JPH09181344A - 多結晶Si薄膜太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

多結晶Si薄膜太陽電池及びその製造方法

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JPH09181344A
JPH09181344A JP7340844A JP34084495A JPH09181344A JP H09181344 A JPH09181344 A JP H09181344A JP 7340844 A JP7340844 A JP 7340844A JP 34084495 A JP34084495 A JP 34084495A JP H09181344 A JPH09181344 A JP H09181344A
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polycrystalline
layer
solar cell
film
diffused
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JP7340844A
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Yuuji Tanamura
悠爾 店村
Hisao Morooka
久雄 師岡
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TDK Corp
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的な光電変換効率を有しつつ、低コスト
化が可能な薄膜多結晶Si太陽電池を得る。 【解決手段】 Alを主成分とする導電層とSi層を積
層して加熱処理することにより、AlのSiに対する低
温での結晶核成長効果を利用し、結晶粒径が巨大化した
多結晶Siとし、この多結晶Si上に活性領域としての
PNまたはPIN接合を形成して多結晶薄膜太陽電池を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池として、
実用的な光電変換効率を有しつつ、低コスト化が可能な
太陽電池の構造及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は低コスト化、高効率を目指
し、アモルファスSiや多結晶Siを用いた太陽電池が
開発されてきている。
【0003】アモルファスSi太陽電池は、光劣化の問
題がまだ充分に解決されていないこと、又バルク型多結
晶シリコン太陽電池は材料コスト面より更なる低コスト
に充分に対応出来ていないこと等より、薄膜多結晶Si
太陽電池の開発が要望されている。
【0004】薄膜多結晶Si太陽電池は、使用するSi
原料がアモルファスSi太陽電池と同様に少なく、低コ
スト化、高効率化が期待されている。
【0005】薄膜多結晶Si太陽電池は、成膜温度が高
く、基板より活性領域を形成する薄膜多結晶Si半導体
層中へ不純物の拡散が起こり、結晶品質の低下や、又基
板と薄膜多結晶Si層との熱膨張係数の相違に基づくス
トレス等により、高品質の薄膜多結晶Si太陽電池を得
ることが出来なかった。
【0006】かかる問題点を解決するために、例えば特
開平4−91482号公報にて一つの解決策が開示され
ている。同公報に記載された発明の内容は、基板上に拡
散防止膜として絶縁膜、P型アモルファスSi薄膜、S
iO2 からなるキャップ層を設けてレーザアニール、又
はランプアニールしてアモルファスSiを溶融再結晶化
し、数10μm〜数10mmの大粒径P型多結晶層を形成
する。次いでキャップ層をエッチング除去して成長核層
を露出させてP型、N型多結晶薄膜を形成し表面金属電
極を形成後充填剤を介してガラス基板に接着して支持基
板とする。次に基板及び絶縁膜を剥離して裏面電極を設
けて太陽電池としている。
【0007】更に同様手段で、多結晶Si層を1100
〜1300℃でキャップアニールし溶融再結晶化してS
iの巨大粒子を得、2×2cm2 面積で光電変換効率とし
て16.45%が得られたと報告されている。(Pro
ceediing 12thEuropean Pho
tovoltaic Solar EnergyCon
ference p59〜62 1994) 提案されている製造法は、基板よりの不純物拡散を防止
し、巨大粒径多結晶Si薄膜を用いる事により、高効率
太陽電池が得られるものと考えられるが、裏面電極付与
の為に基板、拡散防止膜を剥離しなければならないとい
う付加的な工程を取らざるを得ず、又溶融再結晶化温度
が高いことより低コスト化、大量生産にまだ未解決な問
題が残されているものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実用的な光
電変換効率を有しつつ、低コスト化が可能な薄膜多結晶
Si太陽電池の製造方法を提案するものである。
【0009】即ち、本発明は基板上に薄膜多結晶Siを
成膜し、光電変換効率の改善の為に熱アニール等により
多結晶Siの粒径を巨大化する際、基板上の第一の多結
晶Si薄膜上の導電性によって特性が異なるという知見
に基づきなされたものである。種々実験解析の結果、特
性が異なる原因は基板より多結晶Si中へ拡散する不純
物がアクセプタ準位、ドナー準位のどちらの準位に支配
的に働くかによるかを見出したものである。
【0010】更に、AlとアモルファスSi、又は多結
晶Siを積層して固相成長させる場合、Si結晶粒を単
独で固相成長させるよりもAlのSiに対する結晶核成
長効果により核成長が500〜700℃前後で起こり、
従来よりも格段に低温にて固相成長させることが出来る
ことを見出し本発明をなしたものである。
【0011】即ち、本発明は前述の知見に基づき光電変
換効率を10%前後という実用的な効率を有しつつ、大
面積で低コスト化が可能な多結晶Si薄膜太陽電池の構
造及び製造法を提案するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、Alの結晶核
成長効果を利用して400〜900℃という低温にて多
結晶Siの結晶粒径を数μm〜数10mmと巨大化し、か
つ基板からの不純物拡散による結晶性の低下をAl層又
は絶縁層で防止し、10cm角以上の大面積での多結晶S
i薄膜太陽電池の実用特性の確保と低コスト化、大量生
産化を計るものである。
【0013】上記目的は下記の(1)〜(13)の発明
により達成される。
【0014】(1)耐熱性基板、該耐熱性基板上のAl
を主成分とする導電層、該導電層上のAl拡散多結晶S
i層、該Al拡散多結晶Si層上のホモエピタキシャル
PN又はPIN接合を有する多結晶Si半導体層、およ
び該多結晶Si半導体層上の電極とを有する多結晶Si
薄膜太陽電池。
【0015】(2)前記Al拡散多結晶Si層からのホ
ール取り出し電極が、前記導電層である上記(1)記載
の多結晶Si薄膜太陽電池。
【0016】(3)前記耐熱性基板は導電性を有してお
り、前記Al拡散多結晶Si層からのホール取り出し電
極が、前記耐熱性基板である上記(1)記載の多結晶S
i薄膜太陽電池。
【0017】(4)前記導電層の厚さが0.005〜2
μmである上記(1)記載の多結晶Si薄膜太陽電池。
【0018】(5)前記Al拡散多結晶Si層の厚さが
0.1〜10μmである上記(1)記載の多結晶Si薄
膜太陽電池。
【0019】(6)耐熱性基板上にAlを主成分とする
導電層を設け、該導電層被膜上にアモルファス又は微結
晶のSi層、絶縁膜を順次設け、加熱溶融してAlが拡
散した多結晶Si層を形成した後前記絶縁膜を除去し、
前記多結晶Si層上に活性領域としてPN又はPIN接
合を有する多結晶Si半導体層を成長させる多結晶Si
薄膜太陽電池の製造方法。
【0020】(7)耐熱性基板、該耐熱基板上の所望の
開口部にAlが充填された不純物拡散防止膜、該不純物
拡散防止膜上のAl拡散多結晶Si層、該多結晶Si層
上のホモエピタキシャルPN又はPIN接合を有する多
結晶Si半導体層、および該多結晶Si半導体層上の電
極とを有する多結晶Si薄膜太陽電池。
【0021】(8)前記耐熱性基板がステンレス、クロ
ム、タングステン、モリブデン、アルミニウム、および
クロム、タングステン、モリブデン、アルミニウムの少
なくとも1種を主成分とする合金のいずれかよりなる上
記(7)記載の多結晶Si薄膜太陽電池。
【0022】(9)耐熱性基板上にAlを主成分とする
導電層を設け、該導電層被膜上の所望の開口部を有する
不純物拡散防止膜、アモルファス又は微結晶のSi層、
絶縁膜を順次設け、加熱溶融してAlが拡散した多結晶
Si層を形成した後前記絶縁膜を除去し、前記多結晶S
i層上に活性領域としてPN又はPIN接合を有する多
結晶Si半導体層を成長させる多結晶Si薄膜太陽電池
の製造方法。
【0023】(10)加熱溶融してAlが拡散した多結
晶Si層を形成する加熱溶融温度が400〜900℃で
ある上記(6)または(9)に記載の多結晶Si薄膜太
陽電池の製造方法。
【0024】(11)Alを主成分とする耐熱導電性基
板、該耐熱導電性基板上の所望の開口部を有する不純物
拡散防止膜、該開口部を含む該不純物拡散防止膜上のA
l拡散多結晶Si層、該多結晶Si層上のホモエピタキ
シャルPN又はPIN接合を有する多結晶Si半導体
層、および該多結晶Si半導体層上の電極とを有する多
結晶Si薄膜太陽電池。
【0025】(12)Alを主成分とする耐熱導電性基
板の上に所望の開口部を有する不純物拡散防止膜を設
け、該開口部を含む前記不純物拡散防止膜上にアモルフ
ァス又は微結晶のSi層、絶縁膜を順次設け、加熱溶融
してAlが拡散した多結晶Si半導体層を形成した後前
記絶縁膜を除去し、前記多結晶Si層上に活性領域とし
てPN又はPIN多結晶接合を有するSi半導体層を成
長させる多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。
【0026】(13)加熱溶融してAlが拡散した多結
晶Si層を形成する加熱溶融温度が400〜600℃で
ある上記(12)に記載の多結晶Si薄膜太陽電池の製
造方法。
【0027】
【発明の実施の形態】図1(a)、(b)は本発明の第
1の多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法を示す。
【0028】図1(a)において耐熱性基板1として
は、導電性のあるものとしてステンレス、Cr、W、M
o、Al、およびCr、W、Mo、Alの少なくとも1
種を主成分とする合金のいずれかからなる基板(耐熱導
電性基板)を用いることができ、また絶縁性のものとし
てアルミナ、ジルコニア等のセラミック基板(耐熱絶縁
性基板)を用いることができる。しかし低コスト化の為
には耐熱性導電性基板を用い、下部電極として兼用させ
ることが好ましい。
【0029】耐熱性基板1上にAlを主成分とする導電
層2をスパッタ法、蒸着法等常用の手段で全面均一に被
覆する。このAlを主成分とする導電層2の厚みは、後
述の加熱処理によってAlをSi薄膜中へ拡散させ、か
つ基板1からの不純物ゲッタリング(捕捉)に充分な層
が確保出来ればよく、0.005〜2μmの厚みである
ことが好ましい。この導電層2には、この上に積層する
Si薄膜とのなじみの良い元素例えばSiを含有させて
おくことも可能である。
【0030】次いでプラズマCVD法、熱CVD法又は
スパッタ法等常用の手段でアモルファス又は微結晶のS
i層3を被膜する。このSi層3の導電型はn型以外の
真性又はP型のどちらでも良い。Si層3の厚さは後述
の加熱処理によるSi粒径の巨大化に充分耐え、又その
後のホモエピタキシャル成長の成長核となり得る様0.
1〜10μm厚さが好ましく、更には5μm前後の厚さが
より好ましい。なおSi層3の被覆前に、逆スパッタ等
でAlを主成分とする導電層2の表面を薄くエッチング
して、表面酸化膜を除去しておくことが核形成、結晶粒
径の巨大化のために好ましい。次いで加熱処理時にキャ
ップ層として作用する絶縁膜4をSiO2 又は/及びS
34 を用いてCVD法又はスパッタ法で設ける。こ
の膜厚は0.2〜5μm程度が好ましい。
【0031】次いでレーザアニール、ランプアニール又
はヒータ加熱により、400〜900℃(耐熱性基板1
がAlまたはAlを主成分とする合金の場合には400
〜600℃)、好ましくは600℃前後で数分〜10数
時間、Si層3中のSi結晶粒の粒径が数10μm〜数
10mmの最適粒径になるまで固相成長させる。これはS
i層3とAlを主成分とする導電層2との界面におい
て、Siが溶融したAlにある程度溶解するとともに再
析出することによりSiが核成長する効果を利用するも
のである。この様にAlはアモルファス又は微結晶のS
iに作用して固相成長結晶核成長を生起し、Si粒径を
巨大化するものである。この時Si層3はAlを主成分
とする導電層2に接する側はAl−Si合金相がリッチ
な層となり、深さ方向にP型多結晶Si半導体層となっ
ているものと考えられる。この加熱により、図1(a)
のアモルファスSi又は微結晶のSi層3は、固相成長
して図1(b)に示すAlが拡散した多結晶Si層3’
に変化する。
【0032】次いで、絶縁膜4をエッチング等で除去
し、図1(b)に示される如く巨大粒子化された多結晶
Si層3’上に熱CVD法で太陽電池の活性領域となる
PN又はPIN接合を有する多結晶Si半導体層5をホ
モエピタキシャル成長させ、巨大粒子多結晶Siからな
る活性領域を得る。次いで常用の手段で電極6として集
電極又は透明電極、必要に応じて更に透明電極上に集電
極を付与して多結晶Si薄膜太陽電池を得るものであ
る。
【0033】なお耐熱性基板1として耐熱性絶縁基板を
用いた場合は、一部太陽電池のサイドを除去して導電層
2を露出させ取り出し電極端子とする。
【0034】図2(a),(b)は本発明の第2の多結
晶Si薄膜太陽電池の製造方法を示す。図2(a)の耐
熱性基板10としては、本発明の第1の多結晶Si薄膜
太陽電池で説明したのと同様の基板を用いることができ
る。図2(a)において耐熱性基板10上に基板の加熱
処理に基づく不純物拡散防止膜20としてSiO2 又は
/及びSi34からな絶縁性の膜、又はステンレス、M
o、W等耐熱性導電金属をスパッタ、CVD法等で被覆
する。この時、マスク法又は被覆後にホトリソ技術によ
りエッチングして所望の形状例えばくし形状、格子状又
は巾数mm、長さとして基板長さよりやや短く、望ましく
は等間隔で絶縁膜に開口部を設ける。
【0035】次いでAlを主成分とする導電層21をス
パッタ、蒸着法等で開口部に充填する。
【0036】次に、本発明の第1の多結晶Si薄膜太陽
電池で説明したのと同様の工程でアモルファス又は微結
晶のSi層30,キャップ層としての絶縁膜40を設け
て加熱処理を行いSi層中のSi粒径が数10μm〜数m
mの巨大化されたAl拡散多結晶Si層30’とする。
【0037】次いで同様の工程で絶縁層40を剥離後活
性領域としてPN又はPIN接合を有するホモエピタキ
シャル成長した多結晶Si半導体層50を設け、さらに
その上に電極60として導電極又は透明電極を設けて多
結晶Si薄膜太陽電池とする。
【0038】本発明の第1の多結晶Si薄膜太陽電池の
構成は、Si−Al界面においてSiが溶融したAlに
ある程度溶解するとともに、Siが再析出することより
核成長させる場合、結晶核成長はAlを主成分とする導
電層2の全表面領域より起こっているが、本発明の第2
の多結晶Si薄膜太陽電池の構成では、所望の位置にA
lを主成分とする導電層21が埋設されている為、埋設
位置よりSiのAlへの溶解、再析出による粒成長が起
こる為導電層埋設位置を制御することにより、成長する
Si粒子の結晶粒径の分布を均一に制御できるものであ
る。
【0039】その後の構成は本発明の第1の多結晶Si
薄膜太陽電池の構成で述べたと同様方法で多結晶Si薄
膜太陽電池を得ることができる。
【0040】図3は、本発明の第3の多結晶Si薄膜太
陽電池の製造方法を示す。図3において、基板として
は、一主面上に不純物拡散防止膜110が設けられたA
lを主成分とする耐熱導電性基板100を用いる。
【0041】Alを主成分とする耐熱導電性基板100
上に、不純物拡散防止膜110を設ける手段としては、
CVD法、スパッタ法等によりSiO2、Si34等の
絶縁膜を設けることも出来るが、工程の簡略化、被膜絶
縁膜の密着強度を考慮して、Al23絶縁膜を設けるこ
とが好ましく、特にAlを主成分とする耐熱導電性基板
100表面を公知の方法で陽極酸化することによってA
23絶縁膜を設けることが最適である。
【0042】この後マスク法又は被覆後にホトリソ技術
により所望の形状例えばくし形状、格子状又は巾数mm、
長さとして基板よりやや短く望ましくは等間隔で不純物
拡散防止膜110に開口部を設ける。
【0043】次いで開口部を含めて不純物拡散防止膜1
10上に本発明の第1の多結晶Si薄膜太陽電池の製造
方法で述べたのと同様の工程でアモルファス又は多結晶
のSi層200を設ける。なお、図3の111は、開口
部を満たすSi層を表す。更にキャップ層として絶縁膜
400を被膜後、加熱処理を行いSi層薄膜中のSi粒
径が数10μm〜数10mmの巨大化された多結晶Si層
とする。
【0044】以下同様の工程で絶縁層400を剥離後、
活性領域としてPN又はPIN接合を有するホモエピタ
キシャル成長した多結晶Si半導体層と電極とを設ける
ことにより、多結晶Si薄膜太陽電池を得ることが出来
る。
【0045】以上説明したごとく従来多結晶Siの結晶
粒径の巨大化は、1100℃前後という高温を必要とし
ていたが、本発明は、Alの融点がSiの融点(141
0℃)より格段に低いことを利用し、Alの液相を介し
たSiの結晶粒径の巨大化を可能とするものである。
【0046】これは、Alが660℃前後で溶融し、S
i薄膜とAlとの界面においてSiが溶融したAlにあ
る程度溶解するとともに、再析出することによりSiの
核成長を生起しSiの固相成長、結晶成長を低温で可能
とし、低コスト化、高効率化多結晶シリコン太陽電池を
可能とするものである。
【0047】更に、裏面電極は基板そのもの又は、基板
として絶縁性基板を用いた場合は、端面を一部除去しA
l層を露出させて下部電極取り出し端部とすることがで
き、低コスト化を可能とするものである。
【0048】
【実施例】以下、実施例により更に詳述する。
【0049】(実施例1)10cm角ステンレス基板上に
Alからなる導電層を以下に示す条件で膜厚1μmにな
るようにスパッタ法にて被覆した。
【0050】 スパッタ条件 到達圧力(back ground) 5×10-6 Torr 成膜圧力 0.5pa 投入電力 150w(DC) ターゲット φ4インチ Alターゲット 基板温度 100℃ 雰囲気ガス Ar 次いで膜厚1μmのアモルファスのSi層を以下に示す
条件でプラズマCVD法により成膜した。なお、成膜す
る前にH2 雰囲気中でプラズマ放電を行い、表面酸化膜
エッチングした。
【0051】 プラズマCVD条件 ガス組成 SiH4/H2,B26 1%、 100cc/分 基板温度 400℃ 圧力 2 Torr 投入電力 200W(rf)、13.5MHz キャップ層として作用する絶縁膜として1000A S
iO2 、500A Si34を以下に示す条件でスパッ
タ法により設けた。
【0052】 SiO2 スパッタ条件 成膜圧力 0.5pa 投入電力 150W(rf) 雰囲気ガス Ar/O2:80/20 ターゲット φ4インチ SiO2ターゲット Si34スパッタ条件 成膜圧力 0.5pa 投入電力 150W(rf) 雰囲気ガス Ar ターゲット φ4インチ Si34ターゲット 以上の様にして得られた膜付基板を以下に示す条件でフ
ラッシュランプを用いて10分間アニールし以後徐冷し
た。
【0053】ランプアニール条件 雰囲気 大気中 温度 650℃ 時間 10分 次いで絶縁層をHF溶液でエッチングし、多結晶Si層
の表面の粒径を測定したところ平均粒径20mmであっ
た。更にこの多結晶Si層上にプラズマCVD法で活性
領域として多結晶Si半導体層であるSiPIN接合を
基板温度500℃で5μm成膜した。このときの条件を
以下に示す。
【0054】 多結晶Si半導体層成膜条件 ガス組成 SiH4/H2,B26 1% SiH4/H2 SiH4/H2,PH3 1% 基板温度 500℃ 圧力 2 Torr 投入電力 200W(rf)、13.5MHz 最後に透明電極、Ag集電極を付与し太陽電池としての
特性を測定したところ、光電変換効率として10cm角で
10.5%が得られた。
【0055】(実施例2)10cm角ステンレス基板上に
不純物拡散防止層としてSiO2を実施例1と同様にし
て成膜し、ホトリソ技術で1cm間隔で幅1mm長さ9mmの
開口8ヶ所をSiO2 薄膜に設け、更にAlを主成分と
する導電層として、AlSi合金(5重量%Si)をマ
スキング法にてスパッタし上記開口に穴埋めした。次い
で微結晶Si層をプラズマCVD法で1μm設けた。な
お成膜の前にH2 ガス雰囲気プラズマ放電中でAlの表
面酸化膜を1分間晒し、表面酸化膜を除去した。次いで
同様にしてキャップ層として作用する絶縁膜としてSi
2膜を1μm成膜し、膜付基板をランプアニールした。
アニール後キャップ層を除去して、多結晶Si膜表面の
結晶粒径を測定したところ平均粒径は25mmであった。
次いで実施例1と同様にして活性領域として多結晶Si
PIN接合を成膜し、更に透明電極、集電極を付与して
太陽電池特性を測定したところ光電変換効率は11%で
あった。
【0056】(実施例3)10cm角アルミ箔(厚さ1
00μm)の一主面を樹脂で被覆し、他の主面を陽極酸
化することにより、不純物拡散防止膜としてのAl23
膜を約2000A形成した。陽極酸化の条件は以下の如
くである。
【0057】陽極酸化条件 溶液 H3BO3 水溶液 温度 85℃ 電圧 70V 電流密度 20mA/cm2 時間 15分 得られたAl23被膜付アルミニウム基板のAl23
膜にホトリソ技術を用いて1cm間隔で巾1mm長さ9mmの
開口を8ヶ所設け、以後キャップアニール温度を570
℃とした以外は実施例2と同様の方法にて太陽電池を作
製した。得られた光電変換効率は11.5%であった。
【0058】
【発明の効果】多結晶Si膜中への不純物の拡散を防止
しつつ、低温のアニールでSiの結晶粒を巨大化させる
ことによって、多結晶薄膜太陽電池を得ることができ
る。
【0059】従って、電力用太陽電池として実用可能な
光電変換効率を有する多結晶太陽電池を薄膜法を用いて
安価に量産することができる。
【0060】更に、裏面電極として、基板そのもの又は
基板と多結晶Siの間にある導電層を用いることができ
るので、裏面電極付与のために基板、拡散防止膜を剥離
する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の多結晶Si薄膜太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の多結晶Si薄膜太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の多結晶Si薄膜太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1、10・・・ 耐熱性基板 2、21・・・導電層 20、110・・・不純物拡散防止膜 3、30、200・・・(アモルファス又は微結晶の)
Si層 3’、30’・・・(Alが拡散した)多結晶Si層 4、40、400・・・絶縁膜 5、50・・・多結晶Si半導体層 6、60・・・電極 100・・・耐熱性導電性基板

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性基板、 該耐熱性基板上のAlを主成分とする導電層、 該導電層上のAl拡散多結晶Si層、 該Al拡散多結晶Si層上のホモエピタキシャルPN又
    はPIN接合を有する多結晶Si半導体層、 および該多結晶Si半導体層上の電極とを有する多結晶
    Si薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記Al拡散多結晶Si層からのホール
    取り出し電極が、前記導電層である請求項1記載の多結
    晶Si薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性基板は導電性を有しており、
    前記Al拡散多結晶Si層からのホール取り出し電極
    が、前記耐熱性基板である請求項1記載の多結晶Si薄
    膜太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記導電層の厚さが0.005〜2μm
    である請求項1記載の多結晶Si薄膜太陽電池。
  5. 【請求項5】 前記Al拡散多結晶Si層の厚さが0.
    1〜10μmである請求項1記載の多結晶Si薄膜太陽
    電池。
  6. 【請求項6】 耐熱性基板上にAlを主成分とする導電
    層を設け、該導電層被膜上にアモルファス又は微結晶の
    Si層、絶縁膜を順次設け、加熱溶融してAlが拡散し
    た多結晶Si層を形成した後前記絶縁膜を除去し、前記
    多結晶Si層上に活性領域としてPN又はPIN接合を
    有する多結晶Si半導体層を成長させる多結晶Si薄膜
    太陽電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 耐熱性基板、 該耐熱基板上の所望の開口部にAlが充填された不純物
    拡散防止膜、 該不純物拡散防止膜上のAl拡散多結晶Si層、 該多結晶Si層上のホモエピタキシャルPN又はPIN
    接合を有する多結晶Si半導体層、 および該多結晶Si半導体層上の電極とを有する多結晶
    Si薄膜太陽電池。
  8. 【請求項8】 前記耐熱性基板がステンレス、クロム、
    タングステン、モリブデン、アルミニウム、およびクロ
    ム、タングステン、モリブデン、アルミニウムの少なく
    とも1種を主成分とする合金のいずれかよりなる請求項
    7記載の多結晶Si薄膜太陽電池。
  9. 【請求項9】 耐熱性基板上にAlを主成分とする導電
    層を設け、該導電層被膜上の所望の開口部を有する不純
    物拡散防止膜、アモルファス又は微結晶のSi層、絶縁
    膜を順次設け、加熱溶融してAlが拡散した多結晶Si
    層を形成した後前記絶縁膜を除去し、前記多結晶Si層
    上に活性領域としてPN又はPIN接合を有する多結晶
    Si半導体層を成長させる多結晶Si薄膜太陽電池の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 加熱溶融してAlが拡散した多結晶S
    i層を形成する加熱溶融温度が400〜900℃である
    請求項6または9に記載の多結晶Si薄膜太陽電池の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 Alを主成分とする耐熱導電性基板、 該耐熱導電性基板上の所望の開口部を有する不純物拡散
    防止膜、 該開口部を含む該不純物拡散防止膜上のAl拡散多結晶
    Si層、 該多結晶Si層上のホモエピタキシャルPN又はPIN
    接合を有する多結晶Si半導体層、 および該多結晶Si半導体層上の電極とを有する多結晶
    Si薄膜太陽電池。
  12. 【請求項12】 Alを主成分とする耐熱導電性基板の
    上に所望の開口部を有する不純物拡散防止膜を設け、該
    開口部を含む前記不純物拡散防止膜上にアモルファス又
    は微結晶のSi層、絶縁膜を順次設け、加熱溶融してA
    lが拡散した多結晶Si半導体層を形成した後前記絶縁
    膜を除去し、前記多結晶Si層上に活性領域としてPN
    又はPIN多結晶接合を有するSi半導体層を成長させ
    る多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。
  13. 【請求項13】 加熱溶融してAlが拡散した多結晶S
    i層を形成する加熱溶融温度が400〜600℃である
    請求項12に記載の多結晶Si薄膜太陽電池の製造方
    法。
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