JP2014210509A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転手の違和感を抑制しつつ、負圧源を停止させる。
【解決手段】ハウジング内に負圧室と大気圧室とを区画するピストンを備え、負圧室と大気圧室との圧力差でピストンを作動させてブレーキ操作力を増大させる真空倍力装置を有する。負圧室に接続され、負圧室を減圧する負圧源を有する。大気圧室に導入される大気圧に基づいて、作動閾値X1および停止閾値X2を設定する閾値設定部と、閾値X1,X2と圧力差ΔPとに基づいて、負圧源を作動状態または停止状態に切り換える負圧源制御部と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、真空倍力装置を備える車両用制御装置に関する。
運転手のブレーキ操作をアシストするため、ブレーキペダルとマスタシリンダとの間には真空倍力装置が設けられている。真空倍力装置には、ハウジング内に負圧室と大気圧室とを区画するパワーピストンが設けられている。パワーピストンの一方面側に区画される負圧室には負圧が導入されており、パワーピストンの他方面側に区画される大気圧室には大気圧が導入されている。負圧室と大気圧室との圧力差によってパワーピストンを作動させることにより、パワーピストンに連結されるプッシュロッドがマスタシリンダに押し込まれ、運転手のブレーキ操作力を増大させることが可能となる。このような真空倍力装置においては、パワーピストンに作用する負圧室と大気圧室との圧力差によって、ブレーキペダルのアシスト力が決定されている。また、真空倍力装置の負圧室を減圧するため、負圧室にはエンジン吸気管や真空ポンプ等の負圧源が接続されている。
ところで、近年開発される車両として、エンジンと電動モータとを動力源として備えるハイブリッド車両や、停車時にエンジンを停止させるアイドリングストップ車両等が増加している。このようなハイブリッド車両等においては、燃費性能を向上させる観点から、エンジンを積極的に停止させることが求められている。また、エンジンや電動モータによって真空ポンプを駆動する車両においても、燃費性能や電費性能を向上させる観点から、真空ポンプを積極的に停止させることが求められている。
すなわち、近年の車両においては、走行状況に応じてエンジンや真空ポンプが停止されることから、真空倍力装置の負圧室を常に減圧することが困難となっている。また、真空倍力装置のパワーピストンを初期位置に復帰させるため、大気圧室にはブレーキ操作解除に合わせて負圧室から負圧が導入される構造となっている。このため、エンジンや真空ポンプの停止状態においては、ブレーキ操作が解除される度に負圧室内の圧力が上昇することから、アシスト力が徐々に低下することになっていた。そこで、エンジンを停止させるモータ走行時において、アシスト力が所定の閾値を下回った場合には、エンジンを始動させて負圧室を減圧するハイブリッド車両が開発されている(特許文献1参照)。
特開2010−174723号公報
しかしながら、アシスト力に応じてエンジンや真空ポンプ等の負圧源を制御する制御装置においては、負圧源の作動タイミングや停止タイミングを適切に設定することが困難であった。すなわち、アシスト力を確保し易い低地走行で適切となるように、アシスト力と比較判定される閾値を高めに設定した場合には、アシスト力を確保し難い高地走行において負圧源を停止させることが困難となっていた。一方、高地走行において適切となるように、アシスト力と比較判定される閾値を低めに設定した場合には、低地走行における負圧源の再始動が遅れることから、アシスト力が大きく減少して運転手に違和感を与える要因となっていた。
本発明の目的は、運転手の違和感を抑制しつつ、負圧源を停止させることにある。
本発明の車両用制御装置は、ハウジング内に負圧室と大気圧室とを区画するピストンを備え、前記負圧室と前記大気圧室との圧力差で前記ピストンを作動させてブレーキ操作力を増大させる真空倍力装置と、前記負圧室に接続され、前記負圧室を減圧する負圧源と、前記大気圧室に導入される大気圧に基づいて、閾値を設定する閾値設定部と、前記閾値と前記圧力差とに基づいて、前記負圧源を作動状態または停止状態に切り換える負圧源制御部と、を有する。
本発明によれば、大気圧に応じて設定される閾値に基づいて、負圧源を作動状態または停止状態に切り換えるようにしたので、運転者の違和感を抑制しつつ負圧源を停止させることが可能となる。
車両に搭載されるパワーユニットの一例を示す概略図である。 本発明の一実施の形態である車両用制御装置の構成を示す概略図である。 (a)〜(c)はバキュームブースタの動作過程を示す説明図である。 (a)は低地走行および高地走行における大気圧とブースタ負圧とを示すイメージ図である。(b)は低地走行および高地走行におけるアシスト力を示す説明図である。 モード切換制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。 モード切換制御を実行する際に参照される閾値マップの一例を示すイメージ図である。 低地走行時にモード切換制御を実行したときの圧力差の変化状況を示す説明図である。 高地走行時にモード切換制御を実行したときの圧力差の変化状況を示す説明図である。 (a)および(b)は閾値マップの他の例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載されるパワーユニット10の一例を示す概略図である。図2は本発明の一実施の形態である車両用制御装置11の構成を示す概略図である。図1に示すように、パワーユニット10には、エンジン12およびモータジェネレータ13が設けられている。また、パワーユニット10には無段変速機14が設けられており、無段変速機14はプライマリプーリ15およびセカンダリプーリ16を備えている。プライマリプーリ15の一方側には、トルクコンバータ17を介してエンジン12が連結される一方、プライマリプーリ15の他方側には、モータジェネレータ13が連結されている。また、セカンダリプーリ16には、出力軸18およびデファレンシャル機構19等を介して車輪20が連結されている。
トルクコンバータ17とプライマリプーリ15との間には、解放状態と締結状態とに切り換えられるクラッチ21が設けられている。クラッチ21を解放状態に切り換えることにより、プライマリプーリ15からエンジン12を切り離すことが可能となる。これにより、走行モードとしてモータ走行モードを設定することができ、モータジェネレータ13の動力のみを車輪20に伝達することが可能となる。一方、クラッチ21を締結状態に切り換えることにより、プライマリプーリ15にエンジン12を接続することが可能となる。これにより、走行モードとしてパラレル走行モードを設定することができ、モータジェネレータ13およびエンジン12の動力を車輪20に伝達することが可能となる。
図1および図2に示すように、車両には、運転手のブレーキ操作に応じて車両を減速または停止させるブレーキ装置22が設けられている。ブレーキ装置22は、運転手に操作されるブレーキペダル23と、ブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ24とを備えている。また、図2に示すように、ブレーキ装置22は、車輪20に設けられるディスクロータ25と、ディスクロータ25を挟んで制動するキャリパ26とを備えている。運転手がブレーキペダル23を踏み込むことにより、マスタシリンダ24から出力されるブレーキ液圧が、ブレーキ配管27を介してキャリパ26に伝達される。そして、キャリパ26は、ブレーキ液圧によって図示しないブレーキパッドを押し出し、ブレーキパッドによってディスクロータ25を制動する。なお、図示するブレーキ装置22は、ディスク式のブレーキ装置であるが、これに限られることはなく、ドラム式のブレーキ装置であっても良い。
また、ブレーキペダル23とマスタシリンダ24との間には、ブレーキ操作力を増大させるバキュームブースタ(真空倍力装置)30が設けられている。バキュームブースタ30は、ハウジング31に移動自在に収容されるとともにプッシュロッド32が固定されるパワーピストン(ピストン)33を備えている。パワーピストン33の一方面側には負圧室34が区画されており、パワーピストン33の他方面側には大気圧室35が区画されている。バキュームブースタ30の負圧室34とエンジン(負圧源)12の吸気管36とは、チェックバルブ37を備えた負圧配管38を介して接続されている。また、負圧配管38のチェックバルブ37は、バキュームブースタ30から吸気管36に向かう空気流れを許容する一方、吸気管36からバキュームブースタ30に向かう空気流れを遮断している。また、バキュームブースタ30の大気圧室35には給排配管39が接続されており、給排配管39にはコントロールバルブ40を介して開放配管41および負圧配管38が接続されている。コントロールバルブ40は、給排配管39、開放配管41および負圧配管38が接続されるバルブハウジング42と、バルブハウジング42に移動自在に収容される弁体43とを備えている。弁体43にはオペレーティングロッド44が取り付けられており、オペレーティングロッド44の端部はブレーキペダル23に連結されている。
図3(a)〜(c)はバキュームブースタ30の動作過程を示す説明図である。図3(a)に示すように、運転手によるブレーキペダル23の踏み込みが解除されると、コントロールバルブ40を介して負圧配管38と給排配管39とが連通した状態となる。この場合には、負圧室34と大気圧室35とが連通して圧力差が解消されるため、プッシュロッド32およびパワーピストン33はリターンスプリング45によって矢印A方向に押し戻される。続いて、図3(b)に示すように、運転手によってブレーキペダル23が踏み込まれると、パワーピストン33およびプッシュロッド32はオペレーティングロッド44によって矢印B方向に押し込まれる。さらに、コントロールバルブ40を介して開放配管41と給排配管39とが連通するため、バキュームブースタ30の大気圧室35には開放配管41から大気圧が導入される。そして、負圧室34と大気圧室35との間に発生する圧力差により、パワーピストン33は矢印B方向に押し込まれ、運転手のブレーキ操作を補助することになる。すなわち、ブレーキペダル23に入力されたブレーキ操作力は、バキュームブースタ30を経て増幅された後に、マスタシリンダ24に出力されることになる。
さらに、図3(c)に示すように、大気圧によってパワーピストン33が押し込まれた後に、運転手によるブレーキペダル23の踏み込みが解除されると、コントロールバルブ40を介して負圧室34と大気圧室35とが連通した状態となる。すなわち、負圧室34と大気圧室35との圧力差が再び解消されるため、プッシュロッド32およびパワーピストン33は、図3(a)に示す停止位置まで、リターンスプリング45によって矢印A方向に押し戻される。このように、ブレーキペダル23の踏み込みが解除される度に、バキュームブースタ30の負圧室34には大気圧室35から空気が流れ込んでいる。したがって、エンジン12が作動して吸気管36が減圧される状況においては、ブレーキ操作が繰り返されても負圧室34の負圧(以下、ブースタ負圧と記載する)は維持されるものの、エンジン12が停止して吸気管36が大気開放される状況においては、ブレーキ操作が繰り返される度に負圧室34のブースタ負圧が減少(圧力が上昇)することになる。すなわち、エンジン12が停止している状態のもとでブレーキ操作が繰り返されると、負圧室34と大気圧室35との圧力差が減少することから、パワーピストン33によって付加されるブレーキ操作力(以下、アシスト力と記載する)も低下することになる。
続いて、低地走行で得られるバキュームブースタ30のアシスト力と、高地走行で得られるバキュームブースタ30のアシスト力とについて説明する。図4(a)は低地走行および高地走行における大気圧とブースタ負圧とを示すイメージ図である。また、図4(b)は低地走行および高地走行におけるアシスト力を示すイメージ図である。図4(a)に示すように、標高の低い低地においては大気圧が高くなる一方、標高の高い高地においては大気圧が低くなる。また、標高に大きく影響されることなくブースタ負圧はほぼ同一であることから、低地においては負圧室34と大気圧室35との圧力差が大きくなる一方、高地においては負圧室34と大気圧室35との圧力差が小さくなる。すなわち、図4(b)に示すように、低地走行で得られるバキュームブースタ30のアシスト力は、高地走行で得られるバキュームブースタ30のアシスト力よりも大きくなっている。また、前述したように、エンジン12を停止させるモータ走行モードにおいては、ブレーキ操作が繰り返される度にブースタ負圧が減少することから、バキュームブースタ30のアシスト力も徐々に低下することになる。
このように、エンジン12が停止するモータ走行モードにおいては、ブレーキ操作に伴ってアシスト力が低下することから、アシスト力が所定の閾値を下回った場合には、エンジン12を始動させてアシスト力を増大させる必要がある。そこで、車両用制御装置11は、図示しない走行モードマップからモータ走行モードが設定される走行状況であっても、アシスト力が低下した場合には走行モードをパラレル走行モードに切り換え、その後、アシスト力が上昇した場合には走行モードをモータ走行モードに切り換えている。このモード切換制御を実行するため、図2に示すように、車両用制御装置11には、エンジン12、クラッチ21およびスタータモータ46等に制御信号を出力する制御ユニット50が設けられている。制御ユニット50には、スロットルバルブ47の上流側における吸気管36の圧力を検出する第1圧力センサ51、負圧配管38の圧力を検出する第2圧力センサ52、車両の走行速度つまり車速を検出する車速センサ53等が接続されている。なお、制御ユニット50は、制御信号等を演算するCPU、制御プログラム、演算式およびマップデータ等を格納するROM、一時的にデータを格納するRAM等によって構成される。
以下、制御ユニット50によって実行されるモード切換制御について説明する。後述するように、制御ユニット50は、閾値設定部および負圧源制御部として機能している。図5はモード切換制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。図6はモード切換制御を実行する際に参照される閾値マップの一例を示す説明図である。
図5に示すように、ステップS1では、エンジン12を停止するモータ走行モードが設定される。ステップS2では、第1圧力センサ51の検出値を補正して得られる大気圧と、車速センサ53によって検出される車速とに基づいて、エンジン12を始動させる際の判定基準となる作動閾値(閾値)X1が設定される。なお、ステップS2においては、大気圧と車速とに基づき図6の閾値マップを参照することで基準閾値Xを設定し、この基準閾値Xを作動閾値X1として設定している。ここで、図6の閾値マップに示すように、作動閾値X1は、低地走行時つまり大気圧が高いときに大きく設定されており、高地走行時つまり大気圧が低いときに小さく設定されている。また、作動閾値X1は、車速が低いときに小さく設定されており、車速が高いときには大きく設定されている。続いて、ステップS3では、大気圧から、第2圧力センサ52によって検出されるブースタ負圧を減算し、負圧室34と大気圧室35との圧力差ΔPを算出する。負圧室34と大気圧室35との圧力差ΔPとは、パワーピストン33の推力を決定する値であり、バキュームブースタ30のアシスト力に比例する値である。
続いて、ステップS4では、負圧室34と大気圧室35との圧力差ΔPが、作動閾値X1以下であるか否かが判定される。ステップS4において、圧力差ΔPが作動閾値X1まで低下していない場合、つまり圧力差ΔPが大きくアシスト力が確保されている場合には、ステップS1に戻り、エンジン12を停止させるモータ走行モードが継続される。一方、ステップS4において、圧力差ΔPが作動閾値X1以下に低下している場合、つまり圧力差ΔPが小さくアシスト力が低下している場合には、ステップS5に進み、エンジン12を始動させるパラレル走行モードに切り換えられる。このように、バキュームブースタ30のアシスト力が低下している場合には、パラレル走行モードに切り換えてエンジン12を作動状態に切り換えることにより、圧力差ΔPを大きくしてアシスト力を増大させることが可能となっている。
次いで、ステップS6に進み、大気圧と車速とに基づいて、エンジン12を停止させる際の判定基準となる停止閾値(閾値)X2が設定される。なお、ステップS6においては、大気圧と車速とに基づき図6の閾値マップを参照することで基準閾値Xを設定し、この基準閾値Xに所定値αを加算することで停止閾値X2を算出している。すなわち、停止閾値X2は作動閾値X1よりも大きな値となっている。前述の作動閾値X1と同様に、停止閾値X2は、低地走行時つまり大気圧が高いときに大きく設定されており、高地走行時つまり大気圧が低いときに小さく設定されている。また、停止閾値X2は、車速が低いときに小さく設定されており、車速が高いときには大きく設定されている。続いて、ステップS7では、大気圧からブースタ負圧を減算し、負圧室34と大気圧室35との圧力差ΔPを算出する。
続いて、ステップS8では、負圧室34と大気圧室35との圧力差ΔPが、停止閾値X2以上であるか否かが判定される。ステップS8において、圧力差ΔPが停止閾値X2まで上昇していない場合、つまり圧力差ΔPが小さくアシスト力が低下している場合には、ステップS5に戻り、エンジン12を作動させるパラレル走行モードが継続される。一方、ステップS8において、圧力差ΔPが停止閾値X2以上に上昇している場合、つまり圧力差ΔPが大きくアシスト力が確保されている場合には、再びステップS1に進み、エンジン12を停止させるモータ走行モードに切り換えられる。このように、バキュームブースタ30のアシスト力が確保された場合には、モータ走行モードに切り換えてエンジン12を停止状態に切り換えることにより、エンジン12を積極的に停止させて燃費性能を向上させることが可能となっている。
続いて、低地走行および高地走行におけるモード切換制御の実行状況について説明する。図7は低地走行時にモード切換制御を実行したときの圧力差ΔPの変化状況を示す説明図である。図8は高地走行時にモード切換制御を実行したときの圧力差ΔPの変化状況を示す説明図である。なお、図7および図8においては、低地走行時の作動閾値X1および停止閾値X2を、作動閾値X1aおよび停止閾値X2aとして記載し、高地走行時の作動閾値X1および停止閾値X2を、作動閾値X1bおよび停止閾値X2bとして記載している。図7および図8に示すように、低地走行においては作動閾値X1aが高地走行時の閾値X1bよりも高く設定されており、低地走行においては停止閾値X2aが高地走行時の閾値X2bよりも高く設定されている。
図7および図8に示すように、モータ走行モードにおいてブレーキ操作を繰り返すことにより、圧力差ΔPが作動閾値X1a(X1b)まで低下すると(符号A1)、走行モードがパラレル走行モードに切り換えられ、エンジン12が停止状態から作動状態に切り換えられる。そして、吸気管36の圧力低下に伴って圧力差ΔPが停止閾値X2a(X2b)まで上昇すると(符号A2)、走行モードがモータ走行モードに切り換えられ、エンジン12が作動状態から停止状態に切り換えられる。このように、図示しない走行モードマップからモータ走行モードが設定される走行状況においては、作動閾値X1a(X1b)と停止閾値X2a(X2b)との間に圧力差ΔPつまりアシスト力が収まるように、モータ走行モードとパラレル走行モードとが切り換えられる。なお、図示する場合には、作動閾値X1a,X1bおよび停止閾値X2a,X2bが固定されているが、これに限られることはなく、車速や大気圧に基づいて作動閾値X1a,X1bおよび停止閾値X2a,X2bは変化することになる。
これまで説明したように、大気圧に基づいて作動閾値X1a,X1bおよび停止閾値X2a,X2bを設定することにより、パラレル走行モードでのアシスト力とモータ走行モードでのアシスト力とを近づけることが可能となる。すなわち、図7および図8に破線Pa,Pbで示すように、低地走行においてパラレル走行モードを継続した場合に得られる圧力差ΔPと、高地走行においてパラレル走行モードを継続した場合に得られる圧力差ΔPとでは、大気圧が異なることから圧力差ΔPの大きさが相違している。したがって、大気圧に基づき作動閾値X1a,X1bおよび停止閾値X2a,X2bを設定することで、低地走行時には破線Paに近づけて作動閾値X1aや停止閾値X2aを設定することができ、高地走行時には破線Pbに近づけて作動閾値X1bや停止閾値X2bを設定することが可能となる。これにより、如何なる標高の走行路面においても、走行モードの切り換えに伴うアシスト力の変化を抑制することができるため、運転手の違和感を抑制することが可能となる。
また、大気圧に基づいて作動閾値X1a,X1bおよび停止閾値X2a,X2bを設定することにより、運転手の違和感を抑制しつつエンジン12を積極的に停止させることが可能となる。例えば、高地走行に対応する作動閾値X1bおよび停止閾値X2bが固定値として設定されていたと仮定すると、低地走行においてモータ走行モードが選択された場合には、図7に矢印αで示すように、モータ走行モードにおいて圧力差ΔPつまりアシスト力が大きく落ち込むことになる。このアシスト力の大きな落ち込みは運転手に違和感を与えることになるが、低地走行用に作動閾値X1aおよび停止閾値X2aを高めに設定することにより、図7に矢印βで示すように、圧力差ΔPつまりアシスト力の落ち込みを抑制することが可能となる。このように、アシスト力の変動幅を抑制することができるため、運転手の違和感を抑制することが可能となる。
一方、低地走行に対応する作動閾値X1aおよび停止閾値X2aが固定値として設定されていたと仮定すると、高地走行においてモータ走行モードが選択された場合には、パラレル走行モードにおいて圧力差ΔPつまりアシスト力が、図8に破線Pbで示されるラインを超えられないため、エンジン12が停止するモータ走行モードを実行することが不可能となる。これに対し、高地走行用に作動閾値X1bおよび停止閾値X2bを低めに設定することにより、図8に示すように、モータ走行モードを実行することができるため、エンジン12を停止させて車両の燃費性能を向上させることが可能となる。
また、図6に示すように、基準閾値Xは、車速が低いときには小さく設定される一方、車速が高いときには大きく設定されている。つまり、作動閾値X1および停止閾値X2は、車速が低いときには小さく設定される一方、車速が高いときには大きく設定されている。このように、車速が低い場合つまり大きなアシスト力が要求されない場合には、作動閾値X1および停止閾値X2を下げることにより、積極的にモータ走行モードを設定することができるため、積極的にエンジン12を停止させて燃費性能を向上させることが可能となる。
図9(a)および(b)は閾値マップの他の例を示す説明図である。前述したように、図6に示す場合には、車速が低下するほどに基準閾値Xを減少させているが、これに限られることはなく、図9(a)に示すように、基準閾値Xに下限値を設定しても良い。このように、基準閾値Xに下限値を設定することにより、閾値マップを簡素化することができるため、車両の開発コストを削減することが可能となる。また、前述の説明では、車速に応じて基準閾値Xを変化させているが、これに限られることはなく、図9(b)に示すように、大気圧のみに応じて基準閾値Xを変化させても良い。このように、基準閾値Xに大気圧のみに応じて設定することにより、閾値マップを簡素化することができるため、車両の開発コストを削減することが可能となる。なお、図9(b)の閾値マップでは、直線に沿って基準閾値Xを設定しているが、これに限られることはなく、曲線に沿って基準閾値Xを設定しても良い。
前述の説明では、基準閾値Xを用いて作動閾値X1および停止閾値X2を算出しているが、これに限られることはなく、大気圧や車速毎に作動閾値X1を定めた閾値マップを設定するとともに、大気圧や車速毎に停止閾値X2を定めた閾値マップを設定しても良い。また、閾値マップに予め設定される基準閾値X、作動閾値X1、停止閾値X2等を、大気圧や車両毎に学習させて補正しても良い。このように、基準閾値X等を学習させる際には、スロットルバルブ47が全閉状態となる走行時において、ブースタ負圧、大気圧、車速等が定期的に検出される。そして、得られたブースタ負圧と大気圧から圧力差ΔPが算出され、この圧力差ΔPを用いて基準閾値X等が補正される。これにより、個々の車両に対して基準閾値X等を適切に設定することができるため、運転手の違和感を抑制しつつ負圧源であるエンジン12を積極的に停止させることが可能となる。
また、図7および図8においては、モード切換制御中に確実にモータ走行モードに移行させるため、破線Paよりも停止閾値X2aを下方に設定し、破線Pbよりも停止閾値X2bを下方に設定しているが、これに限られることはなく、破線Paと停止閾値X2aとを一致させても良く、破線Pbと停止閾値X2bとを一致させても良い。また、前述の説明では、エンジン12を停止状態と作動状態とに切り換えるため、走行モードをモータ走行モードとパラレル走行モードとに切り換えているが、これに限られることはなく、モータ走行モードを維持したままエンジン12を停止状態と作動状態とに切り換えても良い。すなわち、クラッチ21を開放状態に保持したままエンジン12を停止状態と作動状態とに切り換えても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。前述の説明では、動力源としてエンジン12とモータジェネレータ13とを備えたハイブリッド車両に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、動力源としてエンジン12のみを備えた車両に本発明を適用しても良く、動力源としてモータジェネレータ13のみを備えた電気自動車に本発明を適用しても良い。動力源としてエンジン12のみを備えた車両としては、例えば、停車時にエンジン12を自動的に停止させるアイドリングストップ車両が挙げられる。アイドリングストップ車両においても、停車中にブレーキ操作が繰り返された場合にはアシスト力が徐々に低下するため、本発明を適用することにより、運転手の違和感を抑制しつつ負圧源であるエンジン12を積極的に停止させることが可能となる。
また、電気自動車においては、バキュームブースタ30の負圧室34を減圧する負圧源として電動の真空ポンプが搭載される。電気自動車においても、電費性能を向上させる観点から真空ポンプを停止させることが求められる。すなわち、電気自動車においても、真空ポンプの停止中にブレーキ操作が繰り返された場合にはアシスト力が徐々に低下するため、本発明を適用することにより、運転手の違和感を抑制しつつ負圧源である真空ポンプを積極的に停止させることが可能となる。なお、動力源としてエンジン12を備えた車両においても、負圧室34を減圧する負圧源としてエンジン12ではなく真空ポンプを採用しても良い。
なお、前述の説明では、負圧源を作動状態または停止状態に頻繁に切り換えることを防止するため、閾値として、作動閾値X1と停止閾値X2とを設定しているが、これに限られることはなく、1つの閾値を用いて、負圧源を作動状態または停止状態に切り換えても良い。また、前述の説明では、第1圧力センサ51を用いて吸気管圧力から大気圧を推定しているが、これに限られることはなく、大気圧を直に検出する圧力センサを採用しても良い。
11 車両用制御装置
12 エンジン(負圧源)
30 バキュームブースタ(真空倍力装置)
31 ハウジング
33 パワーピストン(ピストン)
34 負圧室
35 大気圧室
50 制御ユニット(閾値設定部,負圧源制御部)
ΔP 圧力差
X1 作動閾値(閾値)
X1a 作動閾値(閾値)
X1b 作動閾値(閾値)
X2 停止閾値(閾値)
X2a 停止閾値(閾値)
X2b 停止閾値(閾値)

Claims (5)

  1. ハウジング内に負圧室と大気圧室とを区画するピストンを備え、前記負圧室と前記大気圧室との圧力差で前記ピストンを作動させてブレーキ操作力を増大させる真空倍力装置と、
    前記負圧室に接続され、前記負圧室を減圧する負圧源と、
    前記大気圧室に導入される大気圧に基づいて、閾値を設定する閾値設定部と、
    前記閾値と前記圧力差とに基づいて、前記負圧源を作動状態または停止状態に切り換える負圧源制御部と、
    を有する、車両用制御装置。
  2. 請求項1記載の車両用制御装置において、
    前記閾値設定部は、前記大気圧が高いときには前記閾値を大きく設定し、前記大気圧が低いときには前記閾値を小さく設定する、車両用制御装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用制御装置において、
    前記閾値設定部は、前記大気圧と車速とに基づいて前記閾値を設定する、車両用制御装置。
  4. 請求項3記載の車両用制御装置において、
    前記閾値設定部は、前記車速が低いときには前記閾値を小さく設定し、前記車速が高いときには前記閾値を大きく設定する、車両用制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
    前記閾値は、作動閾値とこれよりも大きな停止閾値とによって構成され、
    前記負圧源制御部は、前記圧力差が前記作動閾値まで低下した場合には、前記負圧源を停止状態から作動状態に切り換える一方、前記圧力差が前記停止閾値まで上昇した場合には、前記負圧源を作動状態から停止状態に切り換える、車両用制御装置。
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