JPH09176679A - 不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法、不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物および機能性食品 - Google Patents

不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法、不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物および機能性食品

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JPH09176679A
JPH09176679A JP7350852A JP35085295A JPH09176679A JP H09176679 A JPH09176679 A JP H09176679A JP 7350852 A JP7350852 A JP 7350852A JP 35085295 A JP35085295 A JP 35085295A JP H09176679 A JPH09176679 A JP H09176679A
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fatty acid
acid
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powdered
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Mariko Hirayama
真理子 平山
Susumu Watanabe
晋 渡辺
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OKAWA SHOKUHIN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和脂肪酸含有脂質の粉状体を実質的な無
酸素状態において、長期間にわたり、該粉状体からの
「戻り臭」の発現、および/または「酸敗臭」の発生を
阻止する不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法、および、不飽
和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物、ならびに酸化・劣化が
抑制され、「戻り臭」の発現、および/または「酸敗
臭」の発生が阻止された不飽和脂肪酸添加の機能性食品
を提供する。 【解決手段】 不飽和脂肪酸粉状体と、粉末状の特定抗
酸化剤とを混合してなる混合粉状体それ自体、ならびに
不飽和脂肪酸粉状体および粉末状の特定抗酸化剤または
上記の混合粉状体の何れかを配合してなる機能性食品は
実質的な無酸素状態において長期にわたり不飽和脂肪酸
の酸化・劣化が抑制せしめられて、「戻り臭」の発現、
および/または「酸敗臭」の発生が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不飽和脂肪酸粉状体
の酸化を抑制し、酸化が抑制された不飽和脂肪酸粉状体
を含有する組成物および該組成物が添加または加工され
た機能性食品に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】近時、不
飽和脂肪酸類に属するドコサヘキサエン酸(以下 DH
A と記すこともある)、エイコサペンタエン酸(以下
EPA と記すこともある)、リノール酸、α−リノ
レン酸およびγ−リノレン酸などの有用な生理作用が着
目され、研究、検討が盛んにすすめられており、また、
これらの利用法についても強力に開発が展開されつつあ
る。
【0003】特に、魚介類に含有されているn−3系不
飽和脂肪酸であるDHA、EPAは心筋梗塞および動脈
硬化などの循環器系疾患の予防や治療に効果があるとさ
れており(「油化学」第40巻第974頁,1991年)、さら
に、DHAについては制癌作用や記憶学習機能向上作用
がある(「食品と開発」第27巻第8号第6頁,1992年)こ
とが注目され、にわかにDHAの食品への利用が注目を
浴びている。
【0004】一方、n−6系不飽和脂肪酸であるγ−リ
ノレン酸は月見草の種子油などに含まれ、血液中のコレ
ステロールを低下せしめる作用の他にアトピー性皮膚炎
に有効であることが知られている。また、リノール酸を
摂取することにより、腸管からのコレステロール吸収を
抑制すること、および、リノール酸は、動脈硬化症の予
防に有効であり、血清コレステロール値を低下させる作
用を持つことなども、すでに知られている。
【0005】上記した不飽和脂肪酸のような2個以上の
2重結合を有する不飽和脂肪酸(以下 単に 不飽和脂
肪酸 と記す)は、何れもその分子中に2重結合が多く
存在するために酸化により酸敗され易く、そのために
「酸敗臭」などが発生し、特異な生理活性を失うだけで
なく、ヒトに対してその酸化物の毒性により害作用すら
及ぼし兼ねない。特に、DHAおよびEPAなどは、そ
れぞれ精製魚油の形態で使用されるので、酸化の進行に
伴って同時に魚臭特有の臭いも強烈となる、所謂、「戻
り臭」が容易に発現するという食品としての流通上の欠
点を抱えている。
【0006】そこで、DHAなどを含有する魚油などに
ついては、このような欠点を解決する1つの手段とし
て、これらの不飽和脂肪酸の酸化に対する安定化を図る
ために、不飽和脂肪酸含有脂質は、たとえば、澱粉およ
びカルシウム粉末などでコーティングされて粉体乃至顆
粒とされ、または、ゼラチンおよびカゼインなどでマイ
クロカプセル化された、所謂、各種粉状体(粉状体と
は、粉体、小粒体乃至顆粒体ならびにカプセル化された
小粒体などを包含する 以下同様)とされて製品として
現実に市販されている(「食品工業」第37巻第2号第46
頁,1994年,「食品と科学」第36巻第10号第41頁,1994
年,「食品工業」第37巻第21号第90頁,1994年および
「食品と科学」第37巻第1号第89頁,1995年)。
【0007】しかしながら、たとえば、このように酸化
に対して安定化を図った粉状DHA含有脂質(以下 D
HA粉状体 と記す)が市販されているが、このような
DHA粉状体であっても、長期にわたる保存期間におけ
るDHAの酸化に由来する「戻り臭」の発現は避けられ
ない。しかも、DHA粉状体のような不飽和脂肪酸含有
脂質の粉状体を含有する組成物が機能性食品の原料とし
て供される場合、この組成物は如何なる品質の変化もな
しに、長期間の保存に耐えることが要求される。従っ
て、DHA粉状体を食品に添加するには、このDHA粉
状体の「戻り臭」の発現が最大の問題とされている。
【0008】そこで、このような問題点を解消すべく、
不飽和脂肪酸含有脂質のこれらの市販粉状品をガスバリ
アー性(非通気性)の袋に収納して、さらに、エージレ
ス(三菱瓦斯化学株式会社の商品)のような脱酸素剤を
共存せしめて密封し、該袋内を実質的に無酸素状態とし
て保存しても、該市販の粉状品は時間の経過に伴って酸
化されて、「戻り臭」が発現した。
【0009】本発明者らは、長期にわたり実質的な無酸
素状態下に保存される不飽和脂肪酸を含有する脂質の粉
状体(以下 単に 不飽和脂肪酸粉状体 と記す)にお
いて、この粉状体に含有される不飽和脂肪酸は実質的に
酸化・劣化せしめられず、また、この不飽和脂肪酸粉状
体から「戻り臭」が発現することも、および/または
「酸敗臭」が発生することもない、長期間の保存に耐え
得る不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法、および、このよう
な耐酸化法により耐酸化性とした不飽和脂肪酸粉状体を
含有する組成物、さらに、耐酸化性を有するこの粉末組
成物が含有せしめられ、または、加工された機能性食品
の開発について、鋭意、研鑚を重ねた結果、驚くべきこ
とに被酸化物である不飽和脂肪酸含有脂質と抗酸化剤
は、両者とも粉末同士であるにも拘わらず、不飽和脂肪
酸粉状体と粉末状(粉状、小粒状乃至顆粒状ならびに結
晶粉状を包含する 以下同様)の特定抗酸化剤とを混合
することにより、該粉状体に含有せしめられている不飽
和脂肪酸の酸化・劣化は長期間にわたって実質的に抑制
され、以て、不飽和脂肪酸粉状体から「戻り臭」の発
現、および/または「酸敗臭」の発生がないとの新知見
を得、この新知見に基づいて本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明において、不飽和脂肪酸
粉状体と粉末状の特定抗酸化剤とを混合することによ
り、該不飽和脂肪酸粉状体に含有せしめられている不飽
和脂肪酸の酸化・劣化は長期間にわたって実質的に抑制
され、以て、長期間にわたる保存においてさえも不飽和
脂肪酸粉状体からの「戻り臭」の発現、および/または
「酸敗臭」の発生を阻止することができるが、この機作
は詳らかではない。しかしながら、これは恐らく、実質
的な無酸素状態であるにも拘わらず、なお、不飽和脂肪
酸粉状体粒子同士の間隙内に酸素が残存しているため、
この酸素により不飽和脂肪酸が酸化されることとなる筈
であるが、該不飽和脂肪酸粉状体粒子同士の間隙部分に
同時に混在せしめられた粉末状の特定抗酸化剤の作用に
よってこの酸化は抑制されて、耐酸化性が付与されるこ
とになるものと推定される。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
は、不飽和脂肪酸粉状体と、粉末状の特定抗酸化剤とを
混合(以下 配合 と記すこともある)してなることを
特徴とする不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法である。ま
た、本発明の第2は、不飽和脂肪酸粉状体と粉末状の特
定抗酸化剤とを混合してなることを特徴とする不飽和脂
肪酸粉状体耐酸化性組成物である。本発明において不飽
和脂肪酸とは、2重結合を、2個以上有する不飽和脂肪
酸であって、可食性のものであれば、特に制限はない。
これらの不飽和脂肪酸の好適な代表例として、ドコサヘ
キサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸、リ
ノール酸、α−リノレン酸およびγ−リノレン酸などを
挙げることができる。
【0012】不飽和脂肪酸粉状体は、たとえば、カルシ
ウム粉末、澱粉、デキストリン、大豆蛋白質、カゼイン
およびグルテンなどを被覆材として不飽和脂肪酸含有脂
質の油滴をコーティングした粉状体、または、ゼラチ
ン、カゼインおよびグルテンなどをカプセル化材に用い
た不飽和脂肪酸含有脂質のカプセル粉状体としてそれぞ
れ製造されて市販されているので、通常は、これらの市
販品がそのまま使用されるが、所望により、不飽和脂肪
酸含有脂質のコーティング粉状体またはカプセル粉状体
を、適宜、調製して使用することもできる。
【0013】本発明に使用される抗酸化剤は、不飽和脂
肪酸粉状体における不飽和脂肪酸の酸化・劣化を強力に
抑制して「戻り臭」の発現、および/または「酸敗臭」
の発生を阻止する能力を有し、可食性であり、かつ、粉
末状であることが不可欠である。さらに、不飽和脂肪酸
の酸化・劣化を強力に抑制して「戻り臭」の発現、およ
び/または「酸敗臭」の発生を極力阻止するためにこの
特定抗酸化剤の粒子はその粒子径を可能な限り小さくし
て比表面積を大きくすることが好ましい。また、この特
定抗酸素剤としては、エリソルビン酸アルカリ金属塩、
カテキン、L−アスコルビン酸アルカリ金属塩、グルタ
チオンおよびL−システインの酸塩などを挙げることが
でき、就中、エリソルビン酸ナトリウム、L−アスコル
ビン酸ナトリウム、グルタチオンおよびL−システイン
塩酸塩が好適である。
【0014】不飽和脂肪酸粉状体と混合される粉末状の
特定抗酸化剤の量は、該不飽和脂肪酸粉状体における不
飽和脂肪酸の種類、含有率、該不飽和脂肪酸粉状体の粒
子径、粒子径の分布、この粉状体の孔隙率および粉末状
の特定抗酸化剤の種類、含有率、抗酸化能および粒子径
ならびに所望の保存期間などによって異なり、一概に特
定し得ないが、粉末状の特定抗酸化剤としては、通常
は、不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪酸100重
量部に対して、たとえば、2〜70重量部程度、好まし
くは5〜50重量部程度とされる。
【0015】不飽和脂肪酸粉状体と粉末状の抗酸化剤と
の混合に使用される混合機には特に制限はないが、たと
えば、水平円筒型混合機、V型混合機、二重円錐型混合
機、リボン型混合機、円錐型スクリュー混合機、高速流
動混合機、回転円板型混合機、気流攪拌混合機などの攪
拌型混合機、重力落下混合機および攪拌型混合機などの
通常の固−固混合機を使用することができ、就中、V型
混合機、円錐型スクリュー混合機および攪拌型混合機な
どが好ましい。このようにして、不飽和脂肪酸粉状体と
粉末状の特定抗酸化剤とを混合して、本発明の不飽和脂
肪酸粉状体耐酸化性組成物が得られる。
【0016】本発明の第3は、粉末食品配合素材(以下
粉末食品素材 と記す)に、不飽和脂肪酸粉状体およ
び粉末状の特定抗酸化剤が混合されてなることを特徴と
する機能性食品である。各種の粉末食品素材と、通常
は、不飽和脂肪酸粉状体および粉末状の特定抗酸化剤を
予め配合して得られた不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成
物とを混合するが、各種の粉末食品素材と、不飽和脂肪
酸粉状体および粉末状の特定抗酸化剤のそれぞれを予め
混合しないで別々に混合することもできる。
【0017】粉末食品素材には、特に制限はないが、通
常は、澱粉、粉乳、粉末蛋白質、粉末肉、粉末野菜もし
くは穀類粉または小麦粉製品などの粉末食品類またはこ
れらの粉末食品類を含有する組成物である。穀類粉とし
ては、小麦粉、米粉、豆粉、そば粉またはとうもろこし
粉などが挙げられ、一方、小麦粉製品としては、特に、
天ぷら粉、パッター粉または空揚げ粉が好適である。ま
た、これらの粉末食品素材として市販品をそのまま使用
することができる。
【0018】本発明の機能性食品において、粉末食品素
材に対して混合される不飽和脂肪酸粉状体の重量比は、
粉末食品素材および不飽和脂肪酸粉状体のそれぞれの種
類、不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪酸含有率、
さらには保存条件および保存期間などによって異なり、
一概に特定し得ないが、たとえば、室温乃至常温での保
存環境で6ヵ月以内の保存期間であれば、粉末食品素材
1000重量部に対する不飽和脂肪酸粉状体における不
飽和脂肪酸の混合量は実質的に3〜60重量部程度とさ
れ、好ましくは5〜40重量部程度とされる。
【0019】なお、粉末食品素材に不飽和脂肪酸として
不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物が添加される場合に
おいても、上記の不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂
肪酸と同等重量の不飽和脂肪酸を含有せしめられた不飽
和脂肪酸粉状体耐酸化組成物が粉末食品素材に配合され
る。また、粉末食品素材に対して混合される不飽和脂肪
酸粉状体耐酸化性組成物における粉末状の特定抗酸化剤
の重量は、粉末食品素材に添加される不飽和脂肪酸の重
量によって決定され、上記の不飽和脂肪酸粉状体におけ
る不飽和脂肪酸の重量に対する粉末状の特定抗酸化剤の
それと同様である。
【0020】また、これらの粉末食品素材に、本発明の
不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物または不飽和脂肪酸
粉状体および粉末状の特定抗酸化剤を含有させ、さらに
加工された天ぷら粉、パッター粉および空揚げ粉なども
本発明の機能性食品に包含される。さらに、本発明の不
飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物などが配合されたこれ
らの粉末食品素材を使用して作られた、乳製品、ハンバ
ーグ、ホットドッグ、パン、ビスケット、クッキー、ホ
ットケーキ、パウンドケーキなどの菓子類、麺類、そば
きり、煎餅、きな粉、豆腐ならびに天ぷら、フライおよ
び空揚げなどの揚げ物なども本発明の機能性食品に包含
される。
【0021】本発明の不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法、
不飽和脂肪酸粉状体耐酸化組成物および機能性食品は、
実質的な無酸素状態において、不飽和脂肪酸の酸化・劣
化を抑制して長期間にわたる保存を可能ならしめるもの
である。しかして、本発明において「実質的な無酸素状
態」とは、たとえば、酸素透過度が20cc/m2・atm・24h
rs.以下のガスバリアー性を有する袋などの容器内を、
置換することなくそのまま、または、窒素ガスなどの無
酸素ガスにより置換し、該容器内に市販の脱酸素剤を収
納し、酸素濃度が高くとも約0.02%とされた状態を
いう。また、前記の酸素濃度は、たとえば、Oxygen Ana
lyzer LC700F(測定精度 0.001% 東レエ
ンジニアリング株式会社の商品)などの通常の酸素分析
計を用いて容易に測定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明では、たとえば、DHAの
ような不飽和脂肪酸粉状体と粉末状の特定抗酸化剤とを
混合することによって、または、両者を混合して成る組
成物は実質的な無酸素状態での長期間にわたる保存にお
いて、不飽和脂肪酸粉状体におけるDHAのような不飽
和脂肪酸の酸化・劣化を抑制して不飽和脂肪酸粉状体か
ら「戻り臭」の発現、および/または酸敗臭の発生を阻
止することができ、しかも、これらを使用した機能性食
品からの「戻り臭」の発現、および/または酸敗臭の発
生も長期間にわたって阻止される。
【0023】
【実施例】
分析例 (1) 試料から脂質の抽出 保存テストに供した試料15.00gを秤取して、これを
ソックスレー用円筒濾紙に入れ、その上に脱脂綿を軽く
詰めた。この円筒濾紙をソックスレー抽出器の円筒ガラ
ス器に収納してソックスレー冷却器とヘキサン100ml
を入れたソックスレー抽出器のフラスコとをセットし、
次いで、ソックスレー冷却器に水道水を通し、脂質抽出
の準備を完了した。
【0024】その後、ソックスレー抽出器のフラスコの
底部を電気恒温湯浴器中の温水に浸漬して80℃で3時
間加熱し、ヘキサンを還流させて脂質を抽出した。脂質
抽出が完了した後に、ソックスレー抽出器のフラスコ中
の内容物を70℃で加熱して真空蒸留によってヘキサン
全量をこのフラスコから完全に留去させた。次いで、こ
のフラスコを真空デシケーターに入れて、真空ポンプで
1時間減圧乾燥し、さらに、室温、減圧下にて24時間
放置してヘキサンおよび水分を完全に除き、試料15.
00gに含有されていた全脂質をことごとく抽出採取し
た。
【0025】(2) 酸価の測定 上記のようにして抽出された脂質1.00gを100ml容
三角フラスコに採り、エーテル・アルコール混液(容量
比 2:1)30mlに溶解し、フェノールフタレインを
指示薬として、1/10N水酸化カリウム・アルコール
溶液で中和滴定した。この滴定値から常法に従って酸価
を算出した。
【0026】(3) 過酸化物価の測定(レー法改良法) 250ml容の密栓付きフラスコに、窒素ガスを通気して
フラスコ中の空気を窒素ガスで置換しつつ、上記の試料
から抽出した脂質1.00gを秤取し、これにクロロホル
ム15.0mlを加え、該密栓付きフラスコを静かに振盪
して該脂質をクロロホルムに溶解させた。これに、さら
に、氷酢酸15.0mlとヨウ化カリウム飽和水溶液1.0
mlとを加え、窒素ガスの通気を止めてフラスコを密栓
し、1分間振り混ぜた後、そのまま暗所に5分間放置し
た。
【0027】その後、フラスコを暗所から取り出し、栓
を開けて75mlの蒸留水を加え、再び栓をして激しく振
り混ぜた後、栓を開けて1%澱粉指示薬1.0mlを加え
てフラスコ中の溶液を青色とし、次いで、フラスコ中の
溶液の青色が消失して、無色透明になるまで1/100
Nチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。他方、本試験
と並行して空試験を行った。これらの測定値から、常法
に従って過酸化物価を算出した。
【0028】(4) 「戻り臭」または「酸敗臭」の官能検
査 「戻り臭」または「酸敗臭」の官能検査における評価基
準(点数法)は次の如くである。 評価点数 「戻り臭」または「酸敗臭」 0 しない 1 少しする 2 する 3 強くする 官能検査は年令20〜50才の健常な男女各5名のパネ
ラーによって行われ、各パネラー個人における「戻り
臭」または「酸敗臭」の評価点数の総和をパネラーの総
数で除した値をもって「戻り臭」または「酸敗臭」の官
能評価値として示した。
【0029】実験例 (1) 室温下実質的な無酸素状態におけるDHA配合天ぷ
ら粉保存時のDHA酸化を抑制し「戻り臭」の発現を阻
止する抗酸化剤の探索 市販天ぷら粉(商品名「はな」,大川食品工業株式会社
の商品)1000gに、DHAの12±2%(魚油とし
て60±2%)が含有せしめられている市販粉状DHA
(商品名「マリンオイルパウダー」,三協食品工業株式
会社の商品)50gを配合して得られたDHA配合天ぷ
ら粉(以下単に DHA配合天ぷら粉と記す)に、粉末
状の抗酸化剤として没食子酸、L−アスコルビン酸・パ
ルミチン酸エステル、エリソルビン酸ナトリウム、ジブ
チルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ル、没食子酸プロピル、カテキン、L−アスコルビン酸
ナトリウム、グルタチオンおよびL−システイン塩酸塩
などの各種抗酸化剤0.15gをそれぞれ混合して、抗酸
化剤含有DHA配合天ぷら粉を調製した。一方、抗酸化
剤無添加のDHA配合天ぷら粉を対照の天ぷら粉とし
た。
【0030】この抗酸化剤含有DHA配合天ぷら粉およ
び対照の天ぷら粉をそれぞれガスバリアー性ポリ塩化ビ
ニリデンコートフィルム製の袋(東タイ株式会社の商
品)に入れ、さらに脱酸素剤(商品名「エージレス」,
三菱瓦斯化学株式会社の商品)1袋づつをそれぞれ収納
した後、上記のガスバリアー性の袋の入口をヒートシー
ルして密封した。これらの抗酸化剤含有DHA配合天ぷ
ら粉および対照の天ぷら粉がそれぞれ収納されたガスバ
リア性塩化ビニリデンコートフィルム製の袋をそれぞれ
室温で保存して、3日毎に10回(保存期間30日
間)、各袋を開封し袋中の各抗酸化剤含有DHA配合天
ぷら粉および対照の天ぷら粉を取り出し、それぞれの天
ぷら粉の「戻り臭」の官能検査ならびにヘキサン抽出脂
質の酸価および過酸化物価をそれぞれ測定して、DHA
酸化の抑制と「戻り臭」の発現阻止について優れた効果
を有する抗酸化剤を探索した。
【0031】(2) 30℃下実質的な無酸素状態における
L−アスコルビン酸ナトリウムおよびL−システイン塩
酸塩をそれぞれ添加したDHA配合天ぷら粉の保存性 DHA配合天ぷら粉2100gに、粉末状の特定抗酸化
剤であるL−アスコルビン酸ナトリウムまたはL−シス
テイン塩酸塩の何れかを、それぞれ0.3g、0.9gまた
は1.5gづつ添加混合したL−アスコルビン酸ナトリウ
ム含有DHA配合天ぷら粉またはL−システイン塩酸塩
含有DHA配合天ぷら粉の各100gをそれぞれ上記の
ガスバリアー性の袋に詰め、さらにその袋のそれぞれに
上記の脱酸素剤を1袋づつ入れた後に密封したガスバリ
アー性の袋を30℃で保存して、上記の各種抗酸化剤含
有DHA配合天ぷら粉の場合と同様に、9乃至15日毎
に16回(保存期間183日)にわたり「戻り臭」の官
能検査ならびにヘキサン抽出脂質の酸価および過酸化物
価の測定をそれぞれ行った。なお、L−アスコルビン酸
ナトリウムまたはL−システイン塩酸塩の何れをも添加
しなかったDHA配合天ぷら粉についても全く同様に処
理して対照とした。
【0032】実験結果 (1) 室温下実質的な無酸素状態での保存においてDHA
配合天ぷら粉に添加して優れた酸化抑制効果と「戻り
臭」の発現阻止効果を発揮する抗酸化剤の探索 室温下実質的な無酸素状態での保存の抗酸化剤無添加D
HA配合天ぷら粉における「戻り臭」の官能検査評価値
は、最初は1.2を示したが、12日間保存するに至っ
て、その評価値は1.4に増加し、以後、30日間経過
まで1.4の一定値を示した。一方、この抗酸化剤無添
加DHA配合天ぷら粉におけるヘキサン抽出脂質の過酸
化物価は、室温下実質的な無酸素状態での保存で、保存
18日に至るまでは、最初の4.38から8.74まで直
線的に急激に増加し、それ以後は漸次増加した。また、
該天ぷら粉におけるヘキサン抽出脂質の酸価は、室温下
実質的な無酸素状態での保存により、ほぼ直線的に漸増
し、保存当初では2.16であったが、保存30日後で
は2.55に達した。
【0033】また、没食子酸、L−アスコルビン酸・パ
ルミチン酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブ
チルヒドロキシアニソールおよび没食子酸プロピルのそ
れぞれが添加された各DHA配合天ぷら粉の室温下実質
的な無酸素状態での保存におけるヘキサン抽出脂質の酸
価および過酸化物価の増加抑制ならびに「戻り臭」の発
現阻止に対して若干の効果が認められたものの、抗酸化
剤無添加DHA天ぷら粉のそれらに比して、それ程大き
なヘキサン抽出脂質の酸価および過酸化物価の増加抑制
効果ならびに「戻り臭」の発現阻止効果が認められなか
った。
【0034】しかしながら、エリソルビン酸ナトリウ
ム、カテキン、L−アスコルビン酸ナトリウム、グルタ
チオンおよびL−システイン塩酸塩は、室温下実質的な
無酸素状態での保存において、これらのそれぞれが添加
されたDHA配合天ぷら粉のヘキサン抽出脂質の酸価お
よび過酸化物価の増加を抑制し、「戻り臭」の発現を顕
著に阻止した。上記の探索実験に使用した各種抗酸化剤
のうち、エリソルビン酸ナトリウム、カテキン、L−ア
スコルビン酸ナトリム、グルタチオン、L−システイン
塩酸塩およびL−アスコルビン酸・パルミチン酸エステ
ルについての結果を表1乃至表3に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】エリソルビン酸ナトリウム、L−アスコル
ビン酸ナトリウム、グルタチオンおよびL−システイン
塩酸塩は、これらのそれぞれが添加されたDHA配合天
ぷら粉の室温下実質的な無酸素状態での保存におけるD
HA配合天ぷら粉の「戻り臭」の発現に対して完全な阻
止効果を示し、さらに、該DHA配合天ぷら粉のヘキサ
ン抽出脂質の酸価および過酸化物価のそれぞれの増加に
対する抑制効果をも示し、特に、L−アスコルビン酸ナ
トリウム、グルタチオンおよびL−システイン塩酸塩で
は過酸化物価の増加抑制効果が顕著であった。
【0039】(2) L−アスコルビン酸ナトリウムおよび
L−システイン塩酸塩のそれぞれの添加量を変えて添加
したDHA配合天ぷら粉の30℃下実質的な無酸素状態
での長期保存 L−アスコルビン酸ナトリウムおよびL−システン塩酸
塩のそれぞれの添加量を変えて添加したDHA配合天ぷ
ら粉およびこれらの抗酸化剤無添加DHA配合天ぷら粉
の30℃下実質的な無酸素状態での保存における「戻り
臭」ならびにヘキサン抽出脂質の酸価および過酸化物価
のそれぞれの経日変化を表4乃至表7のそれぞれに示
す。
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】抗酸化剤無添加DHA配合天ぷら粉の30
℃下実質的な無酸素状態での保存におけるヘキサン抽出
脂質の酸価および過酸化物価は保存日数の経過に伴って
顕著に増加し、かつ、該天ぷら粉における「戻り臭」の
発現も顕著であった。しかしながら、L−アスコルビン
酸ナトリウムおよびL−システイン塩酸塩のそれぞれの
何れかを添加した場合には、30℃下実質的な無酸素状
態で保存されこれらの抗酸化剤の何れかが添加されたD
HA配合天ぷら粉におけるヘキサン抽出脂質の酸価およ
び過酸化物価のそれぞれの増加はこれらの抗酸化剤の添
加量の増加と共に著しく抑制され、「戻り臭」の発現も
同様に抗酸化剤の増加により顕著に阻止された。
【0045】特に、L−アスコルビン酸ナトリウムを添
加した場合には、30℃下実質的な無酸素状態での保存
のDHA配合天ぷら粉におけるヘキサン抽出脂質の酸価
および過酸化物価の増加に対する抑制効果ならびに「戻
り臭」の発現に対する阻止効果は、何れもL−システイ
ン塩酸塩添加の場合に比して優れていた。これらの実験
および他の一連の実験において、たとえば、不飽和脂肪
酸粉状体の1つであるDHA粉状体自体または他の不飽
和脂肪酸粉状体を配合した天ぷら粉のような機能性食品
の実質的な無酸素状態での保存における該機能性食品に
含有せしめられている不飽和脂肪酸の酸化・劣化を抑制
し、「戻り臭」の発現、および/または「酸敗臭」の発
生を阻止する目的で、種々の粉末状の抗酸化剤をDHA
配合天ぷら粉を始めとする不飽和脂肪酸配合粉末食品素
材に添加して、実質的な無酸素状態での長期にわたる保
存期間における不飽和脂肪酸の酸化抑制効果および「戻
り臭」の発現阻止、および/または「酸敗臭」の発生阻
止の効果を調査した。
【0046】その結果、食品素材および抗酸化剤の両者
がともに粉末状であるにも拘わらず、たとえば、エリソ
ルビン酸ナトリウム、カテキン、L−アスコルビン酸ナ
トリウム、グルタチオンおよびL−システイン塩酸塩な
どの各抗酸化剤は、それらがそれぞれ添加された不飽和
脂肪酸配合粉末食品素材の実質的な無酸素状態での長期
間の保存において、顕著な不飽和脂肪酸の酸化抑制効果
および「戻り臭」の発現阻止、および/または「酸敗
臭」の発生阻止の効果を有していた。これらの粉末状の
特定抗酸化剤として、就中、L−アスコルビン酸ナトリ
ウム、グルタチオンおよびL−システイン塩酸塩を使用
した場合の効果が優れ、特に、L−アスコルビン酸ナト
リウムを使用した場合の効果は、最も顕著であった。
【0047】DHA配合天ぷら粉に代えて、DHA粉状
体が配合された小麦粉、パッター粉、空揚げ粉および粉
乳など、ならびにEPAが配合された小麦粉、パッター
粉、空揚げ粉および粉乳などのそれぞれについて上記と
同様な実験を行ない、DHA配合天ぷら粉における実験
の結果と実質的に同様な結果が得られた。また、DHA
およびEPA以外の不飽和脂肪酸であるアラキドン酸、
リノール酸、α−リノレン酸およびγ−リノレン酸のそ
れぞれの粉状体を使用した場合についても同様な結果が
得られた。
【0048】このように、たとえば、穀類粉などの、一
般に異臭がなく実質的に無臭である粉末食品素材に本発
明の不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物を混合した本発
明の機能性食品を実質的な無酸素状態において長期間に
わたって保存して不飽和脂肪酸の「戻り臭」の発現、お
よび/または「酸敗臭」の発生が阻止されるのは、本発
明の不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物自体が長期間に
わたってその「戻り臭」の発現、および/または「酸敗
臭」の発生を阻止していることに他ならない。このこと
から、不飽和脂肪酸粉状体と混合される粉末食品素材に
は特に制限がないことが理解できる。
【0049】
【発明の効果】不飽和脂肪酸粉状体を含有せしめた粉末
食品素材は機能性食品として利用価値が高いにも拘わら
ず、従来の耐酸化性不飽和脂肪酸粉状体および該粉状体
を含有する耐酸化性組成物ならびにこれらの何れかを含
有する粉末食品素材は、何れも実質的な無酸素状態での
長期間にわたる保存における不飽和脂肪酸の酸化・劣化
および「戻り臭」の発現、および/または「酸敗臭」の
発生によって、その広い用途への利用が著しく拒まれて
いた。しかしながら、本発明において、たとえば、DH
A粉状体およびEPA粉状体などを代表とする不飽和脂
肪酸粉状体に、L−アスコルビン酸ナトリウムなどの粉
末状の特定抗酸化剤を混合することにより不飽和脂肪酸
の酸化・劣化を著しく抑制し、さらには「戻り臭」の発
現、および/または「酸敗臭」の発生を顕著に阻止する
ことを可能ならしめるので、不飽和脂肪酸の利用価値は
さらに向上せしめられ、広い用途への利用を可能ならし
め、以て、その使用量の増加および適用範囲の拡大が大
いに期待される。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和脂肪酸粉状体と、粉末状の抗酸化
    剤とを混合してなることを特徴とする不飽和脂肪酸粉状
    体の耐酸化法。
  2. 【請求項2】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪
    酸が、2個以上の2重結合を有する不飽和脂肪酸である
    請求項1記載の不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法。
  3. 【請求項3】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪
    酸が、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ア
    ラキドン酸、リノール酸、α−リノレン酸またはγ−リ
    ノレン酸である請求項2記載の不飽和脂肪酸粉状体の耐
    酸化法。
  4. 【請求項4】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸ア
    ルカリ金属塩、カテキン、L−アスコルビン酸アルカリ
    金属塩、グルタチオンまたはL−システインの酸塩であ
    る請求項1乃至3の何れか1項記載の不飽和脂肪酸粉状
    体の耐酸化法。
  5. 【請求項5】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸ナ
    トリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオ
    ンまたはL−システイン塩酸塩である請求項1乃至4の
    何れか1項記載の不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法。
  6. 【請求項6】 粉末状の抗酸化剤の混合量が、不飽和脂
    肪酸粉状体における不飽和脂肪酸100重量部に対して
    実質的に2〜70重量部である請求項1乃至5の何れか
    1項記載の不飽和脂肪酸粉状体の耐酸化法。
  7. 【請求項7】 不飽和脂肪酸粉状体と、粉末状の抗酸化
    剤とを混合してなることを特徴とする不飽和脂肪酸粉状
    体耐酸化性組成物。
  8. 【請求項8】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪
    酸が、2個以上の2重結合を有する不飽和脂肪酸である
    請求項7記載の不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物。
  9. 【請求項9】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂肪
    酸が、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ア
    ラキドン酸、リノール酸、α−リノレン酸またはγ−リ
    ノレン酸である請求項8記載の不飽和脂肪酸粉状体耐酸
    化性組成物。
  10. 【請求項10】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸
    アルカリ金属塩、カテキン、L−アスコルビン酸アルカ
    リ金属塩、グルタチオンまたはL−システインの酸塩で
    ある請求項7乃至9の何れか1項記載の不飽和脂肪酸粉
    状体耐酸化性組成物。
  11. 【請求項11】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸
    ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、グルタチ
    オンまたはL−システイン塩酸塩である請求項7乃至1
    0の何れか1項記載の不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成
    物。
  12. 【請求項12】 粉末状の抗酸化剤の混合量が、不飽和
    脂肪酸粉状体における不飽和脂肪酸の100重量部に対
    して実質的に2〜70重量部である請求項7乃至11の
    何れか1項記載の不飽和脂肪酸粉状体耐酸化性組成物。
  13. 【請求項13】 粉末食品素材に、不飽和脂肪酸粉状体
    および粉末状の抗酸化剤が混合されてなることを特徴と
    する機能性食品。
  14. 【請求項14】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂
    肪酸が、2個以上の2重結合を有する不飽和脂肪酸であ
    る請求項13記載の機能性食品。
  15. 【請求項15】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂
    肪酸が、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、
    アラキドン酸、リノール酸、α−リノレン酸またはγ−
    リノレン酸である請求項14記載の機能性食品。
  16. 【請求項16】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸
    アルカリ金属塩、カテキン、L−アスコルビン酸アルカ
    リ金属塩、グルタチオンまたはL−システインの酸塩で
    ある請求項13乃至15の何れか1項記載の機能性食
    品。
  17. 【請求項17】 粉末状の抗酸化剤が、エリソルビン酸
    ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、グルタチ
    オンまたはL−システイン塩酸塩である請求項13乃至
    16の何れか1項記載の機能性食品。
  18. 【請求項18】 粉末状の抗酸化剤の混合量が、不飽和
    脂肪酸粉状体における不飽和脂肪酸100重量部に対し
    て実質的に2〜70重量部である請求項13乃至17の
    何れか1項記載の機能性食品。
  19. 【請求項19】 不飽和脂肪酸粉状体における不飽和脂
    肪酸の混合量が、粉末食品素材1000重量部に対して
    実質的に3〜60重量部である請求項13乃至18の何
    れか1項記載の機能性食品。
  20. 【請求項20】 粉末食品素材が、粉末食品類またはそ
    の粉末食品組成物類である請求項13乃至19の何れか
    1項記載の機能性食品。
  21. 【請求項21】 粉末食品類またはその粉末食品組成物
    類が、澱粉、粉乳、粉末蛋白質、粉末肉、粉末野菜、穀
    類粉もしくは小麦粉製品またはこれらを含有する組成物
    である請求項20記載の機能性食品。
  22. 【請求項22】 穀類粉が、小麦粉、米粉、豆粉、そば
    粉またはとうもろこし粉である請求項21記載の機能性
    食品。
  23. 【請求項23】 小麦粉製品が、天ぷら粉、パッター粉
    または空揚げ粉である請求項21記載の機能性食品。
  24. 【請求項24】 機能性食品が、粉乳、粉末肉、穀類粉
    または小麦粉製品で製造された加工食品である請求項1
    3、20、21、22または23項記載の機能性食品。
  25. 【請求項25】 加工食品が、乳製品、ハンバーグ、ホ
    ットドッグ、パン、ビスケット、クッキー、ホットケー
    キ、パウンドケーキ、麺類、そばきり、煎餅、きな粉、
    豆腐、天ぷら、フライまたは空揚げである請求項24記
    載の機能性食品。
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