JPH09174125A - タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法 - Google Patents
タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法Info
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- JPH09174125A JPH09174125A JP7341688A JP34168895A JPH09174125A JP H09174125 A JPH09174125 A JP H09174125A JP 7341688 A JP7341688 A JP 7341688A JP 34168895 A JP34168895 A JP 34168895A JP H09174125 A JPH09174125 A JP H09174125A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製品板クラウン及び製品平坦度の目標値を高
精度に達成できると共に、安定した圧延が可能となるよ
うにする。 【解決手段】 製品板クラウンの目標値と、製品平坦度
の目標値とを達成する最終スタンドの形状制御操作量
と、最終スタンドの入側板クラウンの目標値C*とを算
出する。最終スタンド以外の各スタンドについては、夫
々の間の平坦度の仮目標値を予め定め、これらにより、
各スタンドにおける形状制御操作量と、出側板クラウン
とを求める。このようにして求まる最終スタンドの前置
スタンドの出側板クラウン、即ち、最終スタンドの入側
板クラウンCと、先に算出された最終スタンドの入側板
クラウンの目標値C* とが一致するように、各スタンド
間の平坦度のバランスを考慮して、各スタンドに決定さ
れた形状制御操作量を修正する。
精度に達成できると共に、安定した圧延が可能となるよ
うにする。 【解決手段】 製品板クラウンの目標値と、製品平坦度
の目標値とを達成する最終スタンドの形状制御操作量
と、最終スタンドの入側板クラウンの目標値C*とを算
出する。最終スタンド以外の各スタンドについては、夫
々の間の平坦度の仮目標値を予め定め、これらにより、
各スタンドにおける形状制御操作量と、出側板クラウン
とを求める。このようにして求まる最終スタンドの前置
スタンドの出側板クラウン、即ち、最終スタンドの入側
板クラウンCと、先に算出された最終スタンドの入側板
クラウンの目標値C* とが一致するように、各スタンド
間の平坦度のバランスを考慮して、各スタンドに決定さ
れた形状制御操作量を修正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンデム圧延機で
の圧延に際し、圧延材の先端部から所望の板クラウン及
び平坦度を有する製品板を得るべく、最終スタンドを含
む複数のスタンドに付設された形状制御手段の操作量を
初期設定する方法に関する。
の圧延に際し、圧延材の先端部から所望の板クラウン及
び平坦度を有する製品板を得るべく、最終スタンドを含
む複数のスタンドに付設された形状制御手段の操作量を
初期設定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延材の送り方向に複数の圧延スタンド
を並設してなるタンデム圧延機の操業においては、最終
スタンドの出側に得られる製品板が、適正なクラウン形
状を有すると共に良好な平坦度を有することが重要であ
る。また平坦度については、圧延の安定性を維持し、板
破断等の事故の発生を防止するため、各スタンド間での
平坦度を適正範囲に維持することも重要である。
を並設してなるタンデム圧延機の操業においては、最終
スタンドの出側に得られる製品板が、適正なクラウン形
状を有すると共に良好な平坦度を有することが重要であ
る。また平坦度については、圧延の安定性を維持し、板
破断等の事故の発生を防止するため、各スタンド間での
平坦度を適正範囲に維持することも重要である。
【0003】そこで従来から、最終スタンドを含む複数
のスタンドに板クラウン及び平坦度を調整するための形
状制御手段を付設し、これらの操作量を適正に設定する
ことにより、最終スタンドの出側に所望の板クラウン及
び平坦度を有する製品板を得ると共に、スタンド間の平
坦度を適正に維持する形状制御が行なわれている。
のスタンドに板クラウン及び平坦度を調整するための形
状制御手段を付設し、これらの操作量を適正に設定する
ことにより、最終スタンドの出側に所望の板クラウン及
び平坦度を有する製品板を得ると共に、スタンド間の平
坦度を適正に維持する形状制御が行なわれている。
【0004】なお、前記形状制御手段は、圧延ロールに
曲げ力を加えるロールベンディング機構、圧延材の圧延
方向と直交する線上に並ぶ圧延ロールとバックアップロ
ールとを圧延材と平行をなす面内にて互いに交叉させる
ペアクロス角変更機構、圧延ロールとバックアップロー
ルとの間に配した中間ロールを、ロール軸の方向に移動
させる中間ロールシフト機構等、圧延材に対する圧延ロ
ールの接触状態を変更し得る種々の機構を、単独に、又
は複数組み合わせて備えて構成されている。
曲げ力を加えるロールベンディング機構、圧延材の圧延
方向と直交する線上に並ぶ圧延ロールとバックアップロ
ールとを圧延材と平行をなす面内にて互いに交叉させる
ペアクロス角変更機構、圧延ロールとバックアップロー
ルとの間に配した中間ロールを、ロール軸の方向に移動
させる中間ロールシフト機構等、圧延材に対する圧延ロ
ールの接触状態を変更し得る種々の機構を、単独に、又
は複数組み合わせて備えて構成されている。
【0005】前記形状制御の方法は、特公平6-98366号
公報、特開平6-134508号公報に開示されている。特公平
6-98366号公報に開示された方法は、形状制御手段とし
てロールベンディング機構を備えたタンデム圧延機にお
いて、各スタンドにおけるベンディング力の制約条件、
及び各スタンド間に維持すべき平坦度の制約条件の下に
て達成可能な板クラウンの最小値及び最大値を、第1ス
タンドから最終スタンドまでの夫々のスタンドに対して
順次求め、この結果から、最終スタンドでの板クラウン
の制御範囲を求め、該スタンドの出側において板クラウ
ンの目標値が達成可能か否かを判定し、可能と判定され
た場合には、前記2つの制約条件に、最終スタンド出側
における板クラウンの目標値と平坦度の目標値とを制約
条件として加えた線形計画法により、各スタンドのロー
ルベンディング力の総和、各スタンド間の平坦度の総和
等、ロールベンディング力に関連する所定の評価関数の
値が最小となるように各スタンド毎のロールベンディン
グ力を決定し、この結果を対応するロールベンディング
装置の操作量として設定する方法である。
公報、特開平6-134508号公報に開示されている。特公平
6-98366号公報に開示された方法は、形状制御手段とし
てロールベンディング機構を備えたタンデム圧延機にお
いて、各スタンドにおけるベンディング力の制約条件、
及び各スタンド間に維持すべき平坦度の制約条件の下に
て達成可能な板クラウンの最小値及び最大値を、第1ス
タンドから最終スタンドまでの夫々のスタンドに対して
順次求め、この結果から、最終スタンドでの板クラウン
の制御範囲を求め、該スタンドの出側において板クラウ
ンの目標値が達成可能か否かを判定し、可能と判定され
た場合には、前記2つの制約条件に、最終スタンド出側
における板クラウンの目標値と平坦度の目標値とを制約
条件として加えた線形計画法により、各スタンドのロー
ルベンディング力の総和、各スタンド間の平坦度の総和
等、ロールベンディング力に関連する所定の評価関数の
値が最小となるように各スタンド毎のロールベンディン
グ力を決定し、この結果を対応するロールベンディング
装置の操作量として設定する方法である。
【0006】また後者、特開平6-134508号公報に開示さ
れた方法は、前者の同様の制約条件下にて達成可能な板
クラウン比率(板クラウンの板厚に対する比率)の最小
値及び最大値を、第1スタンドから最終スタンドまでの
夫々のスタンドに対して順次求め、この結果から、最終
スタンドの出側において板クラウン比率の目標値が達成
可能か否かを判定し、達成可能と判定された場合には、
前記目標値をそのまま用い、達成不可能と判定された場
合には、最終スタンドにおいて求められた最小値又は最
大値を目標値として、これらの目標値と圧延前における
板クラウン比率とを結ぶ直線に沿って、第1スタンドか
ら最終スタンドの前置スタンドまでの目標板クラウン比
率を決定し、これに基づいて形状制御手段の操作量を設
定する方法である。
れた方法は、前者の同様の制約条件下にて達成可能な板
クラウン比率(板クラウンの板厚に対する比率)の最小
値及び最大値を、第1スタンドから最終スタンドまでの
夫々のスタンドに対して順次求め、この結果から、最終
スタンドの出側において板クラウン比率の目標値が達成
可能か否かを判定し、達成可能と判定された場合には、
前記目標値をそのまま用い、達成不可能と判定された場
合には、最終スタンドにおいて求められた最小値又は最
大値を目標値として、これらの目標値と圧延前における
板クラウン比率とを結ぶ直線に沿って、第1スタンドか
ら最終スタンドの前置スタンドまでの目標板クラウン比
率を決定し、これに基づいて形状制御手段の操作量を設
定する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の方法
においては、各スタンド間の平坦度を許容範囲内に維持
するという制約条件下にて、各スタンドにおけるロール
ベンディング力の総和、又は各スタンド間における平坦
度の総和を評価対象として夫々の形状制御手段の操作量
が決定されているに過ぎず、このように決定された操作
量をそのまま実行した場合、各スタンド間の平坦度のバ
ランスが悪く、圧延の安定性が阻害されるという不都合
があった。
においては、各スタンド間の平坦度を許容範囲内に維持
するという制約条件下にて、各スタンドにおけるロール
ベンディング力の総和、又は各スタンド間における平坦
度の総和を評価対象として夫々の形状制御手段の操作量
が決定されているに過ぎず、このように決定された操作
量をそのまま実行した場合、各スタンド間の平坦度のバ
ランスが悪く、圧延の安定性が阻害されるという不都合
があった。
【0008】これに対し、後者の方法においては、各ス
タンドの目標板クラウン比率の決定に際し、各スタンド
間での平坦度(板クラウン比率の変化量)のバランスを
考慮することとなっており、圧延の安定性が阻害される
虞れはないが、最終スタンドの出側においては、板クラ
ウン比率の目標値を達成することのみが考慮対象となっ
ており、平坦度の目標値が達成されず、製品板の平坦度
を保証し得ないという不都合があった。
タンドの目標板クラウン比率の決定に際し、各スタンド
間での平坦度(板クラウン比率の変化量)のバランスを
考慮することとなっており、圧延の安定性が阻害される
虞れはないが、最終スタンドの出側においては、板クラ
ウン比率の目標値を達成することのみが考慮対象となっ
ており、平坦度の目標値が達成されず、製品板の平坦度
を保証し得ないという不都合があった。
【0009】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、最終スタンドの出側における板クラウン及び平
坦度の目標値を良好に達成でき、また、各スタンド間の
平坦度を所定の許容範囲内に抑えつつ、各スタンドにバ
ランス良く配分して、板クラウン及び平坦度を高精度に
維持しつつ、安定した圧延が可能となる形状制御操作量
の設定方法を提供することを目的とする。
であり、最終スタンドの出側における板クラウン及び平
坦度の目標値を良好に達成でき、また、各スタンド間の
平坦度を所定の許容範囲内に抑えつつ、各スタンドにバ
ランス良く配分して、板クラウン及び平坦度を高精度に
維持しつつ、安定した圧延が可能となる形状制御操作量
の設定方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法は、複
数の圧延スタンドを並設してなるタンデム圧延機の最終
スタンドの出側に、予め設定された目標板クラウン及び
目標平坦度を有する製品板を得るべく、前記最終スタン
ドを含む複数のスタンドに付設した形状制御手段の操作
量を設定する方法において、前記最終スタンドの形状制
御手段の操作量と、該最終スタンドの入側板クラウンの
目標値とを、前記目標板クラウンと前記目標平坦度とに
基づいて決定するステップと、前記最終スタンド以外の
各スタンドにおける形状制御手段の操作量を、前記最終
スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値を達成
し、夫々のスタンド間の平坦度を予め定めた許容範囲内
に抑えると共に、相互間に所定の配分比率を実現するよ
うに決定するステップとを含むことを特徴とし、更に加
えて、前記平坦度の配分を等配分とすることを特徴とす
る。
タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法は、複
数の圧延スタンドを並設してなるタンデム圧延機の最終
スタンドの出側に、予め設定された目標板クラウン及び
目標平坦度を有する製品板を得るべく、前記最終スタン
ドを含む複数のスタンドに付設した形状制御手段の操作
量を設定する方法において、前記最終スタンドの形状制
御手段の操作量と、該最終スタンドの入側板クラウンの
目標値とを、前記目標板クラウンと前記目標平坦度とに
基づいて決定するステップと、前記最終スタンド以外の
各スタンドにおける形状制御手段の操作量を、前記最終
スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値を達成
し、夫々のスタンド間の平坦度を予め定めた許容範囲内
に抑えると共に、相互間に所定の配分比率を実現するよ
うに決定するステップとを含むことを特徴とし、更に加
えて、前記平坦度の配分を等配分とすることを特徴とす
る。
【0011】第1発明においては、最終スタンドの出側
の製品板に設定された目標板クラウンと目標平坦度とを
実現するために必要な最終スタンドの形状制御操作量
を、該スタンドの入側における板クラウンの目標値と併
せて決定する。最終スタンド以外の各スタンドにおいて
は、最終スタンドにおいて決定された入側板クラウンの
目標値を達成し、また夫々のスタンド間の平坦度を許容
範囲内に抑えると共に、該平坦度のバランスが、所定の
配分比率にてバランス良くなされるように、例えば、等
配分となるように形状制御操作量を決定する。
の製品板に設定された目標板クラウンと目標平坦度とを
実現するために必要な最終スタンドの形状制御操作量
を、該スタンドの入側における板クラウンの目標値と併
せて決定する。最終スタンド以外の各スタンドにおいて
は、最終スタンドにおいて決定された入側板クラウンの
目標値を達成し、また夫々のスタンド間の平坦度を許容
範囲内に抑えると共に、該平坦度のバランスが、所定の
配分比率にてバランス良くなされるように、例えば、等
配分となるように形状制御操作量を決定する。
【0012】本発明の第2発明に係るタンデム圧延機に
おける形状制御操作量設定方法は、複数の圧延スタンド
を並設してなるタンデム圧延機の最終スタンドの出側
に、予め設定された目標板クラウン及び目標平坦度を有
する製品板を得るべく、前記最終スタンドを含む複数の
スタンドに付設した形状制御手段の操作量を設定する方
法において、前記最終スタンドの形状制御手段の操作量
と、該最終スタンドの入側板クラウンの目標値とを、前
記目標板クラウンと前記目標平坦度とに基づいて決定す
るステップと、前記最終スタンドの前側の所定数のスタ
ンドの夫々における形状制御手段の操作量と各スタンド
の入側板クラウンの目標値とを、各スタンドに予め設定
された平坦度の目標値を用いると共に、各スタンドの後
置スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値を当
該スタンドの出側板クラウンの目標値として用い、前記
最終スタンドの前置スタンドから順次決定するステップ
と、残りの各スタンドにおける形状制御手段の操作量
を、前記所定数のスタンドの内、最前のスタンドにて決
定された入側板クラウンの目標値を達成し、夫々のスタ
ンド間の平坦度を予め定めた許容範囲内に抑えると共
に、相互間に所定の配分比率を実現するように決定する
ステップとを含むことを特徴とし、更に加えて、前記平
坦度の配分を等配分とすることを特徴とする。
おける形状制御操作量設定方法は、複数の圧延スタンド
を並設してなるタンデム圧延機の最終スタンドの出側
に、予め設定された目標板クラウン及び目標平坦度を有
する製品板を得るべく、前記最終スタンドを含む複数の
スタンドに付設した形状制御手段の操作量を設定する方
法において、前記最終スタンドの形状制御手段の操作量
と、該最終スタンドの入側板クラウンの目標値とを、前
記目標板クラウンと前記目標平坦度とに基づいて決定す
るステップと、前記最終スタンドの前側の所定数のスタ
ンドの夫々における形状制御手段の操作量と各スタンド
の入側板クラウンの目標値とを、各スタンドに予め設定
された平坦度の目標値を用いると共に、各スタンドの後
置スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値を当
該スタンドの出側板クラウンの目標値として用い、前記
最終スタンドの前置スタンドから順次決定するステップ
と、残りの各スタンドにおける形状制御手段の操作量
を、前記所定数のスタンドの内、最前のスタンドにて決
定された入側板クラウンの目標値を達成し、夫々のスタ
ンド間の平坦度を予め定めた許容範囲内に抑えると共
に、相互間に所定の配分比率を実現するように決定する
ステップとを含むことを特徴とし、更に加えて、前記平
坦度の配分を等配分とすることを特徴とする。
【0013】第2発明においては、形状制御手段を有す
る複数のスタンドを、第1スタンドからNスタンドまで
の前グループと、(N+1)スタンドから、最終スタン
ドとなる第nスタンドの前置スタンド、即ち、(n−
1)スタンドまでの後グループとにグループ分けし、ま
ず、製品板に設定された目標板クラウンと目標平坦度と
を実現するために必要な最終スタンドの形状制御操作量
を、該スタンドの入側における板クラウンの目標値と併
せて決定する。次いで、最終スタンドの前側の所定数の
スタンド、即ち、後グループの各スタンドにおける形状
制御操作量と入側板クラウンの目標値とを、夫々のスタ
ンドに対して予め設定された平坦度の目標値と、夫々の
後側スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値、
即ち、当該スタンドの出側板クラウンの目標値とに基づ
いて、最終スタンドの前置スタンド、即ち、(n−1)
スタンドから順次決定する。前グループの各スタンドに
おいては、後グループの最前のスタンド、即ち、(N+
1)スタンドにおいて決定された入側板クラウンの目標
値を達成し、また夫々のスタンド間の平坦度を許容範囲
内に抑えると共に、該平坦度のバランスが、所定の配分
比率にてバランス良くなされるように、例えば、等配分
となるように形状制御操作量を決定する。
る複数のスタンドを、第1スタンドからNスタンドまで
の前グループと、(N+1)スタンドから、最終スタン
ドとなる第nスタンドの前置スタンド、即ち、(n−
1)スタンドまでの後グループとにグループ分けし、ま
ず、製品板に設定された目標板クラウンと目標平坦度と
を実現するために必要な最終スタンドの形状制御操作量
を、該スタンドの入側における板クラウンの目標値と併
せて決定する。次いで、最終スタンドの前側の所定数の
スタンド、即ち、後グループの各スタンドにおける形状
制御操作量と入側板クラウンの目標値とを、夫々のスタ
ンドに対して予め設定された平坦度の目標値と、夫々の
後側スタンドにて決定された入側板クラウンの目標値、
即ち、当該スタンドの出側板クラウンの目標値とに基づ
いて、最終スタンドの前置スタンド、即ち、(n−1)
スタンドから順次決定する。前グループの各スタンドに
おいては、後グループの最前のスタンド、即ち、(N+
1)スタンドにおいて決定された入側板クラウンの目標
値を達成し、また夫々のスタンド間の平坦度を許容範囲
内に抑えると共に、該平坦度のバランスが、所定の配分
比率にてバランス良くなされるように、例えば、等配分
となるように形状制御操作量を決定する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るタン
デム圧延機における形状制御操作量設定方法(以下本発
明方法という)の実施状態の一例を示す模式的ブロック
図である。図示のタンデム圧延機は、圧延材1の送り方
向(図中に白抜矢符にて示す)に沿って5つのスタンド
S1 〜S5 を備える5スタンドタンデム圧延機である。
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るタン
デム圧延機における形状制御操作量設定方法(以下本発
明方法という)の実施状態の一例を示す模式的ブロック
図である。図示のタンデム圧延機は、圧延材1の送り方
向(図中に白抜矢符にて示す)に沿って5つのスタンド
S1 〜S5 を備える5スタンドタンデム圧延機である。
【0015】圧延材1の送り方向の上流側に並ぶ3つの
スタンドS1 ,S2 ,S3 は、前記圧延材1の両面に転
接する圧延ロール10,10と、これらの他側に転接するバ
ックアップロール11,11とを備えると共に、これらを圧
延材1と平行をなす面内にて互いに交叉させるペアクロ
ス角変更機構12を備え、該ペアクロス角変更機構12の動
作により圧延材1に対する圧延ロール10,10の接触状態
を変更して、板クラウン及び平坦度の調整を可能とした
4Hiペアクロス圧延機である。
スタンドS1 ,S2 ,S3 は、前記圧延材1の両面に転
接する圧延ロール10,10と、これらの他側に転接するバ
ックアップロール11,11とを備えると共に、これらを圧
延材1と平行をなす面内にて互いに交叉させるペアクロ
ス角変更機構12を備え、該ペアクロス角変更機構12の動
作により圧延材1に対する圧延ロール10,10の接触状態
を変更して、板クラウン及び平坦度の調整を可能とした
4Hiペアクロス圧延機である。
【0016】また、圧延材1の送り方向の下流側に並ぶ
2つのスタンドS4 ,S5 は、圧延材1の両面に転接す
る圧延ロール13,13の他側に、中間ロール14,14を介し
てバックアップロール15,15を転接させた構成であり、
各スタンドS4 ,S5 において圧延材1を挾んで対向す
る一対の中間ロール14,14を、ロール軸の方向に互いに
逆向きに移動させる中間ロールシフト機構16を備え、該
中間ロールシフト機構16の動作により圧延材1に対する
圧延ロール13,13の接触状態を変更して、板クラウン及
び平坦度の調整を可能とした6HiCVC圧延機であ
る。
2つのスタンドS4 ,S5 は、圧延材1の両面に転接す
る圧延ロール13,13の他側に、中間ロール14,14を介し
てバックアップロール15,15を転接させた構成であり、
各スタンドS4 ,S5 において圧延材1を挾んで対向す
る一対の中間ロール14,14を、ロール軸の方向に互いに
逆向きに移動させる中間ロールシフト機構16を備え、該
中間ロールシフト機構16の動作により圧延材1に対する
圧延ロール13,13の接触状態を変更して、板クラウン及
び平坦度の調整を可能とした6HiCVC圧延機であ
る。
【0017】本発明方法は、以上の如く構成されたタン
デム圧延機、即ち、圧延材1の送り方向に並設された複
数(図においては5つ)のスタンドS1 〜S5 の内、最
終スタンドS5 を含む複数のスタンド(図においては、
全てのスタンドS1 〜S5 )に、圧延材1の板クラウン
及び平坦度の調整のための形状制御手段(図において
は、ペアクロス角変更機構12及び中間ロールシフト機構
16)を付設してなるタンデム圧延機において、前記形状
制御手段の操作量(S1 〜S3 においてはペアクロス角
の変更量、S4 ,S5 においては中間ロールのシフト
量)を設定すべく、ペアクロス角変更機構12及び中間ロ
ールシフト機構16の動作制御のための形状制御部2にお
いて実行される。
デム圧延機、即ち、圧延材1の送り方向に並設された複
数(図においては5つ)のスタンドS1 〜S5 の内、最
終スタンドS5 を含む複数のスタンド(図においては、
全てのスタンドS1 〜S5 )に、圧延材1の板クラウン
及び平坦度の調整のための形状制御手段(図において
は、ペアクロス角変更機構12及び中間ロールシフト機構
16)を付設してなるタンデム圧延機において、前記形状
制御手段の操作量(S1 〜S3 においてはペアクロス角
の変更量、S4 ,S5 においては中間ロールのシフト
量)を設定すべく、ペアクロス角変更機構12及び中間ロ
ールシフト機構16の動作制御のための形状制御部2にお
いて実行される。
【0018】なお、圧延スタンドの並設数は、図1に示
す5つに限らず、また、各スタンドに付設される形状制
御手段は、図1に示すペアクロス角変更機構12及び中間
ロールシフト機構16に限らないことは言うまでもない。
更に、形状制御手段は、図1に示す如く、全てのスタン
ドS1 〜S5 に付設される必要はない。
す5つに限らず、また、各スタンドに付設される形状制
御手段は、図1に示すペアクロス角変更機構12及び中間
ロールシフト機構16に限らないことは言うまでもない。
更に、形状制御手段は、図1に示す如く、全てのスタン
ドS1 〜S5 に付設される必要はない。
【0019】前記形状制御部2には、圧延操業管理のた
めの上位のプロセスコンピュータ3から、形状制御のた
めに必要な情報として、各スタンドの圧延荷重Pi (i
=1〜n)、各スタンドの出側板厚hi (i=1〜
n)、並びに、最終スタンドの出側において実現すべき
目標板クラウンCn * 及び目標平坦度εn * が与えられ
ている。なお、iはスタンド番号、nはスタンド数であ
り、図1に示すタンデム圧延機においては、n=5、i
=1〜5となる。
めの上位のプロセスコンピュータ3から、形状制御のた
めに必要な情報として、各スタンドの圧延荷重Pi (i
=1〜n)、各スタンドの出側板厚hi (i=1〜
n)、並びに、最終スタンドの出側において実現すべき
目標板クラウンCn * 及び目標平坦度εn * が与えられ
ている。なお、iはスタンド番号、nはスタンド数であ
り、図1に示すタンデム圧延機においては、n=5、i
=1〜5となる。
【0020】これらの情報を用い形状制御部2は、タン
デム圧延機の各スタンドSi における形状制御操作量x
i を決定し、この結果を、夫々のスタンドSi に付設さ
れた形状制御手段(図1においては、ペアクロス角変更
機構12及び中間ロールシフト機構16)に出力して、該形
状制御手段の操作量を設定する動作を行なう。
デム圧延機の各スタンドSi における形状制御操作量x
i を決定し、この結果を、夫々のスタンドSi に付設さ
れた形状制御手段(図1においては、ペアクロス角変更
機構12及び中間ロールシフト機構16)に出力して、該形
状制御手段の操作量を設定する動作を行なう。
【0021】各スタンドSi における形状制御操作量x
i の決定は、以下に示す手順に従って行われる。形状制
御部2には、各スタンドSi の出側板クラウンCi 、及
び各スタンドの出側平坦度εi 、即ち、iスタンドとi
+1スタンドとの間の平坦度と、各スタンドSi におけ
る形状制御操作量xi との関係を示す以下に示すモデル
式が設定されている。
i の決定は、以下に示す手順に従って行われる。形状制
御部2には、各スタンドSi の出側板クラウンCi 、及
び各スタンドの出側平坦度εi 、即ち、iスタンドとi
+1スタンドとの間の平坦度と、各スタンドSi におけ
る形状制御操作量xi との関係を示す以下に示すモデル
式が設定されている。
【0022】 Ci =f(xi ,Ci-1 ,εi-1 ,Pi ,CRi,・・・) …(1) εi =ai ・(Ci /hi −Ci-1 /hi-1 +bi ・εi-1 ) …(2)
【0023】これらの式中、CRiは、iスタンドにおけ
るロールクラウンであり、ai 及びbi は、圧延条件に
よって定まる各スタンドの形状に関する係数である。ま
た、i=1であるとき右辺に現れるC0 、ε0 及びh0
は、夫々、タンデム圧延機の入側における板クラウン、
平坦度及び板厚を示しており、圧延の前工程にて夫々測
定された値を用いる。入側平坦度ε0 は、一般的には0
である。更に、各スタンドの圧延荷重Pi と、各スタン
ドの出側板厚hi とは、形状制御のために必要な情報と
して、前述した如く、プロセスコンピュータ3から与え
られている。
るロールクラウンであり、ai 及びbi は、圧延条件に
よって定まる各スタンドの形状に関する係数である。ま
た、i=1であるとき右辺に現れるC0 、ε0 及びh0
は、夫々、タンデム圧延機の入側における板クラウン、
平坦度及び板厚を示しており、圧延の前工程にて夫々測
定された値を用いる。入側平坦度ε0 は、一般的には0
である。更に、各スタンドの圧延荷重Pi と、各スタン
ドの出側板厚hi とは、形状制御のために必要な情報と
して、前述した如く、プロセスコンピュータ3から与え
られている。
【0024】第1発明においては、(1),(2)式に
より最終スタンドSn の出側板クラウンCn 及び最終ス
タンドSn の出側平坦度εn を求め、これらが最終スタ
ンドSn の出側に設定された目標板クラウンCn * 及び
目標平坦度εn * と夫々一致するように、最終スタンド
Sn における形状制御操作量xn * と、最終スタンドS
n の入側板クラウンの目標値Cn-1 * とを、後述する手
順にて決定する。次いで、最終スタンドSn 以外の各ス
タンドSi (i=1〜n−1)に対し、夫々のスタンド
Si の出側平坦度εi が(3)式に示す許容範囲内に抑
えられ、所定の配分比率にて各スタンドSi に配分され
るという条件下にて、最終スタンドSnの前置スタンド
Sn-1 の出側板クラウンが、最終スタンドSn において
決定された入側板クラウンの目標値Cn-1 * と一致する
ように、各スタンドSi に設定すべき形状制御操作量x
i * を、(4)式に示す範囲内にて決定する。
より最終スタンドSn の出側板クラウンCn 及び最終ス
タンドSn の出側平坦度εn を求め、これらが最終スタ
ンドSn の出側に設定された目標板クラウンCn * 及び
目標平坦度εn * と夫々一致するように、最終スタンド
Sn における形状制御操作量xn * と、最終スタンドS
n の入側板クラウンの目標値Cn-1 * とを、後述する手
順にて決定する。次いで、最終スタンドSn 以外の各ス
タンドSi (i=1〜n−1)に対し、夫々のスタンド
Si の出側平坦度εi が(3)式に示す許容範囲内に抑
えられ、所定の配分比率にて各スタンドSi に配分され
るという条件下にて、最終スタンドSnの前置スタンド
Sn-1 の出側板クラウンが、最終スタンドSn において
決定された入側板クラウンの目標値Cn-1 * と一致する
ように、各スタンドSi に設定すべき形状制御操作量x
i * を、(4)式に示す範囲内にて決定する。
【0025】 εi min ≦εi ≦εi max (i=1〜n−1) …(3) xi min ≦xi * ≦xi max (i=1〜n) …(4)
【0026】(3)式中のεi min 及びεi max は、夫
々、iスタンドの出側平坦度の許容下限値及び許容上限
値であり、これらは、圧延安定性の確保を考慮して定め
られている。また、(4)式中のxi min 及びxi max
は、夫々、iスタンドにおいて実現可能な形状制御操作
量の下限値及び上限値であり、これらは設備上の制約に
より定められる。
々、iスタンドの出側平坦度の許容下限値及び許容上限
値であり、これらは、圧延安定性の確保を考慮して定め
られている。また、(4)式中のxi min 及びxi max
は、夫々、iスタンドにおいて実現可能な形状制御操作
量の下限値及び上限値であり、これらは設備上の制約に
より定められる。
【0027】第2発明においては、まず、第1発明にお
けると同様に、(1),(2)式により、最終スタンド
Sn の出側板クラウンCn 及び最終スタンドSn の出側
平坦度εn を求め、これらが、最終スタンドSn の出側
に設定された目標板クラウンCn * 及び目標平坦度εn
* と夫々一致するように、最終スタンドSn の形状制御
操作量xn * と、最終スタンドSn の入側板クラウンの
目標値Cn-1 * とを決定する。
けると同様に、(1),(2)式により、最終スタンド
Sn の出側板クラウンCn 及び最終スタンドSn の出側
平坦度εn を求め、これらが、最終スタンドSn の出側
に設定された目標板クラウンCn * 及び目標平坦度εn
* と夫々一致するように、最終スタンドSn の形状制御
操作量xn * と、最終スタンドSn の入側板クラウンの
目標値Cn-1 * とを決定する。
【0028】次いで、最終スタンドSn の前置スタンド
Sn-1 から所定数のスタンド、例えば、N+1(N+1
≦n−1)番目のスタンドSN+1 までのスタンドS
j (j=N+1〜n−1)においては、夫々の後置スタ
ンドにて得られた入側板クラウンの目標値を出側板クラ
ウンの目標値Cj * として用い、また出側平坦度の目標
値εj * としては、各スタンドSj に対して予め設定さ
れた値を用いて、各スタンドSj における形状制御操作
量xj * と入側板クラウンの目標値Cj-1 * とを順次決
定する。
Sn-1 から所定数のスタンド、例えば、N+1(N+1
≦n−1)番目のスタンドSN+1 までのスタンドS
j (j=N+1〜n−1)においては、夫々の後置スタ
ンドにて得られた入側板クラウンの目標値を出側板クラ
ウンの目標値Cj * として用い、また出側平坦度の目標
値εj * としては、各スタンドSj に対して予め設定さ
れた値を用いて、各スタンドSj における形状制御操作
量xj * と入側板クラウンの目標値Cj-1 * とを順次決
定する。
【0029】更に、残りのスタンド、即ち、第1番目の
スタンドS1 からN番目のスタンドSN に対し、当該グ
ループの最後のスタンドSN の出側において、先のグル
ープの最前のスタンドSN+1 における入側板クラウンの
目標値CN * が達成されると共に、夫々のスタンドSi
(i=1〜N)の出側平坦度εi が(5)式に示す許容
範囲内に抑えられ、所定の配分比率にて各スタンドSi
に配分されるという条件を満足するようじ、各スタンド
Si に設定すべき形状制御操作量xi * を決定する。
スタンドS1 からN番目のスタンドSN に対し、当該グ
ループの最後のスタンドSN の出側において、先のグル
ープの最前のスタンドSN+1 における入側板クラウンの
目標値CN * が達成されると共に、夫々のスタンドSi
(i=1〜N)の出側平坦度εi が(5)式に示す許容
範囲内に抑えられ、所定の配分比率にて各スタンドSi
に配分されるという条件を満足するようじ、各スタンド
Si に設定すべき形状制御操作量xi * を決定する。
【0030】 εi min ≦εi ≦εi max (i=1〜N) …(5)
【0031】以上の如き形状制御操作量xi * (i=1
〜n)の決定手順をより具体的に説明する。まず、最終
スタンドSn の形状制御操作量xn * 、及び最終スタン
ドS n における入側板クラウンの目標値Cn-1 * を決定
するステップは、以下の如くに行われる。
〜n)の決定手順をより具体的に説明する。まず、最終
スタンドSn の形状制御操作量xn * 、及び最終スタン
ドS n における入側板クラウンの目標値Cn-1 * を決定
するステップは、以下の如くに行われる。
【0032】まず、形状制御操作量の初期値としてxn
0 を、また、入側板クラウンの初期値としてCn-1 0を与
える。前者は、設備上の制約により定められる形状制御
操作量xの上限値と下限値との間にて適宜に設定すれば
よく、一般的には、上限値若しくは下限値、又は両者の
中間値を使用する。また後者は、クラウン比率を一定と
して考えた(6)式、又は前記(2)式に基づいて得ら
れる(7)式から求められた値を用いる。
0 を、また、入側板クラウンの初期値としてCn-1 0を与
える。前者は、設備上の制約により定められる形状制御
操作量xの上限値と下限値との間にて適宜に設定すれば
よく、一般的には、上限値若しくは下限値、又は両者の
中間値を使用する。また後者は、クラウン比率を一定と
して考えた(6)式、又は前記(2)式に基づいて得ら
れる(7)式から求められた値を用いる。
【0033】 Cn-1 0=Cn * ・hn-1 /hn …(6) Cn-1 0=hn-1 ・(Cn * /hn −εn * /an ) …(7)
【0034】次いで、各スタンドの出側平坦度は、一般
的に夫々の入側平坦度の影響を殆ど受けず、(2)式中
の係数ai とbi との間に、ai ・bi ≒0なる関係が
成り立つことから、最終スタンドSn の入側平坦度をデ
ッドフラット(εn-1 =0)と仮定して、これらの関係
を(1)、(2)式に適用して得られる以下の式によ
り、Cn 0 、εn 0 、Cn 1 、εn 1 、Cn 2 及びεn
2 を夫々算出する。
的に夫々の入側平坦度の影響を殆ど受けず、(2)式中
の係数ai とbi との間に、ai ・bi ≒0なる関係が
成り立つことから、最終スタンドSn の入側平坦度をデ
ッドフラット(εn-1 =0)と仮定して、これらの関係
を(1)、(2)式に適用して得られる以下の式によ
り、Cn 0 、εn 0 、Cn 1 、εn 1 、Cn 2 及びεn
2 を夫々算出する。
【0035】 Cn 0 =f(xn 0 ,Cn-1 0 ,0,Pn ,CRn,・・・) …(8) εn 0 =an ・(Cn 0 /hn −Cn-1 0 /hn-1 ) …(9) Cn 1 =f(xn 1 ,Cn-1 0 ,0,Pn ,CRn,・・・) …(10) εn 1 =an ・(Cn 1 /hn −Cn-1 0 /hn-1 ) …(11) Cn 2 =f(xn 0 ,Cn-1 2 ,0,Pn ,CRn,・・・) …(12) εn 2 =an ・(Cn 2 /hn −Cn-1 2 /hn-1 ) …(13) 但し、 xn 1 =xn 0 +Δx Cn-1 2 =Cn-1 0 +ΔCn-1 とする。
【0036】次に、最終スタンドSn における形状制御
操作量xn が最終スタンドSn の出側板クラウンCn に
与える影響を表す影響係数∂Cn /∂xn と、前記xn
が最終スタンドSn の出側平坦度εn に与える影響を表
す影響係数∂εn /∂xn と、最終スタンドSn の入側
板クラウンCn-1 が同じく出側板クラウンCn に与える
影響を表す影響係数∂Cn /∂Cn-1 とを、下式により
夫々算出する。
操作量xn が最終スタンドSn の出側板クラウンCn に
与える影響を表す影響係数∂Cn /∂xn と、前記xn
が最終スタンドSn の出側平坦度εn に与える影響を表
す影響係数∂εn /∂xn と、最終スタンドSn の入側
板クラウンCn-1 が同じく出側板クラウンCn に与える
影響を表す影響係数∂Cn /∂Cn-1 とを、下式により
夫々算出する。
【0037】 ∂Cn /∂xn =(Cn 1 −Cn 0 )/Δxn …(14) ∂εn /∂xn =(εn 1 −εn 0 )/Δxn …(15) ∂Cn /∂Cn-1 =(Cn 2 −Cn 0 )/ΔCn-1 …(16)
【0038】その後、最終スタンドSn の出側に設定さ
れた目標平坦度εn * を達成するために、該最終スタン
ドSn に実現すべき形状制御操作量xn * を、(15)
式により得られる影響係数∂εn /∂xn を次式に適用
して算出する。
れた目標平坦度εn * を達成するために、該最終スタン
ドSn に実現すべき形状制御操作量xn * を、(15)
式により得られる影響係数∂εn /∂xn を次式に適用
して算出する。
【0039】 xn * =xn 0 +(εn * −εn 0 )/(∂εn /∂xn ) …(17)
【0040】但し、このようにして算出される形状制御
操作量xn * が、最終スタンドSnに対して(4)式に
示す条件式を満足しない場合、即ち、xn min >xn *
であるか又はxn * >xn max である場合には、前者に
おいてはxn * =xn min とし、後者においてはxn *
=xn max とする修正を行う。これらの場合には、前記
目標平坦度εn * を達成することはできない。
操作量xn * が、最終スタンドSnに対して(4)式に
示す条件式を満足しない場合、即ち、xn min >xn *
であるか又はxn * >xn max である場合には、前者に
おいてはxn * =xn min とし、後者においてはxn *
=xn max とする修正を行う。これらの場合には、前記
目標平坦度εn * を達成することはできない。
【0041】次いで、(15)式により得られる影響係
数∂Cn /∂xn を(18)式に適用して、最終スタン
ドSn の出側板クラウンCn を算出し、更に、この結果
と、(16)式により得られる影響係数∂Cn /∂C
n-1 とを(19)式に適用して、最終スタンドSn の入
側板クラウンの目標値Cn-1 * を求める。
数∂Cn /∂xn を(18)式に適用して、最終スタン
ドSn の出側板クラウンCn を算出し、更に、この結果
と、(16)式により得られる影響係数∂Cn /∂C
n-1 とを(19)式に適用して、最終スタンドSn の入
側板クラウンの目標値Cn-1 * を求める。
【0042】 Cn =Cn 0 +(xn * −xn 0 )・(∂Cn /∂xn ) …(18) Cn-1 * =Cn-1 0 +(Cn * −Cn )/(∂Cn /∂Cn-1 )…(19)
【0043】以上の如く、最終スタンドSn における形
状制御操作量xn * と、該最終スタンドSn の入側板ク
ラウンの目標値Cn-1 * とを算出するが、これらの算出
値を初期値として、即ち、xn 0 =xn * とし、Cn-1 0
=Cn-1 * として、前述した演算を複数回繰り返すこと
により、最終スタンドSn の出側に設定された目標板ク
ラウンCn * 及び目標平坦度εn * への一致精度を高め
ることが可能である。
状制御操作量xn * と、該最終スタンドSn の入側板ク
ラウンの目標値Cn-1 * とを算出するが、これらの算出
値を初期値として、即ち、xn 0 =xn * とし、Cn-1 0
=Cn-1 * として、前述した演算を複数回繰り返すこと
により、最終スタンドSn の出側に設定された目標板ク
ラウンCn * 及び目標平坦度εn * への一致精度を高め
ることが可能である。
【0044】更に、第2発明においては、最終スタンド
Sn の前側の所定数のスタンドSj(j=N+1〜n−
1)に対し、各スタンドSj の形状制御操作量xj * と
入側板クラウンの目標値Cj-1 * との演算が同様にして
行われる。この演算は、まず最終スタンドSn の前置ス
タンドSn-1 に対し、最終スタンドSn の入側板クラウ
ンの目標値Cn-1 * を当該スタンドの出側板クラウンの
目標値とし、これと、予め与えられた出側平坦度の目標
値εn-1 * とを用いて行われ、同様の手順の演算をN+
1番目のスタンドSN+1 に至るまで順次繰り返し、各ス
タンドSj の形状制御操作量xj * と入側板クラウンの
目標値Cj-1 * とを決定する。
Sn の前側の所定数のスタンドSj(j=N+1〜n−
1)に対し、各スタンドSj の形状制御操作量xj * と
入側板クラウンの目標値Cj-1 * との演算が同様にして
行われる。この演算は、まず最終スタンドSn の前置ス
タンドSn-1 に対し、最終スタンドSn の入側板クラウ
ンの目標値Cn-1 * を当該スタンドの出側板クラウンの
目標値とし、これと、予め与えられた出側平坦度の目標
値εn-1 * とを用いて行われ、同様の手順の演算をN+
1番目のスタンドSN+1 に至るまで順次繰り返し、各ス
タンドSj の形状制御操作量xj * と入側板クラウンの
目標値Cj-1 * とを決定する。
【0045】次に、残りのスタンドにおける形状制御操
作量xi * の決定手順を説明する。このステップは、第
1発明においては、第1スタンドS1 から最終スタンド
Snの前置スタンドSn-1 まで、第2発明においては、
第1スタンドS1 からN番目のスタンドSN までの各ス
タンドを対象として行われる。以下の説明は、第1発明
における手順について行うが、第2発明における手順
は、説明文中及び式中の文字n−1をNに置き換えるこ
とにより理解し得る。
作量xi * の決定手順を説明する。このステップは、第
1発明においては、第1スタンドS1 から最終スタンド
Snの前置スタンドSn-1 まで、第2発明においては、
第1スタンドS1 からN番目のスタンドSN までの各ス
タンドを対象として行われる。以下の説明は、第1発明
における手順について行うが、第2発明における手順
は、説明文中及び式中の文字n−1をNに置き換えるこ
とにより理解し得る。
【0046】まず、対象となる各スタンド間の平坦度に
関して、仮の目標値εi * (i=1〜n−1)を仮設定
する。この仮設定値は、前記(3)式を満足するという
条件下にて、板厚、板幅、材質等、圧延条件に応じて、
安定操業上最適と考えられる値とする。
関して、仮の目標値εi * (i=1〜n−1)を仮設定
する。この仮設定値は、前記(3)式を満足するという
条件下にて、板厚、板幅、材質等、圧延条件に応じて、
安定操業上最適と考えられる値とする。
【0047】そして、以下に示す手順の演算を、第1ス
タンドS1 (i=1)から、最終スタンドSn の前置ス
タンドSn-1 (i=n−1)までの各スタンドSi に対
して順次行う。まず、各スタンドSi の形状操作量の初
期値xi 0 を、設備上の制約により定められる上限値若
しくは下限値、又は両者の中間値として与え、以下の各
式(21)〜(26)の演算を行う。
タンドS1 (i=1)から、最終スタンドSn の前置ス
タンドSn-1 (i=n−1)までの各スタンドSi に対
して順次行う。まず、各スタンドSi の形状操作量の初
期値xi 0 を、設備上の制約により定められる上限値若
しくは下限値、又は両者の中間値として与え、以下の各
式(21)〜(26)の演算を行う。
【0048】 Ci 0 =f(xi 0 ,Ci-1 0,εi-1 0,Pi ,CRi,・・) …(20) εi 0 =ai ・(Ci 0 /hi −Ci-1 0/hi-1 +bi ・εi-1 0)…(21) Ci 1 =f(xi 1 ,Ci-1 0,εi-1 0,Pi ,CRi,・・) …(22) εi 1 =ai ・(Ci 1 /hi −Ci-1 0/hi-1 +bi ・εi-1 0)…(23) Ci 2 =f(xi 0 ,Ci-1 2,εi-1 0 ,Pi ,CRi,・・) …(24) εi 2 =ai ・(Ci 2 /hi −Ci-1 2/hi-1 +bi ・εi-1 0)…(25)
【0049】但し、xi 1 =xi 0 +Δx、Ci-1 2=C
i-1 0+ΔCi-1 とする。また、i=1としたとき、各式
中に現れるε0 0 、C0 0 、ε0 、C0 は、圧延の前工
程にて夫々測定された値を用いる。またεi-1 0 とC
i-1 0 とは、後述する(30)式、(31)式により得
られる前置スタンドにおける結果を用いる。
i-1 0+ΔCi-1 とする。また、i=1としたとき、各式
中に現れるε0 0 、C0 0 、ε0 、C0 は、圧延の前工
程にて夫々測定された値を用いる。またεi-1 0 とC
i-1 0 とは、後述する(30)式、(31)式により得
られる前置スタンドにおける結果を用いる。
【0050】次いで、各スタンドSi における形状制御
操作量xi が当該スタンドSi の出側板クラウンCi に
与える影響を表す影響係数∂Ci /∂xi 、前記xi が
当該スタンドSi の出側平坦度εi に与える影響を表す
影響係数∂εi /∂xi 、及び当該スタンドSi の入側
板クラウンCi-1 が同じく出側板クラウンCi に与える
影響を表す影響係数∂Ci /∂Ci-1 とを、前記(1
4)〜(16)式に夫々対応する下記の各式を用いて夫
々算出する。
操作量xi が当該スタンドSi の出側板クラウンCi に
与える影響を表す影響係数∂Ci /∂xi 、前記xi が
当該スタンドSi の出側平坦度εi に与える影響を表す
影響係数∂εi /∂xi 、及び当該スタンドSi の入側
板クラウンCi-1 が同じく出側板クラウンCi に与える
影響を表す影響係数∂Ci /∂Ci-1 とを、前記(1
4)〜(16)式に夫々対応する下記の各式を用いて夫
々算出する。
【0051】 ∂Ci /∂xi =(Ci 1 −Ci 0 )/Δxi …(26) ∂εi /∂xi =(εi 1 −εi 0 )/Δxi …(27) ∂Ci /∂Ci-1 =(Ci 2 −Ci 0 )/ΔCi-1 …(28)
【0052】その後、各スタンドSi に前述の如く設定
された目標平坦度εi * を得るべく、各スタンドSi に
実現すべき形状制御操作量xi * を、(27)式により
得られる影響係数∂εi /∂xi を次式に適用して算出
する。
された目標平坦度εi * を得るべく、各スタンドSi に
実現すべき形状制御操作量xi * を、(27)式により
得られる影響係数∂εi /∂xi を次式に適用して算出
する。
【0053】 xi =xi 0 +(εi * −εi 0 )/(∂εi /∂xi ) …(29)
【0054】次に、以上の如く得られた形状制御操作量
xi が、前記(4)式に示す条件式を満足するか否かを
判定し、満足しない場合、即ち、xi min >xi である
か、又はxi >xi max である場合には、前者において
はxi min を、後者においてはxi max を、当該スタン
ドSi に実現すべき形状制御操作量xi とする置き換え
を行う。
xi が、前記(4)式に示す条件式を満足するか否かを
判定し、満足しない場合、即ち、xi min >xi である
か、又はxi >xi max である場合には、前者において
はxi min を、後者においてはxi max を、当該スタン
ドSi に実現すべき形状制御操作量xi とする置き換え
を行う。
【0055】最後に、(27)式により得られる影響係
数∂εi /∂xi を(30)式に、また(26)式によ
り得られる影響係数∂Ci /∂xi を(31)式に夫々
適用して、各スタンドSi の出側平坦度εi と、出側板
クラウンCi とを求める。
数∂εi /∂xi を(30)式に、また(26)式によ
り得られる影響係数∂Ci /∂xi を(31)式に夫々
適用して、各スタンドSi の出側平坦度εi と、出側板
クラウンCi とを求める。
【0056】 εi =εi 0 +(xi −xi 0 )・(∂εi /∂xi ) …(30) Ci =Ci 0 +(xi −xi 0 )・(∂Ci /∂xi ) …(31)
【0057】(30)式により得られる出側平坦度εi
は、次スタンドSi+1 の計算時に、当該スタンドSi+1
の入側平坦度εi 0 として用いられ、(31)式により
得られる出側板クラウンCi は、同じく、入側平坦度C
i 0 として用いられる。なお、(30)式により得られ
る出側平坦度εi は、式中のxi が前述した置き換えを
行っていない数値である場合には、スタンド間平坦度の
目標値εi * と一致する。
は、次スタンドSi+1 の計算時に、当該スタンドSi+1
の入側平坦度εi 0 として用いられ、(31)式により
得られる出側板クラウンCi は、同じく、入側平坦度C
i 0 として用いられる。なお、(30)式により得られ
る出側平坦度εi は、式中のxi が前述した置き換えを
行っていない数値である場合には、スタンド間平坦度の
目標値εi * と一致する。
【0058】以上の如き計算を、第1スタンドS1 か
ら、n−1番目のスタンドSn-1 まで順次行うことによ
り、各スタンドSi における形状制御操作量xi が得ら
れ、これらを実現した場合に当該グループの最後のスタ
ンドSn-1 の出側に実現される板クラウンCn-1 、即
ち、最終スタンドSn の入側板クラウンが(31)式に
より算出される。
ら、n−1番目のスタンドSn-1 まで順次行うことによ
り、各スタンドSi における形状制御操作量xi が得ら
れ、これらを実現した場合に当該グループの最後のスタ
ンドSn-1 の出側に実現される板クラウンCn-1 、即
ち、最終スタンドSn の入側板クラウンが(31)式に
より算出される。
【0059】以上の如く算出される形状制御操作量xi
(i=1〜n−1)は、各スタンド間における仮の目標
平坦度εi * の達成を重視した設定値であり、板クラウ
ンに関する目標の達成は考慮されていない。従って、最
終スタンドSn の前置スタンドSn-1 において前述の如
く算出される出側板クラウンCn-1 は、最終スタンドS
n に対する形状制御操作量xn の決定の過程で得られた
入側板クラウンの目標値Cn-1 * とは一致しない場合が
多い。このような場合には、両者の差を補完するための
形状制御操作量の修正演算を次式によって行う。
(i=1〜n−1)は、各スタンド間における仮の目標
平坦度εi * の達成を重視した設定値であり、板クラウ
ンに関する目標の達成は考慮されていない。従って、最
終スタンドSn の前置スタンドSn-1 において前述の如
く算出される出側板クラウンCn-1 は、最終スタンドS
n に対する形状制御操作量xn の決定の過程で得られた
入側板クラウンの目標値Cn-1 * とは一致しない場合が
多い。このような場合には、両者の差を補完するための
形状制御操作量の修正演算を次式によって行う。
【0060】
【数1】
【0061】このとき、各スタンド間の平坦度の配分量
Δεi * (目標値εi * からの修正量)は、次式により
与えられる。
Δεi * (目標値εi * からの修正量)は、次式により
与えられる。
【0062】
【数2】
【0063】(32)式において、αi =1(i=1〜
n−1)とすれば、(33)式により得られる各スタン
ド間の平坦度の配分量Δεi * は等しくなり、各スタン
ド間に平坦度が等配分されることとなる。なお、前記パ
ラメータαi は、適宜に設定すればよい。各スタンド間
の平坦度の配分を一定とするためには、αi =1とすれ
ばよく、また、板厚の厚い前段スタンドにおける配分比
率を大きくするようにαi を決定してもよい。
n−1)とすれば、(33)式により得られる各スタン
ド間の平坦度の配分量Δεi * は等しくなり、各スタン
ド間に平坦度が等配分されることとなる。なお、前記パ
ラメータαi は、適宜に設定すればよい。各スタンド間
の平坦度の配分を一定とするためには、αi =1とすれ
ばよく、また、板厚の厚い前段スタンドにおける配分比
率を大きくするようにαi を決定してもよい。
【0064】また、(32)式により算出されるxi *
が前記(4)式に示す条件を満足するか否かを判定し、
満足しないスタンドがある場合には、当該スタンド群を
i0として、xi0 min>xi0 *である場合にはxi0 min
を、xi0 *>xi0 maxである場合にはxi0 maxを形状制
御操作量xi0 **とする置き換えを行い、この置き換えに
より生じる形状制御操作量の不足分(=xi0 * −
xi0 **)を他スタンドに振り替えるための演算を次式に
より行う。
が前記(4)式に示す条件を満足するか否かを判定し、
満足しないスタンドがある場合には、当該スタンド群を
i0として、xi0 min>xi0 *である場合にはxi0 min
を、xi0 *>xi0 maxである場合にはxi0 maxを形状制
御操作量xi0 **とする置き換えを行い、この置き換えに
より生じる形状制御操作量の不足分(=xi0 * −
xi0 **)を他スタンドに振り替えるための演算を次式に
より行う。
【0065】 xi1 **=xi1 * +αi1/(λi1・Σj=i1(αj ・Γj /λj ))・ΔCn-1,1 …(34) ΔCn-1.1 =Σj=i0Γj ・(xj * −xj **) …(35)
【0066】但し、i1 は、第1〜第n−1スタンドの
内、形状制御操作量xi * が不足するスタンド群i0 を
除いたスタンド群であり、この振り替えが行われた場合
の平坦度の配分量は、次式に示す如く修正される。
内、形状制御操作量xi * が不足するスタンド群i0 を
除いたスタンド群であり、この振り替えが行われた場合
の平坦度の配分量は、次式に示す如く修正される。
【0067】 Δεi0 **=λi0・(xi0 **−xi0) …(36) Δεi1 **=Δεi1 * +αi1/Σj=i1(αj ・Γj /λj )・ΔCn-1 …(37)
【0068】このようにして得られたxi **及びΔεi
**を、夫々xi * 及びΔεi * と置き換える(xi * =
xi **、Δεi * =Δεi **)。
**を、夫々xi * 及びΔεi * と置き換える(xi * =
xi **、Δεi * =Δεi **)。
【0069】一方、スタンド間平坦度εi +Δεi (i
=1〜n−1)が前記(3)式を満足するか否かを判定
し、満足しないスタンドがある場合には、当該スタンド
群をi2 として、その平坦度が上限値εi2 max 又は下限
値εi2 min となるために必要なxi2 **を、夫々次式によ
り求める。
=1〜n−1)が前記(3)式を満足するか否かを判定
し、満足しないスタンドがある場合には、当該スタンド
群をi2 として、その平坦度が上限値εi2 max 又は下限
値εi2 min となるために必要なxi2 **を、夫々次式によ
り求める。
【0070】εi2+Δεi2 * >εi2 max のとき xi2 **=xi2 * +1/λi2・(εi2 max −εi2−Δεi2 * ) …(38) εi2+Δεi2 * <εi2 min のとき xi2 **=xi2 * +1/λi2・(εi2 min −εi2−Δεi2 * ) …(39)
【0071】次いで、この置き換えにより生じる形状制
御操作量xi * の不足分(=xi2 *−xi2 **)を他スタ
ンドに振り替えるための演算を次式により行う。
御操作量xi * の不足分(=xi2 *−xi2 **)を他スタ
ンドに振り替えるための演算を次式により行う。
【0072】 xi3 **=xi3 * +αi3/(λi3・Σj=i3(αj ・Γj /λj ))・ΔCn-1,2 …(40) ΔCn-1,2 =Σj=i2Γj ・(xj * −xj **) …(41)
【0073】但しi3 は、第1〜第n−1スタンドの
内、スタンド間平坦度εi +Δεi *(i=1〜n−
1)が上下限を超えるスタンド群i2 を除いたスタンド
群であって、この振り替えが行われた場合の平坦度の配
分量は、次式に示す如くなる。
内、スタンド間平坦度εi +Δεi *(i=1〜n−
1)が上下限を超えるスタンド群i2 を除いたスタンド
群であって、この振り替えが行われた場合の平坦度の配
分量は、次式に示す如くなる。
【0074】εi2+Δεi2 * >εi2 max のとき Δεi2 **=λi2・(xi2 **−xi2)=εi2 max −εi2 …(42) εi2+Δεi2 * <εi2 min のとき Δεi2 **=λi2・(xi2 **−xi2)=εi2 min −εi2 …(43) Δεi3 **=Δεi3 * +αi3/Σj=i3(αj ・Γj /λj )・ΔCn-1.2 …(44)
【0075】このようにして得られたxi **、Δεi **
を、xi * 、Δεi * と夫々置き換える(xi * =xi
**、Δεi * =Δεi **)。
を、xi * 、Δεi * と夫々置き換える(xi * =xi
**、Δεi * =Δεi **)。
【0076】なお、以上の如き振り替えを行った結果、
形状制御操作量xi * 、又はスタンド間平坦度εi +Δ
εi * が、前記(3)式、又は前記(4)式を満たさな
いスタンドが存在する場合には、余裕のあるスタンドに
対して同様の振り替えを繰り返して行う。更に、この繰
り返しの後、形状制御操作量xi * 又はスタンド間平坦
度εi +Δεi * が、第1〜第n−1スタンドの全てに
おいて、(3)式又は(4)式の限界値となった場合に
は、形状制御操作量xi * としてその限界値を採用し、
前記(3)式及び(4)式により制約条件下にて目標板
クラウンに最も近い板クラウンが得られるようにする。
形状制御操作量xi * 、又はスタンド間平坦度εi +Δ
εi * が、前記(3)式、又は前記(4)式を満たさな
いスタンドが存在する場合には、余裕のあるスタンドに
対して同様の振り替えを繰り返して行う。更に、この繰
り返しの後、形状制御操作量xi * 又はスタンド間平坦
度εi +Δεi * が、第1〜第n−1スタンドの全てに
おいて、(3)式又は(4)式の限界値となった場合に
は、形状制御操作量xi * としてその限界値を採用し、
前記(3)式及び(4)式により制約条件下にて目標板
クラウンに最も近い板クラウンが得られるようにする。
【0077】以上の如く行われる本発明方法の手順の概
要を、図2及び図3にフローチャートとして示す。図2
は、第1発明の方法に対応し、図3は、第2発明の方法
に対応する。
要を、図2及び図3にフローチャートとして示す。図2
は、第1発明の方法に対応し、図3は、第2発明の方法
に対応する。
【0078】
【実施例】以下に、図1に示すタンデム圧延機を用いて
本発明方法を実施した結果について説明する。この圧延
は、入側板厚4.5mm、入側板クラウン30μmなる
圧延材1から、出側板厚1.2mm、板幅1200mm
なる製品板を得るべく、制御目標値及び板平坦度の許容
範囲を以下に示す如く設定し、
本発明方法を実施した結果について説明する。この圧延
は、入側板厚4.5mm、入側板クラウン30μmなる
圧延材1から、出側板厚1.2mm、板幅1200mm
なる製品板を得るべく、制御目標値及び板平坦度の許容
範囲を以下に示す如く設定し、
【0079】 第1〜第3スタンド出側平坦度の仮目標値 : +5Iunit 第4スタンド出側平坦度目標値 : ±0Iunit 製品平坦度目標値 : −20Iunit 製品板クラウン目標値 : 5μm 第1〜第3スタンド平坦度許容範囲 : ±2%(±98.7Iunit)
【0080】更に、板平坦度を配分するスタンドを第1
〜第3スタンド、即ち、N=3とした第2発明による方
法を、平坦度の配分を等配分として実施した結果、第5
スタンドS5 及び第4スタンドS4 の入側板クラウン、
出側平坦度、及び中間ロールシフト量は、図4中に■印
により示す如くなる。また、スタンド間平坦度の目標値
狙いの計算を実行した結果、第1〜第3スタンドの出側
板クラウン、出側平坦度及びペアクロス角は、図4図中
に○印により示す如くなり、その後、第4スタンドの入
側板クラウン目標値狙いの補正演算を実行した結果、第
1〜第3スタンドの出側板クラウン、出側平坦度及びペ
アクロス角は、図4図中に●印により示す如くに修正さ
れ、第1〜第3スタンドのいずれにおいても、平坦度が
許容範囲内に抑えられ、しかも等配分によりバランス良
く配分されて、製品板クラウン及び平坦度の目標値を共
に達成できた。
〜第3スタンド、即ち、N=3とした第2発明による方
法を、平坦度の配分を等配分として実施した結果、第5
スタンドS5 及び第4スタンドS4 の入側板クラウン、
出側平坦度、及び中間ロールシフト量は、図4中に■印
により示す如くなる。また、スタンド間平坦度の目標値
狙いの計算を実行した結果、第1〜第3スタンドの出側
板クラウン、出側平坦度及びペアクロス角は、図4図中
に○印により示す如くなり、その後、第4スタンドの入
側板クラウン目標値狙いの補正演算を実行した結果、第
1〜第3スタンドの出側板クラウン、出側平坦度及びペ
アクロス角は、図4図中に●印により示す如くに修正さ
れ、第1〜第3スタンドのいずれにおいても、平坦度が
許容範囲内に抑えられ、しかも等配分によりバランス良
く配分されて、製品板クラウン及び平坦度の目標値を共
に達成できた。
【0081】更に、第3スタンドにおける平坦度の許容
範囲を、±1.2%(±35.5Iunit)とした場
合には、第3スタンドの平坦度が許容範囲を超えるた
め、第1及び第2スタンドに平坦度配分量の振り替えを
行った。この場合、第1〜第3スタンドの入側板クラウ
ン、出側平坦度及びペアクロス角は、図5図中に●印に
より示す如くになり、この場合においても、製品板クラ
ウン及び平坦度の目標値を共に達成できた。
範囲を、±1.2%(±35.5Iunit)とした場
合には、第3スタンドの平坦度が許容範囲を超えるた
め、第1及び第2スタンドに平坦度配分量の振り替えを
行った。この場合、第1〜第3スタンドの入側板クラウ
ン、出側平坦度及びペアクロス角は、図5図中に●印に
より示す如くになり、この場合においても、製品板クラ
ウン及び平坦度の目標値を共に達成できた。
【0082】
【発明の効果】以上詳述した如く、第1発明の方法にお
いては、最終スタンドの形状制御操作量を、該スタンド
の入側における板クラウンの目標値と併せて決定し、最
終スタンド以外の各スタンドについては、これらの形状
制御操作量を、最終スタンドにて決定された入側板クラ
ウンの目標値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を許
容範囲内に抑えると共に、所定の配分比率となるように
決定するから、また第2発明の方法においては、形状制
御手段を有する複数のスタンドを、前グループと後グル
ープとにグループ分けし、後グループの夫々のスタンド
の形状制御操作量を、該スタンドの入側における板クラ
ウンの目標値と併せて決定し、前グループの各スタンド
については、これらの形状制御操作量を、後グループの
最前スタンドにおいて決定された入側板クラウンの目標
値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を許容範囲内に
抑えると共に、所定の配分比率となるように決定するか
ら、任意の圧延条件に対して、各スタンド間平坦度を許
容範囲内に抑えつつバランス良く配分でき、製品目標板
クラウン及び目標平坦度を精度良く達成し得るようにな
り、圧延の安定化と、製品品質の向上とを併せて実現し
得る等、本発明は優れた効果を奏する。
いては、最終スタンドの形状制御操作量を、該スタンド
の入側における板クラウンの目標値と併せて決定し、最
終スタンド以外の各スタンドについては、これらの形状
制御操作量を、最終スタンドにて決定された入側板クラ
ウンの目標値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を許
容範囲内に抑えると共に、所定の配分比率となるように
決定するから、また第2発明の方法においては、形状制
御手段を有する複数のスタンドを、前グループと後グル
ープとにグループ分けし、後グループの夫々のスタンド
の形状制御操作量を、該スタンドの入側における板クラ
ウンの目標値と併せて決定し、前グループの各スタンド
については、これらの形状制御操作量を、後グループの
最前スタンドにおいて決定された入側板クラウンの目標
値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を許容範囲内に
抑えると共に、所定の配分比率となるように決定するか
ら、任意の圧延条件に対して、各スタンド間平坦度を許
容範囲内に抑えつつバランス良く配分でき、製品目標板
クラウン及び目標平坦度を精度良く達成し得るようにな
り、圧延の安定化と、製品品質の向上とを併せて実現し
得る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図1】本発明方法の実施状態の一例を示す模式的ブロ
ック図である。
ック図である。
【図2】第1発明の手順の概要を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図3】第2発明の手順の概要を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図4】本発明方法の実施の結果の一例を示すグラフで
ある。
ある。
【図5】本発明方法の実施の結果の他の例を示すグラフ
である。
である。
1 圧延材 2 形状制御部 3 プロセスコンピュータ 12 ペアクロス角変更機構 16 中間ロールシフト機構
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の圧延スタンドを並設してなるタン
デム圧延機の最終スタンドの出側に、予め設定された目
標板クラウン及び目標平坦度を有する製品板を得るべ
く、前記最終スタンドを含む複数のスタンドに付設した
形状制御手段の操作量を設定する方法において、前記最
終スタンドの形状制御手段の操作量と、該最終スタンド
の入側板クラウンの目標値とを、前記目標板クラウンと
前記目標平坦度とに基づいて決定するステップと、前記
最終スタンド以外の各スタンドにおける形状制御手段の
操作量を、前記最終スタンドにて決定された入側板クラ
ウンの目標値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を予
め定めた許容範囲内に抑えると共に、相互間に所定の配
分比率を実現するように決定するステップとを含むこと
を特徴とするタンデム圧延機における形状制御操作量設
定方法。 - 【請求項2】 複数の圧延スタンドを並設してなるタン
デム圧延機の最終スタンドの出側に、予め設定された目
標板クラウン及び目標平坦度を有する製品板を得るべ
く、前記最終スタンドを含む複数のスタンドに付設した
形状制御手段の操作量を設定する方法において、前記最
終スタンドの形状制御手段の操作量と、該最終スタンド
の入側板クラウンの目標値とを、前記目標板クラウンと
前記目標平坦度とに基づいて決定するステップと、前記
最終スタンドの前側の所定数のスタンドの夫々における
形状制御手段の操作量と、各スタンドの入側板クラウン
の目標値とを、各スタンドに予め設定された平坦度の目
標値と各スタンドの後置スタンドにて決定された入側板
クラウンの目標値とに基づいて、前記最終スタンドの前
置スタンドから順次決定するステップと、残りの各スタ
ンドにおける形状制御手段の操作量を、前記所定数のス
タンドの内、最前のスタンドにて決定された入側板クラ
ウンの目標値を達成し、夫々のスタンド間の平坦度を予
め定めた許容範囲内に抑えると共に、相互間に所定の配
分比率を実現するように決定するステップとを含むこと
を特徴とするタンデム圧延機における形状制御操作量設
定方法。 - 【請求項3】 前記平坦度の配分を等配分とする請求項
1又は請求項2記載のタンデム圧延機における形状制御
操作量設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7341688A JPH09174125A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7341688A JPH09174125A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174125A true JPH09174125A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18348017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7341688A Pending JPH09174125A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | タンデム圧延機における形状制御操作量設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09174125A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100437640B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-06-26 | 주식회사 포스코 | 후판 마무리 압연기의 형상제어방법 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP7341688A patent/JPH09174125A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100437640B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2004-06-26 | 주식회사 포스코 | 후판 마무리 압연기의 형상제어방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |