JPH09177678A - 負圧ポンプの制御方法 - Google Patents

負圧ポンプの制御方法

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JPH09177678A
JPH09177678A JP33936995A JP33936995A JPH09177678A JP H09177678 A JPH09177678 A JP H09177678A JP 33936995 A JP33936995 A JP 33936995A JP 33936995 A JP33936995 A JP 33936995A JP H09177678 A JPH09177678 A JP H09177678A
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康史 青木
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Ikuo Nonaga
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    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T17/00Component parts, details, or accessories of power brake systems not covered by groups B60T8/00, B60T13/00 or B60T15/00, or presenting other characteristic features
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気圧の変化に関わらず負圧ポンプの作動・
停止を常に最適に制御する。 【解決手段】 大気圧Paが所定値Pa0 以上のとき
は、大気圧Paとタンク内絶対圧Pbとの相対圧ΔPb
が閾値ΔPbON未満になったときに負圧ポンプを作動さ
せるとともに、相対圧ΔPbが閾値ΔPbOFF 以上にな
ったときに負圧ポンプを停止させることにより、相対圧
ΔPbが不必要に増加してエネルギーロスが発生するの
を防止する。大気圧Paが前記所定値Pa0 未満のとき
は、タンク内絶対圧Pbが閾値PbON以上になったとき
に負圧ポンプを作動させるとともに、タンク内絶対圧P
bが閾値PbOFF 未満になったときに負圧ポンプを停止
させることにより、負圧ポンプが連続運転状態になるの
を防止しながら可及的に大きい相対圧ΔPbを確保す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負圧タンクの内圧
を所定範囲内に維持すべく前記負圧タンクに接続された
負圧ポンプの作動・停止を制御する負圧ポンプの制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンにより走行する車両は
吸気通路に発生する負圧を利用してブレーキ装置の負圧
ブースタを作動させているが、電気モータを走行用駆動
源とする電動車両は前記吸気負圧を利用することができ
ないため、ポンプ用モータにより駆動される負圧ポンプ
が発生する負圧を負圧タンクに蓄えて負圧ブースタを作
動させている。しかしながら、負圧ポンプを常時作動さ
せておくとエネルギーロスが増大するため、負圧タンク
のタンク内絶対圧が上昇して上限値に達したときに負圧
ポンプを作動させてタンク内絶対圧を低下させ、その結
果タンク内絶対圧が低下して下限値に達したときに負圧
ポンプを停止させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、負圧ブース
タの能力を決定する大気圧とタンク内絶対圧との相対圧
を一定に保持すべく、図8(a)に示すように、大気圧
よりもそれぞれ一定の相対圧分だけ低いタンク内絶対圧
を上限値(ポンプ作動圧)及び下限値(ポンプ停止圧)
とし、タンク内絶対圧が上限値に達したときに負圧ポン
プを作動させ、下限値に達したときに負圧ポンプを停止
させるようにした場合を考える。このとき、大気圧が充
分に高ければ問題はないが、標高が高くなって大気圧が
低くなると、タンク内絶対圧の下限値が負圧ポンプが発
生可能な最大能力を下回ってしまい、負圧ポンプが連続
運転状態になってしまう可能性がある。
【0004】このような不具合を解消すべく、図8
(b)に示すように、タンク内絶対圧の上限値(ポンプ
作動圧)及び下限値(ポンプ停止圧)を大気圧に関わら
ず一定値とすれば、負圧ポンプが連続運転状態になるこ
とは回避されるが、標高が高くなって大気圧が低くなる
と、大気圧とタンク内絶対圧との相対圧が小さくなって
負圧ブースタの能力が低下する問題がある。
【0005】そこで、図8(c)に示すように、大容量
の負圧ポンプを使用してタンク内絶対圧の上限値(ポン
プ作動圧)及び下限値(ポンプ停止圧)を真空に近い低
圧に設定すれば前記不具合は解消されるが、標高が低く
大気圧が高い状態では、図に斜線で示した領域で大気圧
とタンク内絶対圧との相対圧が過大になり、エネルギー
ロスが増大する問題が発生する。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、大気圧の変化に関わらず負圧ポンプの作動・停止を
常に最適に制御することが可能な負圧ポンプの制御方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、負圧タンクの内圧を
所定範囲内に維持すべく前記負圧タンクに接続された負
圧ポンプの作動・停止を制御する負圧ポンプの制御方法
において、大気圧が所定値以上のときは大気圧とタンク
内絶対圧との相対圧に応じて負圧ポンプの作動・停止を
制御するとともに、大気圧が前記所定値未満のときはタ
ンク内絶対圧に応じて負圧ポンプの作動・停止を制御す
ることを特徴とする。
【0008】また請求項2に記載された発明は、負圧タ
ンクの内圧を所定範囲内に維持すべく前記負圧タンクに
接続された負圧ポンプの作動・停止を制御する負圧ポン
プの制御方法において、大気圧とタンク内絶対圧との相
対圧が所定値未満であり、且つタンク内絶対圧が所定値
以上であるときに負圧ポンプを作動させるとともに、前
記相対圧が所定値以上であるか、或いはタンク内絶対圧
が所定値未満であるときに負圧ポンプを停止させること
を特徴とする。
【0009】また請求項3に記載された発明は、請求項
1又は請求項2の構成に加えて、大気圧を検出する大気
圧センサの出力とタンク内絶対圧を検出する絶対圧セン
サの出力とに基づいて前記相対圧を算出すること特徴と
する。
【0010】また請求項4に記載された発明は、負圧タ
ンクの内圧を所定範囲内に維持すべく、大気圧とタンク
内絶対圧との相対圧に基づいて前記負圧タンクに接続さ
れた負圧ポンプの作動・停止を制御する負圧ポンプの制
御方法において、前記相対圧が第1の所定値未満である
ことを負圧ポンプを作動させる条件の一つとするととも
に、前記相対圧が第2の所定値以上であることを負圧ポ
ンプを停止させる条件の一つとし、負圧ポンプを作動さ
せてから所定時間内に前記相対圧が前記第2の所定値以
上にならない場合に前記第1の所定値及び第2の所定値
を減少側に変更することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】図1〜図3は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は電動車両の全体構成図、図2は作用を説明
するフローチャート、図3は負圧ポンプを作動・停止さ
せる閾値を示すグラフである。
【0013】図1に示すように、この電動車両は従動輪
としての一対の後輪Wr,Wrと駆動輪としての一対の
前輪Wf,Wfとを備えた4輪車であって、前輪Wf,
Wfはバッテリ1をエネルギー源とする走行用モータ2
にトランスミッション3を介して接続される。バッテリ
1と走行用モータ2との間にはパワードライブユニット
4が介装され、バッテリ1による走行用モータ2の駆動
を制御するとともに、回生制動に伴ってモータ2が発電
する電力によるバッテリ1の充電を制御する。前記パワ
ードライブユニット4はモータ制御ECU5に接続さ
れ、このモータ制御ECU5はブレーキECU6に接続
される。
【0014】ブレーキペダル7により作動するマスタシ
リンダ8は、差圧バルブ9及びモジュレータ10を介し
て、各前輪Wf,Wfのブレーキシリンダ11f,11
fと各後輪Wr,Wrのブレーキシリンダ11r,11
rとに接続される。モジュレータ10は前輪Wf,Wf
及び後輪Wr,Wrにロック傾向が生じた場合に、それ
らのブレーキシリンダ11f,11f;11r,11r
に伝達されるブレーキ油圧を減圧する。
【0015】マスタシリンダ8に設けられた負圧ブース
タ12には負圧タンク13が接続されており、この負圧
タンク13にはポンプ用モータ14で駆動される負圧ポ
ンプ15がチェック弁16を介して接続される。
【0016】負圧タンク13にはそのタンク内絶対圧を
検出する絶対圧センサ18が設けられるとともに、マス
タシリンダ8及び差圧バルブ9間の油路には油圧センサ
19が設けられる。前記絶対圧センサ18及び油圧セン
サ19からの信号と、車体の適所に設けた大気圧センサ
20からの信号はブレーキECU6に入力され、ブレー
キECU6は差圧バルブ9及びポンプ用モータ14の作
動を制御する。またブレーキECU6に接続されたモー
タ制御ECU5は走行用モータ2のパワードライブユニ
ット4の作動を制御する。
【0017】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用を説明する。
【0018】ドライバーが車両を制動すべくブレーキペ
ダル7を踏んでマスタシリンダ8を作動させたとき、油
圧センサ19で検出された油圧が所定値に達するまで差
圧バルブ9を閉弁状態に保持する。これにより、マスタ
シリンダ8が発生したブレーキ油圧が前輪Wf,Wfの
ブレーキシリンダ11f,11fに伝達されなくなり、
ブレーキ油圧が伝達される後輪Wr,Wrのブレーキシ
リンダ11r,11rだけが油圧制動力を発生する。こ
のとき、モータECU5がパワードライブユニット4を
介して走行用モータ2を制御することにより、差圧バル
ブ9の閉弁による前輪Wf,Wfの油圧制動力の減少分
に相当する回生制動力を走行用モータ2に発生させ、走
行用モータ2が発電した電力でバッテリ1を充電する。
而して、油圧制動力の減少分を回生制動力で補ってトー
タルの制動力を一定に確保しながら、油圧制動に対して
回生制動を優先させてエネルギー回収効率を向上させ、
バッテリ1の一充電あたりの走行可能距離の延長を図る
ことができる。
【0019】また、油圧センサ19で検出された油圧が
前記所定値を越えるとブレーキペダル7の踏力の増加に
応じて差圧バルブ9が徐々に開弁し、前輪Wf,Wfの
ブレーキシリンダ11f,11fが油圧制動力を発生し
始める。即ち、差圧バルブ9はマスタシリンダ8が発生
するブレーキ油圧から前記回生制動力の大きさに相当す
るブレーキ油圧を減算した差圧を前輪Wf,Wfのブレ
ーキシリンダ11f,11fに伝達する。このように、
回生制動力の上限値を規制することにより、走行用モー
タ2が限界を越える回生制動力を発生して損傷したり、
バッテリ1が過充電により損傷することが未然に回避さ
れる。
【0020】さて、負圧ブースタ12の作動により負圧
タンク13のタンク内絶対圧は次第に上昇するため、負
圧タンク13のタンク内絶対圧が所定の上限値及び下限
値間に収まるように、ブレーキECU6が絶対圧センサ
18の出力と大気圧センサ20の出力とに基づいてポン
プ用モータ14の作動・停止(即ち、負圧ポンプ15の
作動・停止)を制御する。以下、その制御内容を図2の
フローチャート及び図3のグラフを参照しながら説明す
る。
【0021】先ず、ステップS1で大気圧センサ20で
検出した大気圧Paと予め設定した所定値Pa0 とを比
較し、標高が比較的に低いために大気圧Paが所定値P
0以上である場合にはステップS2に移行し、標高が
比較的に高いために大気圧Paが所定値Pa0 未満であ
る場合にはステップS6に移行する。
【0022】ステップS1でPa≧Pa0 であれば、ス
テップS2において、大気圧センサ20で検出した大気
圧Paと絶対圧センサ18で検出したタンク内絶対圧P
bとの相対圧ΔPb(ΔPb=Pa−Pb)を予め設定
した一定値である閾値ΔPb ONと比較し、相対圧ΔPb
が閾値ΔPbON未満であれば、即ち負圧ブースタ12の
作動によりタンク内絶対圧Pbが上昇していれば、ステ
ップS3で負圧ポンプ15を作動させて負圧タンク13
を減圧する。その結果、タンク内絶対圧Pbが低下して
相対圧ΔPbが閾値ΔPbON以上になると、ステップS
2の答えがNOになってステップS4に移行する。
【0023】ステップS4において、相対圧ΔPbと予
め設定した一定値である閾値ΔPb OFF (ΔPbOFF
ΔPbON)とを比較し、相対圧ΔPbが閾値ΔPbOFF
以上であれば、即ち負圧ポンプ15の作動によりタンク
内絶対圧Pbが低下していれば、ステップS5で負圧ポ
ンプ15を停止させて負圧タンク13の減圧を停止す
る。このようにして、標高が比較的に低いために大気圧
Paが所定値Pa0 以上である場合には、相対圧ΔPb
を二つの閾値ΔPbON,ΔPbOFF と比較することによ
り負圧ポンプ15の作動・停止が制御される。
【0024】ステップS1でPa<Pa0 であれば、ス
テップS6において、タンク内絶対圧Pbと予め設定し
た一定値である閾値PbONとを比較し、タンク内絶対圧
Pbが閾値PbON以上であれば、即ち負圧ブースタ12
の作動によりタンク内絶対圧Pbが上昇していれば、ス
テップS7で負圧ポンプ15を作動させて負圧タンク1
3を減圧する。その結果、タンク内絶対圧Pbが低下し
て閾値PbON未満になると、ステップS6の答えがNO
になってステップS8に移行する。
【0025】ステップS8において、タンク内絶対圧P
bと予め設定した一定値である閾値PbOFF (PbOFF
<PbON)とを比較し、タンク内絶対圧Pbが閾値Pb
OFF未満であれば、即ち負圧ポンプ15の作動によりタ
ンク内絶対圧Pbが低下していれば、ステップS9で負
圧ポンプ15を停止させて負圧タンク13の減圧を停止
する。このようにして、標高が比較的に低いために大気
圧Paが所定値Pa0未満である場合には、タンク内絶
対圧Pbを二つの閾値PbON,PbOFF と比較すること
により負圧ポンプ15の作動・停止が制御される。
【0026】而して、本実施例では大気圧Paが所定値
Pa0 以上であるときに図8(a)の制御を行い、また
大気圧Paが所定値Pa0 未満であるときに図8(c)
の制御を行うことにより、図8(c)に斜線で示した領
域のエネルギーロスを回避するとともに、図8(a)に
示した負圧ポンプ15の連続運転を回避することが可能
となる。
【0027】また本実施例では、大気圧Paとタンク内
絶対圧Pbとの相対圧ΔPbを大気圧センサ20及び絶
対圧センサ18の出力から求めているので、前記相対圧
ΔPbを相対圧センサの出力から求める場合に比べてセ
ンサのレイアウトが容易になる。何故ならば、絶対圧セ
ンサ18は負圧タンク13(或いは負圧タンク13から
負圧ブースタ12に連なる配管)に設けなければならな
いが、大気圧センサ20は特に設置場所の制約がない。
それに対して、大気圧センサ20に代えて相対圧センサ
を用いた場合には、絶対圧センサ18及び相対圧センサ
の両方を負圧タンク13(或いは負圧タンク13から負
圧ブースタ12に連なる配管)に設けなければならず、
レイアウトの自由度が減少してしまう。
【0028】次に、図4及び図5に基づいて本発明の第
2実施例を説明する。第2実施例は、第1実施例におけ
る負圧ポンプ15の作動・停止の制御と同じ制御を、他
の制御プログラムに基づいて行えるようにしたものであ
る。
【0029】先ず、図4のフローチャートのステップS
11で相対圧ΔPbと閾値ΔPbONとを比較し、相対圧
ΔPbが閾値ΔPbON未満であればステップS12に移
行する。ステップS12でタンク内絶対圧Pbと閾値P
ONとを比較し、タンク内絶対圧Pbが閾値PbON以上
であれば、即ちステップS11及びステップS12の
「AND条件」が成立すれば、ステップS3で負圧ポン
プ15を作動させる。ステップS11及びステップS1
2の「AND条件」が成立する領域は図5の斜線(A)
の領域であり、この領域(A)で第1実施例と同様に負
圧ポンプ15を作動させることができる。
【0030】続いて、ステップS14で相対圧ΔPbと
閾値ΔPbOFF とを比較し、相対圧ΔPbが閾値ΔPb
OFF 以上であるか、或いはステップS15でタンク内絶
対圧Pbと閾値PbOFF とを比較し、タンク内絶対圧P
bが閾値PbOFF 未満であれば、即ちステップS14及
びステップS15の「OR条件」が成立すれば、ステッ
プS16で負圧ポンプ15を作動させる。ステップS1
4及びステップS15の「OR条件」が成立する領域は
図5の斜線(B)の領域であり、この領域(B)で第1
実施例と同様に負圧ポンプ15を停止させることができ
る。
【0031】而して、この第2実施例によれば、第1実
施例よりも簡単な制御プログラムにより、第1実施例と
同様の作用効果を得ることができる。
【0032】次に、本発明の第3実施例を図6に基づい
て説明する。
【0033】第3実施例は負圧ポンプ15の作動・停止
を、大気圧センサ20で検出した大気圧Paと絶対圧セ
ンサ18で検出したタンク内絶対圧Pbとの相対圧ΔP
bにより制御するもので、その制御信号に大気圧Paは
直接用いられていない。従って、大気圧センサ20及び
絶対圧センサ18を設ける代わりに、1個の相対圧セン
サを設けて前記相対圧ΔPbを検出することも可能であ
る。
【0034】図6(a)は大気圧が高い場合を示すもの
で、大気圧Paに対して一定の相対圧を有する閾値ΔP
ON-OFFを設定しておき、負圧ブースタ12の作動によ
り大気圧Paとタンク内絶対圧Pbとの相対圧ΔPbが
減少して閾値ΔPbON-OFF未満になると、負圧タンク1
3を減圧すべく負圧ポンプ15が作動する。負圧ポンプ
15が作動して相対圧ΔPbが増加し、その相対圧ΔP
bが閾値ΔPbON-OFF以上になってから所定時間T1
経過したときに負圧ポンプ15を停止させる。このよう
に、大気圧が高い場合には負圧ポンプ15の作動により
相対圧ΔPbが速やかに増加するため、負圧ポンプ15
を支障なく作動・停止させることができる。
【0035】一方、図6(b)に示すように大気圧が低
い場合には、相対圧ΔPbが閾値ΔPbON-OFF未満にな
って負圧ポンプ15が作動しても、相対圧ΔPbが速や
かに増加しないために閾値ΔPbON-OFF以上になること
ができず、結果として負圧ポンプ15が連続作動状態に
陥る可能性がある。
【0036】そこで、第3実施例では、負圧ポンプ15
が作動してから所定時間T2 が経過すると負圧ポンプ1
5を強制的に停止させるとともに、前記閾値ΔPb
ON-OFFを減少側に変更する。而して、それ以後は変更さ
れた閾値ΔPbON-OFFに基づいて、図6(a)と同様に
して負圧ポンプ15を支障なく作動・停止させることが
できる。尚、この第3実施例において、一つの閾値ΔP
ON-OFFに代えて二つの閾値ΔPbON,ΔPbOFF を設
定し、閾値ΔPbONを負圧ポンプ15を作動させる条件
として使用し、閾値ΔPbOFF 及び所定時間T1 を負圧
ポンプ15を停止させる条件として使用しても良い。
【0037】次に、本発明の第4実施例を図7に基づい
て説明する。
【0038】図7(a)は大気圧が高い場合を示すもの
で、大気圧Paに対してそれぞれ一定の相対圧を有する
二つの閾値ΔPbON,ΔPbOFF を設定しておき、相対
圧ΔPbが減少して閾値ΔPbON未満になると、負圧タ
ンク13を減圧すべく負圧ポンプ15を作動させるとと
もに、負圧ポンプ15の作動により相対圧ΔPbが閾値
ΔPbOFF 以上になると負圧ポンプ15を停止させる。
このように、大気圧が高い場合には負圧ポンプ15の作
動により相対圧ΔPbが速やかに増加するため、負圧ポ
ンプ15を支障なく作動・停止させることができる。
【0039】一方、図7(b)に示すように大気圧が低
い場合には、相対圧ΔPbが閾値ΔPbON未満になって
負圧ポンプ15が作動しても、相対圧ΔPbが速やかに
増加しないために閾値ΔPbOFF 以上になることができ
ず、結果として負圧ポンプ15が連続作動状態に陥る可
能性がある。
【0040】そこで、第4実施例では、負圧ポンプ15
が作動してから所定時間T2 が経過すると負圧ポンプ1
5を強制的に停止させるとともに、前記二つの閾値ΔP
ON,ΔPbOFF を共に減少側に変更する。而して、そ
れ以後は変更された閾値ΔPbON,ΔPbOFF に基づい
て、図7(a)と同様にして負圧ポンプ15を支障なく
作動・停止させることができる。
【0041】第4実施例も負圧ポンプ15の作動・停止
を相対圧ΔPbだけに基づいて制御するため、大気圧セ
ンサ20及び絶対圧センサ18を設ける代わりに1個の
相対圧センサを設けることができる。
【0042】上記第3実施例及び第4実施例によって
も、大気圧Paの変動に関わらず負圧ポンプ15の無駄
な作動を最小限に抑え、エネルギーロスの発生と耐久性
の低下とを回避することができる。しかも制御に必要な
信号が相対圧ΔPbだけなので、相対圧ΔPb及びタン
ク内絶対圧Pbを制御信号に用いる場合に比べて制御プ
ログラムを簡素化することができる。
【0043】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0044】例えば、実施例では電動車両の負圧タンク
13を減圧する負圧ポンプ15を例示したが、本発明は
他の用途の負圧タンクを減圧する負圧ポンプに対しても
適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、大気圧が所定値以上のときは大気圧とタンク
内絶対圧との相対圧に応じて負圧ポンプの作動・停止を
制御するので、相対圧が不必要に増加してエネルギーロ
スが発生するのを防止することができる。また大気圧が
前記所定値未満のときはタンク内絶対圧に応じて負圧ポ
ンプの作動・停止を制御するので、負圧ポンプが連続運
転状態になってしまうのを防止しながら可及的に大きい
相対圧を確保することができる。
【0046】また請求項2に記載された発明によれば、
大気圧とタンク内絶対圧との相対圧が所定値未満であ
り、且つタンク内絶対圧が所定値以上であるときに負圧
ポンプを作動させるとともに、前記相対圧が所定値以上
であるか、或いはタンク内絶対圧が所定値未満であると
きに負圧ポンプを停止させるので、大気圧が高いときに
は相対圧が不必要に増加してエネルギーロスが発生する
のを防止することができ、また大気圧が低いときには負
圧ポンプが連続運転状態になってしまうのを防止しなが
ら可及的に大きい相対圧を確保することができる。
【0047】また請求項3に記載された発明によれば、
大気圧を検出する大気圧センサの出力とタンク内絶対圧
を検出する絶対圧センサの出力とに基づいて前記相対圧
を算出するので、相対圧を直接検出する相対圧センサに
比べて大気圧センサが取付位置を選ばないことから、セ
ンサのレイアウトの自由度が増加する。
【0048】また請求項4に記載された発明によれば、
大気圧とタンク内絶対圧との相対圧が第1の所定値未満
であることを負圧ポンプを作動させる条件の一つとする
とともに、前記相対圧が第2の所定値以上であることを
負圧ポンプを停止させる条件の一つとし、負圧ポンプを
作動させてから所定時間内に前記相対圧が第2の所定値
以上にならない場合に前記第1の所定値及び第2の所定
値を減少側に変更するので、大気圧が高いときには相対
圧が不必要に増加してエネルギーロスが発生するのを防
止することができ、また大気圧が低いときには負圧ポン
プが連続運転状態になってしまうのを防止しながら可及
的に大きい相対圧を確保することができる。しかも、制
御に必要な圧力信号が大気圧とタンク内絶対圧との相対
圧だけなので、制御プログラムを簡素化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動車両の全体構成図
【図2】作用を説明するフローチャート
【図3】負圧ポンプを作動・停止させる閾値を示すグラ
【図4】第2実施例の作用を説明するフローチャート
【図5】第2実施例の作用を説明するグラフ
【図6】第3実施例の作用を説明するタイムチャート
【図7】第4実施例の作用を説明するタイムチャート
【図8】従来の負圧ポンプの制御を説明する図
【符号の説明】
13 負圧タンク 15 負圧ポンプ Pa 大気圧 Pb タンク内絶対圧 ΔPb 相対圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負圧タンク(13)の内圧を所定範囲内
    に維持すべく前記負圧タンク(13)に接続された負圧
    ポンプ(15)の作動・停止を制御する負圧ポンプの制
    御方法において、 大気圧(Pa)が所定値(Pa0 )以上のときは大気圧
    (Pa)とタンク内絶対圧(Pb)との相対圧(ΔP
    b)に応じて負圧ポンプ(15)の作動・停止を制御す
    るとともに、大気圧(Pa)が前記所定値(Pa0 )未
    満のときはタンク内絶対圧(Pb)に応じて負圧ポンプ
    (15)の作動・停止を制御することを特徴とする負圧
    ポンプの制御方法。
  2. 【請求項2】 負圧タンク(13)の内圧を所定範囲内
    に維持すべく前記負圧タンク(13)に接続された負圧
    ポンプ(15)の作動・停止を制御する負圧ポンプの制
    御方法において、 大気圧(Pa)とタンク内絶対圧(Pb)との相対圧
    (ΔPb)が所定値未満であり、且つタンク内絶対圧
    (Pb)が所定値以上であるときに負圧ポンプ(15)
    を作動させるとともに、前記相対圧(ΔPb)が所定値
    以上であるか、或いはタンク内絶対圧(Pb)が所定値
    未満であるときに負圧ポンプ(15)を停止させること
    を特徴とする負圧ポンプの制御方法。
  3. 【請求項3】 大気圧(Pa)を検出する大気圧センサ
    (20)の出力とタンク内絶対圧(Pb)を検出する絶
    対圧センサ(18)の出力とに基づいて前記相対圧(Δ
    Pb)を算出することを特徴とする、請求項1又は請求
    項2記載の負圧ポンプの制御方法。
  4. 【請求項4】 負圧タンク(13)の内圧を所定範囲内
    に維持すべく、大気圧(Pa)とタンク内絶対圧(P
    b)との相対圧(ΔPb)に基づいて前記負圧タンク
    (13)に接続された負圧ポンプ(15)の作動・停止
    を制御する負圧ポンプの制御方法において、 前記相対圧(ΔPb)が第1の所定値未満であることを
    負圧ポンプ(15)を作動させる条件の一つとするとと
    もに、前記相対圧(ΔPb)が第2の所定値以上である
    ことを負圧ポンプ(15)を停止させる条件の一つと
    し、負圧ポンプ(15)を作動させてから所定時間内に
    前記相対圧(ΔPb)が前記第2の所定値以上にならな
    い場合に前記第1の所定値及び第2の所定値を減少側に
    変更することを特徴とする負圧ポンプの制御方法。
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