JPH09179019A - 走査結像レンズおよび光走査装置 - Google Patents

走査結像レンズおよび光走査装置

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JPH09179019A
JPH09179019A JP12003196A JP12003196A JPH09179019A JP H09179019 A JPH09179019 A JP H09179019A JP 12003196 A JP12003196 A JP 12003196A JP 12003196 A JP12003196 A JP 12003196A JP H09179019 A JPH09179019 A JP H09179019A
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善紀 林
Seizo Suzuki
清三 鈴木
Koji Masuda
浩二 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単玉構成の走査結像レンズを用いる光走査装置
において、光学素子の光軸方向の組付け公差に対する制
限を緩和する。 【解決手段】走査結像レンズが単玉構成である。走査結
像レンズの、少なくとも一方の面は偏向面内における形
状として非円弧形状を有し、少なくとも一方の面は特殊
なトーリック面であり、光軸を含む偏向直交面内におけ
る形状が、光偏向器側に凹面を向けたメニスカス形状で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は走査結像レンズお
よび光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主走査対応方向(光源から被走査面に到
る光路を光学系の光軸に沿って直線的に展開した仮想的
な光路上で主走査方向と平行的に対応する方向を言い、
上記仮想的な光路上で副走査方向に平行的に対応する方
向を副走査対応方向という)に長い線像に結像した光束
を、上記線像の結像位置の近傍に偏向反射面を有する光
偏向器により等角速度的に偏向させ、走査結像レンズに
より被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面
を等速的に光走査する光走査装置は従来から光プリンタ
やデジタル複写装置に関連して広く知られている。
【0003】このような光走査装置において、装置のコ
ンパクト化や価格の低廉化の観点から、「単玉構成」の
走査結像レンズの使用が提案されている(特開平7−1
74998号公報等)。
【0004】光走査装置は「コンパクトで広い有効走査
領域を有する」ことが望ましく、このために光偏向器に
よる有効偏向角の範囲を大きくとり、尚且つ走査結像レ
ンズを大型化させないためには走査結像レンズをなるべ
く光偏向器の近傍に配備することが必要になる。
【0005】このように光偏向器に近付けて単玉構成の
走査結像レンズを配すると、走査結像レンズの副走査対
応方向の倍率が大きくなり、例えば上記線像を結像させ
るための光学系の光軸方向の僅かな位置誤差で線像の結
像位置が上記仮想的な光路上でわずかにずれても、光ス
ポットの副走査対応方向の結像位置は大きくずれ、副走
査方向の像面湾曲は設計上のものから大きく劣化したも
のとなってしまう。
【0006】また、単玉構成の走査結像レンズの場合に
も、光スポット径、特に副走査方向の光スポット径が光
スポットの像高により変動しないように、副走査方向の
像面湾曲が出来るかぎり良好に補正されることが望まし
い。
【0007】副走査方向の像面湾曲が良好に補正されて
いても、例えば特開平4−50908号公報開示の走査
結像レンズを用いると、偏向反射面近傍の線像と、像面
近傍の副走査対応方向の結像点の間の副走査対応方向の
横倍率が像高により変化するため、副走査方向の光スポ
ット径が像高により変動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑み、単玉構成の走査結像レンズを用いる光走査装
置において、光学素子の光軸方向の組付け公差に対する
制限を緩和することを課題とする。
【0009】また、単玉構成の走査結像レンズにおい
て、光走査の等速特性や副走査方向の像面湾曲の良好な
補正を課題とする。
【0010】さらに、単玉構成の走査結像レンズにおい
て、光スポットの像高による光スポット径の偏差を小さ
くすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の走査結像レン
ズは「主走査対応方向に長い線像に結像した光束を、線
像の結像位置の近傍に偏向反射面を有する光偏向器によ
り等角速度的に偏向させ、走査結像レンズにより被走査
面上に光スポットとして集光させ、被走査面を等速的に
光走査する光走査装置における走査結像レンズ」であっ
て、以下の如き特徴を有する(請求項1)。
【0012】即ち、この発明の走査結像レンズは「単玉
構成」であり、少なくとも一方の面は「偏向面内におけ
る形状」として「非円弧形状」を有する。
【0013】「偏向面」は、光偏向器により理想的に偏
向された偏向光束の主光線が掃引する平面である。前述
のように、主走査対応方向と副走査対応方向とは走査結
像レンズの光軸と直交する(前記仮想的な光路は走査結
像レンズの光軸と合致するから)。従って上記偏向面は
「主走査方向と走査結像レンズの光軸とを含む平面」で
あると言うことができる。
【0014】「非円弧形状」は、光軸方向の座標をX、
光軸直交方向の座標をY、近軸曲率半径をR、円錐定数
をK、高次の係数をA,B,C,D...として、 X=Y2/[R+R・√{1−(1+K)Y2/R2}]+
A・Y4+B・Y6+C・Y8+D・Y10+... なる式における上記R,K,A,B,C,D...を与
えて特定される曲線形状である。
【0015】この形状は前述のように偏向面内における
形状であるから、上記座標:Yは主走査対応方向の座標
であり、従って、この非円弧形状を単玉構成の走査結像
レンズの面の「主走査対応方向の形状」と言うこともで
きる。
【0016】走査結像レンズの2つの面のうちの少なく
とも一方は「特殊なトーリック面」である。
【0017】「特殊なトーリック面」は、この明細書中
において、偏向面内における面形状を特定する曲線の各
位置におけるレンズ面の「偏向直交面内における曲率中
心を連ねた線」が、偏向面内において上記曲線(偏向面
内における面形状)とは異なる曲線を描くような面とし
て定義される。
【0018】「偏向直交面」は、偏向面に直交する平面
のうちで走査結像レンズの光軸に平行な面である。従っ
て、偏向直交面は副走査対応方向に平行であり、その位
置は前記座標:Yで特定することができる。
【0019】この発明の走査結像レンズはさらに以下の
特徴を有している。
【0020】即ち「光軸を含む偏向直交面内における形
状」が、光偏向器側に凹面を向けたメニスカス形状であ
る。光軸を含む偏向直交面はY=0における偏向直交面
であり、光軸と副走査対応方向とを含む平面である。
【0021】請求項2記載の走査結像レンズは、上記請
求項1記載の走査結像レンズにおいて、偏向角:θで走
査結像レンズに入射する偏向光束の主光線の、光偏向器
側の面への入射位置および被走査面側の面からの射出位
置の主走査対応方向における座標をそれぞれY,Y’、
線像の結像位置から上記入射位置に到る距離をS(θ)、
上記入射位置と射出位置との間の距離をd(θ)、上記射
出位置から副走査対応方向における結像点までの距離を
l(θ)、上記入射位置および射出位置における直交偏向
面内での実効的な近軸曲率半径をそれぞれrs1'(Y),
s2'(Y')、使用波長に対するレンズ材質の屈折率をn
とするとき、 P(θ)=d(θ)/[n{rs2'(Y')−rs1'(Y)}+(n
−1)・d(θ)] |β(θ)|={l(θ)+rs2'(Y')・P(θ)}/{S
(θ)−rs1'(Y)P(θ)} として、|β(0)|が条件: (1) 1.45≦|β(0)|≦4.75 を満足するように、上記rs1'(0),rs2'(0)が設定さ
れたことを特徴とする。
【0022】「直交偏向面」とは、偏向角:θで偏向さ
れた偏向光束の主光線を考え、この主光線を含んで前記
「偏向面」に直交する面であり、従って主光線の屈折に
従って屈曲する。
【0023】上記2つの近軸曲率半径のうち、rs1'
(Y)は、光偏向器側のレンズ面に入射する偏向光束の主
光線に関しての直交偏向面内での近軸曲率半径である。
【0024】また近軸曲率半径:rs2'(Y')は、被走査
面側のレンズ面の位置Y’に向かって入射する「レンズ
内の偏向光束」の主光線に関しての直交偏向面内におけ
るものである。
【0025】前述のように、偏向直交面内におけるレン
ズ面は円形状で、その曲率半径は位置:Y,Y’に応じ
て一義的に定まるが、上記直交偏向面内では一般に偏向
角:θのため、位置:Y,Y’におけるレンズ面形状は
見掛け上「楕円形」となるので、その曲率は近軸曲率半
径により代表されるのである。従って、偏向角:θが0
のとき、即ち、Y=Y’=0においては、rs1'(0),
s2'(0)は光軸を含む偏向直交面内の曲率半径:r
s1(0),rs2(0)にそれぞれ等しい。
【0026】請求項3記載の走査結像レンズは、上記請
求項1記載の走査結像レンズにおいて、上記|β(θ)|
が有効走査領域内において、条件: (2) 0.95|β(0)|≦|β(θ)|≦1.05|β(0)| を満足するように、rs1'(Y),rs2'(Y')が設定され
たことを特徴とする。
【0027】この発明の単玉構成の走査結像レンズの
「各面の形状の組み合わせ」は種々可能であるが、例え
ば後述する実施例に示すように「光偏向器側の面を、非
円弧形状を偏向面内で主走査対応方向に平行な軸の回り
に回転して得られる非円弧トーリック面とし、被走査面
側の面を、偏向面内の形状を非円弧形状とする特殊なト
ーリック面と」してもよいし(請求項3)、「光偏向器
側の面を、非円弧形状を偏向面内で主走査対応方向に平
行な軸の回りに回転して得られる非円弧トーリック面と
し、被走査面側の面を、偏向面内の形状を円弧形状とす
る特殊なトーリック面と」してもよく(請求項5)、さ
らには「光偏向器側の面および被走査面側の面が共に、
偏向面内の形状を非円弧形状とする特殊なトーリック面
である」ようにしてもよい(請求項6)。
【0028】この発明の単玉構成の走査結像レンズの
「偏向面内の形状」は、主走査方向の像面湾曲や等速特
性を良好にするために最適化される。
【0029】この発明の光走査装置は「主走査対応方向
に長い線像に結像した光束を、線像の結像位置の近傍に
偏向反射面を有する光偏向器により等角速度的に偏向さ
せ、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとし
て集光させ、被走査面を等速的に光走査する光走査装
置」であって、走査結像レンズとして請求項1〜6の任
意の1に記載の走査結像レンズを用いることを特徴とす
る(請求項7)。
【0030】「光偏向器」としては、ほぞ型ミラー等の
回転単面鏡や回転2面鏡、あるいはポリゴンミラーを用
いることができる。
【0031】光偏向器の偏向反射面に入射する光束は副
走査対応方向には収束性で、その収束性により主走査対
応方向に長い線像に結像するが、主走査対応方向に関し
ては「収束性もしくは発散性または平行的」とすること
ができる。偏向反射面に入射する光束が主走査対応方向
に平行的でれば、走査結像レンズは単玉のfθレンズと
なる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を説明する。
【0033】図1において符号0は発光源であるLD、
符号12はLD10と共に「光源」を構成するカップリ
ングレンズを示す。LD10から放射された発散性の光
束はカップリング12によりカップリングされ、線像結
像光学系であるシリンダレンズ14により副走査対応方
向(図面に直交する方向)に集光され、光偏向器の偏向
反射面16の位置に主走査対応方向に長い線像として集
光する。
【0034】この実施の形態では光偏向器は「回転単面
鏡」が想定され、偏向反射面16の回転軸16Aは偏向
反射面16内にあって、線像は回転軸16Aの位置に結
像する。この実施の形態では、偏向反射面16の回転に
伴う、線像と偏向反射面とのずれ、所謂「サグ」は生じ
ない。
【0035】なお、シリンダレンズ14は凹のシリンダ
ミラーで代替することもできる。
【0036】偏向反射面16が等角速度的に回転すると
反射光束も等角速度的に偏向して偏向光束となり、単玉
構成の走査結像レンズ18に入射し、走査結像レンズ1
8の結像作用により被走査面20上に光スポットとして
集光し、被走査面20を等速的に走査する。
【0037】被走査面20の位置には通常、光導電性の
感光体が配備され、上記光スポットによる光走査により
書込みが行なわれる。
【0038】単玉構成の走査結像レンズ18に就き、そ
の「偏向面」内の形状(図に表わされている形状)を、
光偏向器側の面に就きX1(Y)、被走査面側の面に就き
2(Y)で表す。Yは、光軸AX位置を原点とする主走
査対応方向の座標である。
【0039】副走査対応方向における面形状は、光偏向
器側の面に就きrs1(Y)、被走査面側の面に就きr
s2(Y)で表す。rs1(Y)は座標:Yにおける「偏向直交
面内における光偏向器側の面の曲率半径」であり、rs2
(Y)は座標:Yにおける「偏向直交面内における光偏向
器側の面の曲率半径」である。
【0040】走査結像レンズ18の「光軸AXを含む偏
向直交面による断面形状」は、図1(b)に示すよう
に、光偏向器側(図の左方)に凹面を向けたメニスカス
形状である。このようなメニスカス形状とすることによ
り、前側主面:Hおよび後側主面:H’を共に被走査面
側に移すことが出来、走査結像レンズを光偏向器側に位
置させつつ、光スポットの副走査対応方向の結像倍率を
小さくできる。
【0041】ここで「非円弧トーリック面」および「特
殊なトーリック面」に就いて説明する。トーリック面
は、円弧を、この円弧と同一の面内にあり、円弧の中心
を通らない直線を軸として回転させるとき円弧の描く曲
面形状として定義される。
【0042】「非円弧トーリック面」は、非円弧形状
を、この非円弧形状と同一平面内にある直線を軸として
回転させて得られる面形状である。図2(a)に非円弧
トーリック面の1例を示す。
【0043】図2(a)において、X(Y)は「非円弧
形状」であり、その近軸曲率半径:Rおよび円錐定数:
K、高次の係数:A,B,C,D...等を用いて、 X=Y2/[R+R・√{1−(1+K)Y2/R2}]+
A・Y4+B・Y6+C・Y8+D・Y10+... なる式で表現される。
【0044】図2(a)の非円弧トーリック面は、上記
非円弧形状:X(Y)を、Y軸に平行な回転軸axの回
りに回転して得られる。このとき、XZ面に平行な平面
による断面内において、非円弧トーリック面の曲率半径
は、上記断面のY座標をY=ηとすると、図に示すr
(η)である。
【0045】非円弧トーリック面では、図2(a)に示
すように、XZ面に平行な平面による断面内における曲
率中心は、常に回転軸axと合致する。即ち上記曲率中
心を連ねた線は「回転軸ax自体」である。
【0046】「特殊なトーリック面」の2例を、図2
(b),(c)に示す。図2(b),(c)において、
X(Y)は、XY平面内における曲線を表す。図の例で
は、X(Y)は非円弧形状であるが単純な円弧形状でもよ
いしY軸に平行な直線でもよい。
【0047】特殊なトーリック面は、曲線:X(Y)の各
点において、XZ面に平行な面内における曲率半径が座
標:Yの関数として定まり、各Y座標位置における曲率
中心がXY平面内にあり、この曲率中心を連ねた曲線:
L(Y)もXY面内にあり、なおかつ曲線:L(Y)がX
(Y)と異なる形状であるような曲面である。
【0048】図2(b)に示す特殊なトーリック面は、
曲線:L(Y)が曲線:X(Y)の近軸曲率中心(近軸曲率
半径:R)と逆の側にある場合、(c)に示す特殊なト
ーリック面は、曲線:L(Y)が曲線:X(Y)の近軸曲率
中心(近軸曲率半径:R)と同じ側にある場合である。
【0049】この発明では、偏向面内におけるレンズ面
形状:X1(Y),X2(Y)を適切に設定することにより、
主走査方向の像面湾曲や等速特性を良好に補正し、この
ように設定された主走査対応方向における形状:X
1(Y),X2(Y)に応じて、即ち、「X1(Y),X2(Y)に
相関させ」てrs1(Y),rs2(Y)を決定することによ
り、副走査方向の像面湾曲や等速特性を良好に補正する
のである。
【0050】図3(a)を参照すると、この図は偏向反
射面16の回転軸16Aの位置(偏向の起点)で、偏向
角:θで偏向された偏向光束の主光線の状態を示してい
る。
【0051】偏向角:θで走査結像レンズ18に入射す
る偏向光束の主光線の入射側の光線部分ln1は光偏向
器側の面へ主走査対応方向の入射位置:Yで入射し、屈
折されて光線部分ln2となってレンズ内を進み、被走
査面側の面から主走査対応方向の位置:Y’で射出し、
光線部分ln3となって被走査面20に入射する。
【0052】請求項2,3におけるS(θ),d(θ),l
(θ),rs1'(Y),rs2'(Y')を図3(a)に即して説
明すると、線像の結像位置(偏向反射面16の回転軸1
6Aの位置)から入射位置に到る距離、即ち光線部分l
n1の長さがS(θ)、上記入射位置と射出位置との間の
距離、即ちレンズ18内の光線部分ln2の長さがd
(θ)、上記射出位置から副走査対応方向における結像点
までの距離、即ち光線部分ln3の長さがl(θ)であ
る。
【0053】また、主光線の光線部分ln1,ln2,
ln3を含み、図面に直交する面が「直交偏向面」であ
るが、光線部分ln1を含む直交偏向面内において、位
置Yにおけるレンズ面の実効的な近軸曲率半径がrs1'
(Y)であり、光線部分ln2を含む直交偏向面内におい
て、位置Y’におけるレンズ面の実効的な近軸曲率半径
がrs2'(Y')である。
【0054】従って、偏向角:θが0のときは、上記Y
=Y’であり、この場合、S(0),d(0),l(0)は図
1(a)に示す如くになる。
【0055】図3(b)は「光軸を含む偏向直交面」内
における走査結像レンズ18の断面形状を示している。
【0056】図中、符号Aは偏向反射面による主光線の
「偏向の起点」を示し、符号Bは光スポットの「結像位
置(副走査方向の)」を示す。符号H,H’は副走査対
応方向における光軸上の前側および後側主面をそれぞれ
示す。光偏向器側の面と前側主面:Hとのずれ量をΔH
(0)とし、被走査面側のレンズ面と後側主面:H’との
ずれ量をΔH'(0)とすると、これらは図中の記号を用
いて以下のように表される。
【0057】即ち、 ΔH(0)=−rs1'(0)×d(0)/[n{rs2'(0)−rs1'(0)}+(n−1)・d(0)] =−rs1'(0)×P(0) ΔH’(0)=−rs2'(0)×P(0) となる。このとき副走査対応方向における結像の横倍
率:β(0)の絶対値は、 |β(0)|={l(0)−ΔH'(0)}/{S(0)+ΔH
(0)}={l(0)+rs2'(Y')・P(0)}/{S(0)−
s1'(Y)P(0)} となる。なお前述の通り、rs1'(0)=rs1(0),rs2'
(0)=rs2(0)である。
【0058】従って上記メニスカス形状(rs2(0)<
0,rs1(0)<0)とすることにより、前側主点・後側
主点ともに像側、即ち被走査面側に近付けることがで
き、副走査対応方向の倍率|β(0)|を小さくすることが
できる。このとき、結像の縦倍率はβ2(0)となる。
【0059】図1において、例えばシリンダレンズ14
の配備位置が光軸方向に「Δ」だけずれると、光スポッ
トの副走査方向の結像位置は光軸方向へ距離:Δ×β
2(0)だけずれる。従って、上記位置誤差:Δに対する
許容度を大きくするには、横倍率の絶対値:|β(0)|
をなるべく小さく設定するのがよい。
【0060】|β(0)|を小さくする方法としては、走
査結像レンズ18を被走査面に近付けることが考えられ
るが、この方法では走査結像レンズの肉厚および有効径
(主走査方向の)が大きくなりがちである。
【0061】請求項2記載の発明では、走査結像レンズ
をなるべく光偏向器側に配備することにより走査結像レ
ンズのコンパクト化を図りつつも、光学素子組付けにお
ける光軸方向の公差に強い光走査装置の実現を意図して
いる。
【0062】条件(1)は、このような目的を達成する
ための条件である。
【0063】条件(1)の下限を超えると、走査結像レ
ンズの肉厚が厚くなり、副走査方向の像面湾曲や等速特
性を良好に補正することも困難になる。上限を超える
と、主走査方向の配置の公差に対する許容度が厳しくな
る。
【0064】図3(c)は、偏向角:θで偏向した偏向
光束の主光線に対する結像状況を示している。このと
き、ΔH(θ),ΔH'(θ)は図中の記号を用いて、 ΔH(θ)= −rs1'(Y)×d(θ)/[n{rs2'(Y')−rs1'(Y)}+(n−1)・d(θ)] =−rs1'(Y)×P(θ) ΔH'(θ)=−rs2'(Y’)×P(θ) となり、偏向角:θの偏向光束に関する副走査対応方向
の横倍率の絶対値:|β(θ)|は、|β(θ)|={l(θ)
+rs2'(Y')・P(θ)}/{S(θ)−rs1'(Y)P(θ)}と
なる。すると偏向角:θの偏向光束が光スポットとして
B点に結像するときの副走査方向の光スポット径:ω
1(θ)は、偏向の起点に結像している線像の副走査対応
方向の光束幅:ω0を用いて、ω1=|β(θ)|・ω0
なる。
【0065】もし倍率:β(θ)が偏向角:θとともに大
きくばらつくと、副走査方向の光スポット径も大きく変
動する。光スポット径の「像高間のばらつきの許容度」
は通常「±5%以内」である。
【0066】請求項3記載の発明において、有効走査領
域内において|β(θ)|が条件: (2) 0.95|β(0)|≦|β(θ)|≦1.05|β(0)| を満足するというのは、このように副走査方向の光スポ
ット径を安定化する条件であり、この条件が満足される
ように上記rs1'(Y),rs2'(Y’)を設定するのであ
る。
【0067】以上の説明では光偏向器として「サグ」の
生じないものを想定してきた。しかし、光偏向器にポリ
ゴンミラーを用いるとサグが発生し、その影響で像面湾
曲や等速特性が若干劣化する場合があるが、走査結像レ
ンズのシフトやティルト等により改善が可能である。
【0068】
【実施例】以下、具体的な実施例を説明する。
【0069】図1(a)を参照すると、これまで説明し
なかったが、カップリングレンズ12によりカップリン
グされた光束は「平行光束」となることも「弱い発散性
の光束」となることも、あるいは「弱い収束性の光束」
となることもできる。
【0070】カップリングレンズ12によりカップリン
グされた光束が、弱い収束性の光束となる場合、偏向反
射面16による偏向角:θを0とし、シリンダレンズ1
4と走査結像レンズ18とを取り除いたとすると、この
集光光束は、図1(a)に符号Qで示す位置(被走査面
20の後方の位置)に集光する。この点Qを「自然集光
点」と呼び、偏向反射面16による偏向の起点から自然
集光点Qに到る距離をSで表す。
【0071】Sには符号を考え、図1(a)のように
「自然集光点Qが被走査面側にあるときを正」とする。
Sが「負」のときは自然集光点は偏向反射面よりも光源
側にあり、このときカップリングされた光束は弱い発散
性である。カップリングされた光束が平行光束であると
きは「S=∞」である。
【0072】以下の実施例1〜7において、実施例1〜
5では光偏向器として「サグのないもの」を想定してい
る。また「n」は走査結像レンズの材質の使用波長にお
ける屈折率を表す。
【0073】高次の係数:A,B,C,Dの表記におい
て、Eとそれに続く数値は羃乗を示す。例えば「E−
9」とあれば、これは「10~9」を意味し、この数値が
その直前の数値に掛かるのである。また「距離の次元を
持つ量」の単位はmmである。
【0074】実施例1 S=−375.922(カップリングレンズ12によりカップリングされた光 束は弱い発散性の光束である) S(0)=22.274 X1(Y),rs1(Y) d(0)=10 n=1.53664 X2(Y),rs2(Y) l(0)=142.927 。
【0075】光偏向器側の面:非円弧トーリック面 X1(Y)(非円弧形状) R=107.1,K=−60.197,A=−3.51
07E−6,B= 2.0684E−9,C=−8.9
722E−14,D= 1.1672E−17 rs1(Y) rs1(0)=−60.0
【0076】被走査面側の面:特殊なトーリック面 X2(Y)(非円弧形状) R=−119.99,K= 4.78039 A=−3.4156E−6,B= 1.5437E−
9,C=−1.8765E−12,D= 1.4637
E−15 。
【0077】rs2(Y)は、偏向角:θに対する値:r
s2(Y')を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y' 0 4.935 10.107 15.775 19.523 22.190 25.721 rs2(Y') -11.46 -11.56 -11.82 -12.08 -12.13 -12.06 -11.86 。
【0078】rs2(Y')を多項式により rs2(Y')=a+b・Y'2+c・Y'4+d・Y'6+e
・Y'8+f・Y'10 と近似し、Y'とそれに対応するrs2(Y')上記数値を用
い、係数:a,b,c,d,e,fを最小2乗法により
決定すると、 a=−11.4579,b=−4.3509E−3,c
=8.8457E−6,d=−6.9161E−9,e
=5.3831E−12,f=−3.2985E−15
となった。
【0079】収差の計算には、この近似式を用いた。
【0080】|β(0)|=4.74で条件(1)を満足
している。
【0081】因に、副走査対応方向のパワーを一方のレ
ンズ面にのみ負わせた場合は、|β(0)|は4.97以
上となり、条件(1)を満足しない。
【0082】図4に実施例1に関する像面湾曲と等速特
性およびリニアリティの図を示す。
【0083】「等速特性」は、偏向角:θの時の理想上
の像高:h(θ)(=定数×θ)と、実際の像高:h'
(θ)を用いて、 [{h'(θ)−h(θ)}/h(θ)]×100(%) で定義される。
【0084】像面湾曲の図において、破線が主走査方向
の像面湾曲、実線が副走査方向の像面湾曲を示す。
【0085】実施例2 S=−∞(カップリングレンズ12によりカップリングされた光束は平行光束 である) S(0)=51.871 X1(Y),rs1(Y) d(0)=21.754 n=1.53664 X2(Y),rs2(Y) l(0)=149.07 。
【0086】光偏向器側の面:非円弧トーリック面 X1(Y)(非円弧形状) R=461.302,K= 35.937,A=−2.
205E−7,B= 2.732E−11,C=−4.
9587E−15,D= 1.6048E−19 rs1(Y) rs1(0)=−73.845
【0087】被走査面側の面:特殊なトーリック面 X2(Y):R=−97.244の円弧形状 rs2(Y)は、偏向角:θに対する値:rs2(Y')を一
覧にして示す。 θ(度) 0 6 14 26 32 36 41 Y' 0 6.831 16.005 30.152 37.565 42.713 49.470 rs2(Y') -20.64 -20.6 -20.42 -19.77 -19.18 -18.64 -17.75 。
【0088】rs2(Y')=a+b・Y'2+c・Y'4+d
・Y'6+e・Y'8+f・Y'10 と近似して、係数:a,b,c,d,e,fを最小自乗
法により決定すると、a=−20.63952,b=
0.82661E−3,c=0.13218E−6,d
=0.209082E−10,e=−0.53157E
−14,f=−4.71E−19となった。
【0089】|β(0)|=2.09であり、条件(1)を
満足している。
【0090】図5に実施例2に関する像面湾曲の図およ
び等速特性・リニアリティの図を示す。この実施例2に
於いては、カップリングされた光束が平行光束であるの
で、等速特性における前記「定数」は、主走査対応方向
における焦点距離:fmであり、等速特性は通常のfθ
特性である。
【0091】上の説明から明らかなように、実施例1,
2は請求項1,2,4,5の発明の走査結像レンズおよ
び請求項7の発明の光走査装置の実施例になっている。
【0092】以下に挙げる実施例3〜5は請求項1,
3,6記載の走査結像レンズおよび請求項7記載の光走
査装置の実施例になっている。
【0093】実施例3 S=−375.922(カップリングレンズ12によりカップリングされた光 束は弱い発散性の光束である) S(0)=22.274 X1(Y),rs1(Y) d(0)=10 n=1.53664 X2(Y),rs2(Y) l(0)=142.927 。
【0094】光偏向器側の面:特殊なトーリック面 X1(Y)(非円弧形状) R=107.1,K=−60.197,A=−3.51
07E−6,B= 2.0684E−9,C=−8.9
722E−14,D= 1.1672E−17 rs1(Y):偏向角:θに対する値を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 3.940 8.207 13.200 16.757 19.451 23.281 rs1(Y) -22.0 -25.07 -29.076 -40.588 -50.791 -65.907 -85.507 。
【0095】被走査面側の面:特殊なトーリック面 X2(Y)(非円弧形状) R=−119.99,K= 4.78039 A=−3.4156E−6,B= 1.5437E−
9,C=−1.8765E−12,D= 1.4637
E−15 。
【0096】rs2(Y):偏向角:θに対する値:r
s2(Y')を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y' 0 4.935 10.107 15.775 19.523 22.190 25.721 rs2(Y') -9.807 -10.12 -10.53 -11.32 -11.77 -12.22 -12.58 。
【0097】rs1(Y)=a+b・Y2+c・Y4+d・Y
6+e・Y8+f・Y10+g・Y12と近似して、係数:
a,b,c,d,e,f,gを最小自乗法により決定す
ると、a=−22,b=−2.5751E−1,c=
0.449657E−2,d=−4.466449E−
5,e=1.956944E−7,f=−3.87E−
10,g=2.792783E−13となった。
【0098】rs2(Y')=a’+b'・Y'2+c'・Y'4
+d'・Y'6+e'・Y'8+f'・Y10+g'・Y'12と近
似して、係数:a’,b’,c’,d’,e’,f’,
g’を最小自乗法により決定すると、a’=−9.80
7,b’=−1.662605E−2,c’=1.87
0374E−4,d’=−1.27425E−6,e’
=4.079722E−9,f’=−6.029437
E−12,g’=3.315003E−15となった。
【0099】S(θ),d(θ),l(θ),rS1'(Y),r
S2'(Y')を一覧にして示す。
【0100】 θ 0 10 20 30 36 40 45 S(θ) 22.274 22.689 23.997 26.399 28.509 30.261 32.924 d(θ) 10 9.876 9.452 8.551 7.635 6.793 5.386 l(θ) 142.887 144.327 148.338 154.765 159.674 163.608 168.608 rS1'(Y) -22 -24.732 -27.589 -36.35 -43.735 -55.259 -69.233 rS2'(Y') -9.807 -10.101 -10.495 -11.382 -12.042 -12.761 -13.572 これらのデータを請求項3のP(θ)の式の右辺に代入
し、β(θ)を算出すると偏向角:θに関する|β(θ)
|及び|β(θ)/β(0)|は以下のようになる。
【0101】 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 3.94 8.207 13.2 16.757 19.451 23.281 |β(θ)| 4.42 4.47 4.49 4.53 4.53 4.55 4.52 |β(θ)/β(0)| 1.0 1.01 1.02 1.03 1.03 1.03 1.02 。
【0102】|β(0)|=4.24で条件(1)を満足し
ている。
【0103】|β(θ)|は|β(0)|と1.03|β(0)|間
にあり条件(2)を満足している。
【0104】図6に、実施例3に関する像面湾曲の図お
よび等速特性・リニアリティの図を示す。実施例3のに
おける走査結像レンズの偏向面内の形状は実施例1にお
ける形状と同一であるので、主走査方向の像面湾曲およ
び等速特性・リニアリティの図は実施例1のものと同一
である。
【0105】実施例4 S=554.6(カップリングレンズ12によりカップリングされた光束は弱 い収束性の光束である) S(0)=38.916 X1(Y),rs1(Y) d(0)=15 n=1.53664 X2(Y),rs2(Y) l(0)=120.984 。
【0106】光偏向器側の面:特殊なトーリック面 X1(Y)(非円弧形状) R=168.191,K=−39.924,A=−3.
4224E−7,B= 2.2729E−13,C=
8.0209E−15,D=−8.7059E−19 rs1(Y):偏向角:θに対する値を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 6.886 14.368 23.208 29.610 34.524 41.574 rs1(Y) -31.0 -33.14 -45.56 -70.28 -81.84 -102.13 -126.96 。
【0107】被走査面側の面:特殊なトーリック面 X2(Y)(非円弧形状) R=−188.994,K=−4.83792,A=−
4.9817E−7,B= 7.7236E−12,C
=−1.6386E−14,D= 1.7827E−1
8 。
【0108】rs2(Y):偏向角:θに対する値:rs2
(Y')を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y' 0 8.348 17.093 26.710 33.136 37.760 43.915 rs2(Y') -13.91 -14.16 -15.25 -16.63 -16.99 -17.44 -17.54 。
【0109】rs1(Y)=a+b・Y2+c・Y4+d・Y
6+e・Y8+f・Y10+g・Y12 と近似して、係数:a,b,c,d,e,f,gを最小
自乗法により決定すると、a=−31,b=−3.26
507E−2,c=−2.90654E−4,d=5.
99426E−7,e=−3.979759E−10,
f=4.109081E−14,g=2.443981
E−17となった。
【0110】rs2(Y')=a’+b'・Y'2+c'・Y'4
+d'・Y'6+e'・Y'8+f'・Y'10+g・Y’12 と近似して、係数:a’,b’,c’,d’,e’,
f’,g’を最小自乗法により決定すると、a’=−1
3.91,b’=−2.866184E−3,c’=−
1.21239E−5,d’=2.690094E−
8,e’=−2.090761E−11,f’=6.6
68513E−15,g’=−6.734702E−1
9となった。
【0111】S(θ),d(θ),l(θ),rS1'(Y),r
S2'(Y')を一覧にして示す。
【0112】 θ 0 10 20 30 36 40 45 S(θ) 38.916 39.656 42.01 46.417 50.376 53.81 58.794 d(θ) 15 14.747 13.884 12.038 10.135 8.354 5.324 l(θ) 121.012 122.213 125.713 131.319 135.629 138.898 143.746 rS1'(Y) -31 -32.676 -43.121 -62.437 -69.544 -84.248 -101.250 rS2'(Y') -13.91 -14.145 -15.21 -16.769 -17.478 -18.376 -19.395 これらのデータを請求項3のP(θ)の式の右辺に代入
し、β(θ)を算出すると偏向角:θに関する|β(θ)|
及び|β(θ)/β(0)|は以下のとおりである。
【0113】 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 6.886 14.368 23.208 29.610 34.524 41.573 |β(θ)| 2.19 2.20 2.25 2.29 2.28 2.27 2.27 |β(θ)/β(0)| 1.0 1.01 1.03 1.04 1.04 1.04 1.04 。
【0114】|β(0)|=4.24で条件(1)を満足
している。
【0115】また|β(θ)|は、|β(0)|と1.04|β
(0)|間にあり、条件(2)を満足している。
【0116】図7に実施例4に関する像面湾曲と等速特
性およびリニアリティの図を示す。
【0117】実施例5 S=316.7(カップリングレンズ12によりカップリングされた光束は弱 い収束性の光束である) S(0)=48.618 X1(Y),rs1(Y) d(0)=20.0 n=1.53664 X2(Y),rs2(Y) l(0)=106.282 。
【0118】光偏向器側の面:特殊なトーリック面 X1(Y)(非円弧形状) R=200.224,K=−30.5827,A=−
1.5926E−7,B=−4.0453E−12,C
= 6.0017E−15,D=−3.9857E−1
9 rs1(Y):偏向角:θに対する値を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 8.605 17.967 29.208 37.180 43.459 52.640 rs1(Y) -30.0 -29.18 -28.76 -27.74 -26.56 -24.18 -17.02 。
【0119】被走査面側の面:特殊なトーリック面 X2(Y)(非円弧形状) R=−224.092,K= 1.19901,A=−
3.2013E−7,B= 7.0634E−12,C
=−9.2418E−15,D= 1.9593E−1
8 。
【0120】rs2(Y):偏向角:θに対する値:rs2
(Y')を一覧にして示す。 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y' 0 10.583 21.558 33.647 41.714 47.523 55.334 rs2(Y') -15.32 -15.23 -15.12 -14.53 -13.64 -12.44 -9.34 。
【0121】rs1(Y)=a+b・Y2+c・Y4+d・Y
6+e・Y8+f・Y10+g・Y12 と近似して、係数:a,b,c,d,e,f,gを最小
自乗法により決定すると、a=−30,b=1.521
146E−2,c=−6.399798E−5,d=
1.166608E−7,e=−9.651438E−
11,f=3.652588E−14,g=−5.07
3881E−18となった。
【0122】rs2(Y')=a’+b'・Y'2+c'・Y'4
+d'・Y'6+e'・Y'8+f'・Y10+g'・Y'12 と近似して、係数:a’,b’,c’,d’,e’,
f’,g’を最小自乗法により決定すると、a’=−1
5.32,b’=1.12584E−3,c’=−3.
490667E−6,d’=5.91427E−9,
e’=−4.057836E−12,f’=1.284
796E−15,g’=−1.500234E−19と
なった。
【0123】S(θ),d(θ),l(θ),rS1'(Y),r
S2'(Y')を一覧にして示す。
【0124】 θ 0 10 20 30 36 40 45 S(θ) 48.618 49.552 52.533 58.152 63.255 67.611 74.444 d(θ) 20 19.662 18.494 15.956 13.296 10.774 6.411 l(θ) 106.282 107.376 110.608 115.846 119.932 123.124 127.823 rS1'(Y) -30.0 -28.769 -27.175 -24.561 -22.426 -19.745 -13.291 rS2'(Y') -15.316 -15.220 -15.123 -14.736 -14.155 -13.233 -10.366 これらのデータを請求項3のP(θ)の式の右辺に代入
し、β(θ)を算出すると偏向角:θに関する|β(θ)|
及び|β(θ)/β(0)|は以下のとおりである。
【0125】 θ(度) 0 10 20 30 36 40 45 Y 0 8.605 17.967 29.076 37.180 43.459 52.640 |β(θ)| 1.46 1.45 1.44 1.42 1.41 1.41 1.40 |β(θ)/β(0)| 1.0 0.99 0.99 0.97 0.97 0.97 0.96 。
【0126】|β(0)|=1.46で、条件(1)を満
足している。
【0127】また|β(θ)|は、|β(0)|と0.96|β
(0)|間にあり、条件(2)を満足している。
【0128】図8に実施例5に関する像面湾曲と等速特
性およびリニアリティの図を示す。
【0129】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、新規な走査用レンズおよび光走査装置を実現でき
る。
【0130】請求項1記載の発明は、単玉構成の走査結
像レンズを用いる光走査装置において、光学素子の光軸
方向の組付け公差に対する制限を緩和するという課題の
達成を可能とする。
【0131】請求項2記載の発明は、単玉構成の走査結
像レンズを用いる光走査装置において、光学素子の光軸
方向の組付け公差に対する制限を緩和し、且つ、主・副
走査方向の像面湾曲および等速特性を良好にできる。
【0132】請求項3記載の発明は、単玉構成の走査結
像レンズを用いる光走査装置において、光学素子の光軸
方向の組付け公差に対する制限を緩和し、副走査方向の
光スポット径の変動を有効に軽減できる。
【0133】請求項7記載の発明は、単玉構成の走査結
像レンズを用いる光走査装置において、光学素子の光軸
方向の組付け公差に対する制限を緩和し、組み立てやす
く、低コスト化を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の走査結像レンズと光走査装置の実施
の1形態を説明するための図である。
【図2】非円弧トーリック面と特殊なトーリック面とを
説明するための図である。
【図3】条件式(2),(3)を説明するための図であ
る。
【図4】実施例1に関する像面湾曲および等速特性・リ
ニアリティの図である。
【図5】実施例2に関する像面湾曲および等速特性・リ
ニアリティの図である。
【図6】実施例3に関する像面湾曲および等速特性・リ
ニアリティの図である。
【図7】実施例4に関する像面湾曲および等速特性・リ
ニアリティの図である。
【図8】実施例5に関する像面湾曲および等速特性・リ
ニアリティの図である。
【符号の説明】
10 LD 12 カップリングレンズ 14 シリンダレンズ 16 偏向反射面 18 走査結像レンズ 20 被走査面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主走査対応方向に長い線像に結像した光束
    を、上記線像の結像位置の近傍に偏向反射面を有する光
    偏向器により等角速度的に偏向させ、走査結像レンズに
    より被走査面上に光スポットとして集光させ、上記被走
    査面を等速的に光走査する光走査装置における走査結像
    レンズであって、 単玉構成であり、 光軸方向の座標をX、光軸直交方向の座標をY、近軸曲
    率半径をR、円錐定数をK、高次の係数をA,B,C,
    D...として、 X=Y2/[R+R・√{1−(1+K)Y2/R2}]+
    A・Y4+B・Y6+C・Y8+D・Y10+... なる式における上記R,K,A,B,C,D...を与
    えて特定される非円弧形状を、少なくとも一方の面が偏
    向面内における形状として有し、 少なくとも1つの面の偏向直交面内における曲率中心を
    連ねて得られる線が、偏向面内において、上記1つの面
    の形状とは異なる曲線を描くように、上記1つの面の形
    状が特殊なトーリック面に定められ、 光軸を含む偏向直交面内における形状が、光偏向器側に
    凹面を向けたメニスカス形状であることを特徴とする走
    査結像レンズ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の走査結像レンズにおいて、 偏向角:θで走査結像レンズに入射する偏向光束の主光
    線の、光偏向器側の面への入射位置および被走査面側の
    面からの射出位置の主走査対応方向における座標をそれ
    ぞれY,Y’、線像の結像位置から上記入射位置に到る
    距離をS(θ)、上記入射位置と射出位置との間の距離を
    d(θ)、上記射出位置から副走査対応方向における結像
    点までの距離をl(θ)、上記入射位置および射出位置に
    おける直交偏向面内での実効的な近軸曲率半径をそれぞ
    れrs1’(Y),rs2’(Y’)、使用波長に対するレンズ
    材質の屈折率をnとするとき、 P(θ)=d(θ)/[n{rs2'(Y')−rs1'(Y)}+(n
    −1)・d(θ)] |β(θ)|={l(θ)+rs2'(Y')・P(θ)}/{S
    (θ)−rs1'(Y)P(θ)} として、|β(0)|が条件: (1) 1.45≦|β(0)|≦4.75 を満足するように、上記rs1'(0),rs2'(0)が設定さ
    れたことを特徴とする走査結像レンズ
  3. 【請求項3】請求項1記載の走査結像レンズにおいて、 偏向角:θで走査結像レンズに入射する偏向光束の主光
    線の、光偏向器側の面への入射位置および被走査面側の
    面からの射出位置の主走査対応方向における座標をそれ
    ぞれY,Y’、線像の結像位置から上記入射位置に到る
    距離をS(θ)、上記入射位置と射出位置との間の距離を
    d(θ)、上記射出位置から副走査対応方向における結像
    点までの距離をl(θ)、上記入射位置および射出位置に
    おける直交偏向面内での実効的な近軸曲率半径をそれぞ
    れrs1'(Y),rs2'(Y')、使用波長に対するレンズ材
    質の屈折率をnとするとき、 P(θ)=d(θ)/[n{rs2'(Y')−rs1'(Y)}+(n
    −1)・d(θ)] |β(θ)|={l(θ)+rs2'(Y')・P(θ)}/{S
    (θ)−rs1'(Y)P(θ)} として、有効走査領域内において、|β(θ)|が条件: (2) 0.95|β(0)|≦|β(θ)|≦1.05|β(0)| を満足するように、上記rs1'(Y),rs2'(Y')が設定
    されたことを特徴とする走査結像レンズ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の走査結像レンズにおいて、 光偏向器側の面が、非円弧形状を偏向面内で主走査対応
    方向に平行な軸の回りに回転して得られる非円弧トーリ
    ック面であり、 被走査面側の面が、偏向面内の形状を非円弧形状とする
    特殊なトーリック面であることを特徴とする走査結像レ
    ンズ。
  5. 【請求項5】請求項1記載の走査結像レンズにおいて、 光偏向器側の面が、非円弧形状を偏向面内で主走査対応
    方向に平行な軸の回りに回転して得られる非円弧トーリ
    ック面であり、 被走査面側の面が、偏向面内の形状を円弧形状とする特
    殊なトーリック面であることを特徴とする走査結像レン
    ズ。
  6. 【請求項6】請求項1記載の走査結像レンズにおいて、 光偏向器側の面および被走査面側の面が共に、偏向面内
    の形状を非円弧形状とする特殊なトーリック面であるこ
    とを特徴とする走査結像レンズ。
  7. 【請求項7】主走査対応方向に長い線像に結像した光束
    を、上記線像の結像位置の近傍に偏向反射面を有する光
    偏向器により等角速度的に偏向させ、走査結像レンズに
    より被走査面上に光スポットとして集光させ、上記被走
    査面を等速的に光走査する光走査装置であって、 走査結像レンズとして請求項1または2または3または
    4または5または6記載の走査結像レンズを用いること
    を特徴とする光走査装置。
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