JPH09172764A - リニアモータのマグネット組立体 - Google Patents

リニアモータのマグネット組立体

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JPH09172764A
JPH09172764A JP8303202A JP30320296A JPH09172764A JP H09172764 A JPH09172764 A JP H09172764A JP 8303202 A JP8303202 A JP 8303202A JP 30320296 A JP30320296 A JP 30320296A JP H09172764 A JPH09172764 A JP H09172764A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネットを取り付けるための構成を簡単化
して、組立を容易に行うことができると共に、製品の信
頼性を向上し得るリニアモータのマグネット組立体を提
供する。 【解決手段】 中空円筒状の一つのマグネットシェル１
１と、該マグネットシェル１１の外周面に接着或いは掛
合によって付着される複数のマグネット１２と、により
マグネット組立体１０が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータのマ
グネット組立体に係るもので、詳しくは、中空円筒状の
一つのマグネットシェルに複数のマグネットを簡単に付
着して、組立を簡便にし、製品の信頼性を向上し得るリ
ニアモータのマグネット組立体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、リニアモータにおいては、図５
（Ａ）及び（Ｂ）に示すように、中空円筒状の第１ケイ
素鋼板層７と、該第１ケイ素鋼板層７の外周面側に所定
の間隔をおいて支持されると共にコイル９を有する中空
円筒状の第２ケイ素鋼板層８と、それら第１ケイ素鋼板
層７と第２ケイ素鋼板層８との間に挿入されたピストン
（図示しない）の上下両側に連結された複数のベースリ
ング３及びエンドリング４と、それらベースリング３と
エンドリング４間に螺着された複数のマグネット２を有
し、中空円筒状に形成されたマグネット組立体１を備え
ていた。
【０００３】また、前記マグネット組立体１の各マグネ
ット２は、前記各ベースリング３とエンドリング４間
に、ナット６及びスプリングワッシャー６ａを介してボ
ルト５によりそれぞれ締結されていた。そして、このよ
うに構成された従来のリニアモータにおいては、前記マ
グネット組立体１が前記第１ケイ素鋼板層７と第２ケイ
素鋼板層８との間を、図５（Ａ）において上下方向に往
復運動しながら作動するようになっていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のリニアモータにおいて、マグネット組立体
は、薄い厚さのベースリング３及びエンドリング４に、
ボルト５を挿入するためのボルト挿入孔（図示しない）
を穿孔形成するようになっているため、その穿孔形成が
極めて難しいだけでなく、それらベースリング３及びエ
ンドリング４の強度がボルト挿入孔によって低下して破
損しやすくなるという不都合な問題があった。
【０００５】また、この従来例ではボルト５、ナット
６、及びスプリングワッシャー６ａを使用するため、マ
グネット組立体１の構成要素の数が多くなり、組立の過
程も煩雑になって原価が上昇し、組立中若しくは使用中
に前記エンドリング及びベースリングが破損してマグネ
ット２が壊れるという不都合な点があった。
【０００６】本発明の目的は、マグネットを締結するた
めの構成を簡単化して、マグネット組立体の組立を容易
に行い、製品の信頼性を向上し得るリニアモータのマグ
ネット組立体を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】このような本発明に係る
リニアモータのマグネット組立体においては、中空円筒
状の一つのマグネットシェルと、該マグネットシェルの
外周面に接着又は掛合される複数のマグネットと、から
構成される。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明に係るリニアモータのマグネット組
立体の第１実施形態においては、図１（Ａ），（Ｂ）、
及び図２（Ａ），（Ｂ）に示すように、中空円筒状に形
成された第１ケイ素鋼板層１７の外周面側にコイル１９
を有する中空円筒状の第２ケイ素鋼板層１８が所定間隔
をおいて支持されており、それら第１ケイ素鋼板層１７
と、第２ケイ素鋼板層１８との間に挿入されたピストン
（図示しない）に連結する中空円筒状の非磁性体のマグ
ネットシェル１１が形成され、該マグネットシェル１１
の外周面下方向きに溝部が一様に切削形成されて、該溝
部に複数のマグネット１２がそれぞれ接着剤により接着
されることにより、マグネット組立体１０が構成されて
いる。
【０００９】また、前記マグネットシェル１１の外周面
の溝部には、前記各マグネット１２が接着される部位の
中央に対応する該マグネットシェル１１の壁面部位が切
欠除去されて複数の穴部１４が穿孔形成され、それら穴
部１４の外周面に前記マグネット１２がそれぞれ接着さ
れるようになっている。この場合、前記穴部１４は、各
マグネット１２の接着されるマグネットシェル１１の壁
面に穿孔形成しないで、それらマグネット１２が接着さ
れる部位以外の、マグネットシェル１１の外周面の隅部
その他にそれぞれ穿孔して形成することもできる。図２
（Ａ）に示す穴部１４ａはその一例であって、穴の形は
円形でも、三角形でもよい。
【００１０】このようにマグネット組立体１０を構成す
ると、マグネットシェル１１の重量が減少すると共に、
該マグネットシェル１１に発生する渦電流（eddy curre
nt）による損失を防止することができる。
【００１１】また、本発明に係るリニアモータのマグネ
ット組立体の第２実施形態として次のように構成するこ
ともできる。即ち、図３に示したように、第２実施形態
のマグネット組立体２０においては、マグネットシェル
２１の外周面に複数のマグネット挿入溝２２が縦方向に
所定間隔を置いてそれぞれ切削して形成され、それらマ
グネット挿入溝１４に複数のマグネット２３がそれぞれ
接着剤により接着され、その他は前記第１実施形態と同
様に構成されている。
【００１２】このように構成された本発明の第２実施形
態としてのマグネット組立体２０は、マグネットシェル
２１に形成された複数のマグネット挿入溝２２にそれぞ
れマグネット２３が挿入されて接着されるため、マグネ
ット２３を正確な位置に接着させることができると共
に、接着の強度を高めることができる。
【００１３】また、本発明のリニアモータのマグネット
組立体の第３実施形態として次のように構成することも
できる。即ち、図４に示すように、第３実施形態のマグ
ネット組立体３０においては、中空円筒状の一つのマグ
ネットシェル３１の下側端部が外側から上向きに屈曲さ
れて掛合部３３が形成され、該マグネットシェル３１の
外周面の上部寄りに固定リング３４が溶着され、該固定
リング３４の上下両側にそれぞれ溶接部３４ａ及び掛合
部３４ｂが突出して形成され、溶接部３４ａが前記マグ
ネットシェル３１の外周面に溶接されることにより、固
定リング３４がマグネットシェル３１の外周面に固定さ
れ、それら各掛合部３３及び掛合部３４ｂを介して、複
数のマグネット３２が所定間隔を置いてマグネットシェ
ル３１の外周面にそれぞれ掛合されるように構成され、
その他は、第１実施形態と同様に形成されている。
【００１４】図中、符号３７は第１ケイ素鋼板層、符号
３８は第２ケイ素鋼板層、符号３９はコイルをそれぞれ
示すものである。
【００１５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るリニ
アモータのマグネット組立体においては、ボルト及びナ
ットを使用しないのでその組立が簡単になり、単一中空
円筒状のマグネットシェルに複数のマグネットをそれぞ
れ接着又は掛合するようになっているため、マグネット
組立体の強度が増大して製品の信頼性が向上するという
効果がある。
【００１６】また、マグネットシェルの外周面に複数の
穴部が穿孔形成されているため、リニアモータの駆動時
に発生する渦電流による損失が減少すると共に、マグネ
ットシェルの重量を減少し得るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るリニアモータのマグネット組立体
の第１実施形態を示した説明図で、（Ａ）は縦断面図、
（Ｂ）はマグネットシェルの一部正面図である。
【図２】（Ａ）は第１実施形態におけるマグネットシェ
ルの斜視図、（Ｂ）は穴部を具えたマグネットシェルの
一部正面図である。
【図３】本発明に係るリニアモータのマグネット組立体
の第２実施形態の構成を示した一部縦断面図である。
【図４】本発明に係るリニアモータのマグネット組立体
の第３実施形態の構成を示した一部縦断面図である。
【図５】従来のリニアモータのマグネット組立体を例示
した説明図で、（Ａ）は縦断面図、（Ｂ）は展開図であ
る。
【符号の説明】
１０，２０，３０…マグネット組立体 １１，２１，３１…マグネットシェル １２，２３，３２…マグネット １４…穴部 １７，３７…第１ケイ素鋼板層 １８，３８…第２ケイ素鋼板層 ２２…挿入溝 ３３，３４ｂ…掛合部 ３４…固定リング ３４ａ…溶接部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 中空円筒状の第１ケイ素鋼板層と、該第
    １ケイ素鋼板層の外周面側に所定の間隔をおいて支持さ
    れコイルを有する中空円筒状の第２ケイ素鋼板層と、そ
    れら第１ケイ素鋼板層と第２ケイ素鋼板層との間に挿入
    されたピストンに連結されるマグネット組立体と、を備
    えたリニアモータにおいて、 前記マグネット組立体は、中空円筒状の一つのマグネッ
    トシェル（１１，２１）と、該マグネットシェル（１
    １，２１）の外周面に接着される複数のマグネット（１
    ２，２３）と、から構成されていることを特徴とするリ
    ニアモータのマグネット組立体。
  2. 【請求項２】 前記複数のマグネット（１２）は、前記
    マグネットシェル（１１）の外周面に接着剤により接着
    される請求項１記載のリニアモータのマグネット組立
    体。
  3. 【請求項３】 前記マグネットシェル（１１）は、その
    外周面に所定の間隔を置いて所定の大きさの複数の穴部
    （１４）が穿孔形成されている請求項１記載のリニアモ
    ータのマグネット組立体。
  4. 【請求項４】 前記マグネットシェル（１１）には、前
    記各マグネット（１２）の接着される外周面の所定の部
    位に、所定の間隔を置いて複数の挿入溝（２２）が切削
    して形成されている請求項１記載のリニアモータのマグ
    ネット組立体。
  5. 【請求項５】 前記マグネットシェル（１１）には、前
    記各マグネット（１２）の接着されない外周面の所定の
    部位に前記穴部（１４）が穿孔形成されている請求項３
    記載のリニアモータのマグネット組立体。
  6. 【請求項６】 前記複数のマグネット（２３）は、前記
    マグネットシェル（２１）の外周面に所定の間隔をおい
    て切削形成された複数の挿入溝（２２）にそれぞれ接着
    されている請求項１記載のリニアモータのマグネット組
    立体。
  7. 【請求項７】 中空円筒状の一つのマグネットシェル
    （３１）と、該マグネットシェル（３１）の外周面に掛
    合される複数のマグネット（３２）と、前記マグネット
    シェル（３１）の下端部の外側から上向きに屈曲形成さ
    れ、前記各マグネット（３２）の下端が掛合される掛合
    部（３３）と、前記マグネットシェル（３１）の外周面
    の上部に溶着され、前記マグネット（３２）の上端が掛
    合される固定リング（３４）と、から構成されているこ
    とを特徴とするリニアモータのマグネット組立体。
  8. 【請求項８】 前記固定リング（３４）の上部に溶接部
    （３４ａ）が突設されると共に、該溶接部（３４ａ）が
    前記マグネットシェル（３１）の外周面に溶接されて固
    定されている請求項７記載のリニアモータのマグネット
    組立体。
  9. 【請求項９】 前記マグネットシェル（３１）は、その
    外周面に所定の間隔を置いて所定の大きさの複数の穴部
    が穿孔形成されている請求項７記載のリニアモータのマ
    グネット組立体。
  10. 【請求項１０】 前記マグネットシェル（３１）は、前
    記各マグネット（３２）の掛合される外周面の所定の部
    位に前記各穴部が穿孔形成されている請求項９記載のリ
    ニアモータのマグネット組立体。
  11. 【請求項１１】 前記マグネットシェル（３１）は、前
    記各マグネット（３２）の掛合されない外周面の所定の
    部位に前記各穴部が穿孔形成されている請求項９記載の
    リニアモータのマグネット組立体。
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