JPH09164775A - 昇華型熱転写用インクシートの製造方法 - Google Patents

昇華型熱転写用インクシートの製造方法

Info

Publication number
JPH09164775A
JPH09164775A JP7326131A JP32613195A JPH09164775A JP H09164775 A JPH09164775 A JP H09164775A JP 7326131 A JP7326131 A JP 7326131A JP 32613195 A JP32613195 A JP 32613195A JP H09164775 A JPH09164775 A JP H09164775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
resin
layer
sublimation
isocyanate compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7326131A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3409106B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Kamimura
浩之 上村
Chiharu Nogawa
千春 野川
Hironori Kuboyama
浩紀 久保山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP32613195A priority Critical patent/JP3409106B2/ja
Publication of JPH09164775A publication Critical patent/JPH09164775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3409106B2 publication Critical patent/JP3409106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 n倍モード記録法に用いた場合にも高画像濃
度の多数回記録ができ、且つインク層と受像シートが熱
融着することのない昇華型熱転写用インクシートの製造
方法を提供する。 【構成】 樹脂結着剤および粒子状の昇華性染料を含有
するインク層を基体上に有する昇華型熱転写用インクシ
ートの製造方法において、アルコール溶媒中に昇華性染
料、活性水素を有する樹脂、および脂肪族または脂環族
イソシアネート化合物を含有する塗液を基体上に塗布
し、活性水素を有する樹脂と該イソシアネート化合物と
を硬化させてインク層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華型熱転写用イ
ンクシートの製造方法に関し、特にn倍モード記録法に
よる多数回記録に用いるのに好適な昇華型熱転写用イン
クシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラープリンターの需要が年
々増加し、このフルカラープリンターの記録方式として
電子写真方式、インクジェット方式、感熱転写方式等が
あるが、この中で保守が容易、騒音が無い等の理由によ
り感熱転写方式が注目されている。この熱転写方式に
は、熱溶融性物質中に着色剤を分散したインク層を有す
るインクシートを受像シートに重ね、熱ヘッドあるいは
レーザ光などでインクシートに画像状の熱印加を行うこ
とにより、インク層を熱溶融せしめて受像シート上に画
像状に転写する溶融型熱転写方式と、熱昇華性染料ある
いは熱移行性染料(以下昇華性染料という。)を含有す
るインク層を有するインクシートを受像シートと重ねて
インクシートに画像状に熱印加することにより、インク
層の昇華性染料を画像状に受像シート上に転移させる昇
華型熱転写方式とがあり、フルカラー画像の記録方式と
しては一般的には色調の忠実性の点から昇華型熱転写方
式が優れている。
【0003】この昇華型熱転写方式において、インクシ
ートのランニングコストを節約するために、従来のよう
に1枚のインクシートにおけるインク層の同一部位を一
回のみ使用して記録する所謂ワンタイム記録法に代え
て、インク層の同一部位を複数回使用して記録を行う多
数回記録法が検討され、1枚のインクシートを複数回繰
り返し使用する所謂n回モード記録法、インクシートの
搬送速度をこれと重ねられた受容シートの搬送速度より
遅くして(相対速度1/n、n>1)記録する所謂n倍
モード記録法(速度差モード記録法)などが提案されて
いる。そして、このような多数回記録法に用いられる昇
華型熱転写用インクシートとして、基体上に粒状の昇華
性染料を樹脂結着剤中に分散させてなるインク層を設け
た昇華型熱転写用インクシート(例えば、特開平1−1
57891号公報)、或いは基体上に昇華性染料の転移
量が多く比較的厚い染料層(染料供給層)と転移量の少
なく比較的薄い染料層(染料転写寄与層)とを積層させ
てインク層を形成した昇華型熱転写用インクシート(例
えば、特開平2−586号公、報特開平2−39994
号公報、特開平2−67191号公報)等が提案されて
いる。
【0004】そして、このような昇華型熱転写用インク
シートの製造方法としては、熱可塑性樹脂または熱硬化
性樹脂をトルエンやメチルエチルケトンなどの溶媒に溶
解させ、その中に昇華性染料を溶解あるいは分散させた
塗液を基体上に塗布し、乾燥させてインク層を形成する
方法、或いは活性水素を有する樹脂およびイソシアネー
ト化合物をトルエンやメチルエチルケトンなどの溶媒に
溶解させ、その中に昇華性染料を溶解あるいは分散させ
た塗液を基体上に塗布し、活性水素を有する樹脂とイソ
シアネート化合物とを硬化させてインク層を形成する方
法などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】n倍モード記録法の場
合には、ワンタイム記録法やn回モード記録法に比べ、
昇華型熱転写用インクシートの搬送速度が受容シートの
搬送速度の1/nと遅く、インク層の同一部位に印加さ
れる熱エネルギーが高くなり、またインク層と受像シー
トとの間に摩擦力が加わるため、インク層にはより高い
耐熱性や強度が必要となり、インク層の耐熱性や強度が
低いと、記録時にインク層と受像シートとが熱融着を起
こしたり、インクシートが破損したりするようになる。
【0006】従来のような製造方法により得られた昇華
型熱転写用インクシートは、特に、それをn倍モード記
録法に用いた場合には、インク層の耐熱性および強度が
不十分となり、インク層と受像シートとが熱融着を起こ
すという問題がある。
【0007】そこで本発明の課題はこのような問題点を
解決し、特に、n倍モード記録法に用いた場合にも高画
像濃度の多数回記録ができ、且つインク層と受像シート
とが熱融着することのない昇華型熱転写用インクシート
の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、前
記特許請求の範囲に記載の発明によって達成される。す
なわち、請求項1の発明は、樹脂結着剤および粒子状の
昇華性染料を含有するインク層を基体上に有する昇華型
熱転写用インクシートの製造方法において、アルコール
溶媒中に昇華性染料、活性水素を有する樹脂、および脂
肪族または脂環族イソシアネート化合物を含有する塗液
を基体上に塗布し、活性水素を有する樹脂と該イソシア
ネート化合物とを硬化させてインク層を形成することを
特徴とする昇華型熱転写用インクシートの製造方法であ
る。
【0009】請求項2の発明は、樹脂結着剤および粒子
状の昇華性染料を含有する染料供給層および樹脂を含有
する染料転写寄与層からなるインク層を基体上に有する
昇華型熱転写用インクシートの製造方法において、アル
コール溶媒中に昇華性染料、活性水素を有する樹脂、お
よび脂肪族または脂環族イソシアネート化合物を含有す
る塗液を基体上に塗布し、活性水素を有する樹脂と該イ
ソシアネート化合物とを硬化させて染料供給層を形成
し、染料供給層上に樹脂を含有する塗液を塗布し乾燥さ
せることにより染料転写寄与層を形成することを特徴と
する昇華型熱転写用インクシートの製造方法である。
【0010】請求項3の発明は、樹脂結着剤および粒子
状の昇華性染料を含有する染料供給層および樹脂を含有
する染料転写寄与層からなるインク層を基体上に有する
昇華型熱転写用インクシートの製造方法において、基体
上に樹脂および粒子状の昇華性染料を含有する塗液を塗
布し乾燥させることにより染料供給層を形成し、アルコ
ール溶媒中に活性水素を有する樹脂、および脂肪族また
は脂環族イソシアネート化合物を含有する塗液を染料供
給層上に塗布し、活性水素を有する樹脂と該イソシアネ
ート化合物とを硬化させて染料転写寄与層を形成するこ
とを特徴とする昇華型熱転写用インクシートの製造方法
である。
【0011】本発明の昇華型熱転写用インクシートの製
造方法によれば、特に、n倍モード記録法に用いた場合
にも高画像濃度の多数回記録ができ、且つインク層と受
像シートが熱融着することのない昇華型熱転写用インク
シートを得ることができる。
【0012】これは、溶媒としてアルコールを用いるこ
とにより昇華性染料を良好な粒子状に分散させることが
でき、それによりインク層の同一部位から高画像濃度の
多数回記録を行うことができること、及びイソシアネー
ト化合物として脂肪族または脂環族イソシアネート化合
物を用いることにより、イソシアネート化合物がアルコ
ール溶媒と反応することが少なく、活性水素を有する樹
脂とイソシアネート化合物との架橋反応が十分に進みイ
ンク層が良く硬化することによってインク層と受像シー
トととの熱融着を防止できることによるものである。
【0013】本発明の製造方法における各塗液は、例え
ば、次のようにして得ることができる。すなわち、アル
コール溶媒、昇華性染料、活性水素を有する樹脂をボー
ルミルに入れ、5時間〜30時間程度ミリングした後、
脂肪族または脂環族イソシアネート化合物を添加してイ
ンク層用あるいは染料供給層用の塗液を得ることができ
る。また、染料転写寄与層形成用の塗液は、例えば、ア
ルコール溶媒中で活性水素を有する樹脂、及び脂肪族ま
たは脂環族イソシアネート化合物を撹拌、溶解すること
により得ることができる。なお、染料転写寄与層形成用
の塗液には昇華性染料を溶解含有させてもよい。
【0014】また、活性水素を有する樹脂と脂肪族また
は脂環族イソシアネート化合物を硬化させてインク層、
染料供給層または染料転写寄与層などを形成するには、
塗液を塗布して形成された塗膜を40℃〜90℃程度で
5時間〜24時間程度のエージング処理を行えばよい。
なお、インク層が染料供給層と染料転写寄与層からなる
場合には、両方の層に活性水素を有する樹脂と脂肪族ま
たは脂環族イソシアネート化合物とを含有させてもよい
し、或いは一方の層に活性水素を有する樹脂と脂肪族ま
たは脂環族イソシアネート化合物とを含有させてもよ
い。脂肪族または脂環族イソシアネート化合物を含有し
ない層を形成するための塗液は従来公知の方法により調
製すればよい。
【0015】本発明において用いられる活性水素を有す
る樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセ
ルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルアセタールなどのビニル系
樹脂やアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオール系樹脂、ウレタ
ン系樹脂等が挙げられる。なお、これらの樹脂は、イソ
シアネート化合物とともに用いることも、またこれらの
樹脂のみで染料供給層または染料転写寄与層に用いるこ
ともできる。
【0016】また、本発明において用いられる脂肪族ま
たは脂環族イソシアネート化合物としては、例えば、ト
リメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメ
チレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジ
イソシアネート、1−メチルシクロヘキサン−2,4−
ジイソシアネート、1、3−ビス(イソシアナトメチ
ル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、お
よびこれらのアダクト型、ビューレット型、トリマー型
などが挙げられ、市販品としては、例えば、タケネート
600、タケネート700、タケネートD160N、タ
ケネートD165N90PX、タケネートD170N、
タケネートD170HN、タケネートD172N、タケ
ネートD175HN、タケネートD177N、タケネー
トD120N(以上武田薬品工業社製)などがあり、ま
た親水基を有する脂肪族イソシアネート化合物としてス
タフィロイドTDH103、スタフィロイドTDH11
3、スタフィロイドTDH703(以上武田薬品工業社
製)などがある。
【0017】脂肪族イソシアネート化合物は、アルコー
ル溶媒との反応が進みにくく、活性水素を有する樹脂と
の架橋反応により多く寄与しインク層をより十分に硬化
させることができるので、特に好ましい。また、親水基
を有するイソシアネート化合物は、アルコール溶媒に対
する溶解性が良好であり、活性水素を有する樹脂に対し
て十分な量を用いて架橋反応を行わせることができる点
で特に好ましい。
【0018】本発明において使用されるアルコール溶媒
としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、アリルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチ
ルアルコール、t−ブチルアルコール、アミルアルコー
ル、3−メトキシブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、2−メチルペンタノール、第2へキシルアルコー
ル、2−エチルブチルアルコール、第2へプチルアルコ
ール、ヘプタノール−3、オクチルアルコール、2−エ
チルヘキシルアルコール、第2オクチルアルコール、ノ
ニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノー
ル、トリメチルノニルアルコールなどが挙げられる。
【0019】特に、イソプロピルアルコール、t−ブチ
ルアルコールなどの第2級アルコールや第3級アルコー
ルは、脂肪族または脂環族イソシアネート化合物との反
応速度が遅く、これらのイソシアネート化合物をより多
く水素を有する樹脂との架橋反応に寄与させることがで
きるので、より好ましく、第3級アルコールは特に好ま
しい。
【0020】また、本発明における昇華性染料として
は、この分野で公知の昇華性染料が用いられ、例えば、
C.I.ディスパースイエローの1,3,8,9,1
6,41,54,60,77,116など、C.I.デ
ィスパースレッドの1,4,6,11,15,17,5
5,59,60,73,83など、C.I.ディスパー
スブルーの3,14,19,26,56,60,64,
72,99,108など、ソルベントイエローの77,
116など、ソルベントレッドの23,25,27な
ど、ソルベントブルーの36,83,105などが例示
でき、これらの染料は単独あるいは混合して使用するこ
とができる。
【0021】昇華型熱転写用インクシートの基体として
は、ポリエステル樹脂、ポリサルフォン樹脂、芳香族ポ
リアミド、ポリスチレン樹脂、アラミド樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂などの公知
の樹脂フィルムを使用することができ、その厚さとして
は0.5〜20μmが適当であり、特に3〜10μmが
好ましい。これら樹脂フィルムの裏面に公知の耐熱性離
型層を設けてもよい。また、インク層中には、シリコー
ン系化合物、フッ素系化合物などの滑剤を含有させても
良いし、インク層上にそれらを離型層として積層しても
良い。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。
【0023】実施例1 下記組成物をボールミルで24時間ミリングした後、脂
肪族イソシアネート(タケネートD170N、武田薬品
工業社製)7部を添加してインク層用塗液を調製した。 昇華性染料(HSO−271、三井東圧染料社製) 20部 ポリビニルブチラール(BX−1、積水化学社製) 10部 アルコール変性シリコーン(SF8427、東レダウコーニング シリコーン社製) 1.5部 エポキシ変性シリコーン(SF8211、同上) 1.5部 エチルアルコール 60部 n−ブチルアルコール 60部 次に、基体として裏面に厚さ1μmのシリコーン硬化樹
脂膜を設けた厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを
用い、その表面に上記インク層用塗液をワイヤーバーで
塗布し乾燥させて厚さ5μmのインク層を形成し、60
℃で24時間エージング処理を行ない昇華型熱転写用イ
ンクシートを得た。
【0024】一方、発泡ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(ルミラーE60L、東レ社製)の表面に下記の
受像層用塗液を塗布し乾燥させて厚さ6μmの受像層を
形成し、60℃で48時間エージング処理を行い受像シ
ートを作成した。
【0025】 (受像層用塗液) 塩化ビニル系樹脂(デンカビニル1000GKT、電気化学社製) 9部 トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体 (夕ケネートD103H、武田薬品工業社製) 4部 硬化促進触媒(フォーメートTK−1L、武田薬品工業社製) 0.06部 両末端ポリエーテル変性シリコーンオイル(SF8427、東レダウ コーニングシリコーン社製) 0.5部 ジメチルシリコーンオイル(SH200、東レダウコーニングシ リコーン社製) 0.5部 トルエン 10部 メチルエチルケトン 30部
【0026】以上のようにして得られた昇華型熱転写用
インクシートと受像シートとを、インク層と受像層とが
対面するように重ね、(受像シートの速度/昇華型熱転
写用インクシートの速度)=15、およびサーマルヘッ
ド解像度12dot/mm、印加エネルギー0.64m
J/dotの条件で熱転写印字を行い、画像濃度をマク
ベス濃度計により測定し、またインク層と受像シートと
の熱融着の有無を評価した。その結果を表1に示す。
【0027】また、上記と同様にインク層用塗液を調製
して保管し、調製から1、2、3、4、5、6、7、
8、9および10時間後にそれぞれの塗液を用いて、塗
布、乾燥およびエージング処理を行ない10種の昇華型
熱転写用インクシートを作り、それぞれの昇華型熱転写
用インクシートを用いて上記と同様にして熱転写印字を
行い、画像濃度に変化が認められるまでのインク層用塗
液の保管時間(ポットライフ)を測定し、イソシアネー
ト化合物のアルコール溶媒に対する反応のしにくさを評
価した。ポットライフが長い方がより反応しにくいこと
を示している。その結果を表1に示す。
【0028】実施例2 インク層用塗液の組成を下記のようにした以外は実施例
1と同様にして昇華型熱転写用インクシートを得、実施
例1と同様にして画像濃度の測定、インク層と受像シー
トとの熱融着有無の評価、およびポットライフの測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0029】 (インク層用塗液) 昇華性染料(HSO−271) 35部 ポリビニルブチラール(BX−1) 10部 脂環族イソシアネート(タケネートD120N、武田薬品工業社製) 5部 アルコール変性シリコーン(SF8427) 1.5部 エポキシ変性シリコーン(SF8411、東レダウコーニング シリコーン社製) 1.5部 エタノール 60部 n−ブチルアルコール 60部
【0030】実施例3 下記組成物をボールミルで24時間ミリングした後、脂
環族イソシアネ−ト(タケネートD120N)7部を添
加して染料供給層用塗液を調製した。 昇華性染料(HSO−271) 30部 昇華性染料(Furon B1iliant Brue SR、サンド社製) 5部 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 n−ブチルアルコール 155部 次に、基体として裏面に厚さ1μmのシリコーン硬化樹
脂膜を設けた厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを
用い、その表面に上記染料供給層用塗液をワイヤーバー
で塗布し乾燥させて厚さ5μmの染料供給層を形成し、
60℃で24時間エージング処理を行った。
【0031】この染料供給層の上に、下記処方の染料転
写寄与層用塗液をワイヤーバーで塗布し25℃で乾燥さ
せて厚さ0.2μmの染料転写寄与層を形成し、昇華型
熱転写用インクシートを得た。
【0032】 (染料転写寄与層用塗液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 2部 トルエン 49部 メチルエチルケトン 49部 アルコール変性シリコーン(SF8427) 0.1部 エポキシ変性シリコーン(SF8411) 0.1部 この昇華型熱転写用インクシートを用い、さらに実施例
1と同様にして画像濃度の測定、インク層と受像シート
との熱融着有無の評価、およびポットライフの測定を行
った。その結果を表1に示す。
【0033】実施例4 インク層用塗液の組成を下記のようにした以外は実施例
1と同様にして昇華型熱転写用インクシートを得、実施
例1と同様にして画像濃度の測定、インク層と受像シー
トとの熱融着有無の評価、およびポットライフの測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0034】 (インク層用塗液) 昇華染料(HSO−271) 35部 ポリビニルブチラール(BX−1) 10部 親水化脂肪族イソシアネート(スタフィロイドTDH703、 武田薬品工業社製) 5部 n−ブチルアルコール 150部 アルコール変性シリコーン(SF8427) 2部 エポキシ変性シリコーン(SF8411) 2部
【0035】実施例5 下記組成物をボールミルで24時間ミリングして染料供
給層用塗液を調製した。 昇華性染料(商品名:HSO−271) 30部 昇華性染料(Furon Briliant Brue SR) 5部 ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 10部 n−ブチルアルコール 155部 次に、基体として裏面に厚さ1μmのシリコーン硬化樹
脂膜を設けた厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを
用い、その表面に上記染料供給層用塗液をワイヤーバー
で塗布し乾燥させて厚さ5μmの染料供給層を形成し
た。
【0036】この染料供給層の上に、下記処方の染料転
写寄与層用塗液をワイヤーバ−で塗布し25℃で乾燥さ
せて厚さ0.2μmの染料転写寄与層膜を形成し、60
℃で12時間エージング処理を行った。 (染料転写寄与層用塗液) ポリビニルブチラール樹脂(BX−1) 2部 t−ブチルアルコール 100部 親水化脂肪族イソシアネート(スタフィロイドTDH703) 1部
【0037】次に、この染料転写寄与層の上に、下記処
方の離型層用塗液をワイヤーバーで塗布し25℃で乾燥
させて厚さ0.8μmの離型層を形成し、昇華型熱転写
用インクシートを得た。
【0038】 (離型層用塗液) スチレンマレイン酸共重合体(スプラパールAP−30、 BASF社製) 5部 シランカップリング剤加水分解生成物液 10部 メチルエチルケトン 25部 なお、シランカップリング剤加水分解生成物液は、ジメ
チルメトキシシラン15部、メチルトリメトキシシラン
9部をトルエン12部、メチルエチルケトン12部の混
合溶媒に溶解し3%硫酸水溶液13部を加えて3時間加
水分解を行ったものである。この昇華型熱転写用インク
シートを用い、さらに実施例1と同様にして画像濃度の
測定、インク層と受像シートとの熱融着有無の評価、お
よびポットライフの測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0039】比較例1 実施例2において、脂環族イソシアネートを芳香族イソ
シアネート(タケネートD103H、武田薬品工業社
製)に代えた以外は実施例2と同様にして、インク層と
受像シートとの熱融着有無の評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0040】比較例2 実施例2において、脂環族イソシアネートを芳香族イソ
シアネート(タケネートD218、武田薬品工業社製)
に代えた以外は実施例2と同様にして、インク層と受像
シートとの熱融着有無の評価を行った。その結果を表1
に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、本発明の製造法
方によって得られた昇華型熱転写用インクシートは、n
倍モード記録法に用いた場合に高画像濃度の多数回記録
ができ、且つインク層と受像シートとが熱融着すること
のないものである。
【発明の効果】本発明によれば、特に、n倍モード記録
法に用いた場合にも、高画像濃度の多数回記録ができ、
且つインク層と受像シートとが熱融着することのない昇
華型熱転写用インクシートを得ることができる。
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂結着剤および粒子状の昇華性染料を
    含有するインク層を基体上に有する昇華型熱転写用イン
    クシートの製造方法において、アルコール溶媒中に昇華
    性染料、活性水素を有する樹脂、および脂肪族または脂
    環族イソシアネート化合物を含有する塗液を基体上に塗
    布し、活性水素を有する樹脂と該イソシアネート化合物
    とを硬化させてインク層を形成することを特徴とする昇
    華型熱転写用インクシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂結着剤および粒子状の昇華性染料を
    含有する染料供給層および樹脂を含有する染料転写寄与
    層からなるインク層を基体上に有する昇華型熱転写用イ
    ンクシートの製造方法において、アルコール溶媒中に昇
    華性染料、活性水素を有する樹脂、および脂肪族または
    脂環族イソシアネート化合物を含有する塗液を基体上に
    塗布し、活性水素を有する樹脂と該イソシアネート化合
    物とを硬化させて染料供給層を形成し、染料供給層上に
    樹脂を含有する塗液を塗布し乾燥させることにより染料
    転写寄与層を形成することを特徴とする昇華型熱転写用
    インクシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂結着剤および粒子状の昇華性染料を
    含有する染料供給層および樹脂を含有する染料転写寄与
    層からなるインク層を基体上に有する昇華型熱転写用イ
    ンクシートの製造方法において、基体上に樹脂および粒
    子状の昇華性染料を含有する塗液を塗布し乾燥させるこ
    とにより染料供給層を形成し、アルコール溶媒中に活性
    水素を有する樹脂、および脂肪族または脂環族イソシア
    ネート化合物を含有する塗液を染料供給層上に塗布し、
    活性水素を有する樹脂と該イソシアネート化合物とを硬
    化させて染料転写寄与層を形成することを特徴とする昇
    華型熱転写用インクシートの製造方法。
  4. 【請求項4】アルコール溶媒が第2級または第3級アル
    コールであることを特徴とする請求項1、2または3記
    載の昇華型熱転写用インクシートの製造方法。
  5. 【請求項5】脂肪族または脂環族イソシアネート化合物
    が親水基を有するイソシアネート化合物であることを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の昇華型熱転写
    用インクシートの製造方法。
JP32613195A 1995-12-14 1995-12-14 昇華型熱転写用インクシートの製造方法 Expired - Fee Related JP3409106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32613195A JP3409106B2 (ja) 1995-12-14 1995-12-14 昇華型熱転写用インクシートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32613195A JP3409106B2 (ja) 1995-12-14 1995-12-14 昇華型熱転写用インクシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09164775A true JPH09164775A (ja) 1997-06-24
JP3409106B2 JP3409106B2 (ja) 2003-05-26

Family

ID=18184414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32613195A Expired - Fee Related JP3409106B2 (ja) 1995-12-14 1995-12-14 昇華型熱転写用インクシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3409106B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010158830A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Toppan Printing Co Ltd 熱転写シート
JP2010260298A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体
JP2011212934A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体
JP2012071507A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010158830A (ja) * 2009-01-08 2010-07-22 Toppan Printing Co Ltd 熱転写シート
JP2010260298A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体
JP2011212934A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体
JP2012071507A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Toppan Printing Co Ltd 熱転写記録媒体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3409106B2 (ja) 2003-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6616993B2 (en) Protective layer transfer sheet
JPS61199997A (ja) 熱転写受像シート
JP3409106B2 (ja) 昇華型熱転写用インクシートの製造方法
JPH0472717B2 (ja)
JPH09164774A (ja) 昇華型熱転写用インクシートの製造方法
US4985397A (en) Thermal image transfer recording system
JPH07125460A (ja) 熱染料拡散転写用像受容材料
JP2926618B2 (ja) 昇華転写用受像媒体
JPS6114992A (ja) 熱転写シ−ト
JP2714670B2 (ja) 昇華転写記録方法
US4824721A (en) Donor sheet for heat transfer recording
JPS62104794A (ja) 多数回印字可能な感熱転写フイルム
JP2001026183A (ja) 昇華型熱転写シート及び熱転写記録方法
JP2002264495A (ja) 画像形成方法、これに用いる潜像形成液および画像形成装置
JPH07149061A (ja) 熱転写受像シート
JP2925210B2 (ja) 昇華型熱転写方法
US5885013A (en) Re-application of dye to a dye donor element of thermal printers
JP2926619B2 (ja) 昇華転写用受像媒体
JP3026571B2 (ja) 昇華型熱転写体
JP2931008B2 (ja) 昇華転写用受像媒体
JP2879823B2 (ja) 昇華型熱転写記録用受像媒体
JPH0392388A (ja) 感熱転写記録媒体
JPH0696351B2 (ja) 被熱転写シート
JPH10865A (ja) 昇華型熱転写体
JP2003200672A (ja) レーザー熱転写用インクシート及び、その製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees