JPH0916265A - サーボモータの加減速制御方式 - Google Patents

サーボモータの加減速制御方式

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JPH0916265A
JPH0916265A JP7182238A JP18223895A JPH0916265A JP H0916265 A JPH0916265 A JP H0916265A JP 7182238 A JP7182238 A JP 7182238A JP 18223895 A JP18223895 A JP 18223895A JP H0916265 A JPH0916265 A JP H0916265A
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    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/416Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by control of velocity, acceleration or deceleration

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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加減速フィルタの指令時定数により生じる指
令遅れによる形状誤差を低減することができるサーボモ
ータの加減速制御方式を提供する。 【構成】 補間後の移動指令を加減速フィルタを介して
得られる位置指令を用いてサーボモータの加減速を制御
する加減速制御方式において、位置指令を微分し、微分
した位置指令を加減速フィルタの指令時定数に応じて定
められる時間遅れだけ遅らせ、時間遅れさせたフィード
フォワードデータを位置のフィードフォワード制御量と
し、このフィードフォワード制御量と位置ループ制御で
得られた制御量とを加算したものを速度指令とするフィ
ードフォワード制御を行なうことによって、サーボモー
タの加減速制御を行い、加減速フィルタの指令時定数に
より生じる指令遅れによる形状誤差を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の送り軸やロ
ボットのアーム等の制御に使用されるサーボモータの加
減速制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】サーボモータの加減速を制御する方式と
して、例えば指数関数形加減速制御方式や直線形加減速
制御方式が知られている。この指数関数形加減速制御方
式は、ステップ入力に対して指数関数的応答が得られる
加減速制御であり、高周波成分の影響で立ち上がり時の
加速度が大きいことから、サーボ制御やその負荷系にシ
ョックを与え、振動を起こしやすいという欠点や、減速
停止までに時間を要する等の欠点がある。この点は、
X,Y軸のサーボモータを使用して円弧状に工作機械の
テーブル等を移動させる場合には、指令値よりも内側の
軌跡をたどる原因となる。
【0003】また、直線形加減速制御方式では、加速度
が急速に変化するために、サーボ制御系やその負荷系に
ショックを与え、振動を起こしやすいという欠点があ
る。さらに、サーボ制御系や負荷系が持つ固有振動数に
近い周波数成分を持つ指令で振動すると、サーボ制御系
や負荷系自体の振動が発生するという問題点がある。そ
こで、NC工作機械やロボット等において、なめらかな
起動,停止を行なわせ、かつ機械に振動が生じないよう
にするため、補間後の各軸にサーボモータへの移動指令
(速度)を加減速フィルタに通し、該加減速フィルタの
出力をサーボ制御部に入力して加減速制御を行なう制御
方式や、補間前の指令速度を加減速フィルタに通し、該
加減速フィルタの出力に対して補間を行なってサーボ制
御部に入力する加減速制御方式等も知られている。
【0004】なお、このような加減速制御方式では、例
えば、ベル型の加減速制御等で知られるような加減速フ
ィルタを2段とする方式によって、加速度に生じる不連
続性を減少させることが行なわれている。
【0005】また、工作機械で高速切削を行なう場合、
サーボ系の通常遅れによる形状誤差を減少させるため
に、位置ループにフィードフォワードをかける場合があ
る。この位置ループにおけるフィードフォワードは、位
置ループのゲインを増大させて、サーボ遅れを補償し
て、形状誤差を減少させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サーボモータの加減速制御方式では、フィルタに含まれ
る指令時定数により生じる指令遅れによって、形状誤差
が発生するという問題点がある。
【0007】例えば、直線形加減速制御方式に用いるフ
ィルタのリニアな時定数をTcとし、このフィルタへの
入力をAsinωt,出力をYとすると、出力Yは以下
の式によって表すことができる。
【0008】
【数1】 したがって、リニアの時定数を1回いれる場合には、そ
の振幅は{1−(ω・Tc)2 /24}倍となり、X,
Y軸のサーボモータを使用して円弧状に工作機械のテー
ブル等を移動させる場合には、指令値よりも内側の軌跡
をたどり、形状誤差が発生することになる。
【0009】また、前記リニアの時定数を2回入れるベ
ル型のフィルタを用いる場合には、その振幅は{1−
(ω・Tc)2 /12}倍となり、ベル型時定数T(=
2Tc)に対して、{1−(ω・T)2 /48}倍の振
幅となり、同様に、円弧状の加工を行なう場合には、指
令値よりも内側の軌跡をたどって形状誤差が発生するこ
とになる。
【0010】通常、この指令時定数による指令自体の誤
差による形状誤差は、サーボ系(一次遅れ系)が発生す
る遅れによる形状誤差と比較して数分の一のオーダーで
ある。しかしながら、高速高精度加工を実現するため
に、サーボループにフィードフォワードを100%近く
かけることによって、サーボ系の遅れによる形状誤差を
低減させると、この指令時定数による指令自体の誤差に
よる形状誤差分が相対的に増大し、高速加工時における
指令時定数による形状誤差が問題となる。
【0011】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決して、加減速フィルタの指令時定数により生じる指
令遅れによる形状誤差を低減することができるサーボモ
ータの加減速制御方式を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、補間後の移動
指令を加減速フィルタを介して得られる位置指令を用い
てサーボモータの加減速を制御する加減速制御方式にお
いて、位置指令を微分し、微分した位置指令を加減速フ
ィルタの指令時定数に応じて定められる時間遅れだけ遅
らせ、時間遅れさせたフィードフォワードデータを位置
のフィードフォワード制御量とし、このフィードフォワ
ード制御量と位置ループ制御で得られた制御量とを加算
したものを速度指令とするフィードフォワード制御を行
なうことによって、サーボモータの加減速制御を行っ
て、前記目的を達成する。
【0013】本発明における加減速フィルタは、加減速
に伴うショックを減少させる等のために、補間によって
軸毎に分配される移動指令を入力し、この移動指令に所
定の時定数を掛けて出力するものである。
【0014】本発明のサーボモータの加減速制御方式
は、サーボ系の遅れによる形状誤差と、加減速フィルタ
の指令時定数による指令自体の誤差による形状誤差とを
減少させることができ、サーボ系の遅れによる形状誤差
はフィードフォワード系によるフィードフォワード制御
によって補償し、加減速フィルタの指令時定数による形
状誤差はフィードフォワード中の時間遅れの項によって
補償する。
【0015】フィードフォワードにおける時間遅れの量
は、加減速フィルタの指令時定数による形状誤差分を補
償するように、加減速フィルタの指令時定数に応じて定
められるものであり、例えば、加減速フィルタのゲイン
とフィードフォワードのループのゲインの積が定数とな
るよう定めることができる。
【0016】また、位置ループゲインをKp,補間後の
加減速フィルタの指令時定数をTsとすると、フィード
フォワードにおける時間遅れτは、kを定数としてτ=
k・Kp・Ts・Tsにより定めることができる。
【0017】また、加減速フィルタを1段のリニアフィ
ルタ適用する場合には、フィードフォワードデータの時
間遅れτを定める定数kは(1/24)とすることがで
き、また、加減速フィルタを2段のリニアフィルタ適用
する場合には、定数kは(1/48)とすることができ
る。
【0018】図1は、本発明のサーボモータの加減速制
御方式を説明するブロック図である。図1において、加
減速フィルタ1は、補間後の指令Mに指令時定数をかけ
て位置指令を形成するための項であり、伝達関数2は位
置指令を微分する位置のフィードフォワード項であり、
αは位置のフィードフォワード係数である。また、伝達
関数3は時間遅れの項であり、τは時定数である。ま
た、伝達関数4のKpは位置ループにおけるポジション
ゲインであり、伝達関数5は実位置を求める積分項であ
る。
【0019】そして、時間遅れの項3によって時間遅れ
させてたフィードフォワードデータを位置のフィードフ
ォワード制御量として、位置指令にポジションゲインK
pを乗じて得れた位置ループ制御による制御量とを加算
して速度指令とし、この速度指令に基づく実位置を位置
フィードバックとして位置指令に帰還させている。
【0020】加減速フィルタの指令時定数による形状誤
差分の補償は、例えば、加減速フィルタ1のゲインG2
とフィードフォワードのループのゲインG1 の積が定数
となるよう調整して、加減速フィルタの指令時定数に応
じて定めることによって行うことができる。
【0021】
【作用】補間後の移動指令を加減速フィルタに通すこと
によって、移動指令を加減速フィルタの指令時定数に応
じて定められる時間遅れだけ遅らせて位置指令を形成
し、これによって、加減速に伴うショックを減少させ
る。この加減速フィルタの指令時定数による時間遅れ
は、指令自体に遅れを生じさせ、形状誤差の原因とな
る。また、サーボモータによる駆動機構では、サーボ系
自体の遅れによって生じる形状誤差も備えている。
【0022】加減速フィルタによって形成した位置指令
は微分した後、この微分した位置指令を加減速フィルタ
の指令時定数に応じて定められる時間遅れだけ遅らせ、
時間遅れさせたフィードフォワードデータを形成する。
そして、この時間遅れさせたフィードフォワードデータ
を位置のフィードフォワード制御量とし、このフィード
フォワード制御量と位置ループ制御で得られた制御量と
を加算したものを速度指令として、フィードフォワード
制御を行う。
【0023】このフィードフォワード系によるフィード
フォワード制御によって、サーボ系の遅れによる形状誤
差の補償を行い、また、フィードフォワード中の時間遅
れの項において、時定数分を補償するように時間遅れの
量を加減速フィルタの指令時定数に応じて定め、これに
よって、加減速フィルタの指令時定数による形状誤差を
減少させる。
【0024】図1において、加減速フィルタ1は補間後
の指令に対して時定数をかけるための項であり、これに
よって、時定数をかけた後の位置指令のゲイン特性G2
(jω)の絶対値は1以下となり、形状誤差の原因とな
る。
【0025】これに対して、図1中のフィードフォワー
ド系による位置ループのゲイン特性G1 (jω)は、図
1のブロックにおいて、 Kp・(M−P)+αs・exp(−τs)・M=sP とおくことができ、G1 はPとMと比をとることによっ
て、 G1 =P/M={αs・exp(−τs)+Kp}/
(s+Kp) を得る。このG1 において、s=jωとして解くと、 G1 (jω) ={Kp+α・ω・sin(ω・τ)+jα・ω・cos(ω・τ)} /(Kp+jω) …(2) となる。このG1 (jω)の絶対値は、 |G1 (jω)| ={Kp2 +2・Kp・α・ω・sin(ω・τ)+α2 ・ω2 } /(Kp2 +ω2 ) …(3) となる。
【0026】ここで、α=1の場合には、 |G1 (jω)|2 =1+{2・Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp2 +ω2 ) …(4) となり、 |G1 (jω)| ┤1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp2 +ω2 ) …(5) ┤1+(ω・ω/Kp)・τ …(6) と近似することができる。ここで、ωは指令角周波数
(1/sec)、Kpはポジションゲイン(1/se
c)、τはフィードフォワードデータの遅れ(sec)
であり、ωはKpより充分小さいものする。
【0027】上記式(6)において、フィードフォワー
ドデータの遅れτが0である場合には、理論上の位置ル
ープのゲイン特性G1 (jω)の絶対値は1となるが、
フィードフォワードデータの遅れτの項を加えることに
よって、位置ループのゲイン特性G1 (jω)の絶対値
を1以上とすることができる。
【0028】そこで、本発明の方式では、加減速フィル
タ1による指令時定数をかける前の指令から実位置まで
のゲインをできるだけ1に近づけるために、ゲイン特性
G1(jω)とゲイン特性G2 (jω)とを用いて、 |G1 (jω)|・|G2 (jω)|=1 …(7) の関係が得られるように、フィードフォワードデータの
遅れτを調節する。
【0029】したがって、式(7)を満足するようなフ
ィードフォワードデータの遅れτを用いることによっ
て、加減速フィルタ1の指令時定数による形状誤差を減
少することができる。
【0030】図2は、本発明のサーボモータの加減速制
御方式による形状誤差の補償を説明する図である。図2
において、10の実線は指令Mによる加工形状を示して
いる。この加工形状に対して、矢印Aで示す加減速フィ
ルタ1の指令時定数による形状誤差分によって、破線1
1で示した指令時定数をかけた後の位置指令による加工
形状となる。さらに、矢印Bで示すサーボ系の遅れによ
る形状誤差分によって、一点鎖線12で示した加工形状
となる。
【0031】この形状誤差に対して、矢印bで示すよう
にフィードフォワード系によって形状誤分Bを補償し、
矢印aで示すようにフィードフォワード中のフィードフ
ォワードデータの遅れτによって形状誤分Aを補償す
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。
【0033】図1に示した本発明の加減速制御方式を説
明するブロック図において、加減速フィルタ1をリニア
の時定数Tcを持つ1段のリニアフィルタを用いる場合
には、この加減速フィルタによる指令時定数を掛けた後
の指令のゲインG2 は、前記式(1)によって求めるこ
とができる。
【0034】したがって、1段のリニアフィルタのゲイ
ンG2 による振幅は{1−(ω・Tc)2 /24}とな
る。
【0035】一方、図1中のフィードフォワードによる
ゲインG1 は、前記式(5)で示されるように、|G1
(jω)|┤1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/
(Kp2 +ω2 )である。
【0036】そこで、加減速フィルタ1による指令時定
数をかける前の指令から実位置までのゲインをできるだ
け1に近づけるために、ゲイン特性G1 (jω)とゲイ
ン特性G2 (jω)とを用いて、前記式(7)に示され
るように、|G1 (jω)|・|G2 (jω)|=1の
関係が得られるように、フィードフォワードデータの遅
れτを調節する。
【0037】ここで、加減速フィルタ1による指令時定
数をかける前の指令から実位置までのゲインGは、 G=|G1 (jω)|・|G2 (jω)| =〔{1−(ω・Tc)2 }/24〕 ・〔1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp2 ・ω2 )〕 …(8) により表すことができる。この式(8)において、ゲイ
ンGが1となるためには (ω・T)2 }/24={Kp・ω・sin(ω・
τ)}/(Kp2 ・ω2 ) が成り立てばよい。ここで、ωがKpより充分小さく、
Kp≧ωが成り立つとすると、 {Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp2 ・ω2 ) ┤ω・sin(ω・τ)/Kp ┤ω2 ・τ/Kp …(9) が成り立つ。
【0038】したがって、フィードフォワードデータの
遅れτは、 τ=(1/24)・Kp・Tc2 …(10) となり、このフィードフォワードデータの遅れτを用い
ることによって、加減速フィルタ1による指令時定数を
かける前の指令から実位置までのゲインGを1とし、加
減速フィルタ1の指令時定数による形状誤差を減少させ
る。
【0039】次に、図1に示した本発明の加減速制御方
式を説明するブロック図において、加減速フィルタ1を
リニアの時定数Tcを持つ1段のリニアフィルタを2つ
用いて2段のリニアフィルタによってベル型のフィルタ
を用いる場合には、その振幅は{1−(ω・Tc)2 /
12}倍となり、ベル型時定数T(=2Tc)に対し
て、{1−(ω・T)2 /48}倍の振幅となる。
【0040】前記と同様にして、加減速フィルタ1によ
る指令時定数をかける前の指令から実位置までのゲイン
をできるだけ1に近づけるために、ゲイン特性G1 (j
ω)とゲイン特性G2 (jω)とを用いて、|G1 (j
ω)|・|G2 (jω)|=1の関係が得られるよう
に、フィードフォワードデータの遅れτを調節する。
【0041】ここで、加減速フィルタ1による指令時定
数をかける前の指令から実位置までのゲインGは、 G=|G1 (jω)|・|G2 (jω)| =〔{1−(ω・T)2 }/48〕 ・〔1+{Kp・ω・sin(ω・τ)}/(Kp2 ・ω2 )〕 …(11) により表すことができる。この式(11)において、ゲ
インGが1となるためには (ω・T)2 }/44={Kp・ω・sin(ω・
τ)}/(Kp2 ・ω2 ) が成り立てばよく、また、前記式(9)の条件から、フ
ィードフォワードデータの遅れτは、 τ=(1/48)・Kp・T2 …(12) となる。
【0042】このベル型フィルタの場合において、例え
ば、ポジションゲインKpを30とすると、時定数Tが
48msecの場合のフィードフォワードデータの遅れ
τ48は、1.44msecとなり、時定数Tが24ms
ecの場合のフィードフォワードデータの遅れτ24は、
0.36msecとなる。
【0043】したがって、時定数Tが48msecの場
合にフィードフォワードデータの遅れτを1.44ms
ecに設定し、時定数Tが24msecの場合にフィー
ドフォワードの遅れτを0.36msecに設定するこ
とによって、形状誤差を減少させることができる。
【0044】また、図3から図5は、ベル型フィルタの
場合において、ポジションゲインKpを40(1/se
c)とした場合の比較例を示している。図3は、加減速
フィルタの時定数Tに対応したフィードフォワードデー
タの遅れτを設定した場合の形状誤差を示しており、図
4は、図3のフィードフォワードの遅れτのままで加減
速フィルタの時定数を変化させた場合の形状誤差を示し
ており、図5は、変化した加減速フィルタの時定数に対
応したフィルタデータの遅れτを設定した場合の形状誤
差を示している。
【0045】図3において、ポジションゲインKpが4
0(1/sec)で、加減速フィルタの時定数Tが24
msecの場合に対応するフィードフォワードデータの
遅れτは0.48msecである。このτを設定したフ
ィードフォワードによってサーボモータを加減速制御
し、半径Rが10cmの円弧を加工した場合には、半径
の減少を減少させることができる。
【0046】また、加減速フィルタの時定数Tを34m
secとした場合に、適応するフィードフォワードデー
タの遅れτは0.963msecである。図4は、この
遅れτの代わりに、図3における遅れτ(=0.48m
sec)に設定したフィードフォワードによってサーボ
モータを加減速制御し、半径Rが10cmの円弧を加工
した場合の形状を示している。この場合には、約7μm
の半径減少が生じる。
【0047】これに対して、図5は、加減速フィルタの
時定数Tを34msecとし、フィードフォワードデー
タの遅れτを(0.48msec+0.5msec)と
して、適応する値(0.963msec)にほぼ近い値
に設定したフィードフォワードによってサーボモータを
加減速制御し、半径Rが10cmの円弧を加工した場合
の形状を示している。この場合には、半径の減少を減少
させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
指令時定数により生じる指令遅れによる形状誤差を低減
することができるサーボモータの加減速制御方式を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーボモータの加減速制御方式を説明
するブロック図である。
【図2】本発明のサーボモータの加減速制御方式による
形状誤差の補償を説明する図である。
【図3】ベル型フィルタの場合において、フィルタの時
定数が24msec,フィードフォワードデータの遅れ
τが0.48msecの場合の形状誤差を示す図であ
る。
【図4】ベル型フィルタの場合において、フィルタの時
定数が34msec,フィードフォワードデータの遅れ
τが0.48msecの場合の形状誤差を示す図であ
る。
【図5】ベル型フィルタの場合において、フィルタの時
定数が34msec,フィードフォワードデータの遅れ
τが0.48msec+0.5msecの場合の形状誤
差を示す図である。
【符号の説明】
1 加減速フィルタ 2 位置のフィードフォワード項 3 時間遅れの項 4 ポジションゲイン 5 積分項 10 指令による加工形状 11 時定数をかけた後の位置指令 12 補償しない場合の加工形状 A 指令時定数による形状誤差 B サーボ系の遅れによる形状誤差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 5/00 G05B 19/407 K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補間後の移動指令を加減速フィルタを介
    して得られる位置指令を用いてサーボモータの加減速を
    制御する加減速制御方式において、前記位置指令を微分
    し、微分された値を加減速フィルタの指令時定数に応じ
    て時間遅れさせ、時間遅れされた値を位置のフィードフ
    ォワード制御量とし、位置ループ制御で得られた制御量
    に前記フィードフォワード制御量を加算したものを速度
    指令とするフィードフォワード制御を行なうことを特徴
    とするサーボモータの加減速制御方式。
  2. 【請求項2】 前記フィードフォワードにおける時間遅
    れを、加減速フィルタのゲインとフィードフォワードの
    ループのゲインの積が定数となるように、加減速フィル
    タの指令時定数に応じて定めることを特徴とする請求項
    1記載のサーボモータの加減速制御方式。
  3. 【請求項3】 前記フィードフォワードにおける時間遅
    れτを、位置ループゲインKpと補間後の加減速フィル
    タの指令時定数Tsに対して、τ=k・Kp・Ts・T
    s(kは定数)とすることを特徴とする請求項1記載の
    サーボモータの加減速制御方式。
  4. 【請求項4】 前記加減速フィルタの指令時定数は1段
    のリニアの指令時定数であり、前記定数kは(1/2
    4)であることを特徴とする請求項3記載のサーボモー
    タの加減速制御方式。
  5. 【請求項5】 前記加減速フィルタの指令時定数は2段
    のリニアの時定数であり、前記定数kは(1/48)で
    あることを特徴とする請求項3記載のサーボモータの加
    減速制御方式。
  6. 【請求項6】 前記定数は1であることを特徴とする請
    求項1記載のサーボモータの加減速制御方式。
JP18223895A 1995-06-27 1995-06-27 サーボモータの加減速制御装置 Expired - Fee Related JP3876010B2 (ja)

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