JPH09176887A - 銅の電解精製方法 - Google Patents

銅の電解精製方法

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JPH09176887A
JPH09176887A JP7350789A JP35078995A JPH09176887A JP H09176887 A JPH09176887 A JP H09176887A JP 7350789 A JP7350789 A JP 7350789A JP 35078995 A JP35078995 A JP 35078995A JP H09176887 A JPH09176887 A JP H09176887A
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JP
Japan
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copper
cathode
noble metal
electrolytic
powder
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Pending
Application number
JP7350789A
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English (en)
Inventor
Koji Ando
孝治 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅の電解精製に供される粗銅中の貴金属濃度
を高めて、貴金属の回収を図る。 【解決手段】 陽極に粗銅板を、陰極にステンレス鋼板
を配置し、電解開始時の銅濃度を0g/lとした硫酸酸
性の電解液により、陰極に紛状の銅粉を電析させ、ふる
いにより分離・回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白金・パラジウム
など貴金属を含有する粗銅から貴金属を濃縮・回収する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銅製錬では、粗銅を精製アノードに鋳造
し、これを陽極とすると共に、純銅板を陰極として、4
0〜50g/lの銅を含む電解液で、電解精製し、電気
銅を得ている。粗銅中には通常貴金属が含まれており、
これら貴金属は電解精製過程でスライムとして電解槽の
底に沈降し、堆積させるように電解液の条件等を調整す
るのが一般的である。そして、これらの貴金属は、沈降
し堆積したスライムを別途処理することにより回収され
ている。ところで、電解操業では、上記スライムの沈降
が速やかでない場合、スライムが陰極表面に付着し、粒
状電着物を形成し、表面が平滑で良好な電気銅が得られ
ないという事態が発生する。このような粒状電着物が多
ければ多いほど、スライム中の貴金属が電気銅中に含ま
れることになり、貴金属のロス率の上昇を招く。このた
め、粒状電着物の多い電気銅を陽極として用いて再電解
をする方法も考えられないわけではないが、この場合、
貴金属および銅の仕掛かり増加などの問題がある。
【0003】電気銅の表面を平滑にすると共に、電気銅
中への貴金属のロスを最小限にするためには、それぞれ
の陰極の垂直性を向上させる他、各陰極表面での電流分
布のばらつきを抑えるなどの対策が必要であり、そのた
めの設備と手間が必要となる。また、電解液の銅濃度も
適切な範囲に維持することが必要となり、例えば一般的
な銅電解の場合では、電解液温度を60℃とすると、銅
濃度は概ね40〜50g/リットルの範囲内に保つ必要
があり、銅の仕掛かりやエネルギーコストも無視できな
いものとなる。このため従来は、スライム発生率を低く
し、スライムが速やかに電解槽の底に沈降し、堆積する
ようにするため、粗銅中の貴金属濃度を所望の濃度以下
としていた。そして、これによりスライムが陰極表面に
付着することを防止していた。一方、電解により粉状の
電析物を得ること自体は、すでに鉄・銅などの金属で広
く実用化されている。しかし、銅の電解精製に粉状電析
を利用することは、全く考えられていなかった。また、
前述の粒状電析物について、その性状の研究は行われて
いなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な電気
銅を得ると言った点のみでなく、より効率的に貴金属を
回収するといった点にも視点を合わせ、電解精製に供さ
れる粗銅の貴金属含有濃度を高くできる方法の提供を課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は銅の電解精製法は、陰極に銅を粉状に電析
させ、電気銅粉を得、この電気銅粉を篩い分け、貴金属
含有率の低い銅粉と貴金属含有率の高い銅粉とを分離・
回収することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】貴金属を含まない電気銅を板状に
得るためには、前述のように電着表面を平滑に保って貴
金属の巻き込みを防ぐと共に、電解電圧にも留意しなけ
ればならない。というのは、電解電圧が高くなると貴金
属が電析する可能性があり、電解液中の貴金属濃度、即
ち粗銅中の貴金属含有率が高くなると、さらに貴金属が
電析する可能性が高くなるからである。貴金属が陰極に
電析しても貴金属と銅とを機械的に分離できるならば支
障はない。しかし、前述のように純銅板を陰極として、
板状電着物の表面に生じた粒状電析物は相互分離できな
い。機械的に相互分離できる形態としては、陰極をステ
ンレス鋼などの異種金属で形成し、電着物の形状を粉状
あるいは粒状にすればよい。電着物を粉状とすると、仮
に機械的に相互に分離できないものが生じても、酸溶解
などで容易に再処理しやすい。
【0007】電解により粉状の電析物を得るためには、
電解液中の銅濃度を通常採用される範囲の低い方の値で
ある40g/リットルよりも低く抑え、液温を20〜6
0℃、好ましくは20〜35℃とし、電流密度を限界電
流密度以上、例えば1000〜1500A/m2 にして
電解が行われる。得られる電解粉の粒径は電解条件に依
存するが、本発明の以前では、各粒には貴金属と銅が同
様な割合で存在すると考えられた。しかし、本発明者ら
の研究の結果、電解条件を適切に選ぶことにより電析す
る貴金属と銅との粒径を変えることができることがわか
った。その結果、得られた電解粉を篩い分けすることに
より貴金属と銅とを相互に分離することができる。な
お、アノードの電流効率はカソード電流効率より少し高
いため、通電の進行に伴い電解液の銅イオン濃度は少し
づつ上昇する。このため電解液の初期濃度が0g/リッ
トルであっても、カソード上では電解銅粉が得られるこ
とになる。また、過剰の銅イオンは別に鉛などの不溶性
アノードを用いて電解することにより完全に回収するこ
とができる。電解液の初期銅濃度を0とすることで、一
層銅粉を析出しやすい条件となる上に、電解液による銅
の仕掛かりをなくすことができる。
【0008】
【実施例】次に実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。 [実施例1]Pd含有率が195ppm、Pt含有率が
540ppm、Pb含有率が1.8%、Fe含有率が
4.9%である粗銅を用いて縦130mm、横140m
m、厚さ20mmの陽極を作成した。陰極は、厚さ3m
mのSUS304L製の板の片面に有効電極面積が13
0mm×140mmとなるように、反対側の片面は全面
をマスキングテープを張り絶縁した。そして、陽極1枚
を縦230mm、幅200mm、深さ260mmの電解
槽の中央部に装入し、陽極を挟み、有効面が陽極側にな
るように2枚の陰極を装入した。硫酸100g/lの液
を電解液とし、液温は常温(約30℃)とした。なお、
通電による発熱で液温は最終的に40℃付近まで上昇し
た。電解液を毎分100mlの割合で循環させながら電
流密度200A/m2 で110時間通電した。添加剤等
は使用しなかった。通電中毎日1回陰極を引揚げ、表面
の電着銅を回収し洗浄した。電着銅は大部分が粒状に電
析しており、簡単に分離できた。回収後、2〜325メ
ッシュのステンレスふるいで湿式篩い分けを実施した。
篩い分けた各粒度の銅粉等は乾燥後秤量した。
【0009】陰極に電析した銅粉の粒度分布を図1に示
す。+12メッシュのものと−16〜+32メッシュの
ものが多い。本実施例では−32メッシュの銅粉の量は
全体の26%にすぎなかった。また、アノードスライム
も採取し、篩い分けた。図2にスライムの粒度分布を示
した。図2に示すように、−32メッシュであるものが
ほとんどである。カソード銅粉を粒度別に+12、−1
6〜+32、−32〜+150、−150〜−325メ
ッシュに区分けし、各区分け毎の銅粉を混合し、Pt、
Pd品位を分析した。得られた結果を表1に示した。表
1に示すように+32メッシュのものでも銅粉内の貴金
属は1ppm前後と粗銅よりはるかに低い。このことよ
り、貴金属は−325メッシュの細かい銅粉と共存する
か、あるいはスライムとして沈降しているといえる。し
たがって、本実施例では32メッシュで篩い分ることに
より、銅を貴金属のきわめて少ない銅粉として分離でき
た。すなわち、その分だけ貴金属を濃縮して回収できた
ことになる。
【0010】篩い分ける粒度と実収率との関係を表2に
示す。なるべく粗い粒度で篩別する方が実収率が向上す
る。しかし、+325の粒度では、貴金属の品位が下が
るから、この粒度のものを含めることは、銅粉量を増加
することになり、濃縮倍率が低下する。初期銅濃度を5
g/l以下の範囲で実施例1と同様に電析を行ったが、
粒度分布は実質的に同様であった。また、陰極にチタン
板を使用したが、ステンレス板の陰極と効果上の差異は
なかった。したがって、銅と密着しない金属材料を陰極
に用いても同様の効果が得られることがわかった。ま
た、アノードあるいはカソードに、布等を利用したカバ
ーを付けることにより粒状の銅・貴金属の分離がさらに
容易になることがわかった。
【0011】
【表1】 カソード銅粉分析値 粒度 物量 Pt Pd Cu (メッシュ) g 品位ppm 物量mg 品位ppm 物量mg 〜 +12 91.0 0.2 0.018 0.1 0.009 -12〜 +16 16.6 -16〜 +32 54.5 1.1 0.078 0.5 0.036 -32〜 +80 9.3 -80〜+150 14.7 4.3 0.103 2.1 0.050 -150〜+200 5.4 -200〜+325 12.1 -325〜 7.3 17.9 0.623 8.4 0.292
【0012】
【表2】 実収率 Pt Pd アノード溶出量 mg 456.0 145.0 篩い分けなし ロス mg 0.822 0.387 実収率 % 99.82 99.73 +325メッシュで篩別 ロス mg 0.199 0.095 実収率 % 99.96 99.93 +32メッシュで篩別 ロス mg 0.096 0.045 実収率 % 99.98 99.97 +12メッシュで篩別 ロス mg 0.018 0.009 実収率 % 99.99 99.99
【0013】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、粗銅中に少量含まれる貴金属を銅から容易に分離
し、濃縮・回収できるようになった。このことにより、
処理期間の短縮や実収率の向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カソード銅粉の粒度分布を示すグラフである。
【図2】アノードスライムの粒度分布を示すグラフであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅の電解精製において、陰極に銅を粉状
    に電析させ、電気銅粉を得、この電気銅粉を篩い分け、
    貴金属含有率の低い銅粉と貴金属含有率の高い銅粉とを
    分離・回収することを特徴とする銅の電解精製法。
  2. 【請求項2】 陰極をステンレス板またはチタン板で構
    成し、電解開始時の電解液の銅濃度を40g/l未満と
    する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 電解開始時の電解液を硫酸酸性とし、銅
    濃度を0g/リットルとすることを特徴とする請求項1
    または2に記載の方法。
JP7350789A 1995-12-26 1995-12-26 銅の電解精製方法 Pending JPH09176887A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030064177A (ko) * 2002-01-26 2003-07-31 대한민국(충남대학교) 에칭 폐수용액으로부터 동분말을 제조하는 방법
JP2007154280A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd パーマネントカソード、該カソードにより得られる電解銅粉製造用電気銅アノード、及び電解銅粉の製造方法
CN102151825A (zh) * 2011-05-18 2011-08-17 东华大学 一种电解制备磁性铜粉的方法
KR101844771B1 (ko) * 2016-12-09 2018-04-05 (주)엔코 조동으로부터 고순도의 구리 및 귀금속을 회수하는 방법

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