JPH09176305A - ポリフェニレンエーテル樹脂およびその製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル樹脂およびその製造方法

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JPH09176305A
JPH09176305A JP35468995A JP35468995A JPH09176305A JP H09176305 A JPH09176305 A JP H09176305A JP 35468995 A JP35468995 A JP 35468995A JP 35468995 A JP35468995 A JP 35468995A JP H09176305 A JPH09176305 A JP H09176305A
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JP
Japan
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carbon atoms
formula
alkyl group
general formula
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Application number
JP35468995A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Harada
弘 原田
Yukihiko Hotei
之彦 布袋
Yoshiisa Nonaka
義功 野中
Koji Kamata
晃爾 鎌田
Hiroshi Kusama
▲寛▼ 草間
Mitsuhiro Ichihara
光洋 市原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 胆汁酸吸着作用を有しコレステロール低下剤
として有用なポリフェニレンエーテル樹脂及びその製造
方法を提供する。 【構成】 一般式 【化1】 (式中のR,R,Rはアルキル基、シクロアルキ
ル基等であり、Aはアルキル基であり、Yは薬理学的
に許容される酸残基である)で示される構造単位および
一般式 【化2】 (式中のR,Rはアルキル基、シクロアルキル基等
であり、qは3〜20の整数、AおよびYは前記と同
じ意味をもつ)で示される構造単位により構成され、
(I)の構造単位が96〜40モル%であり、(II)
の構造単位が60〜4モル%であるポリフェニレンエー
テル樹脂及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品として有用な
ポリフェニレンエーテル樹脂及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明は胆汁酸吸
着能を有し、コレステロール低下剤として有用な、一般
【0003】
【化6】
【0004】〔式中のR,R,Rは同じでも異な
っていてもよく、それぞれ炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、炭素数4〜1
5のシクロアルキルアルキル基、炭素数9〜15のアラ
ルキル基または水素原子(但し、R,R,Rの2
個以上が同時に水素原子であることはない)であるか、
またはR,R,Rのいずれか1個が炭素数1〜1
2のアルキル基または水素原子であり、他の2個がそれ
らの結合する窒素原子と一緒になって、さらに1つ以上
のヘテロ原子を有してもよい飽和環を形成するものであ
り、Aは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yは薬理
学的に許容される酸残基である〕で示される構造単位お
よび一般式
【0005】
【化7】
【0006】(式中のR,Rは同じでも異なってい
てもよく、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基、炭素
数3〜15のシクロアルキル基、炭素数4〜15のシク
ロアルキルアルキル基または炭素数9〜15のアラルキ
ル基であるか、またはそれらの結合する窒素原子と一緒
になって、さらに1つ以上のヘテロ原子を有してもよい
飽和環を形成するものであり、Aは炭素数1〜3のアル
キル基であり、qは3〜20の整数であり、Yは薬理
学的に許容される酸残基である)で示される構造単位に
よって構成され、一般式(I)の構造単位が96〜40
モル%であり、一般式(II)の構造単位が60〜4モ
ル%であるポリフェニレンエーテル樹脂及びその製造方
法に関するものである。
【0007】
【従来の技術】ある種の陰イオン交換樹脂が血中コレス
テロール低下作用を有し、コレステロール低下剤として
応用できることは既に知られている(米国特許第349
9960号、同第3780171号、英国特許第929
391号、日本特許公開公報昭53−10386)。陰
イオン交換樹脂により血中コレステロールが低下する機
序は、陰イオン交換樹脂が腸管内に存在する胆汁酸を吸
着固定するために、胆汁酸の再吸収が妨げられ、そのた
め肝臓において胆汁酸と平衡関係にあるコレステロール
の胆汁酸への変換が促進され、その結果として血中コレ
ステロールが低下するものと考えられている。
【0008】従来、コレステロール低下剤として用いら
れている陰イオン交換樹脂として代表的なコレスチラミ
ンは、高コレステロール血症の治療薬として広く臨床で
使用されている。しかしながら、コレスチラミンはベン
ジル位に第4級アンモニウム基を有するため、化学構造
上不安定でありアミンが脱離し易く、その結果脂肪族ア
ミン特有の悪臭を発し、そのままで服用することは耐え
がたく、消臭剤あるいは芳香剤と共に使用するか、ある
いは表面にコーティングを施すことによりその悪臭を低
減させることなどにより使用せざるを得なかった。この
ため、添加剤により服用量が増大し、またこのコーティ
ングにおいても胆汁酸吸着能力を低減させることとな
り、使用量の増大を余儀なくしてしまうことが問題であ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、胆汁
酸に対して強い吸着作用を有し、しかも化学的に安定
で、悪臭がなく、低毒性であり、コレステロール低下剤
として有用であり、従来の陰イオン交換樹脂の問題点を
解決しうる新規なポリフェニレンエーテル樹脂及びその
製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に鑑み鋭意検討を行った結果、ある特定の組成を有する
ポリフェニレンエーテル樹脂が、胆汁酸吸着作用を示
し、しかも極めて安定で不溶性であり安全性が高いこと
を見出し、本発明を成すに至った。即ち、本発明者らは
3−アンモニウムプロピルスルホニルメチル基を側鎖と
するポリフェニレンエーテル樹脂が良好な胆汁酸吸着作
用を有し、側鎖上の第4級アンモニウム基が安定でアミ
ンの分解遊離がなくなり、安定なコレステロール低下剤
となり得ることを見出した。しかしながら、この直鎖状
のポリフェニレンエーテル樹脂は胃液等に対して全く不
溶性であるとはいえず、コレステロール低下剤として使
用するにはなお問題があった。そこで更に、本発明者ら
はこのポリフェニレンエーテル樹脂を不溶化させるべく
検討を行ったところ、炭素数3〜20のメチレン鎖でポ
リフェニレンエーテル樹脂の側鎖上の窒素原子どうしを
架橋させる事ができ、これにより不溶性で極めて安全性
の高いコレステロール低下剤として有用なポリフェニレ
ンエーテル樹脂を製造できることを見出した。本発明は
このような知見に基づくものである。
【0011】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂は、
3−アンモニウムプロピルスルホニルメチル基を側鎖と
して有する点に特徴を有するものであり、胆汁酸吸着作
用を示し、しかもアミン部分の分解によるアミン臭の発
生がなく、極めて安定性に優れ、不溶性で安全性が高い
という特徴を有するものである。また、本発明のポリフ
ェニレンエーテル樹脂はアンモニウム基において架橋し
ている点に特徴を有するものであり、この事により、不
溶性でしかもアミンの分解遊離がなく、極めて安定性が
高いという効果を奏するものである。
【0012】ここで、本発明の上記ポリフェニレンエー
テル樹脂において、炭素数1〜3のアルキル基とはメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基を示
し、炭素数1〜12のアルキル基とはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
n−デシル基、n−ドデシル基等の直鎖状または分枝状
のアルキル基を示し、炭素数3〜15のシクロアルキル
基とはシクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロド
デシル基等の3員環以上の飽和環式アルキル基を示し、
炭素数4〜15のシクロアルキルアルキル基とはシクロ
プロピルメチル基、シクロヘキシルメチル基、2−シク
ロオクチルエチル基、3−シクロオクチルプロピル基、
3−シクロデシルプロピル基等の3員環以上の飽和環式
アルキル基で置換されたアルキル基を示し、炭素数9〜
15のアラルキル基とは3−フェニルプロピル基、4−
フェニルブチル基、3−ナフチルプロピル基等のアリー
ル基で置換された炭素数3以上のアルキル基を示す。
【0013】また、RないしRのうちの2個および
,Rがそれらの結合する窒素原子と一緒になっ
て、さらに1つ以上のヘテロ原子を有してもよい飽和環
とはピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、チオ
モルホリン環等を示す。
【0014】更に、酸残基とは塩酸、臭化水素酸、ヨウ
化水素酸、硫酸等の鉱酸の酸残基、メタンスルホン酸、
酢酸、フマル酸等の有機酸の酸残基を示し、ハロゲン原
子とは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。
【0015】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂は、
例えば以下のようにして製造することができる。即ち、
一般式
【0016】
【化8】
【0017】(式中のXは塩素原子、臭素原子またはヨ
ウ素原子であり、nは10〜1,000,000の整数
であり、Aは前記と同じ意味をもつ)で示されるポリフ
ェニレンエーテル誘導体を有機溶媒、例えば、クロロホ
ルム、N,N−ジメチルホルムアミド又はトルエンに溶
解し、一般式
【0018】
【化9】
【0019】(式中のR、Rおよびqは前記と同じ
意味をもつ)で示されるジアミンを加え、水、0.1〜
0.2当量の無機塩、例えば、炭酸カリウムおよび層間
移動触媒、例えば、テトラブチルアンモニウムヨージド
の存在下、必要に応じ、γ−シクロデキストリンまたは
ポリビニルピロリドンの存在下、室温〜150℃、好ま
しくは80〜110℃で、必要に応じ封管中で、数時間
〜数日間反応させ架橋させた後、次いで一般式
【0020】
【化10】
【0021】(式中のR、RおよびRは前記と同
じ意味をもつ)で示されるアミンと室温〜150℃、好
ましくは80〜110℃で、必要に応じ封管中で、数時
間〜数日間反応させた後、必要に応じ所望の酸で対イオ
ン交換することにより製造することができる。
【0022】上記製造方法において、出発原料として用
いられる前記一般式(III)で示される2−(3−ハ
ロゲノプロピルスルホニルメチル)ポリフェニレンエー
テル誘導体は、新規物質であり、例えば一般式
【0023】
【化11】
【0024】(式中のAおよびnは前記と同じ意味をも
つ)で示される(2−クロロメチル)ポリフェニレンエ
ーテル誘導体をトリメチレンスルフィド中で反応させ、
一般式
【0025】
【化12】
【0026】(式中のAおよびnは前記と同じ意味をも
つ)で示される2−(5−クロロ−2−チアペンチル)
ポリフェニレンエーテル誘導体を製造し、次いで酸化
剤、例えば、m−クロロ過安息香酸で酸化した後、必要
に応じ、臭化カリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、ヨウ化ナトリウム等のハロアルカリ金属塩によりハ
ロゲン交換することにより製造することができる。
【0027】上記製造方法において、出発原料として用
いられる一般式(VI)で示される(2−クロロメチ
ル)ポリフェニレンエーテル誘導体は、一般式
【0028】
【化13】
【0029】(式中のAは前記と同じ意味をもつ)で示
されるフェノール誘導体を、3級アミン類、例えばピリ
ジンおよび遷移金属塩、例えば、塩化銅(I)の存在下
に酸化重合させることにより、一般式
【0030】
【化14】
【0031】(式中のAおよびnは前記と同じ意味をも
つ)で示されるポリフェニレンエーテル誘導体を製造
後、クロル化剤、例えば、塩化スルフリル等でメチル基
をクロル化することにより製造することができる。
【0032】前記製造方法において、出発原料となる一
般式(IV)、(V)および(VIII)で示される化
合物は市販品として入手するか、または公知の方法また
はそれと類似の方法により容易に製造することができ
る。
【0033】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂にお
いて、好ましい第4級窒素置換基としては、トリメチル
アンモニウム、ジメチルブチルアンモニウム、ジメチル
シクロヘキシルアンモニウム、ジメチルシクロヘキシル
メチルアンモニウム、ジメチル(3−フェニルプロピ
ル)アンモニウム等を、また、第3級窒素置換基として
はジメチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基、
シクロヘキシルメチルメチルアミノ基、ブチルメチルア
ミノ基、メチル(3−フェニルプロピル)アミノ基等を
あげることができる。
【0034】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂にお
いて、好ましい酸残基としては、塩素イオン、臭素イオ
ン等のハロゲンイオン、1/2(硫酸イオン)等をあげ
ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂
は、胆汁酸吸着作用を示し、しかも側鎖上の第4級アン
モニウム基が安定でありアミンの分解遊離がなく、更
に、不溶性で極めて安全性の高いという点に特徴を有す
るものである。即ち、グリココール酸ナトリウムまたは
タウロデオキシコール酸ナトリウムを用いた胆汁酸吸着
量測定試験において、本発明のポリフェニレンエーテル
樹脂はコレスチラミン(ダウエックス 1×2 乾燥樹
脂)とほぼ同等の吸着能を示し、しかも、アミンの分解
遊離に伴うアミン臭の発生もなく、更に、不溶性で極め
て安全性の高く、コレステロール低下剤として有用であ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の内容を以下の参考例、実
施例及び試験例により更に詳細に説明する。ただし、こ
れは実施態様を示したものであり、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0037】
【実施例】
参考例 1 ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル ピリジン(744ml)にベンゼン(728ml)、塩
化銅(I)(4.8g)を加え窒素ガスで置換した。
2,6−ジメチルフェノール(61.1g)を加え、空
気を吹き込みながら室温で12時間攪拌した。反応混合
物を濃塩酸(1.56L)、メタノール(2.44L)
の混合溶媒中にあけて再沈殿させ、上澄みを留去した
後、濃塩酸(500ml)、メタノール(1.5L)の
混合溶媒で洗浄し、さらにメタノール(1.5L)で3
回洗浄した。クロロホルム(1.3L)に溶解させた後
にメタノールで再沈殿させて精製後、一晩減圧加熱乾燥
を行い、ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレン
エーテル(55.9g)を得た。
【0038】上記と同様にして得られたポリ−2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(100g)を
クロロホルム(3.5L)、メタノール(1.5L)の
溶液に加え、4時間還流後放冷し、上清をデカンテーシ
ョンした。残渣に再びクロロホルム(3.5L)、メタ
ノール(1.5L)の溶液に加え、4時間還流後放冷
し、上清をデカンテーションした。残渣をクロロホルム
(1.3L)に溶解させた後にメタノールで再沈殿させ
て濾取した後、一晩減圧加熱乾燥を行い、ポリ−2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(85.0
g)を得た。
【0039】 H−NMR(400MHz,CDCl) δ ppm:2.09,6.47 IR(film):750,1190,1310,14
80,1610cm−1
【0040】参考例 2 ポリ−2−クロロメチル−6−メチル−1,4−フェニ
レンエーテル 四塩化炭素(2.1L)にポリ−2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエーテル(42.0g)を加えて、
還流させながら3時間アルゴンガスをバブリングした。
さらに90℃で150Wの白熱電灯2個で光を当てて遮
光した滴下ロートを用いて塩化スルフリル(88ml)
を2滴/秒の速度で滴下した。滴下終了後さらに5分間
攪拌した後放冷した。ヘキサン(10L)で再沈殿させ
て、沈殿したポリマーを濾取し、ヘキサンで2回洗浄し
た後、一晩減圧加熱乾燥を行うことにより、ポリ−2−
クロロメチル−6−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル(54.4g)を得た。
【0041】 H−NMR(400MHz,CDCl) δ ppm:1.9−2.4,4.3−4.8,6.3
−7.2 IR(film):750,1200,1310,14
80,1610cm−1
【0042】参考例 3 ポリ−2−(5−クロロ−2−チアペンチル)−6−メ
チル−1,4−フェニレンエーテル ポリ−2−クロロメチル−6−メチル−1,4−フェニ
レンエーテル(8.00g)にトリメチレンスルフィド
(100ml)を加え、70℃で85時間攪拌した。反
応液をヘキサン(3L)で再沈洗浄した後、乾燥するこ
とにより、ポリ−2−(5−クロロ−2−チアペンチ
ル)−6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(1
1.5g)を得た。
【0043】 H−NMR(400MHz,CDCl) δ ppm:1.7−2.4,2.4−2.9,3.4
−3.9,6.1−7.2
【0044】参考例 4 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル ポリ−2−(5−クロロ−2−チアペンチル)−6−メ
チル−1,4−フェニレンエーテル(10.0g)をク
ロロホルム(200ml)に溶解し、m−クロロ過安息
香酸(22.7g)を加え、室温で5時間攪拌した。反
応液を濾過し、飽和食塩水で洗浄した後、有機層を遠沈
させて分取した。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を留去した。メタノールで洗浄した後、乾燥す
ることにより、ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホ
ニル)メチル−6−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル(8.48g)を得た。
【0045】 H−NMR(270MHz,CDCl) δ ppm :1.5−2.5,3.0−3.4,3.
6−3.8,4.0−4.4,6.1−7.3 IR(film):750,1120,1200,13
10,1480,1600cm−1
【0046】実施例 1 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(2ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(4.38mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにN,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン(439mg)、ヨウ化ナトリウム(172m
g)を加え、封管中100℃で1日間攪拌した。蒸留水
を加えて攪拌した後に水層を留去し、メタノール、1N
塩酸、アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈し、ろ過
して乾燥させることにより目的物(352mg)を得
た。
【0047】実施例 2 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(2ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(8.76mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにN,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン(439mg)、ヨウ化ナトリウム(172m
g)を加え、封管中100℃で1日間攪拌した。蒸留水
を加えて攪拌した後に水層を留去し、メタノール、1N
塩酸、アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈し、ろ過
して乾燥させることにより目的物(351mg)を得
た。
【0048】実施例 3 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(2ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(17.5mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにN,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン(439mg)、ヨウ化ナトリウム(172m
g)を加え、封管中100℃で1日間攪拌した。蒸留水
を加えて攪拌した後に水層を留去し、メタノール、1N
塩酸、アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈し、ろ過
して乾燥させることにより目的物(347mg)を得
た。
【0049】実施例 4 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(1ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(17.5mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにトリメチルアミン(28%)水溶
液(728ml)、ヨウ化ナトリウム(172mg)を
加え、封管中100℃で1日間攪拌した。蒸留水を加え
て攪拌した後に水層を留去し、メタノール、1N塩酸、
アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈し、ろ過して乾
燥させることにより目的物(277mg)を得た。
【0050】実施例 5 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(1ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(17.5mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにN,N−ジメチルシクロヘキシル
メチルアミン(487mg)、ヨウ化ナトリウム(17
2mg)を加え、封管中100℃で1日間攪拌した。蒸
留水を加えて攪拌した後に水層を留去し、メタノール、
1N塩酸、アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈し、
ろ過して乾燥させることにより目的物(328mg)を
得た。
【0051】実施例 6 ポリ−2−(3−クロロプロピルスルホニル)メチル−
6−メチル−1,4−フェニレンエーテル(300m
g)にクロロホルム(3ml)、蒸留水(1ml)を加
えた後、テトラブチルアンモニウムヨージド(42.5
mg)、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−
ジアミノオクタン(17.5mg)を加え、60℃で2
日間撹拌した。さらにN,N−ジメチル−3−フェニル
プロピルアミン(563mg)、ヨウ化ナトリウム(1
72mg)を加え、封管中100℃で1日間攪拌した。
蒸留水を加えて攪拌した後に水層を留去し、メタノー
ル、1N塩酸、アセトンでそれぞれ2回ずつ洗浄、遠沈
し、ろ過して乾燥させることにより目的物(379m
g)を得た。
【0052】試験例 1 試験管内試験 1)吸着量測定 ポリプロピレン製容器に本発明のポリフェニレンエーテ
ル樹詣を10mg、非活性対照として海砂を40mg正
確に計りとった。これに10mMグリココール酸ナトリ
ウムまたは15mMタウロデオキシコール酸ナトリウム
を含む0.3Mリン酸緩衝液(pH6.0)4.5ml
を添加し、一晩室温で水平振盪した。これを遠心分離
(17,000g×10min)し、上清中の胆汁酸量
を酵素法(和光純薬製:総胆汁酸テストワコー)にて定
量し、ポリフェニレンエーテル樹脂への胆汁酸吸着量
(A)を算出した。ポリフェニレンエーテル樹脂への胆
汁酸吸着量はmmol胆汁酸/g resinで示し
た。
【0053】2)解離率測定 胆汁酸を吸着させたポリフェニレンエーテル樹脂または
海砂に0.3Mリン酸緩衝液(pH8.0)4.5ml
を添加し、一晩室温で水平振盪した。振盪後、遠心分離
(17,000g×10min)し、上清中の胆汁酸量
を酵素法(和光純薬製:総胆汁酸テストワコー)にて定
量し、樹脂からの解離量(B)及び海砂からの解離量
(C)を算出した。解離率は百分率で表現し、以下の式
【0054】
【数1】
【0055】により算出した。
【0056】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 晃爾 長野県松本市大字島内4363−1 フレグラ ンスメロディA101 (72)発明者 草間 ▲寛▼ 長野県松本市寿台2−8−13 (72)発明者 市原 光洋 長野県南安曇郡豊科町大字豊科5289−2 フレグランスハイブリッジ201

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中のR,R,Rは同じでも異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜
    15のシクロアルキル基、炭素数4〜15のシクロアル
    キルアルキル基、炭素数9〜15のアラルキル基または
    水素原子(但し、R,R,Rの2個以上が同時に
    水素原子であることはない)であるか、またはR,R
    ,Rのいずれか1個が炭素数1〜12のアルキル基
    または水素原子であり、他の2個がそれらの結合する窒
    素原子と一緒になって、さらに1つ以上のヘテロ原子を
    有してもよい飽和環を形成するものであり、Aは炭素数
    1〜3のアルキル基であり、Yは薬理学的に許容され
    る酸残基である〕で示される構造単位および一般式 【化2】 (式中のR,Rは同じでも異なっていてもよく、そ
    れぞれ炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜15の
    シクロアルキル基、炭素数4〜15のシクロアルキルア
    ルキル基または炭素数9〜15のアラルキル基である
    か、またはそれらの結合する窒素原子と一緒になって、
    さらに1つ以上のヘテロ原子を有してもよい飽和環を形
    成するものであり、Aは炭素数1〜3のアルキル基であ
    り、qは3〜20の整数であり、Yは薬理学的に許容
    される酸残基である)で示される構造単位によって構成
    され、一般式(I)の構造単位が96〜40モル%であ
    り、一般式(II)の構造単位が60〜4%であるポリ
    フェニレンエーテル樹脂。
  2. 【請求項2】 一般式 【化3】 (式中のAは炭素数1〜3のアルキル基であり、Xはハ
    ロゲン原子であり、nは10〜1,000,000の整
    数である)で示される2−(3−ハロゲノプロピルスル
    ホニルメチル)ポリフェニレンエーテル誘導体を、一般
    式 【化4】 (式中のR,Rは同じでも異なっていてもよく、そ
    れぞれ炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜15の
    シクロアルキル基、炭素数4〜15のシクロアルキルア
    ルキル基または炭素数9〜15のアラルキル基である
    か、またはそれらの結合する窒素原子と一緒になって、
    さらに1つ以上のヘテロ原子を有してもよい飽和環を形
    成するものであり、qは3〜20の整数である)で示さ
    れるジアミンと反応させて架橋させた後、一般式 【化5】 〔式中のR,R,Rは同じでも異なっていてもよ
    く、それぞれ炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜
    15のシクロアルキル基、炭素数4〜15のシクロアル
    キルアルキル基、炭素数9〜15のアラルキル基または
    水素原子(但し、R,R,Rの2個以上が同時に
    水素原子であることはない)であるか、またはR,R
    ,Rのいずれか1個が炭素数1〜12のアルキル基
    または水素原子であり、他の2個がそれらの結合する窒
    素原子と一緒になって、さらに1つ以上のヘテロ原子を
    有してもよい飽和環を形成するものである〕で示される
    アミンを反応させることを特徴とする請求項1記載のポ
    リフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
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