JP2803368B2 - 車両用トラクション制御装置 - Google Patents

車両用トラクション制御装置

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JP2803368B2
JP2803368B2 JP3004761A JP476191A JP2803368B2 JP 2803368 B2 JP2803368 B2 JP 2803368B2 JP 3004761 A JP3004761 A JP 3004761A JP 476191 A JP476191 A JP 476191A JP 2803368 B2 JP2803368 B2 JP 2803368B2
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throttle
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博樹 佐々木
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D11/00Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
    • F02D2011/101Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles
    • F02D2011/102Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles at least one throttle being moved only by an electric actuator

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スロットル制御とブレ
ーキ制御とを併用して駆動輪スリップの発生時に駆動輪
に作用するトラクションを最適に制御する車両用トラク
ション制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用スロットル制御装置として
は、例えば、特開昭62−23549号公報に記載され
ている装置が知られている。
【0003】この従来出典には、アクセル操作と連動す
る第1スロットルバルブとは別に外部から開閉制御可能
な第2スロットルバルブがエンジンの吸気通路に直列に
設けられ、スロットル制御条件を満たす時、即ち、スロ
ットル制御しきい値を超える駆動輪スリップの発生時
に、駆動輪スリップの発生状況に応じて第2スロットル
バルブを開,閉,保持の3態様で制御し、エンジン出力
を低減制御させることで駆動輪スリップを抑制する技術
が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用スロットル制御装置にあっては、スロ
ットル制御条件であるスロットル制御しきい値が、通常
の走行時を基準として予め設定された一定値である為、
ドライバーが旋回限界付近でのアクセルワークによりパ
ワードリフトを利用してスポーツ走行したい場合であっ
ても、ホイールスピンによるドリフトが発生する前にス
ロットル制御しきい値を超えてしまい、エンジン出力が
低減することでスポーツ走行が出来ない。
【0005】そこで、本出願人は、特願平1−2300
22号において、加速旋回時においてパワードリフトに
よるスポーツ走行を可能とする為に、横加速度の大きさ
にかかわらずスロットル制御とブレーキ制御を常に併用
する案を提案した。但し、スロットル制御しきい値は横
加速度が大きい時に大きな値に設定することで、スロッ
トルバルブの閉制御に入りにくくしている。
【0006】しかしながら、路面摩擦係数が大きな路面
で大きな横加速度が発生するような旋回走行時であって
もブレーキ制御に関するしきい値が単一のしきい値によ
り与えられる為、コーナを抜ける領域においてアクセル
踏み込み操作を行なってもスロットルバルブが閉じ過ぎ
ていることによりリカバー(閉→開)速度が遅れ、加速
感を悪くしたり、アクセルコントロール領域を狭くす
る。
【0007】本発明は、上述のような問題に着目してな
されたもので、スロットル制御とブレーキ制御を併用す
る車両用トラクション制御装置において、直進走行時等
において高いトラクション性能を確保しながら、加速旋
回時においてパワードリフトによるスポーツ走行実現
と、旋回安定性の向上と、旋回後の加速感向上と、アク
セルコントロール性向上とを達成することを共通の課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の車両用トラクション制御装置では、高摩
擦係数路での旋回中は大幅なトルクダウンを必要としな
い点に着目し、横加速度が大きな時には、スロットル制
御を禁止すると同時に、ブレーキ制御に入りやすくする
手段とした。
【0009】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、スロットルバルブaをアクセル操作とは無関係に開
閉駆動させるバルブアクチュエータbと、エンジン駆動
輪のホイールシリンダcにブレーキ操作とは無関係にブ
レーキ液圧を供給して制動力を付与するブレーキアクチ
ュエータdと、エンジン駆動輪のスリップ状況を検出す
る駆動輪スリップ検出手段eと、車両横加速度を検出す
る横加速度検出手段fと、駆動輪スリップに関するスロ
ットル制御を横加速度が所定値以上の時に禁止するスロ
ットル制御禁止手段gと、駆動輪スリップに関するスロ
ットル制御しきい値を横加速度が所定値未満の時に設定
するスロットル制御しきい値設定手段hと、駆動輪スリ
ップに関するブレーキ制御しきい値を横加速度が大きい
ほど小さな値に設定するブレーキ制御しきい値制御手段
iと、実駆動輪スリップがスロットル制御しきい値条件
を満たす時、スロットルバルブaを開閉する制御指令を
前記バルブアクチュエータbに出力するスロットル制御
手段jと、実駆動輪スリップがブレーキ制御しきい値条
件を満たす時、エンジン駆動輪へ制動力を付与する制御
指令を前記ブレーキアクチュエータdに出力するブレー
キ制御手段kとを備えている事を特徴とする。
【0010】また、請求項2記載の車両用トラクション
制御装置では、横加速度が大きな時には、スロットル制
御に入りにくくすると共に、ブレーキ制御に入りやすく
する手段とした。
【0011】即ち、請求項1記載の発明を構成する構成
要素からスロットル制御禁止手段gを無くし、代りに、
スロットル制御しきい値設定手段hを、横加速度が大き
いほど大きな値に設定する手段とした。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0013】直進走行時等で横加速度が小さい時には、
スロットル制御しきい値設定手段gにおいてスロットル
制御しきい値が設定され、ブレーキ制御しきい値制御手
段iにおいてブレーキ制御しきい値が設定され、実駆動
輪スリップがスロットル制御しきい値条件及びブレーキ
制御しきい値条件を満たす時、スロットル制御手段iか
らはスロットルバルブaを開閉する制御指令がバルブア
クチュエータbに出力され、ブレーキ制御手段jからは
エンジン駆動輪へ制動力を付与する制御指令がブレーキ
アクチュエータdに出力される。従って、スロットル制
御による駆動力低減とブレーキ制御による制動力付与の
複合動作により駆動輪スリップが速やかに収束し、高い
トラクション能力の発揮により安定走行が確保される。
【0014】加速旋回時等で横加速度が大きくなる時に
は、横加速度が所定値になるまでは上記スロットル制御
とブレーキ制御の併合であるが、横加速度が所定値以上
になるとスロットル制御禁止手段gにおいてスロットル
制御が禁止され、且つ、ブレーキ制御しきい値制御手段
iにおいて小さい値のブレーキ制御しきい値が設定され
る。従って、スロットル制御禁止によりパワードリフト
によるスポーツ走行が可能となるし、過大なホイールス
ピンの発生に対しては、ブレーキ制御のしきい値を低く
設定し、エンジン駆動輪へ大きな制動力を付与すること
で防止され、旋回安定性がが図られる。加えて、旋回走
行から抜けて直進走行に入る時、アクセルペダルを踏み
込んだ場合、予めスロットル制御が禁止され、バルブア
クチュエータbによる開閉制御されるスロットルバルブ
aが全開状態である為、アクセル踏み込み操作に対し応
答良く駆動力が上昇して加速性が向上するし、また、ア
クセル足離し操作も含めてアクセルコントロール性の向
上が図られる。
【0015】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0016】加速旋回時等で横加速度が大きくなる時に
は、横加速度が大きな値になるとスロットル制御しきい
値設定手段hにおいて大きな値によるスロットル制御し
きい値が設定され、且つ、ブレーキ制御しきい値制御手
段iにおいて小さい値のブレーキ制御しきい値が設定さ
れる。従って、スロットル制御に入りにくいことでパワ
ードリフトによるスポーツ走行が可能となるし、過大な
ホイールスピンの発生に対しては、ブレーキ制御のしき
い値を低く設定し、エンジン駆動輪へ大きな制動力を付
与することで防止され、旋回安定性がが図られる。加え
て、旋回走行から抜けて直進走行に入る時、アクセルペ
ダルを踏み込んだ場合、スロットル制御に入りにくく相
当大きな駆動輪スリップが発生しない限りはバルブアク
チュエータbによる開閉制御されるスロットルバルブa
が全開状態である為、アクセル踏み込み操作に対し応答
良く駆動力が上昇して加速性が向上するし、また、アク
セル足離し操作も含めてアクセルコントロール性の向上
が図られる。
【0017】
【実施例】構成を説明する。図2は請求項1記載の発明
に対応する第1実施例の車両用トラクション制御装置が
適用された後輪駆動車の制駆動系制御システム全体図
で、後輪スリップ率が最適許容範囲内になる様にモータ
スロットル開度制御を行なうスロットル制御システム
と、左右各後輪のうち空転しそうな後輪に自動的に制動
力を与えるブレーキ制御システムと、急制動時等に車輪
ロックを防止する様に前後輪ブレーキ液圧制御を行なう
アンチスキッドブレーキシステムとがトラクション集中
制御システムとして搭載されている。
【0018】尚、この制御システムには周辺システムと
して、図示のように、エアフローメータAFM やエンジン
集中電子制御ユニットECCS C/Uやインジェクタを有し、
燃料噴射制御,点火時期制御,アイドル回転数補正等を
集中制御するエンジン集中電子制御システムと、オート
マチックトランスミッション制御ユニットA/T C/U やシ
フトソレノイドを有し、変速制御やロックアップ制御等
を行なうオートマチックトランスミッション制御システ
ムと、ASCDアクチュエータを有し、設定車速を維持する
ように車速自動制御を行なう定速走行制御システムが設
けられている。
【0019】そして、タンデムスロットルを用いて行な
われるトラクション制御との関連制御として、エンジン
集中電子制御システムやオートマチックトランスミッシ
ョン制御システムでは、トラクション制御時であるか否
かを示すトラクションスイッチ信号TCS SWや第1スロッ
トル信号TVO1や第2スロットル信号TVO2を入力し、トラ
クション制御時にスロットル開度情報として第1スロッ
トルバルブと第2スロットルバルブのうち小さいバルブ
開度を選択する制御(セレクトロー制御)等が行なわ
れ、また、定速走行制御システムでは、トラクションス
イッチ信号TCS SW等を入力し、トラクション制御時には
定速走行制御を禁止する等のトラクション制御との関連
制御が行なわれる。
【0020】次に、トラクション集中制御システムの構
成を説明する。第1実施例におけるトラクション制御
(駆動力減少制御)は、様々な運転条件においてより高
いトラクション能力で最良の安定走行を得る為、スロッ
トル制御システムによるモータスロットル開度制御と、
ブレーキ制御システムによる左右後輪独立ブレーキ制御
とを併用するようにしていて、両制御とアンチスキッド
ブレーキ制御との集中電子制御がトラクションコントロ
ールシステム電子制御ユニットTCS-ECU (スロットル制
御手段及びブレーキ制御手段に相当し、以下、TCS-ECU
と略称する)により行なわれる。
【0021】前記TCS-ECU には、右前輪速センサ1から
の右前輪速VANRと、左前輪速センサ2からの左前輪速V
ANLと、右後輪速センサ3からの右後輪速VNARと、左後
輪速センサ4からの左後輪速VNALと、横加速度センサ5
(横加速度検出手段に相当)からの横加速度YGと、TCS
スイッチ6からのスイッチ信号SWTCと、ブレーキランプ
スイッチ7からのスイッチ信号SWSTと、スロットルコン
トロールモジュールTCMからのスロットル1実開度DKV
と、オルタネータL端子8からの出力(エンジン回転モ
ニタ)等が入力される。そして、TCS-ECU からは、駆動
輪スリップ発生時にモータスロットル開度制御を行なう
べくスロットルコントロールモジュールTCM(以下、TCM
と略称する)にスロットル2目標開度DKR が出力され
る。
【0022】また、トラクションコントロールシステム
ハイドロリックユニットTCS-HUとアンチスキッドブレー
キコントロールシステムハイドロリックユニットABS-HU
に対しては、駆動輪スリップ発生時に後輪液圧制御を行
なうべく左右それぞれの後輪TCS 用ソレノイドバルブ
9,10(ブレーキアクチュエータに相当)に対し制御
指令が出力され、さらに、急制動時等にアンチスキッド
ブレーキ制御を行なうべく左右それぞれの前輪用ソレノ
イドバルブ11,12と左右後輪ABS 用ソレノイドバル
ブ13に対し制御指令が出力される。尚、TCS-ECU から
は、上記出力以外に、TCS フェイル時にはTCS フェイル
ランプ14に点灯指令が出力され、TCS 作動時にはTCS
作動中ランプ15に点灯指令が出力される。
【0023】前記TCM は、スロットルモータ駆動回路を
中心とする制御回路で、第1スロットルセンサ16から
の第1スロットル信号TVO1を入力し、TCS-ECU にスロッ
トル1実開度DKV として出力したり、第2スロットルセ
ンサ17からの第2スロットル信号TVO2をスロットル2
目標開度DKR に対するフィードバック情報として入力し
たり、TCS-ECU からのスロットル2目標開度DKR に基づ
きスロットルモータ18(バルブアクチュエータに相
当)にモータ駆動電流IMを印加する。
【0024】ここで、第1スロットルセンサ16が設け
られる第1スロットルバルブ19は、アクセルペダル2
0と連動して作動するバルブであり、第2スロットルセ
ンサ17が設けられる第2スロットルバルブ21(スロ
ットルバルブに相当)は、第1スロットルバルブ19と
は直列配置によりエンジン吸気通路22に設けられ、ス
ロットルモータ18によりる開閉駆動されるバルブであ
る。
【0025】図3は左右後輪独立ブレーキ制御とアンチ
スキッドブレーキ制御とを兼用するブレーキ液圧制御系
を示す油圧回路図で、ブレーキマスタシリンダ30と各
ホイールシリンダ31,32,33,34との油路の途
中に設けられる周知のアンチスキッドブレーキシステム
ハイドロリックユニットABS-HU(以下、ABS-HUと略称す
る)に、トラクションコントロールシステムハイドロリ
ックユニットTCS-HU(以下、TCS-HUと略称する)と、ア
キュムレータユニットAUと、ポンプユニットPUとを追加
することで構成されている。
【0026】前記ABS-HUには、モータ35と、ポンプ3
6と、アキュムレータ37,38と、リザーバタンク3
9,40と、左前輪用ソレノイドバルブ11と、右前輪
用ソレノイドバルブ12と、左後輪TCS 用ソレノイドバ
ルブ9を有している。
【0027】前記TCS-HUには、ABS-TCS 切換バルブ41
と、右後輪TCS 用ソレノイドバルブ10と、左右後輪AB
S 用ソレノイドバルブ13と、油圧スイッチ42を有す
る。
【0028】前記アキュムレータユニットAUには、内壁
が二重に密閉されているガスピストンアキュムレータ4
3を有し、前記ポンプユニットPUには、モータ44と、
マスタシリンダ30に付設されたリザーバタンク45か
らの作動油を前記アキュムレータ43に供給するポンプ
46を有する。
【0029】そして、アンチスキッドブレーキ制御時に
は、マスタシリンダ30からの後輪側ブレーキ液圧を信
号圧として作動するABS-TCS 切換バルブ41がバルブ閉
となり、また、左右の後輪TCS 用ソレノイドバルブ9,
10を、図3に示すように、増圧位置に固定する。この
状態で、左前輪用ソレノイドバルブ11と右前輪用ソレ
ノイドバルブ12と左右後輪ABS 用ソレノイドバルブ1
3を外部指令により作動制御する。
【0030】また、左右後輪独立ブレーキ制御時には、
圧力スイッチ42に連動してON-OFFの作動をするモータ
リレー47に従ってモータを駆動制御し、ガスピストン
アキュムレータ43に常に所定圧の作動油を蓄圧してお
き、左右の後輪TCS 用ソレノイドバルブ9,10のそれ
ぞれを外部指令により作動制御する。
【0031】作用を説明する。図4はTCS-ECU で行なわ
れるスロットル制御システムによるモータスロットル開
度制御と、ブレーキ制御システムによる左右後輪独立ブ
レーキ制御とを併用する第1実施例のトラクション制御
作動を示すブロック図である。
【0032】ブロック50〜56では、各車輪速センサ
1,2,3,4からの入力信号に基づいて必要制御情報
が演算により求められる。尚、必要情報演算ブロック5
6は駆動輪スリップ検出手段に相当する。
【0033】一方、TCS-ECU のメモリには、ブロック5
7に示す高YGスロットル制御禁止マップ(スロットル制
御禁止手段に相当)と、ブロック58に示す低YGスロッ
トル制御しきい値マップ(スロットル制御しきい値設定
手段に相当し、スリップ率4%以上でスロットル閉動作
を開始する)と、ブロック59に示す低YGブレーキ制御
しきい値マップ(ブレーキ制御しきい値設定手段に相当
し、スリップ率4%以上でブレーキ増圧を開始する)
と、ブロック60に示す高YGブレーキ制御しきい値マッ
プ(ブレーキ制御しきい値設定手段に相当し、スリップ
率2%以上でブレーキ増圧を開始する)とが予め記憶設
定されている。
【0034】そして、高YGスロットル制御禁止マップと
低YGスロットル制御しきい値マップとの選択及び高YG
レーキ制御しきい値マップと低YGブレーキ制御しきい値
マップとの選択は、ブロック61に示す横加速度センサ
5からの横加速度情報に基づき、ブロック62で横加速
度YGが0.7G以上かどうかの判断により、YG≧0.7Gの時に
は高YGスロットル制御禁止マップと高YGブレーキ制御し
きい値マップが選択され、YG<0.7Gの時には低YGスロッ
トル制御しきい値マップと低YGブレーキ制御しきい値マ
ップが選択される。
【0035】そして、スロットル制御側では、スロット
ル制御スリップ率SS 及び前後輪平均速差ΔVA と制御
しきい値マップとの対比により、第2スロットルバルブ
21を開,閉,保持の3態様のいずれかで制御するDKR
信号が出力される。
【0036】また、ブレーキ制御側では、左右輪のブレ
ーキ制御スリップ率SBR,SBL及び左右輪の前後輪速度
差ΔVR ,ΔVL と選択されたブレーキ制御しきい値マ
ップとの対比により、左右それぞれの後輪に対し、ブレ
ーキ液圧を増圧,保持,減圧のいずれかで制御するブレ
ーキ制御電流が出力される。
【0037】図5はアクセル急踏みにより後輪スリップ
が発生する高μ路での高横加速度加速旋回時のタイムチ
ャートを示し、図6は高横加速度加速旋回時の走行状態
説明図であり、以下、両図に基づいて低横加速度域での
作用,高横加速度域での作用及び直進走行復帰時の作用
を説明する。
【0038】(イ)低横加速度域 まず、横加速度YGがYG<0.7Gの領域である場合には、低
YGスロットル制御しきい値マップ及び低YGブレーキ制御
しきい値マップが選択される。
【0039】そこで、直進走行からアクセル足離し状態
にして旋回に入り、図6のP0の地点でアクセル踏み込み
操作を行なった場合、図5に示すように、後輪速がアク
セル急踏みにより急上昇し、P1の地点でスリップ率4%
によるスロットル閉制御しきい値及びブレーキ増圧制御
しきい値を超え、スロットル制御による駆動力低減とブ
レーキ制御による制動力付与の複合動作によるトラクシ
ョンコントロールが開始される。
【0040】そして、横加速度YGがYG<0.7Gを満足する
P1〜P2の地点間においては、スロットル制御とブレーキ
制御によるトラクションコントロールが維持される。
【0041】このトラクションコントロールでは、後輪
のスリップ状況が監視され、スロットル制御側では、ス
ロットル制御スリップ率SS 及び前後輪平均速差ΔVA
と低YG制御しきい値マップとの対比により、第2スロッ
トルバルブ21が開,閉,保持の3態様のいずれかで制
御され、ブレーキ制御側では、左右輪のブレーキ制御ス
リップ率SBR,SBL及び左右輪の前後輪速度差ΔVR
ΔVL と低YGブレーキ制御しきい値マップとの対比によ
り、左右それぞれの後輪に対し、ブレーキ液圧を増圧,
保持,減圧のいずれかで制御される。
【0042】従って、スロットル制御による駆動力低減
とブレーキ制御による制動力付与の複合動作により駆動
輪スリップが速やかに収束し、高いトラクション能力の
発揮により安定走行が確保される。
【0043】(ロ)高横加速度域 図6の地点P2を過ぎると横加速度YGが、YG≧0.7Gとなる
為、スロットル制御が禁止されると共に、高YGブレーキ
制御しきい値マップが選択される。
【0044】この為、スロットル制御側では、図5に示
すように、スロットル制御禁止により地点P2を過ぎると
第2スロットル開度は直ちに100%の全開まで急上昇し、
ブレーキ制御側では、図5に示すように、ブレーキ増圧
制御しきい値が小さくされることで低YGの時に比べ増圧
方向のブレーキ制御が開始される。
【0045】従って、高横加速度域に入ると、低横加速
度域に比べて駆動力低減効果は低くなり、図6に示すよ
うに、地点P2を過ぎた後、後輪を旋回外向きに横滑りさ
せながらのパワードリフトによるスポーツ走行が可能と
なる。
【0046】そして、パワードリフトにより車両の向き
が所定の向きだけ変向されるP3の地点に達すると、ドラ
イバーによるアクセル戻し操作が行なわれ、ホイールス
ピンの発生が防止される。このアクセル戻し操作が遅れ
た場合であっても、図5のハッチング部分に示すよう
に、ブレーキ制御量は低横加速度制御時に比べ増大する
ことで、過大なホイールスピンは抑えられ、旋回安定性
が確保される。
【0047】(ハ)直進走行復帰時 車両がコーナを抜け、直進走行復帰する時には、図6の
P4の地点でアクセルの再踏み込みが行なわれるが、この
時、その直前に行なわれる高横加速度制御において、ス
ロットル制御が禁止されていることにより、第2スロッ
トル開度は全開状態にあり、アクセルペダル20に対す
る操作で開く第1スロットルバルブ19によりエンジン
吸気通路22から吸入される吸気量が規定されることに
なり、アクセルワークに対するエンジン出力応答がトラ
クションコントロールが行なわれていない時と同様の応
答となり、コーナを抜けての直進走行域での加速感の向
上が図れるし、また、良好なアクセルコントロール性が
得られる。
【0048】即ち、高横加速度域においてもスロットル
制御とブレーキ制御を併用した場合には、コーナを抜け
直進走行に復帰する時にもまだ第2スロットルバルブ2
1が閉状態にあり、第2スロットルバルブ21の開度領
域内に第1スロットルバルブ19の効き領域が規制され
るし、第2スロットルバルブ21の全開を待つにしても
スロットルモータ18の復帰速度の限界により応答の遅
れが発生する。
【0049】効果を説明する。以上説明してきたよう
に、第1実施例の車両用トラクション制御装置にあって
は、高摩擦係数路での旋回中は大幅なトルクダウンを必
要としない点に着目し、横加速度YGが大きな時には、ス
ロットル制御を禁止すると同時に、ブレーキ制御に入り
やすくする装置とした為、直進走行時等において高いト
ラクション性能を確保しながら、加速旋回時においてパ
ワードリフトによるスポーツ走行実現と、旋回安定性の
向上と、旋回後の加速感向上と、アクセルコントロール
性向上とを達成することが出来る。
【0050】次に、請求項2記載の発明に対応する第2
実施例装置について説明する。
【0051】図8はTCS-ECU で行なわれるスロットル制
御システムによるモータスロットル開度制御と、ブレー
キ制御システムによる左右後輪独立ブレーキ制御とを併
用する第2実施例のトラクション制御作動を示すブロッ
ク図である。
【0052】第1実施例と異なるのは、第1実施例が高
横加速度禁止ブロック57を持つ例であるのに対し、こ
の第2実施例では、ブロック58に示される低横加速度
スロットル制御しきい値マップと、ブロック63に示さ
れる高横加速度スロットル制御しきい値マップとによっ
て、請求項2記載のスロットル制御しきい値設定手段が
構成される。
【0053】また、作用効果に関しては、第1実施例装
置が高横加速度領域でスロットル制御を積極的に禁止す
るのに対し、第2実施例装置が高横加速度領域でスロッ
トル制御に入りにくくしている点で相違するが、実質的
な作用効果は同様となる。
【0054】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成は上記実施例に限られるものではな
い。例えば、実施例ではスロットル制御をタンデムスロ
ットルの第2スロットルバルブにより行なう例を示した
が、アクセルパダルの連動すると共にアクチュエータに
より開閉制御可能な1つのスロットルバルブを用いたス
ロットル制御システムであっても適用できる。また、第
1実施例では、ブレーキ制御しきい値として、低横加速
度と高横加速度に対応する2つのしきい値を設定する例
を示したが、3段階や4段階等にしきい値を分けるよう
にしても良いし、さらに、図7に示すように、横加速度
が大きくなるに従って無段階で徐々にしきい値を小さく
しても良い。
【0055】また、第2実施例では、スロットル制御し
きい値として、低横加速度と高横加速度に対応する2つ
のしきい値を設定する例を示したが、3段階や4段階等
にしきい値を分けるようにしても良いし、さらに、横加
速度が大きくなるに従って無段階で徐々にしきい値を大
きくしても良い。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
本発明にあっては、スロットル制御とブレーキ制御を併
用する車両用トラクション制御装置において、高摩擦係
数路での旋回中は大幅なトルクダウンを必要としない点
に着目し、横加速度が大きな時には、スロットル制御を
禁止すると同時に、ブレーキ制御に入りやすくする手段
とした為、直進走行時等において高いトラクション性能
を確保しながら、加速旋回時においてパワードリフトに
よるスポーツ走行実現と、旋回安定性の向上と、旋回後
の加速感向上と、アクセルコントロール性向上とを達成
することが出来るという効果が得られる。
【0057】また、請求項2記載の本発明にあっては、
スロットル制御とブレーキ制御を併用する車両用トラク
ション制御装置において、横加速度が大きな時には、ス
ロットル制御に入りにくくすると共に、ブレーキ制御に
入りやすくする手段とした為、上記請求項1記載の場合
と同様の効果が得られる。
【0058】尚、本発明は、スポーツ走行を可能とする
タイプの車両において有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用トラクション制御装置を示すク
レーム対応図である。
【図2】第1実施例の車両用トラクション制御装置が適
用された後輪駆動車の制駆動系制御システム全体図であ
る。
【図3】第1実施例の車両用トラクション制御装置の制
駆動系制御システムのブレーキ液圧制御系を示す油圧回
路図である。
【図4】第1実施例装置でのスロットル制御とブレーキ
制御によるトラクション制御作動を示すブロック図であ
る。
【図5】第1実施例の装置での加速旋回時におけるトラ
クション制御作動を示すタイムチャートである。
【図6】第1実施例の装置搭載車での加速旋回時の走行
状態説明図である。
【図7】第1実施例においてブレーキ制御しきい値の他
の例を示すマップである。
【図8】第2実施例装置でのスロットル制御とブレーキ
制御によるトラクション制御作動を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
a スロットルバルブ b バルブアクチュエータ c ホイールシリンダ d ブレーキアクチュエータ e 駆動輪スリップ検出手段 f 横加速度検出手段 g スロットル制御禁止手段 h スロットル制御しきい値設定手段 i ブレーキ制御しきい値制御手段 j スロットル制御手段 k ブレーキ制御手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 B60T 8/32 - 8/96 F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルバルブをアクセル操作とは無
    関係に開閉駆動させるバルブアクチュエータと、エンジ
    ン駆動輪のホイールシリンダにブレーキ操作とは無関係
    にブレーキ液圧を供給して制動力を付与するブレーキア
    クチュエータと、エンジン駆動輪のスリップ状況を検出
    する駆動輪スリップ検出手段と、車両横加速度を検出す
    る横加速度検出手段と、駆動輪スリップに関するスロッ
    トル制御を横加速度が所定値以上の時に禁止するスロッ
    トル制御禁止手段と、駆動輪スリップに関するスロット
    ル制御しきい値を横加速度が所定値未満の時に設定する
    スロットル制御しきい値設定手段と、駆動輪スリップに
    関するブレーキ制御しきい値を横加速度が大きいほど小
    さな値に設定するブレーキ制御しきい値制御手段と、実
    駆動輪スリップがスロットル制御しきい値条件を満たす
    時、スロットルバルブを開閉する制御指令を前記バルブ
    アクチュエータに出力するスロットル制御手段と、実駆
    動輪スリップがブレーキ制御しきい値条件を満たす時、
    エンジン駆動輪へ制動力を付与する制御指令を前記ブレ
    ーキアクチュエータに出力するブレーキ制御手段と、を
    備えている事を特徴とする車両用トラクション制御装
    置。
  2. 【請求項2】 スロットルバルブをアクセル操作とは無
    関係に開閉駆動させるバルブアクチュエータと、エンジ
    ン駆動輪のホイールシリンダにブレーキ操作とは無関係
    にブレーキ液圧を供給して制動力を付与するブレーキア
    クチュエータと、エンジン駆動輪のスリップ状況を検出
    する駆動輪スリップ検出手段と、車両横加速度を検出す
    る横加速度検出手段と、駆動輪スリップに関するスロッ
    トル制御しきい値を横加速度が大きいほど大きな値に設
    定するスロットル制御しきい値設定手段と、駆動輪スリ
    ップに関するブレーキ制御しきい値を横加速度が大きい
    ほど小さな値に設定するブレーキ制御しきい値制御手段
    と、実駆動輪スリップがスロットル制御しきい値条件を
    満たす時、スロットルバルブを開閉する制御指令を前記
    バルブアクチュエータに出力するスロットル制御手段
    と、実駆動輪スリップがブレーキ制御しきい値条件を満
    たす時、エンジン駆動輪へ制動力を付与する制御指令を
    前記ブレーキアクチュエータに出力するブレーキ制御手
    段と、を備えている事を特徴とする車両用トラクション
    制御装置。
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