクタンスの変化の様子に変化はない。なぜなら、インダクタンス値の変化は回転子5の電磁鋼板の形状によるもので、一般に空気の透磁率と回転子コア5aの透磁率には顕著な差があるため、個々の未着磁の磁性部材5bの性能差によるインダクタンス値への影響は軽微である。また、図8に示すように、1つの磁石挿入孔5dに複数枚の未着磁の磁性部材5b(本図においては2枚の未着磁の磁性部材5b)を挿入する場合においても同様の測定結果が得られる。
次に、第1インダクタンス測定用の電圧を印加した2つの相とは異なる組み合わせからなる2つの相に第2インダクタンス測定用の電圧を印加する。例えば、第1インダクタンス測定用電圧を印加した相が第1相および第2相とした場合、今回の第2インダクタンス測定に用いる相は第2相および第3相、または、第1相および第3相である。つまり、第1インダクタンス測定において発生させた磁束と第2インダクタンス測定において発生させる磁束とは、その位置が周方向、時計回り、または、反時計回りに60度ずれた磁束である。
第1インダクタンス測定においては、例として第1相をU相巻線4u、第2相をV相巻線4vとした。例として図3(b)に示すように第2相をV相巻線4v、第3相をW相巻線4wとし、第2相が高電位となるように、インダクタンス測定器を接続する。
その結果、電動機には図4(c)に矢印で示す磁束が発生する。図4(a)および図4(b)において生じている磁束と、本図において生じている磁束を比較すれば、固定子および回転子の周方向に関して磁束の方向性は同一であり、その位置が時計回りに60度だけずれていることがわかる。
このような磁束を発生させた状態で、回転子の固定子に対する相対位置を変化させながら、インダクタンスを測定すれば、図5に破線で示す、V−Wに示すように変化する。自明であるが、図5において実線で示されているグラフと破線で示されているグラフとは実質的に同様に変化し、その位相が60度ずれている。
そのため、図5において実線で示すインダクタンス値と破線で示すインダクタンス値とは8つの交点を有する。この8つの交点に対応する回転子の位置を着磁基準位置とする。この8つの交点は、90度周期で磁気抵抗としての性質が変化する回転子に対し、時計回りまたは反時計回りに60度だけずれた位置においてインダクタンスを測定していることで生じている。一の測定により得た極大値または極小値から最近の、他の測定により得た極大値または極小値とは、30度のずれがある。よって、2つのグラフが交差する、つまり同一のインダクタンス値を得る点は、一方の極大値または極小値から15度進み、他方の極大値または極小値から15度遅れた位置である。
8つの交点のうち、相対的に高いインダクタンス値を有する4つの交点は、極大インダクタンス値が得られる角度から、一の測定グラフにとっては15度だけ角度を進めた位置であり、他の測定グラフにとっては15度だけ角度を戻した位置である。また、相対的に低いインダクタンス値を有する4つの交点は、極小インダクタンス値が得られる角度から、一の測定グラフにとって15度だけ角度を進めた位置であり、他の測定グラフにとっては15度だけ角度を戻した位置である。
従い、2回の測定により得られた8つの交点のうち、相対的に高いインダクタンス値を有する4つの交点における回転子の固定子に対する相対的位置関係は、図9(a)に示される位置である。ここで、回転子は図4(b)に示される位置から反時計回りに15度進んだ位置であり、同時に、図4(c)に示される位置から時計回りに15度移動した位置である。この位置で、回転子の4枚の未着磁の磁性部材5bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材5bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)がU相4uとW相4wの中間点を通る固定子4の直径Dwuを通る。
2回の測定により得られた8つの交点のうち、相対的に低いインダクタンス値を有する4つの交点における回転子の固定子に対する相対的位置関係は、図9(b)に示される位置である。ここで、回転子は図4(a)に示される位置から反時計回りに15度進んだ位置である。この位置で、回転子の4枚の未着磁の磁性部材5bのうち、互いに対面した2枚の未着磁の磁性部材5bの中心(回転子5の有する4つの磁極うち互いに対面した2つの磁極の中心)を直径Dwuが通る。
以上より、3相から異なる2相の組み合わせを2組選択し、各組み合わせの2相インダクタンスを測定することで、その測定値が同一となる場合における回転子の固定子に対する相対的位置関係を特定することができる。本例においては、第1インダクタンス測定にて第1相をU相巻線4u、第2相をV相巻線4v、第2インダクタンス測定にて第1相をV相巻線4v、第2相をW相巻線4wとしているが、他の組み合わせにおいても、同様の考察をすることで、2つのインダクタンス測定により回転子の固定子に対する位置関係を特定可能である。
すなわち、第1インダクタンス測定において、第1相と第2相との2相インダクタンス測定を行い、続いて第2インダクタンス測定において、第2相と第3相との2相インダクタンス測定を行えば、2つのインダクタンス測定において同一のインダクタンス値を有する8つの回転子位置のうち、相対的に高いインダクタンス値を有する4つの回転子位置において、回転子のその4枚の未着磁の磁性部材5bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材5bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)が、第3相と第1相の中間点を通る固定子の直径上に位置する。他方、8つのインダクタンス値のうち相対的に低いインダクタンス値を有する4つの回転子位置において、回転子のその4枚の未着磁の磁性部材5bのうち互いに対面した2枚の未着磁の磁性部材5bの中心(回転子5の有する4つの磁極うち互いに対面した2つの磁極の中心)が、第3相と第1相の中間点を通る固定子の直径上に位置し、また4枚の未着磁の磁性部材5bのうち上記2枚の未着磁の磁性部材5bとは別の2枚の未着磁の磁性部材5b(回転子5の有する4つの磁極うち上記の互いに対面した2つの磁極とは別の2つの磁極)が第2相の磁極の真正面に位置する。
または、第1インダクタンス測定において、第1相と、第2相との2相インダクタンス測定を行い、続いて第2インダクタンス測定において、第3相と第1相との2相インダクタンス測定を行えば、2つのインダクタンス測定において同一のインダクタンス値を有する8つの回転子位置のうち、相対的に高いインダクタンス値を有する4つの回転子位置において、回転子のその4枚の未着磁の磁性部材5bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材5bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)が、第2相と第3相の中間点を通る固定子の直径上に位置する。他方、8つのインダクタンス値のうち相対的に低いインダクタンス値を有する4つの回転子位置において、回転子のその4枚の未着磁の磁性部材5bのうち互いに対面した2枚の未着磁の磁性部材5bの中心(回転子5の有する4つの磁極うち互いに対面した2つの磁極の中心)が、第2相と第3相の中間点を通る固定子の直径上に位置し、また4枚の未着磁の磁性部材5bのうち上記2枚の未着磁の磁性部材5bとは別の2枚の未着磁の磁性部材5b(回転子5の有する4つの磁極うち上記の互いに対面した2つの磁極とは別の2つの磁極)が第1相の磁極の真正面に位置する。
上記のごとく2通りの2相インダクタンス測定を行い、2通りの測定値が一致する回転子位置を特定することで、回転子の固定子に対する相対的位置関係を把握することができる。また、両測定においては、インダクタンス値の測定は回転子の回転に従い連続的に行い、その交点を検出するのでその精度は非常に高く、特に、回転子の回転に伴うインダクタンス値の変化が乏しい場合であっても、精度よく回転子位置を決定することができる。
<回転子未着磁磁性部材着磁>
《3相着磁電流による回転子未着磁磁性部材着磁》
次に着磁方法について説明する。前述の方法により回転子の固定子に対する相対的位置関係を把握した後、以下のようにして回転子未着磁磁性部材の着磁を行う。
本実施形態における着磁方法は、第1着磁および第2着磁の2回の着磁工程により回転子の未着磁の磁性部材5bを磁化する。第1着磁においては、固定子の3相巻線のうち任意の2相と残りの1相に、任意の2相側を高電位として、着磁用の直流電流を流す。図10(a)は第1着磁における結線を、任意の2相を第1相および第3相、残りの1相を第2相として示す。そして、第2着磁においては、固定子の3相巻線のうち任意の2相と残りの1相に、任意の2相側を低電位として、着磁用の直流電流を流す。なお、第1着磁における任意の2相の選択と、第2着磁における任意の2相の選択との関係は独立であり、自由に選択可能である。図11(a)は第2着磁における結線を、任意の2相を第1相および第2相、残りの1相を第3相として示す。上述のインダクタンス測定による回転子位置検出の結果を基に、第1および第2着磁のそれぞれにおいて、回転子を適切に位置させることで回転子の未着磁の磁性部材5bを適切に着磁させることができる。
図10(b)を参照し、第1着磁について説明する。図10(b)は第1着磁において発生させる磁束および回転子の位置を示す図である。本図においては図10(a)における第1相、第2相、および、第3相をそれぞれ、U相巻線4u、V相巻線4v、および、W相巻線4wとし、回転子5の位置は図9(b)に示されるように、上述した2相インダクタンスによる回転子位置検出の例において、相対的に低いインダクタンス値を有する交点を示す位置である。第1着磁においては、着磁結線上、低電位側に位置する一の巻線のつくる磁極の真正面に回転子の4枚の未着磁の磁性部材5bのうちの任意の相対する2枚の未着磁の磁性部材5b(任意の回転子5の有する磁極の1つ)が位置するように回転子を位置させる。回転子5の位置が異なる場合であっても、回転子5の固定子4に対する相対的位置関係に関する情報は既知であるので、その情報に基づいて回転子5を必要なだけ回転させればよい。
前段にて説明した位置に回転子5を合わせた後、着磁用電流を図10(a)のように流す。図10(b)に矢印で示す磁束が発生し、V相巻線4vのつくる磁極の真正面に位置する未着磁の磁性部材5bに対して磁束が垂直に外側から中心に向かう方向で貫く。このため、その未着磁の磁性部材5bは外側をS極として着磁される。以後、この、外側をS極として着磁された2枚の磁性部材を永久磁石5eSと称する。永久磁石5eS以外の2枚の未着磁の磁性部材5bに対し、磁束は斜めに内側から外側に向かって貫いている。このため、この2枚の未着磁の磁性部材5bは外側をN極として着磁される。以後、この、外側をN極として着磁された2枚の磁性部材を永久磁石5eNと称する。永久磁石5eNの着磁の程度は外側をS極として着磁されている2枚の永久磁石5eSと比較して弱く、特に破線で示す領域R1付近では十分な着磁がなされていない。
次に、第1着磁における永久磁石5eSおよび5eN間の着磁の程度の不均衡を補償するため、第2着磁を行う。第2着磁における着磁結線は図11(a)に示すとおり、高電位側を1相とし、低電位側を2相としている。第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相巻線4u、V相巻線4v、および、W相巻線4wとして図11(b)に第2着磁において発生する磁束、および、回転子5の位置を示す。
回転子5は図10(b)における位置から、反時計回りに30度回転されている。第1着磁終了時から第2着磁開始時の間に、回転子5に必要な移動量は、第1着磁の結線と第2着磁の結線との関係によって決定される。第2着磁においては、回転子を、第2着磁の結線において高電位側となる一の相のつくる磁極の真正面に、第1着磁において着磁が比較的弱かった永久磁石(本例においては永久磁石5eN)が位置するように配置する。
前段にて説明した位置に回転子5を合わせた後、着磁用電流を図11(a)のように流す。図11(b)に矢印で示す磁束が発生し、W相巻線4wのつくる磁極の真正面に位置する永久磁石5eNに対して磁束が垂直に中心部から外側に向かう方向で貫く。このため、永久磁石5eNは外側をN極として着磁される。この永久磁石5eNは第1着磁においては特に中心部がよく着磁されなかったが、第2着磁によって領域R1を含む永久磁石5eNも十分な着磁がなされる。
<効果>
2回のインダクタンス測定を行い、2つの測定値の一致する回転子5の位置を基に回転子5の固定子4に対する相対的位置関係を特定することで、電動機2が回転子5の位置を光学的に検出することができない構造を有するとも、小型設備で正確に回転子5を固定子4に対して位置整合させることができ、続く2回の着磁工程により回転子5内の未着磁の磁性部材5bに対して良好な着磁を行うことができる。よって本発明にかかる着磁方法により着磁を行った永久磁石型電動機では、安定した着磁効果が期待でき、永久磁石型電動機の性能を高水準で安定させることができる。
第2の実施形態
第1の実施形態では固定子巻線が集中巻である場合の着磁方法を説明したが、ここでは、分布巻で構成された固定子に対する着磁方法を説明する。図12は第2の実施形態における着磁対象の永久磁石型電動機の構成を示す上面図である。本実施形態の構成は図12に示す電動機102の内部構成を除いて、第1の実施形態と同一である。
<構成>
図12を参照すれば、固定子コア104bの内周面には軸心方向に延びる複数の凹溝からなる巻線挿入部104cが内周方向に等間隔をあけて形成されている。巻線104aは、この24個の巻線挿入部104cに3相の4極巻線(104u、104v、104w)を分布巻するように巻装されている。以下、3相をそれぞれU相、V相、W相と称する。図に示されているドットおよびクロスは各相に電流を流した際に各相巻線104u、104v、および、104wを流れる電流の方向を示したものであり、電流の向きは図13における第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相巻線104u、V相巻線104v、および、W相巻線104wとした場合における向きである。
また、回転子105は、回転子コア105aと、未着磁の磁性部材105bとを有する。回転子コア105aは、固定子コア104bの中央空間部にエアギャップを隔てて配設されており、その形状は磁性材として多数枚の電磁鋼板製円形薄板を軸心方向に積層した筒形状を有する。未着磁の磁性部材105bは、この回転子コア105aの磁石挿入孔105d内に未着磁の状態で挿入されている。また、未着磁の磁性部材105bは回転子105の中心部に向かって湾曲した形状を有し、4枚の未着磁の磁性部材105bは全て同じ磁気的性質を有する。回転子コア105aの中心部にはその軸心方向に貫通する軸挿通孔105cが形成されており、この軸挿通孔105cには圧縮機構部のクランク軸が焼嵌にて嵌挿され固定される。このクランク軸を介し永久磁石型電動機102は圧縮機構部3に駆動連結される。
<着磁方法>
次に、上記構成の永久磁石型電動機102における未着磁の磁性部材105bの着磁方法について説明する。本発明に係る本実施形態における着磁方法も第1の実施形態同様、大別して2つのステップを有する。先ず、第1のステップにより、圧縮機内の電動機102における回転子105の固定子104に対する相対位置をインダクタンスの測定により特定する。その結果を基に、第2のステップにおいて回転子105内の未着磁の磁性部材105bに対して適切な着磁を行う。第1のステップは2相電流による回転子位置検出、および、3相電流による回転子位置検出なる2種類の位置検出方法を有する。また、第2のステップは2相着磁電流による回転子未着磁磁性部材着磁、および、3相着磁電流による回転子未着磁磁性部材着磁なる2種類の着磁方法を有する。各2種類の方法の選択は自由である。よって、本方法は都合4通りの着磁方法を有する。
<インダクタンス測定による回転子位置検出>
《2相インダクタンス測定による回転子位置検出》
第1の実施形態における2相インダクタンス測定による回転子位置検出と同様、先ず、3相から任意の2相、例えば、第1相および第2相を選択し、その2相間にインダクタンス測定用電流を流し、回転子105の回転によるインダクタンス値の変化を記録する(第1インダクタンス測定)。次に、第1インダクタンス測定に用いた2相のうち1相、例えば、第2相を、第1インダクタンス測定において選択されなかった1相、第3相と取り換える。第1インダクタンス測定において第1相が第2相と比較して、高(低)電位側であったならば、今回の測定においては第1相を第3相と比較して低(高)電位側になるようにインダクタンス測定用電流を流し、回転子105の回転によるインダクタンス値の変化を記録する(第2インダクタンス測定)。第1インダクタンス測定、および、第2インダクタンス測定のそれぞれにおいて、測定用電流が流れているときに生じる磁束は時計回りまたは反時計回りに60度回転することで一致する関係にある。
回転子105の未着磁の磁性部材105bの形状は、第1の実施形態における未着磁の磁性部材5bのそれと異なり、中心に向かって凸に湾曲した形状であるが、インダクタンス測定における周期性に関して相違は無い。つまり、回転子105の回転に従って、90度周期でインダクタンス値は変化する。そのグラフは極大および極小点に関し左右対称性を有する。また、第1インダクタンス測定グラフの極大点および極小点はそれぞれ、第2インダクタンス測定のグラフの極大点および極小点のうち最近である点とそれぞれ30度ずれている。従い、2つのインダクタンス測定の測定値が一致する点は回転子が360度回転する間に8点存在し、内4点は他の4点と比較して相対的に高いインダクタンス値を有する点であり、他の4点は相対的に低いインダクタンス値を有する点である。
第1の実施形態における位置検出と同様、2つのインダクタンス測定において同一のインダクタンス値を有する回転子の位置は、回転子の固定子に対する相対的位置に関し共通した関係性を有する。以下、第1相、第2相、および、第3相をそれぞれU相巻線104u、V相巻線104v、および、W相巻線104wとし、回転子位置検出例を示すが、U相巻線、V相巻線、または、W相巻線のいずれを第1相とし、同様にいずれを第2相、第3相とするかは、上記例に限定されず、他の組み合わせも当然のことながら可能である。
以下具体的に説明する。先ず、第1インダクタンス測定を行う。図3(a)に示すように結線し、電圧を印加すれば、図14(a)および(b)に矢印で示す磁束が発生する。ここで図14(a)は測定されるインダクタンス値が極小となる回転子105の位置を示している。このとき、4枚の未着磁の磁性部材105bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材105bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)は、固定子104に上に記す通電している2相の一連のドットまたはクロスの中点を通る固定子104の直径D上に位置する。図14(b)は測定されるインダクタンス値が極大となる回転子105の位置を示している。このとき回転子105は図14(a)に示す位置から45度回転した位置にある。なお、図15の実線は第1インダクタンス測定の測定結果を示す。横軸は任意の回転子位置を0度と定めたときの、その位置からの回転角である。
次に、第2インダクタンス測定を行う。図3(b)に示すように結線し、電圧を印加すれば、図16(a)および(b)に矢印で示す磁束が発生する。図16(a)は測定されるインダクタンス値が極小となる回転子105の位置を示している。このとき、回転子105は第1インダクタンス測定と同様、回転子105の4枚の未着磁の磁性部材105bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材105bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)は、図14(a)における場合と同様に、固定子104上に記す通電している2相の一連のドットまたはクロスの中点を通る固定子104の直径上に位置する。図16(b)は測定されるインダクタンス値が極大となる回転子位置を示している。このとき回転子105は図16(a)に示す位置から45度回転した位置にある。図15に第2インダクタンス測定の測定結果を破線にて示す。図15より、8つの交点が見て取れる。この8つの交点に対応する回転子105の位置を着磁基準位置とする。この8つの交点における回転子105の位置について、以下に説明する。
図15に示す相対的に低いインダクタンス値を有する4つの交点において、回転子105は、図14(a)における位置から反時計回りに15度回転した位置、つまり、図16(a)における位置から時計回りに15度回転した位置にある。
図15に示す相対的に高いインダクタンス値を有する4つの交点において、回転子105は、図14(b)における位置から反時計回りに15度回転した位置、つまり、図16(b)における位置から時計回りに15度回転した位置にある。
このようにして、2回の2相電流インダクタンス測定により得た同一測定値点に回転子105を位置合わせすることにより、回転子105の固定子104に対する相対的位置を正確に把握することができる。なお、測定に使用する相の組み合わせが本例と異なる場合であっても、同様の考察により、回転子105の固定子104に対する相対的位置を正確に把握することは、当然のことながら、可能である。
《3相インダクタンス測定による回転子位置検出》
上述した2相電流による回転子位置検出と同様に、3相電流による回転子位置検出も可能である。
本検出は、第1インダクタンス測定および第2インダクタンス測定なる2回のインダクタンス測定により、回転子105の固定子104に対する相対的位置関係を把握する。第1インダクタンス測定においては、図17(a)に示すように3相のうち第1相を高電位、そして第2相および第3相を低電位となるように結線し、回転子を回転させながらインダクタンスを測定する。第2インダクタンス測定においては、図17(b)に示すように第2相(もしくは第3相)を高電位、そして第3相(もしくは第2相)ならびに第1相を低電位となるように結線し、回転子105を回転させながらインダクタンスを測定する。第1インダクタンス測定、および、第2インダクタンス測定のそれぞれにおいて、測定用電流が流れているときに生じる磁束は時計回り(または反時計回り)に60度回転することで一致する関係にある。
第1相、第2相、および、第3相を固定子巻線の3つの相のどれと対応させるかは任意であるが、以下、例として、第1相、第2相、および、第3相をそれぞれ、U相巻線104u、V相巻線104v、および、W相巻線104wとして説明する。
先ず、第1インダクタンス測定を行う。第1相つまりU相巻線104uを高電位側に、そして第2相つまりV相巻線104vおよび第3相つまりW相巻線104wを低電位側となるように結線し、電圧を印加すれば、図18(a)および(b)に示す磁束が発生する。図18(a)は測定されるインダクタンス値が極小となる回転子105の位置を示している。このとき、4枚の未着磁の磁性部材105bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材105bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)は、図14(a)における場合と同様に、固定子104のU相104uの隣接するドットまたはクロスの中点を通る固定子104の直径上に位置する。図18(b)は測定されるインダクタンス値が極大となる回転子位置を示している。このとき回転子105は図18(a)に示す位置から45度回転した位置にある。
次に、第2インダクタンス測定を行う。第2相つまりV相巻線104vを高電位側に、そして第3相つまりW相巻線104wおよび第1相つまりU相巻線104uを低電位側となるように結線し、電圧を印加すれば、図19(a)および(b)に示す磁束が発生する。図19(a)は測定されるインダクタンス値が極小となる回転子105の位置を示している。このとき、回転子105の4枚の未着磁の磁性部材105bのうち隣接する2枚の未着磁の磁性部材105bの隣接する端部間の中点(回転子5の有する4つの磁極うち隣接する2つの磁極の隣接する端部間の中点)は、図14(a)における場合と同様に、固定子104のV相巻線104vの隣接するドットまたはクロスの中点を通る固定子104の直径上に位置する。図19(b)は測定されるインダクタンス値が極大となる回転子位置を示している。このとき回転子は図19(a)に示す位置から45度回転した位置にある。図20は第1インダクタンス測定および第2インダクタンス測定の結果を同一面にプロットしたグラフである。実線は第1インダクタンス測定の結果を示し、破線は第2インダクタンス測定の結果を示している。横軸は任意の回転子位置を0度と定めたときの、その位置からの回転子105の回転角である。図20より、8つの交点が見て取れる。この8つの交点に対応する回転子105の位置を着磁基準位置とする。この8つの交点における回転子の位置について、以下に説明する。
図20において、相対的に低いインダクタンス値を有する4つの交点において、回転子105は、図21(a)に示すように、図18(a)における位置から反時計回りに15度回転した位置、つまり、図19(a)における位置から時計回りに15度回転した位置にある。
図20において、相対的に高いインダクタンス値を有する4つの交点において、回転子105は、図21(b)に示すように、図18(b)における位置から反時計回りに15度回転した位置、つまり、図19(b)における位置から時計回りに15度回転した位置にある。
このように、2回の3相電流インダクタンス測定により得た同一測定値点に回転子105を位置合わせすることにより、回転子105の固定子104に対する相対的位置を正確に把握することができる。なお、測定に使用する相の組み合わせが本例と異なる場合であっても、同様の考察により、回転子105の固定子104に対する相対的位置を正確に把握することは、当然のことながら、可能である。
<回転子未着磁磁性部材着磁>
本実施形態において、未着磁の磁性部材105bを着磁する方法は、2相電流を用いる方法と3相電流を用いる方法の2通りの方法が存在する。両方法とも、回転子位置検出により得た回転子105と固定子104の位置関係に関する知見に基づき、着磁電流を流したときにつくられる磁束に対して回転子105を着磁に好都合な位置に予め回転させ、着磁を実行することで良好な着磁を実現している。
《2相着磁電流による回転子未着磁磁性部材着磁》
本実施形態における着磁は、第1の実施形態における着磁とは異なり、一の着磁工程により回転子の未着磁の磁性部材105bが永久磁石105eとなるように未着磁の磁性部材105bを磁化する。以下、本着磁方法を説明し、着磁工程の一例を示す。
3相のうちの2相間に着磁用の直流電流を流す。着磁用直流電流の方向性も考慮すれば、このとき、6種類の着磁用電流が存在する。6種類の電流が回転子105内につくる磁束の分布形状は全て同一の、2回回転対称性を有する、すなわち中心点に関して180度の周期性を有する形状であり、それらはそれぞれ方向性が異なる。6種類の磁束分布の形状それ自体は同一であるが、分布の方向性がそれぞれ、回転子105および固定子104の中心を軸として30度ずつずれた分布形状を有する。
6種の着磁用電流の通電方向のうちから、どの着磁用電流を用いて着磁を行うかは、それぞれの着磁用電流のつくる磁束分布の方向性と、回転子の位置とを考慮して適当な着磁電流を自由に選択すればよい。
2相着磁の一例として、第1相、つまりU相巻線104u、および、第3相、つまりW相巻線104wに、第1相を高電位側として電圧を印加し、着磁用電流を流し、着磁を試みる。
このとき、着磁用電流は図22のように流れ、磁束は図23に矢印で示すように図において左右方向から入射し、電動機内において2方向に分岐し、中心部に向かって凸に湾曲した磁束を構成し、図における上部および下部より電動機外部へ流れ出ている。
このとき、予め回転子105内の未着磁の磁性部材105bを図23のように、つまり4枚の未着磁の磁性部材105b(回転子105の有する4つの磁極)のつくる十字形が図において、45度傾いた位置に整合されていれば、良好な着磁が行われ、良好に着磁された永久磁石105eを得る。回転子105と固定子104の相対的位置関係はインダクタンス値による位置検出により既知であるので、良好な着磁が行えるように回転子105を必要なだけ回転させて着磁を行う。当然ながら、インダクタンス値による位置検出により得た回転子の位置に関する情報を基に、位置検出のためのインダクタンス測定において同一のインダクタンス値を有する回転子位置に回転子位置を整合させ、その位置で未着磁の磁性部材105bの着磁される極性を考慮しつつ、良好な着磁が行えるように、着磁電流を流す2相および、電流の方向を選択することが可能である。
《3相着磁電流による回転子未着磁磁性部材着磁》
上記2相着磁電流による着磁に加え、3相電流による着磁が可能である。本着磁工程も第1の実施形態における着磁工程とは異なり、一の着磁工程により回転子105の未着磁の磁性部材105bが永久磁石105eとなるように未着磁の磁性部材105bを磁化する。以下、本着磁方法を説明する。
固定子の3相のうち、いずれか1相を高電位側(または低電位側)とし、残りの2相を並列に低電位側(または高電位側)となるように結線し、着磁用の直流電流を流す。このとき、結線の方法は6通りであるので、6種類の着磁用電流が存在する。6種類の電流が回転子105内につくる磁束の分布形状は同一の、2回回転対称性を有する、すなわち中心点に関して180度の周期性を有する形状であり、それらはそれぞれ方向性が異なる。6種類の磁束分布の形状それ自体は同一であるが、分布の方向性がそれぞれ、回転子105および固定子104の中心を軸として30度ずつずれた分布形状を有する。
3相着磁電流により発生する磁束分布は、本実施形態の2相着磁電流により発生する磁束分布と本質的には同一のものであるが、その分布位置は、2相着磁電流のつくる磁束分布の位置とはそれぞれ15度ずつずれている。
したがい、2相着磁を併用することにより、15度間隔で12種類の磁束分布を発生させることができる。
6種類の2相着磁電流および6種類の3相着磁電流から、どの着磁用電流を用いて着磁を行うかは、それぞれの着磁用電流のつくる磁束分布の方向性と、回転子の位置とを考慮して適当な着磁電流を自由に選択すればよい。着磁時に発生する磁束と、採るべき回転子105の位置、および、着磁される未着磁の磁性部材105bの極性の関係性は本実施形態の2相着磁と同一である。
<効果>
2回のインダクタンス測定を行い、2つの測定値の一致する回転子105の位置を基に回転子105の固定子104に対する相対的位置関係を特定することで、電動機102が回転子105の位置を光学的に検出することができない構造を有するとも、小型設備で正確に回転子105を固定子104に対して位置整合させることができ、続く1回の着磁工程により回転子105内の未着磁の磁性部材105bに対して良好な着磁を行うことができる。よって本発明にかかる着磁方法により着磁を行った永久磁石型電動機では、安定した着磁効果が期待でき、永久磁石型電動機の性能を高水準で安定させることができる。
なお、図24に示すように、1つの磁石挿入孔105dに複数枚の未着磁の磁性部材105b(本図においては3枚の未着磁の磁性部材5b)を挿入して1つの磁極を構成する場合においても本実施形態と同様、正確に回転子105の位置を特定し、未着磁の磁性部材105bに対して着磁を良好に行うことができる。
第3の実施形態
第1の実施形態および第2の実施形態に記載の方法により、電動機の回転子の未着磁の磁性部材を着磁する装置を構成する。
<構成>
図25は本装置の構成を示すブロック図である。圧縮機上部に配されている電極211を介して固定子内の3相巻線と、インダクタンス測定手段であるインダクタンス測定器212、および、着磁手段である着磁電源213が接続される。その途中に複数個のスイッチを適宜設けることにより、所望の相に対して電流を流すことが可能となっている。スイッチは制御手段である制御装置214により開閉可能であってもよい。
また、インダクタンス測定器212および着磁電源213は制御装置214に接続されており、制御装置214はインダクタンス測定器212および着磁電源213を制御可能である。同時に、制御装置214は、圧縮機下方より軸によって回転子と連結されている駆動手段であるロータリーエンコーダ215およびロータリーエンコーダ215を駆動可能なパルスモータ216、を制御可能である。なお、駆動手段は、人力でもよく、その場合、軸等に回転量を読み取り可能な目盛り等をふり、回転量を計測して、制御装置214に手動で入力することも可能である。
<動作>
制御装置214がパルスモータ216を駆動させる。パルスモータ216の駆動力はロータリーエンコーダ215に伝えられ、さらに軸を介して電動機の回転子を回転させる。ロータリーエンコーダ215は逐次的に回転量を制御装置214に送信している。同時に、インダクタンス測定器212は制御装置214の制御の下、インダクタンスの測定を連続的に実施し、その結果を制御装置214に送信している。制御装置214はロータリーエンコーダ215から送られてくる回転子の回転量に関する情報、および、インダクタンス測定器212から送られてくる測定値を用いて、回転子の回転量に応じたインダクタンス値を記録する。
つぎに、制御装置214は、本発明に係る方法を用いて電動機の回転子の固定子に対する相対位置を把握する。その後、制御装置214により回転子の着磁を行う。制御装置214は着磁用電流を決定し、回転子の回転が必要であれば所定角だけ回転子を回転させて、着磁を実施する。着磁電流を流す相の組み合わせ、および、相数の決定は、制御装置214が自動的に決定してもよく、また、本装置の操作者が手動にて制御装置214に指示を与えてもよい。自動的に制御装置214が着磁電流を決定する場合、回転子の位置を考慮して、なるべく回転量を少なく抑えることができる着磁電流を採用するように計画してもよい。
<効果>
本装置により、非常に小型化された構成により、永久磁石型電動機の未着磁磁性部材の着磁を実施可能である。
本発明にかかる永久磁石型電動機の着磁方法および装置は、電動機内部が見えない状態でも、小型の設備によって正確に回転子を固定子に対して位置整合し、未着磁の磁性部材を着磁する有利性を有し、例えば空気調和器用圧縮機の永久磁石型電動機の着磁方法および装置として有用である。
永久磁石型電動機を備えた圧縮機の縦断面図である。 第1の実施形態における永久磁石型電動機の上面断面図である。 (a)および(b):回転子位置検出に用いる結線の一例である。 (a):インダクタンス測定値が極小を示す回転子の位置を示す図である。(b):インダクタンス測定値が極大を示す回転子の位置を示す図である。(c):第2インダクタンス測定にて発生させる磁束分布の一例を示す図である。 第1および第2インダクタンス測定の測定値のグラフである。 (a)、(b)および(c):回転子位置検出に用いる結線の一例である。 インダクタンス測定値と回転子の角度との関係を示すグラフである。 第1の実施形態における永久磁石型電動機の別の例である。 (a):高インダクタンス値を有する交点における回転子の位置を示す図である。(b):低インダクタンス値を有する交点における回転子の位置を示す図である。 (a):着磁用結線の一例である。(b):第1着磁において生じる磁束分布の様子を示す図である。 (a):着磁用結線の一例である。(b):第2着磁において生じる磁束分布の様子を示す図である。 第2の実施形態における永久磁石型電動機の上面断面図である。 図10におけるドットおよびクロスの分布を生じさせる結線である。 (a):インダクタンス測定値が極小を示す回転子の位置を示す図である。(b):インダクタンス測定値が極大を示す回転子の位置を示す図である。 第1および第2インダクタンス測定の測定値のグラフである。 (a):インダクタンス測定値が極小を示す回転子の位置を示す図である。(b):インダクタンス測定値が極大を示す回転子の位置を示す図である。 (a)および(b):回転子位置検出に用いる結線の一例である。 (a):インダクタンス測定値が極小を示す回転子の位置を示す図である。(b):インダクタンス測定値が極大を示す回転子の位置を示す図である。 (a):インダクタンス測定値が極小を示す回転子の位置を示す図である。(b):インダクタンス測定値が極大を示す回転子の位置を示す図である。 第1および第2インダクタンス測定の測定値のグラフである。 (a):低インダクタンス値を有する交点における回転子の位置を示す図である。(b):高インダクタンス値を有する交点における回転子の位置を示す図である。 着磁用結線の一例である。 着磁工程において生じる磁束分布の様子を示す図である。 第2の実施形態における永久磁石型電動機の別の例である。 第3の実施形態のブロック図である。
符号の説明
1・・ 胴部
2・・ 永久磁石型電動機
3・・ 圧縮機構部
4、104・・ 固定子
4a、104a・・ 巻線
4b、104b・・ 固定子コア
4u、104u・・ U相巻線
4v、104v・・ V相巻線
4w、104w・・ W相巻線
5、105 ・・ 回転子
5a、105a・・ 回転子コア
5b、105b・・ 未着磁の磁性部材
5d、105d・・ 磁石挿入孔
5e、5eS、5eN、105e・・ 永久磁石

Claims (9)

  1. 3相の巻線を有する固定子および未着磁の磁性部材を有する突極性の回転子を備える永久磁石型電動機の前記未着磁の磁性部材を前記固定子内で回転可能な状態において着磁する方法であって、
    前記巻線の3相のうち、第1相と第2相間に、前記回転子の位置を変化させながら回転子位置検出用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第1の測定ステップ、
    前記第1相と第3相間に、前記回転子の位置を変化させながら前記回転子位置検出用電圧を印加し、インダクタンスを測定する第2の測定ステップ、
    前記第1の測定ステップによる測定値と、前記第2の測定ステップによる測定値とが実質的に同一になるときの前記固定子に対する前記回転子の位置を着磁基準位置とする着磁基準位置決定ステップ、および、
    前記回転子を前記着磁基準位置から0度を含む所定角だけ回転させてから、前記回転子の前記未着磁の磁性部材を前記固定子の巻線の所定相に通電して着磁する着磁ステップを有する、永久磁石型電動機の着磁方法。
  2. 3相の巻線を有する固定子および未着磁の磁性部材を有する突極性の回転子を備える永久磁石型電動機の前記未着磁の磁性部材を前記固定子内で回転可能な状態において着磁する方法であって、
    前記巻線の3相間に、第1相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された第2相および第3相を低電位もしくは高電位とし、前記回転子の位置を変化させながら回転子位置検出用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第1の測定ステップ、
    前記第2相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された前記第3相および前記第1相を低電位もしくは高電位とし、前記回転子の位置を変化させながら回転子位置検出用電圧を印加し、巻線のインダクタンスを測定する第2の測定ステップ、
    前記第1の測定ステップによる測定値と、前記第2の測定ステップによる測定値とが実質的に同一になるときの前記固定子に対する前記回転子の位置を着磁基準位置とする着磁基準位置決定ステップ、および、
    前記回転子を前記着磁基準位置から0度を含む所定角だけ回転させてから、前記回転子の前記未着磁の磁性部材を前記固定子の巻線の所定相に通電して着磁する着磁ステップを有する、永久磁石型電動機の着磁方法。
  3. 前記第1測定ステップおよび前記第2測定ステップにおいて、前記の両測定を実施する前記回転子の前記固定子に対する相対位置の範囲が同一であり、かつ、前記相対位置の範囲がインダクタンス値の示す周期性の1周期分の角度範囲よりも小さいことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記着磁ステップを2回以上繰り返し実施する、請求項1または3に記載の方法。
  5. 前記着磁ステップが、前記3相の巻線のうちいずれか2相間に通電することによる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記着磁ステップが、前記3相の巻線のうちいずれか1相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された残りの2相を低電位もしくは高電位として前記3相間に通電することによる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 突極性の回転子を回転させるための駆動手段、
    前記回転子の回転量を計測するための計測手段、
    固定子内巻線のインダクタンスを測定するためのインダクタンス測定手段、
    前記回転子の未着磁の磁性部材を着磁するための着磁用電源、ならびに、
    前記駆動手段、前記計測手段、前記インダクタンス測定手段、および、前記着磁用電源を制御可能に接続され、また、前記計測手段および前記インダクタンス測定手段からの信号を受信可能に接続された制御手段を有し、
    前記制御手段が、前記計測手段による前記回転子の回転量の計測値を獲得しながら、前記駆動手段を駆動して前記回転子の位置を変化させつつ前記測定手段をして前記巻線の3相のうち第1相と第2相との間で巻線のインダクタンスを測定し、次に前記計測手段による前記回転子の回転量の計測値を獲得しながら、前記駆動手段を駆動して前記回転子の位置を変化させつつ前記測定手段をして前記第1相と第3相との間で巻線のインダクタンスを測定し、前記2つのインダクタンス測定値が実質的に同一になるときの前記固定子に対する前記回転子の位置を求めて着磁基準位置とし、前記回転子を前記着磁基準位置から0度を含む所定角だけ前記駆動手段により前記回転子を回転させ、前記着磁用電源をして前記回転子の前記未着磁の磁性部材を前記固定子の巻線の所定相に通電して着磁することを特徴とする、永久磁石型電動機の未着磁磁性部材着磁装置。
  8. 突極性の回転子を回転させるための駆動手段、
    前記回転子の回転量を計測するための計測手段、
    固定子内巻線のインダクタンスを測定するためのインダクタンス測定手段、
    前記回転子の未着磁の磁性部材を着磁するための着磁用電源、ならびに、
    前記駆動手段、前記計測手段、前記インダクタンス測定手段、および、前記着磁用電源を制御可能に接続され、また、前記計測手段および前記インダクタンス測定手段からの信号を受信可能に接続された制御手段を有し、
    前記制御手段が、前記計測手段による前記回転子の回転量の計測値を獲得しながら、前記駆動手段を駆動して前記回転子の位置を変化させつつ前記測定手段をして前記巻線の3相間に、第1相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された第2相および第3相を低電位もしくは高電位として巻線のインダクタンスを測定し、次に前記計測手段による前記回転子の回転量の計測値を獲得しながら、前記駆動手段を駆動して前記回転子の位置を変化させつつ前記測定手段をして前記第2相を高電位もしくは低電位とし、並列接続された前記第3相および前記第1相を低電位もしくは高電位として巻線のインダクタンスを測定し、前記2つのインダクタンス測定値が実質的に同一になるときの前記固定子に対する前記回転子の位置を求めて着磁基準位置とし、前記回転子を前記着磁基準位置から0度を含む所定角だけ前記駆動手段により前記回転子を回転させ、前記着磁用電源をして前記回転子の前記未着磁の磁性部材を前記固定子の巻線の所定相に通電して着磁することを特徴とする、前記永久磁石型電動機の前記未着磁磁性部材着磁装置。
  9. 前記の2回のインダクタンス測定をする回転子位置の範囲が実質的に同一であり、かつ、前記回転子位置の範囲がインダクタンス値の示す周期性の1周期分の角度範囲よりも小さいことを特徴とする、請求項7または8に記載の装置。
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