JPH09177541A - 黒煙除去マフラー - Google Patents

黒煙除去マフラー

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JPH09177541A
JPH09177541A JP7350543A JP35054395A JPH09177541A JP H09177541 A JPH09177541 A JP H09177541A JP 7350543 A JP7350543 A JP 7350543A JP 35054395 A JP35054395 A JP 35054395A JP H09177541 A JPH09177541 A JP H09177541A
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JP
Japan
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black smoke
bottom plate
exhaust gas
housing
filter member
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Withdrawn
Application number
JP7350543A
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English (en)
Inventor
Tomohisa Inomata
朋久 猪俣
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガスの流量が変化しても内部に蓄積され
た黒煙微粒子を外部に排出しないで済む黒煙除去マフラ
ーを提供する。 【解決手段】 排気管11を通じて筐体12内に流入し
た排気ガスは、案内部材16により周方向に案内されて
旋回流を形成する。旋回流によって遠心分離された黒煙
微粒子が外周側に分離され、中心側の清浄な排気ガスが
排気管13を通じて外部に排出される。第2底板15と
隔壁18の間の筐体12の内周面に環状のフィルター部
材20を設ける。排気ガスの流量が急減すると隔壁18
の開口を通じて第2底板15側から第1底板14側へ排
気ガスが吹き出すが、黒煙微粒子がフィルター部材20
の組織によって安定に保持されているから、蓄積された
黒煙微粒子が第1底板14側へ移動して外部に排出され
る可能性が低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状の筐体内に
円周方向の旋回流を形成し、遠心力により排気ガスから
黒煙微粒子を分離するサイクロン型の黒煙除去マフラー
に関する。
【0002】
【従来の技術】円筒状の筐体内に円周方向の旋回流を形
成し、遠心力により排気ガスから黒煙微粒子を分離する
サイクロン型の黒煙除去マフラーが実用化されている。
サイクロン型の黒煙除去マフラーは、消音構造を兼ねた
簡単な構造と少ない圧力損失で有効に機能するという特
徴を有し、フォークリフト等のディーゼルエンジン搭載
車両に装備されている。
【0003】サイクロン型の黒煙除去マフラーの別の例
が実開昭54−146751号公報および実開昭54−
147311号公報に示される。実開昭54−1467
51号公報に示される黒煙除去マフラーは、黒煙微粒子
を除去するサイクロン型の構造の下流側に、排気ガスの
有害成分を無害化する触媒を直列に連結している。実開
昭54−147311号公報に示される黒煙除去マフラ
ーは、黒煙微粒子を除去するサイクロン型の構造におい
て、排気ガスを流入させる排気管と流出させる排気管を
一体に構成して筐体を貫通させている。
【0004】いずれにせよ、サイクロン型の構造は、円
筒状の筐体の両端が第1底板と第2底板で封止され、軸
方向の中間位置に開口を形成した隔壁を設けている。第
1底板には、流入させた排気ガスを周方向に案内して旋
回流を形成する案内部材が固定され、筐体内の排気ガス
を外部に導く排気管は、筐体の中心軸を占めて第2底板
側から隔壁を貫通した位置まで延長されている。そし
て、案内部材によって筐体内に形成された旋回流は、排
気ガス中の黒煙微粒子を遠心分離して筐体の外周側に偏
在させ、黒煙微粒子を除去された排気ガスが中心側に集
まって中心軸側上の排気管を通じて外部に排出される。
筐体内の黒煙微粒子は、隔壁と第2底板の間の行き止ま
りの空間に蓄積され、スス抜き孔を通じて定期的に外部
に取り出される。
【0005】実開昭54−146751号公報および実
開昭54−147311号公報に示される黒煙除去マフ
ラーでは、隔壁の外周側と内周側に複数づつ開口が形成
されており、外周側の開口には、第1底板側から第2底
板側へ旋回流を流し込むための切り起こしが形成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】サイクロン型の黒煙除
去マフラーは、一定流量、一定圧力の排気ガスが定常的
に流れ込み、筐体内の旋回流や隔壁を挟む圧力バランス
が一定に維持された状態では、黒煙微粒子を排気ガスか
ら速やかに分離して隔壁と第2底板の間の行き止まりの
空間に閉じ込める機能を十分に発揮できるが、排気ガス
の流量が急減した場合や圧力が脈動している場合には内
部に蓄積された黒煙微粒子の一部を外部に吹き出す可能
性がある。従って、走行状態に応じてエンジン回転数が
頻繁に大きく変化し、排気ガスの圧力が大きな脈動を伴
う自動車では、黒煙微粒子の捕捉機能を十分に発揮でき
ない。
【0007】ところで、実開昭54−146751号公
報に示される構造中、触媒をフィルター部材に置き換え
れば、フィルター部材の圧損によってサイクロン型の構
造における排気ガスの流量の急変や圧力の脈動を防止で
きる。また、サイクロン型の構造の機能が一時的に損な
われても、フィルター部材が漏れ出した黒煙微粒子を漉
し取って外部に放出させない。しかし、直列に連結され
たフィルター部材の圧損がサイクロン型の構造の出口圧
を高めて筐体内の旋回流を弱めるから、旋回流の遠心力
による黒煙微粒子の分離機能が低下する。使用に伴って
フィルター部材が目詰まりを起こすと旋回流が消滅する
場合もある。黒煙除去マフラー全体の圧損が高まるため
にディーゼルエンジンの負荷が大きく燃費が低下する問
題もある。
【0008】本発明は、全体の圧損を増大させることな
く、排気ガスの流量が急減した場合や圧力が脈動を伴う
場合でも、内部に蓄積された黒煙微粒子を外部に放出し
ない黒煙除去マフラーを提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、第1
底板と第2底板により軸方向の両端を封止された円筒状
の筐体と、前記筐体に流入させた排気ガスを円周方向に
案内して旋回流を形成させる流入部と、前記筐体の中心
軸上に配置されて第2底板を貫通し、前記筐体内の排気
ガスを外部に排出させる流出部とを有する黒煙除去マフ
ラーにおいて、前記筐体の内周面または第2底板の内側
面に、前記黒煙微粒子をその組織内に捕捉させるフィル
ター部材を設けたものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、第2底板が前記筐体に対して着脱可能に取り付けら
れ、前記フィルター部材を第2底板に支持させて前記筐
体から第2底板と一体に取り外し可能としたものであ
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成におけるフィルター部材がその組織に電気加熱用のヒ
ーターを含み、このヒーターに接続された電極の端部が
筐体、第1底板、または第2底板を貫通して外部に取り
出されるものである。
【0012】請求項4の発明は、円筒状の筐体と、前記
筐体に流入させた排気ガスを円周方向に案内して旋回流
を形成させる流入部と、複数の開口部を設けて前記筐体
の軸方向の中間位置に配置された隔壁と、前記筐体の中
心軸上に配置されて、前記隔壁の前記流入部側から排気
ガスを外部に排出させる流出部とを有する黒煙除去マフ
ラーにおいて、前記隔壁の内周側に位置する開口部が、
前記流入部と反対の側に斜めに切り起こされて旋回流の
下流側に向かって開口しているものである。
【0013】請求項5の発明は、請求項4の構成におけ
る開口部が、前記隔壁の外周側から内周側に至る細長い
開口を持ち、開口の片側の縁が一様に切り起こされてル
ーバーを形成しているものである。
【0014】
【作用】請求項1の黒煙除去マフラーでは、円筒状の筐
体と流入部が共働して形成した排気ガスの旋回流が、黒
煙微粒子を外周側に遠心分離して中心側に清浄な排気ガ
スを集める。フィルター部材は、筐体内の旋回流と共働
して黒煙微粒子を組織の奥深い位置にまで到達させて安
定に保持するから、旋回流の変化や筐体内の圧力変動に
際しても黒煙微粒子を空間に放出しにくい。フィルター
部材は、排気ガスの流路に直列に配置されず、流路を狭
めてもいないから、排気ガスの圧損を形成せず、フィル
ター部材が目詰まりしても第1底板側の空間に形成され
る旋回流には変化が無い。
【0015】請求項2の黒煙除去マフラーでは、第2底
板を筐体から取り外すと、第2底板と一緒に筐体からフ
ィルター部材が抜き取られる。
【0016】請求項3の黒煙除去マフラーでは、酸素が
供給される状態でヒーターに電流を流せば、フィルター
部材の組織に捕捉された黒煙微粒子を加熱燃焼により除
去してフィルター部材の目詰まりや捕捉機能の低下を解
消できる。
【0017】請求項4の黒煙除去マフラーでは、内周側
の開口部が流入部と反対の側に切り起こされて旋回流の
下流側に向かって開口しているから、隔壁の流入部と反
対の側に蓄積された黒煙微粒子が流入部側に漏れ出しに
くい。筐体に流入する排気ガスの流量が急減した場合
や、圧力の脈動に伴って隔壁の流入部側の圧力が急低下
した場合、内周側の開口部を通じて排気ガスが流入部側
へ吹き出す。しかし、開口の縁を斜めに切り起こして軸
方向から見た開口面積を小さくしているから、排気ガス
が開口部の縁を迂回する過程で黒煙微粒子が分離され
て、流入部側へ黒煙微粒子が漏れ出さない。
【0018】請求項5の黒煙除去マフラーでは、1つの
開口部を通じて、その外周側では流入部側から反対側へ
排気ガスの旋回流が流れ込み、同じ開口部の内周側では
反対方向に排気ガスの軸方向の流れが形成される。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は第1実施例の黒煙除去マフ
ラーの構造の説明図である。図1中、(a)は軸方向に
沿った断面、(b)は分解状態である。図1の(a)、
(b)に示すように、黒煙除去マフラーは、円筒状の筐
体12両端に第1底板14と第2底板15を設け、複数
の開口19が形成された隔壁18を軸方向の中間位置に
設けている。第1底板14には、排気ガスを導入する排
気管11と案内部材16が固定されている。案内部材1
6は、円筒面に形成した複数の開口に接線方向の案内板
をそれぞれ設けており、排気管11を通じて軸方向に流
入させた排気ガスの流れを円周方向に案内して、筐体1
2内に旋回流(矢印)を形成する。
【0020】黒煙微粒子を除去された排気ガスを外部に
導く排気管13は、底板15に固定して中心軸上に配置
され、隔壁18を越えた位置に開口する。第2底板15
と隔壁18の間の筐体12の内周面を覆って筒状のフィ
ルター部材20が配置される。
【0021】このように構成された黒煙除去マフラーで
は、筐体12内に形成された旋回流が排気ガス中の黒煙
微粒子を遠心分離して外周側に偏在させる。その結果、
黒煙微粒子を除去された排気ガスが中心側に集められ、
排気管13を通じて筐体12の外部に排出される。隔壁
18と第2底板15に挟まれた行き止まりの空間は、排
気ガスから分離された黒煙微粒子を蓄積する。隔壁18
の開口19を通じて第2底板15側へ流れ込む旋回流に
付勢されて、隔壁18と第2底板15に挟まれた空間に
も旋回流が形成される。フィルター部材20は、排気管
13の周囲に形成されるこの旋回流と共働して黒煙微粒
子を組織内に捕捉し安定に保持する。
【0022】第1実施例の黒煙除去マフラーによれば、
フィルター部材20を隔壁18よりも第2底板15側の
空間に配置しているから、第1底板14側の空間の内径
を大きく確保して旋回流による黒煙微粒子の分離を効率
的に行わせ得る。そして、フィルター部材20の外観が
コンパクトにまとまり、装着、交換、再生の作業性が良
く、これらの作業の繰り返しによるフィルター部材20
の破損の可能性も小さい。
【0023】また、旋回流と協働させてフィルター部材
20の全周の組織に無駄無く黒煙微粒子を捕捉させるか
ら、従来の単に蓄積させる構造に比較して大量の黒煙微
粒子を安定に保持できる。旋回流は、黒煙微粒子をフィ
ルター部材20の組織の深い位置まで到達させて黒煙微
粒子による表面層の飽和を遅らせる。また、フィルター
部材20の全周に渡って黒煙微粒子を蓄積して、フィル
ター素子20を局所的に飽和させることがない。従っ
て、フィルター素子20を設けない場合に比較して、黒
煙微粒子を外部に取り出す頻度が低くて済む。長期間の
蓄積を経てフィルター部材20の組織が飽和して黒煙微
粒子の捕捉機能が低下した場合、フィルター部材20を
新品に交換したり、組織中の黒煙微粒子を加熱燃焼して
再生すれば、元通りの機能に回復する。
【0024】また、排気ガスの流量が急減した場合や圧
力の脈動に伴って排気ガスの圧力が急低下した場合、第
2底板15側の圧力が第1底板14側の圧力を一時的に
上回って、第2底板15側から第1底板14側へ開口1
9を通じて排気ガスが吹き出すことがある。しかし、黒
煙微粒子がフィルター部材20の組織に安定に捕捉され
ているため、吹き出しに伴う黒煙微粒子の移動量はわず
かで済み、筐体12内から排気管13を通じて黒煙微粒
子が外部に排出される心配が無い。
【0025】これに対し、フィルター部材20が無けれ
ば、第2底板15側の空間に蓄積された黒煙微粒子が旋
回流によって常に付勢されているため、黒煙微粒子の蓄
積量がわずかでも、隔壁18の開口19を通じて黒煙微
粒子が第1底板14側へ漏れ出す傾向が高まり、短期間
で黒煙除去マフラーの機能が低下する。また、排気ガス
の流量が急減した場合や圧力の脈動に伴って排気ガスの
圧力が急低下した場合には、第2底板15側に蓄積され
た黒煙微粒子が開口19を通じて大量に第1底板14側
へ吹き出され、その少なくない部分が筐体12内から排
気管13を通じて外部に排出される。
【0026】図2は第2実施例の黒煙除去マフラーの構
造の説明図である。図2中、第1実施例の部材と対応す
る部材には図1と共通な符号を付して詳細な説明を省略
している。第2実施例の黒煙除去マフラーは、第1実施
例における第2底板15が筐体12に対してボルト38
を用いて着脱可能に取り付けられており、フィルター部
材20は、第2底板15に支持されて筐体12から第2
底板15もろとも取り外し可能である。筐体12の下流
側の端部に4か所の取り付け部36、第2底板15の外
周に4か所の取り付け部37がそれぞれ形成されてお
り、取り付け部36、37を重ねてボルト38で締結す
れば、第1実施例と同様な黒煙除去マフラーの内部構造
が組み立てられる。
【0027】第2実施例の黒煙除去マフラーによれば、
ボルト38を取り外して第2底板15や排気管13と一
体にフィルター部材20を筐体12内から外部に取り出
し可能であるから、第2底板15、排気管13およびフ
ィルター部材20を一体に構成した交換部品を準備して
おけば、目詰まりしたフィルター部材20を短時間で交
換して黒煙除去マフラーの機能を回復できる。交換に際
して汚れたフィルター部材20に直接に触れずに済むか
ら清潔な作業が可能でもある。
【0028】図3は第3実施例のフィルター部材の説明
図である。フィルター部材40は、第1実施例における
フィルター部材20と同一の外観に形成され、第1実施
例とほぼ同一に構成された黒煙除去マフラーにフィルタ
ー部材20を置き換えて配置され、フィルター部材20
と同様な黒煙微粒子の捕捉機能を発揮する。フィルター
部材40は、耐熱、耐燃焼性のセラミック繊維を三次元
的に交錯させたフェルト状の組織を持ち、厚み方向の中
間深さに図示しない電熱線を埋め込んでいる。電熱線
は、軸方向を往復してフィルター部材40の中間深さを
一周しており、フィルター部材40の全体にほぼ均等な
密度で埋め込まれている。埋め込まれた電熱線の一方の
端が電極42に接続され、他方の端が電極43に接続さ
れている。
【0029】図1に示される第2底板15には、電極4
2、43に対応する電極孔が形成されており、電極4
2、43のねじが形成された先端部を電極孔から外部に
突出させる。電極42は、底板15を挟み込む一対のナ
ットを使用して底板15に直接固定されるが、電極43
は一対のナットに絶縁スペーサを併用して電気的な絶縁
状態で底板15に固定される。黒煙除去マフラーから排
出される排気ガス中に黒煙微粒子が目立つようになる
と、車載バッテリー41から配線44、45を通じて所
定時間だけ電極42、43に電力が供給される。フィル
ター部材40は、黒煙除去マフラーの筐体内に装着され
たまま、排気ガスを通じた運転状態で電気的に加熱され
て、組織に蓄積された黒煙微粒子を燃焼除去される。こ
れにより、フィルター部材40の排気微粒子の捕捉性能
が回復する。
【0030】第3実施例のフィルター部材40は、黒煙
除去マフラーの筐体内に装着したまま再生されるから、
第2実施例のようなフィルター部材を容易に交換するた
めの構造を設ける必要が無く、フィルター部材の取り出
しに伴う黒煙微粒子の飛散や作業環境の汚染が無く、ま
た、フィルター部材の再生と黒煙除去マフラーの機能回
復に要する手間が節約される。なお、第3実施例のフィ
ルター部材40は、図1に示される第2底板15を貫通
させて電極42、43を取り出す構成であるが、フィル
ター部材から電極を放射方向に突出させ、筐体12を放
射方向に貫通させて電極の先端部を外部に取り出す構成
としてもよい。
【0031】第1〜第3実施例におけるフィルター部材
は、図4に示されるような別の形態としてもよい。図4
中、(a)はディスク型、(b)は波型、(c)は棒型
である。図中、第1〜第3実施例と共通する部材には、
図1、図2と共通の符号を付して詳細な説明を省略して
いる。
【0032】図4の(a)に示されるディスク型のフィ
ルター部材50は、図1に示す第2底板15の内側面の
全体を覆って配置される。フィルター部材50は、隔壁
18とフィルター部材50に挟まれた空間に形成される
旋回流と共働して組織内に黒煙微粒子を捕捉する。第1
実施例におけるフィルター部材20は、その内側に旋回
流のスペースを確保したが、ここでは、ディスク状のフ
ィルター部材50と隔壁18を軸方向に対向させて、筐
体12の内周面まで旋回流のスペースを一杯に確保して
いる。
【0033】図4の(b)に示される波型のフィルター
部材51は、図1に示す筐体12内にフィルター部材2
0を置き換えて配置され、第1実施例と同様に筒状の外
観の内側に旋回流のスペースを確保させる。そして、第
2底板15と隔壁18に挟まれた筐体12内の空間に発
生する旋回流とフィルター部材51を共働させてフィル
ター部材51の組織に黒煙微粒子を捕捉させる。
【0034】図4の(c)に示される棒型のフィルター
部材52は、それぞれの端部を第2底板15に固定して
おり、図1に示す筐体12に対して第2底板15ごと複
数本を一体に取り付け、取り外し可能である。そして、
複数本のフィルター部材52の内側に旋回流のスペース
を確保しており、隔壁18と第2底板15に挟まれた空
間に発生する旋回流とフィルター部材52を共働させて
フィルター部材52の組織に黒煙微粒子を捕捉させる。
【0035】図5を参照して第4実施例の黒煙除去マフ
ラーを説明する。図5中、(a)は中心軸に沿った断面
図、(b)は隔壁の正面図、(c)は開口の機能の説明
図である。図5の(a)に示すように、円筒状の筐体7
2の一方の端部が第1底板74によって、他方の端部が
第2底板75によって封止される。排気ガスを導入する
排気管71と旋回流を形成する案内部材76が第1底板
74に固定される。筐体72内の排気ガスを外部に排出
する排気管73は、第2底板75に固定されて筐体72
の中心軸を占めており、中間位置の隔壁78を貫通して
越えた位置に開口している。図5の(b)に示すよう
に、隔壁78には複数の開口部79が形成される。開口
部79は、隔壁78の材料に放射状の切り込みを形成す
ると同時に、切り込みの片側を底板75側に起こして、
図5の(c)に示すように、旋回流(矢印)の下流側に
向かって開口する細長い開口79Aを形成している。
【0036】このように構成された開口部79の外周側
では、開口79Aの斜めの縁がルーバー(案内板)とし
て機能し、第1底板74側から第2底板75側へ旋回流
が黒煙微粒子を伴って流れ込む。一方、開口部79の内
周側では、開口79Aの縁が第2底板75側から第1底
板74側へ流れ出す排気ガスに対するバッフル(邪魔
板)として機能し、開口の縁を排気ガスが迂回する過程
で排気ガスから黒煙微粒子が振り落される。また、排気
ガスの流量が急減した場合や、筐体72に流れ込む排気
ガスが圧力の脈動を伴う場合には、隔壁18を挟んだ圧
力バランスを回復させるべく、一時的にかなりの排気ガ
スが開口79Aを通じて第2底板75側から第1底板7
4側へ流れ出す。このときにも、開口79Aの縁がバッ
フル(邪魔板)として機能して黒煙微粒子の移動を妨げ
る。なお、底板75側の空間に蓄積された黒煙微粒子
は、定期的に、ススとしてスス抜き孔70から外部へ取
り出される。
【0037】第4実施例の黒煙除去マフラーによれば、
開口部79の中心側も第2底板側に突出して旋回流の下
流側に開口しているから、通常の運転状態に加えて、排
気ガスの流量が急低下した場合や排気ガスの圧力が脈動
を伴う場合にも、第2底板75側から第1底板74側に
戻される黒煙微粒子が少なくて済む。従って、第2底板
75側に蓄積されたすす状の黒煙微粒子が排気管73を
通じて外部に放出されない。これに対して、開口部79
が切り起こしを持たない単なる貫通孔の場合、第1底板
74側へ黒煙微粒子が素通りしてしまうから、黒煙微粒
子を除去されて旋回流の中心に集められた排気ガスに再
び黒煙微粒子が混合されて排気管73から外部に排出さ
れる。
【0038】ところで、第4実施例における開口部79
は、内周側から外周側までが一体に形成された細長い形
状に形成されていたが、図6の(a)、(b)に示され
るように、隔壁の内周側と外周側に独立した開口部を複
数づつ設けてもよい。図6は第4実施例の変形例の説明
図であって、(a)は隔壁の平面図、(b)は開口部の
切り起こし形状の説明図である。変形例では、隔壁81
の外周側に複数の開口部82、内周側に複数の開口部8
5が配置される。開口部82、85は、隔壁81の材料
に短い切り込みを形成すると同時に、切り込みの縁を図
6の(b)に示されるように起こして、旋回流の下流側
に向かって開口する開口82A、85Aを形成してい
る。
【0039】変形例の構造では、中心側の開口部85が
第2底板75側に突出して旋回流の下流側に開口してい
るから、第4実施例の場合と同様に黒煙微粒子の移動が
抑制されることとなり、通常の運転状態に加えて、排気
ガスの流量が急低下した場合や排気ガスの圧力が脈動を
伴う場合にも、第2底板75側から第1底板74側に戻
される黒煙微粒子が少なくて済む。変形例における開口
部82は、図6の(c)に示す開口部84のように変形
してもよい。隔壁81に形成された開口部84は、開口
84Aの縁を三角形に切り起こしている。
【0040】第4実施例においても、第1〜第3実施例
と同様に、図5の(a)に示される隔壁78(81)を
挟む第2底板75側の空間に、旋回流が形成されるスペ
ースを残してフィルター部材を配置してもよい。第2底
板75側の空間に形成される旋回流とフィルター部材の
組織を共働させて、さらに効率的な黒煙微粒子の捕捉を
実行させ得る。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、筐体内にフィ
ルター部材を配置しているから、フィルター部材の組織
と旋回流とを共働させて黒煙微粒子を効率的に捕捉させ
得るとともに、配置しない場合に比較して大量の黒煙微
粒子を蓄積できる。そして、蓄積された黒煙微粒子は、
フィルター部材の組織によって安定に保持されているか
ら、通常の運転時に加えて、筐体内の旋回流が消滅と発
生を繰り返した場合や排気ガスの流量が急減した場合や
排気ガスの圧力が脈動を伴う場合でも、蓄積された黒煙
微粒子が舞い上がって外部に放出される心配が無い。
【0042】請求項2の発明によれば、第2底板と一体
にフィルター部材を取り出して交換できるから、フィル
ター部材の目詰まりによって低下した黒煙除去マフラー
の機能を短時間で容易に回復できる。また、交換に際し
てフィルター部材を直接に取り扱う必要が無いから、交
換作業を清潔に実行できる。
【0043】請求項3の発明によれば、ヒーターに通電
して黒煙微粒子を加熱燃焼させることによってフィルタ
ー部材の目詰まりを解消できるから、交換用のフィルタ
ー部材を準備する必要が無い。
【0044】請求項4の発明によれば、内周側に位置す
る開口部が、流入部側に移動する排気ガスに対して邪魔
板として機能するから、通常の運転時に加えて、筐体内
の旋回流が消滅と発生を繰り返した場合や排気ガスの流
量が急減した場合や排気ガスの圧力が脈動を伴う場合で
も、蓄積された黒煙微粒子が流入部側に戻されて外部に
放出される心配が無い。
【0045】請求項5の発明によれば、外周側の開口と
内周側の開口が連続的に形成されるから、隔壁を挟んだ
圧力バランスや旋回流の状態の不安定さが内周側から外
周側まで速やかに相殺される。従って、排気ガスの流量
が急減した場合や排気ガスの圧力が脈動を伴う場合に素
早く定常状態に復帰して、黒煙微粒子の排出量を低下さ
せる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の黒煙除去マフラーの構造の説明図
である。
【図2】第2実施例の黒煙除去マフラーの構造の説明図
である。
【図3】第3実施例のフィルター部材の説明図である。
【図4】フィルター部材の別の形態の説明図である。
【図5】第4実施例の黒煙除去マフラーの構造の説明図
である。
【図6】第4実施例の変形例の説明図である。
【符号の説明】
11、71 排気管(流入部) 12、72 筐体 13、73 排気管(流出部) 14、74 第1底板 15、75 第2底板 16、76 案内部材(流入部) 17、19、79A、82A、84A、85A 開口 18、78、81 隔壁 20、40、50、51、52 フィルター部材 36、37 取り付け部 38 ボルト 41 車載バッッテリー 42、43 電極 44、45 配線 70 スス抜き孔 79、82、84、85 開口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1底板(14)と第2底板(15)に
    より軸方向の両端を封止された円筒状の筐体(12)
    と、 前記筐体(12)に流入させた排気ガスを円周方向に案
    内して旋回流を形成させる流入部(11、16)と、 前記筐体(12)の中心軸上に配置されて第2底板(1
    5)を貫通し、前記筐体(12)内の排気ガスを外部に
    排出させる流出部(13)とを有する黒煙除去マフラー
    において、 前記筐体(12)の内周面または第2底板(15)の内
    側面に、前記黒煙微粒子をその組織内に捕捉させるフィ
    ルター部材(20)を設けたことを特徴とする黒煙除去
    マフラー。
  2. 【請求項2】 第2底板が前記筐体に対して着脱可能に
    取り付けられ、前記フィルター部材が第2底板に支持さ
    れて前記筐体から第2底板と一体に取り外し可能である
    ことを特徴とする請求項1記載の黒煙除去マフラー。
  3. 【請求項3】 前記フィルター部材は、その組織に電気
    加熱用のヒーターを含み、このヒーターに接続された電
    極の端部が筐体、第1底板、または第2底板を貫通して
    外部に取り出されることを特徴とする請求項1または2
    記載の黒煙除去マフラー。
  4. 【請求項4】 円筒状の筐体(72)と、 前記筐体(72)に流入させた排気ガスを円周方向に案
    内して旋回流を形成させる流入部(71、76)と、 複数の開口部(79)を設けて前記筐体(72)の軸方
    向の中間位置に配置された隔壁(78)と、 前記筐体(72)の中心軸上に配置されて前記隔壁(7
    8)の前記流入部(76)側から排気ガスを外部に排出
    させる流出部(73)とを有する黒煙除去マフラーにお
    いて、 前記隔壁(78)の内周側に位置する開口部(79)
    は、前記流入部(76)と反対の側に斜めに切り起こさ
    れて旋回流の下流側に向かって開口していることを特徴
    とする黒煙除去マフラー。
  5. 【請求項5】 前記開口部は、前記隔壁の外周側から内
    周側に至る細長い開口を持ち、開口の片側の縁が一様に
    切り起こされてルーバーを形成していることを特徴とす
    る請求項4記載の黒煙除去マフラー。
JP7350543A 1995-12-22 1995-12-22 黒煙除去マフラー Withdrawn JPH09177541A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009156199A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp エンジンの排気浄化装置
WO2010021016A1 (ja) * 2008-08-16 2010-02-25 加藤 博子 排気ガス浄化装置
CN109356686A (zh) * 2018-11-05 2019-02-19 卢宝良 柴油发动机尾气黑烟净化器

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