JP2600637B2 - 記録再生兼用磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

記録再生兼用磁気ヘッドの製造方法

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JP2600637B2
JP2600637B2 JP28652895A JP28652895A JP2600637B2 JP 2600637 B2 JP2600637 B2 JP 2600637B2 JP 28652895 A JP28652895 A JP 28652895A JP 28652895 A JP28652895 A JP 28652895A JP 2600637 B2 JP2600637 B2 JP 2600637B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生時におけるオフト
ラックマージンを大きくすることが可能な記録再生兼用
磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録再生兼用磁気ヘッドでデータを記録
再生する場合には、オフトラックに基づいてSN比が低
下するという問題がある。図6はオフトラックに基づく
SN比の低下を示すものであり、第1回目の記録トラッ
ク1を形成した後に、第2回目の記録トラック2を形成
する際にそれぞれのトラック中心線3、4にずれ(オフ
トラック)が生じると、斜線を付して示す第1回目の記
録の未消去領域1aが生じ、第2回目の記録トラック2
に並置される。ギャップ5を有するコア6とコイル(図
示せず)から成る記録再生兼用磁気ヘッドによって第2
回目の記録トラック2を正確に走査することができれ
ば、何らの問題も発生しないが、再生時に点線で示すよ
うにヘッド位置のずれ(オフトラック)が生じると、第
1回目の記録トラック1の未消去領域1aも走査するこ
とになり、第2回目の記録トラックの再生成分と第1回
目の未消去領域1aの再生成分との混合出力が得られ、
SN比が悪くなる。
【0003】この種の問題を解決するために典型的なフ
ロッピーデイスク装置の磁気ヘッドはトンネルイレーズ
ヘッド構造を採用している。このトンネルイレーズヘッ
ドは、記録再生兼用磁気ヘッドの両側に消去ヘッドを有
し、記録時に記録トラックの両側を消去するので、再生
時にオフトラックが生じてもSN比の低下は少ない。し
かし、トンネルイレーズ型ヘッドは、消去ヘッドを設け
るために、必然的に構造が複雑且つ高価になる。また、
トンネルイレーズ型ヘッドでトラック密度の高い記録を
行うことはできない。トンネルイレーズ型ヘッドに頼ら
ないでオフトラックによる問題を解決する磁気ヘッドと
して、例えば特開昭61−59613号公報に開示され
ているように、ギャップ長をトラック幅方向における中
央において狭くし、両端において広くし、両端のギャッ
プ長の狭い部分は記録及び/又は消去には関与するが、
再生には実質的に関与しないようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2μm程度の
狭いギャップ長を場所によって変えることは極めて困難
であり、容易に製作することができなかった。
【0005】そこで、本発明の目的は、記録及び/又は
消去トラック幅よりも再生トラック幅を容易に狭くする
ことができる記録再生兼用磁気ヘッドの製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、フェライトから成る磁気コアのトラック幅
方向の両端部分におけるギャップに隣接している所定領
域の磁気特性を、記録及び/又は消去には関与するが、
再生には実質的に関与しないように劣化させた記録再生
兼用磁気ヘッドを製造する方法であって、前記所定領域
を露出させる開口を有するマスクを設ける工程と、前記
マスクを設けた磁気コアを酸化性雰囲気に配置して前記
所定領域にレーザビームを投射して磁気コアの磁気特性
を劣化させる工程とを備えていることを特徴とする記録
再生兼用磁気ヘッドの製造方法に係わるものである。な
お、請求項2に示すように、第1及び第2のフェライト
ブロックをギャップのための非磁性体で接続した組立体
を用意し、組立体のカッティングラインと非磁性体との
交差点及びこの近傍の所定領域にレーザビームを酸化性
雰囲気で投射して磁気特性を劣化させ、しかる後に切断
することが望ましい。また、請求項3に示すように、所
定領域に放電用電極を対向配置し、酸化性雰囲気中で放
電させて所定領域の磁気的特性を劣化させることができ
る。
【0007】
【発明の作用及び効果】本発明に従って記録再生兼用磁
気ヘッドにおけるトラック幅方向の両端部の磁気特性を
劣化させた部分は記録及び/又は消去には関与するが、
再生時には磁気特性劣化部におけるギャップ長ロスとス
ペーシングロスとに基づいて再生に実質的に関与しない
ので、この磁気特性劣化部分の幅がオフトラックマージ
ンとして働く。従って、再生時にオフトラックが生じて
も上記のオフトラックマージンの範囲であれば余分なノ
イズ又は信号を再生することがないので、SN比の低下
が実質的に生じない。請求項1の発明によれば、酸化性
雰囲気でレーザビームを投射することによって酸素がフ
ェライト結晶のスピネル格子中に入り込み、格子構造が
くずれて磁気特性(飽和磁束密度及び透磁率)の低下即
ち劣化が生じる。従って、磁気特性の劣化部を正確且つ
容易に形成することができる。請求項2の発明によれ
ば、ここの磁気コアに分割する前にレーザビームを所定
領域に投射するので、1箇所のレーザビームの投射によ
って2つの磁気ヘッドの磁気特性劣化部分を形成するこ
とができ、磁気ヘッドの生産性を向上させることができ
る。請求項3の発明によれば、請求項1のレーザビーム
と同様に放電によって所定領域の磁気特性の劣化を正確
且つ容易に達成することができる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の一実施例に係わるフロッピー
デイスク装置の磁気ヘッド及びその製造方法を図1〜図
5によって説明する。図1に示す記録再生兼用磁気ヘッ
ド10は、ギャップ11を有するフェライトから成る磁
気コア12とこのコア12に巻き回されたコイル13と
から成る。ギャップ11を介して対向するコア12の第
1の部分12aと第2の部分12bはギャップ11に充
填されたガラスから成る非磁性体14によって互いに接
着されている。ギャツプ11におけるギャップ長(ギャ
ップ幅)Lは一般的な磁気ヘッドと同様にトラック幅方
向の位置の変化に拘らず同一である。しかし、コア12
の第1及び第2の部分12a、12bのトラック幅方向
の両端に磁気特性劣化部15が設けられている。この磁
気特性劣化部15はレーザービームを当てることによっ
て飽和磁束密度及び透磁率を低下させた部分であり、記
録及び/又は消去は可能であるが、再生には実質的に関
与しない部分である。従って、図2に示すように記録ト
ラック幅Wa はコア12の幅に対応して得られるが、再
生トラック幅Wb は記録トラック幅Wa から磁気特性劣
化部15の幅を減じた値になる。なお、磁気特性劣化部
15はギャップ長を疑似的に広くした効果を有し、再生
時にはギャップ長ロスとスペーシンクロスとによって再
生出力に寄与するような磁束検出を行うことができな
い。しかし、記録又は消去時にはギャップ長ロスの問題
が発生しないので、磁気特性劣化部15を介して記録又
は消去可能である。
【0009】図3及び図4は磁気ヘッドの製造方法を示
す。第1のフェライトブロック16と第2のフェライト
ブロック17とをギャップ11を介して非磁性体14で
接合したものを用意し、上面にレーザビームマスク18
を配置し、マスク18の孔19を介してレーザビーム2
0を各磁気ヘッドのトラックの両端部に対応する所定領
域に投射する。即ち、図4に示すようにフェライトブロ
ック16、17の破線で示すカッティングライン21と
ギャップ11との交差点近傍をレーザビーム20で加熱
する。なお、局部加熱は酸化性雰囲気(空気中又は活性
酸素中)で行う。フェライトの結晶構造は、スピネル
(spinel)格子であり、加熱によって酸素がスピネル格
子中に入り込むと、格子構造がくずれて磁気特性(飽和
磁束密度及び透磁率)の低下が生じる。
【0010】図4に示すようにカッティング前のフェラ
イトブロック16、17の状態でレーザビーム20を投
射すると、磁気特性劣化部15を容易且つ正確に得るこ
とができる。
【0011】図5は図1に示す磁気ヘッド10による記
録再生におけるオフトラックを説明するものである。磁
気ヘッド10に記録電流を流すことによって第1回目の
記録トラック1を形成した後に、第2回目の記録トラッ
ク2を重ねて形成した時に、トラック中心線3、4間に
ずれが生じると、第1回目の記録トラック1の斜線を付
して示す部分1aが未消去部分となる。なお、磁気ヘッ
ド10による記録トラック1、2の幅は、磁気特性劣化
部15の存在にも拘らずギャップ11のトラック幅の中
央部分よりも幅広になる。
【0012】第2回目の記録トラック2を磁気ヘッド1
0で再生する時に、点線で示すように第1回目の記録ト
ラック1と同一の位置に磁気ヘッド10がずれたとして
も、オフトラックの最大値にほぼ対応する幅を有するよ
うに磁気特性劣化部15が形成されているので、磁気ヘ
ッド10の中央の再生トラック幅Wb の領域によって未
消去部分1aが走査されない。従って、再生出力に未消
去部分1aに基づくノイズが含まれず、SN比の低下が
生じない。
【0013】図5では第1回目の記録トラック1の上に
第2回目の記録トラック2を重ねて形成したが、第2回
目の記録トラック2を形成する前に磁気ヘッド10を消
去モード動作させ、消去走査した後に第2回目の記録ト
ラック2を形成してもよい。
【0014】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) レーザビームを局部的に投射して磁気特性劣化
部15を形成する代りに、磁気特性劣化予定部に対向さ
せて電極を配置し、酸化性雰囲気の放電によって局部的
にコア12を加熱して磁気特性劣化部15を形成しても
よい。 (2) 図2に示すC字型コアを作るためのフェライト
ブロック22のギャップ形成面23のカッティングライ
ン24上にレーザビームを投射するか又は放電加工して
磁気特性劣化部15をギャップの深さ方向に全部形成し
てもよい。 (3) 図8に示すようにコア12の第1の部分12a
側にのみ磁気特性劣化部15を形成してもよい。 (4) コア12を多数の磁性体層の積層で成する場合
にも適用可能である。 (5) 固定磁気ディスク装置のヘッドにも適用可能で
ある。また、磁気テープ装置の磁気ヘッドにも適用可能
である。 (6) 磁気特性劣化部15を飽和磁束密度は実質的に
低下させずに、透磁率のみを低下させた部分としてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる磁気ヘッドの一部を
示す斜視図である。
【図2】図1の磁気ヘッドの平面図である。
【図3】磁気ヘッドの製造方法を示す断面図である。
【図4】カッティング前のフェライトブロックに磁気特
性劣化部を形成した状態を示す斜視図である。
【図5】本実施例の磁気ヘッドとトラックとの関係を示
す図である。
【図6】従来の磁気ヘッドとトラックとの関係を示す図
である。
【図7】変形例の磁気ヘッドの製造方法を説明するため
の図である。
【図8】変形例の磁気ヘッドの平面図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド 11 ギャップ 12 コア 13 コイル 15 磁気特性劣化部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライトから成る磁気コアのトラック
    幅方向の両端部分におけるギャップに隣接している所定
    領域の磁気特性を、記録及び/又は消去には関与する
    が、再生には実質的に関与しないように劣化させた記録
    再生兼用磁気ヘッドを製造する方法であって、 前記所定領域を露出させる開口を有するマスクを設ける
    工程と、 前記マスクを設けた磁気コアを酸化性雰囲気に配置して
    前記所定領域にレーザビームを投射して磁気コアの磁気
    特性を劣化させる工程とを備えていることを特徴とする
    記録再生兼用磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 フェライトから成る磁気コアのトラック
    幅方向の両端部分におけるギャップに隣接している所定
    領域の磁気特性を、記録及び/又は消去には関与する
    が、再生には実質的に関与しないように劣化させた記録
    再生兼用磁気ヘッドを製造する方法であって、 第1のフェライトブロックと第2のフェライトブロック
    とを均一なギャップ長が生じるように非磁性体によって
    接着した組立体を用意する工程と、 前記組立体を複数のコアに分割するためのカッティング
    ラインと前記非磁性体との交差点を含み且つ分割後の各
    コアにおける端部を含む所定領域に選択的にレーザビー
    ムを投射するためのマスクを前記組立体の表面に設ける
    工程と、 前記マスクを設けた前記組立体を酸化性雰囲気に配置し
    て前記所定領域にレーザビームを投射してフェライトの
    磁気特性劣化部分を形成する工程と、 前記カッティングラインに沿って前記組立体を切断して
    複数のコアを得る工程とを備えていることを特徴とする
    記録再生兼用磁気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 フェライトから成る磁気コアのトラック
    幅方向の両端部分におけるギャップに隣接している所定
    領域の磁気特性を、記録及び/又は消去には関与する
    が、再生には実質的に関与しないように劣化させた記録
    再生兼用磁気ヘッドを製造する方法であって、 前記所定領域に対向させて放電用電極を配置し、酸化性
    雰囲気において前記放電用電極と前記所定領域との間に
    放電を生じさせて前記所定領域を局部的に加熱し、前記
    所定領域の磁気特性を劣化させることを特徴とする記録
    再生兼用磁気ヘッドの製造方法。
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