JPH09298852A - ブラシレスｄｃモータ - Google Patents
ブラシレスｄｃモータInfo
- Publication number
- JPH09298852A JPH09298852A JP8144808A JP14480896A JPH09298852A JP H09298852 A JPH09298852 A JP H09298852A JP 8144808 A JP8144808 A JP 8144808A JP 14480896 A JP14480896 A JP 14480896A JP H09298852 A JPH09298852 A JP H09298852A
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- JP
- Japan
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- stator
- rotor
- shaped
- magnet
- pole
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固定子とこの内側にエアギャップを介して対
向配置させた回転子よりなるブラシレスＤＣモータにお
いて、十分な固定子磁束を得ることによって効率良くト
ルクを発生させ、モータ効率を向上させる。 【構成】 固定子鉄心に３相コイルを巻装して固定子を
構成し、回転子鉄心１ａの内部に回転軸４に垂直な断面
形状が各極において略Ｖ字形または略Ｕ字形をなすよう
に埋め込んだ磁石２ａ〜２ｈによって界磁を構成すると
ともに、各極を構成する前記磁石のＶ字形またはＵ字形
の回転軸心Ｏからの開角を電気角１２０゜以上として回
転子を構成し、前記固定子のコイルに３相センサレス通
電を行う。
向配置させた回転子よりなるブラシレスＤＣモータにお
いて、十分な固定子磁束を得ることによって効率良くト
ルクを発生させ、モータ効率を向上させる。 【構成】 固定子鉄心に３相コイルを巻装して固定子を
構成し、回転子鉄心１ａの内部に回転軸４に垂直な断面
形状が各極において略Ｖ字形または略Ｕ字形をなすよう
に埋め込んだ磁石２ａ〜２ｈによって界磁を構成すると
ともに、各極を構成する前記磁石のＶ字形またはＵ字形
の回転軸心Ｏからの開角を電気角１２０゜以上として回
転子を構成し、前記固定子のコイルに３相センサレス通
電を行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機や空調機の圧縮
機駆動用モータに代表されるインナーロータタイプのブ
ラシレスＤＣモータに関する。
機駆動用モータに代表されるインナーロータタイプのブ
ラシレスＤＣモータに関する。
【０００２】
【従来の技術】インナーロータタイプのブラシレスＤＣ
モータとして、回転子鉄心の内部に各極の磁石が略Ｖ字
形をなすように埋め込んで構成したモータが提案されて
おり、概略構成を図８に示す。
モータとして、回転子鉄心の内部に各極の磁石が略Ｖ字
形をなすように埋め込んで構成したモータが提案されて
おり、概略構成を図８に示す。
【０００３】図８において、１ｃは回転子鉄心であり、
その円形の外周部は図示しない固定子と均一なエアギャ
ップを介して対向しており、内周部は軸４に嵌着されて
いる。複数の磁石２ｍ，２ｎ，２ｏ，２ｐは回転子鉄心
１ｃに埋め込まれており、軸４に垂直な断面形状が図示
するように内側へ向けて尖ったＶ字形をなしており、各
Ｖ字形磁石がそれぞれ１極を形成するように着磁されて
全体で４極の界磁を形成している。
その円形の外周部は図示しない固定子と均一なエアギャ
ップを介して対向しており、内周部は軸４に嵌着されて
いる。複数の磁石２ｍ，２ｎ，２ｏ，２ｐは回転子鉄心
１ｃに埋め込まれており、軸４に垂直な断面形状が図示
するように内側へ向けて尖ったＶ字形をなしており、各
Ｖ字形磁石がそれぞれ１極を形成するように着磁されて
全体で４極の界磁を形成している。
【０００４】この回転子と対向する固定子は、固定子鉄
心に３相コイルが巻装されており、インバータを介して
これらコイルに通電することにより、３相４極の回転磁
界を形成するようになっている。回転子位置の検出は非
通電のコイルに生じる誘起電圧の変化によって検知する
いわゆるセンサレス方式が用いられるため、Ｕ，Ｖ，Ｗ
各相の通電のタイミングは図４に示すようなものとな
る。即ち、回路素子を適宜制御することにより、Ｕ−Ｖ
間，Ｕ−Ｗ間，Ｖ−Ｗ間，Ｖ−Ｕ間，Ｗ−Ｕ間，Ｗ−Ｖ
間の６区間を順次電気角６０゜ずつ電流を通電して３相
センサレス通電するように構成されている。
心に３相コイルが巻装されており、インバータを介して
これらコイルに通電することにより、３相４極の回転磁
界を形成するようになっている。回転子位置の検出は非
通電のコイルに生じる誘起電圧の変化によって検知する
いわゆるセンサレス方式が用いられるため、Ｕ，Ｖ，Ｗ
各相の通電のタイミングは図４に示すようなものとな
る。即ち、回路素子を適宜制御することにより、Ｕ−Ｖ
間，Ｕ−Ｗ間，Ｖ−Ｗ間，Ｖ−Ｕ間，Ｗ−Ｕ間，Ｗ−Ｖ
間の６区間を順次電気角６０゜ずつ電流を通電して３相
センサレス通電するように構成されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】図８に示すような４極
のモータの場合、例えばＵ−Ｖ間に電気角６０゜の区間
の通電がなされると、固定子コイルに流れる電流によっ
て発生した磁束が回転子に流出入し、回転子は機械角３
０゜の区間の回転を行うことになり、回転子１回転に相
当する機械角３６０゜は電気角で７２０゜となる。固定
子の３相コイルの各相は均等構成となっており、そのう
ちの２／３のコイルに常時通電がなされるため、３６０
゜×２／３＝２４０゜となり、４極の回転子の場合１極
当たりの機械角は２４０゜／４＝６０゜となる。即ち、
回転子に具備された１極の磁石に対して、固定子鉄心に
おける電気角１２０゜の区間から磁束が流出入すること
になる。
のモータの場合、例えばＵ−Ｖ間に電気角６０゜の区間
の通電がなされると、固定子コイルに流れる電流によっ
て発生した磁束が回転子に流出入し、回転子は機械角３
０゜の区間の回転を行うことになり、回転子１回転に相
当する機械角３６０゜は電気角で７２０゜となる。固定
子の３相コイルの各相は均等構成となっており、そのう
ちの２／３のコイルに常時通電がなされるため、３６０
゜×２／３＝２４０゜となり、４極の回転子の場合１極
当たりの機械角は２４０゜／４＝６０゜となる。即ち、
回転子に具備された１極の磁石に対して、固定子鉄心に
おける電気角１２０゜の区間から磁束が流出入すること
になる。
【０００６】しかしながら、図８に示す回転子の場合、
各磁石２ｍ〜２ｐのＶ字形における固定子と対向する面
の回転軸心Ｏからの開角θ２は電気角１２０゜（機械角
６０゜）と未満となっているために固定子から十分な磁
束が得られず、この結果モータ効率が悪化するといった
欠点がある。さらにこの効率の悪さに起因して、インバ
ータを構成するのに大きなパワー半導体を要するといっ
た問題も有している。
各磁石２ｍ〜２ｐのＶ字形における固定子と対向する面
の回転軸心Ｏからの開角θ２は電気角１２０゜（機械角
６０゜）と未満となっているために固定子から十分な磁
束が得られず、この結果モータ効率が悪化するといった
欠点がある。さらにこの効率の悪さに起因して、インバ
ータを構成するのに大きなパワー半導体を要するといっ
た問題も有している。
【０００７】磁石２ｍ〜２ｐのＶ字形の開角を大きくす
るためには、磁石厚Ｔ２を薄くする必要があるが、磁石
を薄く形成すると減磁耐力が低下してモータ出力を大き
くすることができないため、結局、過負荷使用時等に備
えて磁石厚Ｔ２に余裕を持たせる都合上、磁石のＶ字形
の開角θ２は電気角１２０゜未満とせざるを得ず、効率
の悪いモータとなっていた。
るためには、磁石厚Ｔ２を薄くする必要があるが、磁石
を薄く形成すると減磁耐力が低下してモータ出力を大き
くすることができないため、結局、過負荷使用時等に備
えて磁石厚Ｔ２に余裕を持たせる都合上、磁石のＶ字形
の開角θ２は電気角１２０゜未満とせざるを得ず、効率
の悪いモータとなっていた。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明のブラシレスＤＣ
モータは、固定子と、この内側にエアギャップを介して
対向配置させた回転子より構成される。前記固定子は、
固定子鉄心に３相コイルを巻装して構成し、この３相コ
イルにはインバータより３相センサレス通電がなされ
る。前記回転子は、回転子鉄心の内部に回転軸に垂直な
断面形状が各極において略Ｖ字形または略Ｕ字形をなす
ように埋め込んだ磁石によって界磁を構成するととも
に、各極を構成する磁石のＶ字形またはＵ字形の回転軸
心からの開角を電気角１２０゜以上に構成するものであ
る。
モータは、固定子と、この内側にエアギャップを介して
対向配置させた回転子より構成される。前記固定子は、
固定子鉄心に３相コイルを巻装して構成し、この３相コ
イルにはインバータより３相センサレス通電がなされ
る。前記回転子は、回転子鉄心の内部に回転軸に垂直な
断面形状が各極において略Ｖ字形または略Ｕ字形をなす
ように埋め込んだ磁石によって界磁を構成するととも
に、各極を構成する磁石のＶ字形またはＵ字形の回転軸
心からの開角を電気角１２０゜以上に構成するものであ
る。
【０００９】また第２の発明として、回転子鉄心の内部
に回転軸に垂直な断面形状が各極において略Ｖ字形また
は略Ｕ字形をなす磁石を多重に埋め込んで界磁を構成す
るとともに、各極を構成する前記磁石のうち、最も内側
に配置された磁石におけるＶ字形またはＵ字形の回転軸
心からの開角を電気角１２０゜以上に構成するものであ
る。また上記２つの発明における回転子鉄心は、磁石と
エアギャップとの間に周方向に連続した鉄心部分を有す
るように構成することが好ましい。
に回転軸に垂直な断面形状が各極において略Ｖ字形また
は略Ｕ字形をなす磁石を多重に埋め込んで界磁を構成す
るとともに、各極を構成する前記磁石のうち、最も内側
に配置された磁石におけるＶ字形またはＵ字形の回転軸
心からの開角を電気角１２０゜以上に構成するものであ
る。また上記２つの発明における回転子鉄心は、磁石と
エアギャップとの間に周方向に連続した鉄心部分を有す
るように構成することが好ましい。
【００１０】
【作用】固定子コイルに３相センサレス通電を行うこと
により、固定子鉄心の機械角２４０゜の区間において磁
束の流出入が行われ、これは回転子に具備された１極の
磁石当たり電気角１２０゜の区間に対して磁束が流出入
することになる。回転子各極のＶ字形またはＵ字形磁石
の開角は電気角１２０゜以上に構成されているため、十
分な固定子磁束が得られて効率良くトルク発生がなされ
る。
により、固定子鉄心の機械角２４０゜の区間において磁
束の流出入が行われ、これは回転子に具備された１極の
磁石当たり電気角１２０゜の区間に対して磁束が流出入
することになる。回転子各極のＶ字形またはＵ字形磁石
の開角は電気角１２０゜以上に構成されているため、十
分な固定子磁束が得られて効率良くトルク発生がなされ
る。
【００１１】また過負荷状態等において固定子コイルを
流れる電流が大きな場合、磁石を減磁させてしまうよう
な磁束は磁石とエアギャップとの間の鉄心部分を通過す
るために磁石の減磁が防止される。このため磁石厚が薄
く形成できて、磁石のＶ字形またはＵ字形の開角を大き
くすることが容易となる。
流れる電流が大きな場合、磁石を減磁させてしまうよう
な磁束は磁石とエアギャップとの間の鉄心部分を通過す
るために磁石の減磁が防止される。このため磁石厚が薄
く形成できて、磁石のＶ字形またはＵ字形の開角を大き
くすることが容易となる。
【００１２】
【実施例】図１は、本発明の第１の実施例を示す回転子
の平面断面図であり、軸４に垂直な断面を表している。
回転子鉄心１ａは、所定形状に打ち抜いた薄鉄板を多数
積層して形成されており、円形の外周部は均一なエアギ
ャップを介して固定子と対向しており、内周部は軸４に
嵌着されている。複数の磁石２は回転子鉄心１ａに設け
た複数のＶ字形の収容孔３に収容されて鉄心内に埋め込
まれており、２ａと２ｂ、２ｃと２ｄ、２ｅと２ｆ及び
２ｇと２ｈの各磁石片のペアによって内側へ向けて尖っ
た４つの略Ｖ字形を形成し、これら各Ｖ字形磁石のそれ
ぞれが１極を形成するように着磁されて全体で４極の界
磁を形成している。５はカシメピンであり、回転子鉄心
１ａを貫通してかしめられており、軸方向両端部に磁石
を密閉保護するための端板等を取り付けるとともに、回
転子全体の形状を保持する役目を果たしている。
の平面断面図であり、軸４に垂直な断面を表している。
回転子鉄心１ａは、所定形状に打ち抜いた薄鉄板を多数
積層して形成されており、円形の外周部は均一なエアギ
ャップを介して固定子と対向しており、内周部は軸４に
嵌着されている。複数の磁石２は回転子鉄心１ａに設け
た複数のＶ字形の収容孔３に収容されて鉄心内に埋め込
まれており、２ａと２ｂ、２ｃと２ｄ、２ｅと２ｆ及び
２ｇと２ｈの各磁石片のペアによって内側へ向けて尖っ
た４つの略Ｖ字形を形成し、これら各Ｖ字形磁石のそれ
ぞれが１極を形成するように着磁されて全体で４極の界
磁を形成している。５はカシメピンであり、回転子鉄心
１ａを貫通してかしめられており、軸方向両端部に磁石
を密閉保護するための端板等を取り付けるとともに、回
転子全体の形状を保持する役目を果たしている。
【００１３】上記磁石２は、フェライトもしくは希土類
等の磁性材料より形成されており、各極均等構成となっ
ている。図２を参照して例えば磁石片２ａ，２ｂによっ
て形成される１極分の構成について説明すると、磁石片
２ａ，２ｂによって形成されるＶ字における固定子と対
向する側の面の回転軸心Ｏからの開角θ１は、電気角１
２０゜以上となっている。この実施例の回転子は４極で
あるので、この角度は機械角でいえば６０゜以上を意味
する。固定子コイルに３相センサレス通電を行うことに
より、固定子鉄心から回転子の１極当たり電気角１２０
゜の区間に対して磁束が流出入するため、θ１を電気角
１２０゜以上に構成することにより、固定子磁束は無駄
なく回転子へ流出入して有効にトルクを発生することに
なる。
等の磁性材料より形成されており、各極均等構成となっ
ている。図２を参照して例えば磁石片２ａ，２ｂによっ
て形成される１極分の構成について説明すると、磁石片
２ａ，２ｂによって形成されるＶ字における固定子と対
向する側の面の回転軸心Ｏからの開角θ１は、電気角１
２０゜以上となっている。この実施例の回転子は４極で
あるので、この角度は機械角でいえば６０゜以上を意味
する。固定子コイルに３相センサレス通電を行うことに
より、固定子鉄心から回転子の１極当たり電気角１２０
゜の区間に対して磁束が流出入するため、θ１を電気角
１２０゜以上に構成することにより、固定子磁束は無駄
なく回転子へ流出入して有効にトルクを発生することに
なる。
【００１４】また図２において、磁石２とエアギャップ
との間には周方向に連続した鉄心部分６が存在し、この
ため固定子コイルを流れる電流によって発生した磁束が
固定子鉄心からエアギャップを通過して回転子鉄心１ａ
へ流出入するとき、この鉄心部分６も磁束の通路とな
る。従って、例えばモータの過負荷状態等において固定
子コイルに比較的大きな電流が流れるような場合であっ
ても、磁石を減磁させてしまうような磁束は上記鉄心部
分６を通過させることが可能となり、磁石厚Ｔ１を特別
厚く形成することなく減磁が防止される。このことによ
り磁石のＶ字形の開角θ１を一層大きく構成することが
可能となる。尚、上記鉄心部分６の径方向の幅は、この
部分が磁石の磁束によって磁気的に飽和するように、磁
石材料の種類に応じて適宜設定すればよい。
との間には周方向に連続した鉄心部分６が存在し、この
ため固定子コイルを流れる電流によって発生した磁束が
固定子鉄心からエアギャップを通過して回転子鉄心１ａ
へ流出入するとき、この鉄心部分６も磁束の通路とな
る。従って、例えばモータの過負荷状態等において固定
子コイルに比較的大きな電流が流れるような場合であっ
ても、磁石を減磁させてしまうような磁束は上記鉄心部
分６を通過させることが可能となり、磁石厚Ｔ１を特別
厚く形成することなく減磁が防止される。このことによ
り磁石のＶ字形の開角θ１を一層大きく構成することが
可能となる。尚、上記鉄心部分６の径方向の幅は、この
部分が磁石の磁束によって磁気的に飽和するように、磁
石材料の種類に応じて適宜設定すればよい。
【００１５】図３は、本発明の第２の実施例を示してい
る。この回転子は、図１のＶ字形の磁石に代えて、凸面
を内側へ向けた４つのＵ字形の磁石２ｉ，２ｊ，２ｋ，
２ｌによって構成されている。このような場合は、Ｕ字
形磁石２ｉ〜２ｌの外側円弧面の開角θ１を電気角１２
０゜以上に構成することにより、図１に示した回転子同
様の作用及び効果を生じ得るものである。
る。この回転子は、図１のＶ字形の磁石に代えて、凸面
を内側へ向けた４つのＵ字形の磁石２ｉ，２ｊ，２ｋ，
２ｌによって構成されている。このような場合は、Ｕ字
形磁石２ｉ〜２ｌの外側円弧面の開角θ１を電気角１２
０゜以上に構成することにより、図１に示した回転子同
様の作用及び効果を生じ得るものである。
【００１６】図５は本発明の第３の実施例を示してお
り、図３に示したようなＵ字形の磁石を各極において多
重に配置したものである。複数の磁石は回転子鉄心１ｄ
に設けた複数のＵ字形の収容孔に収容されて鉄心内に埋
め込まれており、２ｑと２ｒ、２ｓと２ｔ、２ｕと２ｖ
及び２ｗと２ｘのペアによる２重の磁石が１極を形成す
るように着磁されて全体で４極の界磁を形成しており、
これら各磁石は凸面を内側へ向けた略Ｕ字形に形成され
ている。図５の回転子の場合は、外側の磁石２ｒ，２
ｔ，２ｖ，２ｘはスペースの都合上開角を大きくできな
いため、内側に配置された磁石２ｑ，２ｓ，２ｕ，２ｗ
の外側円弧面の開角θ１を電気角１２０゜以上に構成す
るものであり、これにより、図１に示した回転子同様の
作用及び効果を生じ得るものである。この回転子におけ
る磁石２ｑ〜２ｘはＵ字形に限定されるものではなく、
Ｖ字形であってもよく、また２重ではなくさらに多重に
構成してもよい。
り、図３に示したようなＵ字形の磁石を各極において多
重に配置したものである。複数の磁石は回転子鉄心１ｄ
に設けた複数のＵ字形の収容孔に収容されて鉄心内に埋
め込まれており、２ｑと２ｒ、２ｓと２ｔ、２ｕと２ｖ
及び２ｗと２ｘのペアによる２重の磁石が１極を形成す
るように着磁されて全体で４極の界磁を形成しており、
これら各磁石は凸面を内側へ向けた略Ｕ字形に形成され
ている。図５の回転子の場合は、外側の磁石２ｒ，２
ｔ，２ｖ，２ｘはスペースの都合上開角を大きくできな
いため、内側に配置された磁石２ｑ，２ｓ，２ｕ，２ｗ
の外側円弧面の開角θ１を電気角１２０゜以上に構成す
るものであり、これにより、図１に示した回転子同様の
作用及び効果を生じ得るものである。この回転子におけ
る磁石２ｑ〜２ｘはＵ字形に限定されるものではなく、
Ｖ字形であってもよく、また２重ではなくさらに多重に
構成してもよい。
【００１７】また磁石のコーナー部にはＲ面取りやＣ面
取り等の面取り部分存在するのが一般的であるが、この
ような場合における上記実施例に示す開角θ１の範囲は
概ね次のように定めるものとする。即ち、図６に示すよ
うに外側面の端部にＣ面取り８，８を有する磁石９ａ，
９ｂにより構成されるＶ字の開角θ１は、このＣ面取り
８，８の最も極間寄り端部と回転軸心とを結ぶ線により
形成される開角とする。これは、このＣ面取りによっ
て、Ｃ面取り部分とエアギャップとの間の回転子鉄心部
分の幅が大きくなるために、この部分においては固定子
コイルによる磁束が飽和することなく回転子に流出入で
きる有効な区間になり得るからである。同じ理由から、
図７に示すＣ面取り８，８を有するＵ字形の磁石９ｃに
おけるＵ字の開角θ１についても同様であり、Ｒ面取り
等の場合も同様である。尚、以上の実施例では４極構造
のモータに関して説明したが、２極や６極等いかなる極
数のものに対しても本発明は有効に寄与し得ることは勿
論である。
取り等の面取り部分存在するのが一般的であるが、この
ような場合における上記実施例に示す開角θ１の範囲は
概ね次のように定めるものとする。即ち、図６に示すよ
うに外側面の端部にＣ面取り８，８を有する磁石９ａ，
９ｂにより構成されるＶ字の開角θ１は、このＣ面取り
８，８の最も極間寄り端部と回転軸心とを結ぶ線により
形成される開角とする。これは、このＣ面取りによっ
て、Ｃ面取り部分とエアギャップとの間の回転子鉄心部
分の幅が大きくなるために、この部分においては固定子
コイルによる磁束が飽和することなく回転子に流出入で
きる有効な区間になり得るからである。同じ理由から、
図７に示すＣ面取り８，８を有するＵ字形の磁石９ｃに
おけるＵ字の開角θ１についても同様であり、Ｒ面取り
等の場合も同様である。尚、以上の実施例では４極構造
のモータに関して説明したが、２極や６極等いかなる極
数のものに対しても本発明は有効に寄与し得ることは勿
論である。
【００１８】
【発明の効果】本発明によれば、回転子に具備された１
極の磁石当たり電気角１２０゜の区間に対して固定子か
らの磁束が流出入するのに対し、回転子各極のＶ字形ま
たはＵ字形磁石の開角は電気角１２０゜以上に構成され
ているため、十分な固定子磁束が得られて効率良くトル
ク発生がなされる。この結果、モータ効率が向上すると
ともに、インバータを構成するパワー半導体も小さなも
のによって構成可能となりコストダウンされる。さら
に、磁石とエアギャップとの間に周方向に連続した鉄心
部分を有するため、磁石の減磁耐力が向上できて、磁石
がコストダウンされたり上記開角の形成が容易となると
いった特長を有する。
極の磁石当たり電気角１２０゜の区間に対して固定子か
らの磁束が流出入するのに対し、回転子各極のＶ字形ま
たはＵ字形磁石の開角は電気角１２０゜以上に構成され
ているため、十分な固定子磁束が得られて効率良くトル
ク発生がなされる。この結果、モータ効率が向上すると
ともに、インバータを構成するパワー半導体も小さなも
のによって構成可能となりコストダウンされる。さら
に、磁石とエアギャップとの間に周方向に連続した鉄心
部分を有するため、磁石の減磁耐力が向上できて、磁石
がコストダウンされたり上記開角の形成が容易となると
いった特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例を示す回転子の平面断面
図。
図。
【図２】図１の回転子の要部説明図。
【図３】本発明の第２の実施例を示す回転子の平面断面
図。
図。
【図４】３相センサレス通電時の電流波形例を示す波形
図。
図。
【図５】本発明の第３の実施例を示す回転子の平面断面
図。
図。
【図６】磁石の面取りと開角の関係を例示する説明図。
【図７】磁石の面取りと開角の関係を例示する説明図。
【図８】従来例を示す回転子の平面断面図。
１ａ〜１ｄ 回転子鉄心 ２，２ａ〜２ｘ，９ａ，９ｂ，９ｃ 磁石 ３ 収容孔 ４ 軸 ５ カシメピン
Claims (3)
- 【請求項１】 固定子とこの内側にエアギャップを介し
て対向配置させた回転子よりなり、前記固定子は、固定
子鉄心に３相コイルを巻装して構成し、前記回転子は、
回転子鉄心の内部に回転軸に垂直な断面形状が各極にお
いて略Ｖ字形または略Ｕ字形をなすように埋め込んだ磁
石によって界磁を構成するとともに、各極を構成する前
記磁石のＶ字形またはＵ字形の回転軸心からの開角を電
気角１２０゜以上に構成し、前記固定子のコイルに３相
センサレス通電を行うことを特徴とするブラシレスＤＣ
モータ。 - 【請求項２】 固定子とこの内側にエアギャップを介し
て対向配置させた回転子よりなり、前記固定子は、固定
子鉄心に３相コイルを巻装して構成し、前記回転子は、
回転子鉄心の内部に回転軸に垂直な断面形状が各極にお
いて略Ｖ字形または略Ｕ字形をなす磁石を多重に埋め込
んで界磁を構成するとともに、各極を構成する前記磁石
のうち、最も内側に配置された磁石におけるＶ字形また
はＵ字形の回転軸心からの開角を電気角１２０゜以上に
構成し、前記固定子のコイルに３相センサレス通電を行
うことを特徴とするブラシレスＤＣモータ。 - 【請求項３】 前記回転子鉄心は、前記磁石と前記エア
ギャップとの間に周方向に連続した鉄心部分を有してい
ることを特徴とする請求項１または２に記載のブラシレ
スＤＣモータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8144808A JPH09298852A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | ブラシレスｄｃモータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8144808A JPH09298852A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | ブラシレスｄｃモータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09298852A true JPH09298852A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=15370953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8144808A Pending JPH09298852A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | ブラシレスｄｃモータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09298852A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1128522A1 (en) * | 2000-02-25 | 2001-08-29 | Nissan Motor Co., Ltd. | Permanent magnet rotor for synchronous motor |
| KR20020048700A (ko) * | 2000-12-18 | 2002-06-24 | 윤종용 | 압축기 모터 |
| KR20020075649A (ko) * | 2001-03-27 | 2002-10-05 | 삼성광주전자 주식회사 | 동기모터의 회전자 |
| JP2004320952A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-11 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | 永久磁石式回転電機 |
| WO2010058609A1 (ja) * | 2008-11-19 | 2010-05-27 | 三菱電機株式会社 | 電動機の回転子及び電動機及び送風機及び圧縮機 |
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| EP1990895A3 (en) * | 2007-05-09 | 2016-04-06 | UQM Technologies, Inc. | Stress distributing permanent magnet rotor geometry for electric machines |
| JP2017028921A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立アプライアンス株式会社 | 永久磁石同期機及びそれを用いた機器 |
-
1996
- 1996-04-30 JP JP8144808A patent/JPH09298852A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| KR20020048700A (ko) * | 2000-12-18 | 2002-06-24 | 윤종용 | 압축기 모터 |
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| JP5121939B2 (ja) * | 2008-11-19 | 2013-01-16 | 三菱電機株式会社 | 電動機の回転子及び電動機及び送風機及び圧縮機 |
| US8525381B2 (en) | 2008-11-19 | 2013-09-03 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotor of electric motor and electric motor and ventilation fan and compressor |
| WO2010058609A1 (ja) * | 2008-11-19 | 2010-05-27 | 三菱電機株式会社 | 電動機の回転子及び電動機及び送風機及び圧縮機 |
| EP2348613A4 (en) * | 2008-11-19 | 2016-12-14 | Mitsubishi Electric Corp | ROTOR FOR A MOTOR, ENGINE, FAN AND COMPRESSOR |
| JP2017028921A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立アプライアンス株式会社 | 永久磁石同期機及びそれを用いた機器 |
| CN106411002A (zh) * | 2015-07-27 | 2017-02-15 | 日立空调·家用电器株式会社 | 永久磁铁同步机以及使用该永久磁铁同步机的设备 |
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