JP3355225B2 - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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JP3355225B2
JP3355225B2 JP18501693A JP18501693A JP3355225B2 JP 3355225 B2 JP3355225 B2 JP 3355225B2 JP 18501693 A JP18501693 A JP 18501693A JP 18501693 A JP18501693 A JP 18501693A JP 3355225 B2 JP3355225 B2 JP 3355225B2
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章 日高
吉彦 山田
茂 荻原
誠之助 原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れており、その一つとして本出願人が先に出願した特願
平4−11591号に記載されたものがある。
【0003】図9に基づいて概略を説明すれば、この吸
排気弁駆動制御装置は、多気筒機関のクランク軸からス
プロケットを介して回転力が伝達される中空状の駆動軸
1と、該駆動軸1の外周同軸上に相対回転自在に設けら
れて、各気筒毎に分割されたカムシャフト2と、該各カ
ムシャフト2の分割端部間に設けられた制御機構3とを
備えている。
【0004】前記駆動軸1は、機関前後方向に沿って延
設され、スプロケット側の図外の1番ジャーナルがシリ
ンダヘッド7の上端部に設けられたカム軸受に回転自在
に支持されている。
【0005】前記各カムシャフト2は、夫々外周に1気
筒当たり2つの吸気弁4,4をバルブリフター4a,4
aを介してバルブスプリング5,5のばね力に抗して開
作動させる2個のカム6,6を一体に有していると共
に、シリンダヘッド7上の一対のカム軸受8,9によっ
て回転自在に支持されている。
【0006】前記制御機構3は、各カムシャフト2の一
端部に一体に設けられた円環状の第1フランジ部10
と、駆動軸1の所定外周位置に連結ピン11によりスリ
ーブ12を介して固定されて、前記第1フランジ部10
に対向する円環状の第2フランジ部13と、両フランジ
部10,13間に介装されて駆動軸1の軸心Xから略径
方向へ揺動自在に設けられた略円環状のディスクハウジ
ング14と、該ディスクハウジング14の内周に有する
大径な支持孔14a内にプレーンベアリング15を介し
て回転自在に保持された円環状のディスク16とを備え
ている。また、前記ディスクハウジング14は、直径方
向の一端部がシリンダヘッド7の上端部に固定された図
外の支軸によって回転自在に支持されていると共に、他
端部が駆動機構により揺動するようになっている。更
に、第1,第2フランジ部10,13の外周部には、互
いに180°位置に細長い係合溝17,18が半径方向
に沿って形成されている。一方、ディスク16の両側面
には、互いに反対方向に突出して前記各係合溝17,1
8に係合するピン19,20が突設されている。
【0007】そして、例えば機関の高回転時には、ディ
スクハウジング14が揺動せずに、ディスク16の中心
が駆動軸1の軸心Xに合致する一方、機関の低回転時に
は、図外の駆動機構によりディスクハウジング14が揺
動し、ディスク16の中心を駆動軸1の軸心Xに対して
偏心動させる。
【0008】即ち、例えば機関高回転時には、ディスク
16の中心が駆動軸1の軸心Xに合致して、駆動軸1と
カムシャフト2との回転位相差が生じない。したがっ
て、駆動軸1の回転に伴い制御機構3を介してカムシャ
フト2が駆動軸1と同期回転し、カム6,6による弁の
作動角が図10Bの実線で示すように大きくなり、開弁
時期が早くなる共に、閉弁時期が遅くなるため、吸気慣
性力を利用した吸気充填効率が向上する。
【0009】一方、低回転域では、駆動機構によりディ
スクハウジング14を介してディスク16の中心が駆動
軸1の軸心Xから偏心するため、各ピン19,20が各
係合溝17,18の内周面に沿って径方向に摺動し、一
方側ピン20が駆動軸1の軸心Xに接近する場合は、他
方側ピン19は軸心Xから離れる関係になる。したがっ
て、この場合は、ディスク16は、駆動軸1に対して角
速度が大きくなり、ディスク16に対し、カムシャフト
2の角速度も大きくなる。このため、カムシャフト2
は、駆動軸1に対して2重に増速された状態になる。
【0010】したがって、駆動軸1とカムシャフト2の
回転位相差は、図10Aに示すように変化し、カムシャ
フト2の角速度が相対的に大きい場合は、駆動軸1に対
する回転位相は両者1,2が等速になるまで進み、やが
てカムシャフト2の角速度が相対的に小さくなると、回
転位相は両者1,2が等速になるまで遅れる。そして、
回転位相差の最大,最小点の途中に同位相点Pが存在
し、同図Aの回転位相の変化では、弁の作動角が図10
Bの一点鎖線で示すようにP点よりも前の開弁時期が遅
れ、P点より後の閉弁時期が進み、全体に小さく制御さ
れる。したがって、吸排気弁のバルブオーバラップが小
さくなり、燃焼室の残留ガスが減少し、安定した燃焼に
より燃費の向上が図れる。また、早い閉弁時期制御によ
り吸気充填効率が向上し、低速トルクを高めることがで
きる。
【0011】一方、低回転域で燃費の向上を図るための
手段としては、例えば特開平2−241914号公報に
記載されているような可変バルブタイミング機構が一般
に知られており、これは、内外周にはす歯が形成された
筒状歯車等によりスプロケット等の回転部材とカムシャ
フトとの相対回動位相を変換して吸気弁の閉弁時期を早
める制御を行うようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記先願に
係る吸排気弁駆動制御装置にあっては、前述のように吸
気弁4の大作動角(図10Bの実線)と小作動角(図1
0Bの一点鎖線)のリフト波形の交差する点、つまり大
小作動角の切り換え点Zは駆動軸1とカムシャフト2の
同位相点(P)となり、作動角中心に対して速い位置に
なっている。そして、前記P点付近ではカムシャフト2
の角速度が速いため、カム6,6のリフト立上り速度
(加速度)が大きくなり易い。したがって、吸気弁4
が、開作動中にバルブスプリング5のばね力との関係で
ジャンピングやバウンズ等の不整運動を起こす惧れがあ
る。また、大小作動角の最大リフト点(頂点Q1,Q2
が前記P点から遅角側にずれているため、環状ディスク
16の偏心量に対する作動角の変換率(α−β/α×1
00)をさらに大きくすることが困難になる。この結
果、バルブタイミングの制御精度を向上させることがで
きない。
【0013】そこで、図11に示すように、大小作動角
の頂点Q1,Q2をP点上に設定することにより、前述
のような、小作動角時におけるカム6,6のリフト立上
り速度を低下させて、吸気弁4の不整運動を抑制すると
共に、作動角変換率を大きくすることも考えられてい
る。
【0014】ところが、このような制御を行うと、今度
は小作動角時における吸気弁4の閉弁時期が大作動角時
の閉弁時期に対して前述の場合程度に早めることができ
ないばかりか、閉弁時期が遅れてしまう。このため、機
関のポンピングロスが発生し、逆に燃費を悪化させてし
まうといった問題を招来している。
【0015】一方、前記従来の可変バルブタイミング機
構によって、図12に示すように吸気弁の開閉時期を破
線で示すように単純に進角させる制御を行うと、図中斜
線で示すように、吸気弁と排気弁とのオーバラップが大
きくなり、残留ガスの吸気通路への逆流により燃焼を悪
化させ、機関性能の低下(サージトルク)を招く惧れが
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記先願に係
る装置の問題点に鑑みて案出されたもので、請求項1の
発明は、機関により回転部材を介して回転駆動する駆動
軸と、該駆動軸の外周に相対回転自在に設けられ、外周
に吸排気弁を開作動させるカムを一体に有するカムシャ
フトと、駆動軸とカムシャフトとの間に介装されて、機
関運転状態に応じて駆動軸に対するカムシャフトの回転
位相を前記駆動軸の1回転毎に遅角、進角変化させて、
前記吸排気弁の作動角の大きさを可変制御する制御機構
とを備えた内燃機関の吸排気弁駆動制御装置において、
前記制御機構により制御される前記吸排気弁の作動角の
頂点を、前記駆動軸とカムシャフトとの回転位相変化中
の略同位相点に設定すると共に、前記回転部材と駆動軸
との相対回動位置を変換させて吸排気弁の開閉時期を可
変制御する可変バルブタイミング機構とを備え、前記吸
排気弁の小作動角制御時に、前記可変バルブタイミング
機構により吸排気弁の少なくとも閉時期を進角側に制御
したことを特徴としている。
【0017】
【作用】前記構成の本発明によれば、制御機構により制
御される例えば吸気弁の作動角の頂点を、駆動軸とカム
シャフトとの略回転同位相点に設定したため、小作動角
制御時におけるカムのリフト立上り速度が抑制されて、
吸気弁の開作動中における不整運動の発生を防止でき、
また、環状ディスクの偏心量に対する作動角変換率をさ
らに大きくすることが可能になる。
【0018】しかも、斯かる小作動角制御時には、可変
バルブタイミング機構によって吸気弁の閉時期を進角側
に制御したため、バルブオーバラップを小さくしながら
閉弁時期を早めることができる。これによって、残留ガ
スの逆流が防止されて、燃焼効率の向上が図れる。
【0019】
【実施例】図1〜図4は、本発明に係る吸排気弁駆動制
御装置を1気筒当たり2つの吸気弁を備えた4気筒機関
に適用した一実施例を示している。
【0020】即ち、図1の21は機関のクランク軸から
後述するスプロケット56を介して回転力が伝達される
駆動軸、22は内部の挿通孔22a内に該駆動軸21が
相対回転自在に嵌挿されて、該駆動軸21の中心Xと同
軸上に配置されたカムシャフト、23は駆動軸21とカ
ムシャフト22とを連繋する制御機構(VET)、24
は駆動軸21の一端側に取り付けられて、クランク軸と
タイミングチェーンを介して連結された可変バルブタイ
ミング機構(VTC)である。
【0021】前記駆動軸21は、機関の前後方向に延設
され、軽量化を図るために、内部中空状に形成され、前
端側の大径な一番ジャーナルがブラケットによってシリ
ンダヘッド7上に回転自在に支持されている。
【0022】前記カムシャフト22は、機関の各気筒毎
に軸直角方向から4分割されていると共に、各分割部位
がシリンダヘッド7上の夫々一対のカムブラケット軸受
5,5によって回転自在に支持されている。また、各カ
ムシャフト22の外周の所定位置に、図3に示すように
吸気弁4,4をバルブスプリング5,5のばね力に抗し
てバルブリフター4a,4aを介して開作動させる夫々
一対のカム25,26が一体に設けられている。
【0023】前記各制御機構23は、第1の制御機構が
一番ジャーナルと第1気筒間に配置され、第2〜第4制
御機構は第1と第2、第2と第3、第3と第4の各気筒
間に夫々配置され、夫々が各カムシャフト22の機関前
端側の一端部に一体に設けられた第1フランジ部27
と、駆動軸21の所定外周にスリーブ28を介して設け
られ、前記第1フランジ部27と対向する第2フランジ
部32と、該両フランジ部27,32の間に介装された
環状ディスク29と、該環状ディスク29の外周を支持
孔35a内周面にベアリング34を介して回転自在に支
持するディスクハウジング35とから主として構成され
ている。
【0024】前記第1フランジ部27は、図4にも示す
ように中空部から半径方向に沿った細長い矩形状の係合
溝30が形成されていると共に、その外側面の円周方向
に環状ディスク29の一側面に摺接する突起面27aが
一体に設けられている。一方、第2フランジ部32は、
スリーブ28の機関後端側に一体に設けられ、前記係合
溝30と180°の反対位置に半径方向に沿った細長い
矩形状の係合溝33が形成されており、また、外側面に
環状ディスク29の他側面に摺接する突起面32aが一
体に設けられている。
【0025】前記各スリーブ28は、段差小径な一端部
28aが各カムシャフト22の他端部の内部に回転自在
に挿入していると共に、略中央位置及び駆動軸1の直径
方向へ貫通形成された貫通孔に挿通した連結ピン31に
よって駆動軸21に連結固定されている。
【0026】前記環状ディスク29は、略ドーナツ板状
を呈し、内径がカムシャフト22の内径と略同径に形成
されて、駆動軸21の外周面との間に環状の隙間部Sが
形成されていると共に、直径線上の対向位置に軸方向に
沿って貫通形成された保持孔29b,29cに各係合溝
30,33に係合する一対のピン36,37が設けられ
ている。この各ピン36,37は、互いにカムシャフト
22軸方向へ逆向きに突出しており、基部が保持孔29
b,29c内に回転自在に支持されていると共に、先端
部の両側縁に図4及び図5に示すように前記係合溝3
0,33の対向内面30a,30b、33a,33bと
当接する2面巾状の平面部36a,36b、37a,3
7bが形成されている。
【0027】前記ディスクハウジング35は、図1〜図
3に示すように略円環状を呈し、外周の一端部に有する
ボス部35aの挿通孔に挿通した枢支ピン38を支点と
して図3中上下に揺動自在に設けられている一方、該ボ
ス部35aと反対側の外周面にレバー部35bが半径方
向に沿って突設されている。また、このディスクハウジ
ング35は、レバー部35bを介して駆動機構39によ
り揺動するようになっている。尚、前記枢支ピン38
は、シリンダヘッド7の上端部にブラケットを介して固
定されている。
【0028】前記駆動機構39は、図3及び図6に示す
ようにシリンダヘッド7所定部位に対向して形成され
た第1,第2シリンダ40,41と、該各シリンダ4
0,41内から出没自在に設けられて各先端縁で前記レ
バー部35bの円弧状先端を上下方向から挾持する油圧
ピストン42及びプランジャ43と、前記第1シリンダ
40内の受圧室40aに油圧を給排して油圧ピストン4
2を進退動させる油圧回路44とを備えている。
【0029】前記第2シリンダ41内に設けられたプラ
ンジャ43は、略有底円筒状に形成され、第2シリンダ
41内に弾装されたコイルスプリング45のばね力で進
出方向(レバー部方向)に付勢されている。
【0030】前記油圧回路44は、一端部がオイルパン
46内に、他端部が受圧室40aに夫々連通した油通路
47と、該油通路47のオイルパン46側に設けられた
オイルポンプ48と、該オイルポンプ48の下流側に設
けられた3ポート2位置型の電磁切換弁49とから主と
して構成されている。前記電磁切換弁49は、機関回転
数や吸入空気量等の信号に基づいて現在の機関運転状態
を検出するコントローラ50からのON−OFF信号に
よって流路を切り換え作動し、ON信号によって油通路
47全体を連通する一方、OFF信号によって油通路4
7とドレン通路51を連通するようになっている。
【0031】そして、この制御機構23は、図7A,B
に示すようにカムシャフト22のカム25,26による
吸気弁4の作動角の頂点(カムリフト波形の頂点)Q
1,Q2を、駆動軸21とカムシャフト22の回転位相
差零、つまり同位相点Pに設定するようになっている。
即ち、制御機構23は、先願の装置と同様に機関高回転
時には、環状ディスク29の中心Yと駆動軸21の軸心
Xが合致しているため、駆動軸21とカムシャフト22
との回転位相差が生ぜず、したがって、吸気弁4の作動
角が図7Bの実線で示すように大きく制御される。これ
に対し、低回転域では、駆動機構39によってディスク
ハウジング35が揺動して環状ディスク29も中心Yが
駆動軸21の軸心Xから駆動軸21の1回転毎に偏心す
る制御が行われ、これによって作動角が図7Bの一点鎖
線で示すように小さく制御される。ここで、本実施例で
は前述のように、大作動角と小作動角のカムリフト波形
の頂点Q1,Q2を、駆動軸21とカムシャフト22と
の相対回転の同位相点Pに合致した位置に設定してあ
る。
【0032】一方、前記可変バルブタイミング機構24
は、図1に示すように前記駆動軸21の一端部に有する
鍔部21aに固定ボルト54によって固定されたスリー
ブ55と、該スリーブ55の外周に配置されクランク軸
からタイミングチェーンを介して回転力が伝達される回
転部材たるスプロケット56と、スリーブ55とスプロ
ケット56の筒状本体56aとの間に介装された筒状歯
車57とを備えている。
【0033】前記スリーブ55は、後端側に前記鍔部2
1aに嵌合固定される大径部55aを一体に有している
と共に、外周にアウタ歯が形成されている。
【0034】前記スプロケット56は、筒状本体56a
が大径部55aの外周に回転自在に支承されていると共
に、筒状本体56aの前端部内周にインナ歯が形成され
ており、その前端開口がフロントカバー58により液密
的に封止されている。
【0035】前記筒状歯車57は、長尺な歯車を軸直角
方向から2分割されてなり、内外周には前記インナ歯と
アウタ歯にスパイラル噛合するはす歯型の内外歯57
a,57bが形成されている。また、この筒状歯車57
は、別異の駆動機構によって前後軸方向に移動するよう
になっている。
【0036】この駆動機構は、フロントカバー58と筒
状歯車57との間に形成されて内部の油圧によって筒状
歯車57を後方向に移動させる圧力室59と、該圧力室
59に対して油圧を導入する図外の油圧回路と、筒状歯
車57と大径部55aとの間に弾装されて、筒状歯車5
7を前方向に付勢する圧縮スプリング60とを備えてい
る。
【0037】そして、機関の低中回転時には、油圧回路
の電磁切換弁に機関運転状態を検出するコントローラか
らON信号が出力されて、圧力室59内に油圧が供給さ
れ、筒状歯車57が後方へ移動すると、同時にスプロケ
ット56と駆動軸21が一方向へ相対回動し、吸気弁4
の開閉時期を進角させる制御を行う。一方、機関のアイ
ドリング運転時及び高回転時には、電磁切換弁にOFF
信号が出力されて、圧力室59内の油圧の低下に伴い筒
状歯車57が圧縮スプリング60のばね力で前方向に移
動すると、同時に両者21,56が他方向へ相対回動し
て吸気弁4の開閉時期を遅角させる制御を行うようにな
っている。
【0038】したがって、この実施例によれば、機関低
中回転時には、制御機構23が図7Bの一点鎖線に示す
ように弁作動角を小さく制御すると共に、該弁作動角の
点Q2を駆動軸21とカムシャフト22の回転同位相
点Pに合致させるように制御する。
【0039】同時に、可変バルブタイミング機構24
が、筒状歯車57の後方移動に伴いスプロケット56と
駆動軸21を一方側へ相対回転させて位相を変換し、前
記小作動角を図7Bの破線で示すように進角側に制御す
る。
【0040】このため、制御機構23の前記の制御作用
によりカム25,26のリフト立上り速度が抑制されて
吸気弁4の開作動中のジャンピングやバウンズ等の不整
運動の発生を防止できると共に、環状ディスク29の偏
心量が小さくても十分大きな作動角変換率(α−β/α
×100)が得られる。
【0041】しかも、可変バルブタイミング機構24の
前記の制御作用によって吸気弁4の開弁時期を大作動角
と略同一に維持しながら特に閉弁時期を早めることがで
きる。このため、残留ガスの吸気通路への逆流が十分に
防止されて、燃焼効率を向上させることが可能になる。
【0042】この結果、機関低回転時における大巾な燃
費の向上が図れると共に、出力トルクが図8の斜線で示
すように大きくなる。さらには、機関中回転域に移行し
た際に、制御機構23により弁作動角を徐々に中作動角
に拡大しても、この時点では可変バルブタイミング機構
24が吸気弁4の進角状態(ON状態)を維持している
ため、十分な中速トルクを確保できる。
【0043】また、機関高回転域(例えば5,000rpm
以上)になった場合は、前述のように制御機構23によ
って弁作動角を大きく制御し、また、可変バルブタイミ
ング機構24がOFFされて、吸気弁4を遅角制御する
ため開弁時期が早くなると共に、閉弁時期がさらに遅く
なり、バルブオーバラップが大きくなり、吸気充填効率
が大巾に向上する。この結果、図8に示すように十分な
高出力トルクが得られる。
【0044】尚、アイドリング運転時は、制御機構23
によって小作動角に制御され、また、可変バルブタイミ
ング機構24によって高回転時と同様に弁作動角が遅角
側に制御される。このため、バルブオーバラップが小さ
くなって、良好な燃焼状態が得られ、燃費の向上と回転
数の安定化が図れる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の発明によれば、弁の大作動角と小作動角のカム
リフト波形の頂点を、駆動軸とカムシャフトとの回転同
位相点に設定したため、小作動角制御時におけるカムの
リフト立ち上がり速度が抑制されて、吸気、排気弁の開
作動中における不整運動の発生を防止でき、また、駆動
軸に対する制御機構の偏心量に対する作動角変換率をさ
らに大きくすることが可能になる。しかも、前記小作動
角制御時には、可変バルブタイミング機構によって例え
ば吸気弁の閉時期を進角側に制御したため、バルブオー
バーラップを小さくしながら閉弁時期を早めることがで
きる。これによって、残留ガスの逆流が防止されて、燃
焼効率の向上が図れ、燃費の大巾な向上と、大きな低速
トルクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部断面図。
【図2】本実施例の要部平面図。
【図3】図1のA矢視図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】図2のC−C線断面図。
【図6】本実施例に供される駆動機構の概略図。
【図7】Aは駆動軸とカムシャフトの回転位相差特性
図、Bはバルブリフト特性図。
【図8】本実施例による機関回転数と出力トルクの特性
図。
【図9】先願に係る装置の要部断面図
【図10】先願の装置による駆動軸とカムシャフトの回
転位相差特性とバルブリフト特性図。
【図11】先願の装置におけるバルブリフト特性図。
【図12】可変バルブタイミング機構による弁の開閉時
期特性図。
【符号の説明】
4…吸気弁 21…駆動軸 22…カムシャフト 23…制御機構 24…可変バルブタイミング機構 25,26…カム 56…スプロケット(回転部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 誠之助 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (56)参考文献 特開 昭63−1707(JP,A) 特開 平2−271017(JP,A) 特開 平5−202718(JP,A) 特公 昭47−20654(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 13/00 301 F02D 13/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関により回転部材を介して回転駆動す
    る駆動軸と、該駆動軸の外周に相対回転自在に設けら
    れ、外周に吸排気弁を開作動させるカムを一体に有する
    カムシャフトと、駆動軸とカムシャフトとの間に介装さ
    れて、機関運転状態に応じて駆動軸に対するカムシャフ
    トの回転位相を前記駆動軸の1回転毎に遅角、進角変化
    させて、前記吸排気弁の作動角の大きさを可変制御する
    制御機構とを備えた内燃機関の吸排気弁駆動制御装置に
    おいて、 前記制御機構により制御される前記吸排気弁の作動角の
    頂点を、前記駆動軸とカムシャフトとの回転位相変化中
    の略同位相点に設定すると共に、前記回転部材と駆動軸
    との相対回動位置を変換させて吸排気弁の開閉時期を可
    変制御する可変バルブタイミング機構とを備え、前記吸
    排気弁の小作動角制御時に、前記可変バルブタイミング
    機構により吸排気弁の少なくとも閉時期を進角側に制御
    したことを特徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制御装
    置。
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