JPH11121775A - 多結晶Si薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

多結晶Si薄膜太陽電池およびその製造方法

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JPH11121775A
JPH11121775A JP9297888A JP29788897A JPH11121775A JP H11121775 A JPH11121775 A JP H11121775A JP 9297888 A JP9297888 A JP 9297888A JP 29788897 A JP29788897 A JP 29788897A JP H11121775 A JPH11121775 A JP H11121775A
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Hisao Morooka
久雄 師岡
Hiroshi Yamada
寛 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 10%程度の実用的な光電変換効率を有し、
しかも、大面積で低コスト化が可能な多結晶Si薄膜太
陽電池を実現する。 【解決手段】 基板上に、アモルファスまたは微結晶の
Al添加Si層と、絶縁層とを順次設け、400〜90
0℃程度で加熱処理を施すことにより前記Al添加Si
層をAl分散多結晶Si層に変化させた後、前記絶縁層
を除去し、次いで、前記Al分散多結晶Si層上に、活
性領域としてPNまたはPIN接合を有する多結晶Si
半導体層を成長させて、多結晶Si薄膜太陽電池を得
る。基板とAl分散多結晶Si層との間には、不純物拡
散防止層を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実用的な光電変換
効率を有し、かつ低コスト化が可能な太陽電池およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低コスト化、高効率を目指し、アモルフ
ァスSiや多結晶Siを用いた太陽電池が開発されてき
ている。
【0003】アモルファスSi太陽電池は光劣化の問題
がまだ十分に解決されていないこと、また、バルク型多
結晶シリコン太陽電池は材料コストの面から更なる低コ
スト化に十分に対応できていないことなどにより、薄膜
多結晶Si太陽電池の開発が要望されている。
【0004】薄膜多結晶Si太陽電池は、Si原料の使
用量がアモルファスSi太陽電池と同様に少ないため、
低コスト化が期待されている。
【0005】しかし、薄膜多結晶Si太陽電池は、形成
温度が高いため、活性領域を構成する薄膜多結晶Si半
導体層中への基板からの不純物の拡散が生じてしまう。
また、基板とSi層との熱膨張係数の相違に基づくスト
レス等が生じる。このため、結晶品質の良好な薄膜多結
晶Si太陽電池を得ることはできなかった。このため、
従来、基板とSi層との間にSiO2等からなる絶縁性
の不純物拡散防止層を設けることが行われていた。しか
し、従来の薄膜多結晶Si太陽電池では、導電性材料か
らなる基板の裏面に金属電極を設け、これらを裏面電極
として機能させる構造であるため、絶縁性の不純物拡散
防止層の一部に開口部を設ける必要があり、基板からの
不純物の拡散を抑える効果が不十分となっていた。
【0006】このような問題点に対し、例えば特開平4
−91482号公報では1つの解決策が開示されてい
る。同公報に記載された太陽電池の製造方法では、ま
ず、第1の支持基板上に拡散防止膜としてSiO2等の
絶縁層、P型アモルファスSi薄膜、SiO2からなる
キャップ層を順次形成し、レーザーアニールやランプア
ニールによりアモルファスSiを溶融再結晶化し、数十
マイクロメートルから数十ミリメートルの大粒径P型多
結晶層(成長核層)を形成する。次いで、キャップ層を
エッチング除去して成長核層を露出させた後、P型、N
型多結晶薄膜と透明導電膜と表面金属電極とを形成す
る。次いで、表面金属電極上に、充填剤を介して第2の
支持基板としてガラス基板を接着する。次に、第1の支
持基板および拡散防止膜を除去して成長核層を露出さ
せ、ここに裏面電極を設ける。この製造方法では、拡散
防止膜に開口部を設ける必要がないため、基板からの不
純物の拡散が十分に抑えられると考えられる。
【0007】また、同様な手段で、多結晶Si層を11
00〜1300℃でキャップアニールし、溶融再結晶化
してSiの巨大粒子を得、光電変換効率として2cm角で
16.45%が得られた旨の報告がなされている(Proc
eeding 12th European Photovoltaic Solar Energy Con
ference,p59-62,1994)。
【0008】しかし、この方法では、裏面電極形成のた
めに第1の支持基板と拡散防止層とを除去するという付
加的な工程を設ける必要があり、また、溶融再結晶化温
度が従来と同様に高いことから、低コスト化および大量
生産のためには未だ解決すべき問題が残されており、基
板とSiとの熱膨張係数の相違による問題も解決されて
いない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、10
%程度の実用的な光電変換効率を有し、しかも、大面積
で低コスト化が可能な多結晶Si薄膜太陽電池を実現す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は下記の(1)
〜(13)のいずれかの構成により達成される。 (1) 基板上に、Al分散多結晶Si層と、PNまた
はPIN接合を有する多結晶Si半導体層と、表面電極
とを、この順で有する多結晶Si薄膜太陽電池。 (2) 基板上に、不純物拡散防止層と、Al分散多結
晶Si層と、PNまたはPIN接合を有する多結晶Si
半導体層と、表面電極とを、この順で有する多結晶Si
薄膜太陽電池。 (3) 前記Al分散多結晶Si層のAl含有率が1〜
60重量%である上記(1)または(2)の多結晶Si
薄膜太陽電池。 (4) 前記Al分散多結晶Si層の厚さが0.1〜1
0μmである上記(1)〜(3)のいずれかの多結晶S
i薄膜太陽電池。 (5) 前記Al分散多結晶Si層が裏面電極として機
能するものである上記(1)〜(4)のいずれかの多結
晶Si薄膜太陽電池。 (6) 基板上に、不純物拡散防止層と、多結晶Si層
と、PNまたはPIN接合を有する多結晶Si半導体層
と、表面電極とを、この順で有し、前記不純物拡散防止
層に開口部が設けられており、この開口部内に、Al分
散多結晶Siが充填されている多結晶Si薄膜太陽電
池。 (7) 前記開口部内に存在するAl分散多結晶Siの
Al含有率が1〜60重量%である上記(6)の多結晶
Si薄膜太陽電池。 (8) 前記不純物拡散防止層が、導電性材料から構成
され裏面電極として機能するものである上記(2)、
(6)および(7)のいずれかの多結晶Si薄膜太陽電
池。 (9) 前記基板が、導電性材料から構成され裏面電極
として機能するものである上記(1)、(2)、
(3)、(4)、(6)および(7)のいずれかの多結
晶Si薄膜太陽電池。 (10) 基板上に、アモルファスまたは微結晶のAl
添加Si層と、絶縁層とを順次設け、加熱処理を施すこ
とにより前記Al添加Si層をAl分散多結晶Si層に
変化させた後、前記絶縁層を除去し、次いで、前記Al
分散多結晶Si層上に、活性領域としてPNまたはPI
N接合を有する多結晶Si半導体層を成長させる工程を
有する多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。 (11) 基板上に不純物拡散防止層と、アモルファス
または微結晶のAl添加Si層と、絶縁層とを順次設
け、加熱処理を施すことにより前記Al添加Si層をA
l分散多結晶Si層に変化させた後、前記絶縁層を除去
し、次いで、前記Al分散多結晶Si層上に、活性領域
としてPNまたはPIN接合を有する多結晶Si半導体
層を成長させる工程を有する多結晶Si薄膜太陽電池の
製造方法。 (12) 基板上に、開口部を有する不純物拡散防止層
を設け、前記開口部内に、アモルファスまたは微結晶の
Al添加Siを充填した後、前記不純物拡散防止層上
に、アモルファスまたは微結晶のSi層と絶縁層とを順
次設け、加熱処理を施すことにより前記Al添加Siを
Al分散多結晶Siに変化させると共に前記Si層を多
結晶Si層に変化させた後、前記絶縁層を除去し、次い
で、前記多結晶Si層上に、活性領域としてPNまたは
PIN接合を有する多結晶Si半導体層を成長させる工
程を有する多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。 (13) 前記加熱処理の際の処理温度が400〜90
0℃である上記(10)〜(12)のいずれかの多結晶
Si薄膜太陽電池の製造方法。
【0011】
【作用および効果】アモルファスSiまたは微結晶Si
を固相成長させて巨大粒径の多結晶Siを得るために
は、従来、1100℃前後という高温を必要としていた
が、本発明ではAlを添加することにより、400〜9
00℃という低温で結晶粒径を数マイクロメートルから
数十ミリメートルと巨大化することを可能にした。この
ような低温処理が可能なのは、Alによる結晶核の供給
と、AlのSiに対する結晶核成長促進効果とにより、
結晶核生成および成長が400〜700℃前後で生じる
ためである。具体的には、 1)Al添加Si中において、Alシリサイド領域が5
50℃程度で液相化し、この液相化領域が滑剤的役割を
果たすため、Si原子の再配列が容易となること、 2)前記液相化領域中へのSiの溶解と、エネルギー的
に安定な結合サイトへの再析出とのサイクルを繰り返す
現象が生じることなどがSiの核成長を促進するため、
Siの固相成長、結晶成長が低温で可能となる。
【0012】本発明の態様1および態様2では、10cm
角以上の大面積化が容易な薄膜法によりアモルファスま
たは微結晶のAl添加Si層を形成し、これを900℃
以下の低温で加熱処理することにより大粒径のAl分散
多結晶Si層とすることが可能なので、基板からの不純
物の拡散を抑えることができ、高品質のAl分散多結晶
Si層が得られる。また、基板とSi層との熱膨張係数
の相違によるストレスも小さくなる。したがって、実用
的な光電変換効率を示す多結晶Si薄膜太陽電池が実現
する。
【0013】本発明では、熱処理の際の基板からの拡散
が少ないため、図1に示す態様1のように不純物拡散防
止層を設けなくてもよい。このため、低コスト化が可能
である。
【0014】本発明の態様1および態様2では、均質な
Al添加Si層を、加熱処理によりAl分散多結晶Si
層に変化させるので、Al分散多結晶Si層は導電性が
良好となる。このため、このAl分散多結晶Si層を裏
面電極として用いることができる。したがって、前記特
開平4−91482号公報記載の発明と異なり、裏面電
極を形成するために基板および絶縁性の拡散防止層を剥
離する必要がない。また、基板を導電材料から構成する
必要がないので、基板材料選択の自由度が高くなる。
【0015】ところで、本発明者らは特願平7−340
844号において、多結晶Si薄膜太陽電池を製造する
に際し、基板上にAlを主成分とする導電層と、アモル
ファスまたは微結晶のSi層とを設け、400〜900
℃で加熱処理を施すことにより前記Si層中に導電層か
らAlを拡散させて、Al拡散多結晶Si層を形成する
ことを提案している。このAl拡散多結晶Si層は、S
i中にAlが存在し、かつ低温での加熱により大粒径多
結晶Siに変化する点では、本発明におけるAl分散多
結晶Si層と同様である。しかし、特願平7−3408
44号における提案では、Alを含まないSi層に導電
層からAlを拡散させるため、形成されたAl拡散多結
晶Si層は、本発明におけるAl分散多結晶Si層に比
べ導電性が劣る。このため、太陽電池としての効率が本
発明の態様1および態様2に比べ低くなってしまう。ま
た、同提案ではAl層を形成することが必須であるた
め、低コスト化が難しい。
【0016】本発明の態様3では、図3(a)に示すよ
うに、態様2と同様に不純物拡散防止層2を設け、さら
に、この不純物拡散防止層2に開口部を設け、この開口
部にAl添加Si32aを充填し、この上から、アモル
ファスまたは微結晶であってAlを添加しないSi層3
1aを形成した後、上記した低温熱処理を施す。Alを
添加しないSi層単独では、熱処理が低いと結晶が十分
に成長しない。しかし、態様3では、図3(b)に示す
ように、開口部内のAl添加Si32aから変化したA
l分散多結晶Si32を成長核として、Si層31aが
結晶成長し、多結晶Si層31に変化する。Si層の結
晶成長は開口部の寸法、その配置、その配設密度などに
依存するため、これらを制御することにより、多結晶S
i層31の結晶粒径およびその均一度を任意に制御する
ことができ、所望の特性の多結晶Si薄膜太陽電池を得
ることが可能となる。
【0017】なお、態様3における多結晶Si層31に
は、通常、開口部内のAl分散多結晶32から拡散した
微量のAlが含まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、以下に説明する態様1
〜態様3を含む。
【0019】態様1 態様1の多結晶Si薄膜太陽電池は、図1(e)に示す
ように、基板1上に、Al分散多結晶Si層3と、PN
またはPIN接合を有する多結晶Si半導体層4と、表
面電極5とをこの順で有する。
【0020】この電池を製造するに際しては、まず、図
1(a)に示すように、基板1上に、アモルファス状態
または微結晶状態のAl添加Si層3aと、絶縁層11
とを順次形成する。次いで、加熱処理を施すことによ
り、図1(b)に示すように、Al添加Si層3aをA
l分散多結晶Si層3に変化させる。
【0021】基板1は、後述する加熱処理に耐えるもの
であればよく、導電性材料から構成しても絶縁性材料か
ら構成してもよい。導電性材料としては、例えばAl、
Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Y、Zr、
Nb、Mo、Pd、La、Hf、Ta、W、Reおよび
Ptの少なくとも1種を主成分とする金属が好ましく、
絶縁性材料としては、例えばアルミナ、ジルコニア等の
セラミックスが好ましい。なお、本明細書では、単体お
よび合金の両者を金属という。
【0022】Al添加Si層3a中のAlの含有率は、
加熱処理の際にAlによる結晶核成長効果が発現し、か
つ十分に大きなSi結晶粒が得られるように、1〜60
重量%とすることが好ましく、1〜40重量%とするこ
とがより好ましい。Al添加Si層3aの厚さは、加熱
処理によるSi粒径の巨大化に十分に耐え、また、その
後のエピタキシャル的成長の成長核となり得るように、
0.1〜10μmとすることが好ましく、5μm前後であ
ることがより好ましい。Al添加Si層3aは、スパッ
タ、蒸着法等の常用の手段によって基板1の全面を均一
に被覆するように形成すればよい。なお、Al添加Si
層3aで被覆する前に、基板1の表面を逆スパッタ等に
より薄くエッチングして表面酸化膜を除去しておくこと
が、核形成および結晶粒径の巨大化のためには好まし
い。
【0023】絶縁層11は、加熱処理の際にキャップ層
として働くものである。絶縁層11は、酸化ケイ素や窒
化ケイ素、またはこれらの混合物などから構成すること
が好ましく、その厚さは0.05〜1μm程度とするこ
とが好ましい。絶縁層11は、CVD法やスパッタ法に
より形成することが好ましい。
【0024】加熱処理は、Al添加Si層3a中のSi
結晶粒の粒径が数十マイクロメートルから数十ミリメー
トルの最適粒径になるまで固相成長させるために施され
る。Al添加Si層3aでは、SiにAlが添加されて
いるため、このような固相成長が400〜900℃の低
温で可能である。なお、好ましい加熱処理温度は600
℃前後である。ただし、基板1がAlまたはAlを主成
分とする金属である場合には、400〜600℃で加熱
処理を行うことが好ましい。加熱処理の時間は特に限定
されず、結晶粒径が所望の値となるように適宜設定すれ
ばよいが、通常、数分間から十数時間程度とする。加熱
手段には、レーザー、ランプ、ヒーター等を用いればよ
い。
【0025】加熱処理後、絶縁層11をエッチング等で
除去して図1(c)に示す状態とし、次いで、図1
(d)に示すように、Al分散多結晶Si層3上に、P
NまたはPIN接合を有する多結晶Si半導体層4を熱
CVD法等によりエピタキシャル的に成長させ、巨大粒
子多結晶Siからなる活性領域を得る。
【0026】次いで、図1(e)に示すように、常用の
手段で表面電極5を形成し、多結晶Si薄膜太陽電池を
得る。表面電極5には通常の透明電極を用いればよい。
なお、必要に応じ、Ag等などからなる収集電極を併設
してもよい。
【0027】この態様では、裏面電極としてAl分散多
結晶Si層3を利用できるので、独立した裏面電極を設
ける必要はない。また、基板1を導電性材料から構成し
た場合には、これを裏面電極として用いることもでき
る。なお、Al分散多結晶Si層3を裏面電極として用
いる場合には、電池の側端面を一部除去してAl分散多
結晶Si層3を露出させ、ここを裏面電極引き出し部と
する。
【0028】態様2 態様2の多結晶Si薄膜太陽電池は、図2(b)に示す
ように、基板1とAl分散多結晶Si層3との間に不純
物拡散防止層2を有する。このほかの構成は、図1
(e)に示す態様1の電池と同様である。
【0029】この電池を製造するに際しては、まず、図
2(a)に示すように、基板1上に、不純物拡散防止層
2とAl添加Si層3aとを順次形成する。
【0030】不純物拡散防止層2は、基板1からAl添
加Si層3aへの不純物の拡散を抑えるために設けられ
る。これにより、Al添加Si層3aの結晶粒径の拡大
が促進されると共に、不純物を多く含んだコストの低い
基板が使用可能となる。不純物拡散防止層2は、導電性
材料から構成しても絶縁性材料から構成してもよい。導
電性材料としては、例えば基板1の説明において挙げた
各種材料を用いればよく、絶縁性材料としては、例えば
絶縁層11の説明において挙げた各種材料を用いればよ
い。ただし、Al分散多結晶Si層3との間でのオーミ
ック接合を良好にするためには、シリサイドを形成し得
る金属を用いることが好ましい。不純物拡散防止層2の
厚さは、加熱処理の際の基板1からの不純物の拡散を抑
えることができるように適宜設定すればよいが、通常、
0.005〜0.3μmとすることが好ましい。不純物
拡散防止層2は、スパッタ、蒸着、CVD等の常用の手
段によって形成すればよい。
【0031】Al添加Si層3aを形成した後は、態様
1と同様の工程により、図2(b)に示す電池を得る。
【0032】態様2における裏面電極には、態様1と同
様にAl分散多結晶Si層3が利用できる。また、不純
物拡散防止層2を導電性材料から構成した場合には、こ
れを裏面電極として利用することもできる。また、不純
物拡散防止層2と基板1とを導電性材料から構成した場
合には、基板1を裏面電極として利用することができ
る。
【0033】態様3 態様3の多結晶Si薄膜太陽電池は、図3(b)に示す
ように、基板1上に、不純物拡散防止層2と、多結晶S
i層31と、PNまたはPIN接合を有する多結晶Si
半導体層4と、表面電極5とを、この順で有する。不純
物拡散防止層2には開口部が設けられており、この開口
部内に、多結晶Si層31と接して、Al分散多結晶S
i32が充填されている。
【0034】この電池を製造するに際しては、まず、図
3(a)に示すように、基板1上に、開口部を有する不
純物拡散防止層2を形成した後、開口部内に、アモルフ
ァス状態または微結晶状態のAl添加Si32aを充填
し、次いで、アモルファスまたは微結晶のSi層31a
と絶縁層11とを順次形成する。
【0035】不純物拡散防止層2の構成材料、効果、厚
さ、形成方法は、態様2における不純物拡散防止層2と
同様である。ただし、この態様では、不純物拡散防止層
2の構成材料としてAlは用いない。Alを用いると、
不純物拡散防止層2全体がSiの結晶核生成点となって
しまうので、Al添加Si32aを充填した開口部を設
けることによる結晶成長制御効果が実現しなくなる。開
口部は、不純物拡散防止層2を形成する際にマスク法を
用いたり、形成後にホトリソ技術を用いてエッチングす
ることにより形成すればよい。開口部は、例えば正方形
状とし、基板表面においてほぼ等間隔に格子点状に並ぶ
ように設けることが好ましい。この場合、開口部の一辺
は0.5〜2mm程度とし、隣接する開口部の間隔は5〜
15mm程度とすることが好ましい。なお、多結晶Si層
31の好ましい厚さ範囲は、態様1におけるAl分散多
結晶Si層3の好ましい厚さ範囲と同じである。
【0036】開口部へのAl添加Si32aの充填は、
スパッタや蒸着法等により行えばよい。
【0037】絶縁層11を形成した後、態様1と同様に
して加熱処理を施す。この加熱処理により、図3(b)
に示すように、Al添加Si32aはAl分散多結晶S
i32に変化し、Si層31aは多結晶Si層31に変
化する。
【0038】加熱処理後は、態様1と同様の工程によ
り、図3(b)に示す電池を得る。
【0039】不純物拡散防止層2を導電性材料から構成
した場合には、これを裏面電極として利用することがで
きる。また、不純物拡散防止層2と基板1とを導電性材
料から構成した場合には、基板1を裏面電極として利用
することができる。また、不純物拡散防止層2を絶縁性
材料から構成した場合でも、不純物拡散防止層2にはA
l分散多結晶Siが充填された開口部が存在するため、
基板1を裏面電極として利用することが可能である。
【0040】
【実施例】実施例1(態様1) 図1(e)に示す構成の多結晶Si薄膜太陽電池を、以
下の手順で作製した。
【0041】基板1として10cm角のステンレス板を用
い、この上に、以下に示す条件のスパッタ法により厚さ
3μmのAl添加Si層3aを形成した。
【0042】 スパッタ条件 到達圧力(back ground) 5×10-6Torr 形成圧力 0.5Pa 投入電力 150W(DC) ターゲット φ4インチ 10重量%Al添加Siターゲット 基板温度 100℃ 雰囲気ガス Ar
【0043】次いで、絶縁層11として厚さ150nmの
Si34層を、以下に示す条件でスパッタ法により形成
した。
【0044】 Si34スパッタ条件 形成圧力 0.5Pa 投入電力 150W(rf) 雰囲気ガス Ar ターゲット φ4インチ Si34ターゲット
【0045】次いで、フラッシュランプを用い、以下に
示す条件で10分間アニールした後、徐冷することによ
り、Al添加Si層3aをAl分散多結晶Si層3に変
化させた。
【0046】 ランプアニール条件 雰囲気 大気中 温度 650℃ 時間 10分
【0047】次いで、絶縁層11をHF溶液でエッチン
グして除去し、Al分散多結晶Si層3の表面の粒径を
測定したところ、平均粒径は20mmであった。
【0048】次に、Al分散多結晶Si層3上に、活性
領域であるSiPIN接合を有する厚さ5μmの多結晶
Si半導体層4を、プラズマCVD法により形成した。
形成条件を以下に示す。
【0049】 多結晶Si半導体層形成条件 ガス組成 SiH4/H2、B26 1% SiH4/H2 SiH4/H2、PH3 1% 基板温度 500℃ 圧力 2Torr 投入電力 200W(rf)、13.5MHz
【0050】最後に透明電極およびAg収集電極からな
る表面電極5を形成した。Al分散多結晶Si層3を裏
面電極として用いて太陽電池としての特性を測定したと
ころ、光電変換効率は10cm角で10.5%であった。
【0051】実施例2(態様3) 図3(b)に示す構成の多結晶Si薄膜太陽電池を、以
下の手順で作製した。
【0052】実施例1で用いた基板1上に、不純物拡散
防止層2として以下の条件でスパッタ法により厚さ0.
1μmのSiO2層を形成した。
【0053】 SiO2スパッタ条件 形成圧力 0.5Pa 投入電力 150W(rf) 雰囲気ガス Ar/O2:80/20 ターゲット φ4インチ SiO2ターゲット
【0054】この不純物拡散防止層2に、ホトリソ技術
により一辺が1mmである正方形状の開口部を10mm間隔
で格子点状に形成し、続いて、マスキング法にてスパッ
タすることにより、実施例1のAl添加Si層3aと同
組成のAl添加Si32aを上記開口部に充填した。次
いで、H2ガス雰囲気のプラズマ放電中に1分間晒すこ
とにより、Al添加Si32aの表面酸化膜を除去した
後、Si層31aを2μmの厚さに形成した。次いで、
絶縁層11として厚さ1μmのSiO2層を不純物拡散防
止層2と同条件で形成した後、実施例1と同様にしてラ
ンプアニールを行い、Al添加Si32aおよびSi層
31aを、それぞれAl分散多結晶Si32および多結
晶Si層31に変化させた。絶縁層11を除去して多結
晶Si層表面の結晶粒径を測定したところ、平均粒径は
10mmであった。次いで、実施例1と同様にして多結晶
Si半導体層4および表面電極5を形成し、基板1を裏
面電極として用いて太陽電池としての特性を測定したと
ころ、光電変換効率は10cm角で11%であった。
【0055】以上の結果から、本発明の効果が明らかで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、態様1の多結晶Si薄膜太
陽電池の製造方法を説明するための断面図である。
【図2】(a)および(b)は、態様2の多結晶Si薄
膜太陽電池の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】(a)および(b)は、態様3の多結晶Si薄
膜太陽電池の製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 不純物拡散防止層 3 Al分散多結晶Si層 3a Al添加Si層 31 多結晶Si層 31a Si層 32 Al分散多結晶Si 32a Al添加Si 4 多結晶Si半導体層 5 表面電極 11 絶縁層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、Al分散多結晶Si層と、P
    NまたはPIN接合を有する多結晶Si半導体層と、表
    面電極とを、この順で有する多結晶Si薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 基板上に、不純物拡散防止層と、Al分
    散多結晶Si層と、PNまたはPIN接合を有する多結
    晶Si半導体層と、表面電極とを、この順で有する多結
    晶Si薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記Al分散多結晶Si層のAl含有率
    が1〜60重量%である請求項1または2の多結晶Si
    薄膜太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記Al分散多結晶Si層の厚さが0.
    1〜10μmである請求項1〜3のいずれかの多結晶S
    i薄膜太陽電池。
  5. 【請求項5】 前記Al分散多結晶Si層が裏面電極と
    して機能するものである請求項1〜4のいずれかの多結
    晶Si薄膜太陽電池。
  6. 【請求項6】 基板上に、不純物拡散防止層と、多結晶
    Si層と、PNまたはPIN接合を有する多結晶Si半
    導体層と、表面電極とを、この順で有し、前記不純物拡
    散防止層に開口部が設けられており、この開口部内に、
    Al分散多結晶Siが充填されている多結晶Si薄膜太
    陽電池。
  7. 【請求項7】 前記開口部内に存在するAl分散多結晶
    SiのAl含有率が1〜60重量%である請求項6の多
    結晶Si薄膜太陽電池。
  8. 【請求項8】 前記不純物拡散防止層が、導電性材料か
    ら構成され裏面電極として機能するものである請求項
    2、6および7のいずれかの多結晶Si薄膜太陽電池。
  9. 【請求項9】 前記基板が、導電性材料から構成され裏
    面電極として機能するものである請求項1、2、3、
    4、6および7のいずれかの多結晶Si薄膜太陽電池。
  10. 【請求項10】 基板上に、アモルファスまたは微結晶
    のAl添加Si層と、絶縁層とを順次設け、加熱処理を
    施すことにより前記Al添加Si層をAl分散多結晶S
    i層に変化させた後、前記絶縁層を除去し、次いで、前
    記Al分散多結晶Si層上に、活性領域としてPNまた
    はPIN接合を有する多結晶Si半導体層を成長させる
    工程を有する多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上に不純物拡散防止層と、アモル
    ファスまたは微結晶のAl添加Si層と、絶縁層とを順
    次設け、加熱処理を施すことにより前記Al添加Si層
    をAl分散多結晶Si層に変化させた後、前記絶縁層を
    除去し、次いで、前記Al分散多結晶Si層上に、活性
    領域としてPNまたはPIN接合を有する多結晶Si半
    導体層を成長させる工程を有する多結晶Si薄膜太陽電
    池の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板上に、開口部を有する不純物拡散
    防止層を設け、前記開口部内に、アモルファスまたは微
    結晶のAl添加Siを充填した後、前記不純物拡散防止
    層上に、アモルファスまたは微結晶のSi層と絶縁層と
    を順次設け、加熱処理を施すことにより前記Al添加S
    iをAl分散多結晶Siに変化させると共に前記Si層
    を多結晶Si層に変化させた後、前記絶縁層を除去し、
    次いで、前記多結晶Si層上に、活性領域としてPNま
    たはPIN接合を有する多結晶Si半導体層を成長させ
    る工程を有する多結晶Si薄膜太陽電池の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記加熱処理の際の処理温度が400
    〜900℃である請求項10〜12のいずれかの多結晶
    Si薄膜太陽電池の製造方法。
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