JPH09178926A - カラーフィルター用光重合性組成物 - Google Patents

カラーフィルター用光重合性組成物

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JPH09178926A
JPH09178926A JP33482395A JP33482395A JPH09178926A JP H09178926 A JPH09178926 A JP H09178926A JP 33482395 A JP33482395 A JP 33482395A JP 33482395 A JP33482395 A JP 33482395A JP H09178926 A JPH09178926 A JP H09178926A
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年由 浦野
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真吾 池田
Etsuko Hino
悦子 檜野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光感度が高く、画像再現性に優れたカラー
フィルター用光重合性組成物を得る。 【解決手段】 1以上のエチレン性不飽和結合を有する
化合物、色材料並びに下記一般式(I)〜(IV)で表さ
れる構造を有する増感剤とラジカル発生剤の組み合わせ
である光重合開始系を含有するカラーフィルター用光重
合性組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルター用
光重合性組成物に関する。更に詳しくは、カラーテレ
ビ、液晶表示素子、カメラ等に使用される光学的カラー
フィルターの製造に使用される光重合性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは、通常、ブラックマ
トリックスを設けたガラス、プラスチックシート等の透
明基板の表面に、赤、緑、青の3種の異なる色相によ
り、10〜50μm幅のストライプ状、モザイク状等の
色パターンを数μmの精度で形成して製造される。カラ
ーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印
刷法、顔料分散法、電着法等がある。しかし、これらの
方法では、耐熱性が悪い、パターンの位置精度が悪い、
生産コストが高い、生産性が悪い等いずれも一長一短が
あり、用途に応じて各方式が使い分けられている。これ
らの製造方法の内、色材料を含有する光重合性組成物
を、ブラックマトリックスを設けた透明基板上に塗布
し、画像露光、現像、熱硬化処理を繰り返すことでカラ
ーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィ
ルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、寿命が長く、
ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されてい
る。
【0003】このような顔料分散法で用いられる光重合
性組成物には、色材料以外に、通常、有機高分子物質、
エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合
物(以下「エチレン性化合物」)、光重合開始系、及び
溶剤が含有されている。光重合開始系としては、従来、
トリアジン系化合物又はトリアジン系化合物及びイミダ
ゾール系化合物を併用するもの(特開平6−20191
3号公報)、ミヒラーズケトンとイミダゾール系化合物
とを併用するもの(特開平5−173320号公報)、
或いは「ファインケミカル」1991年3月1日号Vo
l20,No.4,P.16〜26に記載のジアルキル
アセトフェノン系、ベンジルジアルキルケタール系、ベ
ンゾイン系、ベンゾインアルキルエーテル系、チオモサ
ントン誘導体等が、カラーフィルター用に使用されてい
る(特開平4−190362号公報、特開平5−303
012号公報、特開平6−35188号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のカ
ラーフィルター用光重合性組成物の感度は充分ではな
く、高出力の光源、或いは、ポリビニルアルコール層等
の酸素遮断層の塗設を必要とし、問題があった。特に、
ブラックマトリックス用の光重合性組成物の感度が低く
問題であった。本発明は、上記従来の問題点を解決し、
酸素遮断層の塗設を行なわなくても、高い感度を有する
カラーフィルター用光重合性組成物を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決すべく鋭意検討した結果、エチレン性化合物、光
重合開始系及び色材料を含有する光重合性組成物におい
て、該光重合開始系として、特定構造式で表される増感
剤とラジカル発生剤の組合わせを用い、かつ、色材料の
全固形分に対する割合を一定値以上とすることにより、
露光感度が高く、画像再現性に優れたカラーフィルター
用光重合性化合物が得られることを見出し本発明に到達
した。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、エチレン性不
飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開
始系及び色材料を含有する光重合性組成物において、光
重合開始系が下記一般式(I)〜(IV)で表わされる構
造を有する少なくとも1種の増感剤とラジカル発生剤と
の組合せであり、色材料が全固形分に対して50重量%
以上含有されていることを特徴とするカラーフィルター
用光重合性組成物に存する。
【0007】
【化6】
【0008】(式中、Ra 、Rb 、Rc 、Rd は、水素
原子、置換基を有してもよい炭素数1〜20のアルキル
基を示し(該置換基としては、炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜11
のアシル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜
11のアラルキル基、ハロゲン原子、炭素数2〜10の
アシルオキシ基である。)、Ra とRc 、Rb とRd
互いに直接結合するか、または、酸素原子、イオウ原
子、 形成することも出来、Re は水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜10のアルキル基を示し、Aの環状基は置換
基を有してもよい炭素数6〜30の1核から3核の芳香
族環基、或いは、置換基を有してもよい炭素数3〜20
の1核から3核の複素芳香族環基、(上記芳香族環基、
及び複素芳香族環基の置換基としては、炭素数1〜10
のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数
2〜11のアシル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
素数7〜11のアラルキル基、ハロゲン原子、炭素数2
〜10のアシルオキシ基である。)を示す。)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、Ra 〜Re 、A環状基は前記と同
じ、Rf 、Rg は、水素原子、炭素数1〜15のアルキ
ル基、炭素数6〜15のアリール基を示す。)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、Ra 〜Rf は前記と同じ、tは0
〜3の整数を示す。)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、Ra 〜Re 、A環状基は前記と同
じ、Yは、アルキル基が置換されてもよいメチレン基、
酸素原子、イオウ原子、
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用されるエチレン性化合物は、光重合開始剤組成物の
存在下で重合が誘起されるエチレン性不飽和結合を少な
くとも2個以上有しているものが好ましく、具体的には
ポリグリシジルエーテル化合物と不飽和モノカルボン酸
との付加反応、或いは、ポリヒドロキシ化合物とエポキ
シモノカルボン酸エステルとの付加反応、で得られるエ
チレン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性化
合物(A)であるが、該エチレン性化合物(A)と共
に、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と
の付加反応(エステル反応)で得られる、エチレン性不
飽和二重結合を2個以上含有するエチレン性化合物
(B)を併用することが好ましい。
【0016】該エチレン性化合物(A)は透明基板との
接着性、現像性を向上させる機能を果たすものである。
該エチレン性化合物(A)の具体的な例としては、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、ピロガロール等のポリヒドロ
キシベンゼン、ビスフェノールA、ポリビスフェノール
A、ブロム化ビスフェノールA、ポリブロム化ビスフェ
ノールA等のビスフェノールA誘導体、ノボラック等の
芳香族ポリヒドロキシ化合物及びそれらの核内水素添加
物とエピクロルヒドリンをアルカリ条件下付加反応させ
て得られるポリグリシジルエーテル化合物と、(メタ)
アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を4級アンモニウ
ム塩等を触媒にして付加反応させることにより得られる
エチレン性化合物、或いは、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼン、ビスフ
ェノールA、ポリビスフェノールA、ブロム化ビスフェ
ノールA、ポリブロム化ビスフェノールA等のビスフェ
ノールA誘導体、ノボラック等の芳香族ポリヒドロキシ
化合物及びそれらの核内水素添加物とグリシジル(メ
タ)アクリレート、下記[T−1]又は[T−2]等の
構造のエポキシ(メタ)アクリレートを、“SYNTH
ETIC COMMUNICATION,24(2
1)”3009−3019(1994)等に記載の酸又
はアルカリの触媒を用いて付加反応させることにより得
られる、下記一般式(V)又は(VI)で表される置換基
を2個以上有するエチレン性化合物が挙げられ、より具
体的には、例えば、次の[M−1],[M−2],[M
−3],[M−4],[M−5],[M−6],[M−
7],[M−8],[M−9],[M−10],[M−
11],[M−12],[M−13],[M−14]等
を挙げることができる。また、前記の水素添加反応とし
ては、特開平3−107160号公報等に記載のラネー
Ni触媒を用いるもの、ロジウム、白金等の触媒を用い
るものを適宜選択して用いることができる。
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】(式中、mは0〜6の整数を示し、R1
2 は水素原子又はハロゲン原子を示し、R3 は置換基
を有しても良い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換
基は、水酸基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭
素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15の
アラルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数
2〜10のアシルオキシ基である。)を示し、R4 は水
素原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキ
ル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15の
アラルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示
し、R5 は水素原子又はメチル基を示す。)
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】
【化15】
【0024】特に、ビスフェノールA或いはビスフェノ
ールA誘導体、及びそれらの核内水素添加物と、エピク
ロルヒドリンとの共縮重合物タイプのエチレン性化合物
(A)を使用した場合、他のエチレン性化合物の場合に
比べ現像時の基板に対する画像の接着性(現像画像接着
性)に優れているため好ましい。とりわけ好ましいエチ
レン性化合物(A)としては、25℃の粘度が100p
s以上、更に25℃の粘度が1000ps以上のものが
挙げられる。この粘度が100psより著しく低いと、
現像画像接着性が低下する。
【0025】一方、エチレン性化合物(B)は、現像時
の非画線部の溶解性を高め、高画質の画像を形成させる
機能を有する。該エチレン性化合物(B)の具体的な例
としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、こ
れらの例示化合物の(メタ)アクリレートをイタコネー
トに代えたイタコン酸エステル、クロトネートに代えた
クロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイ
ン酸エステル等がある。これらのうち、特に、4官能〜
6官能のジペンタエリスリトールポリアクリレートが画
像形成性に優れる点から好ましい。
【0026】前記エチレン性化合物(A)及びエチレン
性化合物(B)の製造に当っては、ポリグリシジルエー
テル化合物、或いは、ポリヒドロキシ化合物と不飽和モ
ノカルボン酸とを反応させる際に、不飽和モノカルボン
酸と共に飽和のモノカルボン酸を付加させ、該エチレン
性化合物の粘性等の物性を制御することもできる。好ま
しいエチレン性化合物(A)とエチレン性化合物(B)
との使用割合は、重量比で、エチレン性化合物(A):
エチレン性化合物(B)=100:0〜10:90、好
ましくは90:10〜20:80、更に好ましくは8
0:20〜30:70である。
【0027】その他、併用できるエチレン性化合物の例
としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリルア
ミド類、フタル酸ジアリル等のアリルエステル類、ジビ
ニルフタレート等のビニル基含有化合物、不飽和二価カ
ルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得
られるポリエステル、不飽和二価カルボン酸とジアミン
との重縮合反応により得られるポリアミド、側鎖に不飽
和結合をもつ二価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロ
ピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキ
シ又はジアミン化合物との縮重合体、側鎖にヒドロキシ
基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官能基
を有する重合体、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピク
ロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られる
ポリマー等が挙げられる。
【0028】本発明に係るカラーフィルターレジスト中
には、該レジストの成膜性、現像性を改良する目的で、
有機高分子物質を結合剤として添加することができる。
この有機高分子物質としては、メチル(メタ)アクリル
酸、エチル(メタ)アクリル酸、プロピル(メタ)アク
リル酸、ブチル(メタ)アクリル酸、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リル酸、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリル酸、ベン
ジル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸のアル
キルエステル;ヒドロキシフェニル(メタ)アクリル
酸、メトキシフェニル(メタ)アクリル酸等の(メタ)
アクリル酸の置換基を有していてもよいフェニルエステ
ル;アクリロニトリル;酢酸ビニル、バーサチック酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ピバリン酸
ビニル等の酸ビニル;スチレン、α−メチル−スチレン
等の共重合体、エピクロロヒドリンとビスフェノールA
とのポリエーテル、可溶性ナイロン、ポリビニルアルキ
ルエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン
テレフタレートイソフタレート、アセチルセルロース及
びポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙
げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリ
ル」とは「アクリル又はメタクリル」を示す。「(メ
タ)アクリレート」についても同様である。
【0029】得られる塗膜の皮膜強度、耐塗布溶剤性、
基板接着性を高める目的で、上記有機高分子物質のう
ち、カルボン酸基を有するものの、カルボン酸基の一部
又は全部を、グリシジル(メタ)アクリレート、前記
[T−1]又は[T−2]の構造のエポキシ(メタ)ア
クリレートと反応させて、光重合性の有機高分子物質と
することもできる。
【0030】本発明において、特に好ましい有機高分子
物質としては、基板への接着性を高める目的で、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリル酸、メトキシ
フェニル(メタ)アクリル酸、ヒドロキシフェニル(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アク
リルスルホアミド等のフェニル基を有する共重合モノマ
ーを10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、
より好ましくは30〜60モル%の割合で含有し、その
他(メタ)アクリル酸を2〜50重量%、好ましくは5
〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の割合で
含有する共重合体、或いは、全共重合モノマーに対して
2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、より好ま
しくは10〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリレー
トが付加された反応物が望ましい。
【0031】このような有機高分子物質の分子量として
は、重量平均分子量(Mw)で1,000〜1,00
0,000、好ましくは2,000〜500,000、
より好ましくは3,000〜200,000の範囲であ
る。有機高分子物質のMwがこの範囲より著しく低い
と、現像時に画線部分の膜ベリが生じ、逆に有機高分子
物質のMwが著しく高いと現像時に非画線部の抜け性不
良を生じ易い。
【0032】本発明の光重合開始系は、ラジカル発生剤
と、画像露光時に光を吸収し電子励起状態になり、この
電子励起状態がラジカル発生剤に作用しラジカルを発生
させる機能を有する増感剤を少なくとも含有している。
本発明のラジカル発生剤は、ヘキサアリールビイミダゾ
ール、有機過酸化物、トリハロメタン−s−トリアジン
等種々のラジカル発生剤が使用可能であるが、チタノセ
ン化合物が感度が高く好ましい。該チタノセン化合物
は、特に限定はされないが例えば特開昭59−1523
96号、特開昭61−151197号各公報に記載され
ている各種チタノセン化合物から適宜選んで用いること
ができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ
−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−ト
リフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペン
タジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタ
フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジ
エニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロ
フェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ
−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフル
オロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を
挙げることができる。本発明の増感剤としては、下記一
般式(I)〜(IV)で表わされる特定の骨格を有するジ
アルキルアミノフェニル誘導体である。
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】
【化19】
【0037】(各式中、Ra 、Rb 、Rc 、Rd
e 、Rf 、Rg 、A、t及びYは前記と同じ) 特に、Ra 〜Rb の炭素数が2〜10のアルキル基、或
いは、Ra とRc 、R b とRd が互いに直接結合し、ま
たは、イオウ、酸素原子、 メチル基に比べ露光光源の主発光波長である366nm
の光に対し感度が高く、好ましい。これらの増感剤は公
知の方法で合成し得る。例えば、
【0038】
【化20】
【0039】等を挙げることができる。該増感剤の具体
的な例としては、例えば
【0040】
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】等を挙げることができる。本発明の光重合
開始系には、必要に応じて、感度向上、感光液経時安定
性向上のために更にアルキルアミノ化合物及び芳香族メ
ルカプト化合物等のラジカル連鎖移動剤を光重合開始系
の全重量に対し5〜50重量%、好ましくは10〜30
重量%の割合で含有させることが出来る。
【0045】これらのラジカル連鎖移動剤は、光励起光
の吸収が、増感剤或いは、ラジカル発生剤の光吸収に比
べ低く、主に、増感剤とラジカル発生剤から生成された
ラジカルを連鎖移動することにより、エチレン性化合物
の重合効率の良いラジカルを生成させる機能を有する。
アルキルアミノ化合物としては例えば、特開平6−19
240号公報、特開平6−19249号公報等に記載の
ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物やアルキル
アミン化合物が挙げられ、具体的には、ジアルキルアミ
ノフェニル基を有する化合物としてはp−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル等の化合物や、p−ジエチルアミノベ
ンズカルバルデヒド、7−ジュロリジルカルバルデヒド
等のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アル
キルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。こ
れらのうち、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合
物がより高感度であり好ましい。
【0046】この芳香族メルカプト化合物としては特開
昭59−56403号公報記載の2−メルカプトベンズ
チアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−
メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトナフト
チアゾール、2−メルカプトナフトオキサゾール、2−
メルカプトナフトイミダゾール等が挙げられる。前記光
重合開始系の含有量は、光重合性画像形成材料(本発明
重合性組成物から色材料を除いた部分)の全固形分に対
し、0.1〜40重量%、好ましくは0.2〜30重量
%、より好ましくは0.2〜20重量%であり、増感剤
の添加率とラジカル発生剤の添加率との割合は3:2〜
1:4、好ましくは1:1〜1:3であり、著しく増感
剤の割合が増えると、感度の低下を起こし、反対に著し
くラジカル発生剤の割合が増えると、現像時、非画線部
の抜け不良を起こしやすい。前記エチレン性化合物の含
有量は、光重合性画像形成材料の全固形分に対し、20
〜99重量%、好ましくは50〜95重量%、より好ま
しくは60〜90重量%であり、前記有機高分子物質の
含有量は、光重合性画像形成材料の全固形分に対し、0
〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ま
しくは20〜60重量%である。
【0047】本発明で使用される色材料としては、ブラ
ックマトリックス用には黒色の色材料であり、赤、緑、
青用には、それに対応する色材料を使用し、いずれの場
合も顔料が好適に用いられる。黒色の色材料としては、
例えば三菱化学社製のMA−7、MA−100、MA−
220、#5、#10、或いはデグス社製Color
Black FW200,Color Black F
W2,Printex V等のカーボンブラック、特開
平5−311109号公報、特開平6−11613号公
報等に記載の黒鉛、特開平4−322219、特開平3
−274503号公報等に記載の無機黒色顔料、特開平
2−216102号公報等に記載のアゾ系ブラック色素
等の有機黒色顔料、その他、赤、緑、青、黄、シアン、
マジェンタ等の有機色材料を混合した黒色顔料等を挙げ
ることができる。
【0048】赤、緑、青に対応する色材料としては、具
体的には、ビクトリアピュアブルー(42595)、オ
ーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラ
ビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(451
60)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK
70:100(50240)、エリオグラウシンX(4
2080)、No.120/リオノールイエロー(21
090)、リオノールイエローGRO(21090)、
シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベ
ンジジンイエロー4T:564D(21095)、シム
ラーファーストレッド4015(12355)、リオノ
ールレッド7B4401(15850)、ファーストゲ
ンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルー
SM(26150)、リオノールブルーES(ピグメン
トブルー15:6、ピグメントブルー1536)、リオ
ノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168、ピグメ
ントレッド108)、リオノールグリーン2YS(ピグ
メントグリーン36)等が挙げられる(上記の( )内
の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味す
る)。
【0049】また、更に他の顔料について(C.I.)
で示すと、例えば、C.I.黄色顔料20,24,8
6,93,109,110,117,125,137,
138,147,148,153,154,166、
C.I.オレンヂ顔料36,43,51,55,59,
61、C.I.赤色顔料9,97,122,123,1
49,168,177,180,192,215,21
6,217,220,223,224,226,22
7,228,240、C.I.バイオレット顔料19,
23,29,30,37,40,50、C.I.青色顔
料15,15:1,15:4,22,60,64、C.
I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23,25,2
6等を挙げることができる。
【0050】これらの色材料の本発明組成物中の含有量
は次の通りである。即ち、黒のカラーフィルターレジス
トで形成されるブラックマトリックスは、1.0μm以
下、好ましくは0.3〜0.9μm、より好ましくは
0.5〜0.8μmの膜厚に形成した塗膜の、光透過濃
度が2.5以上、好ましくは3.0以上のブラックマト
リックスを形成させるために、該光重合性組成物中に含
有される前記黒色の色材料の含有量としては、全固形分
に対し、50〜90重要%、好ましくは60〜80重量
%の範囲である。
【0051】一方、赤、緑、青のカラーフィルターレジ
ストで形成される色材画素は、1.0μm以下、好まし
くは0.3〜0.9μm、より好ましくは0.5〜0.
8μmの膜厚に形成した塗膜の、光透過濃度が1.1以
上、好ましくは1.3以上の色材画素を形成させるため
に、該光重合性組成物中に含有される前記赤、緑、青の
色材料の添加量としては、全固形分に対し、50〜90
重量%、好ましくは60〜80重量%の範囲である。
【0052】上記の黒、緑、青の透過濃度はマクベス濃
度計TR−927を用い、各色に相当する光学フィルタ
ーを用いて測定することにより得られる。本発明の現像
液の対象となるカラーフィルターレジストは、このよう
な高い色材料含有率の状態で、高画質なブラックマトリ
ックス画像又は色材画素を形成させると共に、各画素上
に塗設して形成される色材光重合性層、或いは、ポリア
ミド、ポリイミド等の保護層等の塗布溶剤に対する耐溶
剤性、及び、透明基板に対する高い接着性を与えるもの
が特に好ましい。
【0053】このようなカラーフィルターレジストは、
適当な溶剤を用いて調液された塗布液として塗布され
る。本発明に係るカラーフィルターレジストの塗布に用
いられる溶剤としては、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロホル
ム、ジクロロメチン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、テトラハイドロフラン等が挙げられる。
【0054】塗布液は、これらの溶剤を用いて、カラー
フィルターレジスト(色材料と光重合性画像形成材料と
の合計)濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜30
重量%の範囲となるように調液される。次に、本発明の
カラーフィルター用光重合性組成物を用いてカラーフィ
ルターを製造する方法について説明する。
【0055】カラーフィルターの透明基板としては、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等のプラスチ
ックシート、或いは、各種ガラス板等を挙げることがで
きる。このような透明基板には、表面の接着性等の物性
を改良するために、必要に応じて、コロナ放電処理、オ
ゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等
の各種ポリマーの薄膜形成処理等を行うことができる。
【0056】なお、透明基板の板厚は、0.05〜10
mm、特に0.1〜7mmの範囲であることが好まし
い。また、各種ポリマーの薄膜形成処理を行う場合に
は、その膜厚は0.01〜10μm、特に0.05〜5
μmの範囲であることが好ましい。この透明基板は、通
常、赤、緑、青の画素画像を形成する前に、予め金属薄
膜、又は前述のブラックマトリックス用光重合性組成物
を利用したブラックマトリックスが設けられる。前者の
例としては、クロム単層又はクロムと酸化クロムの2層
のものが挙げられ、これらを蒸着又はスパッタリング法
等により薄膜を形成した後、その上に、感光性被膜を形
成し、ストライプ、モザイク、トライアングル等の繰り
返しパターンを有するフォトマスクを用いて露光・現像
し、レジスト画像を形成させ、続いて、該薄膜をエッチ
ング処理により、透明基板上にブラックマトリックスを
形成させたものが挙げられる。
【0057】このようにしてブラックマトリックスを設
けた透明基板上に、赤、緑、青のうちの1つの色の色材
料を含有するカラーフィルターレジストを、スピナー、
ワイヤーバー、フローコーター、ダイコーター、ロール
コーター、スプレー等の塗布装置により塗布した後、5
0〜200℃、好ましくは80〜180℃の温度で15
秒〜10分間、好ましくは30秒〜5分間、さらに好ま
しくは120〜160℃の温度で15秒〜10分間、好
ましくは30秒〜5分間、乾燥して当該色材光重合性層
を形成させる。なお、ここで、カラーフィルターレジス
トの塗布液を塗布、乾燥して得られる光重合性層の膜厚
は、好ましくは0.2〜2μm、より好ましくは0.5
〜1μmである。
【0058】ここで、乾燥温度は、高温なほど透明基板
に対する接着性が向上し、レジスト感度が高くなるが、
一方、高過ぎると光重合開始剤組成物が分解し、熱重合
を誘発して現像不良を起こし易い。乾燥温度が著しく低
いと、感度が低下し、画像形成が困難になる。次に、こ
の色材光重合性層上に色材画素用のネガフォトマスクを
置き、該フォトマスクを介して、紫外又は可視等の光源
を用いて画像露光する。この際、必要に応じて酸素によ
る光重合性層の感度の低下を防ぐため、光重合性層上に
ポリビニルアルコール層等の酸素遮断層を塗設した後、
露光を行っても良い。
【0059】続いて、現像液により現像処理を行い透明
基板上に第1の色材画素画像を形成させる。なお、必要
に応じてこの現像処理の前に、光重合層の感度或いはγ
値(階調)を高くする目的で露光試料を70〜200℃
で15秒〜20分間、好ましくは80〜150℃で30
秒〜10分間の熱処理を施すことができる。該現像処理
で用いられる現像液は、アルカリ現像液または、界面活
性剤を含有した中性の現像液が好ましい。アルカリ現像
液は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナ
トリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアン
モニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有し、必要に応
じ、画質向上、現像時間の短縮等の目的で界面活性剤、
水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低
分子化合物等を含有させた水溶液である。
【0060】現像液の界面活性剤としては、ナフタレン
スルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオ
キシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキル
アンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げ
ることができ、また、水溶性の有機溶剤としては、エタ
ノール、プロピオンアルコール、ブタノール、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、テトラプロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル等を挙げることができ
る。
【0061】また水酸基又はカルボキシ基を有する低分
子化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、
ピロガロール、安息香酸、コハク酸、グルタル酸等を挙
げることができる。また、中性の現像液は、前記のアニ
オン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の界面活性
を含有し、さらに必要に応じて、前記と同様の目的で、
前記と同様の水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸
基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液である。
【0062】現像処理は、通常、20〜40℃、好まし
くは25〜35℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現
像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
現像後の試料は、必要に応じて、該試料の上に塗布され
る色材光重合性層、或いは、ポリアミド、ポリイミド等
の保護層の塗布溶剤に対する耐久性、又は、ガラス基板
等の透明基板との接着性を高める目的で、該試料を10
0〜250℃、5〜60分間の熱硬化処理を行うか、或
いは、適正露光量以上の露光量、好ましくは、適正露光
量の1〜10倍の露光量による光硬化処理を施すことが
できる。
【0063】続いて、該試料の上に赤、緑、青のうち他
の2色のカラーフィルターレジストについても前記と同
様にしてそれぞれ塗布・乾燥した後、該試料を、色材画
素用のネガフォトマスクを用いて前記と同様に露光、現
像、必要に応じて熱又は光硬化処理を繰り返し行い、ブ
ラックマトリックス間に3色の画素を形成してカラーフ
ィルターを作製する。
【0064】このようにして作製されたカラーフィルタ
ーは、このままの状態で、上にITO(透明電極)が形
成され、カラーディスプレーの部品の一部として使用さ
れるが、更にカラーフィルターの表面平滑性、或いは耐
久性を高める目的でポリアミド、ポリイミド等のトップ
コート層を設けることもできる。画像露光に使用される
光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タン
グステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、
中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源、及びアルゴン
イオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザ
ー、窒素レーザー等のレーザー光源が挙げられる。これ
らの光源には、必要とされる照射光の波長領域に応じ
て、適宜光学フィルターを使用することもできる。
【0065】ブラックマトリックスを、黒の色材料を含
有する本発明に係るカラーフィルターレジストを利用し
て形成する場合には、透明基板上に赤、緑、青の画素画
像を形成する方法と同様の方法を採用することでブラッ
クマトリックスを形成する。この際、ブラックマトリッ
クスを形成する操作を2回以上繰り返すことで、ブラッ
クマトリックス画像を積層して、目的の透過濃度のブラ
ックマトリックス画像を完成させることも可能である。
【0066】以上、ブラックマトリックスが形成された
透明基板上に赤、緑、青の画素画像を形成する方法を説
明したが、赤、緑、青の画素画像形成後にブラックマト
リックスを形成する方法も採用可能である。また、本発
明に係るカラーフィルターレジストを用いて、透明基板
上に、ブラックストライプ、又は、赤、緑、青の色材画
素画像を形成させる際に、該カラーフィルターレジスト
と透明基板との現像画像接着性及び/又は熱硬化画像の
接着性を高める目的で、該透明基板上に色材料を含有し
ない光重合性組成物を光硬化させた光硬化接着層を設け
ることができる。
【0067】該光硬化接着層に使用される光重合性組成
物に含有している光重合開始剤組成物、エチレン性化合
物、及び必要に応じて用いられる有機高分子物質は、前
記本発明に係るカラーフィルターレジストの構成成分の
中から適宜選択して用いることができ、このような光硬
化接着層は、この光重合性組成物を、通常、上記と同様
の方法により、乾燥膜厚が0.01〜2μm、好ましく
は0.02〜1μmの範囲となるように透明基板上に塗
設した後、該塗布された光重合性組成物層の適正露光量
の1〜10倍の露光量で露光して光硬化させることによ
り、形成することができる。
【0068】更に、また、本発明に係るカラーフィルタ
ーレジストを用いて透明基板上に形成されたブラックス
トライプ、又は、赤、緑、青の色材画素等のレジスト画
像の、経時による透明基板からの剥離、傷などの欠陥の
発生を防ぐ目的で、該レジスト画像を形成させた透明基
板の上に、上記の光硬化接着層の場合と同様の方法によ
り、光硬化層を設けることもできる。
【0069】
【発明の実施の形態】以下に実施例及び比較例を挙げて
本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超
えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1〜13、比較例1〜5 表1に示す配合で、色材料としてカーボンブラック(三
菱化学(株)製「MA−220」)を、塗布溶剤として
シクロヘキサノン500重量部を含むブラックマトリッ
クス形成用光重合性組成物の塗布液を、該光重合性組成
物に対して、重量で3.6倍量の0.5mm径ジルコニ
アビーズを入れたペイントシェーカーを用いて17時間
分散を行うことにより調製した。
【0070】調製された黒の色材含有光重合性塗布液
を、ガラス基板(コーニング社製No.7059)に乾
燥膜厚が0.9μmになるようにワイヤーバーコーター
により塗布し、表1に記載の乾燥温度で1分間乾燥し
た。次に、幅30μmで縦330μm、横110μmの
ピッチで繰り返すブラックマトリックス用ネガフォトマ
スクを用いて、2kW高圧水銀灯により表1に示す適正
露光量で露光した後、0.25重量%の炭酸カリウムと
0.5重量%のノニオン性界面活性剤(日本乳化剤社
製:Newcol B−10)を含有する水溶液よりな
る現像液を用い、25℃で30秒間浸漬し、続いて、3
kg/cm2 の水洗スプレーによりスプレー水洗を施
し、現像処理を行い、ブラックマトリックスを形成させ
た。続いて、該試料を200℃、7分間の熱処理により
熱硬化させた。また、同様の方法により、表1に示す評
価を行った。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】尚、表1中の各項目の説明は次の通り。 [有機高分子物質]
【0074】
【化25】 (a:b:c:d=55:15:20:10(モル
%)、Mw:10000)
【0075】[増感剤]
【0076】
【化26】
【0077】
【化27】
【0078】
【化28】
【0079】
【化29】
【0080】
【化30】
【0081】[エチレン性化合物]
【0082】
【化31】
【0083】[ラジカル発生剤]ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−
1−イル)−フェニル−1−イル [連鎖移動剤] X−1:ジメチルアミノ安息香酸エチル
【0084】[顔料濃度]黒の色材光重合性塗布液の固
形分中に含有されている顔料の割合。 顔料濃度=顔料の重量/全固形分重量 [適正露光量]ウグラテストチャートを試料上に置き、
該チャートの上より各種露光量を変化させながら2kW
高圧水銀灯により露光した後、現像処理を施し、得られ
たウグラテストチャート画像中の細線画像の最も細いポ
ジとネガの細線の線幅が同じになる時の露光量。
【0085】[画質]前記と同様の方法により、ガラス
基板上に色材光重合性層塗布液を塗布、乾燥させた後、
ウグラテストチャートを用いて適正露光量で露光し、標
準現像液を用いて現像処理を行い色材画像を形成させ
た。該色材画像の中の細線画像を400倍の顕微鏡で観
察し、再現されている最も細い細線の線幅より、画質を
下記基準で評価した。細い細線が再現するほど良好な画
質を示している。 A:10μm以下の線幅の細線が再現されている。 B:10〜15μmの線幅の細線が再現されている。 C:15〜25μmの線幅の細線が再現されている。 D:25μm以上の線幅の細線が再現されている。
【0086】[透過濃度〕マクベス濃度計を用いて、試
料の透過濃度(ABS)を測定した。また、試料の感光
層の膜厚をテンコール・インスツルメンツ社製α−ステ
ップにより測定し[ ]内に記載した。
【0087】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のカラーフィ
ルター用光重合性組成物は、特定の構成を有する増感剤
を含有することにより、露光感度が高く、画像再現性に
優れ、カラーフィルターを高いライン速度で、安定かつ
効率的に製造することを可能にする。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
    1個有する化合物、光重合開始系及び色材料を含有する
    光重合性組成物において、 光重合開始系が下記一般式(I)〜(IV)で表わされる
    構造を有する少なくとも1種の増感剤とラジカル発生剤
    との組合せであり、色材料が全固形分に対して50重量
    %以上含有されていることを特徴とするカラーフィルタ
    ー用光重合性組成物。 【化1】 (式中、Ra 、Rb 、Rc 、Rd は、水素原子、置換基
    を有してもよい炭素数1〜20のアルキル基を示し(該
    置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
    1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜11のアシル基、
    炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜11のアラル
    キル基、ハロゲン原子、炭素数2〜10のアシルオキシ
    基である。)、Ra とRc 、Rb とRd は互いに直接結
    合するか、または、酸素原子、イオウ原子、 形成することも出来、Re は水素原子、ハロゲン原子、
    炭素数1〜10のアルキル基を示し、Aの環状基は置換
    基を有してもよい炭素数6〜30の1核から3核の芳香
    族環基、或いは、置換基を有してもよい炭素数3〜20
    の1核から3核の複素芳香族環基、(上記芳香族環基、
    及び複素芳香族環基の置換基としては、炭素数1〜10
    のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数
    2〜11のアシル基、炭素数6〜10のアリール基、炭
    素数7〜11のアラルキル基、ハロゲン原子、炭素数2
    〜10のアシルオキシ基である。)を示す。) 【化2】 (式中、Ra 〜Re 、A環状基は前記と同じ、Rf 、R
    g は、水素原子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数
    6〜15のアリール基を示す。) 【化3】 (式中、Ra 〜Rf は前記と同じ、tは0〜3の整数を
    示す。) 【化4】 (式中、Ra 〜Re 、A環状基は前記と同じ、Yは、ア
    ルキル基が置換されてもよいメチレン基、酸素原子、イ
    オウ原子、
  2. 【請求項2】 ラジカル発生剤としてチタノセン化合物
    を使用することを特徴とする請求項1記載のカラーフィ
    ルター用光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 増感色素とラジカル発生剤の重量割合が
    3:2〜1:4であることを特徴とする請求項1〜2記
    載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  4. 【請求項4】 エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
    1個有する化合物としてポリグリシジルエーテル化合物
    と不飽和カルボン酸の付加反応物を使用することを特徴
    とする請求項1〜3記載のカラーフィルター用光重合性
    組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
    1個有する化合物として下記一般式(V)又は(VI)で
    示される置換基を有する化合物を使用することを特徴と
    する請求項4記載のカラーフィルター用光重合性組成
    物。 【化5】 (式中、mは0〜6の整数を示し、R1 、R2 は水素原
    子又はハロゲン原子を示し、R3 は置換基を有しても良
    い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換基は、水酸
    基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜1
    0のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素
    数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル
    基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10の
    アシルオキシ基である。)を示し、R4 は水素原子、水
    酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素
    数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル
    基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R5 は水
    素原子又はメチル基を示す。)
  6. 【請求項6】 色材料として、赤、緑又は青色材料を含
    有し、乾燥膜厚1μm以下に形成した塗膜の光透過濃度
    が1.1以上であることを特徴とする請求項1〜5記載
    のカラーフィルター用光重合性組成物。
  7. 【請求項7】 色材料として、黒色材料を含有し、乾燥
    膜厚1μm以下に形成した塗膜の光透過濃度が2.5以
    上であることを特徴とする請求項1〜5記載のカラーフ
    ィルター用光重合性組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009203186A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Fujifilm Corp フォトレジスト用化合物、フォトレジスト液、およびこれを用いるエッチング方法
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JP2009203189A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Fujifilm Corp フォトレジスト用化合物、フォトレジスト液、およびこれを用いるエッチング方法
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