JPH09166007A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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Publication number
JPH09166007A
JPH09166007A JP32682795A JP32682795A JPH09166007A JP H09166007 A JPH09166007 A JP H09166007A JP 32682795 A JP32682795 A JP 32682795A JP 32682795 A JP32682795 A JP 32682795A JP H09166007 A JPH09166007 A JP H09166007A
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shaft
drive shaft
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cam
annular
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Application number
JP32682795A
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Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクハウジングの支軸を廃止して、部品
点数の削減による製造作業能率の向上とコストの低廉化
を図ると共に、装置のコンパクト化を図る。 【構成】 駆動軸21とカムシャフト22との間に対向
して設けられた第1,第2フランジ部31,33との間
に、ディスクハウジング38を揺動自在に設け、該ディ
スクハウジング38の内周に回転自在に設けられた環状
ディスク39の中心Yを、ディスクハウジング38の揺
動に伴い駆動軸21の軸心Xから偏心させてバルブタイ
ミングを可変にする装置である。前記ディスクハウジン
グ38の矩形部38b側を偏心カム45を介して制御シ
ャフト48に支持させ、円環部38a側を環状ディスク
39及び偏心カラー41を介して駆動軸21に支持させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れており、その一つとして本出願人が先に出願した特願
平4−11591号に記載されたものがある。
【0003】図12〜図13に基づいて概略を説明すれ
ば、この吸排気弁駆動制御装置は、多気筒機関のクラン
ク軸からスプロケットを介して回転力が伝達される駆動
軸1と、各気筒毎に分割されかつ駆動軸1の外周同軸上
に相対回転自在に設けられたカムシャフト2と、該カム
シャフト2の分割端部間に設けられた制御機構3とを備
えている。
【0004】前記各カムシャフト2は、夫々外周に1気
筒当たり2つの吸気弁4,4をバルブリフター4a,4
aを介してバルブスプリング5のばね力に抗して開作動
させる2個のカム6,6を一体に有していると共に、シ
リンダヘッド7上の一対のカム軸受8,9によって回転
自在に支持されている。
【0005】前記制御機構3は、図12に示すように各
カムシャフト2の一端部に一体に設けられた円環状の第
1フランジ部10と、駆動軸1の所定外周位置に連結ピ
ン11によりスリーブ12aを介して固定されて、前記
第1フランジ部10に対向する円環状の第2フランジ部
12と、両フランジ部10,13間に介装されて駆動軸
1の軸心Xから略径方向へ揺動自在に設けられた略円環
状のディスクハウジング14と、該ディスクハウジング
14の内周に有する大径な支持孔内にプレーンベアリン
グ13を介して回転自在に保持された環状ディスク16
とを備えている。また、前記ディスクハウジング14
は、水平方向の一端部が駆動機構により揺動するように
なっている一方、他端部がシリンダヘッド7の上端部に
機関前後方向に沿って延設された支軸15によって回転
自在に支持されている。更に、第1,第2フランジ部1
0,12の外周部には、互いに180°位置に細長い係
合溝17,18が半径方向に沿って形成されている一
方、環状ディスク16の両側面には、互いに反対方向に
突出して前記各係合溝17,18に係合するピン19
a,19bが突設されている。
【0006】そして、例えば機関の高回転時には、ディ
スクハウジング14が揺動せずに、環状ディスク16の
中心が駆動軸1の軸心Xに合致する一方、機関の低回転
時には、駆動機構20によりディスクハウジング14が
支軸15を支点として揺動し、環状ディスク16を駆動
軸1の軸心Xに対して偏心動させる。
【0007】即ち、例えば機関高回転時には、ディスク
16の中心が駆動軸1の軸心Xに合致して、駆動軸1と
カムシャフト2との回転位相差が生じない。したがっ
て、駆動軸1の回転に伴い制御機構3を介してカムシャ
フト2が駆動軸1と同期回転し、カム6,6による弁の
作動角が大きくなり、開弁時期が早くなる共に、閉弁時
期が遅くなるため、吸気慣性力を利用した吸気充填効率
が向上する。
【0008】一方、低回転域では、駆動機構によりディ
スクハウジング14を介してディスク16の中心Yが駆
動軸1の軸心Xから偏心移動されるため、各ピン19
a,19bが各係合溝17,18の内周面に沿って径方
向に摺動し、一方側ピン19aが駆動軸1の軸心Xに接
近する場合は、他方側ピン19bは軸心Xから離れる関
係になる。したがって、この場合は、ディスク16は、
駆動軸1に対して角速度が大きくなり、ディスク16に
対し、カムシャフト2の角速度も大きくなる。このた
め、カムシャフト2は、駆動軸1に対して2重に増速さ
れた状態になる。
【0009】したがって、駆動軸1とカムシャフト2の
回転位相差が変化し、カムシャフト2の角速度が相対的
に大きい場合は、駆動軸1に対する回転位相は両者1,
2が等速になるまで進み、やがてカムシャフト2の角速
度が相対的に小さくなると、回転位相は両者1,2が等
速になるまで遅れる。
【0010】そして、回転位相差の最小,最大点の途中
に同位相点が存在し、回転位相の変化では、弁の作動角
が同位相点よりも前の開弁時期が遅れ、同位相点より後
の閉弁時期が進み、全体に小さく制御される。したがっ
て、吸排気弁のバルブオーバラップが小さくなり、燃焼
室の残留ガスが減少し、安定した燃焼により燃費の向上
が図れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の装置にあっては、前述のようにディスクハウジング
14は、他端部がシリンダヘッド7の上端部に設けられ
た支軸15によって支持され、ここを揺動支点として揺
動するようになっている。したがって、支軸15を必ず
設けなければならないため、部品点数の増加と大型化が
余儀なくされる。
【0012】しかも、支軸15は、カムシャフト2のカ
ム軸受8,9とは一切拘わりなく、独立した形でシリン
ダヘッド7上に別個の支持機構により支持されているた
め、さらに大型化が助長され、装置のシリンダヘッド7
上への大きな取付スペースが要求されて、機関への搭載
性が悪化する。
【0013】さらに、ディスクハウジング14の一端部
を支軸15で支持しているため、駆動軸1の軸心Xに対
する環状ディスク16の中心位置決め精度が出しにく
い。この結果、所望のバルブタイミング制御が得られな
いばかりか、各気筒毎にバルブタイミングのばらつきが
生じ、気筒間の出力ばらつきにより機関の作動の不安定
化を招く惧れがある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の実
情に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は、機関
により回転駆動する駆動軸と、各気筒毎に分割されかつ
駆動軸の外周に相対回転自在に設けられて、外周に吸,
排気弁を開作動させるカムを一体に有するカムシャフト
と、該各カムシャフトの一端部に固定された第1フラン
ジ部と、駆動軸の所定部位に固定されて、前記第1フラ
ンジ部と対向する第2フランジ部と、該両フランジ部間
に揺動自在に配置されたディスクハウジングと、該ディ
スクハウジングの内周に回転自在に支持されて、ディス
クハウジングの揺動に伴い中心が前記駆動軸の軸心に対
して同心あるいは偏心動する環状ディスクと、前記ディ
スクハウジングを揺動させる駆動機構とを備えた吸排気
弁駆動制御装置において、前記ディスクハウジングの両
端側を前記駆動軸と駆動機構に支持させたことを特徴と
している。したがって、従来のようなディスクハウジン
グを支持するための支軸や該支軸を支持する支持機構が
不要になる。
【0015】請求項2の発明は、前記ディスクハウジン
グの一端側を偏心カムを介して前記駆動機構の制御シャ
フトに支持させる一方、他端側を偏心カラーを介して駆
動軸に支持させたことを特徴としている。
【0016】請求項3の発明は、前記ディスクハウジン
グを、前記環状ディスクを回転自在に支持する円環部と
該円環部の上端側に一体に有する矩形部とから構成し、
前記矩形部を、該矩形部とキャップとの間に形成された
支持孔内に挿通配置された偏心カムを介して前記制御シ
ャフトに支持させる一方、前記円環部を、前記環状ディ
スクの挿通孔に挿通配置された偏心カラーを介して前記
駆動軸に支持させたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明に係る吸排気
弁駆動制御装置を多気筒内燃機関の吸気側に適用した実
施例を示し、図中21は機関のクランク軸からスプロケ
ットを介して回転力が伝達される駆動軸、22は該駆動
軸21の外周に相対回転可能に配置され、かつ駆動軸2
1の中心Xと同軸上に設けられた複数のカムシャフトで
あって、前記駆動軸21は、機関前後方向に延設されて
いると共に、内部が軽量化を図るために中空状に形成さ
れている。
【0018】前記カムシャフト22は、図2に示すよう
に、長手方向の所定位置で各気筒毎に軸直角方向から分
割されており、内部軸方向に形成された挿通孔22a内
に駆動軸21が挿通している一方、図外のシリンダヘッ
ド7上端部に有するカム軸受24に回転自在に支持され
ている。また、図2に示すように外周の所定位置に1気
筒当たり2つの吸気弁23を図外のバルブスプリングの
ばね力に抗してバルブリフター25を介して開作動させ
る2つのカム26が一体に設けられている。
【0019】前記カム軸受24は、図2,図6A,Bに
示すように、シリンダヘッド7の上面に形成されたカム
受面上に跨設されたメインブラケット27と、該メイン
ブラケット27の上面に設けられたサブブラケット28
と、両ブラケット27,28の両端部を共締め固定する
左右一対のカムボルト29,30とを備えている。ま
た、前記メインブラケット27の上面中央に円弧状の軸
受面27aが形成されている一方、サブブラケット28
の下面中央に前記軸受面27aと共働して後述する制御
シャフト48を軸受けする円弧状の軸受面28aが形成
されている。
【0020】また、各カムシャフト22の一方側の分割
端部には、図2に示すように第1フランジ部31が一体
に設けられており、この第1フランジ部31の外周部
に、図4に示すようにほぼU字状の第1係合溝32が半
径方向に沿って形成されている。さらに、この第1フラ
ンジ部31と所定の隙間をもって対向する位置に駆動軸
21に連結された第2フランジ部33が設けられてい
る。この第2フランジ部33は、図5に示すように外径
が第1フランジ部31の外径と同一に設定されていると
共に、内周部に駆動軸21の所定外周面に嵌合したスリ
ーブ33aを一体に有し、該スリーブ33aに径方向か
ら挿通された連結ピン34とによって駆動軸21に連結
されている。また、第2フランジ部33の外周部つまり
第1フランジ部31の第1係合溝32と反対側の位置に
ほぼU字状の第2係合溝35が半径方向に沿って形成さ
れている。そして、前記第1係合溝32と第2係合溝3
5には、後述の環状ディスク39に挿通する第1,第2
ピン36,37の先端部が径方向へ摺動自在に係合され
ている。
【0021】さらに、前記第1フランジ部31と第2フ
ランジ33の外周側に円環状のディスクハウジング38
が設けられていると共に、両フランジ部31,33の間
には、環状ディスク39がサンドイッチ状に介装されて
いる。
【0022】前記ディスクハウジング38は、図1に示
すように、環状ディスク39を内周面で支持する円環部
38aと、該円環部38aの上端部に一体に有する矩形
部38bとから構成され、下端側の円環部38aが駆動
軸21に支持され、上端側の矩形部38bが後述する駆
動機構の制御シャフト48に支持されている。
【0023】具体的に説明すれば、前記円環部38a
は、内周の大径支持孔40にプレーンベアリング40を
介して前記環状ディスク39を回転自在に支持してお
り、この環状ディスク39の挿通孔である中心孔39a
に、駆動軸21の外周に回転自在に支持された偏心カラ
ー41が回転自在に挿通配置されている。これによっ
て、ディスクハウジング38の一端側が環状ディスク3
9と偏心カラー41を介して駆動軸21に支持されてい
る。
【0024】一方、矩形部38bは、外端面に一対のボ
ルト42,42により連結されたキャップ43との間に
円形状の支持孔44が形成され、この支持孔44内に、
前記制御シャフト48の外周面に固定された偏心カム4
5が回転自在に挿通配置されている。これによって、デ
ィスクハウジング38の他端側が偏心カム45を介して
制御シャフト48に支持されると共に、該制御シャフト
48の回転に伴い偏心カム45により上下に揺動される
ようになっている。
【0025】前記偏心カム45は、図1に示すように中
心Q2が制御シャフト48の軸心Q1から偏心して形成
され、図示では厚肉部45aが右側に位置している一
方、偏心カラー41もその中心X2が駆動軸21の軸心
Xから偏心して形成され、図示のように厚肉部41aが
偏心カム45と同一の右側位置に配置されていると共
に、偏心カム45の回転に伴い同方向へ回転するように
なっている。
【0026】前記環状ディスク39は、図1にも示すよ
うに略ドーナツ板上を呈し、前記第1係合溝32と第2
係合溝35に対応した位置に第1,第2ピン36,37
の基部を回転自在に支持する第1,第2ピン孔46a,
46bが形成されている。
【0027】前記駆動機構47は、図7に示すようにカ
ムシャフト22の上方位置に平行に設けられた制御シャ
フト48と、該制御シャフト48の一端部に設けられた
油圧アクチュエータ49とから構成されている。
【0028】前記制御シャフト48は、図2に示すよう
に外径が比較的小径に形成され、機関前後方向へ延設さ
れていると共に、カム軸受24に対応した大径ジャーナ
ル部48aが前記各軸受面27a,28a間に軸支され
ている。また、ディスクハウジング38に対応した位置
に前記偏心カム45が固定されていることは前述の通り
である。
【0029】前記油圧アクチュエータ49は、図7に示
すようにシリンダヘッド7に固定されたハウジング50
のシリンダ51内に、該シリンダ51内を各一対の液圧
室52,53に隔成するローター54を有すると共に、
前記各液圧室52,53に相対的に油圧を供給する油圧
回路55とを備えており、前記ローター54の中央には
制御シャフト48の一端部が同軸上に連結されている。
前記油圧回路55は、夫々の一端が各液圧室52,53
に接続された給排通路56,57と、該給排通路56,
57の他端側に接続されたオイルメインギャラリ58の
下流側に設けられたオイルポンプ59と、オイルメイン
ギャラリ58と給排通路56,57との接続個所に設け
られて流路を切り換える4ポート2位置型の電磁切換弁
60とを有している。この電磁切換弁60は、オイルメ
インギャラリ58とドレン通路61とを各給排通路5
6,57に対して相対的に切り換え、機関運転状態を検
出するコントローラ62からの制御信号により切り換え
制御されるようになっている。尚、図中63は圧力調整
弁、64はオイルパンである。
【0030】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、機関低回転時には、コントローラ62からの制御
信号により電磁切換弁60が作動して、図7に示すよう
に一方側の給排通路56とオイルメインギャラリ58が
連通され、他方側の給排通路57とドレン通路61が連
通される。このため、第1液圧室52にオイルポンプ5
9からの油圧が供給され、第2液圧室53内の作動油が
ドレン通路61を介してオイルパン64内に戻される。
これにより、ローター54が図中左方向に回転して制御
シャフト48を同方向に回転させる。このため、偏心カ
ム45が、図8に示すようにθ1の角度範囲内において
反時計方向へ実線位置まで偏心回動すると同時に、偏心
カラー41も偏心カム45の回転に追従してθ2の角度
範囲内で反時計方向へ実線位置まで偏心回動する。した
がって、ディスクハウジング38が、図中実線位置まで
上方へ揺動し、これに伴い環状ディスク39の中心Yも
偏心量Eが一定のまま駆動軸21の軸心Xに対して回り
を旋回する形で上方へ偏心移動してY1の位置に保持さ
れる。
【0031】したがって、環状ディスク39の第1係合
溝32と第1ピン36並びに第2係合溝35と第2ピン
37との摺動位置が駆動軸21の1回転毎に径方向へ往
復移動し、環状ディスク39の角速度が変化する。
【0032】即ち、第1ピン36が第1係合溝32内を
摺動して環状ディスク39の中心Y1に接近し、第2ピ
ン37が第2係合溝35内を摺動して中心Y1から離れ
ると、環状ディスク39は駆動軸21に対して角速度が
小さくなり、カムシャフト22の角速度も小さくなる。
したがって、カムシャフト22は、駆動軸21に対して
2重に減速された状態になる。
【0033】この結果、カムシャフト22及びカム26
と駆動軸21との回転位相差は、図9(a)の実線に示す
ように遅角側に変化する。したがって、吸気弁23は、
そのバルブリフト特性が図9(b)の一点鎖線で示すよう
に弁作動角(バルブタイミング)が小さくなり、開弁時
期が遅く、閉弁時期が十分に早くなる。このため、排気
弁とのバルブオーバラップが小さくなって燃焼が改善さ
れ、燃費の向上等が図れる。
【0034】一方、機関低回転域から高回転域に移行し
た場合は、その運転状態を検出したコントローラから電
磁切換弁60に制御信号が出力されて、制御シャフト4
4が前述とは逆方向へ回転すると共に、偏心カム45も
図8の時計方向へθ1の角度範囲で図8の破線位置に回
動する。したがって、偏心カム45の回動に伴って偏心
カラー41も同方向へθ2の角度範囲で図8の破線位置
に追従回動する。このため、環状ディスク39は、同図
破線で示すように、下方向へ揺動して中心Yが駆動軸2
1の軸心Xに対して下方へ偏心移動してY2の位置に保
持される。したがって、環状ディスク39の第2係合溝
35と第2ピン37並びに第1係合溝32と第1ピン3
6との摺動位置が前述と同じく、駆動軸21の回転毎に
環状ディスク39が径方向へ往復移動し、環状ディスク
39の角速度が変化する。
【0035】そして、環状ディスク39の角速度の変化
に伴い駆動軸21に対するカムシャフト22の角速度が
低回転時とは逆に大きくなる。したがって、カムシャフ
ト22は、駆動軸21に対して2重に増速された状態に
なり、両者21,22の回転位相は、図10(a)の実線
で示すように進角側に変化する。このため、吸気弁23
は、バルブリフト特性が図10(b)の破線で示すように
バルブリフトは一定のまま、弁作動角(バルブタイミン
グ)が大きくなり、低回転時に比較して開弁時期が早く
なり、閉弁時期が遅くなる。このため、慣性吸気を利用
した吸気充填効率が向上し、出力トルクの向上が図れ
る。
【0036】また、油圧アクチュエータ49の作動によ
り、偏心カム45をθ1の中間位置つまり図8のθ3の
角度位置に回動保持させることにより、偏心カラー41
を介して環状ディスク39の中心YをY3位置に偏心保
持させた場合は、駆動軸21とカムシャフト22との回
転位相差が図11(a)に示すような特性となり、これ
によってバルブリフト特性(バルブタイミング)も図1
1(b)の実線で示す位置から破線で示す位置つまりバ
ルブタイミングがほぼ中間になり、高回転時に比較して
開弁時期が遅くなり、閉弁時期が若干早くなる。このた
め、機関のポンプ損失が低減されて機関性能の向上が図
れる。
【0037】また、本実施例では、ディスクハウジング
38を、従来のように支軸によって支持するのではな
く、偏心カム45と偏心カラー41を介して制御シャフ
ト48と駆動軸21で支持するようにしたため、支軸や
この支軸を支持する支持機構が不要となり、この分、部
品点数の削減が図れると共に、装置全体のコンパクト化
が図れる。
【0038】しかも、ディスクハウジング38は、前述
のように他端側が環状ディスク39及び偏心カラー41
を介して駆動軸21に回転自在に支持されているため、
駆動軸21の軸心Xに対する環状ディスク39の回転中
心の位置精度が出し易くなる。
【0039】さらに、制御シャフト48は、カムシャフ
ト22のカム軸受24を利用し、つまりカム軸受24の
メインブラケット27とサブブラケット28の各軸受面
27a,28a間に軸受け支持するようにしたため、別
個に設ける必要がなくなり、この点でも部品点数の削減
が図れると共に、組み付け性が良好になる。
【0040】また、制御シャフト48は、ディスクハウ
ジング39の上端部にキャップ43を介して回転自在に
挿通されているため、組み付け性が良好になる。
【0041】また、駆動軸21に、カムシャフト22,
ピン36,37,環状ディスク39,ディスクハウジン
グ38などが一体的に組み付けられたカムシャフトアッ
センブリの上から制御シャフト48を順に組み付けるこ
とができ、この点でも組立作業能率が向上する。
【0042】また、制御シャフト48は、ディスクハウ
ジング38を回動させるトルクを伝達できればよいた
め、細径化でき、これによりサブブラケット28の高さ
を十分に低くすることが可能になる。
【0043】更に、ディスクハウジング38は、カムシ
ャフト22の駆動トルクを伝達する比較的剛性の高い駆
動軸21によって他端側が支持されるため、支持剛性が
大きくなり、吸気弁23の不整運動等の発生が抑制さ
れ、この結果、機関の高回転,高出力化が可能になる。
【0044】尚、本発明は吸気側に限定されず、排気側
あるいは両方側に適用することも可能である。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ディスクハウジングを、従来のような支軸では
なく、一端側が偏心カムを介して駆動機構に支持され、
他方側が環状ディスク及び偏心カラーを介して駆動軸に
回転自在に支持されるように形成したため、前記支軸や
該支軸を支持する支持機構が全く不要になる。したがっ
て、部品点数が減少し、製造作業能率の向上とコストの
低廉化が図れると共に、装置全体のコンパクト化が図
れ、機関への搭載性も良好になる。また、装置全体の軽
量化とコストの低廉化も図れる。
【0046】しかも、ディスクハウジングの他端側が環
状ディスク及び偏心カラーを介して駆動軸に支持されて
いるため、駆動軸の軸心に対する環状ディスクの回転中
心の位置精度が出し易くなる。また、他端側が駆動軸に
よって支持されているため、該支持剛性が大きくなり、
バルブの不整運動等の発生が防止されて、機関の高回
転,高出力化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部横断面図。
【図2】本実施例の要部縦断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】図2のC−C線断面図。
【図6】Aは本実施例に供されるカム軸受を示す正面
図、Bは同側面図。
【図7】本実施例に供される駆動機構を示す概略図。
【図8】本実施例の作用を示す要部横断面図。
【図9】本実施例の小作動角制御時の駆動軸とカムシャ
フトの回転位相差特性とバルブタイミング特性図。
【図10】本実施例の大作動角制御時の駆動軸とカムシ
ャフトの回転位相差特性とバルブタイミング特性図。
【図11】本実施例の中作動角制御時の駆動軸とカムシ
ャフトの回転位相差特性とバルブタイミング特性図。
【図12】従来の装置を示す要部断面図。
【図13】図12のD矢視図。
【符号の説明】
21…駆動軸 22…カムシャフト 23…吸気弁 31…第1フランジ部 33…第2フランジ部 38…ディスクハウジング 38a…円環部 38b…矩形部 39…環状ディスク 41…偏心カラー 45…偏心カム 47…駆動機構 48…制御シャフト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関により回転駆動する駆動軸と、各気
    筒毎に分割されかつ駆動軸の外周に相対回転自在に設け
    られて、外周に吸,排気弁を開作動させるカムを一体に
    有するカムシャフトと、該各カムシャフトの一端部に固
    定された第1フランジ部と、駆動軸の所定部位に固定さ
    れて、前記第1フランジ部と対向する第2フランジ部
    と、該両フランジ部間に揺動自在に配置されたディスク
    ハウジングと、該ディスクハウジングの内周に回転自在
    に支持されて、ディスクハウジングの揺動に伴い中心が
    前記駆動軸の軸心に対して同心あるいは偏心動する環状
    ディスクと、前記ディスクハウジングを揺動させる駆動
    機構とを備えた吸排気弁駆動制御装置において、 前記ディスクハウジングの両端側を前記駆動軸と駆動機
    構に支持させたことを特徴とする吸排気弁駆動制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ディスクハウジングの一端側を偏心
    カムを介して前記駆動機構の制御シャフトに支持させる
    一方、他端側を偏心カラーを介して駆動軸に支持させた
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排気弁駆
    動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ディスクハウジングを、前記環状デ
    ィスクを回転自在に支持する円環部と該円環部の上端側
    に一体に有する矩形部とから構成し、前記矩形部を、該
    矩形部とキャップとの間に形成された支持孔内に挿通配
    置された偏心カムを介して前記制御シャフトに支持させ
    る一方、前記円環部を、前記環状ディスクに有する駆動
    軸挿通孔に挿通配置された偏心カラーを介して前記駆動
    軸に支持させたことを特徴とする請求項2記載の内燃機
    関の吸排気弁駆動制御装置。
JP32682795A 1995-12-15 1995-12-15 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 Pending JPH09166007A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09242520A (ja) * 1996-03-06 1997-09-16 Unisia Jecs Corp 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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JPH09242520A (ja) * 1996-03-06 1997-09-16 Unisia Jecs Corp 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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