JPH09169858A - ポリエステルフイルム - Google Patents

ポリエステルフイルム

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JPH09169858A
JPH09169858A JP7348805A JP34880595A JPH09169858A JP H09169858 A JPH09169858 A JP H09169858A JP 7348805 A JP7348805 A JP 7348805A JP 34880595 A JP34880595 A JP 34880595A JP H09169858 A JPH09169858 A JP H09169858A
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JP
Japan
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polyester
film
recycled
cards
coating layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP7348805A
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English (en)
Inventor
Shigeo Uchiumi
滋夫 内海
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄物の処理が問題となっている使用済磁気カ
ードを有効利用することによりコストダウンされたポリ
エステルフイルムを提供する。 【解決手段】使用済磁気カードから回収された再生ポリ
エステルを1〜99重量%含有することを特徴とするポ
リエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルフイ
ルムに関するものであり、詳しくは、原料として安価な
再生ポリエステルを利用しポリエステルフイルムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフイルムは多様な用途に使
用されており、最近は、磁気カード、特に、パチンコカ
ードとして爆発的に使用され始めている。現在、パチン
コカードは、使用後に廃棄されているが、その処理が問
題になってきている。一方、パチンコカードは、パチン
コパーラーのみで使用されるため、極めて収集が容易で
あり、パチンコカードの再利用の技術の確立は、廃棄物
の有効利用の観点およびて多様な用途に使用されている
ポリエステルフイルムのコストダウンの観点から産業上
の価値が大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、廃棄物の処理が
問題となっている使用済磁気カードを有効利用すること
によりコストダウンされたポリエステルフイルムを提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、使用済磁気カードから回収された再生ポリエステル
を1〜99重量%含有することを特徴とするポリエステ
ルフイルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、使用済磁気カードから回収された再生
ポリエステルは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レン−2,6−ジカルボン酸の様な芳香族ジカルボン酸
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール等の様なグリコールと
のエステルを主成分とするポリマーである。
【0006】上記のポリエステルは、芳香族ジカルボン
酸とグリコールとを直接重合させて得られる他、芳香族
ジカルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエス
テル交換反応させた後、重縮合させるか、または、芳香
族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる
等の方法によっても得られる。代表的なポリエステルと
しては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(P
EN)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト(PCT)等が例示されるが、ポリエチレンテレフタ
レートが最も安価であり好ましい。
【0007】上記のポリエステルは、共重合されないホ
モポリマーであってもよいが、ジカルボン酸成分の15
モル%未満が主成分以外のジカルボン酸成分であった
り、ジオール成分の10モル%未満が主成分以外のジオ
ール成分である様な共重合ポリマーであってもよい。ま
た、必要に応じ、ポリエステル以外のポリマー、例え
ば、ナイロン、ポリオレフィン等をブレンドしていても
よい。重合に際しては、リン酸、亜リン酸およびそれら
のエステル等の重合調節剤、結晶化調整剤、可塑剤、艶
消剤、安定剤などを添加しても差し支えない。
【0008】本願発明のポリエステルフイルムは、使用
済磁気カードから回収された再生ポリエステルを含有す
る。使用済磁気カードとしては、パチンコパーラーのみ
で使用されるため、回収が容易なパチンコカードの使用
済カードを使用することが好ましい。パチンコカード需
要は、最近急激に拡大しており、環境問題の点でもパチ
ンコカードの使用済カードを使用する意味が大きい。
【0009】使用済のパチンコカードを利用する際、磁
性層と印刷層が付着したカードをそのまま利用してもよ
いが、少なくとも磁性層を剥離して再生ポリマーとする
ことが好ましい。磁性層を含有したままでは、磁性層の
強磁性粒子が水分と強く結合し、製膜工程の乾燥時およ
び/または押出し時にポリエステルの劣化が大きい。
【0010】従って、本発明においては、使用済磁気カ
ードから磁性層を剥離することにより、針状および/ま
たは平板状強磁性体粒子の含有量が0.5重量%以下で
ある再生ポリエステルを使用するのが好ましい。上記強
磁性体粒子の含有量は、更に好ましく0.1重量%未満
であり、最も好ましくは0.05重量%未満とすべきで
ある。ここで、針状強磁性体粒子としては、酸化鉄(γ
FeO )、Co含有酸化鉄、二酸化クロム等が挙げら
れる。平板状強磁性体粒子としては、バリウムフェライ
ト、ストロンチウムフェライト等が挙げられる。
【0011】使用済磁気カードから磁性層を剥離する方
法としては、水洗後、適切な溶媒に浸漬して磁性層のみ
を剥離し、フレーク化した後、例えば、エレマ社製ベン
ト付押出機を使用してチップ化して再生ポリマーとする
方法が好ましい。更に好ましい方法は、ベント付二軸押
出機に上記のフレークポリマーを供給して直接的にて溶
融押出工程を経て製膜する方法である。
【0012】本発明のフイルムは、使用済磁気カードか
ら回収された再生ポリエステルを1〜99重量%含有す
ることを必須とする。再生ポリエステルの好ましい含有
量は、10〜80重量%、更に好ましい含有量は20〜
50重量%である。本発明のフイルムは、更に、自己リ
サイクル原料および/または他銘柄のリサイクル原料を
含んでいてもよい。その際、自己リサイクル原料および
/または他銘柄のリサイクル原料の含有量は、0〜99
重量%が好ましい。
【0013】上記のリサイクル原料は、ポリエステルフ
イルム製造工程中に塗布層を設けた所謂インラインコー
ト(ILC)層を含んでいてもよい。特にILC再生原
料を含有させる場合は、抗酸化剤および/または蛍光増
白剤を併用することが好ましい。抗酸化剤および/また
は蛍光増白剤を含有させる方法は、如何なる方法であっ
てもよいが、再生チップを作成する際に追添加する方法
が好ましい。
【0014】抗酸化剤としては、二次酸化防止剤である
過酸化物分解剤、中でもリン系を使用することが好まし
い。更に、二次酸化防止剤と共にラジカル連鎖禁止剤、
特にヒンダードフェノール系一次酸化防止剤を併用する
ことが好ましい。抗酸化剤および蛍光増白剤の量は、総
量として10%以下であればよい。
【0015】特に、ILC再生原料を使用する場合、塗
布されたILC組成物に制限はないものの、好ましいI
LC組成物はポリエステル系、中でも水分散ポリエステ
ル系組成物である。その理由は、これらの組成物は、再
生工程中においての分解や着色が少なく且つフイルム原
料のポリエステルと均一に相溶し易いからである。特
に、自己リサイクルポリマーの混入が困難なILCされ
た高密度磁気テープ用フイルムの再生チップを使用する
ことは経済的効果が大きい。
【0016】本発明のフイルムには粒子を含有させるこ
とが出来る。粒子の例としては、タルク、カオリン、ク
レー、酸化ケイ素、球状シリカ、テレフタル酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、フッ化リチウム、硝酸バリウ
ム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、
無定形シリカ、カーボンブラック等の不活性外部添加無
機粒子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高
融点有機化合物、架橋ポリマー等の有機粒子が挙げられ
る。また、ポリエステル合成時に使用する金属化合物触
媒、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類化合物
などによってポリエステル製造時にポリマー内部に形成
される内部粒子も挙げられる。
【0017】無機粒子の平均粒径は、用途により適宜選
択されるが、通常0.001〜10.0μm、好ましく
は0.01〜2.5μmの範囲である。無機粒子の含有
量は、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.05
〜15重量%の範囲である。平均粒径が小さ過ぎたり、
含有量が少な過ぎる場合は、フイルムの易滑性が劣る。
また、平均粒径が大き過ぎたり、含有量が多過ぎる場合
は、フイルム製膜時に破断が多発する。上記の粒子は、
単独で使用してもよいし、二種類以上を使用してもよ
い。また、同一粒子をバイモーダルで含有させることも
好ましい方法である。
【0018】本発明のフイルムは、特定の原料ポリエス
テルを使用するが、公知の製膜方法よって得ることが出
来る。原料ポリエステルの調製は、使用済磁気カードか
ら回収された再生ポリエステルと前述したと同様のバー
ジンのポリエステル等をブレンドとして行われる。溶融
押出工程においては、好ましくは静電密着法が採用さ
れ、得られた未延伸シートは、用途に対して適切な製造
を採用し二軸配向熱処理フイルムとされる。
【0019】製膜方法としては、特に制限されないが、
例えば、好ましい製膜方法の一例としては、ロール延伸
装置により、未延伸シートを縦方向に3.0〜9.0
倍、75℃〜140℃で延伸した後、テンターにより、
3.0〜6.0倍、80℃〜150℃で横方向に延伸
し、次いで、必要に応じ、再度、縦および/または横方
向に延伸した後、100〜260℃にて熱処理する方法
が挙げられる。更に、熱処理の最高温度ゾーン及び/又
は熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向およ
び横方向に0.1〜20%弛緩する方法も好ましく採用
される。
【0020】特に、ロール延伸装置により、70〜14
5℃でフイルム長手方向に2〜6倍延伸された一軸延伸
白色フイルムに塗布液を塗布し、適当な乾燥を施し又は
施さず、次いで、テンターにより、一軸延伸フイルムを
横方向に90〜160℃で2〜6倍に延伸した後、15
0〜250℃で1〜600秒間熱処理を行う方法が好ま
しく採用される。本方法によるならば、延伸と同時に塗
布層の乾燥が可能になる共にに塗布層の厚さを延伸倍率
に応じて薄くすること出来、白色フイルム基材として好
適なフイルムを比較的安価に製造できる。なお、本発明
のフイルムの極限粘度は、通常0.55以上、好ましく
は0.59以上とされる。極限粘度が0.55未満の場
合は、機械特性が劣る傾向がある。
【0021】本発明のフイルムの厚さは、通常0.05
〜500μm、好ましくは0.5〜250μmである。
そして、単層フイルムの他、積層フイルムの形態を採る
ことが出来る。特に、本発明のフイルムは、2種3層、
3種3層等の積層フイルムの中間フイルムとして利用す
るのが好ましい。
【0022】上述した塗布液の塗布方法としては。原崎
勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方
式」に示されるリバースロールコーター、グラビアコー
ター、ロッドコーター、エアドクターコーター等を使用
することが出来る。
【0023】本発明のフイルムの塗布層には、易印刷性
薄膜層を設けることが好ましい。易印刷性薄膜形成剤
は、水溶性インク、UV硬化インク等の様に印刷用イン
クとの接着性が向上するものであれば、特に限定される
ものではなく、水溶性または水分散性ポリエステル系組
成物、水溶性または水分散性ポリウレタン系組成物、水
溶性または水分散性ポリアクリル系組成物、水溶性また
は水分散性スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体などが好ましく使用され
る。
【0024】また、上記の塗布液は、塗布層の滑り性改
良のために粒子を含有していてもよい。粒子としては、
例えば、コロイダルシリカ、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン等の無機粒子と、ポリスチレン系樹脂、
ポリアクリル系樹脂あるいはポリビニル系樹脂による単
独あるいは共重合体を含む微粒子、または、これらと架
橋成分を複合した架橋粒子などの有機粒子が挙げられ
る。
【0025】また、上記の塗布液は、必要に応じ、消泡
剤、塗布性改良剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系
潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔
料などを含有していてもよい。
【0026】更に、上記の塗布液は、水を主たる媒体と
する限りにおいて、水への分散を改良する目的または造
膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有していて
もよい。有機溶剤は、主たる媒体である水と混合して使
用する場合、水に溶解する範囲で使用することが必要で
ある。
【0027】上記の有機溶剤としては、n−ブチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪族
または脂環族アルコール類、プロピレングリコール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコー
ル類、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエス
テル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、
N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。
【0028】上記の塗布層の厚さは、乾燥厚さとして、
通常0.02〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.
3μm、更に好ましくは0.03〜0.2μmの範囲で
ある。塗布層の厚さが0.5μmより大い場合は、フイ
ルムが相互にブロッキングし易くなったり、特に、フイ
ルムの高強度化を目的として塗布処理フイルムを再延伸
する場合には、工程中にロールに粘着し易くなったりす
る恐れがある。ブロッキングの問題は、特に、フイルム
の両面に同一の帯電防止層を設ける場合に顕著に現れ
る。塗布層の厚さが0.02μm未満の場合は、接着性
などの改良効果が小さくなる傾向がある。
【0029】なお、塗布剤のフイルムへの塗布性、接着
性を改良するため、塗布前にフイルムに化学処理や放電
処理を施してもよい。また、本発明の二軸延伸ポリエス
テルフイルムの塗布層の表面特性などを改良するため
に、塗布層形成後に塗布層に放電処理を施してもよい。
【0030】本発明のフイルムの用途は、ポリエステル
フイルムの適用可能な用途であれば、その種類を問わな
い。用途の一例としては、磁気テープ、磁気カード、フ
ロッピーディスク等の磁気記録媒体用フイルム、コンデ
ンサー等の電気絶縁用途、インクジェット、ビデオプリ
ンター等の受像紙用途、包装用途、製版用などの厚番手
フイルム用途、ラミネート缶用途、マーキングフイルム
用、農業用フイルム等の屋外展張用途、建材用途、感熱
転写記録テープ用途、感熱孔版用途などが挙げられる。
【0031】本発明のフイルムの特に好ましい用途とし
ては、酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック等
の遮光粒子を含有したり、染料や顔料等を含有した色付
きフイルムが挙げられる。すなわち、パチンコカード等
の磁気カード、壁紙などの建材用フイルム、ラミネート
缶の外面用フイルム等に使用するのが好ましい。また、
本発明のポリエステルフイルム中にポリプロピレンやポ
リスチレン等の空洞発生ポリマーを含有させた白色フイ
ルムも好適な用途である。
【0032】上記の用途の具体例としては、マーキング
フイルム用等屋外用着色フイルム、壁紙用等建材用着色
フイルム、フイルムラミネート外面用白色フイルム、配
送伝票用・感熱転写受像紙用・インクジェット受像紙用
などの発泡白色フイルム、パチンコカード用・オレンジ
カード用・テレフォンカード用などの磁気カード用白色
フイルム等が挙げられる。本発明のフイルムは、前記し
た各用途に好適に使用し得るが、特に、ODが75μ換
算で0.5を超える用途に適用することが好ましい。特
に、蛍光増白剤を使用可能な用途は、再生品の劣化をカ
バー出来るので好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、フイルムの評価方
法は以下に示す通りである。
【0034】(1)固有粘度:ポリエステルをフェノー
ル/テトラクロロエタン=1/1(重量比)の混合溶媒
に溶解した後、超遠心機にて3000rpmで2時間遠
心分離して粒子を沈降させ、添加した酸化チタン量を補
正し、30℃で定法に従って測定した。添加した酸化チ
タン量が不明の場合は、上記沈降粒子量を測定して補正
した。
【0035】(2)OD(光学密度):マクベス濁度計
TDー904型を使用してGフィルター下の透過光濃度
を測定した。
【0036】製造例1(実質的に粒子状滑剤を含まない
ポリエステルAの製造) ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートオリゴ
マー100部の存在下、テレフタル酸87部とエチレン
グリコール42部とを常圧下260℃で反応させてエス
テル化反応を行った。反応開始4時間後、エステル化率
97%のポリエステルオリゴマーが得られた。
【0037】次いで、得られたポリエステルオリゴマー
103部(最終生成ポリエステル100部に相当)に二
酸化ゲルマニウム0.01部、オルトチタン酸テトラ−
n−ブチル0.00355部および正リン酸0.01部
を添加し、250℃から285℃まで120分で昇温し
つつ、同時に真空度760mmHgから1mmHgまで
120分で減圧し、引き続き、285℃、1mmHgの
条件下で重縮合反応を4時間行い、ポリエステルAを得
た。得られたポリエステルの極限粘度は0.63であっ
た。
【0038】製造例2(ポリエステルBの製造) 通常の手法に従い、上記ポリエステルAを固相重合して
極限粘度0.75のポリエステルBを得た。
【0039】製造例3(ポリエステルC、D、Eの製
造) ポリエステルAを乾燥し、ベント付二軸押出機にて平均
粒径0.3μmのTiO(アナターゼ型酸化チタン)を
40重量%となる様に混練した後、チップ化してポリエ
ステルCを得た。ここで、酸化チタンの代わりに、蛍光
増白剤OB−Iを1.0重量%となる様に混練してチッ
プ化してポリエステルDとした。更に、酸化チタンの代
わりに、平均粒径(d50 cc)2.4μmのサイロイド7
2を3.0重量%となる様に混練してチップ化してポリ
エステルEとした。ポリエステルC、D、Eは、何れも
極限粘度が0.60であった。
【0040】製造例4(再生ポリマーFの製造) 実施例3の積層フイルムの耳部を乾燥粉体化して押出し
チップ化して再生ポリマーFとした。極限粘度は0.5
6であった。
【0041】製造例5(再生ポリマーGの製造) パチンコ店で回収したパチンコカードを超音波洗浄機を
かけながら、1Nの水酸化ナトリウムに一昼夜浸漬した
後、水洗して磁性層のみ剥離し、更に、アセトンで印刷
層を除去し、エレマ社製ベント付押出機を使用してチッ
プ化して再生ポリマーGとした。極限粘度は0.51で
あった。また、パチンコカードの磁性層中に含まれてい
た平板状強磁性体粒子であるバリュウムフェライトの含
有量は、ほぼ零であった。
【0042】実施例1(積層ポリエステルフイルムの製
造) ポリエステルC:ポリエステルD:ポリエステルE:ポ
リエステルBが50:2.0:16.7:31.3(重
量比)となる様にブレンドしてブレンドポリエステル
(I)とした。ブレンドポリエステル(I)の極限粘度
は0.62であった。ポリエステルC:ポリエステル
F:ポリエステルG:ポリエステルBが12.5:2
0:40:27.5(重量比)となる様にブレンドして
ブレンドポリエステル(II)とした。ブレンドポリエス
テル(II)の極限粘度は0.58であった。
【0043】ブレンドポリエステル(I)とブレンドポ
リエステル(II)を別々のサイロに貯蔵した後、チッソ
置換したパドルドライヤーで乾燥し、ポリエステル
(I)100部ををサブ押出機へ供給した。一方ブレン
ドポリエステル(II)100部にM.F.I.5の結晶
性ポリプロピレンホモポリマーチップを13部とシリコ
ーン系界面活性剤(東レシリコーン(株)製「SH19
3」)0.3部を加えてメイン押出機に供給した。ここ
で、メイン押出機には通常のシングル押出機を使用し、
サブ押出機には、異方向のベント式二軸押出機を使用し
た。
【0044】サブ押出機のポリマーをフイルムの表裏二
層に分岐した後、ギヤポンプフィルターを介し、メイン
押出機からのポリマーとフィードブロックで合流させ、
ダイを通してキャスティングドラム上に引き取り、未延
伸シートとした。キャスティングの際は、静電密着法を
採用した。得られた二種三層の積層未延伸シートをIR
ヒーター付ロール延伸装置に供給した。そして、先ず、
温度83℃で2.5倍縦延伸した後、更に、87℃で
1.23倍縦延伸した。
【0045】次いで、クリップで把持してテンターに導
き、125℃で横方向に3.3倍延伸した後、熱固定ゾ
ーンに導き、232℃で10秒間、巾方向に2%弛緩し
ながら熱固定して二種三層の二軸延伸発泡積層フイルム
を得た。得られたフイルムの層構成は1.5μm/25
μm/1.5μm、全体厚さは28μm、極限粘度は
0.60、フイルム幅方向の厚さ振れは±2μm以内、
ODは75μ換算で0.7であった。
【0046】次いで、上記の発泡積層フイルムに、溶剤
系ポリエステル接着剤とポリウレタン系硬化剤を混合し
たコート剤をグラビアコーターで塗布した。乾燥後の塗
布厚さは0.20μmであった。二軸延伸後、この塗布
面に水性インキを印刷し、10枚重ねて配送伝票を製作
した結果、その特性は良好であった。
【0047】実施例2 実施例1において、ポリエステルGの代わりに、バリウ
ムフェライトを0.6重量%含有した再生ポリマーを使
用した結果、ポリマーの粘度が0.38と低くチップ化
が困難であった。しかしながら、上記のポリマーを使用
し、中間層の粘度を実施例1と合わせて他は実施例1と
同様にして二種三層の二軸延伸発泡積層フイルムを作成
した結果、問題は無かった。なお、フイルムのODは7
5μ換算で0.7であった。
【0048】実施例3及び4 実施例1において、フイルム厚さを1.5μ/185μ
/1.5μとし、ILC層に別の塗布剤を塗布する以外
は、実施例1同様にして二種三層の二軸延伸発泡積層フ
イルムをを得た。使用したILC層の塗布剤は下記表1
に示す通りである。表1中の塗布剤の略記号の内容は下
記表2の通りである。また、表1中の塗布層組成は、各
成分の乾燥固形分での重量比率である。塗布厚さは、最
終的に得られた二軸延伸フイルムにおける表面での乾燥
塗布厚さである。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】 A:メチルメタクリレート:エチルアクリレート:メチ
ロールアクリルアミドが47.5:47.5:5(重量
%)から成る水分散性アクリル系ポリマー(ただし、分
散剤として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルをポリマーに対して22重量%含有) B:水分散性スチレン−ブタジエン共重合体(日本ゼオ
ン(株)製「ニポールLX−430」) C:ヘキサメトキシメチルメラミン D:下記の繰り返し単位をより成るアイオネン化合物
(平均分子量6000) E:アルカン(C8 〜C 24 の混合物)のスルホン酸ナ
トリウム
【0051】
【化1】
【0052】次いで、上記のフイルムの一方の片面に磁
性層、他方の片面に印刷層を塗布して磁気カードを作成
した結果、実施例3〜4のフイルムは、磁気カードとし
て全ての点で満足できると共に、厚さ方向で多層化され
ているため、偽造防止性にも優れるものであった。な
お、実施例3及び4のフイルムのODは75μ換算で
0.7であった。
【0053】実施例5 ILCを実施しない以外は、実施例1と同様にして層厚
さ100μmのフイルムを得た。得られたフイルムをA
4版に裁断し、受像シートとして使用して印字品質を評
価した結果、印字濃度、印字ムラ、コントラスト共に良
好な画像が得られ、受像操作時の紙詰まり及び走行不良
とも無く良好な実用特性を示した。なお、フイルムのO
Dは75μ換算で0.7であった。
【0054】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、廃棄物の
処理が問題となっている使用済磁気カードを有効利用す
ることによりコストダウンされたポリエステルフイルム
が提供され、本発明の工業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 11/02 CFD C08K 5/00 KJT C08K 5/00 KJT C08L 67/02 LNZ C08L 67/02 LNZ LPD LPD B09B 3/00 304P // B29K 67:00 105:26 B29L 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済磁気カードから回収された再生ポ
    リエステルを1〜99重量%含有することを特徴とする
    ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 使用済磁気カードがパチンコカードであ
    る請求項1に記載のポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】 ベント付押出機が備えられた溶融押出工
    程を経て製造され且針状および/または平板状強磁性体
    粒子の含有量が0.5重量%以下である再生ポリエステ
    ルを含有するポリエステルから成る請求項1又は2に記
    載のポリエステルフイルム。
JP7348805A 1995-12-19 1995-12-19 ポリエステルフイルム Pending JPH09169858A (ja)

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