JP2003191420A - 帯電防止フィルム - Google Patents

帯電防止フィルム

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JP2003191420A JP2001400263A JP2001400263A JP2003191420A JP 2003191420 A JP2003191420 A JP 2003191420A JP 2001400263 A JP2001400263 A JP 2001400263A JP 2001400263 A JP2001400263 A JP 2001400263A JP 2003191420 A JP2003191420 A JP 2003191420A
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coating
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恵一 林崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低加工コストで制電性塗膜を塗設でき、かつ
優れた透明性、帯電防止性、再生性を有し、例えば包装
材料、製版材料、印刷材料、グラフィック材料、感光材
料、電子写真材料、磁気記録材料、カード等に有用な制
電性ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】分子内に4級化窒素を2つ以上有し、その
対アニオンが硝酸イオンである化合物を含む塗布層をポ
リエステルフィルムの片面に有することを特徴とする帯
電防止フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止性、耐固
着性、接着性に優れ、再生利用が容易な新規な塗布層を
持つポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】延伸ポリエステルフィルムは、機械的強
度、寸法安定性、平面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、
透明性等において優れた特性を示すことから、磁気記録
媒体のベースフィルム、製版用フィルム、磁気カード、
合成紙をはじめとして幅広い用途に使用されている。し
かしながら、かかるポリエステルフィルムは帯電しやす
い欠点を有しており、ポリエステルフィルムが帯電する
とその表面にゴミやほこりが付着し、品質上のトラブル
が生じる問題がある。また、フィルム加工工程で有機溶
剤を用いる場合には、帯電したフィルムからの放電によ
り引火の危険が生じる等の問題がある。
【0003】これらの問題の対策として、ポリエステル
フィルムに有機スルホン酸塩基等のアニオン性化合物、
金属粉、カーボン粉等を練り込む方法や、ポリエステル
フィルムの表面に金属化合物を蒸着する方法等が提案さ
れ実用化されている。しかしながら、このような方法で
はフィルムの透明性が低下してしまう問題や、加工コス
トが高いという問題がある。また、別の方法として、フ
ィルム表面に制電性塗膜を形成させる方法が種々提案さ
れ実用化されている。この制電性塗膜に含有させる帯電
防止剤としては、低分子型のものや高分子型のものが知
られているが、それぞれ長短を有するため、用途に合わ
せて使い分けられる。例えば、低分子型の帯電防止剤と
しては、スルホン酸塩基を有する長鎖アルキル化合物等
のような界面活性剤型のアニオン系帯電防止剤が知られ
ており、また高分子型の帯電防止剤としては、主鎖にイ
オン化された窒素元素を有するポリマーや、スルホン酸
塩基変性ポリスチレン等が知られている。
【0004】しかし、低分子型の帯電防止剤を用いた制
電性塗膜では、帯電防止剤の一部が塗膜中を移動して界
面に集積しフィルムの反対面等に移行する問題や、帯電
防止性(制電性)が経時的に悪化するという問題があ
る。一方、高分子型の帯電防止剤を用いた制電性塗膜で
は、良好な制電性を得るために多量の帯電防止剤の配合
が必要であったり、膜厚の厚い制電性塗膜を形成させる
ことが必要であったりするため経済的でない。分子内に
複数の4級アンモニウム基を含むポリカチオンポリマー
は、アニオン系高分子帯電防止剤に比べ、高い帯電防止
性能を有するが、熱安定性に劣る傾向があり、製品とな
らない屑フィルム(例えば、製品から切断除去したフィ
ルム端部等)を回収し、フィルム製造用の再生材料とし
て使用すると、溶融製膜の際に再生材料中に含まれる塗
膜成分が熱劣化し、得られたフィルムが著しく着色し実
用性に欠ける(再生性が劣る)ものとなる等の問題があ
り、その解決が望まれている。また近年、環境問題が深
刻になり、焼却時に有毒ガスを発生する原因となりうる
塩素を含まないポリエステルフィルムが脚光を浴びつつ
あるが、前述のポリカチオンポリマーの多くは塩素を対
アニオンとして含有しており、これを塗布することによ
りフィルムが少量ではあるが塩素を含有してしまうとい
う課題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであって、その解決課題は、低加工コ
ストで制電性塗膜を塗設でき、かつ優れた透明性、帯電
防止性、再生性を有する制電性ポリエステルフィルムを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記実情に
鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムに
よれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、分子内に4級
化窒素を2つ以上有し、その対アニオンが硝酸イオンで
ある化合物を含む塗布層をポリエステルフィルムの片面
に有することを特徴とする帯電防止フィルムに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、繰り返
し構造単位の70%以上がエチレンテレフタレート単位
またはエチレン−2,6−ナフタレート単位または1,
4−シクロヘキサンテレフタレート単位またはエチレン
イソフタレート単位を有するポリエステルを指す。そし
て、上記の範囲を逸脱しない条件下であれば、他の成分
を含有していてもよい。芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えば、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジ
カルボン酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、
p−オキシエトキシ安息香酸等)等の一種または二種以
上を用いることができる。グリコール成分としては、エ
チレングリコール以外に、例えば、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコー
ル、ポリアルキレングリコール等の一種または二種以上
を用いることができる。
【0009】かかるポリエステルの極限粘度は、通常
0.45以上、好ましくは0.50〜1.0、さらに好
ましくは0.52〜0.80の範囲である。極限粘度が
0.45未満ではフィルム製造時の生産性が低下した
り、フィルムの機械的強度が低下したりするという問題
が生ずることがある。一方、ポリマーの溶融押出安定性
の点から、極限粘度は1.0を超えないことが好まし
い。本発明のポリエステルフィルムは、フィルムに滑り
性を与えて取り扱い性を向上する目的で、ポリエステル
に粒子を含有させ、フィルム表面に適度な突起を形成さ
せてもよい。かかる粒子の例としては、炭酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二
酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウ
ム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の
無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有
機粒子、およびポリエステル重合時に生成させる析出粒
子を挙げることができる。
【0010】本発明において、フィルムに含有させる粒
子の粒径と量はその用途にもよるが、平均粒径は、好ま
しくは0.005〜5.0μm、さらに好ましくは0.
01〜3.0μmの範囲である。平均粒径が5.0μm
を超えるとフィルム表面が粗面化しすぎてしまう。また
薄いフィルムでは絶縁性が低下したりすることがある。
さらに粒子がフィルム表面から脱落しやすくなり、フィ
ルム使用時の、いわゆる粉落ちの原因となる恐れがあ
る。平均粒径が0.005μm未満では、この粒子によ
る突起形成が不十分なため、滑り性改良効果が弱くなる
傾向がある。すなわち粒子を大量に添加しないと滑り性
改良効果効果が現れなくなることがあり、粒子を大量に
添加すると、逆にフィルムの機械的特性が損なわれるこ
とになる。
【0011】また、粒子含有量はポリエステルに対し、
好ましくは0.0000〜30.0重量%であり、さら
に好ましくは0.010〜20.0重量%である。粒子
量が多くなるとフィルムの機械的特性が損なわれる。最
低量はフィルムの使用用途により異なる。高透明フィル
ムでは少ないほど好ましく、適度な滑り性を与えるため
含まれる粒子も少ないほど好ましい。磁気記録用途では
滑り性は重要な特性であり、添加する粒子径にも依存す
るが、通常0.1重量%以上は必要である。また、炭酸
カルシウム、酸化チタンなどの白色顔料を添加して製造
する白色フィルムでは、2重量%以上は必要である。た
だし、これは遮光率の高いフィルムを製造する場合であ
り、半透明のフィルムではこの下限はより小さくてもよ
い。フィルム中に、かかる粒子を2種類以上配合しても
よく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合してもよ
い。いずれにしても、フィルムに含有する粒子全体の平
均粒径、および合計の含有量が上記した範囲を満足する
ことが好ましい。
【0012】粒子を含むポリエステルの製造に際して、
粒子はポリエステルの合成反応中に添加してもポリエス
テルに直接添加してもよい。合成反応中に添加する場合
は、粒子をエチレングリコール等に分散させたスラリー
として、ポリエステル合成の任意の段階で添加する方法
が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加する場合
は、乾燥した粒子として、または、水あるいは沸点が2
00℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーとして、2
軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合する方法
が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応じ、事前
に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施しておいてもよ
い。粒子の含有量を調節する方法としては、上記した方
法で高濃度に粒子を含有するマスター原料を作ってお
き、それを製膜時に、実質的に粒子を含有しない原料で
希釈して粒子含有量を調節する方法が有効である。
【0013】また、上記の突起形成剤以外の添加剤とし
て、必要に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋
剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、
顔料)、光線遮断剤、紫外線吸収剤などを含有していて
もよい。すなわち、本発明のポリエステルフィルムは、
例えば、着色フィルムであっても差し支えないし、多数
の小気泡を含有している発泡フィルムであっても構わな
い。本発明のポリエステルフィルムは、最終的に得られ
る特性が本発明の要件を満足する限り、多層構造となっ
ていても構わない。例えば、共押出し積層フィルムであ
ってもよい。この場合、ベースフィルムに関する上記の
記述は、最表面層のポリエステルに適用される。それ以
外の内層のフィルムは、いかなるポリエステル、プラス
チック、紙、布でも差し支えない。例えば、多数の小気
泡を含有している発泡フィルム等が挙げられる。
【0014】ポリエステルフィルムは、延伸されたポリ
エステルフィルムであれば、一軸延伸フィルム、二軸延
伸フィルム、いずれでも差し支えない。しかし、工業的
には、二軸延伸フィルムの方が広く使用されている。二
軸延伸ポリエステルフィルムの製造は、同時二軸延伸、
逐次二軸延伸のいずれかで実施されるが、特に逐次二軸
延伸が多く行われている。すなわち、溶融押し出しした
ポリエステルを冷却ドラムの上で冷却して未延伸フィル
ムを作成し、これを周速差のある一群のロールで延伸
(縦延伸)し、この後、フィルムの長手方向と垂直な方
向にクリップで保持しつつ延伸(横延伸)する。この変
形として、縦延伸、横延伸を何回かに分割して実施して
もよい。また分割しその一部づつを交互に実施してもよ
い。例えば、高強度フィルムを再延伸法で製造する方法
がこれに相当する。
【0015】次に、本発明における帯電防止層について
説明する。本発明においてポリエステルフィルムに設け
る層は、分子内に4級化窒素を2つ以上有し、その対ア
ニオンが硝酸イオンである化合物を含む塗剤を上記フィ
ルムの所要面に塗布し、乾燥することによって形成され
る。本発明において塗剤を構成するポリカチオン化合物
としては、例えば下記のような結合単位を有するポリマ
ーが挙げられる。
【0016】
【化1】 上記図中、mは2〜6の整数を表す。
【0017】
【化2】
【0018】本発明においてポリカチオン化合物は、そ
の目的を損なわない範囲において上記式の化合物と重合
性のモノマーを共重合していてもよい。これらの点で、
上記式の化合物の占める割合は、好ましくは20〜10
0モル%、さらに好ましくは60〜100モル%であ
る。本発明において、ポリカチオンポリマーの分子量
は、好ましくは50万以下、さらに好ましくは5000
〜10万である。このポリマーの分子量が小さい場合に
は、帯電防止効果はあるものの、フィルム同士の貼り付
き、帯電防止剤の転着が起こりやすい。他方このポリマ
ーの分子量が50万より大きい場合には、塗布液の粘度
が高くなり、取り扱い性や塗工性が悪化しやすい。
【0019】硝酸イオンを対アニオンとするポリカチオ
ンポリマーの製造方法は、特に制限はないが、例えば、
入手容易な塩素イオンを対アニオンとするポリカチオン
ポリマーをイオン交換樹脂で処理し対アニオンを水酸イ
オンにした後、硝酸で中和する方法、塩素イオンを対ア
ニオンとするポリカチオンポリマーを硝酸銀と処理して
直接対イオンを交換する方法等が例示できる。
【0020】本発明における塗剤には、前記ポリカチオ
ンポリマー以外の従来知られているポリマーを塗剤ある
いはプライマー層の特性改良のため含有させてもよい。
このポリマーとして、例えばポリエステル共重合体、ポ
リウレタン、アクリル共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。これら
のポリマーはランダム共重合体、ブロック共重合体、グ
ラフト共重合体のいずれでもよく、異種ポリマーの結合
体でもよい。また、これらのポリマーは2種以上を組み
合わせて用いることができる。また、本発明において塗
剤には、本発明の目的を損なわない範囲において、例え
ば紫外線吸収剤、顔料、消泡剤、塗工性改良剤、有機フ
ィラー、無機フィラー、潤滑剤、ブロッキング防止剤
や、メラミン系、尿素系、グアナミン系、エポキシ系、
アジリジン系、ブロックイソシアネート系等の架橋剤、
カップリング剤等の他の添加剤を混合することができ
る。
【0021】ポリエステルフィルムの表面に塗布層を形
成する方法は、特に制限されないが、ポリエステルフィ
ルムを製造する工程中で塗布液を塗布する方法が好適に
採用される。具体的には、未延伸シート表面に塗布液を
塗布して乾燥する方法、一軸延伸フィルム表面に塗布液
を塗布して乾燥する方法、二軸延伸フィルム表面に塗布
液を塗布して乾燥する方法等が挙げられる。これらの中
では、未延伸フィルムまたは一軸延伸フィルム表面に塗
布液を塗布後、フィルムに熱処理を行う過程で同時に塗
布層を乾燥硬化する方法が経済的である。また、塗布層
を形成する方法として、必要に応じ、前述の塗布方法の
幾つかを併用した方法も採用し得る。具体的には、未延
伸シート表面に第一層を塗布して乾燥し、その後、一軸
方向に延伸後、第二層を塗布して乾燥する方法等が挙げ
られる。
【0022】ポリエステルフィルムの表面に塗布液を塗
布する方法としては、原崎勇次著、槙書店、1979年
発行、「コーティング方式」に示されるリバースロール
コーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアド
クターコーター等を使用することができる。本発明にお
いて用いる塗布液は、通常、安全性や衛生性の観点から
水を主たる媒体として調整されていることが好ましい。
水を主たる媒体とする限りにおいて、水への分散を改良
する目的あるいは造膜性能を改良する目的で少量の有機
溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は、主たる媒体で
ある水と混合して使用する場合、水に溶解する範囲で使
用することが必要である。有機溶剤は単独で用いてもよ
いが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
【0023】塗工量は乾燥前でフィルム1m当たり
0.5〜50g、さらには2〜15gが好ましい。最終
乾燥塗膜(被膜)の厚さとしては、通常0.01〜1μ
mであり、好ましくは0.02〜0.4μmである。塗
膜の厚さが0.01μm未満であると、十分な帯電防止
性が得られないことがある。一方、塗膜の厚さが1μm
を超えると、滑り性、耐ブロッキング性が低下する傾向
がある。上述のようにして得られるポリエステルフィル
ムは、その厚みが3〜500μmの範囲にあることが好
ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明におけ
る各種の物性および特性の測定方法、定義は下記のとお
りである。
【0025】(1)帯電防止性 帯電防止性はサンプルフィルムの表面固有抵抗を、ヒュ
ーレットパッカード社製固有抵抗測定器を使用し、測定
温度23℃、測定湿度50%の条件で、印加電圧100
Vで1分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定する。1
×1011Ω/□以下が好ましいものである。
【0026】(2)塗布フィルムの再生性(リサイクル
性) サンプルフィルムを粉砕した後、ベント付き小型二軸押
し出し機を用い290℃で溶融、押し出し、チップ化し
た。得られたものの着色状況を観察し、未塗布フィルム
に比べて着色の差が殆ど無い物をを○、着色が強いもの
を×とした。
【0027】実施例1 (帯電防止剤Aの調製)分子量約三万のポリジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド5%水溶液に攪拌しながら
10%硝酸銀水溶液を白沈が生じなくなるまで徐々に加
えてしばらく攪拌した後、生じた沈殿を濾過し、ポリジ
アリルジメチルアンモニウムナイトレート水溶液(帯電
防止剤A)を得た。 (塗布液Aの調製)前述の帯電防止剤Aにポリビニルア
ルコール(分子量約二万、ケン化度約90%)水溶液を固
形分比で4:6になるように加え、全体の固形分濃度が
2%になるように調製した。 (フィルムの製造)ポリエチレンテレフタレート(固有
粘度:0.65、滑剤含有)を乾燥後、280〜300
℃の温度で溶融押出し、静電密着法を併用しながら冷却
ドラム上にキャストし、厚さ約700μmの無定型フィ
ルムを得た。このフィルムを85℃で縦方向に約3.5
倍延伸し、フィルムの片面に塗布液Aを乾燥前の厚みで
約5μmに塗布した後、100℃で横方向に約4倍延伸
し、210℃で熱処理して、厚さ50μmの二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。
【0028】実施例2 (帯電防止剤Bの調製)分子量約九千のポリジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド水溶液を陰イオン交換樹脂
で処理した後、硝酸で中和し、ポリジアリルジメチルア
ンモニウムナイトレート水溶液(帯電防止剤B)を得
た。 (塗布液Bの調製)前述の帯電防止剤Bにポリビニルア
ルコール(分子量約二万、ケン化度約90%)水溶液を固
形分比で4:6になるように加え、全体の固形分濃度が
2%になるように調製した。
【0029】(フィルムの製造)白色ポリエチレンテレ
フタレート(固有粘度:約0.6、二酸化チタン顔料約
7%含有)を乾燥後、280〜300℃の温度で溶融押
出し、静電密着法を併用しながら冷却ドラム上にキャス
トし、厚さ約500μmの無定型フィルムを得た。この
フィルムを85℃で縦方向に約2.8倍延伸し、フィル
ムの片面に塗布液Bを乾燥前の厚みで約5μmに塗布し
た後、100℃で横方向に約3.5倍延伸し、210℃
で熱処理して、厚さ50μmの二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。
【0030】比較例1 実施例2の帯電防止剤Bをイオン交換していない分子量
約九千のポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドに
変更した以外は、実施例2と同様にしてフィルムを得
た。 比較例2 実施例1において、塗布を行わなかった以外は、実施例
1と同様にしてフィルムを得た。 比較例3 実施例2において、塗布を行わなかった以外は、実施例
2と同様にしてフィルムを得た。これらの実施例、比較
例で得られたフィルムの、処理面の帯電防止性及び再生
性を下記表1にまとめて示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のフィルムは、帯電防止性ポリエ
ステルフィルムは、従来のものに比べて特に帯電防止性
及び再生性(リサイクル性)に優れたものであり、例え
ば包装材料、製版材料、印刷材料、グラフィック材料、
感光材料、電子写真材料、磁気記録材料、カード等に有
用であり、その工業的価値は高い。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA01 CA02 CA13 CA22 CA48 DA04 DA06 DB48 DC27 DC28 DC50 EA05 EC07 4F006 AA35 AB20 AB55 AB65 BA07 CA02 CA10 DA05 EA05 EA06 4F100 AH03B AH03K AK41A AK42A AK42K BA02 EH46 EJ37A GB41 JG03 JK06 JL10A JL11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に4級化窒素を2つ以上有し、そ
    の対アニオンが硝酸イオンである化合物を含む塗布層を
    ポリエステルフィルムの片面に有することを特徴とする
    帯電防止フィルム。
  2. 【請求項2】 塗布層が少なくとも1方向に延伸されて
    いることを特徴とする請求項1記載の帯電防止フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 4級化窒素が、主としてジメチルピロリ
    ジニウム骨格を形成することを特徴とする請求項1また
    は2記載の帯電防止フィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレン
    テレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−
    ナフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の帯電防止フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムが、白色ポリエス
    テルフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の帯電防止フィルム。
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