JPH0917335A - 低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製造方法 - Google Patents
低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製造方法Info
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Abstract
電圧駆動型フィールドエミッタアレイをシリコン基板に
対して均一に、かつ短時間に製造する方法を提供する。 【解決手段】 フィールドエミッタアレイを製造方法と
して、ゲート絶縁膜44を形成するに際し、半導体工程
に活用される公知の選択酸化(LOCOS)工程を用い
ることにより(ロ)、ゲートホール48のサイズを狭め
ることができる。そしてこの小さくなったゲートホール
48に基づいてゲート電極層45を形成し、このゲート
電極層に相応する電界放出チップ47を形成すること
で、全体的に小さな低電圧駆動可能なフィールドエミッ
タアレイを製造することができる。
Description
ールドエミッタアレイの製造方法、より詳細にはホトマ
スクでパターニングするときの大きさよりも小さな直径
のゲートホールを有する低電圧駆動型フィールドエミッ
タアレイの製造方法に関するものである。
emission display:FED)は平板ディスプレイ(flat pane
l display)の一種で、近年それに関する研究開発が活発
に行なわれている。フィールドエミッタアレイ(field e
mitter array:FEA)はFEDにおいてカソード(陰極)
のゲートとして機能するため、低電圧で駆動可能なFE
Aの開発がFED開発成否の鍵を握ることになる。
(emisson current) は、相対的な陽極(+)電圧が印加
されるゲート電極によりカソードの先端部、つまり電界
放出チップに加わる電界の強さが大きくなるに連れて増
加する。そしてこの電界の強さは、電界放出素子の大き
さに反比例する[N.E.McGruer and Z.Huang,IVMC '93Te
chnical Digest, P.135(1993)参照]。従って、電界放
出素子(field emitter element )の大きさを小さくす
ればその分、駆動電圧はこれに比例して低くすることが
できる。これに加え、フィールドエミッタの大きさを小
さくすると電子の放出源である電界放出素子の単位密度
を高めることができるので、より一層駆動電圧を低下さ
せることができる。そのため、電界放出素子の大きさを
いかにして小さくするか、その方法についての研究開発
が行われているものの、ホトマスクを用いてゲートホー
ルの直径を狭める方法には限界があった。
のフィールドエミッタの製造方法[C.A.Spindt,I.Brodi
e,L.Humphrey,and E.R.Westerberg,J.Appl.Phys,47,P.5
248(1976) ]の概略を図3に則して説明する。予めドー
ピングされたシリコンウエハ31を熱酸化して絶縁層3
2を形成し、その上に金属膜33を蒸着しゲート電極を
形成する。そして、ホトリソグラフィー技術を利用して
微細なゲートホール34をパターニングし[図3
(イ)]、ゲートホール部分の金属層33及び絶縁層3
2を連続的に食刻除去して図3(ロ)に示す断面構造の
基板を作る。
し、その蒸着面に対し傾斜角(grazing angle) を有す
る、いわば「庇状」の分離層35を蒸着形成する[図3
(ハ)]。次いで、蒸着物質が基板面に対して垂直方向
で入射するように金属層を蒸着していくとゲートホール
34の下方に位置するシリコン基板31に金属層36が
形成される。それと共に、分離層35上にも蒸着物質が
堆積し、蒸着していくにつれてゲートホール34の開孔
幅が次第に狭くなり、遂にはゲートホール34の上部が
閉塞し、その内側には閉空間が生じる。この結果、ドー
ピングされたシリコン基板31には円錐突起状の電界放
出チップ36が形成される[図3(ニ)]。
を選択的に食刻すると分離層35上のチップ物質からな
る金属層もリフトオフされて[図3(ホ)]、図4に示
すような最終形状の電界放出素子が得られる。
pe) のフィールドエミッタの製造方法のうち重要な工程
は、ホトリソグラフィー技術を駆使して感光膜に約1μ
m程のゲートホールをパターニングする工程である。そ
して、一般的には、ホトマスクアライナあるいは電子ビ
ーム露光装置、イオンビーム露光装置といった装置等が
パターニングに際して使用されている。
する場合には、基板の全面を同時にパターニングするこ
とが可能であるが、直径1μm以下のゲートホールを製
造するには精度的に困難である。また、電子ビーム露光
装置やイオンビーム露光装置を用いる場合には、直径1
μm以下のゲートホールを作ることは可能であるが、基
板全面にゲートホールをパターニングするのに長時間を
必要とするため、FEDパネルの量産性を考慮すると必
ずしも適したものとはいえない。
める1つの解決策として、側壁(side-wall) 形成技術を
利用する方法が提示されている[D.Stephani,D.Peters,
W.Bartsch,C.A.Spindt,and C.E.Holland,IVMC '92,Prog
ram and Abstracts,P.8-4(1992) ]。これによると、先
ず、カソード,絶縁層,ゲートを順次形成してその上に
第1犠牲層(sacrificial layer) を蒸着する。次にホト
リソグラフィーにより1μm程度のゲートホールを食刻
形成した後、第2犠牲層を蒸着する。そしてドライエッ
チングをすると犠牲層のホールの大きさが0.4μm程
度に狭まり、これをエッチングマスクとして使用しゲー
ト電極をエッチングする方法である。
対して、本発明の目的は、直径が1μm以下のゲートホ
ールを有するフィールドエミッタアレイを基板に対して
均一に、かつ比較的短時間に製造する方法を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、ホトマスクでパ
ターニングするときの大きさよりも小さな径のゲートホ
ールのフィールドエミッタアレイを製造する方法を提供
することにある。
に本発明では、シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して
設けたゲート電極層と、ゲートホール内に前記シリコン
基板に接続させて設けた電界放出チップとを有してなる
フィールドエミッタアレイを製造するについて、前記シ
リコン基板に酸化工程を施すことによりゲート絶縁膜を
形成し、これに続けてシリコン基板を食刻することでゲ
ートホールを形成するようにしている。この場合、ゲー
トホールを形成した後に、シリコン基板に対し垂直方向
から蒸着物質を蒸着することでゲート電極層を形成する
ようにするとよい。
膜及び窒化シリコン膜を順次形成し、このシリコン基板
を酸化してバーズビーク(bird's beak)状のゲート絶
縁膜を形成する工程と、前記窒化シリコン膜及びバッフ
ァ膜を除去して前記ゲート絶縁膜間のシリコン基板を露
出させ、その露出部分を食刻してゲートホールを形成す
る工程と、該シリコン基板に対して垂直方向から蒸着物
質を入射し、前記ゲート絶縁膜上のゲート電極層及びゲ
ートホール内の金属層を形成する工程と、前記ゲートホ
ール内の金属層上に電界放出チップを形成する工程を含
むような低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製造
方法とする。
型フィールドエミッタアレイの製造方法について、シリ
コン基板としてドーピングされたシリコン基板、並びに
ガラス、石英若しくはセラミック上のドーピングされた
多結晶シリコンあるいは非晶質シリコンであるシリコン
基板を用いるようにしている。
動型フィールドエミッタアレイの製造方法によってバッ
ファ膜及びゲート絶縁膜を形成する際には、熱酸化方
法、特にガラスを使用する場合には低温高圧熱酸化法、
又はシリコンの多孔質化(anodization)及び低温熱酸化
方法を行なうものである。
製造方法は、ゲート絶縁膜を形成する過程でゲートホー
ルの直径を狭める手法を用いることにより、コンタクト
マスクアライナ(contact mask aligner)を使用しなが
らも1μmより小さいサブミクロンクラスのゲートホー
ルを基板全体に均一に形成することを可能にする。即
ち、従来のようにゲート電極層までを形成しておいてか
らゲートホールをつくるのではなく、ゲート絶縁膜を形
成する際にゲートホールをつくるようにし、該ゲート絶
縁膜形成過程でゲートホールのサイズを狭めることの可
能な工程を用いるようにしている。そして、小さくなっ
たゲートホールに基づいてゲート電極層を形成し、この
ゲート電極層に相応する電界放出チップを形成すること
で、全体的に小さな素子を製造することが可能になる。
この場合のゲートホールを狭めることの可能なゲート絶
縁膜形成の手法としては、選択酸化(LOCOS)工程
を用いればよい。このような簡単な手法により、高価な
電子ビーム露光装置やイオンビーム露光装置を用いずと
も、ホトマスクアライナで形成したゲートホールを狭め
られ、サブミクロンクラスのゲートホールパターンを容
易に再現性よく形成できるものである。
ドエミッタアレイの製造方法について、その好適な実施
形態を添附の図面、図1(イ)〜(ト)に沿って説明す
る。
シリコン基板41を熱酸化してバッファ膜42を薄く形
成する。このドーピングされたシリコン基板41はカソ
ード電極として機能するものである。そして、その上に
窒化シリコン膜43を適切な厚さ(例えば1,600
Å)で蒸着し、ホトマスクアライナによるホトリソグラ
フィーにより図1(イ)のように微細な(例えば1.4
μm)窒化シリコン膜43をパターニング形成する。こ
の窒化シリコン膜43は、次の酸化工程における選択酸
化用のマスクとなる。
41に対して湿式酸化又は乾式酸化工程を施すと、図1
(ロ)に示すような露出したシリコン表面領域では酸化
膜44が厚く形成され、窒化シリコン膜パターン43の
下部領域では、そのパターンの境界部分に所謂バーズ・
ビーク(bird's beak)状の酸化膜44端部が形成され
る。この酸化膜44は、電界放出素子が動作する際のカ
ソードとゲート電極の間のゲート絶縁膜として機能する
ことになる。
43を湿式食刻し、バッファ膜42の厚さ分、即ちシリ
コン基板41が露出するまで食刻をかけると、このシリ
コン露出部、即ち最終的にゲートホールの直径となる酸
化膜44の非形成領域は、選択酸化によって上記(イ)
の工程で形成された窒化シリコン膜43のパターン幅よ
りも遙に狭くなる。この露出したシリコン基板41を乾
式又は湿式食刻すると、酸化膜44の形状には殆ど影響
を受けずに図1(ハ)のような断面構造のゲートホール
48が形成される。このときのシリコン基板41を乾式
食刻する方法としては、例えばSF6 ガスを使用して低
電力で食刻する方法が一例として挙げられる。この場合
には、酸化膜44に影響を与えることなく図1(ハ)に
示すような酸化膜44の端部下をアンダーカットした台
形断面形状を形成できる。但し、勿論この方法に限定さ
れるものではない。
図示せぬ電子ビーム蒸着機に設置し、シリコン基板41
に対して垂直方向に入射するように蒸着物質を蒸着する
と、酸化膜44の下部壁面やそれに隠れるシリコン基板
41には蒸着物質は蒸着せず、図1(ニ)のように酸化
膜44上部及びゲートホール48底面に蒸着物質が蒸着
してゲート電極層45が形成される。なお、上記蒸着物
質としては、例えばモリブデン、ニオビウム(niob
ium)、クロミウム(chromium)、ハフニウ
ム(hafnium)等が使用されるが勿論これらに限
定されるものではなく、またその厚さはゲートホール4
8の大きさにより決定される。
後は、いわゆるスピント工程(Spindtprocess)と呼ばれ
る公知の電界放出チップ製造工程を経る。即ち、電子ビ
ーム蒸着機を用い、ゲートホール48内には蒸着しない
ように所定の傾斜角をもって蒸着を行い、分離層46を
酸化膜44の上部のみに形成した後[図1(ホ)]、蒸
着物質をシリコン基板41に対して垂直方向に入射し、
電界放出チップ47を形成する[図1(ヘ)]。この蒸
着物質は、ゲートホール48内のシリコン基板41に形
成された金属層45’の上面及び分離層46上に堆積
し、蒸着形成が進むにつれて分離層46上に堆積する蒸
着物質のゲートホール48上における間隔は徐々に狭く
なる。そして、この部分が塞がると、いわば円錐突起状
の電界放出チップ47が形成される。なお、分離層46
の一例を挙げると、アルミニウム、酸化アルミニウム、
ニッケル等が使用され、また電界放出チップ47の一例
としてモリブデン、ニオビウム、ハフニウム等が使用さ
れる。
刻すると、ゲートホール48を閉塞している蒸着物質が
分離層46と共にシリコン基板41からリフトオフさ
れ、図1(ト)や図2のような断面構造を有する電界放
出素子が完成される。
いて、選択酸化には900℃以上の高温が必要なので、
ドーピングされたシリコン基板の代わりにガラス、石英
(quartz)又はセラミックの板の上にドーピングされた多
結晶シリコン又は非晶質シリコンを蒸着したものを基板
として、本発明による製造工程を適用することも可能で
ある。特にガラスの場合には、その融点が低いことを考
えると、高温でのシリコンの熱酸化方法でゲート絶縁層
を形成する代わりに低温高圧熱酸化法を用いることが好
ましい。また、例えば陽極酸化法(anodization )等によ
って多孔質化されたシリコンを低温で熱酸化する方法を
使用することもできる。
は、その大きさが非常に小さいことから、シリコン基板
上に高密度で形成することができ、従って同一画素数で
あっても画素面積を小さくする、あるいは同じ画素面積
で画素数を増やすことができる。即ち、例えば4インチ
×4インチの基板であれば1000×1000個の画素
数を有する高解像度のFEDパネルの製造が可能であ
り、特に透射型大型表示器などの高解像度を要求するシ
ステムに容易に応用することができる。また、本発明に
係る電界放出素子は小さく、その作動にはゲートとカソ
ード間の印加電圧が10〜30V程度で十分なので、F
EDパネル製作時にMOSFETの製造工程を同時進行
して駆動回路(drive circuit)を同じ基板上に具現する
ことができることから、別途製造された駆動ICをパネ
ルに連結するのに生じる複雑、煩雑な工程を経る必要が
なく、製造コストの削減に有効である。さらに、本発明
による製造工程を実施する場合、量産性を向上するため
に既存のホトマスクアライナを使用するので、処理量を
大きくしつつ1μm以下の再現性のよいパターンを形成
することができ、特にFEDパネルの製造に応用する場
合、1μm未満のゲートホールの大きさを有する電界放
出素子を基板全面に均一に形成でき、しかも駆動電圧も
画期的に低くすることができる。また、本発明により製
造された電界放出素子は、従来技術により製造される電
界放出素子と比べて遙に小さいので、工程上使用され消
耗される金属及び絶縁物質が少なくてすむことから原料
コストの節減に有効である。
電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製造工程図であ
る。
ルドエミッタアレイの断面形状を示す図である。
s)による低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製造
工程図である。
型フィールドエミッタアレイの製造方法によって製造し
たフィールドエミッタアレイの断面形状を示す図であ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 シリコン基板にバッファ膜を形成してそ
の上に窒化シリコン膜をパターン形成する工程と、該シ
リコン基板を酸化してバーズビーク状のゲート絶縁膜を
形成する工程と、前記窒化シリコン膜及び前記バッファ
膜を除去して前記ゲート絶縁膜間のシリコン基板を露出
させ、その露出部分を食刻してゲートホールを形成する
工程と、該シリコン基板に対して垂直方向から蒸着物質
を入射し、前記ゲート絶縁膜上のゲート電極層及びゲー
トホール内の金属層を形成する工程と、前記ゲートホー
ル内の金属層上に電界放出チップを形成する工程と、を
含んでなることを特徴とする低電圧駆動型フィールドエ
ミッタアレイの製造方法。 - 【請求項2】 シリコン基板がドーピングされたシリコ
ン基板である請求項1記載の低電圧駆動型フィールドエ
ミッタアレイの製造方法。 - 【請求項3】 シリコン基板は、ガラス、石英又はセラ
ミック上のドーピングされた多結晶シリコンである請求
項1記載の低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製
造方法。 - 【請求項4】 シリコン基板は、ガラス、石英又はセラ
ミック上のドーピングされた非晶質シリコンである請求
項1記載の低電圧駆動型フィールドエミッタアレイの製
造方法。 - 【請求項5】 バッファ膜及びゲート絶縁膜を熱酸化法
で形成する請求項1記載の低電圧駆動型フィールドエミ
ッタアレイの製造方法。 - 【請求項6】 バッファ膜及びゲート絶縁膜を低温高圧
熱酸化法、又はシリコンの多孔質化及び低温熱酸化法を
施して形成する請求項1記載の低電圧駆動型フィールド
エミッタアレイの製造方法。 - 【請求項7】 シリコン基板上にゲート絶縁膜を介して
設けたゲート電極層と、ゲートホール内に前記シリコン
基板に接続させて設けた電界放出チップと、を有してな
るフィールドエミッタアレイの製造方法において、選択
酸化(LOCOS)工程によりゲート絶縁膜を形成し、
これに続けてシリコン基板を食刻することでゲートホー
ルを形成するようにしたことを特徴とするフィールドエ
ミッタアレイの製造方法。 - 【請求項8】 ゲートホールを形成した後、シリコン基
板に対し垂直方向から蒸着物質を蒸着してゲート電極層
を形成する請求項7記載のフィールドエミッタアレイの
製造方法。
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