JP3873320B2 - カラーフィルター用光重合性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明はカラーフィルター用光重合性組成物に関する。更に詳しくは、カラーテレビ、液晶表示素子、カメラ等に使用される光学的カラーフィルターの製造に使用される光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルターは、通常、ブラックマトリックスを設けたガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に、赤、緑、青の3種の異なる色相により、10〜50μm幅のストライプ状、モザイク状等の色パターンを数μmの精度で形成して製造される。
カラーフィルターの代表的な製造方法としては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。しかし、これらの方法では、耐熱性が悪い、パターンの位置精度が悪い、生産コストが高い、生産性が悪い等いずれも一長一短があり、用途に応じて各方式が使い分けられている。これらの製造方法の内、色材料を含有する光重合性組成物を、ブラックマトリックスを設けた透明基板上に塗布し、画像露光、現像、熱硬化処理を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の精度が高く、寿命が長く、ピンホール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
【0003】
このような顔料分散法で用いられる光重合性組成物には、色材料以外に、通常、有機高分子物質、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物(以下「エチレン性化合物」)、光重合開始系、及び溶剤が含有されている。
光重合開始系としては、従来、トリアジン系化合物又はトリアジン系化合物及びイミダゾール系化合物を併用するもの(特開平6−201913号公報)、ミヒラーズケトンとイミダゾール系化合物とを併用するもの(特開平5−173320号公報)、或いは「ファインケミカル」1991年3月1日号Vol.20,No.4,P.16〜26に記載のジアルキルアセトフェノン系、ベンジルジアルキルケタール系、ベンゾイン系、ベンゾインアルキルエーテル系、チオキサントン誘導体等が、カラーフィルター用に使用されている(特開平4−190362号公報、特開平5−303012号公報、特開平6−35188号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のカラーフィルター用光重合性組成物の感度は充分ではなく、高出力の光源、或いは、ポリビニルアルコール層等の酸素遮断層の塗設を必要とし、問題であった。
特に、ブラックマトリックス用の光重合性組成物の感度が低く問題であった。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、酸素遮断層の塗設を行なわなくても、高い感度を有するカラーフィルター用光重合性組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、重合開始系及び色材料を含有する光重合性組成物において、光重合開始系として特定のラジカル発生剤と増感剤とを組合せ、高い色材料固形分濃度においても感度の高い光重合性組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
しかして、本発明の要旨は、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開始系及び色材料を含有する光重合性組成物において、該光重合開始系が4,4’,5,5’位に置換したフェニル基が電子吸引性の置換基を有するヘキサフェニルビイミダゾール化合物からなるラジカル発生剤と増感剤を含有し、該色材料が該光重合性組成物中の全固形分に対して40〜90重量%含有されていることを特徴とするカラーフィルター用光重合性組成物に存する。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用されるエチレン性化合物は、光重合開始剤組成物の存在下で重合が誘起されるエチレン性不飽和結合を少なくとも二個以上有しているものが好ましく、具体的にはポリグリシジルエーテル化合物と不飽和モノカルボン酸との付加反応、或いは、ポリヒドロキシ化合物とエポキシモノカルボン酸エステルとの付加反応、で得られるエチレン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性化合物(A)であるが、該エチレン性化合物(A)と共に、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸との付加反応(エステル反応)で得られる、エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有するエチレン性化合物(B)を併用することが好ましい。
該エチレン性化合物(A)は透明基板との接着性、現像性を向上させる機能を果たすものである。
【0008】
該エチレン性化合物(A)の具体的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ポリビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールA、ポリブロム化ビスフェノールA等のビスフェノールA誘導体、ノボラック等の芳香族ポリヒドロキシ化合物及びそれらの核内水素添加物とエピクロルヒドリンをアルカリ条件下付加反応させて得られるポリグリシジルエーテル化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を4級アンモニウム塩等を触媒にして付加反応させることにより得られるエチレン性化合物、或いは、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ポリビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールA、ポリブロム化ビスフェノールA等のビスフェノールA誘導体、ノボラック等の芳香族ポリヒドロキシ化合物及びそれらの核内水素添加物とグリシジル(メタ)アクリレート、下記[T−1]又は[T−2]等の構造のエポキシ(メタ)アクリレートを、“SYNTHETIC COMMUNICATION,24(21)”3009−3019(1994)等に記載の酸又はアルカリの触媒を用いて付加反応させることにより得られる、下記一般式(I)又は II) で表される置換基を2個以上有するエチレン性化合物が挙げられ、より具体的には、例えば、次の[M−1]、[M−2]、[M−3]、[M−4]、[M−5]、[M−6]、[M−7]、[M−8]、[M−9]、[M−10]、[M−11]、[M−12]、[M−13]、[M−14]等を挙げることができる。また、前記の水素添加反応としては、特開平3−107160号公報等に記載のラネーNi触媒を用いるもの、ロジウム、白金等の触媒を用いるものを適宜選択して用いることができる。
【0009】
【化2】
Figure 0003873320
((I),( II )式中、mは0〜6の整数を示し、R 1 ,R 2 は水素原子又はハロゲン原子を示し、R 3 は置換基を有しても良い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換基は、水酸基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアシルオキシ基である。)を示し、R 4 は水素原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R 5 は水素原子又はメチル基を示す。)
【0010】
【化3】
Figure 0003873320
【0011】
【化4】
Figure 0003873320
【0012】
【化5】
Figure 0003873320
【0013】
【化6】
Figure 0003873320
【0014】
特に、ビスフェノールA或いはビスフェノールA誘導体、及びそれらの核内水素添加物と、エピクロルヒドリンとの共縮重合物タイプのエチレン性化合物(A)を使用した場合、他のエチレン性化合物の場合に比べ現像時の基板に対する画像の接着性(現像画像接着性)に優れているため好ましい。
とりわけ好ましいエチレン性化合物(A)としては、25℃の粘度が100ps以上、更に25℃の粘度が1000ps以上のものが挙げられる。この粘度が100psより著しく低いと、現像画像接着性が低下する。
【0015】
一方、エチレン性化合物(B)は、現像時の非画線部の溶解性を高め、高画質の画像を形成させる機能を有する。該エチレン性化合物(B)の具体的な例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、これらの例示化合物の(メタ)アクリレートをイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロトネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等がある。これらのうち、特に、4官能〜6官能のジペンタエリスリトールポリアクリレートが画像形成性に優れる点から好ましい。
【0016】
前記エチレン性化合物(A)及びエチレン性化合物(B)の製造に当っては、ポリグリシジルエーテル化合物、或いは、ポリヒドロキシ化合物と不飽和モノカルボン酸とを反応させる際に、不飽和モノカルボン酸と共に飽和のモノカルボン酸を付加させ、該エチレン性化合物の粘性等の物性を制御することもできる。
好ましいエチレン性化合物(A)とエチレン性化合物(B)との使用割合は、重量比で、エチレン性化合物(A):エチレン性化合物(B)=100:0〜10:90、好ましくは90:10〜20:80、更に好ましくは80:20〜30:70である。
【0017】
その他、併用できるエチレン性化合物の例としては、エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類、フタル酸ジアリル等のアリルエステル類、ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物、不飽和二価カルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応により得られるポリアミド、側鎖に不飽和結合をもつ二価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロピリデンコハク酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキシ又はジアミン化合物との縮重合体、側鎖にヒドロキシ基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官能基を有する重合体、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピクロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られるポリマー等が挙げられる。
【0018】
本発明に係るカラーフィルターレジスト中には、該レジストの成膜性、現像性を改良する目的で、有機高分子物質を結合剤として添加することができる。この有機高分子物質としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の置換基を有していても良いフェニルエステル;アクリロニトリル;酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ピバリン酸ビニル等の酸ビニル;スチレン、α−メチル−スチレン等の共重合体、エピクロロヒドリンとビスフェノールAとのポリエーテル、可溶性ナイロン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートイソフタレート、アセチルセルロース及びポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル又はメタクリル」を示す。「(メタ)アクリレート」についても同様である。
【0019】
得られる塗膜の皮膜強度、耐塗布溶剤性、基板接着性を高める目的で、上記有機高分子物質のうち、カルボン酸基を有するものの、カルボン酸基の一部又は全部を、グリシジル(メタ)アクリレート、前記[T−1]又は[T−2]の構造のエポキシ(メタ)アクリレートと反応させて、光重合性の有機高分子物質とすることもできる。
【0020】
本発明において、特に好ましい有機高分子物質としては、基板への接着性を高める目的で、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホアミド等のフェニル基を有する共重合モノマーを10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、より好ましくは30〜60モル%の割合で含有し、その他(メタ)アクリル酸を2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の割合で含有する共重合体、或いは、全共重合モノマーに対して2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリレートが付加された反応物が望ましい。
【0021】
このような有機高分子物質の分子量としては、重量平均分子量(Mw)で1,000〜1000,000、好ましくは2,000〜500,000、より好ましくは3,000〜200,000の範囲である。有機高分子物質のMwがこの範囲より著しく低いと、現像時に画線部分の膜ベリが生じ、逆に有機高分子物質のMwが著しく高いと現像時に非画線部の抜け性不良を生じ易い。
【0022】
ラジカル発生剤としては、4,4’,5,5’位のフェニル基に電子吸引性の置換基を有するヘキサフェニルビイミダソール化合物であれば特に制限はなく、該電子吸引性の置換基として、臭素、塩素等のハロゲン原子、炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜15のアシル基、シアノ基等を挙げることが出来る。
特に、好ましい置換基としてハロゲン原子、アルコキシカルボニル基を有するヘキサフェニルビイミダゾール化合物が合成が容易で好ましい。
該ヘキサフェニルビイミダソール化合物はラジカル発生剤としての作用を有し、具体的な化合物として、例えば、
【0023】
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(p−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−(p−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(p−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(p−n−ブトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール,
【0024】
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(p−クロロフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(p−ブロモフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール,
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(o,p−ジブロモフェニル)ビイミダゾール,
を挙げることが出来る。
【0025】
本発明に使用される増感剤としては、ラジカル発生剤と共に光照射をした際に、光を吸収し、光励起され、さらに光励起増感剤がラジカル発生剤に作用し、ラジカルを発生させる機能を有するものであれば、特に制限はなく、用いることが出来る。
このような機能を有する増感剤としては、ジアルキルアミノフェニル基を有する色素が好ましく、さらに好ましくは、
【0026】
【化7】
Figure 0003873320
【0027】
(式中、R6 〜R9 は炭素数1〜10の置換基を有していてもよいアルキル基を表わし(置換基としては水酸基、Br、Cl- 等のハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキルオキシ基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数6〜15のアリールオキシ基、炭素数2〜15のアルキルオキシカルボニル基を表わす。)、R10〜R13は水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R6 とR10、R7 とR11、R8 とR12、R9 とR13はそれぞれ互いに直接結合し、或いは、イオウ、酸素原子を介して結合し、環状構造を形成しても良い。)
【0028】
特に、R6 〜R9 の炭素数が2〜10のアルキル基、或いは、R6 とR10、R7 とR11、R8 とR12またはR9 とR13が互いに直接結合し、或いは、イオウ、酸素原子を介して結合し環状構造を有するものが、R6 〜R9 が水素原子、メチル基に比べ、露光光源の主発光波長である366nmの光に増感色素の吸収ピークが近く、366nmの光を効率よく吸収出来るため、感度が高く、好ましい。
該増感剤は、公知の方法で合成し得ることが出来るが、例えば、
【0029】
【化8】
Figure 0003873320
(式中、R6 ,R7 は前記と同じ)
【0030】
ジアルキルアミノ安息香酸を塩化亜鉛を触媒に縮合反応させる方法(式(1))、或いは4,4’−ジアミノベンゾフェノンをアルカリ触媒存在下、アルキルブロマイドを反応させる方法等を挙げることが出来る。
該増感剤の具体的な例としては、例えば、
【0031】
【化9】
Figure 0003873320
【0032】
【化10】
Figure 0003873320
【0033】
等を挙げることが出来る。
本発明の光重合開始系には、必要に応じて感度向上、感光液経時安定性向上のために更にアルキルアミノ化合物及び芳香族メルカプト化合物等のラジカル連鎖移動剤を光重合開始系の全重量に対し、5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の割合で含有させることが出来る。
これらのラジカル連鎖移動剤は、光励起光の吸収が、増感剤或いはラジカル発生剤の光吸収に比べ低く、主に、増感剤とラジカル発生剤から生成されたラジカルを連鎖移動することにより、エチレン性化合物の重合効率の良いラジカルを生成させる機能を有する。
【0034】
アルキルアミノ化合物としては例えば、特開平6−19240号公報、特開平6−19249号公報等に記載のジアルキルアミノフェニル基を有する化合物やアルキルアミン化合物が挙げられ、具体的には、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物としてはp−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の化合物や、p−ジエチルアミノベンズカルバルデヒド、9−ジュロリジルカルバルデヒド等のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アルキルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。これらのうち、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物がより高感度であり好ましい。
【0035】
この芳香族メルカプト化合物としては特開昭59−56403号公報記載の2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトナフトチアゾール、2−メルカプトナフトオキサゾール、2−メルカプトナフトイミダゾール等が挙げられる。
【0036】
前記光重合開始系の含有量は、光重合性画像形成材料(本発明光重合性組成物から色材料を除いた部分)の全固形分に対し、0.1〜40重量%、好ましくは0.2〜30重量%、より好ましくは0.2〜20重量%であり、増感剤の添加率とラジカル発生剤の添加率との重量割合は3:2〜1:4、好ましくは1:1〜1:3であり、著しく増感剤の割合が増えると感度の低下を起こし、反対に著しくラジカル発生剤の割合が増えると、現像時、非画線部の抜け不良を起こしやすい。前記エチレン性化合物の含有量は、光重合性画像形成材料の全固形分に対し、20〜99重量%、好ましくは50〜95重量%、より好ましくは60〜90重量%であり、前記有機高分子物質の含有量は、光重合性画像形成材料の全固形分に対し、0〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜60重量%である。
【0037】
本発明で使用される色材料としては、ブラックマトリックス用には黒色の色材料であり、赤、緑、青用には、それに対応する色材料を使用し、いずれの場合も顔料が好適に用いられる。
黒色の色材料としては、例えば三菱化学社製のMA−7,MA−100,MA−220,#5,#10、或いはデグス社製Color Black FW200,Color Black FW2,Printex V等のカーボンブラック、特開平5−311109号公報、特開平6−11613号公報等に記載の黒鉛、特開平4−322219号公報、特開平3−274503号公報等に記載の無機黒色顔料、特開平2−216102号公報等に記載のアゾ系ブラック色素等の有機黒色顔料、その他、赤、緑、青、黄、シアン、マジェンタ等の有機色材料を混合した黒色顔料等を挙げることができる。
【0038】
赤、緑、青に対応する色材料としては、具体的には、ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベーシック13)、ローダミン6GCP(45160)、ローダミンB(45170)、サフラニンOK70:100(50240)、エリオグラウシンX(42080)、No.120/リオノールイエロー(21090)、リオノールイエローGRO(21090)、シムラーファーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイエロー4T−564D(21095)、シムラーファーストレッド4015(12355)、リオノールレッド7B4401(15850)、ファーストゲンブルーTGR−L(74160)、リオノールブルーSM(26150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー15:6、ピクメントブルー1536)、リオノーゲンレッドGD(ピグメントレッド168、ピグメントレッド108)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリーン36)等が挙げられる(上記の( )内の数字は、カラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0039】
また、更に他の顔料について(C.I.)で示すと、例えば、C.I.黄色顔料20,24,86,93,109,110,117,125,137,138,147,148,153,154,166、C.I.オレンヂ顔料36,43,51,55,59,61、C.I.赤色顔料9,97,122,123,149,168,177,180,192,215,216,217,220,223,224,226,227,228,240、C.I.バイオレット顔料19,23,29,30,37,40,50、C.I.青色顔料15,15:1,15:4,22,60,64、C.I.緑色顔料7、C.I.ブラウン顔料23,25,26等を挙げることができる。
【0040】
これらの色材料の本発明組成物中の含有量は次の通りである。
即ち、黒のカラーフィルターレジストで形成されるブラックマトリックスは、1.0μm以下、好ましくは0.3〜0.9μm、より好ましくは0.5〜0.8μmの乾燥膜厚に形成した塗膜の、光透過濃度が2.5以上、好ましくは3.0以上のブラックマトリックスを形成させるために、光重合性組成物中に含有される前記黒色の色材料の含有量としては、全固形分に対し、40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の範囲である。
【0041】
一方、赤、緑、青のカラーフィルターレジストで形成される色材画素は、1.0μm以下、好ましくは0.3〜0.9μm、より好ましくは0.5〜0.8μmの膜厚に形成した塗膜の、光透過濃度が1.1以上、好ましくは1.3以上の色材画素を形成させるために、該光重合性組成物中に含有される前記赤、緑、青の色材料の添加量としては、全固形分に対し、40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の範囲である。
上記の黒、赤、緑、青の透過濃度は、マクベス濃度計TR−927を用い、各色に相当する光学フィルターを用いて測定することにより得られる。
【0042】
本発明の現像液の対象となるカラーフィルターレジストは、このような高い色材料含有率の状態で、高画質なブラックマトリックス画像又は色材画素を形成させると共に、各画素上に塗設して形成される色材光重合性層、或いは、ポリアミド、ポリイミド等の保護層等の塗布溶剤に対する耐溶剤性、及び、透明基板に対する高い接着性を与えるものが特に好ましい。
このようなカラーフィルターレジストは、適当な溶剤を用いて調液された塗布液として塗布される。
【0043】
本発明に係るカラーフィルターレジストの塗布に用いられる溶剤としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げられる。
塗布液は、これらの溶剤を用いて、カラーフィルターレジスト(色材料と光重合性画像形成材料との合計)濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲となるように調液される。
【0044】
次に、本発明のカラーフィルター用光重合性組成物を用いてカラーフィルターを製造する方法について説明する。
カラーフィルターの透明基板としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等のプラスチックシート、或いは、各種ガラス板等を挙げることができる。
【0045】
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜形成処理等を行うことができる。
なお、透明基板の板厚は、0.05〜10mm、特に0.1〜7mmの範囲であることが好ましい。また、各種ポリマーの薄膜形成処理を行う場合には、その膜厚は0.01〜10μm、特に0.05〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0046】
この透明基板は、通常、赤、緑、青の画素画像を形成する前に、予め金属薄膜、又は前述のブラックマトリックス用光重合性組成物を利用したブラックマトリックスが設けられる。前者の例としては、クロム単層又はクロムと酸化クロムの2層のものが挙げられ、これらを蒸着又はスパッタリング法等により薄膜を形成した後、その上に、感光性被膜を形成し、ストライプ、モザイク、トライアングル等の繰り返しパターンを有するフォトマスクを用いて露光・現像し、レジスト画像を形成させ、続いて、該薄膜をエッチング処理により、透明基板上にブラックマトリックスを形成させたものが挙げられる。
【0047】
このようにしてブラックマトリックスを設けた透明基板上に、赤、緑、青のうちの1つの色の色材料を含有するカラーフィルターレジストを、スピナー、ワイヤーバー、フローコーター、ダイコーター、ロールコーター、スプレー等の塗布装置により塗布した後、50〜200℃、好ましくは80〜180℃の温度で15秒〜10分間、好ましくは30秒〜5分間、さらに好ましくは120〜160℃の温度で15秒〜10分間、好ましくは30秒〜5分間乾燥して当該色材光重合性層を形成させる。なお、ここで、カラーフィルターレジストの塗布液を塗布、乾燥して得られる光重合性層の膜厚は、好ましくは0.2〜2μm、より好ましくは0.5〜1μmである。
【0048】
ここで、乾燥温度は、高温なほど透明基板に対する接着性が向上し、レジスト感度が高くなるが、一方、高過ぎると光重合開始剤組成物が分解し、熱重合を誘発して現像不良を起こし易い。乾燥温度が著しく低い場合には、感度が低下し、画像形成が困難になる。
次に、この色材光重合性層上に色材画素用のネガフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して、紫外又は可視等の光源を用いて画像露光する。この際、必要に応じて酸素による光重合性層の感度の低下を防ぐため、光重合性層上にポリビニルアルコール層等の酸素遮断層を塗設した後、露光を行っても良い。
【0049】
続いて、現像液により現像処理を行い透明基板上に第1の色材画素画像を形成させる。なお、必要に応じてこの現像処理の前に、光重合層の感度或いはγ値(階調)を高くする目的で露光試料を70〜200℃で15秒〜20分間、好ましくは80〜150℃で30秒〜10分間の熱処理を施すことができる。
【0050】
該現像処理で用いられる現像液は、アルカリ現像液または、界面活性剤を含有した中性の現像液が好ましい。アルカリ現像液は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有し、必要に応じ、画質向上、現像時間の短縮等の目的で界面活性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液である。
【0051】
現像液の界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができ、また、水溶性の有機溶剤としては、エタノール、プロピレンアルコール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。
【0052】
また水酸基又はカルボキシ基を有する低分子化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガロール、安息香酸、コハク酸、グルタル酸等を挙げることができる。
また、中性の現像液は、前記のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の界面活性を含有し、さらに必要に応じて、前記と同様の目的で、前記と同様の水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液である。
【0053】
現像処理は、通常、20〜40℃、好ましくは25〜35℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
現像後の試料は、必要に応じて、該試料の上に塗布される色材光重合性層、或いは、ポリアミド、ポリイミド等の保護層の塗布溶剤に対する耐久性、又は、ガラス基板等の透明基板との接着性を高める目的で、該試料を100〜250℃、5〜60分間の熱硬化処理を行うか、或いは、適正露光量以上の露光量、好ましくは、適正露光量の1〜10倍の露光量による光硬化処理を施すことができる。
【0054】
続いて、該試料の上に赤、緑、青のうち他の2色のカラーフィルターレジストについても前記と同様にしてそれぞれ塗布・乾燥した後、該試料を、色材画素用のネガフォトマスクを用いて前記と同様に露光、現像、必要に応じて熱又は光硬化処理を繰り返し行い、ブラックマトリックス間に3色の画素を形成してカラーフィルターを作製する。
【0055】
このようにして作製されたカラーフィルターは、このままの状態で、上にITO(透明電極)が形成され、カラーディスプレーの部品の一部として使用されるが、更にカラーフィルターの表面平滑性、或いは耐久性を高める目的でポリアミド、ポリイミド等のトップコート層を設けることもできる。
画像露光に使用される光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源、及びアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源が挙げられる。これらの光源には、必要とされる照射光の波長領域に応じて、適宜光学フィルターを使用することもできる。
【0056】
ブラックマトリックスを、黒の色材料を含有する本発明に係るカラーフィルターレジストを利用して形成する場合には、透明基板上に赤、緑、青の画素画像を形成する方法と同様の方法を採用することでブラックマトリックスを形成する。この際、ブラックマトリックスを形成する操作を2回以上繰り返すことで、ブラックマトリックス画像を積層して、目的の透過濃度のブラックマトリックス画像を完成させることも可能である。
【0057】
以上、ブラックマトリックスが形成された透明基板上に赤、緑、青の画素画像を形成する方法を説明したが、赤、緑、青の画素画像形成後にブラックマトリックスを形成する方法も採用可能である。
また、本発明に係るカラーフィルターレジストを用いて、透明基板上に、ブラックストライプ、又は、赤、緑、青の色材画素画像を形成させる際に、該カラーフィルターレジストと透明基板との現像画像接着性及び/又は熱硬化画像の接着性を高める目的で、該透明基板上に色材料を含有しない光重合性組成物を光硬化させた光硬化接着層を設けることができる。
【0058】
該光硬化接着層に使用される光重合性組成物に含有している光重合開始剤組成物、エチレン性化合物、及び必要に応じて用いられる有機高分子物質は、前記本発明に係るカラーフィルターレジストの構成成分の中から適宜選択して用いることができ、このような光硬化接着層は、この光重合性組成物を、通常、上記と同様の方法により、乾燥膜厚が0.01〜2μm、好ましくは0.02〜1μmの範囲となるように透明基板上に塗設した後、該塗布された光重合性組成物層の適正露光量の1〜10倍の露光量で露光して光硬化させることにより、形成することができる。
【0059】
更に、また、本発明に係るカラーフィルターレジストを用いて透明基板上に形成されたブラックストライプ、又は、赤、緑、青の色材画素等のレジスト画像の、経時による透明基板からの剥離、傷などの欠陥の発生を防ぐ目的で、該レジスト画像を形成させた透明基板の上に、上記の光硬化接着層の場合と同様の方法により、光硬化層を設けることもできる。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜18、比較例1、参考例1
下記表1に示す種類及び量のカーボンブラック(三菱化学(株)製「MA−220」)及び有機高分子物質ならびにシクロヘキサノン250重量部を混合し、該混合物を重量で3.6倍量の0.5mm径ジルコニアビーズの入ったペイントシェーカーに入れ、17時間分散を行った。得られた分散液に下記表1に示す種類及び量の増感剤、ラジカル発生剤、エチレン性化合物及び必要に応じて連鎖移動剤ならびにシクロヘキサノン250重量部を加えて塗布液を調製した。
【0061】
【化11】
Figure 0003873320
【0062】
【化12】
Figure 0003873320
【0063】
【化13】
Figure 0003873320
【0064】
[ラジカル発生剤]
R−1:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール
R−2:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール
【0065】
[連鎖移動剤]
X−1:2−メルカプトベンゾチアゾール
X−2:2−メルカプトベンゾオキサゾール
X−3:2−メルカプトベンゾイミダゾール
【0066】
調製された黒の色材含有光重合性塗布液を、ガラス基板(コーニング社製No.7059)に乾燥膜厚が0.9μmになるようにワイヤーバーコーターにより塗布し、乾燥温度150℃で1分間乾燥した。次に、幅30μmで縦330μm、横110μmのピッチで繰り返すブラックマトリックス用ネガフォトマスクを用いて、2Kw高圧水銀灯により表1に示す適正露光量で露光した後、0.25重量%の炭酸カリウムと3重量%のノニオン性界面活性剤(日本乳化剤社製:Newcol B−10)を含有する水溶液よりなる現像液を用い、25℃で30秒間浸漬し、続いて、2kg/cm2 の水洗スプレーによりスプレー水洗を施し、現像処理を行い、ブラックマトリックスを形成させた後、該試料を200℃、7分間の熱処理により熱硬化させた。
また、同様の方法により、表1に示す評価を行った。
【0067】
【表1】
Figure 0003873320
【0068】
【表2】
Figure 0003873320
【0069】
【表3】
Figure 0003873320
【0070】
[色材料の濃度]
黒の色材光重合性塗布液の固形分中に含有されている顔料の割合。
色材料の濃度=色材料の重量/全固形分重量
【0071】
[適正露光量]
ウグラテストチャートを試料上に置き、該チャートの上より各種露光量を変化させながら2Kw高圧水銀灯により露光した後、現像処理を施し、得られたウグラテストチャート画像中の細線画像の最も細いポジとネガの細線の線幅が同じになる時の露光量。なお、Fは、感光層が現像処理において全部溶解するか、或いは、全く溶解しないため、画像が形成されなかったことを示す。
【0072】
[画質]
前記と同様の方法により、ガラス基板上に色材光重合性層塗布液を塗布、乾燥させた後、ウグラテストチャートを用いて適正露光量で露光し、標準現像液を用いて現像処理を行い色材画像を形成させた。該色材画像の中の細線画像を400倍の顕微鏡で観察し、再現されている最も細い細線の線幅より、画質を下記基準で評価した。細い細線が再現するほど良好な画質を示している。
A:10μm以下の線幅の細線が再現されている。
B:10〜15μmの線幅の細線が再現されている。
C:15〜25μmの線幅の細線が再現されている。
D:25μm以上の線幅の細線が再現されている。
【0073】
[透過濃度]
マクベス濃度計を用いて、試料の透過濃度(ABS)を測定した。また、試料の感光層の膜厚をテンコール・インスツルメンツ社製のステップにより測定し、〔 〕内に記載した。
【0074】
実施例19
実施例1の光重合性組成物中のラジカル発生剤を、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾールに変更する以外は他は同様に光重合性組成を調液し、実施例1と同様に評価を行った所、適正露光量が350mJ/cm2 であった。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のカラーフィルター用光重合性組成物は、ラジカル発生剤として特定の構造を有するヘキサフェニルビイミダゾールを含有することにより、露光感度が高く、画像再現性に優れ、カラーフィルターを高いライン速度で、安定かつ効率的に製造することを可能にする。

Claims (8)

  1. エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物、光重合開始系及び色材料を含有する光重合性組成物において、該光重合開始系が4,4’,5,5’位に置換したフェニル基が電子吸引性の置換基を有するヘキサフェニルビイミダゾール化合物からなるラジカル発生剤と増感剤を含有し、該色材料が該光重合性組成物中の全固形分に対して40〜90重量%含有されていることを特徴とするカラーフィルター用光重合性組成物。
  2. ヘキサフェニルビイミダゾール化合物として、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−アルコキシカルボニルフェニル)ビイミダゾールまたは2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジハロゲノフェニル)ビイミダゾールを使用することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  3. 増感剤として4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノンを使用することを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  4. 増感剤とラジカル発生剤の重量割合が3:2〜1:4であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  5. エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物としてポリグリシジルエーテル化合物と不飽和カルボン酸の付加反応物を使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  6. エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物として下記一般式(I)又は(II)で示される置換基を有する化合物を使用することを特徴とする請求項5記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
    Figure 0003873320
    (I),( II 式中、mは0〜6の整数を示し、R1 ,R2 は水素原子又はハロゲン原子を示し、R3 は置換基を有しても良い炭素数1〜10のアルキレン基(該置換基は、水酸基、ハロゲン原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアシルオキシ基である。)を示し、R4 は水素原子、水酸基を有しても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R5 は水素原子又はメチル基を示す。)
  7. 色材料として、赤、緑又は青色材料を含有し、乾燥膜厚1μm以下に形成した塗膜の光透過濃度が1.1以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
  8. 色材料として、黒色材料を含有し、乾燥膜厚1μm以下に形成した塗膜の光透過濃度が2.5以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のカラーフィルター用光重合性組成物。
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