JP3386236B2 - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents
内燃機関の吸排気弁駆動制御装置Info
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れているが、その一つとして例えば実開昭57−198
306号公報等に記載されているものが知られている。 【0003】図10及び図11に基づいて概略を説明す
れば、図中2はカムシャフト1の外周に相対回転自在に
設けられて、吸気バルブ16をバルブスプリング17の
ばね力に抗して開作動させるカムであって、このカム2
はカム軸受用ブラケット3とカムシャフト1にキー4を
介して固設されたフランジ部5とにより軸方向の位置決
めがなされている。また、カム2の一側部にはU字溝6
を有するフランジ部7が形成されている一方、前記フラ
ンジ部5にもU字溝8が形成され、両フランジ部5,7
間に円環状のディスク9が介装されている。このディス
ク9は、両側の対向位置に前記両U字溝6,8に係合す
るピン10,11が設けられていると共に、外周が制御
環12に回転自在に支持されている。この制御環12
は、外周の突起12aを介してシリンダヘッド側の支持
孔13に揺動自在に支持されていると共に、該突起12
aの反対側に有する歯車部12bがロッカシャフト14
外周の歯車環14aに噛合している。 【0004】そして、制御環12は、歯車環14a及び
歯車部12bを介して図外の駆動機構により機関運転状
態に応じて一方あるいは他方向へ揺動するようになって
いる。即ち、例えば機関高回転時には、ディスク9の中
心Pが図10に示す位置に保持されて、カムシャフト1
とディスク9との回転中心が一致し、したがってディス
ク9は、ピン11とU字溝8を介してカムシャフト1に
同期回転する一方、カム2はピン10とU字溝6を介し
てカムシャフト1に同期回転する。これによって、吸気
弁16の作動角が、図12の一点鎖線で示すように大き
く制御されて、開弁時期が早くなると共に、閉弁時期が
遅くなるため、吸気慣性力を利用した吸気充填効率が向
上する。 【0005】また、機関低回転時には、駆動機構によっ
てロッカアーム15を軸支するロッカシャフト14を回
動させると、制御環12が突起12aを支点として揺動
し、これによってディスク9の中心Pがカムシャフト1
の中心に対し前記回動方向に偏心する。このため、ピン
10,11が、夫々U字溝6,8に沿って各フランジ部
5,7を径方向に移動する。 【0006】依って、カムシャフト1の1回転毎に、デ
ィスク9の回転位相がカムシャフト1に対して変化し、
同時にカム2の回転位相もディスク9に対して変化す
る。したがって、カム2は、カムシャフト1に対し、デ
ィスク9のカムシャフト1に対する位相差の2倍の位相
差で回転する。これによって、吸気弁16の作動角が図
12の実線で示すように小さく制御されている。したが
って、開弁時期が遅くなり、閉弁時期が早くなって、吸
排気弁のバルブオーバラップが小さくなって燃焼効率が
向上し、低速トルクと燃費の向上が図れる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
装置にあっては、吸気弁16の作動角を大小に切り換え
ることにより出力や燃費等の機関性能の向上が図れるも
のの、小作動角制御時バルブリフト量Hが図12に示す
ように大作動角制御時と同様に大きくなっている。この
ため、特に、小作動角制御におけるバルブリフトの立上
り、立下り時の加速度つまり吸気弁16の作動加速度レ
ベルが過大になる惧れがある。したがって、吸気弁16
等の動弁系の駆動損失や作動音の増加を招くと共に、カ
ムシャフト1の回転振動が増加する。 【0008】更に、小作動角制御状態時において、車両
の急加速時などを行って、機関運転状態が急速に高回転
域に移行した場合に、弁の大作動角への切り換え制御応
答性の遅れが生じると、前述のように吸気弁16の作動
加速度レベルが大きくなっているため、吸気弁16がジ
ャンピングやバウンズ等の不整運動を起こし、弁作動に
支障を来す惧れがある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点に鑑みて案出されたもので、機関によって回転駆動
する駆動軸と、該駆動軸の外周に相対回転自在に設けら
れて、外周面に吸排気弁を開作動させるカムを有するカ
ムシャフトと、前記駆動軸とカムシャフトとの間に介装
されて、駆動軸の軸心に対し略径方向へ揺動自在に設け
られたディスクハウジングと、前記ディスクハウジング
の内周に回転自在に保持され、かつ駆動軸とカムシャフ
トとを連繋しつつディスクハウジングの揺動に伴い中心
が駆動軸の軸心から偏心動するディスクと、前記ディス
クハウジングを機関運転状態に応じて揺動させる駆動機
構と、一端部が揺動自在に枢支されかつ前記カムと吸排
気弁との間に介装された他端部を介してカムリフトを吸
排気弁に伝達するロッカアームと、該ロッカアーム一端
部の枢支点位置を該ロッカアームの長手方向に沿って可
変にするロッカ比可変手段とを備え、該ロッカ比可変手
段は、前記ディスクハウジングの端部に支持されて、前
記ロッカアームの一端部が枢支されるロッカシャフト
と、前記ディスクハウジングを揺動させることにより、
ロッカシャフトを介してロッカアーム一端部の枢支点位
置を可変にする前記駆動機構とから構成したことを特徴
としている。 【0010】 【作用】請求項1の発明によれば、例えば機関低回転時
には、駆動機構によりディスクハウジングが揺動してデ
ィスクの中心を駆動軸の軸心に対して偏心し、これによ
って、駆動軸とカムシャフトとの回転位相差が発生し
て、カムシャフトの角速度が変化し、例えば吸気弁の作
動角を小さく制御する。 【0011】同時に、前記駆動機構によるディスクハウ
ジングの揺動に伴いロッカシャフトを介してロッカアー
ムが、大作動角制御の位置から吸気弁の直径方向へ移動
する。このため、吸気弁に対する所謂ロッカ比が小さく
なる。したがって、カムによる吸気弁のバルブリフト量
が大作動角制御時に比較して小さくなる。この結果、吸
気弁の作動加速度レベルが減少する。 【0012】 【実施例】図1〜図6は本発明に係る吸排気弁駆動制御
装置を4気筒の内燃機関の吸気側に適用した第1実施例
を示し、図2の21は機関のクランク軸からスプロケッ
トを介して回転力が伝達される駆動軸、22は該駆動軸
21の外周に相対回転可能に配置され、かつ駆動軸21
の中心Xと同軸上に設けられたカムシャフトであって、
前記駆動軸21は、機関前後方向に延設されていると共
に、軽量化等の要請から内部中空状に形成されている。 【0013】前記カムシャフト22は、長手方向の所定
位置で各気筒毎に軸直角方向から分割形成されており、
夫々の内部軸方向に駆動軸21が挿通する挿通孔22a
が形成されていると共に、図外のシリンダヘッド上端部
に有するカムブラケット52,53によって回転自在に
支持されている。また、図1にも示すように外周の所定
位置に吸気弁23をバルブスプリング24のばね力に抗
してバルブリフター25を介して開作動させる夫々一対
のカム26が一体に設けられている。 【0014】更に、一方側の分割端部には、第1フラン
ジ部27が設けられており、この第1フランジ部27と
対向する分割端部との間に、スリーブ28と環状ディス
ク29が配置されている。前記フランジ部27は、図4
にも示すように中空部から半径方向に沿った細長い矩形
状の係合溝30が形成されていると共に、その一端面の
円周方向に環状ディスク29の一側面に摺接する突起面
27aが一体に設けられている。 【0015】前記スリーブ28は、小径な一端部がカム
シャフト22の前記他方側の分割端部内に回転自在に挿
入している共に、略中央位置に直径方向に貫通した連結
軸31を介して駆動軸21に連結固定されている。ま
た、スリーブ28の他端部には、第1フランジ部27と
対向する第2フランジ部32が一体に設けられている。
この第2フランジ部32は、図5にも示すように前記係
止溝30と反対側に半径方向に沿った細長い矩形状の係
合溝33が形成されていると共に、一端面に環状ディス
ク29の他側面に摺接する突起面32aが一体に設けら
れている。 【0016】前記環状ディスク29は、略ドーナツ板状
を呈し、内径がカムシャフト22の内径と略同径に形成
されて、駆動軸21の外周面との間に環状の隙間部Sが
形成されていると共に、小巾の外周部29aが環状ベア
リング34を介してディスクハウジング35の内周面に
回転自在に支持されている。また、直径線上の対向位置
に貫通形成された保持孔29b,29cには、各係合溝
30,33に係入する一対のピン36,37が挿通保持
されている。 【0017】この各ピン36,37は、互いにカムシャ
フト軸方向へ逆向きに突出しており、基部が保持孔29
b,29c内に回転自在に支持されていると共に、先端
部の両側縁に図4及び図5に示すように前記係合溝3
0,33の対向内面30a,30b、33a,33bと
当接する2面巾状の平面部36a,36b、37a,3
7bが形成されている。 【0018】前記各ディスクハウジング35は、図1〜
図3に示すように略円環状を呈し、外周の上端部に有す
る該ボス部35aを貫通した枢支ピン38を支点として
後述する駆動機構39を介して図1中上下に揺動自在に
設けられている一方、該ボス部35aと90°の角度位
置にレバー部35bが半径方向に沿って突設されてい
る。更に、ボス部35aからレバー部35bと反対側の
約120°の角度位置に有する膨出部35cに挿通孔3
5dがカムシャフト22軸方向に沿って貫通形成されて
いる。また、この各挿通孔35d内には、図3に示すよ
うにロッカ比可変手段を構成するロッカシャフト60が
回転自在に挿通支持されている。 【0019】具体的に説明すれば、ロッカ比可変手段
は、前記駆動機構39とロッカシャフト60と該ロッカ
シャフト61に一端部63が枢支された後述するロッカ
アーム61とから構成されている。前記ロッカシャフト
60は、機関の前後方向へ延設されていると共に、ディ
スクハウジング35の揺動に連動して径方向へ移動可能
になっており、また、各カム26毎に設けられたロッカ
アーム61を揺動自在に支持している。このロッカアー
ム61は、全体が略湾曲状を呈し、一端部62が支持孔
62aを貫通したロッカシャフト60に回動自在に支持
されていると共に、他端部63がカム26とバルブリフ
ター25との間に介装されている。即ち、該他端部63
の円弧状の上面63aがカム26の外周面に当接してい
ると共に、他端部63の突出状下面63bがバルブリフ
ター25の上面に当接してカム26のリフト力に従って
バルブリフター25を押圧するようになっている。ま
た、ロッカアーム61は、図1に示すようにロッカシャ
フト60の揺動に伴い長手方向へ移動自在に形成され、
つまり、他端部62がバルブリフター25の上面上を直
径方向に沿って所定の距離Zを移動可能に形成されてい
る。 【0020】前記駆動機構39は、図1及び図6に示す
ようにシリンダヘッドの所定部位に対向して形成された
第1,第2シリンダ40,41と、該各シリンダ40,
41内から出没自在に設けられて各先端縁で前記レバー
部35aの円弧状先端を上下方向から挾持する油圧ピス
トン42及びプランジャ43と、前記第1シリンダ40
内の受圧室40aに油圧を給排して油圧ピストン42を
進退動させる油圧回路44とを備えている。 【0021】前記第2シリンダ41内に設けられたプラ
ンジャ43は、略有底円筒状に形成され、第2シリンダ
41内に弾装されたコイルスプリング45のばね力で進
出方向(レバー部方向)に付勢されている。 【0022】前記油圧回路44は、一端部がオイルメイ
ンギャラリ52を介してオイルパン46内に、他端部が
受圧室40aに夫々連通した油通路47と、該油通路4
7とオイルメインギャラリ52との間に設けられたオイ
ルポンプ48と、該オイルポンプ48の下流側に設けら
れた3ポート2位置型の電磁切換弁49とから主として
構成されている。前記電磁切換弁49は、機関回転数や
吸入空気量等の信号に基づいて現在の機関運転状態を検
出するコントローラ50からのON−OFF信号によっ
て流路を切り換え作動し、ON信号によって油通路47
全体を連通する一方、OFF信号によって油通路47と
ドレン通路51を連通するようになっている。 【0023】以下、本実施例の作用について説明する。 【0024】機関高回転時には、斯かる運転状態を検出
したコントローラ50から電磁切換弁49にON信号が
出力されると、オイルポンプ48から油通路47に圧送
された作動油はそのまま受圧室40aに供給される。し
たがって、該受圧室40aの内圧上昇に伴い油圧ピスト
ン42が、図1,図6の実線で示すようにコイルスプリ
ング45のばね力に抗してレバー部35bを押し上げる
ので、ディスクハウジング35つまり環状ディスク29
の回転中心Yと駆動軸21の中心Xが合致する。この場
合は、環状ディスク29と駆動軸21との間に回転位相
は生じず、またカムシャフト22の中心と環状ディスク
29の中心Yも合致しているため、両者22,29間の
回転位相差も生じない。したがって、駆動軸21の回転
に伴いスリーブ28が回転して、第2フランジ部32の
係合溝33とピン37,環状ディスク29,ピン36,
第1フランジ部27の係合溝30を介してカムシャフト
22が駆動軸21と同期回転する。 【0024】したがって、カム26の回転に伴いロッカ
アーム61がロッカシャフト60を介して揺動し、他端
部62でバルブリフター25をバルブスプリング24の
ばね力に抗して押圧し、吸気弁23を開閉作動させる。 【0025】依って、吸気弁23はその作動角が図9A
の破線で示すように大きく制御されて、開弁時期が早く
なると共に、閉弁時期が十分に遅くなる。この結果、吸
気充填効率が向上して高出力トルクが得られる。そし
て、ロッカアーム61は、斯かる状態では、図1の実線
及び図7にも示すようにバルブリフター25の直径方向
の図中最大左方向位置に存するため、ロッカ比が大きく
なる。即ち、上面63aとカム26との接触点Q1とロ
ッカシャフト60の軸心Q2(揺動支点)までの長さL
1と、下面63bとバルブリフター25との接触点Q3
と前記軸心Q2までの長さL2の比率(ロッカ比)が十
分に大きくなっており、したがって、ロッカアーム61
の揺動ストロークが大きくなる。 【0026】したがって、吸気弁23のバルブリフト量
H1も図9Aに示すように大きく制御され、吸気流量の
増加が図れる。 【0027】一方、機関低回転時には、コントローラ5
0から電磁切換弁49にOFF信号が出力されて、油通
路47の上流側を遮断すると共に、油通路47の下流側
とドレン通路51を連通する。このため、受圧室40a
内の作動油は、油通路47を逆流してドレン通路51か
らオイルパン46内に戻され、したがって、受圧室40
aの内圧低下に伴い油圧ピストン42がバルブスプリン
グ24及びコイルスプリング45のばね力でプランジャ
43を介して後退移動する。これにより、ディスクハウ
ジング35は、図1,図6の一点鎖線で示すようにプラ
ンジャ43により押し下げられて枢支ピン38を支点と
して下方へ揺動し、環状ディスク29の中心Yが駆動軸
21の中心Xと偏心する。したがって、第2フランジ部
32の係止溝33とピン37並びに第2フランジ部27
の係止溝30とピン36との摺動位置が駆動軸21の1
回転毎に移動し、環状ディスク29の角速度が変化して
不等角速度回転になる。 【0028】即ち、一方のピン37が係合溝33内を摺
動して駆動軸21の中心Xから離れ、他方のピン36が
係合溝30内を摺動して中心Xに接近すると、環状ディ
スク29は駆動軸21に対して角速度が大きくなり、カ
ムシャフト22の角速度も大きくなる。したがって、カ
ムシャフト22は、駆動軸21に対して2重に増速され
た状態になる。この結果、カムシャフト22及びカム2
6と駆動軸21との回転位相差及び回転角速度比は、図
9B,Cに示すように変化する。このため、吸気弁23
は、弁作動角が図9Aの実線で示すように小さくなり、
閉弁時期が十分に早くなる。このため、吸気充填効率が
向上して低速トルクが向上する。 【0029】同時に、ロッカアーム61は、図8に示す
ようにディスクハウジング35の揺動に伴いロッカシャ
フト60を介してバルブリフター25の直径方向の図中
最大右方向位置に移動するため、前記Q1とQ2までの
長さL3と、Q3とQ2までの長さL4の比率(ロッカ
比)が前記同心制御の場合よりも小さくなり、したがっ
て、ロッカアーム61の揺動ストロークが小さくなる。 【0030】このため、吸気弁23は、図9Aの実線で
示すように前記小作動角制御中におけるバルブリフト量
H2が大作動角制御時及び従来の小作動角制御時(一点
鎖線)のバルブリフト量H1に比較して十分に小さくな
る。この結果、吸気弁23の開閉作動の加速度レベルの
上昇が十分に抑制されて、動弁系の駆動損失や作動音の
増加を防止できる。また、駆動軸21やカムシャフト2
2の大きな回転振動の発生を防止できる。 【0031】しかも、前記バルブリフトを小さく制御す
ることができることにより、前述のような作動角制御を
行わない通常の機関における吸気弁の作動音よりもさら
に低減することが可能になる。 【0032】更に、前述のように作動加速度レベルの低
下により前述の小作動角制御中に車両の急加速を行って
高回転域に移行した場合でも、吸気弁23のジャンピン
グ等の不整運動の発生が防止される。 【0033】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、吸排気弁の小作動角制御時において、該吸排気
弁の過大な作動加速度を抑制することができるため、動
弁系の駆動損失や作動音の増加を防止できると共に、カ
ムシャフト等の大きな回転振動の発生を防止できる。 【0034】また、吸排気弁の作動加速度レベルの低下
により、小作動角制御中に例えば高回転域に急激に移行
した場合にも、吸排気弁のジャンピングやバランス等の
不整運動の発生が防止され、常時円滑かつ確実な作動が
得られる。 【0035】さらに、バルブリフト量を減ずることによ
り、カムシャフト駆動トルクを低減でき、燃費の改善を
図ることができる。 【0036】特に、ロッカ比可変手段を作動角変換制御
用のディスクハウジングや駆動機構を用いているため、
部品点数の増加が抑制されて構造が簡素化される。
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れているが、その一つとして例えば実開昭57−198
306号公報等に記載されているものが知られている。 【0003】図10及び図11に基づいて概略を説明す
れば、図中2はカムシャフト1の外周に相対回転自在に
設けられて、吸気バルブ16をバルブスプリング17の
ばね力に抗して開作動させるカムであって、このカム2
はカム軸受用ブラケット3とカムシャフト1にキー4を
介して固設されたフランジ部5とにより軸方向の位置決
めがなされている。また、カム2の一側部にはU字溝6
を有するフランジ部7が形成されている一方、前記フラ
ンジ部5にもU字溝8が形成され、両フランジ部5,7
間に円環状のディスク9が介装されている。このディス
ク9は、両側の対向位置に前記両U字溝6,8に係合す
るピン10,11が設けられていると共に、外周が制御
環12に回転自在に支持されている。この制御環12
は、外周の突起12aを介してシリンダヘッド側の支持
孔13に揺動自在に支持されていると共に、該突起12
aの反対側に有する歯車部12bがロッカシャフト14
外周の歯車環14aに噛合している。 【0004】そして、制御環12は、歯車環14a及び
歯車部12bを介して図外の駆動機構により機関運転状
態に応じて一方あるいは他方向へ揺動するようになって
いる。即ち、例えば機関高回転時には、ディスク9の中
心Pが図10に示す位置に保持されて、カムシャフト1
とディスク9との回転中心が一致し、したがってディス
ク9は、ピン11とU字溝8を介してカムシャフト1に
同期回転する一方、カム2はピン10とU字溝6を介し
てカムシャフト1に同期回転する。これによって、吸気
弁16の作動角が、図12の一点鎖線で示すように大き
く制御されて、開弁時期が早くなると共に、閉弁時期が
遅くなるため、吸気慣性力を利用した吸気充填効率が向
上する。 【0005】また、機関低回転時には、駆動機構によっ
てロッカアーム15を軸支するロッカシャフト14を回
動させると、制御環12が突起12aを支点として揺動
し、これによってディスク9の中心Pがカムシャフト1
の中心に対し前記回動方向に偏心する。このため、ピン
10,11が、夫々U字溝6,8に沿って各フランジ部
5,7を径方向に移動する。 【0006】依って、カムシャフト1の1回転毎に、デ
ィスク9の回転位相がカムシャフト1に対して変化し、
同時にカム2の回転位相もディスク9に対して変化す
る。したがって、カム2は、カムシャフト1に対し、デ
ィスク9のカムシャフト1に対する位相差の2倍の位相
差で回転する。これによって、吸気弁16の作動角が図
12の実線で示すように小さく制御されている。したが
って、開弁時期が遅くなり、閉弁時期が早くなって、吸
排気弁のバルブオーバラップが小さくなって燃焼効率が
向上し、低速トルクと燃費の向上が図れる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
装置にあっては、吸気弁16の作動角を大小に切り換え
ることにより出力や燃費等の機関性能の向上が図れるも
のの、小作動角制御時バルブリフト量Hが図12に示す
ように大作動角制御時と同様に大きくなっている。この
ため、特に、小作動角制御におけるバルブリフトの立上
り、立下り時の加速度つまり吸気弁16の作動加速度レ
ベルが過大になる惧れがある。したがって、吸気弁16
等の動弁系の駆動損失や作動音の増加を招くと共に、カ
ムシャフト1の回転振動が増加する。 【0008】更に、小作動角制御状態時において、車両
の急加速時などを行って、機関運転状態が急速に高回転
域に移行した場合に、弁の大作動角への切り換え制御応
答性の遅れが生じると、前述のように吸気弁16の作動
加速度レベルが大きくなっているため、吸気弁16がジ
ャンピングやバウンズ等の不整運動を起こし、弁作動に
支障を来す惧れがある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点に鑑みて案出されたもので、機関によって回転駆動
する駆動軸と、該駆動軸の外周に相対回転自在に設けら
れて、外周面に吸排気弁を開作動させるカムを有するカ
ムシャフトと、前記駆動軸とカムシャフトとの間に介装
されて、駆動軸の軸心に対し略径方向へ揺動自在に設け
られたディスクハウジングと、前記ディスクハウジング
の内周に回転自在に保持され、かつ駆動軸とカムシャフ
トとを連繋しつつディスクハウジングの揺動に伴い中心
が駆動軸の軸心から偏心動するディスクと、前記ディス
クハウジングを機関運転状態に応じて揺動させる駆動機
構と、一端部が揺動自在に枢支されかつ前記カムと吸排
気弁との間に介装された他端部を介してカムリフトを吸
排気弁に伝達するロッカアームと、該ロッカアーム一端
部の枢支点位置を該ロッカアームの長手方向に沿って可
変にするロッカ比可変手段とを備え、該ロッカ比可変手
段は、前記ディスクハウジングの端部に支持されて、前
記ロッカアームの一端部が枢支されるロッカシャフト
と、前記ディスクハウジングを揺動させることにより、
ロッカシャフトを介してロッカアーム一端部の枢支点位
置を可変にする前記駆動機構とから構成したことを特徴
としている。 【0010】 【作用】請求項1の発明によれば、例えば機関低回転時
には、駆動機構によりディスクハウジングが揺動してデ
ィスクの中心を駆動軸の軸心に対して偏心し、これによ
って、駆動軸とカムシャフトとの回転位相差が発生し
て、カムシャフトの角速度が変化し、例えば吸気弁の作
動角を小さく制御する。 【0011】同時に、前記駆動機構によるディスクハウ
ジングの揺動に伴いロッカシャフトを介してロッカアー
ムが、大作動角制御の位置から吸気弁の直径方向へ移動
する。このため、吸気弁に対する所謂ロッカ比が小さく
なる。したがって、カムによる吸気弁のバルブリフト量
が大作動角制御時に比較して小さくなる。この結果、吸
気弁の作動加速度レベルが減少する。 【0012】 【実施例】図1〜図6は本発明に係る吸排気弁駆動制御
装置を4気筒の内燃機関の吸気側に適用した第1実施例
を示し、図2の21は機関のクランク軸からスプロケッ
トを介して回転力が伝達される駆動軸、22は該駆動軸
21の外周に相対回転可能に配置され、かつ駆動軸21
の中心Xと同軸上に設けられたカムシャフトであって、
前記駆動軸21は、機関前後方向に延設されていると共
に、軽量化等の要請から内部中空状に形成されている。 【0013】前記カムシャフト22は、長手方向の所定
位置で各気筒毎に軸直角方向から分割形成されており、
夫々の内部軸方向に駆動軸21が挿通する挿通孔22a
が形成されていると共に、図外のシリンダヘッド上端部
に有するカムブラケット52,53によって回転自在に
支持されている。また、図1にも示すように外周の所定
位置に吸気弁23をバルブスプリング24のばね力に抗
してバルブリフター25を介して開作動させる夫々一対
のカム26が一体に設けられている。 【0014】更に、一方側の分割端部には、第1フラン
ジ部27が設けられており、この第1フランジ部27と
対向する分割端部との間に、スリーブ28と環状ディス
ク29が配置されている。前記フランジ部27は、図4
にも示すように中空部から半径方向に沿った細長い矩形
状の係合溝30が形成されていると共に、その一端面の
円周方向に環状ディスク29の一側面に摺接する突起面
27aが一体に設けられている。 【0015】前記スリーブ28は、小径な一端部がカム
シャフト22の前記他方側の分割端部内に回転自在に挿
入している共に、略中央位置に直径方向に貫通した連結
軸31を介して駆動軸21に連結固定されている。ま
た、スリーブ28の他端部には、第1フランジ部27と
対向する第2フランジ部32が一体に設けられている。
この第2フランジ部32は、図5にも示すように前記係
止溝30と反対側に半径方向に沿った細長い矩形状の係
合溝33が形成されていると共に、一端面に環状ディス
ク29の他側面に摺接する突起面32aが一体に設けら
れている。 【0016】前記環状ディスク29は、略ドーナツ板状
を呈し、内径がカムシャフト22の内径と略同径に形成
されて、駆動軸21の外周面との間に環状の隙間部Sが
形成されていると共に、小巾の外周部29aが環状ベア
リング34を介してディスクハウジング35の内周面に
回転自在に支持されている。また、直径線上の対向位置
に貫通形成された保持孔29b,29cには、各係合溝
30,33に係入する一対のピン36,37が挿通保持
されている。 【0017】この各ピン36,37は、互いにカムシャ
フト軸方向へ逆向きに突出しており、基部が保持孔29
b,29c内に回転自在に支持されていると共に、先端
部の両側縁に図4及び図5に示すように前記係合溝3
0,33の対向内面30a,30b、33a,33bと
当接する2面巾状の平面部36a,36b、37a,3
7bが形成されている。 【0018】前記各ディスクハウジング35は、図1〜
図3に示すように略円環状を呈し、外周の上端部に有す
る該ボス部35aを貫通した枢支ピン38を支点として
後述する駆動機構39を介して図1中上下に揺動自在に
設けられている一方、該ボス部35aと90°の角度位
置にレバー部35bが半径方向に沿って突設されてい
る。更に、ボス部35aからレバー部35bと反対側の
約120°の角度位置に有する膨出部35cに挿通孔3
5dがカムシャフト22軸方向に沿って貫通形成されて
いる。また、この各挿通孔35d内には、図3に示すよ
うにロッカ比可変手段を構成するロッカシャフト60が
回転自在に挿通支持されている。 【0019】具体的に説明すれば、ロッカ比可変手段
は、前記駆動機構39とロッカシャフト60と該ロッカ
シャフト61に一端部63が枢支された後述するロッカ
アーム61とから構成されている。前記ロッカシャフト
60は、機関の前後方向へ延設されていると共に、ディ
スクハウジング35の揺動に連動して径方向へ移動可能
になっており、また、各カム26毎に設けられたロッカ
アーム61を揺動自在に支持している。このロッカアー
ム61は、全体が略湾曲状を呈し、一端部62が支持孔
62aを貫通したロッカシャフト60に回動自在に支持
されていると共に、他端部63がカム26とバルブリフ
ター25との間に介装されている。即ち、該他端部63
の円弧状の上面63aがカム26の外周面に当接してい
ると共に、他端部63の突出状下面63bがバルブリフ
ター25の上面に当接してカム26のリフト力に従って
バルブリフター25を押圧するようになっている。ま
た、ロッカアーム61は、図1に示すようにロッカシャ
フト60の揺動に伴い長手方向へ移動自在に形成され、
つまり、他端部62がバルブリフター25の上面上を直
径方向に沿って所定の距離Zを移動可能に形成されてい
る。 【0020】前記駆動機構39は、図1及び図6に示す
ようにシリンダヘッドの所定部位に対向して形成された
第1,第2シリンダ40,41と、該各シリンダ40,
41内から出没自在に設けられて各先端縁で前記レバー
部35aの円弧状先端を上下方向から挾持する油圧ピス
トン42及びプランジャ43と、前記第1シリンダ40
内の受圧室40aに油圧を給排して油圧ピストン42を
進退動させる油圧回路44とを備えている。 【0021】前記第2シリンダ41内に設けられたプラ
ンジャ43は、略有底円筒状に形成され、第2シリンダ
41内に弾装されたコイルスプリング45のばね力で進
出方向(レバー部方向)に付勢されている。 【0022】前記油圧回路44は、一端部がオイルメイ
ンギャラリ52を介してオイルパン46内に、他端部が
受圧室40aに夫々連通した油通路47と、該油通路4
7とオイルメインギャラリ52との間に設けられたオイ
ルポンプ48と、該オイルポンプ48の下流側に設けら
れた3ポート2位置型の電磁切換弁49とから主として
構成されている。前記電磁切換弁49は、機関回転数や
吸入空気量等の信号に基づいて現在の機関運転状態を検
出するコントローラ50からのON−OFF信号によっ
て流路を切り換え作動し、ON信号によって油通路47
全体を連通する一方、OFF信号によって油通路47と
ドレン通路51を連通するようになっている。 【0023】以下、本実施例の作用について説明する。 【0024】機関高回転時には、斯かる運転状態を検出
したコントローラ50から電磁切換弁49にON信号が
出力されると、オイルポンプ48から油通路47に圧送
された作動油はそのまま受圧室40aに供給される。し
たがって、該受圧室40aの内圧上昇に伴い油圧ピスト
ン42が、図1,図6の実線で示すようにコイルスプリ
ング45のばね力に抗してレバー部35bを押し上げる
ので、ディスクハウジング35つまり環状ディスク29
の回転中心Yと駆動軸21の中心Xが合致する。この場
合は、環状ディスク29と駆動軸21との間に回転位相
は生じず、またカムシャフト22の中心と環状ディスク
29の中心Yも合致しているため、両者22,29間の
回転位相差も生じない。したがって、駆動軸21の回転
に伴いスリーブ28が回転して、第2フランジ部32の
係合溝33とピン37,環状ディスク29,ピン36,
第1フランジ部27の係合溝30を介してカムシャフト
22が駆動軸21と同期回転する。 【0024】したがって、カム26の回転に伴いロッカ
アーム61がロッカシャフト60を介して揺動し、他端
部62でバルブリフター25をバルブスプリング24の
ばね力に抗して押圧し、吸気弁23を開閉作動させる。 【0025】依って、吸気弁23はその作動角が図9A
の破線で示すように大きく制御されて、開弁時期が早く
なると共に、閉弁時期が十分に遅くなる。この結果、吸
気充填効率が向上して高出力トルクが得られる。そし
て、ロッカアーム61は、斯かる状態では、図1の実線
及び図7にも示すようにバルブリフター25の直径方向
の図中最大左方向位置に存するため、ロッカ比が大きく
なる。即ち、上面63aとカム26との接触点Q1とロ
ッカシャフト60の軸心Q2(揺動支点)までの長さL
1と、下面63bとバルブリフター25との接触点Q3
と前記軸心Q2までの長さL2の比率(ロッカ比)が十
分に大きくなっており、したがって、ロッカアーム61
の揺動ストロークが大きくなる。 【0026】したがって、吸気弁23のバルブリフト量
H1も図9Aに示すように大きく制御され、吸気流量の
増加が図れる。 【0027】一方、機関低回転時には、コントローラ5
0から電磁切換弁49にOFF信号が出力されて、油通
路47の上流側を遮断すると共に、油通路47の下流側
とドレン通路51を連通する。このため、受圧室40a
内の作動油は、油通路47を逆流してドレン通路51か
らオイルパン46内に戻され、したがって、受圧室40
aの内圧低下に伴い油圧ピストン42がバルブスプリン
グ24及びコイルスプリング45のばね力でプランジャ
43を介して後退移動する。これにより、ディスクハウ
ジング35は、図1,図6の一点鎖線で示すようにプラ
ンジャ43により押し下げられて枢支ピン38を支点と
して下方へ揺動し、環状ディスク29の中心Yが駆動軸
21の中心Xと偏心する。したがって、第2フランジ部
32の係止溝33とピン37並びに第2フランジ部27
の係止溝30とピン36との摺動位置が駆動軸21の1
回転毎に移動し、環状ディスク29の角速度が変化して
不等角速度回転になる。 【0028】即ち、一方のピン37が係合溝33内を摺
動して駆動軸21の中心Xから離れ、他方のピン36が
係合溝30内を摺動して中心Xに接近すると、環状ディ
スク29は駆動軸21に対して角速度が大きくなり、カ
ムシャフト22の角速度も大きくなる。したがって、カ
ムシャフト22は、駆動軸21に対して2重に増速され
た状態になる。この結果、カムシャフト22及びカム2
6と駆動軸21との回転位相差及び回転角速度比は、図
9B,Cに示すように変化する。このため、吸気弁23
は、弁作動角が図9Aの実線で示すように小さくなり、
閉弁時期が十分に早くなる。このため、吸気充填効率が
向上して低速トルクが向上する。 【0029】同時に、ロッカアーム61は、図8に示す
ようにディスクハウジング35の揺動に伴いロッカシャ
フト60を介してバルブリフター25の直径方向の図中
最大右方向位置に移動するため、前記Q1とQ2までの
長さL3と、Q3とQ2までの長さL4の比率(ロッカ
比)が前記同心制御の場合よりも小さくなり、したがっ
て、ロッカアーム61の揺動ストロークが小さくなる。 【0030】このため、吸気弁23は、図9Aの実線で
示すように前記小作動角制御中におけるバルブリフト量
H2が大作動角制御時及び従来の小作動角制御時(一点
鎖線)のバルブリフト量H1に比較して十分に小さくな
る。この結果、吸気弁23の開閉作動の加速度レベルの
上昇が十分に抑制されて、動弁系の駆動損失や作動音の
増加を防止できる。また、駆動軸21やカムシャフト2
2の大きな回転振動の発生を防止できる。 【0031】しかも、前記バルブリフトを小さく制御す
ることができることにより、前述のような作動角制御を
行わない通常の機関における吸気弁の作動音よりもさら
に低減することが可能になる。 【0032】更に、前述のように作動加速度レベルの低
下により前述の小作動角制御中に車両の急加速を行って
高回転域に移行した場合でも、吸気弁23のジャンピン
グ等の不整運動の発生が防止される。 【0033】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、吸排気弁の小作動角制御時において、該吸排気
弁の過大な作動加速度を抑制することができるため、動
弁系の駆動損失や作動音の増加を防止できると共に、カ
ムシャフト等の大きな回転振動の発生を防止できる。 【0034】また、吸排気弁の作動加速度レベルの低下
により、小作動角制御中に例えば高回転域に急激に移行
した場合にも、吸排気弁のジャンピングやバランス等の
不整運動の発生が防止され、常時円滑かつ確実な作動が
得られる。 【0035】さらに、バルブリフト量を減ずることによ
り、カムシャフト駆動トルクを低減でき、燃費の改善を
図ることができる。 【0036】特に、ロッカ比可変手段を作動角変換制御
用のディスクハウジングや駆動機構を用いているため、
部品点数の増加が抑制されて構造が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線断面図。
【図2】本発明の第1実施例の要部を示す一部破断図。
【図3】本実施例の要部を示す平面図。
【図4】図3のB−B線断面図。
【図5】図3のC−C線断面図。
【図6】本実施例の駆動手段を示す概略図。
【図7】本実施例の作用を示す説明図。
【図8】本実施例の作用を示す説明図。
【図9】Aは本実施例のカムによるバルブリフト特性
図、Bは駆動軸とカムシャフトとの回転位相差の特性
図、Cは駆動軸とカムシャフトの回転角速度比の特性
図。 【図10】従来の吸排気弁駆動制御装置の断面図。 【図11】図10のD−D線断面図。 【図12】従来の装置におけるバルブリフト特性図。 【符号の説明】 21…駆動軸 22…カムシャフト 23…吸気弁 26…カム 29…環状ディスク 35…ディスクハウジング 35d…挿通孔 39…駆動機構 60…ロッカシャフト 61…ロッカアーム 62…一端部 63…他端部
図、Bは駆動軸とカムシャフトとの回転位相差の特性
図、Cは駆動軸とカムシャフトの回転角速度比の特性
図。 【図10】従来の吸排気弁駆動制御装置の断面図。 【図11】図10のD−D線断面図。 【図12】従来の装置におけるバルブリフト特性図。 【符号の説明】 21…駆動軸 22…カムシャフト 23…吸気弁 26…カム 29…環状ディスク 35…ディスクハウジング 35d…挿通孔 39…駆動機構 60…ロッカシャフト 61…ロッカアーム 62…一端部 63…他端部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平2−241916(JP,A)
実開 平4−17108(JP,U)
実開 昭57−198306(JP,U)
特公 昭47−20654(JP,B1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F01L 13/00 301
F01L 1/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 機関によって回転駆動する駆動軸と、 該駆動軸の外周に相対回転自在に設けられて、外周面に
吸排気弁を開作動させるカムを有するカムシャフトと、 前記駆動軸とカムシャフトとの間に介装されて、駆動軸
の軸心に対し略径方向へ揺動自在に設けられたディスク
ハウジングと、 前記ディスクハウジングの内周に回転自在に保持され、
かつ駆動軸とカムシャフトとを連繋しつつディスクハウ
ジングの揺動に伴い中心が駆動軸の軸心から偏心動する
ディスクと前記ディスクハウジングを機関運転状態に応
じて揺動させる駆動機構と、 一端部が揺動自在に枢支されかつ前記カムと吸排気弁と
の間に介装された他端部を介してカムリフトを吸排気弁
に伝達するロッカアームと、 該ロッカアーム一端部の枢支点位置を該ロッカアームの
長手方向に沿って可変にするロッカ比可変手段とを備
え、該ロッカ比可変手段は、前記ディスクハウジングの端部
に支持されて、前記ロッカアームの一端部が枢支される
ロッカシャフトと、前記ディスクハウジングを揺動させ
ることにより、ロッカシャフトを介してロッカアーム一
端部の枢支点位置を可変にする前記駆動機構とから構成
した ことを特徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17387594A JP3386236B2 (ja) | 1993-07-27 | 1994-07-26 | 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 |
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---|---|---|---|
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JP18501893 | 1993-07-27 | ||
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JP17387594A Expired - Fee Related JP3386236B2 (ja) | 1993-07-27 | 1994-07-26 | 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 |
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
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JP4190440B2 (ja) | 2004-02-17 | 2008-12-03 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関の動弁装置 |
-
1994
- 1994-07-26 JP JP17387594A patent/JP3386236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0791217A (ja) | 1995-04-04 |
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