JPH09180123A - 磁気ヘッドおよびこの磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置ならびにこの磁気記録再生装置を用いて記録された磁気記録媒体 - Google Patents

磁気ヘッドおよびこの磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置ならびにこの磁気記録再生装置を用いて記録された磁気記録媒体

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JPH09180123A
JPH09180123A JP33715095A JP33715095A JPH09180123A JP H09180123 A JPH09180123 A JP H09180123A JP 33715095 A JP33715095 A JP 33715095A JP 33715095 A JP33715095 A JP 33715095A JP H09180123 A JPH09180123 A JP H09180123A
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head
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JP33715095A
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English (en)
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Kenkichi Inada
健吉 稲田
Takeo Yamashita
武夫 山下
Takeshi Miura
岳史 三浦
Shiyuuzou Sasajima
崇三 笹嶋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高飽和磁束密度の金属磁性膜と金属磁性酸化物
を用いた複合型磁気ヘッドにおいて、高精度のトラック
幅とともに良好な記録再生特性を得る。 【解決手段】コア半体同士を接合一体化した後に磁気テ
ープ対接面からトラック幅規制溝の加工を行い、このト
ラック幅規制溝の深さを所定の範囲に規定する。これに
より、ギャップ近傍における金属磁性膜の必要断面積を
確保可能とし、良好な特性の磁気ヘッド、およびこの磁
気ヘッドを用いた磁気記録再生装置、ならびにこの磁気
記録再生装置を用いて記録された磁気媒体を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテ−プレコ
−ダ−(VTR)やデ−タレコ−ダ−等のように、メタ
ルテープに代表される高保磁力媒体を用いた磁気記録シ
ステムに係り、特に、狭トラック記録する場合に好適な
ギャップ部構成の磁気ヘッド、およびこれを用いた磁気
記録再生装置、ならびにこの磁気記録再生装置を用いて
記録された磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】高密度磁気記録には高保磁力(Hc)を
有するメタルテ−プ等が用いられているが、これに対応
する磁気ヘッドも従来のフェライト材に代わり、高飽和
磁束密度を有する金属磁性膜、例えばFe−Al−Si
合金やCo系非晶質合金を主磁気コアとして用いた複合
型の磁気ヘッドが種々実用化されている。特に、磁気記
録の高密度化に伴って、磁気記録媒体に記録される記録
トラック幅の狭小化が進められており、これに対応して
磁気ヘッドのトラック幅も極めて狭いものが要求されて
いる。このような磁気ヘッドとして、出願人は例えば特
開平4−30308号公報、特開平4−182906号
公報に記載の構成等を提案してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この磁気ヘッドは、図
12に示すように、Mn−Znフェライトなどの金属酸
化物により形成される一対の磁気コア基体部11、12
と、この磁気コア基体部11,12の磁性膜形成面11
a,12aに高飽和磁束密度の金属磁性膜13,14が
スパッタ法により形成され、それぞれの磁気コア半体2
0,21が構成されている。ここで、各磁気コア半体2
0,21に形成される金属磁性膜13,14の膜厚tは
その磁気コア半体20,21の突合せ面である接合面、
すなわち磁気ギャップ形成面に露出し、トラック幅Tw
より広く、平坦状に形成する。そして、上述の如く構成
された一対の磁気コア半体20,21をSiO2膜等の
ギャップ材を介し、金属磁性膜同志を突合せ、磁気ギャ
ップ15となるように構成される。更に、上述の磁気ギ
ャップ15を形成した磁気媒体対接面の両端部には、ト
ラック幅Twを残して平行にトラック幅規制溝17が削
除状に形成され、この溝に非磁性のセラミック18が充
填されており、金属磁性膜13,14の摩耗を防止する
ように構成されている。
【0004】このように一対の磁気コア半体を接合後に
磁気媒体対接面からトラック幅加工を行なうことによっ
て、金属磁性膜の厚みバラツキや、金属磁性膜同士の突
合せズレが起こっても、所望のトラック幅を高精度に規
定することができる。また、トラック幅の外側の金属磁
性膜部が磁気媒体対接面に露出しないために、隣接や隣
々接記録トラックからのクロスト−クが抑制され、記録
再生特性に優れた磁気ヘッドとなる。しかしながら、前
述の図12に示す磁気ヘッドおよび従来提案において、
発明者らは、更なる性能改善を検討する中で、以下に述
べるような新規課題を見出した。すなわち、 (1)本ヘッドは一対の磁気コア半体を接合後に、磁気
記録媒体対接面からトラック幅加工を行うために、磁気
記録媒体対接面に残るコア基体部の金属磁性酸化物およ
び高飽和磁束密度の金属磁性膜はトラック幅と同じ幅と
なる。従ってトラック幅Twが30μm程度以下と狭く
なった場合、金属磁性酸化物11,12の先端部の磁気
抵抗が高くなり、金属磁性膜との境界近傍が飽和し、記
録特性が劣化する。また同様に金属磁性膜13,14は
主としてギャップ部近傍に局在して形成されており、体
積が少ないために、たとえ高飽和磁束密度の磁性材料を
配置したとしても、その効果は充分に発揮されない。 (2)磁気記録媒体対接面からトラック幅加工を行う際
の加工は、切込状に形成されるコイル巻線用溝の磁気ギ
ャップ側端部よりも深く加工する必要がある。さもなく
ば磁気ヘッド走行中の摩耗によって、トラック幅が変化
することになる。一方、トラック幅加工寸法Dが深くな
り過ぎると金属磁性膜磁路が切断され、大幅に磁気抵抗
が増大することになり、磁気ヘッドの記録再生特性が大
きく劣化する。
【0005】本発明の目的はこれらの新規課題を解決す
ることにあって、トラック幅精度が高く、かつ複合ヘッ
ドの特徴を充分に発揮できて記録再生特性が良好な磁気
ヘッド、およびこれを用いて高密度記録が可能な磁気記
録再生装置、ならびにこの磁気記録再生装置を用いて記
録された磁気記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では以下の構成を採用する。 1)一対のコア基体が、その間に金属磁性部を配して一
体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘッドにおい
て、前記コア基体の一面側には、前記金属磁性部が、ト
ラック幅方向で、所定のトラック幅以上の幅にわたり配
され、前記配された金属磁性部が、トラック幅方向で、
所定のトラック幅以上の幅にわたり平坦状とされ、少な
くとも一方のコア基体の前記一面側には、ギャップ深さ
方向において所定の幅を有する切込状部が形成され、前
記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて磁気ギャップ
が形成され、前記磁気コアの磁気媒体と対向するための
面は、ギャップ深さ方向において、前記切込状部の磁気
ギャップ側端部位置以上に深く、かつ所定のトラック幅
を残して削除状とされ、前記切込状部が形成されたコア
基体の金属磁性部が、ギャップ深さ方向において、前記
削除状部の最深部位置で非断絶的に連続状とされてなる
構成とする。
【0007】2)一対のコア基体が、その間に金属磁性
部を配して一体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘ
ッドにおいて、前記コア基体の一面側には、ギャップ深
さ方向に尾根状に延びる山形突起が形成され、前記山形
突起の面上には、前記金属磁性部が、略均一な厚みで、
かつトラック幅方向で所定のトラック幅以上の幅にわた
り配され、前記配された金属磁性部の嶺状部分が、トラ
ック幅方向で、所定のトラック幅以上の幅にわたり平坦
状とされ、少なくとも一方のコア基体の前記一面側に
は、ギャップ深さ方向において、所定の幅を有し、かつ
前記平坦状とされた金属磁性部を分断するように切込状
部が形成され、前記金属磁性部の平坦状部同士が接合さ
れて磁気ギャップが形成され、前記磁気コアの磁気媒体
と対向するための面は、ギャップ深さ方向において、前
記切込状部の磁気ギャップ側端部位置以上に深く、かつ
所定のトラック幅を残して削除状とされ、前記切込状部
が形成されたコア基体の金属磁性部が、ギャップ深さ方
向において、前記削除状部の最深部位置で非断絶的に連
続状とされてなる構成とする。
【0008】3)一対のコア基体が、その間に金属磁性
部を配して一体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘ
ッドにおいて、前記コア基体の一面側には、ギャップ深
さ方向に尾根状に延び、その嶺状部分のなす角度がθw
(°)の山形突起が形成され、前記山形突起の面上に、
前記金属磁性部が、略均一な厚みt(μm)で、かつト
ラック幅方向で所定のトラック幅Tw(μm)以上の幅
にわたり配され、前記配された金属磁性部の嶺状部分
が、トラック幅方向で、前記所定のトラック幅以上の加
工トラック幅Twk(μm)にわたり平坦状とされ、少
なくとも一方のコア基体の前記一面側には、ギャップ深
さ方向において、所定の幅を有し、磁気ギャップ側端部
の傾斜角度がθc(°)をなし、かつ前記平坦状とされ
た金属磁性部を分断するように切込状部が形成され、前
記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて、アジマス角
度θaz(°)をなす磁気ギャップが形成され、前記磁
気コアの磁気媒体と対向するための面は、ギャップ深さ
方向において、前記切込状部の磁気ギャップ側端部位置
から余裕深さD(μm)だけ深く、かつ前記所定のトラ
ック幅を残して削除状とされ、前記余裕深さDは、 0<D<{2t−(Twk−Tw)×cos(θw/
2)}/[{sin(θw/2)+cos(θw/2)×t
an(θaz)}×tan(θc)] の関係を満足してなる構成とする。 4)前記3)の磁気ヘッドにおいて、前記切込状部の磁
気ギャップ側端部の傾斜角度θcが50°≧θc≧20
°で、かつ前記山形突起の頂点部角度θwが120°≧
θw≧40°の範囲にある構成とする。
【0009】5)前記3)の磁気ヘッドにおいて、前記
切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜角度θcが40°
≧θc≧20°で、かつ前記山形突起の頂点部角度θw
が60°≧θw≧40°の範囲にある構成とする。 6)前記3)の磁気ヘッドにおいて、前記切込状部の磁
気ギャップ側端部の傾斜角度θcが35°≧θc≧25
°で、かつ前記山形突起の頂点部角度θwが55°≧θ
w≧45°の範囲にある構成とする。 7)前記1)ないし6)のいずれかの磁気ヘッドにおい
て、前記所定のトラック幅は、20μm以下とされてな
る構成とする。 8)前記1)ないし6)のいずれかの磁気ヘッドにおい
て、前記所定のトラック幅は、10μm以下とされてな
る構成とする。 9)前記1)ないし6)のいずれかの磁気ヘッドにおい
て、前記所定のトラック幅は、5μm以下とされてなる
構成とする。 10)前記1)ないし9)のいずれかの磁気ヘッドにお
いて、前記磁気コアの削除状部は、前記磁気媒体と対向
するための面のエッジ部と略平行に形成されてなる構成
とする。
【0010】11)前記1)ないし10)のいずれかの
磁気ヘッドにおいて、前記磁気コアの削除状部には、こ
れを埋めるように所定の材料が配置されてなる構成とす
る。 12)前記11)の磁気ヘッドにおいて、前記磁気コア
の削除状部に、非磁性セラミック材を配してなる構成と
する。 13)前記12)の磁気ヘッドにおいて、前記非磁性セ
ラミック材が、SiO2、CaMgSi26、Al
23、Mg2SiO4(フォルステライト)、もしくはM
gSiO3(ステアタイト)、またはこれらの2つ以上
の組合せである構成とする。 14)前記1)ないし13)のいずれかの磁気ヘッドに
おいて、前記コア基体は、Mn−Znフェライトからな
り、前記金属磁性部は、Co系非晶質合金膜からなる構
成とする。 15)前記1)ないし13)のいずれかの磁気ヘッドに
おいて、前記コア基体は、Mn−Znフェライトからな
り、前記金属磁性部は、Fe系の金属磁性膜からなる構
成とする。 16)前記1)ないし13)に記載のいずれかの磁気ヘ
ッドと、前記磁気ヘッドを保持するとともに、前記磁気
媒体に対して信号を記録、及びまたは再生可能に対向さ
せるヘッド保持手段と、前記磁気ヘッドと前記磁気媒体
とが所定の速度で相対動するように駆動する駆動手段
と、前記磁気ヘッドに記録信号を出力、及びまたは前記
磁気ヘッドから再生信号が入力される信号処理手段とを
備えてなる構成の磁気記録再生装置とする。
【0011】17)前記16)の磁気記録再生装置にお
いて、前記磁気媒体は磁気テープであり、前記ヘッド保
持手段は、前記磁気ヘッドを回転可能に保持してなる回
転ドラムであり、ヘリカルスキャン型のテープレコーダ
として構成する。 18)前記16)の磁気記録再生装置において、前記磁
気媒体は磁気テープであり、前記ヘッド保持手段は、信
号の記録及びまたは再生中に前記磁気ヘッドを静止させ
て保持してなり、固定ヘッド型のテープレコーダとして
構成する。 19)前記16)の磁気記録再生装置において、前記磁
気媒体は円形状をなす磁気ディスク、または磁気フロッ
ピーであり、前記ヘッド保持手段は、前記磁気ヘッドを
前記磁気ディスク、または前記磁気フロッピーの径方向
に移動可能に保持してなり、ディスク装置、またはフロ
ッピー装置として構成する。 20)前記16)ないし19)のいずれかの磁気記録再
生装置において、前記磁気記録再生装置は、記録媒体上
における記録信号のトラックピッチが前記磁気ヘッドの
トラック幅とほぼ等しくされてなる構成とする。
【0012】21)前記20)の磁気記録再生装置にお
いて、前記記録信号のトラックピッチは、20μm以下
とされてなる構成とする。 22)前記20)の磁気記録再生装置において、前記記
録信号のトラックピッチは、10μm以下とされてなる
構成とする。 23)前記20)の磁気記録再生装置において、前記記
録信号のトラックピッチは、5μm以下とされてなる構
成とする。 24)前記16)ないし19)のいずれかの磁気記録再
生装置を用いて信号を記録された磁気記録媒体であっ
て、記録信号のトラックピッチが前記磁気ヘッドのトラ
ック幅とほぼ等しくされてなる構成とする。
【0013】25)前記24)に記載の磁気記録媒体に
おいて、前記記録信号のトラックピッチは、20μm以
下とされてなる構成とする。 26)前記24)に記載の磁気記録媒体において、前記
記録信号のトラックピッチは、10μm以下とされてな
る構成とする。 27)前記24)に記載の磁気記録媒体において、前記
記録信号のトラックピッチは、5μm以下とされてなる
構成とする。
【0014】そして、前記1)ないし27)の各手段
は、以下のように作用する。 a)前記1)ないし3)の構成において、磁気ヘッドの
記録再生性能を向上させるためには、磁路の特に磁気ギ
ャップ近傍の、i)磁気抵抗の低減、ii)金属磁性部体
積の確保、が重要課題となる。
【0015】前記i)に関しては、磁気ギャップ近傍の
金属磁性部は、例えば金属酸化物磁性材料からなるコア
基体と比べて、磁気抵抗がはるかに小さい。ここで、図
1(b)に示すように、前記切込状部が形成されたコア
基体の金属磁性部の、磁気ギャップ近傍の磁路断面積
(図中でハッチングを付した範囲)をSとし、前記余裕
深さD(μm)とこの磁路断面積S(μm)との関係を前記
切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜角度θcをパラメ
ーターとして図3に示す。余裕深さDが大きくなるにつ
れて磁路断面積Sは減少し、Dがある値以上になると金
属磁性部の磁路は寸断され、コア基体部のみで磁路を確
保することになり、磁気抵抗が増大し、磁気ヘッドの記
録再生特性が大きく劣化する。これに対し、前記削除状
部の最深部位置で金属磁性部がギャップ深さ方向で断絶
されることなく連続状とされる本構成によれば、磁気ギ
ャップ近傍の磁気抵抗を小さくする作用が得られる。
【0016】なお、本構成の磁気ヘッドの、前記切込状
部の形成されたコア基体の切込状部においては、金属磁
性部がギャップ深さ方向に分断される構成となる。しか
し、ギャップ深さ方向でこの分断部位置においては、磁
気ギャップ近傍とは異なり、金属磁性部とコア基体とは
十分に大きな断面積で接合されており、金属磁性部と比
べれば透磁率が低いコア基体部分であっても磁気抵抗値
は十分に低減されている。よって、記録再生性能に対す
る影響は、前記磁気ギャップ近傍の場合と比べて軽微な
るものである。また、前記ii)に関しては、高飽和磁束
密度の特性を有する金属磁性部の体積は、そのヘッド
の、特に記録特性を左右するが、前記最深部分の構成に
より、この金属磁性部の体積を十分に確保可能とする作
用も合わせ得られるものである。
【0017】b)前記4)ないし6)の構成において、
前記切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜角度θcは、
過大になると前記削除状部形成時の削除深さ誤差の影響
を受けやすくなり、金属磁性部が断絶されることが危惧
される。また、過小になると磁気ギャップ部に磁界が集
中しにくくなり、記録再生特性が劣化する。また、前記
山形突起の頂点部角度θwは、過大になると擬似ギャッ
プの影響が生じ、また過小になると磁気ギャップ近傍の
金属磁性部の体積が減少し、記録再生特性が劣化する。
さらに、前記傾斜角度θcと頂点部角度θwとは、3次
元的に相関して磁気ギャップ部の金属磁性部の形状寸法
を決定する。よって、両値の設定範囲の組合せにおいて
適正条件が存在してきて、少なくとも前記4)、好まし
くは前記5)、さらに好ましくは前記6)がその条件範
囲である。
【0018】c)前記7)ないし9)の構成において、
本発明の磁気ヘッドは、前記所定のトラック幅が小さく
なるほど有効となる。すなわち、トラック幅の必要加工
精度は一般に所定のトラック幅に対する比率で要求され
きて、概ね5ないし10%程度である。本発明出願時に
おける磁気ヘッドの加工技術において、本発明のよう
に、削除状部を形成することが要求されてくるのは前記
7)の範囲であり、好ましくは前記8)、さらに好まし
くは前記9)がその効果的な条件範囲である。 d)前記10)の構成によれば、本発明の磁気ヘッド
を、VTR等のように磁気媒体に摺接させて用いる場合
においても、磁気媒体と対向するための面のエッジ部が
磁気媒体にひっかかるようにして摺接することがなく、
磁気媒体を損傷させたりすることがない。
【0019】e)前記11)ないし13)の構成によれ
ば、本発明の磁気ヘッドを、VTR等のように磁気媒体
に摺接させて用いる場合においても、磁気媒体との摺接
面積を増加させることができ、磁気ヘッドのギャップ深
さ方向への摩耗耐久性が改善される。 f)前記14)、15)の構成によれば、良好な記録再
生特性の磁気ヘッドを得ることができる。 g)前記16)ないし19)の構成によれば、トラック
幅、もしくはトラックピッチが高精度な各記録再生装置
を得ることができる。 h)前記20)の構成によれば、記録トラックピッチが
磁気ヘッドのトラック幅とほぼ等しくされることから、
隣接トラックからのクロストークが抑制またはなくなる
とともに、ガードバンドを作ることなく記録トラック幅
が最大化される。これにより、狭トラックピッチ記録、
狭トラック幅ヘッドの組合せにおいても良好なる記録再
生特性が得られるとともに、高密度記録の磁気記録再生
装置が実現される。
【0020】i)前記21)ないし23)の構成によれ
ば、記録トラックピッチを前記21)の範囲、好ましく
は前記22)、さらに好ましくは前記23)とすること
により、前記c)と同様に本願発明をより効果的なもの
とすることができる。 j)前記24)の構成によれば、記録トラックピッチが
磁気ヘッドのトラック幅とほぼ等しくされることから、
隣接トラック記録時のオーバーライト部分からのクロス
トークが抑制またはなくなるとともに、ガードバンドを
作ることなく記録トラック幅が最大化される。これによ
り、狭トラックピッチ記録においても良好なる再生特性
が得られるとともに、高密度記録の磁気媒体が実現され
る。 k)前記25)ないし27)の構成によれば、記録トラ
ックピッチを前記21)の範囲、好ましくは前記2
2)、さらに好ましくは前記23)とすることにより、
前記c)と同様に本願発明をより効果的なものとするこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図11を用いて説明する。
【0022】[実施の形態1]まず、実施の形態1を図
1ないし図3を用いて説明する。図1は、本発明の実施
の形態1に係る磁気ヘッドの、斜視図(a)、およびギャ
ップ近傍の磁気テープ対接面の拡大図(b)、ならびに側
面の拡大図(c)である。
【0023】この磁気ヘッドにおいては、磁気コア基体
部11,12が金属酸化物磁性材料、例えばMn−Zn
フェライトで形成され、磁気ギャップ形成面側に、嶺状
部のなす角度がθw=60°の山形の突起を形成し、高
飽和磁束密度金属磁性膜、例えばCo−Nb−Zr非晶
質合金膜13,14がスパッタ法により膜厚t=22μ
mにて形成され、それぞれ磁気コア半体20,21が構
成されている。ここで金属磁性膜13,14は磁気コア
半体の突き合わせ面、すなわちギャップ15を形成する
面に露出しており、所望のトラック幅Tw=20μmよ
り広い加工トラック幅に、ラップ等の方法で平坦状に加
工されている。ちなみに、本実施の形態の場合は、この
加工トラック幅Twk=26μmとしている。また、一
方の磁気コア半体20には、磁気ギャップ側端部の傾斜
角度θc=60°のコイル巻線用の窓19が切込状に形
成されている。さらに、山形の突起の上に形成された金
属磁性膜13,14の間の部分には、コア半体同士を接
合するガラス16が充填されている。
【0024】本実施の形態では、さらに上述の磁気ギャ
ップ15を形成した磁気媒体対接面の面端部に、所望の
トラック幅Tw=20μmを残して平行に、コイル巻線
用の窓19の磁気ギャップ側端部位置よりも余裕深さD
=10μm分だけ深く、削除状にトラック幅規制溝17
が形成されている。この余裕深さDの10μmという値
の根拠としては、前記トラック幅規制溝17の加工深さ
バラツキを考慮しても前記窓19の磁気ギャップ側端部
位置よりも確実に深く加工可能とする最小限の値として
設定されているものである。そしてこのトラック幅規制
溝17部に非磁性のセラミック18が充填され、耐摩耗
性が改善されている。図2は、図1(a)に対し、前記
非磁性のセラミック18が充填される直前の状態を示す
ものである。ここで、トラック幅規制溝17の余裕深さ
Dを深くしてゆくと、コイル巻線用の窓19の形成され
た側の磁気コア半体20において、磁路となる金属磁性
膜13の13a部分において、断面積S(図1(b)の斜
線部)が小さくなってゆき、ある深さ以上にすると金属
磁性膜13の磁路が寸断され著しく記録再生特性が劣化
する。このときの金属磁性膜磁路の断面積Sとトラック
幅規制溝の余裕深さDとの関係をコイル巻線溝の先端部
傾斜角度θcをパラメータとして図3に示す。
【0025】よって、金属磁性膜13の磁路が寸断され
ないようにするための条件を3次元幾何的に考えると、
図1、図2に示したような磁気ヘッド、すなわち、一対
のコア基体が、その間に金属磁性部を配して一体化さ
れ、磁気コアを形成し、前記コア基体の一面側には、ギ
ャップ深さ方向に尾根状に延び、その嶺状部分のなす角
度がθw(°)の山形突起が形成され、前記山形突起の
面上に、前記金属磁性部が、略均一な厚みt(μm)
で、かつトラック幅方向で所定のトラック幅Tw(μ
m)以上の幅にわたり配され、前記配された金属磁性部
の嶺状部分が、トラック幅方向で、前記所定のトラック
幅以上の加工トラック幅Twk(μm)にわたり平坦状
とされ、少なくとも一方のコア基体の前記一面側には、
ギャップ深さ方向において、所定の幅を有し、磁気ギャ
ップ側端部の傾斜角度がθc(°)をなし、かつ前記平
坦状とされた金属磁性部を分断するように切込状部が形
成され、前記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて、
アジマス角度θaz(°)をなす磁気ギャップが形成さ
れ、前記磁気コアの磁気媒体と対向するための面は、ギ
ャップ深さ方向において、前記切込状部の磁気ギャップ
側端部位置から余裕深さD(μm)だけ深く、かつ前記
所定のトラック幅を残して削除状とされてなる構成のも
のにおいては、トラック幅規制溝17の余裕深さDを以
下の(数1)式で得られる値の範囲に設定する必要があ
る。 0<D<{2t−(Twk−Tw)×cos(θw/2)}/[{sin(θw /2)+cos(θw/2)×tan(θaz)}×tan(θc)] (数1) 本実施の形態の場合を上式より求めると、約 D<25
μmとする必要があることが判る。なお、上記(数1)
式は、以下の実施の形態2ないし4のいずれにも適用可
能である。
【0026】[実施の形態2]次に、本発明の実施の形
態2について説明する。図4は実施の形態2に関わる磁
気ヘッドのギャップ近傍の磁気テープ対接面の拡大図
(a)および側面の拡大図(b)である。本発明の磁気ヘッ
ドは、実施の形態1で示したようにトラック幅規制溝の
深さで磁気記録再生特性が大きく変化する。しかしなが
ら、このトラック幅規制溝の深さを加工でその精度を制
御するのは困難で、深さ寸法Dは±10μm程度のばら
つきを生じる。そこで、実施の形態2に示した磁気ヘッ
ドは、コア基体部11,12の磁気ギャップ形成面側に
頂点部の角度θw=50°の山形の突起を形成し、高飽
和磁束密度の金属磁性膜13,14がスパッタ法により
膜厚t=30μm形成されている。また、一方のコア基
体11には、先端部傾斜角度θc=30°のコイル巻線
用の窓が形成されている。
【0027】本実施の形態の場合の、トラック幅規制溝
の余裕深さDと金属磁性膜13の磁路断面積Sとの関係
を図5に示す。同図より、本実施の形態2において、磁
路断面積Sを0としないためのトラック幅規制溝の余裕
深さDは約140μm以下でよいことが分かる。なお、
このコイル巻線用の窓19の先端部の形状については、
図6のように、トラック幅規制溝の余裕深さDの加工誤
差を考慮したとき最も深く削除されうる深さもしくはこ
れよりわずかに深い深さD’までを、狭い例えば0.0
5ないし0.2mmぐらいの幅lにて平行な段付状とし
てもよい。そしてこのときには、トラック幅規制溝の余
裕深さDの加工誤差によらず、所定の金属磁性膜13の
磁路断面積Sを確保することができる。また、図7のよ
うに、前記深さD’までの角度θc(例えば約30°)
をこれより深い部分の角度θc’(例えば約60°)よ
りも小さく形成する構成としてもよい。
【0028】また、図8のように、窓19の先端部を内
側に凸となるような円弧状に形成する構成としてもよ
い。前記のいずれの場合も、本実施の形態2において
は、実施の形態1で示した磁気ヘッドよりもトラック幅
規制溝の余裕深さDの加工精度がより許容でき、かつ金
属磁性膜の磁路断面積も充分に確保することができ良好
な記録再生特性の磁気ヘッドが得られる。
【0029】[実施の形態3]次に、本発明の実施の形
態3について説明する。図9は、実施の形態3に係る磁
気ヘッドの斜視図(a)、およびギャップ近傍の磁気テー
プ対接面の拡大図(b)、ならびに側面図(c)である。こ
の磁気ヘッドにおいては、コア基体部11,12が金属
酸化物磁性材料、例えばMn−Znフェライトで形成さ
れ磁気ギャップ形成面側に、嶺状部分の角度θw=60
°の山形突起を形成し、高飽和磁束密度の金属磁性膜、
例えばCo−Nb−Zr非晶質合金13,14がスパッ
タ法により膜厚t=22μmに形成され、それぞれ磁気
コア半体20,21が構成されている。また所望のトラ
ック幅Tw=20μmに対して、加工トラック幅Twk
=26μmとしており、コイル巻線用窓19の先端部傾
斜角度はθc=60°に設定している。本実施の形態の
場合は、所望のトラック幅Tw=20μmを残して平行
にトラック幅規制溝17がコイル巻専用の窓の先端部よ
り深さD=10μmで形成されて、この溝に非磁性のセ
ラミック18が充填されており、トラック幅規制溝17
は磁気ヘッド摺動面のコアエッジに対してθM=10°
傾いて加工される場合の例を示している。この場合、コ
ア基体の山形突起部の頂点角度θwをトラック幅規制溝
の摺動面のコアエッジに対する角度θMで補正して考え
ればよい。すなわち、 θw′=θw−2×θM=40° である。
【0030】なお、トラック幅規制溝の角度を変えて、
金属磁性膜と平行に近づけることで金属磁性膜の磁路断
面積を充分に確保することはできるが、あまり傾けすぎ
ると磁気テープ対接面の金属酸化物磁性材料および、金
属磁性膜が磁気ヘッド走行方向と極端に非平行となるこ
とより、磁気ヘッド摺動特性が大幅に低下するので、好
ましくは30°以下がよい。
【0031】[実施の形態4]次に、本発明の実施の形
態4について説明する。図10は、実施の形態4に係る
ヘリカルスキャン型テープレコーダの磁気記録再生装置
100の全体構成を示すブロック図である。同図におい
て、1a,1bは前記実施の形態1ないし3の磁気ヘッ
ド、120はこの磁気ヘッド1a,1bを搭載した回転
ドラム、110は2つのリール130a,130bにテ
ープが巻装されたテープカセット、140a,140b
はテープカセットからテープを引出し所定角度にわたり
記録再生可能に回転ドラム110に巻きつけるとともに
所定のテープ走行路を形成するテープガイド、101は
回転ドラム120およびリール130a,130b等を
駆動するための駆動手段、102は外部からの記録信号
および/または回転ドラムからの再生信号を処理する信
号処理手段である。また、磁気記録再生装置100は、
信号処理手段と接続された入力端子104および出力端
子103とを有している。そして、例えば、入力端子1
04はカメラ300等の出力手段と接続され、出力端子
103はモニタ200等の入力手段と接続されるもので
ある。図11は、この磁気記録再生装置100により記
録されたテープ上の記録トラックパターンである。そし
て、各トラック112a,112b,112c,112
dのトラックピッチTpは、前記磁気ヘッドのトラック
幅Twと等しく、20μmに設定されている。本発明の
磁気ヘッドのトラック幅Twは、前記の如く高精度に形
成されており、この磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装
置において前記トラック幅Twとほぼ等しいトラックピ
ッチTpで記録することにより、隣接トラックからのク
ロストークを無くす、もしくは極小とすることができる
と同時に、ガードバンドを作ることなく高密度記録を実
現することができる。
【0032】なお、磁気記録再生装置は、ヘリカルスキ
ャン型に代えてオーディオ用テープレコーダに代表され
る固定ヘッド型であってもよい。この場合、記録トラッ
クはテープ長手方向と平行状とし、テープの幅方向に複
数チャンネルのヘッドを配置するとともに、そのトラッ
クピッチTpは前記磁気ヘッドのトラック幅Twと等し
く20μmに設定すればよい。また、磁気記録再生装置
は、その記録媒体を磁気テープに代えて磁気ディスクま
たは磁気フロッピーとした、磁気ディスク装置または磁
気フロッピー装置であってもよい。この場合、記録トラ
ックは磁気ディスクまたは磁気フロッピーに同心円状、
またはスパイラル状とし、そのトラックピッチTpが前
記磁気ヘッドのトラック幅Twと等しく20μmになる
ようにヘッドを径方向に送ればよい。
【0033】また、本発明は、そのトラックピッチTp
およびトラック幅Twが、前記20μmに対してその磁
気記録システムが実用化可能な限り小さい方がそのクロ
ストーク防止効果が相対的に大きく表れ、好ましくは1
0μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。さら
には、以上で述べた磁気記録再生装置により記録された
各種の磁気記録媒体は、隣接トラックと重ね合わせて記
録される部分が生じないまたはこれが極小とされること
により、記録トラックにはオーバーライトによる消し残
り部分がなくまたは極小とされた高いS/N比の信号が
記録されると同時に、ガードバンドを作ることなく高密
度記録を実現することができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属磁性
部を分断することなく所定のトラック幅に仕上げること
ができ、トラック幅精度が高く、かつ記録再生特性に優
れた磁気ヘッドを得ることができる。また、この磁気ヘ
ッドを用い、そのトラック幅と記録トラックピッチをほ
ぼ等しく構成することにより、隣接トラックからのクロ
ストークを抑制すると同時に、ガードバンドを作ること
なく高密度記録を実現する磁気記録再生装置、および磁
気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る磁気ヘッドの斜視
図(a)、およびギャップ近傍の磁気テープ対接面の拡大
図(b)、および側面の拡大図(c)。
【図2】本発明の実施の形態1に係る磁気ヘッドのトラ
ック幅規制溝部充填前の状態を示す斜視図。
【図3】トラック幅規制溝の余裕深さと磁路断面積の関
係でコイル巻線溝先端角度の依存性を示すグラフ。
【図4】本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドの磁気
テープ対接接面の拡大図(a)、および側面の拡大図
(b)。
【図5】トラック幅規制溝の余裕深さと金属磁性膜の磁
路断面積の関係を示すグラフ。
【図6】本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドの、コ
イル巻線溝先端部の代替え構成を示す側面図。
【図7】本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドの、コ
イル巻線溝先端部の代替え構成を示す側面図。
【図8】本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドの、コ
イル巻線溝先端部の代替え構成を示す側面図。
【図9】本発明の実施の形態3に係る磁気ヘッドの斜視
図(a)、およびギャップ近傍の磁気テープ対接面の拡大
図(b)、ならびに側面の拡大図(c)。
【図10】本発明の実施の形態4に係る磁気記録再生装
置の全体構成を示すブロック図。
【図11】本発明の実施の形態4に係る磁気記録再生装
置により記録されたテープ上の記録パターンを示す平面
図。
【図12】従来技術による磁気ヘッドの斜視図(a)、お
よびギャップ近傍の磁気テープ対接面の拡大図(b)。
【符号の説明】
11,12:磁気コア基体部、 11a,12a:金属
磁性膜形成面 13,14:金属磁性膜、 15:磁気ギャップ、 1
6:充填ガラス 17:トラック幅規制溝、 18:非磁性セラミック 19:コイル巻線用の窓、 20,21:コア半体、1
00:磁気記録再生装置、 120:回転ドラム、 1
11:磁気テープ 112:記録トラック、 S:金属磁性膜磁路断面積
(μm) θw:コア基体部山形突起の先端角度(°) θc:コイル巻線用溝の先端部傾斜角度(°) θaz:磁気ヘッドのアジマス角度(°) θM:トラック幅規制溝の摺動面コアエッジに対する角度
(°) Tw:磁気ヘッドのトラック幅(μm) Twk:コア半体の突き合わせ面における加工トラック
幅(μm) t:金属磁性膜の膜厚(μm)、 D:トラック幅規制溝
の深さ(μm)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹嶋 崇三 茨城県ひたちなか市稲田1410番地株式会社 日立製作所映像情報メディア事業部内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のコア基体が、その間に金属磁性部を
    配して一体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘッド
    において、 前記コア基体の一面側には、前記金属磁性部が、トラッ
    ク幅方向で、所定のトラック幅以上の幅にわたり配さ
    れ、 前記配された金属磁性部が、トラック幅方向で、所定の
    トラック幅以上の幅にわたり平坦状とされ、 少なくとも一方のコア基体の前記一面側には、ギャップ
    深さ方向において所定の幅を有する切込状部が形成さ
    れ、 前記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて磁気ギャッ
    プが形成され、 前記磁気コアの磁気媒体と対向するための面は、ギャッ
    プ深さ方向において、前記切込状部の磁気ギャップ側端
    部位置以上に深く、かつ所定のトラック幅を残して削除
    状とされ、 前記切込状部が形成されたコア基体の金属磁性部が、ギ
    ャップ深さ方向において、前記削除状部の最深部位置で
    非断絶的に連続状とされてなることを特徴とする磁気ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】一対のコア基体が、その間に金属磁性部を
    配して一体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘッド
    において、 前記コア基体の一面側には、ギャップ深さ方向に尾根状
    に延びる山形突起が形成され、 前記山形突起の面上には、前記金属磁性部が、略均一な
    厚みで、かつトラック幅方向で所定のトラック幅以上の
    幅にわたり配され、 前記配された金属磁性部の嶺状部分が、トラック幅方向
    で、所定のトラック幅以上の幅にわたり平坦状とされ、 少なくとも一方のコア基体の前記一面側には、ギャップ
    深さ方向において、所定の幅を有し、かつ前記平坦状と
    された金属磁性部を分断するように切込状部が形成さ
    れ、 前記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて磁気ギャッ
    プが形成され、 前記磁気コアの磁気媒体と対向するための面は、ギャッ
    プ深さ方向において、前記切込状部の磁気ギャップ側端
    部位置以上に深く、かつ所定のトラック幅を残して削除
    状とされ、 前記切込状部が形成されたコア基体の金属磁性部が、ギ
    ャップ深さ方向において、前記削除状部の最深部位置で
    非断絶的に連続状とされてなることを特徴とする磁気ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】一対のコア基体が、その間に金属磁性部を
    配して一体化され、磁気コアを形成してなる磁気ヘッド
    において、 前記コア基体の一面側には、ギャップ深さ方向に尾根状
    に延び、その嶺状部分のなす角度がθw(°)の山形突
    起が形成され、 前記山形突起の面上に、前記金属磁性部が、略均一な厚
    みt(μm)で、かつトラック幅方向で所定のトラック
    幅Tw(μm)以上の幅にわたり配され、 前記配された金属磁性部の嶺状部分が、トラック幅方向
    で、前記所定のトラック幅以上の加工トラック幅Twk
    (μm)にわたり平坦状とされ、 少なくとも一方のコア基体の前記一面側には、ギャップ
    深さ方向において、所定の幅を有し、磁気ギャップ側端
    部の傾斜角度がθc(°)をなし、かつ前記平坦状とさ
    れた金属磁性部を分断するように切込状部が形成され、 前記金属磁性部の平坦状部同士が接合されて、アジマス
    角度θaz(°)をなす磁気ギャップが形成され、 前記磁気コアの磁気媒体と対向するための面は、ギャッ
    プ深さ方向において、前記切込状部の磁気ギャップ側端
    部位置から余裕深さD(μm)だけ深く、かつ前記所定
    のトラック幅を残して削除状とされ、 前記余裕深さDは、 0<D<{2t−(Twk−Tw)×cos(θw/
    2)}/[{sin(θw/2)+cos(θw/2)×t
    an(θaz)}×tan(θc)] の関係を満足してなることを特徴とする磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜
    角度θcが50°≧θc≧20°で、かつ前記山形突起
    の頂点部角度θwが120°≧θw≧40°の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】前記切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜
    角度θcが40°≧θc≧20°で、かつ前記山形突起
    の頂点部角度θwが60°≧θw≧40°の範囲にある
    ことを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】前記切込状部の磁気ギャップ側端部の傾斜
    角度θcが35°≧θc≧25°で、かつ前記山形突起
    の頂点部角度θwが55°≧θw≧45°の範囲にある
    ことを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】前記所定のトラック幅は、20μm以下と
    されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項6の
    いずれかに記載の磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】前記所定のトラック幅は、10μm以下と
    されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項6の
    いずれかに記載の磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】前記所定のトラック幅は、5μm以下とさ
    れてなることを特徴とする請求項1ないし請求項6のい
    ずれかに記載の磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】前記磁気コアの削除状部は、前記磁気媒
    体と対向するための面のエッジ部と略平行に形成されて
    なることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれ
    かに記載の磁気ヘッド。
  11. 【請求項11】前記磁気コアの削除状部には、これを埋
    めるように所定の材料が配置されてなることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の磁気ヘ
    ッド。
  12. 【請求項12】前記磁気コアの削除状部に配置されるの
    は、非磁性セラミック材であることを特徴とする請求項
    11記載の磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】前記非磁性セラミック材が、SiO2
    CaMgSi26、Al23、Mg2SiO4(フォルス
    テライト)、もしくはMgSiO3(ステアタイト)、
    またはこれらの2つ以上の組合せであることを特徴とす
    る請求項12記載の磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】前記コア基体は、Mn−Znフェライト
    からなり、 前記金属磁性部は、Co系非晶質合金膜からなることを
    特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載
    の磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】前記コア基体は、Mn−Znフェライト
    からなり、 前記金属磁性部は、Fe系の金属磁性膜からなることを
    特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載
    の磁気ヘッド。
  16. 【請求項16】請求項1ないし請求項14のいずれかに
    記載の磁気ヘッドと、 前記磁気ヘッドを保持するとともに、前記磁気媒体に対
    して信号を記録、及びまたは再生可能に対向させるヘッ
    ド保持手段と、 前記磁気ヘッドと前記磁気媒体とが所定の速度で相対動
    するように駆動する駆動手段と、 前記磁気ヘッドに記録信号を出力、及びまたは前記磁気
    ヘッドから再生信号が入力される信号処理手段とを備え
    てなることを特徴とする磁気記録再生装置。
  17. 【請求項17】前記磁気媒体は磁気テープであり、 前記ヘッド保持手段は、前記磁気ヘッドを回転可能に保
    持してなる回転ドラムであり、 ヘリカルスキャン型のテープレコーダとして構成されて
    なることを特徴とする請求項16記載の磁気記録再生装
    置。
  18. 【請求項18】前記磁気媒体は磁気テープであり、 前記ヘッド保持手段は、信号の記録及びまたは再生中に
    前記磁気ヘッドを静止させて保持してなり、 固定ヘッド型のテープレコーダとして構成されてなるこ
    とを特徴とする請求項16記載の磁気記録再生装置。
  19. 【請求項19】前記磁気媒体は円形状をなす磁気ディス
    ク、または磁気フロッピーであり、 前記ヘッド保持手段は、前記磁気ヘッドを前記磁気ディ
    スク、または前記磁気フロッピーの径方向に移動可能に
    保持してなり、 ディスク装置、またはフロッピー装置として構成されて
    なることを特徴とする請求項16記載の磁気記録再生装
    置。
  20. 【請求項20】前記磁気記録再生装置は、記録媒体上に
    おける記録信号のトラックピッチが前記磁気ヘッドのト
    ラック幅とほぼ等しくされてなることを特徴とする請求
    項16ないし請求項19のいずれかに記載の磁気記録再
    生装置。
  21. 【請求項21】前記記録信号のトラックピッチは、20
    μm以下とされてなることを特徴とする請求項20記載
    の磁気記録再生装置。
  22. 【請求項22】前記記録信号のトラックピッチは、10
    μm以下とされてなることを特徴とする請求項20記載
    の磁気記録再生装置。
  23. 【請求項23】前記記録信号のトラックピッチは、5μ
    m以下とされてなることを特徴とする請求項20記載の
    磁気記録再生装置。
  24. 【請求項24】請求項16ないし請求項19のいずれか
    に記載の磁気記録再生装置を用いて信号を記録された磁
    気記録媒体であって、 記録信号のトラックピッチが前記磁気ヘッドのトラック
    幅とほぼ等しくされてなることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  25. 【請求項25】前記記録信号のトラックピッチは、20
    μm以下とされてなることを特徴とする請求項24記載
    の磁気記録媒体。
  26. 【請求項26】前記記録信号のトラックピッチは、10
    μm以下とされてなることを特徴とする請求項24記載
    の磁気記録媒体。
  27. 【請求項27】前記記録信号のトラックピッチは、5μ
    m以下とされてなることを特徴とする請求項24記載の
    磁気記録媒体。
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