JPH09182329A - 回転機用磁石回転子 - Google Patents

回転機用磁石回転子

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JPH09182329A
JPH09182329A JP7335035A JP33503595A JPH09182329A JP H09182329 A JPH09182329 A JP H09182329A JP 7335035 A JP7335035 A JP 7335035A JP 33503595 A JP33503595 A JP 33503595A JP H09182329 A JPH09182329 A JP H09182329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が単純でかつ組立性および耐久性が高
く、しかも漏れ磁束が極めて少ない磁気回路構造の回転
機用磁石回転子を提供する。 【解決手段】 回転子コアと、永久磁石とを具備する回
転機用磁石回転子であって、回転子コアは強磁性部と非
磁性部とが共存する金属粉末複合焼結体により構成され
るとともに、その非磁性部が回転子コアの漏れ磁束を生
じる位置に配置されることを特徴とする回転機用磁石回
転子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石界磁方式
のモータや発電機等の回転機用磁石回転子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】界磁発生手段に永久磁石を使用し、外部
からの界磁エネルギーの供給を必要としない永久磁石界
磁方式のモータや発電機は、巻線界磁方式のものに比べ
て効率が良いため、その省エネルギー性により小型のモ
ータや発電機あるいはロボット用のサーボモータなどに
多用されている。永久磁石界磁方式の回転機(例えば、
モータ等。)は回転子の永久磁石配置構成によって大略
下記の2種類に分類される。その1つは図15にその要
部断面図の例を示すように、回転子10表面に設置され
た永久磁石1が回転子10および固定子20間のエアギ
ャップ4に直接接している形式である。この磁気回路形
式を有する回転子を一般に表面磁石型回転子と呼ぶ。図
15の場合、永久磁石1の任意の永久磁石1aのN極か
ら出た磁束A1は、矢印で示すようにエアギャップ4を
貫通し、固定子コア3a部分に達する。次いで、この磁
束A1は固定子コア3bおよび3c部分を経由して再び
エアギャップ4を貫通し、さらに永久磁石1bおよび回
転子コア2を経由して永久磁石1aのS極へ戻る閉ルー
プを形成する。なお、図15においてt30はエアギャッ
プ4の最小厚みを示している。
【0003】回転子におけるもう1つの永久磁石配置形
式は内部磁石型と呼ばれるもので、図17にその要部断
面図の例を示す。図17において、永久磁石1は回転子
コア2内に埋設配置されており、永久磁石1のN磁極側
から出た磁束A2は矢印で示すように回転子コア2を経
由して固定子20と回転子10間のエアギャップ4を貫
通する。次いで、この磁束A2は固定子コア3a,3
b,3c部分を順次経由して再びエアギャップ4を通過
後、回転子コア2を経由して永久磁石1のS磁極に戻る
閉ループを形成する。なお、図17においてt40はエア
ギャップ4の最小厚みを示している。
【0004】表面磁石型磁気回路構造の回転子を有する
モータの利点は永久磁石の一磁極表面がエアギャップに
直接接しているため、永久磁石が発生する磁束を効率良
く活用できることである。エアギャップの厚みが隣接す
る永久磁石の配置間隔に比べて十分小さい場合には、永
久磁石から発生する多くの磁束が固定子コアに達する。
【0005】しかしながら、現在実用に供されているフ
ェライト磁石や稀土類磁石等の公知の永久磁石は機械的
強度が十分ではなく、表面磁石型回転子を用いたモータ
の使用中に、回転子に作用する遠心力によってその回転
子に装着した永久磁石が割れたり、欠けたりして発生し
た永久磁石の破片がエアギャップに挟まりモータ故障を
発生させてしまうことがある。また、表面磁石型回転子
を用いたモータでは、永久磁石が回転子コア表面に接着
されている場合、その接着強度が回転による遠心力に対
して十分でなく、モータの使用中に、回転子に作用する
遠心力によって、接着された永久磁石が回転子コアから
剥がれてモータ故障を発生させてしまうこともある。
【0006】表面磁石型回転子を有するモータにおける
剥がれ、欠け、割れ等の機械強度的な欠点を補完するた
め、図16の要部断面図に示すように永久磁石1の外周
側に炭素繊維などを巻回するか、あるいはチタン合金、
ステンレス鋼、ケイ素鋼などからなる薄いロータキャン
(カバー)8を配置する構成が採用されている。このロ
ータキャン8は回転子コア2への永久磁石1の固定力強
化、および永久磁石1への応力集中を防ぐこと、および
仮に何らかの事情によって永久磁石1が回転子コア2か
ら剥がれたり、割れたり、欠けたりした場合の永久磁石
破片のエアギャップ(図示省略)への飛散防止のために
設けられるものである。
【0007】一方、内部磁石型回転子を有するモータに
おいては、以上述べてきた表面磁石型における機械強度
面での欠点は多くの場合解消される。すなわち、内部磁
石型回転子を有するモータの利点は、永久磁石が回転子
コア内部に緊密に固定されているため、表面磁石型回転
子を有するモータと比較して永久磁石の剥がれ、割れ、
欠け等によるモータ故障がほとんど見られないことであ
る。また、内部磁石型では、回転子の周囲、特に外周部
分が全て回転子コアによって形成されており、回転子外
周部分の寸法公差が回転子コアの加工寸法公差のみで得
られるため、寸法精度の高い回転子が得られる。したが
って、回転子と固定子間のエアギャップの厚みは表面磁
石型回転子を有するモータに比べて大幅に小さくするこ
とが可能であり、このためモータ全体の磁気抵抗を下げ
ることができ、その結果固定子に至る有効な磁束量を大
幅に増加させることが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た図17の例に代表される内部磁石型回転子を有するモ
ータの場合、永久磁石1のN磁極から出た磁束B2が矢
印に示すように回転子コア2内部を経由して同じ永久磁
石1のS磁極へ戻る短絡磁路を形成し、いわゆる洩れ磁
束B2が生じる。このため、永久磁石1からの発生磁束
の全量を固定子20に至り巻線7と鎖交する有効な磁束
量A2として無駄なく有効に活用できないという欠点を
有している。
【0009】この漏れ磁束をなるべく少なくするため、
図18の要部断面図に示すように永久磁石1から出た漏
れ磁束B3およびB4の通過経路となる回転子コア2の一
部の厚み寸法t1およびt2を薄くしてこのt1およびt2
部分の磁気抵抗を高くすることにより漏れ磁束B3およ
びB4を減少させて有効磁束A3のみを増加させることが
行われているが、この手段によって漏れ磁束を実用上問
題のないレベルまで低減化できるものの、t1およびt2
部分のように回転子コア2に厚みの非常に薄い部分が形
成され、この部分がモータ用回転子としての機械的強
度、耐久性等の信頼性を低下させてしまうという問題を
発生する。
【0010】前記ロータキャンを使用する場合にも表面
磁石型回転子に比べて有効磁束量が低下するという悪影
響は否めない。すなわち、図16のロータキャン8がチ
タン合金などの非磁性材料からなる場合にはロータキャ
ン8の厚み分だけ回転子10と固定子間のエアギャップ
の厚み(図示省略)が大きくなってしまい、構成される
磁気回路全体の磁気抵抗が増してエアギャップを通過す
る有効磁束量が減少する。一方、ロータキャン8に強磁
性の材料を使用した場合は、ロータキャン8に磁束が通
ってしまい、ロータ10の外周側に形成された隣接する
磁極間に漏れ磁束と呼ばれる短絡磁束が流れてしまうた
め、ステータに至り巻線と鎖交する有効な磁束量が大幅
に減少する。
【0011】本発明は上記従来の問題点を解決し、構成
が単純でかつ組立性および耐久性が高く、しかも漏れ磁
束が極めて少ない磁気回路構造の回転機用磁石回転子を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における第1の発明では、回転子コアと、永
久磁石とを具備する回転機用磁石回転子であって、回転
子コアは、強磁性部と非磁性部とが共存する金属粉末複
合焼結体により構成されるとともに、その非磁性部が回
転子コアの漏れ磁束を生じる位置に配置される、という
技術的手段を採用した。本発明は、複数の永久磁石が回
転子コア内に配置された内部磁石型回転子に有効に適用
される。また、強磁性部と非磁性部とが共存する一体構
造の金属粉末複合焼結体により回転子コアが構成される
ことが耐久強度の点から好ましい。また、強磁性部と非
磁性部とが共存する金属粉末複合焼結体の2以上の組み
合わせにより回転子コアを構成することができる。ま
た、強磁性部分と非磁性部分とが共存する金属粉末複合
焼結体内に永久磁石が配置される構成を採用することが
できる。また、強磁性部分と非磁性部分とが共存する金
属粉末複合燒結体同志の組み合わせ境界部に永久磁石が
配置される構成を採用することができる。また、強磁性
部分と非磁性部分とが共存する金属粉末複合燒結体と、
強磁性部材との組み合わせにより回転子コアを構成する
ことができる。
【0013】本発明における第2の発明においては、周
方向に永久磁石が配置されるとともに、この永久磁石を
囲包するカバーとを具備する回転機用表面磁石型回転子
であって、前記カバーは強磁性部と非磁性部とが共存す
る金属粉末複合焼結体からなるとともに、その非磁性部
は前記回転子の漏れ磁束を生じる位置に配置される、と
いう技術的手段を採用した。
【0014】上記の第1および第2の発明において、前
記回転子の周方向に強磁性部分と非磁性部分とが交互に
形成されることが回転機用磁石回転子として極めて有用
である。
【0015】本発明によれば、複数の永久磁石を回転子
コア内に配置する内部磁石型回転子、あるいは表面磁石
型回転子の外周側または内周側にカバー(ロータキャ
ン)を設けて回転子の機械的強度を向上させるいわゆる
キャンタイプロータ、あるいは配置される永久磁石の位
置決め用の突起を回転子コアに設けた表面磁石型回転子
等、およびその回転子を備えたモータや発電機等の回転
機において、その回転子コアに強磁性部分と非磁性部分
とが共存する金属粉末複合燒結体(好ましくは一体構造
のもの)を採用するとともに、回転子の磁極部分を前記
強磁性部分で構成し、かつ回転子の漏れ磁束を生じる部
分(すなわち回転子コアにおいて漏れ磁束が通る部分)
に前記非磁性(弱磁性も含む。)部分を配置することに
よって回転子の漏れ磁束を低減でき、モータ(発電)効
率に寄与する有効な磁束量のみを増加させることができ
る。また、漏れ磁束の低減化手段として、従来の内部磁
石型回転子におけるような、回転子コアの漏れ磁束発生
部分の磁気抵抗を高めるために回転子コアの一部の厚み
寸法を薄くする等の手段を用いる必要がなく、従来の表
面磁石型や内部磁石型の回転子を有するモータや発電機
に比べて設計自由度が広がる。したがって、構成が単純
でかつ組立性および耐久性が高く、しかも漏れ磁束が極
めて少ない高性能の回転機用磁石回転子を提供できるの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明を説明す
る。図1は本発明の実施の形態の一例を示す回転機用内
部磁石型回転子10を示す斜視図である。図1におい
て、斜線で示される660の部分は回転子コア65にお
ける非磁性部分(例えば、非磁性ステンレス鋼であるS
US304粉末の燒結体組織部分)であり、650部分
は回転子コア65における強磁性部分(例えば、純鉄粉
末の燒結体組織部分)であるとともに、回転子コア65
は上記の純鉄燒結部とSUS304燒結部とを有する同
一素材からなる。そして、回転子コア10の外周側にお
ける650部分に磁極Nおよび磁極Sが非磁性部(非磁
極部)660を挟んで交互に形成されている。回転子コ
ア65には永久磁石1を回転子コア65内に埋設配置す
るための貫通孔68が4箇所設けられている。この貫通
孔68に永久磁石1を挿入し、例えばエポキシ系接着剤
(例えば、アラルダイトAV138等。)で回転子コア
65内に緊密に固設する。また、永久磁石1には図1に
示す磁極パターンN,Sが付与され、回転子10の外周
面に磁極N,Sが合計4極形成されている。
【0017】図2に、図1の内部磁石型回転子10を用
いたモータの要部断面図を示す。なお、図2において、
図17と同一参照符号のものは図17と同一の構成部分
を表す。図2の構成によれば、斜線で示される660の
部分が非磁性部分であるため、例えば前述した図15、
図17、図18におけるような回転子コア内の磁束の短
絡の発生が抑制される。したがって漏れ磁束は極めて少
ない。なお、図2において仮に660部分が形成されな
い場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示してい
る。ここで、660部分は図2における便宜上点線で示
される漏れ磁束Bの磁路を遮断し得る回転子コア65内
の任意の位置に形成できる。
【0018】次に、上記図1の回転子10における回転
子コア65の外径寸法は74mm、シャフト(回転軸)
5を通すために設けた中心の穴部200の直径は30m
m、永久磁石1を回転子コア65内に挿入配置するため
の貫通孔68の寸法は磁化方向の厚み3.5mm×幅1
6mm×シャフト5方向の長さ23mmの永久磁石1を
挿入できる矩形孔であり、回転子コア65のシャフト5
方向の長さも23mmである。貫通孔68と回転子コア
65外周面との間の厚み(最小厚み部分の厚み)は3m
m、貫通孔68と中心の穴部200間の厚み(最小厚み
部分の厚み)は3mmとした。また、本発明のモータを
構成する固定子20と回転子10間のエアギャップ4の
最小厚みtは0.3mmとした。なお、この最小厚み寸
法0.3mmは回転子10の外周部における芯ぶれ0.
05mm以下、倒れ0.05mm以下という良好な寸法
精度によって回転子10の回転時の偏芯量が最小限に抑
えられた結果実現された。
【0019】図1および図2において、永久磁石1は残
留磁束密度Br=1.15テスラ(以後、(T)と略
す。)のNd−Fe−B系異方性焼結磁石(日立金属
(株)製HS−32BV)を使用した。この永久磁石1
の表面には、その表面から順次、耐酸化性被膜として、
Cuメッキ(例えば、平均膜厚2μm)、Niメッキ
(例えば、平均膜厚60μm)、エポキシ樹脂コーティ
ング層(例えば、平均膜厚50μm)の多層被膜が形成
されている。
【0020】ここで、図1の回転子10は、例えば以下
のような工程で製作することができる。すなわち、上記
のそれぞれ異なる組成の強磁性および非磁性金属粉末を
押出す2台の押出装置を使用して、回転子コア65の形
状寸法に見合う複合金属粉末成形体の形状寸法とした
後、脱脂(例えば、水素雰囲気中での脱脂等。)、燒結
して回転子コア65用のニアネット形状寸法の燒結体素
材としたのち、軽度の機械加工を行って回転子コア65
を製作した。
【0021】本発明の強磁性と非磁性とを有する金属粉
末複合燒結体を得るための前工程である金属粉末複合成
形体を得る手段として、押出成形法に使用する複合用ダ
イに設けた貫通孔に、強磁性金属粉末とバインダ(例え
ば、脱脂可能なメチルセルロース、EVA等の結着剤
等)とからなる第1の混練体を通過させ所定断面に成形
するとともに、複合用ダイの外周部から、言い換えれば
複合用ダイの側面から、非磁性金属粉末とバインダとか
らなる複合用混練体(第2の混練体)を導入し、所定断
面を有し前記貫通孔の下流方向に連続したスリット状空
間で複合用混練体を同時に成形し、複合用ダイの出口で
第1と第2の混練体を一体化する方法を用いた。
【0022】これにより、貫通孔を通過して所定形状に
成形された第1の混練体と、スリット状空間を通過して
所定形状に成形された第2の複合用混練体とが、複合用
ダイで同時に押出され、複合用ダイの出口で強磁性金属
粉末を含む強磁性成形体層(第1の混練成形体層)と非
磁性金属粉末を含む非磁性成形体層(第2の混練成形体
層)とが所定のパターンで分布するとともに圧着により
一体化された金属粉末複合成形体とすることができるの
である。上述したスリット状空間は、複合用ダイの外周
部から内部に向かって複合用混練体を供給するものであ
る。したがって、強磁性部と非磁性部とが共存する一体
の混練成形体を形成することができる。
【0023】すなわち、本発明の回転子コアを形成する
ために使用する金属粉末複合成形体形成用の押出成形装
置(例えば、図14参照)は、強磁性金属粉末とバイン
ダとの混練体を複合用ダイ27に向かって押し出す第1
の押出装置11と、前記混練体とは異なる非磁性金属粉
末を含有する複合用混練体を押し出す第2の押出装置1
5を具備しており、前記複合用ダイ27は、第1の押出
装置からの混練体流路を構成する貫通孔28と、前記複
合用ダイ27の外周部から中心部に向かって構成され、
かつ前記貫通孔28の下流方向に連続したスリット状空
間34とを有し、このスリット状空間34には前記第2
の押出装置15が連結され、前記スリット状空間34に
前記複合用混練体を押し出すものである。
【0024】例えば、複合用ダイ27としては、図13
に示す構造を使用することができる。図13のaは本発
明の複合用ダイ27の一例を示す側面図であり、図13
のbは、そのA−A断面図である。図13のbにおいて
は、図面後方から導入された第1混練体は、貫通孔28
によって断面が貫通孔28の形状に成形され紙面前方に
押し出される。一方、複合用ダイ27の外周部に複合用
(第2)混練体を供給すると、貫通孔28の外壁33と
破線により示したマンドレル29によって形成されるス
リット状空間34に複合用(第2)混練体が満たされ、
スリット状空間34の断面形状に成形されつつ、図面前
方に押し出される。複合用ダイ27を通過すると貫通孔
28とスリット状空間34を隔てる薄い外壁33がなく
なり、図12に示す複合成形体となるものである。
【0025】なお、図14に示す通り、複合用ダイ27
の下流側に、前記複合用ダイ27の開口径よりも小さい
径を有する圧着用ダイ18を備えるようにし、第1混練
体と複合用(第2)混練体とを圧着することが成形体密
度のより均一な金属粉末複合成形体を得る上で好まし
い。さらに、図13bのマンドレル29および外壁33
の形状を変更することにより、本発明の回転子コアの強
磁性部および非磁性部の所望形成パターンに応じて、第
1混練成形体層(強磁性金属成形体層)と第2混練成形
体層(非磁性金属成形体層)とを自在に分布させ得る本
発明の複合金属粉末成形体を形成できる。また、本発明
の金属粉末複合成形体は、公知の切断手段(例えば、ワ
イヤー状の切断刃等)によって切断可能であり、薄板状
にカットすることにより薄板状の成形体を得ることがで
きる。こうして得られた金属粉末複合成形体を適宜の公
知条件で脱脂、燒結したのち必要な機械加工を施して本
発明の回転子コアを製作できる。なお、上記の薄板状金
属粉末複合成形体を脱脂、燒結して得られた薄板状の回
転子コア用燒結体素材に軽度の機械加工を施すことで薄
板状の金属粉末複合燒結体からなる回転子コア用薄板が
得られる。この薄板をその厚み方向が本発明の回転子の
回転軸方向と平行になるようにかつ隣接する薄板同志の
強磁性部分と非磁性部分とがその積層方向に一致して連
続するように位置決めされて積層されて形成された薄板
積層型の回転子コアは渦電流損失の低減化に極めて有効
である。この積層型回転子コアの薄板厚みは例えば0.
45mmとされる。この薄板厚み寸法は渦電流損失の低
減化の点から5mm以下が好ましく、1mm以下が特に
好ましいが、その反面、その薄板をより薄くするために
は上記金属粉末複合成形体の切断性および切断コスト、
燒結後の機械加工コスト等を考慮する必要があり、これ
らの制約からその厚み下限寸法は適宜決定されるべきも
のである。
【0026】表1に、本発明による図2のモータと、回
転子コア65を強磁性体のSS41のみで構成した以外
は図2のモータと同一構成の比較例のモータにおける磁
界解析結果(1磁極当たりのエアギャップ部総磁束量お
よび回転子コアを通過する漏れ磁束量の測定値。)を示
す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より明らかなように、本発明のモータ
は比較例のモータに比べて一磁極当たりのエアギャップ
部総磁束量が2倍以上に高い。また、回転子コアを通過
する漏れ磁束量は総磁束量の10%未満となり、比較例
のモータに比べて大幅に低減できていることがわかる。
【0029】また、本発明の回転機用磁石回転子は、例
えば、図1のように永久磁石1の着磁方向(図1では永
久磁石1の磁気異方性化方向が着磁方向に一致してい
る。)が回転子10の半径方向に直角な場合のみに限定
されるものではない。
【0030】本発明の磁石回転子の他の実施例として、
例えば、図3は永久磁石1の着磁方向Mが回転子10の
半径方向に対して角度Θ(0<Θ<90度)を持って配
置された場合である。この配置では永久磁石1の数量が
回転子10の外周側に形成される1磁極当たり2個とな
り、また回転子10の任意の1磁極を形成する2個の永
久磁石は同極性磁極同志が対向配置されている。この構
成によって、角度Θを変えることにより1磁極当たりの
有効磁束量を自在に変えることができるという利点を有
する。そして、図3では図1と同様に回転子コア65に
強磁性部分650と非磁性部分660とが形成されてい
る。なお、図3において、仮に660部分が形成されな
い場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示してい
る。
【0031】また、本発明の磁石回転子のさらに他の実
施例として、図4に永久磁石1の着磁方向が永久磁石1
の中心を通る回転子10の半径方向に対して平行である
場合の要部断面図を示す。この実施例によれば、永久磁
石1が回転子コア65内部に配置されて内部磁石型の磁
石回転子10を構成しているが、この構成によって表面
磁石型の磁石回転子に近い有効磁束量が得られる。そし
て、図4では図1と同様に回転子コア65に強磁性部分
650と非磁性部分660とが形成されている。なお、
図4において、仮に660部分が形成されない場合に発
生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示している。
【0032】また、本発明の磁石回転子のさらに他の実
施例として、図5に永久磁石1の断面形状がアーク状で
かつ永久磁石1が回転子コア65の同心円上に所定間隔
をおいて配置された場合の要部断面図を示す。この実施
例によれば、図4の場合に比べて永久磁石1の形状が複
雑になるため、永久磁石1の加工性は悪くなるものの、
永久磁石1とエアギャップとの間の回転子コアの厚み寸
法t10が回転子10外周側に形成される磁極領域のほと
んどで一定になり得るので、図4の実施例に比較してさ
らに表面磁石型磁石回転子に近い有効磁束量が得られ
る。そして、図5では図1と同様に回転子コア65に強
磁性部分650と非磁性部分660とが形成されてい
る。なお、図5において、仮に660部分が形成されな
い場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示してい
る。
【0033】図6は、本発明の磁石回転子のさらに他の
実施例として、永久磁石1の断面形状がかまぼこ状にな
っている場合の要部断面図を示している。この実施例で
は永久磁石1の中央の厚みが両端部に対して厚いため、
この回転子を公知の回転機(例えばモータや発電機
等。)に組込んで駆動させた場合、エアギャップにおけ
る回転子10の回転方向の有効磁束密度分布を正弦波に
近づけることができるという利点を有する。そして、図
6では図1と同様に回転子コア65に強磁性部分650
と非磁性部分660とが形成されている。なお、図6に
おいて、仮に660部分が形成されない場合に発生する
漏れ磁束Bを便宜上点線で示している。
【0034】ここで、図3〜図6において図1と同一の
参照符号のものは図1と同一の構成部材を表しており、
また永久磁石1の着磁方向が磁気異方性化方向に一致し
ていることが回転機(モータや発電機等。)に組み込ま
れた場合に高い有効磁束量を得られるために好ましい。
そして、いずれの場合においても漏れ磁束Bを抑えるこ
とができるとともに、機械的強度、耐久性等の信頼性の
高い回転機を構成し得る。そして、例えば、上記図3〜
図6の回転子10の各々を図2の回転子10に代えて図
2のモータに組込むことによっても本発明の磁石回転子
を具備する高効率、高信頼性のモータを構成することが
できる。
【0035】なお、図1〜図6の実施例においては本発
明の磁石回転子を構成する回転子コア65が一体構造物
(例えば、本発明では上記薄板積層構造の回転子コアも
一体構造のものに含めることとする。)の場合を記載し
たが、回転子の使用条件や組立コスト、設計条件等を加
味して本発明の範囲内において分割型の回転子コアの構
成としてもよい。
【0036】図7は、本発明の磁石回転子において、分
割型の回転子コア65a〜65dを用いて制作した回転
子10の一実施例を示す要部断面図である。図7におい
て、強磁性部分650と非磁性部分660とが共存して
いる分割型の回転子コア65の各部材65a〜65dは
各々その内部に永久磁石1が配置されており、これら分
割型回転子コア部材同志の組み合わせ境界80を介して
機械的に接続されている。この実施例においては、永久
磁石1が前記複数の分割型回転子コアの各部材内部に各
々配置されているため、永久磁石1自体に外部からの応
力がかかりにくく、機械的に極めて堅牢な回転子10を
構成できている。また、図7では図1と同様に分割型回
転子コア部材65a〜65dの各々に強磁性部分650
と非磁性部分660とが形成されている。なお、図7に
おいて、仮に660部分が形成されない場合に発生する
漏れ磁束Bを便宜上点線で示している。
【0037】図8は、本発明の磁石回転子において、分
割型の回転子コア部材65a〜65dを用いて制作した
回転子10の他の実施例を示す要部断面図である。図8
において、永久磁石1は強磁性部分650と非磁性部分
660とが共存している前記の分割型回転子コア部材同
志の組み合わせ境界部80に設けられたくぼみ71に配
置される。本実施例によれば、永久磁石1を図7のよう
な各分割型回転子コア部材の内部に形成された孔70に
挿入配置するのではなく、分割型回転子コア部材65a
と65bの境界部、65bと65cの境界部、65cと
65dの境界部、65dと65aの境界部に各々形成さ
れたくぼみ71に配置した後、これらの分解型回転子コ
ア部材を機械的に接続して図8の内部磁石型回転子10
を構成するため、特にシャフト5の軸方向に長い回転子
を構成する場合に有効な分割方法である。そして、図8
では図1と同様に分割型回転子コア部材65a〜65d
の各々に強磁性部分650と非磁性部分660とが形成
されている。なお、図8において、仮に660部分が形
成されない場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示
している。
【0038】図9は、本発明の磁石回転子において、図
1と同様に強磁性部分650と非磁性部分660とが共
存している分割型回転子コア部材65aおよび65b
と、全体が強磁性部分(例えば、SS41等の炭素鋼か
らなる。)である回転子コア部材40aおよび40bと
を用いて制作した回転子10の一実施例を示す要部断面
図である。図9において、永久磁石1は前記の65aと
40bの境界部、40bと65bの境界部、65bと4
0aの境界部、40aと65aの境界部に形成されたく
ぼみ72に各々配置される。本実施例によれば、永久磁
石1は図8と同様にシャフト5の軸方向に長い回転子を
構成する場合の組立性が良好で、かつ分割型回転子コア
部材の一部に安価でかつ高い有効磁束量の得られる一般
的な強磁性ヨーク材料であるSS41等(これ以外にも
例えばSS400、S45C等の炭素鋼、SUS430
等の公知のものを用い得る。)を使用したので安価でか
つ有効磁束量のより高い回転子10を構成することが可
能である。なお、図9において、仮に660部分が形成
されない場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線で示し
ている。
【0039】また、図10は、本発明の磁石回転子にお
ける分割型の回転子コア部材65eおよび65fを用い
て制作した回転子10の一実施例を示す要部断面図であ
る。図10において、永久磁石1は、回転子10の半径
方向に分割されかつ図1と同様に強磁性部分650と非
磁性部分660とが共存している分割型回転子コア部材
65eおよび65fの間のくぼみ73に配置されてい
る。そして、前記部材65eおよび65fを機械的に接
続して図10の回転子10を構成することができる。本
実施例によれば、くぼみ73に永久磁石1を配置するこ
とにより、シャフト5の軸方向に長い回転子を構成する
場合の組立性が良好になるのみならず、分割型回転子コ
ア部材65eと65fは回転子10の円周方向およびシ
ャフト5の軸方向に対して一体の部材で形成されている
ため、回転子10の機械的強度が極めて堅牢で、かつ回
転子10の外周側の良好な加工寸法精度が得られ、回転
子10としての偏芯量を最小限に抑えられるという利点
を有している。なお、図10において、仮に660部分
が形成されない場合に発生する漏れ磁束Bを便宜上点線
で示している。
【0040】また、図7〜図10において、図1と同一
の参照符号のものは図1と同一の構成部分を表してい
る。そして、いずれの場合においても漏れ磁束Bを抑え
ることができるとともに、機械的強度、耐久性等の信頼
性の高い回転機用磁石回転子を構成することができる。
【0041】さらに、図7〜図10において、前記分割
型回転子コア部材同志を機械的に接続固定して本発明の
磁石回転子を構成する手段としては、例えば前記分割型
回転子コア部材の各々にその回転子の回転軸方向の貫通
孔を複数箇所要所(上記回転子コアにおける非磁性部に
この貫通孔を設けることが好ましい。)に形成し、この
貫通孔の各々にボルト(例えば、非磁性ボルトが好まし
い。)を通して、さらにこの回転子の両端部に設けた押
さえ板にこれらボルトを通してナットで締結して永久磁
石とともに前記分割型回転子コア部材を機械的に接続固
定する方法、あるいは公知の溶接手段および/または接
着剤の使用による接続固定方法、あるいは前記分割型回
転子コア部材の各々にその回転子の回転軸方向の貫通孔
を複数箇所要所に形成した後、この貫通孔に低融点の非
磁性金属または合金を溶融状態で充填して冷却凝固させ
ることにより接続固定する方法、あるいは前記貫通孔に
プラスチックやゴム等(例えば、ガラス入りPBTやP
PSに代表されるフィラー入りのFRP等が好まし
い。)の溶融物を充填後冷却固化させて接続固定する方
法等を用いることができるが、本発明はこれらに限定さ
れるものではなく公知の機械的接続手段を使用できる。
【0042】このように、本発明における内部磁石型回
転子に関する図1〜図10の実施例に示すように、本発
明の回転機用磁石回転子を構成する回転子コアは強磁性
部分および非磁性部分とが共存した部材の単体または複
数で構成することができる。さらに、本発明の回転機用
磁石回転子は強磁性部分および非磁性部分とが共存した
部材と、全体が強磁性部分だけからなる強磁性部材との
組み合わせ(複合タイプ)で構成してもよい。また、強
磁性部分および非磁性部分とが共存した部材と、全体が
非磁性部分だけからなる非磁性部材との組み合わせ(複
合タイプ)で構成してもよい。
【0043】次に、本発明の第2の発明である円筒形の
キャン(カバー)を配置したキャンタイプの表面磁石型
回転子について図11により説明する。図11におい
て、回転子30の回転軸であるシャフト5を有する回転
子コア2(例えば、SS400等。)の外周側にはセグ
メント状の永久磁石11が配置されている。この永久磁
石11には残留磁束密度Br=1.15(T)のNd−
Fe−B系異方性焼結磁石(日立金属(株)製HS−3
2BV)を使用している。なお、このセグメント磁石1
1の表面には、耐酸化性被膜として、Cuメッキ(例え
ば、平均膜厚5μm)を下地として、このCuメッキの
上に、Niメッキ(例えば、平均膜厚80μm)が形成
されている。また、永久磁石11,11間には空隙45
が形成されている。次に、この永久磁石11を外周側か
ら囲包被覆するカバー(キャン)800が配置されてい
る。このカバー800は、例えば、上記の図14の押出
装置および、図13の複合用ダイ27における外壁33
とマンドレル29の形状寸法をこのカバー800の強磁
性部分850と非磁性部分860との分布パターンに対
応させて調整された複合用ダイを用いて形成された金属
粉末複合成形体を脱脂、燒結後、得られたニアネット形
状寸法、すなわち回転子30に配置される永久磁石11
の外径寸法に対応する形状寸法を有するカバー800用
金属粉末複合燒結体素材に軽度の機械加工を施してカバ
ー800を形成した。カバー800は公知の接着剤を用
いて永久磁石11の表面に固着されている。なお、カバ
ー800の他の固定手段としてはやきばめによる方法、
あるいはカバー800を永久磁石11および回転子コア
2よりも軸5の両方向にやや長く形成してそのカバー8
00の軸方向両端部を永久磁石11および回転子コア2
の両側端面に係止するように折り込んで固定する方法等
を採用できる。ここで、カバー800は強磁性部850
(SS400粉末の燒結組織部)と非磁性部860(S
US304粉末の燒結組織部)とが共存するひとつなが
りの金属粉末複合焼結体からなるとともに、その非磁性
部860が回転子30の漏れ磁束を生じる位置に配置さ
れることを特徴としている。すなわち、非磁性部860
が回転子30の外周部に形成されたN極とS極との間に
設けられていることから、カバー(ロータキャン)80
0を通過する漏れ磁束を非常に小さな値に抑えることが
でき、かつ、カバー(ロータキャン)800の磁極形成
部分は強磁性部850であるので、回転子30と固定子
(図示せず)間のエアギャップ(磁気的なギャップ)は
カバー800を用いない従来の表面磁石型回転子と同等
の狭さにすることができる。したがって、図11の構成
の表面磁石型回転子30における有効磁束量は、従来の
ようにカバー800全体が非磁性体または強磁性体で構
成される場合に比べて約10%以上増加させることがで
きる。このように、本発明の第2の発明によって、この
磁石回転子30の外周部に強磁性部分850(磁極Nま
たは磁極S)および非磁性部分860(非磁極部分)と
が交互に形成されて、漏れ磁束が抑制されるとともに、
カバー800によって永久磁石11の回転耐久強度の向
上が達成されて信頼性の高い回転機用表面磁石型回転子
を構成することができる。なお、図11において、仮に
860部分が形成されない場合に発生する漏れ磁束Bを
便宜上点線で示している。また、この860部分は図1
1における便宜上点線で示される磁束Bの磁路を遮断し
得るカバー800内の任意の位置に形成できる。
【0046】本発明に使用される金属粉末としては上記
に限定されるものではなく、例えば、強磁性金属粉末と
してはけい素鋼、マルテンサイト系やフェライト系に代
表される磁性ステンレス鋼、パーマロイ、パーメンダ
ー、SS41やSS400等の炭素鋼、高マンガン鋼等
の公知の強磁性金属(合金)粉末を使用することが可能
である。また、非磁性金属粉末としてはアルミニウム合
金、非磁性ステンレス鋼、チタン合金等の公知の非磁性
金属(合金)粉末を使用することが可能である。なお、
上記の公知の強磁性金属(合金)粉末および非磁性金属
(合金)粉末の粒径は焼結性等を勘案して適宜に決定さ
れる。
【0047】また、本発明に使用される永久磁石は公知
の製造方法(例えば粉末冶金法、塑性加工法(据え込
み、押し出し、圧延等)、ボンド磁石法、鋳造法、超急
冷法等)により製造可能である。具体例を挙げれば、永
久磁石としてその基本組成を表す一般式がR−Fe−B
系、Sm−Co5系、Sm2ーCo17系、Sm−Fe−N
系(RはYを含むNd,Dy,Pr等の希土類元素のう
ちの1種または2種以上であり、さらに必要に応じてC
o,Al,Nb,Ga,Fe,Cu,Zr,Ti,H
f,Ni,V,Si,Sn,Cr,Mo,Zn,Pt,
Bi,Ta,W,Sb,Ge,Mn等から選ばれる1種
または2種以上の磁気特性に有効な元素を含有できる。
また、さらにO,C,N,H,P,S等から選ばれる1
種または2種以上の不可避不純物元素を含有できる。)
で示される希土類磁石、およびフェライト磁石、アルニ
コ磁石、Mn−Al−C磁石等の公知の永久磁石材料の
1種または2種以上を使用することができる。さらに、
上記永久磁石材料の1種または2種以上からなる粉末状
粒子と、公知の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂やゴム材料
のうちの1種または2種以上とを主体として構成される
公知のボンド磁石材料(好ましくは異方性磁石)によっ
て本発明の永久磁石を構成してもよい。なお、上記のう
ちR−Fe−B系の永久磁石は酸化防止のために表面に
耐酸化性の被覆層(例えばNi,Cu,Al,Zn,C
r,Ni−P,Ti,Sn,Pb、Pt,Ag,Au等
の1種または2種以上からなるとともに公知の無電解ま
たは電気メッキ手段により形成されるメッキ層;あるい
は耐酸化性能の高い公知の金属(合金)や樹脂を全面に
均一コートして形成される真空蒸着層;あるいはイオン
スパッタリング、イオンプレーティング、IVD、EV
D等により形成される被覆層;あるいはエポキシ樹脂等
の電着塗装被膜等)を形成させることが好ましい。そし
て、より優れた耐酸化性を付与する場合は上述の被覆層
形成手段を組み合わせて、例えばCuメッキ(数μm〜
数十μmの層厚)の上にNiメッキ(数μm〜数十μm
の層厚)を被覆し、さらにその上にエポキシ樹脂を電着
コート(数μm〜数十μmの層厚)する等の多層膜の構
成を採用することが好ましい。そして、上記のうちNd
−Fe−B系の異方性燒結磁石および/またはボンド磁
石(好ましくは異方性磁石)が特に好ましい。
【0048】本発明の回転機用磁石回転子においては、
回転子の磁極数や寸法形状等は限定されるものではな
く、使用目的に応じて適宜決定され得るものであるが、
特に磁極数が4〜100極のものに極めて有用である。
また、上記実施の形態例においては、回転子の外周側に
形成される磁極パターンが対称に形成されているが、非
対称の磁極パターンとしてもよい。また、上記実施の形
態例においては、モータについて記載したが、発電機に
も適用し得ることは当然である。また、上記実施の形態
例においては、本発明の磁石回転子がエアギャップを介
して固定子の内周側に配置されるいわゆるインナーロー
タの場合を記載したが、本発明の磁石回転子をエアギャ
ップを介して固定子の外周側に配置されるいわゆるアウ
ターロータに有効に適用し得ることは無論である。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成及び作用
であるから、下記の効果を奏し得る。 (1)内部磁石型回転子の磁極間に発生する漏れ磁束を
抑制することができ、発生磁束の利用効率の非常に高い
内部磁石回転子が構成できる。 (2)表面磁石型回転子の磁極間に発生する漏れ磁束を
抑制することができ、発生磁束の利用効率の非常に高い
表面磁石回転子が構成できる。 (3)機械的設計と磁気的設計を独立に行えることから
回転機用磁石回転子の設計の自由度が増し、永久磁石か
ら発生する磁束を有効に利用しながら、かつ機械的強
度、耐久性等の信頼性の高い磁石回転子(内部磁石型、
表面磁石型)が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石回転子の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の磁石回転子を組み込んだモータの一例
を示す要部断面図である。
【図3】永久磁石の着磁方向が半径方向に対してある角
度を持って配置された本発明の磁石回転子の一例を示す
要部断面図である。
【図4】永久磁石の着磁方向が永久磁石の中心を通る半
径方向に対して平行である本発明の磁石回転子の一例を
示す要部断面図である。
【図5】永久磁石の着磁方向が半径方向に対して平行
で、かつ断面形状がアーク状であるとともに回転子コア
の同心円位置に配置された本発明の磁石回転子の一例を
示す要部断面図である。
【図6】永久磁石の着磁方向が半径方向に対して平行
で、かつその断面形状がかまぼこ状に形成されている本
発明の磁石回転子の一例を示す要部断面図である。
【図7】回転子コアが複数の部材によって構成されてい
る本発明の磁石回転子の一例を示す要部断面図である。
【図8】回転子コアが複数の部材によって構成されてい
る本発明の磁石回転子の他の例を示す要部断面図であ
る。
【図9】回転子コアが複数の部材によって構成されてい
る本発明の磁石回転子の他の例を示す要部断面図であ
る。
【図10】回転子コアが半径方向に分割された複数の部
材によって構成されている本発明の磁石回転子の一例を
示す要部断面図である。
【図11】ロータキャンを回転子表面に設置した本発明
の表面磁石型回転子を示す要部断面図である。
【図12】本発明の金属粉末複合成形体の一例を示す図
である。
【図13】金属粉末複合成形体を形成する押出成形装置
の一例を示し、主要部となる複合用ダイの要部断面図a
およびそのA−A線断面図bを示す図である。
【図14】金属粉末複合成形体を形成する押出成形装置
の一例を示す図である。
【図15】従来の表面磁石型ロータを備えたモータを示
す要部断面図である。
【図16】従来のロータキャン付きの表面磁石型回転子
を示す要部断面図である。
【図17】従来の内部磁石型回転子を備えたモータの例
を示す要部断面図である。
【図18】回転子コアの一部分を薄くした従来の内部磁
石型回転子の例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,11,永久磁石、 2,65 回転子
コア、3,3a,3b,3c 固定子コア、 4,4a
エアギャップ、5 シャフト、7 巻線、8,800
ロ−タキャン、10,30,43 回転子、20 固
定子、40a,40b 全体が強磁性部分からなる分割
型回転子コア部材、45 空隙、65a,65b,65
c,65d,65e,65f 強磁性部分と非磁性部分
とが共存する分割型回転子コア部材、68,200
孔、70,71,72,73 くぼみ、 80 回転子
コア部材同志の組み合わせ境界、650,850 強磁
性部分、660,860 非磁性部分、A,A1,A2,
A3 有効磁束、B,B1,B2,B3,B4 漏れ磁束、
t,t30,t40 エアギャップの最小厚み、t1,t2回
転子コアの最小厚み、t10 永久磁石とエアギャップの
間の回転子コア厚み。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子コアと、永久磁石とを具備する回
    転機用磁石回転子であって、回転子コアは、強磁性部と
    非磁性部とが共存する金属粉末複合焼結体により構成さ
    れるとともに、その非磁性部が回転子コアの漏れ磁束を
    生じる位置に配置されることを特徴とする回転機用磁石
    回転子。
  2. 【請求項2】 複数の永久磁石が回転子コア内に配置さ
    れた内部磁石型回転子であることを特徴とする請求項1
    に記載の回転機用磁石回転子。
  3. 【請求項3】 強磁性部と非磁性部とが共存する一体構
    造の金属粉末複合焼結体により回転子コアが構成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転機用磁
    石回転子。
  4. 【請求項4】 強磁性部と非磁性部とが共存する金属粉
    末複合焼結体の2以上の組み合わせにより回転子コアが
    構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の
    回転機用磁石回転子。
  5. 【請求項5】 強磁性部分と非磁性部分とが共存する金
    属粉末複合焼結体内に永久磁石が配置されることを特徴
    とする請求項4に記載の回転機用磁石回転子。
  6. 【請求項6】 強磁性部分と非磁性部分とが共存する金
    属粉末複合燒結体同志の組み合わせ境界部に永久磁石が
    配置されることを特徴とする請求項4に記載の回転機用
    磁石回転子。
  7. 【請求項7】 強磁性部分と非磁性部分とが共存する金
    属粉末複合燒結体と、強磁性部材との組み合わせにより
    回転子コアが構成されることを特徴とする請求項4に記
    載の回転機用磁石回転子。
  8. 【請求項8】 周方向に永久磁石が配置されるととも
    に、この永久磁石を囲包するカバーとを具備する回転機
    用表面磁石型回転子であって、 前記カバーは強磁性部と非磁性部とが共存する金属粉末
    複合焼結体からなるとともに、その非磁性部は前記回転
    子の漏れ磁束を生じる位置に配置されることを特徴とす
    る回転機用表面磁石型回転子。
  9. 【請求項9】 前記回転子の周方向に強磁性部分と非磁
    性部分とが交互に形成されることを特徴とする請求項1
    ないし8のいずれかに記載の回転機用磁石回転子。
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